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魔王「何で女の子が一人もいないんだよ!」
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1:🎏 :2011/9/14(水) 23:03:02 ID:8OHTIHnybw
初めてSSを書かせていただきます。
ギャグ物にしようと思ってまして、そのせいで世界観を無視した発言や行動が多くなると思います。
あと、最終的にはスレタイ詐欺のような展開になるかもしれません。今のところ、そのように予定しています。
以上のような感じで書き進めていこうと思ってます。
問題ないという方は、よければ最後までお付き合いください。
よろしくおねがいします。

※長いため、携帯から読むと途中から読めなくなる可能性があります。読めなくなった場合、こちらから読んでみてください→>>887-891


533:🎏 :2011/10/27(木) 23:33:31 ID:bEpZo/Xb/k
女勇者の小話

どうも、女勇者です。
魔物との戦いが終わった今、勇者という役柄が持つ意味合いが少し変わってきています。

以前は魔王を倒すための選ばれし者って感じだったんですけど。
その必要がなくなった今、勇者の役割は人と魔物を結ぶ架け橋のような感じになってます。
そのほかにも、街のパトロールだったり調査だったり……勇者としての力を争いではなく平和のために使うように変わりました。
力を封印されてた勇者達も魔王から返してもらって、新しい仕事を頑張ってます。うんうん、いいことですよね。皆さんもそう思いますよね?

さて、私は今、ある団体を調査しようとしてます。
その団体ってのが……

「魔王様ファンクラブ……ここか……」

今言った通りです。
……いや、違いますよ?別にどんな活動してるのかなーとか、あわよくば私も入りたいなーとか、そんなこと全然思ってないですからね。
そりゃ別にここを調べろっていうような依頼はきてなくて独断調査だったりしますけど……べ、別にやましい気持ちなんてないですからね?///

……とりあえず調べてきます。
534:🎏 :2011/10/27(木) 23:33:59 ID:bEpZo/Xb/k
女勇者「あ、あのー……失礼しまーす」

女3改め会長「はーい、入会希望ですか……女勇者様!?」

女勇者「あ、はい。そんな驚かないで……」

会長「いや、驚きますよー!女勇者様はこの街の英雄じゃないですか!」

女勇者「そんな……英雄はあなた達が慕ってる魔王でしょ?私は何もできなかったわ」

会長「いえいえ、命をかけて私達を守ってくれたじゃないですか!女勇者様は私達の英雄です!」

女勇者「……ありがとう」

会長「ところで今日は何の用事ですか?調査が必要になるような運営はしてないと思いますけど……」

女勇者「あっ!あー、うん、その……た、確かに依頼とかはなかったけど!!」

女勇者「個人的に怪しいなーって直感的に思って!独自調査にきたわけよ!!」

女勇者「べ、別に魔王が好きで、ファンクラブの会員がどんな活動してるのか気になったわけではないからね!」

会長「……」
535:🎏 :2011/10/27(木) 23:34:31 ID:bEpZo/Xb/k
会長「……女勇者様、現在この街には側近さんと魔王様のファンクラブが存在します」

会長「側近さんの方の鉄の掟として、既に付き合ってる彼女に対して嫉妬することなく側近さんを応援するという物があります」

女勇者「あー、私もあれから一回会わせてもらったけど、側近の彼女ってすごい美人さんだった……」

会長「ですが、私達は魔王様ファンクラブです。魔王様は今まで付き合った女性がいないということで」

女勇者「そうなの!?あの顔で!?」

会長「かっこいいですもんね。でも、それを言い出したら女勇者様だってそんなに綺麗なのにお付き合いの経験はないと聞きますよ?」

女勇者「わ、私はそんな綺麗でもないって!」

会長「過度の謙遜は嫌われますよ?話を戻しますが、魔王様に彼女がいない以上、私達には魔王様の特別になれるチャンスがあると思います」

女勇者「っ!」

会長「正直私は一般人が魔王様に見合う存在とは思えなくて諦めかけてますが……多くの会員は真剣に夢見てます」

会長「そして私達は真剣に魔王様のことが好きです。魔王様を愛してます」

女勇者「〜〜!!///」

会長「失礼を承知で言わせてもらいますが、魔王様のことがどうでもいいというのであれば即刻立ち去っていただきたいです」

会長「調査をしたいのならどうぞ。別に何の悪事もしてませんから構いませんよ?」

女勇者「……」
536:🎏 :2011/10/27(木) 23:34:58 ID:bEpZo/Xb/k
女勇者「……き」

会長「え?」

女勇者「わ、私も……魔王が、好き……です……」

女勇者「調査云々は嘘で……ファンクラブの活動内容が知りたくて……来ました」

会長「……やっぱりそうでしたか」

女勇者「え!?態度に出てた!?」

会長「あれは気付かない方が難しいですよ」

女勇者「う〜……///」

会長「……女勇者様の本音を引き出すためとは言え、失礼な物言いをしてしまい申し訳ございませんでした」

女勇者「え?……あっ!ううん、いいの!照れ隠しでファンクラブを貶めた私が悪いんだから!」

会長「改めて訊きますが……女勇者様、ファンクラブに入会しますか?」

女勇者「……うん。入る。入って魔王の特別になる術を探す!」

会長「そうですか……わかりました!ようこそ魔王様ファンクラブへ!」
537:🎏 :2011/10/27(木) 23:35:37 ID:bEpZo/Xb/k
会長「会員カードは後日発行としますね。……それにしても女勇者様が魔王様を……」

女勇者「うっ……だって、顔かっこいいのに優しくて強くて……」

会長「それなら側近さんだって条件に合いますよ。どうして魔王様なのですか?」

女勇者「……私だったら辛くて挫折して笑顔も忘れてしまいそうなことに対して、あいつはニコニコしながら向かっていけるんだ。皆を庇って自分が傷つきながらでも」

女勇者「そういうところが……素敵だなって……」

会長「……なるほど、本物ですね」

女勇者「だ、誰にも言わないでね!?私が魔王のこと好きだってばれたら……恥ずかしくてやばい!」

会長「これからファンクラブに入るのに、そこを懸念しても仕方ないのでは?」

女勇者「……あ」

会長「女勇者さんって意外と天然なんですか?」

女勇者「〜〜///」

会長「可愛いなあ……これは魔王様も危ういのでは……」
538:🎏 :2011/10/27(木) 23:36:15 ID:bEpZo/Xb/k
会長「……この瞬間から女勇者様は私達の仲間で、ライバルです!」

会長「なんだか女勇者様を見てたら、私も魔王様の特別になりたくなってきましたよ。女勇者様、負けませんよ!」

女勇者「わ、私だって!魔王と仲良くなってみせるんだから!」

会長「一般人の私がこんなこと言って生意気かもしれませんが……良きライバルとなりましょう!」

女勇者「馬鹿、恋に身分なんて関係ないわよ。魔王だってそう思ってるわよ」

会長「……ふっふっふー。女勇者様は勇者としての仕事が忙しいでしょうから、必然的に私の方に多くチャンスが回ってきますからね!」

女勇者「……あ!ああああ……勇者やめていいかな?」

会長「ダメですよ!勇者はなりたくてなれる職でもないんですから、女勇者様は勇者としてのお仕事も頑張りながら活動してください!」

女勇者「ううう……不平等だあ……」

……こうして私は魔王様ファンクラブの会員となりました。
うん、もうばれてるし隠さないけど……私は魔王が好きみたい。
ファンクラブでの活動を通して魔王への知識を深めて、アタックできたらいいなあって思います。
皆さんもよければ応援してください!……え?むしろ私にアタックしたい?ば、馬鹿!からかわないでください///
……とにかくそういうことです。魔王ー、これから頑張ってアタックするから覚悟しろよー!
539:🎏 今日はここまで!:2011/10/27(木) 23:37:04 ID:bEpZo/Xb/k
魔王「……へくちっ!」

側近「どうしました?風邪ですか?」

魔王「いや、風邪じゃないと思う……誰かが噂してんのかな?」

側近「なるほど、誰かが魔王様の暗殺を謀ってるわけですね」

魔王「ほとばしる陰謀の香り!え、やばいじゃん、それ!」

側近「ご安心ください」

魔王「あ、守ってくれるんだね。さっすが側近!」

側近「見知らぬ誰かに討ち取られるくらいなら俺が殺してあげますよ」

魔王「香りの発生源見つけちゃったよ!」

側近「大丈夫、魔王様のことはできる限り忘れませんから」

魔王「墓場まで持ってってよ、俺との思い出をさあ!」

側近「どのように死にたいですか?」

魔王「ありのままに生きてたいよ!……やばい、逃げよう!」ダッ

側近「行っちゃったか……俺が魔王様を殺すわけないのに……」

女勇者の小話、おわり!
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