初めてSSを書かせていただきます。
ギャグ物にしようと思ってまして、そのせいで世界観を無視した発言や行動が多くなると思います。
あと、最終的にはスレタイ詐欺のような展開になるかもしれません。今のところ、そのように予定しています。
以上のような感じで書き進めていこうと思ってます。
問題ないという方は、よければ最後までお付き合いください。
よろしくおねがいします。
※長いため、携帯から読むと途中から読めなくなる可能性があります。読めなくなった場合、こちらから読んでみてください→>>887-891
667: 1:2011/11/7(月) 02:48:21 ID:eWaKiw9z.2
ウィッチ「ほら、きりきり歩いて!」
子゙ーレム「うう……助けてよ……」
オーク「助けはこない。俺達だってある程度考えて行動してるんだ。見つからないよう工夫はしてる」
ゴブリン「安心しろ、殺しはしない。人質は無事だから意味があるって蔵馬が言ってた」
ウィッチ「その代わり、あなたの仲間には苦しんでもらうつもりだけどねー」
子゙ーレム「うう……龍人……龍人〜……」
オーク「だから助けは来ねえって」
ゴブリン「そもそも龍人って戦争派じゃねえか。魔王と一緒にいてびびったけど……よくよく考えたら仲間じゃないか」
ウィッチ「むしろ龍人が来たら仲間に誘ったり、なーんて」
龍人「……お望み通り来てやったぜぇ」
ウィッチ「っ!!!!」
子゙ーレム「龍人!」パアア
オーク「ど、どどどど、どどど、どどうしてここが!?」
龍人「残念だなあ、俺だって悪知恵は働くんだよ」
668: 1:2011/11/7(月) 02:49:11 ID:eWaKiw9z.2
龍人「ゾンビから犯人の様子を聞いてピンときた」
龍人「移動魔法の際にガキだけ飛ばして自分達は走って逃げたってなあ」
龍人「一人しか飛ばせないことを考えると犯人グループは大した使い手ではない……飛ばせて精々1kmくらいだろ」
龍人「そんな距離じゃてめえらのアジトまでは飛ばせねえ……ならガキをどこかに隠すよう飛ばすはずだ」
龍人「かといって、ガキを一人にしてる間に行動される可能性もある」
龍人「更には、城の中に隠す度胸もないと容易に想像できる。お前らは一刻も早く城から逃げたかったはずだ」
龍人「城から1km前後の距離で、ガキが多少動いても誰かに見つからず、お前らも隠れながら逃亡が図れる場所……」
龍人「それは森だ!城の門前に広がるこの森こそ、ガキもお前らも隠す天然の隠し蓑だったんだよ!」
龍人「それも林道やけもの道でなく、道とも呼べない場所だけ通って追手をやり過ごすつもりだったようだが」
龍人「森だと高ぁ括って探しゃぁわかりやすかったぜ。てめえら3人が林道からそれた場所を通った痕跡はな」
ウィッチ「なんという推理力……」
669: 1:2011/11/7(月) 02:49:45 ID:eWaKiw9z.2
オーク「……ま、まあでもよ、お前は戦争派、つまり俺達の味方だろ?」
ゴブリン「俺達と一緒に争いの魔界を取り戻そうぜ!」
龍人「……」
ウィッチ「……龍人?えっと……龍人さん?」
龍人「うっせえよ……」
オーク「え……」
龍人「俺はそのガキのお守を任されてんだよ。……さっさと返しやがれぇ!!」
ウィッチ「ひいいい!?」
子゙ーレム「龍人……」ジーン
ゴブリン「もうダメだ……おしまいだあ……」
ウィッチ「何べジータみたいなこと言ってるのよ!ほ、ほら!誰かあいつ倒しなさいよ!」
オーク「……俺がやるよ」
ゴブリン「……だったら俺がやるよ」
ウィッチ「……じゃあ私がやるわよ」
オーブリン「「どうぞどうぞ」」
ウィッチ「どうぞ、じゃないわよ!何よ!女の私に戦わせる気!?」
龍人「おい……コントかましてんじゃねえぞぉ」
670: 1:2011/11/7(月) 02:50:36 ID:eWaKiw9z.2
オーク「くそ……こうなりゃ当たって砕けろだああああ!!」
叫びながら、オークは龍人へと向かって突っ込んだ。
咄嗟に龍人は地形を確認する。ここは森の中で、草木に囲まれている。つまり、ろくに足場は確保できない。
そしてそれは大きな回避行動をとれないことを意味する。
そこで龍人は突っ込むオークに対してジャブとストレート、つまりワンツーで先手を取った。
するとオークはどうしただろうか。龍人の思惑通り、彼は屈んだのだった。
草木の影響で左右に回避はできない、突っ込んだ勢いで今更後退はできない、つまり彼には屈んでかわす選択肢しかなかった。
そしてそこを龍人は見逃さない。中腰になってるオーク目掛けて、渾身の右ミドルキックを放った。
しかし、そこで龍人に誤算が生じた。渾身の右ミドルを、いとも簡単にキャッチされたのだ。
671: 1:2011/11/7(月) 02:51:23 ID:eWaKiw9z.2
オークの左脇に挟まれた龍人の右足。この状況を打開しようと力を込めるも、びくともしない。
逆にオークは綱引きのようにその足を引っ張り、龍人の体を引き寄せた。
左足一本で体を支えてる状態の龍人に、その力に抗う術はなく、引っ張られるままに宙に浮いた。
その瞬間、
「うおおおお!!」
乱暴に振り抜いたオークの左腕が龍人を襲った。有り体に言えばラリアットである。
体ごと左腕を側頭部にぶつけられ、空中にいた龍人の体はぐるりと回転した。
ひねりを自ら加えたことによって、受け身を取りつつ背面から地に落ちた龍人。
受け身に成功したとは言え、頭部のダメージは計り知れない。しばらく地に伏せたままうずくまるしかなかった。
672: 1:2011/11/7(月) 02:51:53 ID:eWaKiw9z.2
龍人「ぐっ……うぅ……」
オーク「……あ、あれ?なんか善戦できてるっぽいぞ?」
ゴブリン「嘘だろ……側近を負かした、あの龍人だぞ?」
ウィッチ「どうして……?オーク程度ならボロ雑巾のように殺されるはずなのに……」
オーク「おいコラ、味方だろてめえ」
子゙ーレム「龍人、逃げて!龍人、今力出せないんでしょ!?だったら勝てないよ!」
ウィッチ「はっはーん……そういうこと」ニヤリ
龍人「ちっ……あのガキ、余計なことを……」
ゴブリン「だったら俺達にも勝機があるってことだな」
オーク「魔王や側近が来ないうちにこいつを片づけて逃げるとしようか!」
龍人「……くそが」
673: 1:2011/11/7(月) 02:52:49 ID:eWaKiw9z.2
その後、龍人は一方的にやられた。
天性の戦闘センスはそのままでも、魔王の封印術により身体能力は一般人レベルまで落ちている。
そのような状態で、低級とはいえ魔物2体を相手にまともに戦えるはずもなく、暴力に身を晒し続けた。
「無駄よ、さっさと諦めなさい!」
戦闘中、そのようなことをウィッチから言われた。
確かにその通りだ。龍人はそう思っていた。
現状でこの不利は覆せない。そんな状態で耐え忍んでも命を削るだけである。
仮に覆せても、だから何だというのだろう。自分には関係ないゴーレム族の子どもが助かる、それだけである。
だったらもう犯人共を見逃して自分を守ればいいじゃないか。どう考えてもそれが真理で、自分が選ぶべき選択肢……そう思っていた。
しかし、それらに矛盾するように、まったく別の考えも存在していた。
自分が不利だからって、諦めたら子゙ーレムはどうなる?その命は悪意に利用され、今の世が混乱に近づく。
そうなれば、もうあの日常には戻れなくなる。ならば諦めるわけにはいかない、絶対に。
そのような、先ほどとは真逆の考えも抱いていた。
矛盾する思考の板挟みに苛まれながら、龍人が選んだ行動は……
「……誰が諦めるかよ。ガキは絶対に返してもらう!」
674: 1:2011/11/7(月) 02:53:44 ID:eWaKiw9z.2
「……あっそ。だったらここで死ぬがいいわ!」
ウィッチの号令でオーク達の攻撃が激しさを増す。
それにより龍人の体は更に傷ついていった。
そんな状態の中、何を思ったのか、龍人は目前の魔物2体に対して挑発を繰り広げた。
「……へっ、いまや一般人レベルの俺でさえさっさと殺せないとはな。この魔界にこれほど使えないクズがいたなんてなぁ」
単純な魔物2体はそれによって怒り狂った。怒りによって攻撃を大振りにさせて、回避を試みたのだろうか。
しかしそれは一般人と魔物の身体能力差が許さない。結局、攻撃力が増した攻撃を受ける羽目になっただけだ。
だが、それでも龍人は挑発をやめない。それどころか挑発の矛先はウィッチにすら向いた。
龍人「そこのババアはいつまで見てるだけなんだよ?」
ウィッチ「バッ……!?し、失礼ね!私は(人間年齢に換算して)まだ20代前半よ!」
龍人「この龍人を殺せるチャンスだ。ババアの糞ほど役に立たねえ攻撃魔法を活かす人生最後の好機じゃねえのか?」
ウィッチ「こ……この……」プルプル
龍人「ああ、悪い。体調が優れないのか。腰も痛けりゃ、加齢臭で鼻も曲がる。そりゃ気分悪くなって戦闘見学も仕方な……」
675: 1:2011/11/7(月) 02:54:29 ID:eWaKiw9z.2
龍人が言い切る前に、低級炎魔法が彼を襲った。言うまでもなくウィッチがキレて放ったものである。
低級と言えど、現在は一般人レベルの龍人には脅威の威力だ。その一撃を喰らわぬように、彼は倒れ込むように必死に回避した。
龍人がよけたことで炎魔法は草木に命中、ほどなくして森は炎に包まれた。
ウィッチ「あーら、散々バカにしてくれた割には、惨めなよけかたね?もっとカッコよく対処してくれるのかと思ったー」
龍人「うっせーよ。回避は回避だ。俺達は劇を演じてんじゃねえ。大事なのは見た目じゃなく結果だ」
ウィッチ「ふーん……じゃあその結果すらも惨めな物にしてあげるわ。オーク!ゴブリン!」
ゴブリン「わかってるよ、ウィッチ」
オーク「こいつは調子に乗りすぎた。となれば、たっぷり苦しめて殺さねえとなあ……」
子゙ーレム「うう……龍人……」ポロポロ
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