初めてSSを書かせていただきます。
ギャグ物にしようと思ってまして、そのせいで世界観を無視した発言や行動が多くなると思います。
あと、最終的にはスレタイ詐欺のような展開になるかもしれません。今のところ、そのように予定しています。
以上のような感じで書き進めていこうと思ってます。
問題ないという方は、よければ最後までお付き合いください。
よろしくおねがいします。
※長いため、携帯から読むと途中から読めなくなる可能性があります。読めなくなった場合、こちらから読んでみてください→>>887-891
820: 名無しさん@読者の声:2011/11/23(水) 22:40:18 ID:1Mn.ULmtuc
まってるよ!
∧_∧
(0゚・∀・) ドキドキ
oノ∧つ⊂)
( (0゚・∀・) ワクワク
oノ∧つ⊂)
( (0゚・∀・) テカテカ
oノ∧つ⊂)
( (0゚-∀-) オモイ…
∪( っCO
と_)_)
821: 1:2011/11/25(金) 21:44:33 ID:UOzzvGRKcw
>>820
すみません、もうちょっとだけ時間かかりそうな感じです。
そのCをエネルギーに変換しまして、ラストスパートかけてきます!
……はやくしないと下の子がつぶれちゃう!
822: 名無しさん@読者の声:2011/11/25(金) 22:34:21 ID:O2Dmey52w.
つCCCC
頑張って下さい!
823: 1:2011/11/26(土) 01:55:26 ID:UOzzvGRKcw
>>822
遅くなってしまいました!申し訳ないです!
なんていうか、今回の話はかなり苦戦しました。
まあでも頑張ってどうにか完成させました。今からそれを貼っていきます。
824: 1:2011/11/26(土) 01:56:01 ID:UOzzvGRKcw
魔王と側近の出会い
魔王「側近ー助けてよー」
側近「どうしました?ラグビーボールの軌道が読めないんですか?」
魔王「確かに不規則にバウンドするけども!別に花園目指したりはしてないからね!?」
側近「で、本当のところは何なんですか?」
魔王「トリコの食材考えてんだけど、なんかいいのが思いつかなくて。一緒に考えてよー」
側近「まだ楕円球に夢を託して躍動してた方がよかったじゃないですか……」
魔王「何だよ!しまぶーディスってんのか!?」
龍人「……お前ら本当に仲良いよな」
側近「龍人、言っていい冗談と悪い冗談ってのがあるんだぞ」
魔王「今のは言っていい冗談でしょ!……いや、そもそも冗談じゃないでしょ!」
825: 1:2011/11/26(土) 01:56:35 ID:UOzzvGRKcw
龍人「……なあ」
魔王「んー?なーに?」
龍人「こないだ側近と彼女さんの出会いの話を聞いたけどよ」
龍人「今度はお前らの話を聞かせてくれねえか?」
側近「俺らのって……俺と魔王様の出会いの話か?」
龍人「おう」
魔王「俺と側近かあ……いいけど、そんな劇的な展開にはならないと思うよ?」
龍人「いいからいいから」
側近「それじゃ話すとして……俺と魔王様、どっちが話せばいいんだよ?」
龍人「側近、頼むわ」
魔王「即決!?」
龍人「なんか魔王だと話すのが下手そうだからな」
側近「確かに……魔王様だと「あれがね、こう……ズバーっとなってね!」とか普通に言いそうですよね」
魔王「……」
側近「それじゃ話すぞ……俺が話すんだから俺視点だぞ」
龍人「わかってるって」
826: 1:2011/11/26(土) 01:57:13 ID:UOzzvGRKcw
前魔王「はあああああ!!」
過去勇者「ぐあああああ!!」
前魔王「はあ……はあ……」
部下「……どうにか勇者を殺せましたね」
前魔王「……そうじゃのう、てこずってしもうたわ……」
部下「……魔王様」
部下「たかが人間如きに苦戦なさる……それが意味するところはおわかりですね?」
前魔王「……」
部下「あなたは老いたのですよ。魔王としての実力も維持できぬほどに」
827: 1:2011/11/26(土) 01:58:08 ID:UOzzvGRKcw
部下「以前のあなたは、それはもう強大な力をお持ちでした。仕えて間もない頃はその力に恐怖したものです」
部下「しかし、今のあなたからは覇気も何も感じられません」
部下「人間を殺すことすら苦戦する今のあなたなら、私にだって殺せるでしょう」
部下「魔界は強い者が全て……当然、魔界を統べる魔王は誰よりも強くなければならない」
部下「弱くなったあなたが魔王の座にすがろうというものならば、私はあなたを殺さねばなりませんが……如何いたしましょう?」
前魔王「……わかった。わしとて、無駄に死にたくはないわからの」
部下「賢明な判断です。では、魔王様は表舞台からお引き取りください」
部下「魔界の歴史は、強き者が築いていくのですから……」
その日、何百年と魔界を支配した魔王がその座を退いた。
それはすなわち、新たな魔王が誕生することを意味していた。
魔王になる条件についてだが、それは至ってシンプル。
その条件とは、誰よりも強くあること。誰よりも強い者こそが、魔界の全てを手に入れることができるのだ。
そして前魔王が退いた今、その座を狙った野心家達が一斉に立ち上がるのだった。
828: 1:2011/11/26(土) 01:59:10 ID:UOzzvGRKcw
魔界には、魔物と呼ばれる生物が住んでいる。
統一して魔物と呼称される彼らだが、実質的には幾多もの種類に分類される。
多くの種類に分かれる彼らは、同じ魔物でありながら全く別の生物と言えるのかもしれない。
結局は自分の同族、あるいは自分ただ一人が大切で、自身の幸福のために誰かを簡単に犠牲にできる……そのような者で溢れていた。
そんな魔界が徹底した実力主義になったのは、ある種の必然とも言えるかもしれない。
だが、そんな必然は、奪われる側も奪う側も歪めてしまう物だ。
人型と呼ばれる、極めて人間に近い容姿を持つ魔物として生まれた側近もまた、奪われて歪んだ者の一人だった。
829: 1:2011/11/26(土) 02:00:17 ID:UOzzvGRKcw
魔物は、どの種族で生まれたかで、大抵の強さが決まってしまう。
鋼の体を誇り攻守で隙のないゴーレム族。龍の力強さと機動力、人の知力と応用力を併せ持つ龍人族。最近では、どういうわけか機械に命が宿った機械生命体も侮れぬ存在になっている。
逆に、弱者として生きることを宿命づけられた種族も確かに存在する。
飛行能力で独自の文化を展開し他種族を拒絶するハーピー族や、擬態や逃亡などで生き残りを図るしかないスライム族などがそうである。
その中で人型の魔物というのは少々特殊な位置付けである。
人型の強さは個人でバラバラである。極端に弱い奴もいれば、強い奴も存在する。
資質と努力次第ではどこまでも強くなれる、可能性に満ちた種族と言えるだろう。
830: 1:2011/11/26(土) 02:01:27 ID:UOzzvGRKcw
側近は可能性も何もない弱い人型として魔界に生まれた。
弱いのは側近だけでなく、その両親も同じだった。
そして魔界は、そんな弱い者達には決して優しい世界ではなかった。
人型の多くは強い種族に虐げられ、搾取され……苦しい生活を送っていた。
それをどう切り抜けるのかと言うと、人型より弱い種族から搾取するか、あるいは……
あるいは、人型の中で、強い者が弱い者から搾取してどうにか切り抜けていたのだ。
つまり、人型の中でも弱かった側近とその両親には、まともな生活なんて期待できるはずがなかった。
831: 1:2011/11/26(土) 02:02:07 ID:UOzzvGRKcw
食事もろくにありつけない中で、両親はまだ幼い側近を育てるため、自らの食事を切り詰めて側近に与えた。
涙ぐましい生活を送っていた側近達だったが、それでも魔界は容赦しない。
致命的な食糧不足に加え、理不尽な暴力にも見舞われたのだ。そして……
いつしか側近の両親は冷たくなり、動かなくなってしまった。
子どもながらに一人になってしまった側近。それでも彼の命はまだ続いている。
ゆえに彼は生きなくてはならない。自ら命を絶つ勇気もなかった彼は、それを選択するしかなかった。
こんな状態になってしまったのは誰のせいだろう。いったい誰が悪いのだろう。
悪いのは両親を奪い、苦しみを強要する魔界の悪意だろうか。答えは違う。
弱く、虐げられるしかなかった側近達が悪いのだ。それが魔界の答えだった。
832: 1:2011/11/26(土) 02:02:53 ID:UOzzvGRKcw
側近は魔界の悪意を、そして両親を救えず殺してしまった自らの不甲斐なさを憎み、呪った。
魔界は腐ってる。
魔物達は自分が全てで、誰かの幸せをいとも簡単に壊してしまう。
魔王もまた、自分の幸せと人間界の征服しか考えておらず、魔界の現状を変えるつもりもない。
そもそもこんな腐った魔界が変えられるわけがない。
では、そんな腐った魔界で幸せになるにはどうすべきか。
簡単である。強くなり、奪う側になればいい。
両親を失ったその日から、強くなるための地獄のような日々が始まった。
833: 1:2011/11/26(土) 02:03:45 ID:UOzzvGRKcw
側近には、魔道書を買う金も、魔道書を奪う力もなかった。
そのため、まずは体術を鍛える他なかった。
筋力を鍛え、根本的な身体能力の上昇を図った。
確かな戦闘技術がなくとも、弱者相手なら身体能力に物を言わせて勝つことも可能だ。
弱者を相手に実戦経験を積み、緩やかにではあるが側近は強くなっていった。
少しだけ奪う側に近づけた側近は、弱者からあらゆるものを奪った。金品、食糧等々。
中には初級ながらも魔道書を持った者や、なまくらではあるが青銅の剣を持った者もいた。
それらを奪い、我流ながらも攻撃魔法や剣術を身につけ、また少し奪う側に近付いた。
834: 1:2011/11/26(土) 02:04:31 ID:UOzzvGRKcw
そうして自身を鍛え成長しながら、月日は流れていった。
そして物語は冒頭に戻る。
そう、長年魔界を支配した魔王が退く日が訪れたのだ。
大人となった側近は、すっかり強者の仲間入りをしていた。
憎しみと生きる意志は側近に多大な経験点を与えており、かなりの実力者となっていた。
そんな状況で魔王退陣の吉報を耳にしたとなると、側近としては動かざるを得ない。
そう、魔界の頂点、全てから奪うことを許されし存在となる魔王。その座を狙わずして何を狙うというのか。
(魔王にさえなれば、裕福な暮らしができる)
(魔界の魔物共を極端に虐げもしなかったら、反逆されることもなく連中は勝手に生きていく)
(目障りな人間を片づけるだけで、幸せな生活が保障されるんだ)
(なってやる!俺が魔王に……魔界の幸せを俺が独り占めするんだ!)
835: 1:2011/11/26(土) 02:05:14 ID:UOzzvGRKcw
魔王が退いた時に次の魔王を決める際のルールは至ってシンプル。
魔界は強い者が全て。ならば、名乗りをあげる者の中から最強の者がなればいい。
そういうわけで、そんな野心家達を募り、武闘会が開催されるのである。
ぶっちゃけて言えば幽遊白書の魔界トーナメント的な感じである。ルールはその時の参加者で決めるという違いはあるけど。
この武闘会は魔界の猛者達が集まるため、戦闘そのものは熾烈を極める。死者が出るのも珍しくないそうだ。
それでも側近は参加を決意する。側近には魔王の座を目指す以外に生きる糧などないのだから。
836: 1:2011/11/26(土) 02:05:46 ID:UOzzvGRKcw
雑魚A「おーおー、集まってるなあ、魔界の猛者共が」
雑魚B「あんたも参加を?」
雑魚A「まっさかーww参加なんかしたら死んじゃうよwww」
雑魚B「だよねーwwwってことは、俺と一緒か?」
雑魚A「うん……最高の戦いを間近で見ようってね」
雑魚B「なるほど……じゃあなんか注目株っているかい?」
雑魚A「うーん……そうだねえ……」
837: 1:2011/11/26(土) 02:06:28 ID:UOzzvGRKcw
雑魚A「まず、前魔王に仕えてた魔物達は要注意だよね」
雑魚B「基本的にこの戦いで勝てなかった奴をそのまま城に雇用する感じだしね」
雑魚A「特に部下は前魔王の右腕と呼ばれた存在だからね」
雑魚A「豊富な攻撃魔法は驚異的だし、どうでもいいけどテノールの唄声が素敵だ」
雑魚A「ゴーレム族のゴムッチも侮れない。凄まじい防御力とホットドッグ早食いに定評がある」
雑魚A「獣人族のジュージも強いぞ。機動力と攻撃力はすごいし、先日佐々木健介を倒す夢を見たそうだからな」
雑魚B「さすが魔界……逸材だらけだぜ」
838: 1:2011/11/26(土) 02:07:03 ID:UOzzvGRKcw
雑魚A「注目株と言えばそれくらいか」
雑魚B「大穴はいないの?」
雑魚A「うーん……魔界では強い奴だと自然と名が売れるから、無名で強い奴ってあんまり考えられないなあ」
雑魚B「そうか……じゃあ魔王候補はさっき挙げた連中で決まりっぽいね」
雑魚A「魔王候補筆頭は部下だろうけど……あいつけっこう魔物を虐げるつもりっぽいから、魔王にはなってほしくないなあ」
雑魚B「でも勝ち残りが予想されるほどの実力者だよね。複雑だなあ……」
雑魚A「……あ!始まるみたいだよ」
雑魚B「じゃあ俺達は少し離れよう」
839: 1:2011/11/26(土) 02:08:00 ID:UOzzvGRKcw
部下「……どうやら集まったようですね。次世代を担う候補者達が」
部下「では、どのように魔王を決めるか、私達で決めるとしましょう」
ジュージ「てめえ、勝手に仕切ってんじゃねえぞ、この野郎」
ジュージ「老いぼれ魔王が消えただけで、早くも魔王になった気か?ああ!?」
部下「ふふふ……別に私は誰が仕切ってどのように決めても構わないんですよ?」
部下「どうせ魔王になるのは私なんですから」
側近「……権力の犬にトップが務まるかよ」
部下「……おや。何やら田舎くさい馬鹿が紛れ込んでいるようですね」
部下「記念受験のつもりなら帰りなさい。冷やかしで命を落とすなんて馬鹿げていますよ」
側近「……自分より強い者に尻尾を振って、相手が勝手に落ちぶれるのを待って」
側近「何の努力もしないで栄光を掴んだ気でいるてめえの方が馬鹿だろ。クソだせえ飼い犬風情が」
840: 1:2011/11/26(土) 02:08:40 ID:UOzzvGRKcw
部下「……なるほど。あなたはよほど死にたいようだ」
部下「何なら私が今ここで殺してやってもいいんですよ?」
部下「皆さんも別に構わないでしょう!?」
ジュージ「へへ、構うもんか。相手が勝手に減るんなら好都合だ」
「そうだそうだ!」
「ライバルは少ないに限るぜ!」
「女の子おらへん……抜けんわ、これじゃ……」
部下「……決まりですね。あなたは徹底的に苦しめて殺してやりますよ」
側近「さっさと殺さないのか?」
部下「ふふふ……私はですね、死に際の苦痛に歪む顔が好きなんですよ」
側近「俺は嫌いだな」
部下「訊いてませんよ。……あの顔はいい。私はですね、魔王という立場を利用して、魔界を苦痛に満たしてやりたかったんですよ」
部下「あなたは綺麗な顔をしている。新たな魔界の作品第一号には申し分ないですね」
部下「さあ、苦痛にまみれて死になさい!」
841: 1:2011/11/26(土) 02:09:17 ID:UOzzvGRKcw
側近「……さっきも言ったが、俺は死に際の苦痛の顔って嫌いだ」
側近「殺さないで済むならその方がいいし、殺すにしても楽に殺してやりたい」
側近「だから……クソみてえな魔界の癌であるお前でも楽に殺してやる」
部下「はあああああ!!」
側近「あの世で感謝しろよ……なっ!」スパーンッ
ジュージ「!」
雑魚A「……えっ!?」
雑魚B「嘘っ!?」
部下「ば……馬鹿な……」ドサッ
側近「……悪いな、殺しそこねた。数分苦しんで、今度こそ楽になってくれ」
842: 1:2011/11/26(土) 02:09:55 ID:UOzzvGRKcw
「部下が……一撃だと?」
「馬鹿な!あいつは魔界屈指の実力者だぞ!」
「……だめだ、男だとやっぱ萎えるわ」
側近「魔界屈指の実力者がこれか……」
側近(勝てるぞ……こいつらは安全圏でぬるま湯に浸かってただけのクソ共だ)
側近(生きること自体が戦いだった俺とは経験値や覚悟がまるで違う)
側近(いける!魔界は俺の物になるんだ!)
「大丈夫ー!?」
側近「……ん?」
魔王「うわ!ちょっと、すごい血出てるよ、これ!」アタフタ
側近(……なんだあいつ?)
843: 1:2011/11/26(土) 02:10:45 ID:UOzzvGRKcw
魔王「えーっと、えーっと……今回復魔法かけるから……えーい!」ホワーン
側近「……!」
部下「……ぐあっ!げほっげほっ!」
ジュージ「なっ!?息を吹き返した!?」
魔王「よかった……死なずに済んだね!……おい、そこのイケメン!」
側近「……俺のこと言ってんのか?」
魔王「殺さなくたっていいじゃん!なんでそんな酷いことするんだよ!」
側近「……そいつは俺に対して明確な殺意を露わにした」
側近「そいつを生かすってことは、俺への殺意を生かすってことだ」
側近「それなら俺はそいつを殺すしかないだろ。俺が生き残るために」
魔王「説得とかして更生を図るとかあるだろ!そもそも犬とか言って煽ったのはそっちじゃん!この……馬鹿!」
側近「事実を指摘したまでだ。お前も、この魔界では通じない甘くて馬鹿げた理想論を平気で振りまくあたり、どうしようもない馬鹿野郎だろうけどな」
魔王「そ、そんな酷い言い方しなくていいじゃんか!」ウルウル
844: 1:2011/11/26(土) 02:11:30 ID:UOzzvGRKcw
側近(……しかし、思考はあれでも実力は侮れないな)
側近(先の回復魔法は見事と言うしかない)
側近(おそらくは魔法に長けたタイプか……)
側近(見たところ、俺と同じ人型の魔物か)
側近(人型に、こんな奴がいたなんてな)
側近(……魔王への道のりはそう甘くないってことだな)
ジュージ「……おいおい、さっきから勝手に進行してんじゃねえぞ、人型コンビが!」
ジュージ「部下をやったくらいでいい気になるなよ!」
側近「うるせえぞ、猿。この剣の餌食になりたくなかったらおとなしくバナナでも食ってろ」
ジュージ「食うか、馬鹿!」
魔王「まあまあ、落ち着いてよジョージ」
ジュージ「俺はジュージだっつーの!」
845: 1:2011/11/26(土) 02:12:03 ID:UOzzvGRKcw
ジュージ「とにかく対決方法だ!それが決まらんことには話が進まねえ!」
側近「そういえばまだそんな段階か……ジョージ、ひとつ提案があるんだが」
ジュージ「ジュージやっちゅうに!」
側近「めんどくせえことは抜きにして、一斉乱闘のバトルロワイアルで決めるのはどうだ?」
側近(その方がお前らクソ共は、俺やこいつを数で片づけられるとでも思うだろうしな)
ジュージ「……いいねえ。シンプルでわかりやすいじゃねえか!お前らも異議はねえだろ!?」
「ああ!」
「それでいいぜ!」
「アッー!」
ジュージ「決まりだな……魔王を決める戦いを始めようぜ!」
846: 1:2011/11/26(土) 02:12:33 ID:UOzzvGRKcw
魔王「てやー!!」
ジュージ「ぐああああ!!」
魔王「ふう……気絶したか。ごめんよジョージ」
側近「……やっぱり俺とお前が残ったな」
魔王「え、何々?そんなに俺のこと評価してくれてたの?」
側近「連中からは覇気が感じられなかった……事実上は俺とお前の戦いだと思ってたさ」
魔王「……だからバトロワ形式にして、他の皆を一気に片付けたの?」
側近「そういうことだ」
側近(ただ……連中のほとんどを片づけたのはこいつの魔法だ)
側近(やはりこいつは別格……)
側近(こいつが俺の魔王への道の最後の壁だ!)
側近「……魔界の舵取りはどちらがすべきか……決着をつけよう」
魔王「うん!正々堂々、爽やかに戦おうね!」
847: 1:2011/11/26(土) 02:13:19 ID:UOzzvGRKcw
魔法タイプと分析していた側近は即座に間合いを詰める。
剣士と魔法使い、それぞれの適切な戦闘場所は明確である。
魔法使いは遠距離からの攻撃、剣士は接近戦で真価を発揮するわけである。
ゆえに、一気に近付きさえすれば、魔法使いは実力を発揮できなくなるのだ。
間合いを詰めても目前の男は反応を示さない。
俺のスピードについてこれない……そう結論付けた側近は一気に勝負に出る。
生半可な攻撃では先ほどの回復魔法で一気に回復されてしまう。つまり、一撃で勝負を決めなくてはならない。
そんな意気込みの側近が剣を突きだした場所……それは、魔王の喉元だった。
848: 1:2011/11/26(土) 02:14:17 ID:UOzzvGRKcw
(勝った!)
そう確信した側近だったが、結果は彼が望んだものではなかった。
突きが魔王の喉元に直撃した瞬間、剣先から刃が崩れてしまったのだ。
それは幼いころに弱者から奪ったなまくらではなく、奪った金品で職人に依頼して手に入れた優れた剣だった。
それに自身の魔力を込めて突いたのだ。生身が裂けぬはずもない。
だとすれば、答えはひとつしかなかった。
「……硬化魔法か!」
「うわあ、怖っ!すごい突きだね……あそこがぶるってなったわ」
魔王の硬化魔法によって、剣をゴミにされてしまった側近。
それでも、接近戦に勝機を見出してる以上、そこで退くわけにはいかなかった。
849: 1:2011/11/26(土) 02:15:08 ID:UOzzvGRKcw
「はああああ!!」
剣を失ったとはいえ、攻撃手段が断たれたわけではない。
自らの拳へと武器を切り替えて、強烈な打撃を次々と叩きこむ。
しかし魔王の硬化魔法の前では意味を成さない。逆に殴った拳を痛める始末である。
「ふっふーwwwこの体の前じゃ意味ないよ―www」
ちっ!と舌打ちした側近だったが、硬化魔法に終始する魔王を見てあることを閃いた。
強烈な打撃で攻め続けていたが、突然バックステップで間合いを取った。
そして即座に強大な攻撃魔法を放ったのだ。
(身体能力では俺の方が上なんだ!)
(この急な動きでは奴も対応しきれまい!)
(硬化魔法で防げるのは斬撃や打撃……物理的攻撃だ!)
(硬化魔法をかけたまま、何が起こったかもわからないまま魔法で死ぬがいい!)
850: 1:2011/11/26(土) 02:16:02 ID:UOzzvGRKcw
攻撃魔法が魔王に襲いかかる。
側近の読みが正しければ、この素早い切り替えに反応できず、相手を倒せるはずなのだが、結果はまたも思惑とは違うものとなった。
「どっせーい!」
などという掛け声とともに、魔王は強力な防御魔法壁を目の前に展開したのだ。
側近の攻撃魔法は、魔王に届くことなく防御魔法壁に弾かれてしまった。
思わぬ展開に驚くしかない側近。何故身体能力で劣る奴がこの動きに反応を……
それを考え始めてから、答えにたどり着くまで、そんなに時間はかからなかった。
反応できなかったんじゃない、反応しなかったのだ。
身体能力は同等かそれ以上で、しかし防御系統の魔法で事足りるため動かなかったのだ。
851: 1:2011/11/26(土) 02:17:00 ID:UOzzvGRKcw
しかし何故そんなことをする必要があるのか、側近にはわからなかった。
その答えは魔王自らがこう言ったことで判明するのだった。
「……これでお前の攻撃は通用しないってわかったでしょ?だからさ、頼むから降参してよ」
そう、それらは魔王なりの実力を示す行動だったのだ。そして、それと同時に魔王は降伏するよう言いだした。
「……ああ?お前が俺に勝ちたいんなら、ぶっ殺せば済む話だろ。ボケてる暇があったら真面目に戦え!」
「ボケてないよ!俺はお前が何となく頭良さそうだからこう頼んでるんだよ!傷つけあわないで済むならその方がいいじゃん!」
側近から言わせれば甘いとしか言いようのない戯言だった。
それを魔界で、戦闘の最中に言われたとなると、側近としてはキレるしかなかった。
852: 1:2011/11/26(土) 02:17:47 ID:UOzzvGRKcw
側近「傷つけあわないで済むならその方がいいだと?」
魔王「イエス!」
側近「寝ぼけたこと言ってんじゃねえよ、この腐れ童貞が!!」
魔王「どどどど童貞ちゃうわ!」
側近「そんなクソみたいに甘い考えが魔界で通用するわけないだろ!」
側近「てめえだって人型なら、魔界の底辺のあり様知ってんだろ!?」
魔王「知ってるよ!だから俺は立ちあがったんだもん!」
側近「俺だってそうだ!弱かったら、あんなクソみたいな扱いされても仕方ないんだ!」
側近「だが、強くなれば逆にクソみたいに扱うのが許されるんだよ!」
側近「強者は誰かに媚びる必要も頼む必要もないんだ!一方的に奪うことが許されるんだよ!」
側近「てめえも魔王を目指す一人なら、強者らしく振る舞え!命を奪うことにためらうな!」
853: 1:2011/11/26(土) 02:18:53 ID:UOzzvGRKcw
魔王「ためらうよ!命を奪うってことは、その奪う相手とそいつにかかわる全ての方の人生を狂わせることなんだよ!」
魔王「大切な誰かを奪われる悲しみや、苦しみはわかるでしょう!?」
魔王「それは誰かに強いていいものではないんだ!簡単な気持ちで奪ってはならないものなんだ!」
魔王「確かに魔界は強い者が全てって風潮があるし、だからこそ俺も弱い人型ながらも、家族を失った悲しみを乗り越えて強くなったんだ!」
魔王「だけど、強くなったからって、従来の魔物達のように奪わなきゃならないってわけでもないよ!」
側近「馬鹿かお前は!奪って、殺して、高みを目指さないと、今までの不幸分を取り戻すほど幸せにはなれない!」
魔王「幸せは、本来誰かの幸せを意図的に壊して作り上げるものじゃない!」
魔王「俺の幸せだって、お前の命を犠牲にして成り立たせちゃ駄目なんだよ!」
側近「甘い……甘いんだよ!仮に俺が賛同して降参し、お前が魔王となったとしても!」
側近「魔界に巣食う魔物達はお前の甘い考えなど認めない!魔界の悪意は必ずお前の前に立ちはだかるぞ!」
魔王「知ってるよ!だから俺は……魔界を変えるために魔王を目指したんだ!」
側近「魔界を……変える?」
854: 1:2011/11/26(土) 02:19:34 ID:UOzzvGRKcw
魔王「強い者は誰かを傷つけるんじゃなくて、誰かを守るべきなんだ」
魔王「俺達は確かに苦しんだよ。苦しんで、ここまで大きくなった。強くなった」
魔王「だけど、ここで俺達がまた奪う側になってしまったら、この悪循環は永久に続くよ!」
魔王「この悲しみや憎しみは次の世代に繋げるべきではない!」
魔王「今!俺達がその流れを断ち切る時だよ!」
魔王「そのために立ち上がれるのは、苦しみを知ってる強い者だ!」
魔王「つまり、俺やお前のことだよ!」
魔王「自分だけが幸せになるんじゃなくて、魔界の皆が、世界中が幸せになるために、俺達は今立ち上がるべきなんだ!」
側近「……それじゃ俺達が報われないだろ」
855: 1:2011/11/26(土) 02:20:26 ID:UOzzvGRKcw
側近「ガキの頃は強い者に虐げられ苦しみ、絶望を味わって」
側近「その強い奴らと並んだら、今度は誰かのために働けって?」
側近「じゃあ俺達は何なんだよ!?俺達の幸せはどこにあるんだ!?」
側近「それに、それを魔界が許すと思うか!?」
側近「個人の幸せしか考えてない連中相手に、誰かの幸せを謳って、それで納得すると思うか!?」
側近「その悪意に邪魔された時、苦しむのはそれを目指す者、つまりお前なんだぞ!」
側近「ここまで苦しんできた俺達が、目の前の幸せを放り捨てて、苦しみの道を進む必要なんてないだろ!」
側近「そんな道を選んで、お前は耐えられるのかよ!?」
856: 1:2011/11/26(土) 02:21:37 ID:UOzzvGRKcw
魔王「……幸せって、一人から成る物じゃないんだよ、きっと」
側近「……」
魔王「お互い境遇は似てるんだと思う。俺も幼い頃に母さんと父さん亡くして、それで悲しくって」
魔王「母さん達殺した連中がいる人型の集落にいたくなくて、出てったんだ」
魔王「でも、子どもに旅は厳しくって、今どこにいるかもわかんなくて」
魔王「いよいよやばいって時に、人間の子どもに助けられた」
側近「人間の子どもに!?」
魔王「いつの間にか人間界の方に行ってたみたいでさ。……ほら、人型って見た目ほとんど人間だから、人間の子どもも抵抗なかったんだと思うよ」
魔王「食糧わけてもらって、元気が出たら一緒に遊んでもらって、人間界のゲームやらせてもらって」
魔王「たくさんの笑顔を向けてもらった……幸せだったなあ、あの時」
魔王「そして魔界もこうだったら悲しくなくて済むのになって考えた」
魔王「その幸せが魔界にも生まれるようにって、俺は魔王を目指したんだよ」
魔王「この理想の道のりがどんなに険しくったって、その末にあの笑顔が、幸せが待ってるって考えると」
魔王「俺は頑張れるよ。きっと、最後まで歩けると思う」
857: 1:2011/11/26(土) 02:22:28 ID:UOzzvGRKcw
側近「……強いんだな」
魔王「弱いよ。散々理想は語ったけど、それが実現できるかわかんないし、辛い道のりなのはわかってんだもん。怖いよ」
魔王「正直、一人じゃくじけそうになる時があるんだ、俺は」
魔王「だから……お前にも協力してほしいなって思ってる」
側近「俺に?」
魔王「お前ってさ、優しいじゃん」
側近「……はあ?脳味噌と目が腐ってんのか?」
魔王「賞味期限はまだ遠いよ!……優しいと思うよ、お前」
魔王「俺の話もちゃんと聞いてくれたし、そのうえで、俺の幸せを気遣ってくれたじゃん」
側近「お前の馬鹿げた理想論に反論せざるを得なかっただけさ」
魔王「自分じゃ認めないんだね……まあいいや」
魔王「誰かのための、誰もが幸せの機会を得られる世界を目指したいんだ、俺は」
魔王「その幸せ候補には、当然ながら俺やお前も入ってる」
魔王「だから……一緒に目指そうよ!その方が俺らにとっても、魔界にとっても、絶対いいよ!」
858: 1:2011/11/26(土) 02:23:04 ID:UOzzvGRKcw
側近「……それを達成したいんなら、俺を倒してからにするんだな」
魔王「ええー!?だから俺は傷つけたくないんだって……」
側近「何も殺しを強要しないさ。ただ、俺にも俺の目的があってだな」
魔王「お前って賢そうだからさっきので実力差を察してくれると思ったのに」
側近「俺にも一応プライドはあってだな。それゆえ賢くは生きられないんだよ」
側近「……来い!お前を倒して俺が魔王となる!」
魔王「このわからずや!……こうなったらゲキガンフレアでお前を倒す!……死なないでね」
側近「うおおおお!!」
魔王「ゲキガーン……フレアァァァ!!」
その日、新たな魔王が誕生したのだった。
859: 1:2011/11/26(土) 02:23:58 ID:UOzzvGRKcw
数日後
魔王「うわあ!魔王城でかい!今日からここに住むんだね!側近、興奮しない?」
側近「俺は騒がしいあなたに興奮してきましたよ」
魔王「カッとなってやる寸前かよ!?問題は起こさないでね!」
魔王「……別に敬語じゃなくていいよ?俺、そういうの気にしないし」
側近「いえ、俺は魔王様に負けて仕えることになった身です。とりあえず上辺だけでも着飾るべきかと」
魔王「上辺だけって言っちゃったよ、こいつ。……まあいいや。魔界を変える物語はここから始まるんだね!」
側近「魔王様、一応はあなたに仕えますが、全てを認めたわけではありませんからね」
側近「特に、あなたの目標は今も実現不可能だと考えてます。そのため、俺は俺で行動させていただく時もあるかと」
魔王「うん。それで構わないよ。それじゃ側近、いろいろとよろしくね!」
側近「こちらこそよろしくお願いします」
860: 1:2011/11/26(土) 02:24:38 ID:UOzzvGRKcw
魔王「よーし!それじゃ魔王の権限でゲーム買い漁るぞ!」
側近「魔王のすることじゃないですよ、それ」
魔王「うるさいなー、じゃあ魔王のすることって何だよ?」
側近「新たな魔王として、今後の魔界について全土へ発表する必要はあるかと」
魔王「あー……うん、それはそうだね。じゃあそれ手配してくれる?」
側近「かしこまりました」
861: 1:2011/11/26(土) 02:25:45 ID:UOzzvGRKcw
魔王「あー、あー……これ、もう魔界全土に聞こえてんの?」
側近「はい」
魔王「そっか。えっと……魔王です!この度、魔王職に就きました。えっと、よろしく!」
魔王「えっと、格ゲーで好きなのは春麗で」
魔王「あ、舞やモリガン様も好きです」
魔王「FFだとアグリアスさんが好きで」
魔王「ポケモンだとエリカさんが好きです」
魔王「逆転裁判では冥ちゃんの鞭にハアハアして……痛い!」ゴツン
側近「魔王様……くだらない戯言に魔界を巻き込むのはおやめください」
魔王「いってー……殴ることはないじゃん!」
862: 1:2011/11/26(土) 02:26:49 ID:UOzzvGRKcw
魔王「まったく……えっとですね、俺は魔界を変えていく目的の下、魔王になりました」
魔王「で、どう魔界を変えるのかっていうと」
魔王「平和にしたいんですね。平和に」
魔王「つーわけで、争いごとはできるだけ回避して、言葉で思いを告げましょう」
魔王「他種族でも、強くても弱くても仲良くなれる魔界を目指していきましょう!」
「……はあ!?」
「ふざけんなあ!」
「雑魚を虐げて何が悪いんじゃい!」
側近(あーあ……思った通りだ。反逆とかすげえことになるぞ、これ)
魔王「あと、人間界への侵攻、攻めてきた人間への過剰な防衛も禁じます」
魔王「人も魔物も手を取り合って生きましょう!以上!」
「……え」
「ちょ……」
「な……」
側近「……はああああああああ!?」
863: 1:2011/11/26(土) 02:27:45 ID:UOzzvGRKcw
側近「……って感じだったな」
魔王「……あ、読者のみなさん、これもう現在に戻ってますからね」
龍人「あー、あったなー。あの衝撃の発表」
側近「まさかあの平和主義を人間界まで巻き込むなんて予想外でしたよ」
魔王「そりゃあ世界中が平和になる方がいいじゃんか」
側近「そりゃそうかもしれませんけど、いきなりあれを言いますかって話ですよ」
龍人「正直魔王職に興味なかった俺も、あれ聞いてからは意欲出たからな」
側近「そういやお前武闘会の時はいなかったな」
龍人「時期的に、どうでもよくなってきた頃だったからな」
龍人「とりあえず強い者が認められればそれでいいって気持ちだったんだ、あの頃は」
側近「あー、そりゃそんな状況であんな発表されたら困るわな」
魔王「でも、ほんとあれから大変だったよねー」
864: 1:2011/11/26(土) 02:28:36 ID:UOzzvGRKcw
魔王「発表したら各地で暴動起きちゃってさ」
龍人「それをどうにかしようとして、側近が手ひどくやられたんだよなww」
側近「うっせーな……あれをきっかけにハーピーと出会えたんだから俺にはいい思い出だよ」
側近「暴動がある程度収まったら、今度は魔王様がわがまま言いだしたんですよね」
魔王「……あ、女勇者ちゃんの件?」
側近「女勇者と会うために、何度も勇者倒して見逃してを繰り返して」
側近「やっと女勇者が来たかと思ったら捕虜としてついていく始末で」
魔王「あははははwwww……ごめん」
側近「仕方ないから俺が代理で魔王職ついたら……こいつが調子乗り始めたんですよ」
龍人「あははははwwww……わりぃ」
側近「こいつが悪事の限りを尽くしてたところを魔王様がやっつけてくださって」
側近「あれは爽快でしたねえwwwww」
龍人「おい、笑ってんじゃねえぞ、こら」
865: 1:2011/11/26(土) 02:29:52 ID:UOzzvGRKcw
側近「そして……人間界とのわだかまりを魔王様は解決しました」
龍人「それに魔王、お前は側近や俺を変えてくれたぜ」
側近「魔王様は、不思議な魅力にあふれた方です。その優しさと重なって、本当の味方でありたいと思えてくる」
龍人「魔界を平和に、人間界と仲良く……二つの不可能を可能にしちまったしな」
魔王「……その二つはまだ実現の途中だよ」
側近「できますよ。魔王様がいて、我々がいるのですから」
魔王「……ねえ」
側近「何ですか?」
魔王「側近は……幸せになれた?」
側近「何を今更……幸せですよ」
側近「ハーピーの笑顔があって、俺も笑顔になれて、魔界や人間界には笑顔で溢れてる」
側近「……ここでも魔王様の気持ち悪い笑顔が見れますし」
魔王「おいぃ!?」
側近「……幸せです。こんな優しい世界で、生きていられる俺は本当に幸せ者です」
866: 1:2011/11/26(土) 02:31:12 ID:UOzzvGRKcw
側近「魔王様、優しい世界をありがとうございました」
魔王「おお……側近がデレてくれるとちょっと嬉しい」
龍人「普段は魔王に対してツンツンだからな」
側近「デレてほしいならいくらでもデレますよ。ただし、一回につき千回アームロックしますけど」
魔王「すみませーん!さっきのデレ、クーリングオフしたいんですけど!」
側近「すみませんね、もうクーリングオフの期間過ぎちゃったんですよ」
魔王「俊足のクーリングオフだね!?」
龍人「……なんかの選手のニックネームみたいだな、それ」
側近「お支払いは一括か千回払いか選べますけど?」
魔王「一括とか、腕の関節めっちゃ増えちゃうよ!」
側近「じゃあ千回払いの方ですね。それではさっそく……」
魔王「ひっ!それも嫌だ……もう俺は逃げる!」ダッ
龍人「あ……魔王、逃げたぞ?」
側近「本当にいじりがいのある御方だよ」
側近「楽しいな。本当、楽しいよ……」
側近「この幸せを、魔王様と共に、守っていけたらいいな……」
側近「これからも、よろしくお願いしますね、魔王様」
ドラゴン「おしまいです!」
867: 1:2011/11/26(土) 02:32:32 ID:UOzzvGRKcw
終わったー!これで終わりです、このSSは。
本来はもう本編も終わってるんですが、書きたい話がまだありまして続けさせていただきましたが。
それも終わって正真正銘の完結です。
俺にとっては初めてのSS、初めてのスレなので、本当に感慨深いものがあります。
これで魔王ともお別れかって思うと、なんかすっげー切ないですwww
いや、でも、この魔王のおかげで貴重な体験をたくさんさせていただきました。
たくさんの方から支援をいただきました。
たくさんの方からご投票いただき、ランキング1位、3回連続ランクインという栄誉をいただきました。
絵スレでは1さんを中心に、すずゆきさんや169さんから素敵なイラストをいただきました。
アリスさんはキノSSでこの作品を使ってくださいました。
龍さんにこのSSを宣伝してもらえました。
多くの方がこのSSにレスしてくれて、たくさんの楽しいやり取りをさせていただきました。
多くの方々から魔王のような優しさをいただいて、このSSは成り立ってたんだなあってしみじみ思いました。
本当に感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました!
……本編の更新じゃないですけど、やりたいことが実はまだあるので、保管庫に送っていただくのは明日以降にしようと思いますwww
868: 1:2011/11/26(土) 02:39:01 ID:UOzzvGRKcw
ラスト話のまとめです。
・魔王と側近の出会い(1/4)>>824-835
・魔王と側近の出会い(2/4)>>836-846
・魔王と側近の出会い(3/4)>>847-858
・魔王と側近の出会い(4/4)>>859-866
これに>>816もどうぞ。
これでこのスレの9割くらいは制覇できるはずです。
869: 名無しさん@読者の声:2011/11/26(土) 02:39:31 ID:FM94wc4.O6
いやだああああ!!
終わらないでえええ!!
まだトマトアドベンチャーの話ししてないじゃんk(ry
本当にこのSS大好きでした
1作者として尊敬して、学ばせていただき、励みでした
1読者として毎日の楽しみであり、感動してました
終わってしまうのは凄い寂しいです。
とってもとっても寂しいです。
今、正直泣きそうです。
でも終わりは終わり。
保存庫にいっても毎日繰り返して見させていただきます!
本当に楽しいSSをありがとうございました。
次回作楽しみにしていますよww
1さん、魔王さん、側近さん、みなさんお疲れ様でした
870:
削除されますた
871: 名無しさん@読者の声:2011/11/26(土) 10:06:11 ID:1Z/UsIW8Is
お疲れ様でした!
魔王様は私の嫁! 異論は認めんが重婚は認める!
872: 名無しさん@読者の声:2011/11/26(土) 10:16:00 ID:FM94wc4.O6
ぎゃああああ間違えてこっちにやってるし!!
寝ぼけすぎだよ自分!!
ちょっと龍さんに消してもらえるか頼みます!!
まじゴメンなさい!!!
873: 名無しさん@読者の声:2011/11/26(土) 12:43:41 ID:mFkt/7nu56
終わっちゃった......
でも
最高におもしろかったよ-!!!
お疲れさまでした
874: 名無しさん@読者の声:2011/11/26(土) 14:12:26 ID:h5GFkWL7Hk
魔王も側近も龍人も末永く幸せであれ
875: 名無しさん@読者の声:2011/11/26(土) 14:55:49 ID:KSawvVPAPA
長い間読ませていただきましたがもう完結ですか。寂しいです。
個人的には魔王さんマジギレしないの?とか思ってたりしましたが
どうせキレるとしてもゲーム絡みなんだろ!と決着つけておきました。
とりあえず長い間更新お疲れ様でした。
魔王も側近さんもみんな大好きです。
876: 1:2011/11/26(土) 15:57:20 ID:UOzzvGRKcw
>>869-870>>872
志村ー!スレ!スレ違ーう!……とか思ってしまいましたwww
既にレス削除依頼を出してるようですが、俺は気にしてない、っていうか普通に笑っちゃいましたのでwww気になさらないでください。
……トマトアドベンチャーの話をしたのはタマタマさんでしたよね、覚えております(これで違ったら失礼なんてもんじゃないですが)
お話させていただいたのはだいぶ前になりますが、今まで見てくださっていたんですね。ありがとうございます。
タマタマさんからそのように言っていだたけることは1作者として光栄であり、感謝したいと思います。
大変失礼ながら、最近は書くのに必死で、タマタマさんのSS読むのを途中で中断しちゃってますけども。
これから時間をかけて追いつこうかと考えてます。ゲーム好きとしてチェックしたいSSが最近増えた気もしますし、ちょっとだけ読むのに専念しようかと。
でも、次のSSも一応書くつもりですので、その時は、よければまたよろしくお願いしますね。
877: 1:2011/11/26(土) 15:58:10 ID:UOzzvGRKcw
>>871
魔王「よし!結婚しよう!」
側近「女勇者が悲しみますよ……」
魔王「重婚認めてくれるから大丈夫だよ!……ていうか、なんで女勇者ちゃんが悲しむの?」
側近「……本気で言ってます?」
>>873
嬉しい御言葉をありがとうございます。
いやーけっこう頑張って書いたと自分で言っちゃいますけど、このスレを開き読んでくださった方からそのように言ってもらえると、頑張ってよかったと思えます。
皆さま方のそのようなレスが本当に励みになりました。今までありがとうございました。
>>874
皆さま方の応援がありましたから。
きっと魔王も側近も龍人もいつまでも幸せでいられると思います。
そして俺も幸せです。本当にありがとうございました。
>>875
魔王様は優しさの鬼ですからね、そうそうマジギレはしないと思います。
どうしたらマジギレすんの?って、それは875さんの言うとおり、ゲーム関係か、あとは女の子に仇なす男に対してキレると思います。
魔王様を本気で怒らせたいのなら、セーブデータ消すとか、女の子をいじめるのが有効でしょう。
今まで読んでくださってありがとうございました、俺も魔王達も皆さんが大好きです。
878: 1:2011/11/26(土) 15:59:05 ID:UOzzvGRKcw
書き終えていろいろ感無量の俺です。
読み返してみると書き溜め無しの無鉄砲スタートだったため、後付け設定で矛盾っぽくなってる箇所がちらほらあるなあとか、
>>69のシーンで、魔王「女の子が悲しむことは絶対にしねェ!!」ドン!!にした方がワンピースっぽかったかなあとか、
微妙に思うところは多々ありますが、基本的には満足してます。僕、満足。
さて、昨日書いてた「やりたいこと」なんですが。
正確には「訊きたいこと」がございます。
全部に反応しろとは言いませんけど、いくつか答えていただけると助かります。
じゃあその質問内容をぱっと書きますね。
879: 1:2011/11/26(土) 16:00:05 ID:UOzzvGRKcw
1.作者名鑑スレに申請してもいいかな?
2.1がいいなら、俺の名前はどんなのがいいかな?
3.1がいいなら、あらすじや作者紹介書きたい人いるかな?
4.>>409これは結局俺どうしたらいいかな?
5.明日来てくれるかな?
……1は、作者名鑑スレの方々と肩を並べて大丈夫か皆さんに確認したいんです。
で、それが許される場合は、俺の名前とか考えてほしいなと思いまして。
あらすじや作者紹介書きたい人がいなかったら自分で書こうと思いまして。こんなこと訊いてみました。
4は今後の俺のスタイルを明確にしたいと思いまして。
5は言いたかっただけなので無視していいです。
そんな感じです。答えられるのだけでいいので、できればお答えください。
じゃあ俺は夜中にまた来ます。それでは!
880: 名無しさん@読者の声:2011/11/26(土) 18:02:19 ID:ROijaEjPAY
1についてはもはや誰もが文句なしにOKを出すでしょう。以前何処かのスレで名鑑申請してほしいような書き込みも見掛けました。是非とも申請して頂きたいです!是非とも!
2は、1さんの名付け親になるのは私には難易度が高すぎるのでノーコメントで失礼します。すみませんw
3は居ないわけがない!と断言させて頂きます。だから是非とも申請して頂きたいです!
4は…私個人の意見では「そのままの君でいて」ですね。丁寧でそれでいてユーモアを感じさせる1さんのレスが好きでした。5も捨てがたいのですがw
5、いいともーっ!!!!
すみません、長文になってしまいました。1さん、本当にお疲れさまでした。こんなに素敵な作品にリアルタイムで出会えた私はとてもラッキー野郎です!
ありがとうございました(´ω`)
881: 1:2011/11/26(土) 22:53:00 ID:UOzzvGRKcw
>>880
ご意見ありがとうございます。
他に意見もないようですし、880さんの意見を参考に今後は行動させていただきます。
……返レスを自由にしてしまうと長文ラッシュになる気もしますが、注意を受けるまでは自由にさせていただこうかと思いますww
あと名前をどうするか……けっこう悩みます。いっそドM魔王で通してしまおうかとも思ってますがwww
でもまあその辺はそれなりに考えて決めたいと思います。なんか期待外れの名前だったとしても苦情は受け入れませんのであしからず。
882: 1:2011/11/26(土) 22:53:25 ID:UOzzvGRKcw
……それじゃあ約2ヶ月もの付き合いになってしまったこのSSとも決別します。
とりあえずこれをラスト書き込みとして……今こそ別れめいざさらば。
……最後の書き込みは、せつない。
883: 名無しさん@読者の声:2011/11/26(土) 23:19:13 ID:nMDefqkDLo
最後のカキコミ…(;ω;`)ブワッ
今まで楽しいSSをありがとうございました
魔王も側近も、SSに出てくるキャラクター全員大好きです
もちろん1さんも大好きです
新しいSSも楽しみにしております
884: 名無しさん@読者の声:2011/11/27(日) 01:28:51 ID:LSTUsvET3o
魔王SSのみんな愛してる!もちろん1が一番だがな!
885: 1:2011/11/27(日) 12:15:30 ID:UOzzvGRKcw
最後の書き込みと言ったな。あれは嘘だ。
……ごめんなさい。なんかね、ワンダと巨像のキャッチコピーのパロディっぽいこと書きたくて>>882を書いたわけなんですが……
さっそく嘘吐きとなってしまいました。ほんとごめんなさい。
言い訳していいのなら、事情が変わった、とだけ伝えておきます。
>>883
泣いてもらったのに嘘にしちゃってごめんなさい。
このSSの物語は、途中からキャラクターに丸投げして、俺は彼らが作る話を綴っただけでした。
そのため、このSSの核はキャラクターとも言えます。
なので、そのキャラクターの部分を褒められると本当に嬉しいです。
生き別れた兄弟と再会した時くらい嬉しいです。生き別れた兄弟なんていませんけど。
新しいSSも頑張る気満々ですので、よければ今後ともよろしくお願いします。
>>884
俺も皆さんが大好きです。
皆さんがいたからここまでやってこれました。
本当にありがとうございました。愛してるゼェーッ!!
886: 1:2011/11/27(日) 12:16:44 ID:UOzzvGRKcw
ランキング結果の話。
ランキング4位ありがとうございます!
幾度となく栄光の場所に導いてくれる皆さま方に感謝したいです。
バク宙土下座とかしたいくらいです。できないので諦めますけど。
もうね、いろんな方からの優しさで俺はもう大感激です。少し腹痛がきました。それくらいの感動です。
まあ照れ隠しも兼ねて無理にふざけてますけど、そろそろ真面目に言います。
本当にありがとうございました。このSSを書いてよかったと思いました。
皆さんの御好意が、このSSを完成させました。本当に、本当に感謝します。
幸せの中で幕を閉じることができました。ここまで本当にありがとうございました!
……文章的な書き込みは今度こそ最後です。
887: 1:2011/11/27(日) 12:17:47 ID:UOzzvGRKcw
携帯ユーザー用まとめ
本編初期その1
>>1-14・>>22-39
日常編
>>44-51・>>56-63・>>69-77
本編初期その2
>>82-84・>>88-94・>>100-105
本編中期
>>110-116・>>139-148・>>152-155
>>165-170・>>176-184・>>190-198
>>207-213・>>217-219・>>225-231
>>238-241・>>266-270・>>276-280
>>295-305
本編後期
>>320-321・>>334-341・>>349-352
>>361-368・>>378-382・>>395-401
>>413-422・>>438-448・>>479-483
>>484-491・>>492-499・>>500-502
おまけ
魔王達のプロフィール
>>123-126・>>326-327
実況パワフルプロ野球
>>249-261
背後で爆発が起きて振り返る
>>463-465
888: 1:2011/11/27(日) 12:18:16 ID:UOzzvGRKcw
本編終了後のおまけ
・魔王&側近の小話>>518-528
・女勇者の小話>>533-539
・女戦士の小話>>543-554
・女魔法使いの小話>>558-566
・魔王と側近の雑談>>586-595
・僧侶の小話>>604-611
・女僧侶の小話>>614-625
・魔王と女勇者、時々会長>>631-640
・龍人の小話(1/5)>>648-658
・龍人の小話(2/5)>>659-666
・龍人の小話(3/5)>>667-675
・龍人の小話(4/5)>>676-682
・龍人の小話(5/5)>>683-688
・王都ラブストーリー(1/3)>>715-720
・王都ラブストーリー(2/3)>>721-726
・王都ラブストーリー(3/3)>>727-732
・ボンコロ論争(1/2)>>744-751
・ボンコロ論争(2/2)>>752-757
・側近とハーピーの出会い(1/6)>>763-770
・側近とハーピーの出会い(2/6)>>771-779
・側近とハーピーの出会い(3/6)>>783-789
・側近とハーピーの出会い(4/6)>>790-799
・側近とハーピーの出会い(5/6)>>800-808
・側近とハーピーの出会い(6/6)>>809-815
・魔王と側近の出会い(1/4)>>824-835
・魔王と側近の出会い(2/4)>>836-846
・魔王と側近の出会い(3/4)>>847-858
・魔王と側近の出会い(4/4)>>859-866
889: 1:2011/11/27(日) 12:18:47 ID:UOzzvGRKcw
1の戯言集
※本編と全く関係ないので、興味ない方は見なくても大丈夫です。
>>15・>>21・>>40・>>43・>>52
>>55・>>64・>>68・>>78・>>81
>>85・>>87・>>95・>>99・>>106
>>109・>>117・>>122・>>134・>>136-137
>>149・>>151・>>157-158・>>163-164・>>171
>>175・>>185・>>189・>>199・>>205-206
>>214・>>216・>>223
890: 1:2011/11/27(日) 12:19:22 ID:UOzzvGRKcw
1の戯言集その2
>>232・>>237・>>242・>>247-248・>>265
>>271・>>275・>>281・>>293-294・>>307-308
>>318-319・>>322・>>325・>>332・>>342
>>345-347・>>353・>>359-360・>>369・>>377
>>383・>>388-390・>>394・>>406-407・>>409-410
>>423・>>431-432・>>437・>>449・>>460-462
>>478・>>503・>>516-517・>>529・>>532
>>542・>>557・>>567・>>570・>>572・>>575
891: 1:2011/11/27(日) 12:19:47 ID:UOzzvGRKcw
1の戯言集その3
>>584-585・>>603・>>613・>>630・>>641
>>646-647・>>689・>>692・>>695・>>699
>>704・>>708-709・>>713-714・>>739-740・>>743
>>758・>>762・>>782・>>816・>>819
>>821・>>823・>>867-868・>>876-879・>>881-882
>>885-886
892: 名無しさん@読者の声:2011/11/27(日) 16:41:13 ID:O2Dmey52w.
戯言集の多さワロタw
しかしこっちはこっちで楽しめるから(・∀・)イイ!
893: 名無しさん@読者の声:2011/11/29(火) 00:19:21 ID:ClDOlCXBOs
DBの最終話を思い出すなー…
大好きで大好きで、まだまだたくさん読みたいけど…みたいな…
まぁ、いずれは終わりが来るのは分かってるけど何度味わっても切ねーなー…
取り合えず乙!!
894: 真・スレッドストッパー:停止
停止しますた。ニヤリ・・・( ̄ー ̄)
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