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神様「神様だっ!」 神使「神力ゼロですが・・・」

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Part109
150: ◆8YCWQhLlF2 :2018/03/23(金) 02:03:04 ID:IgxZQ4oY
─── 山道
テクテク
神様「で? 何でまた、ねこねこアイランドなんだよ」
神使「猫神さまがしばらく留守にするそうなんです」
神様「で?」
神使「その間、神社の方を預かってくれないかと相談がございまして」
神様「初耳でございます事よ?」
神使「先日、電話がありました」
神様「何で私にかけてこないの?」
神使「・・・・・・」

151: ◆8YCWQhLlF2 :2018/03/23(金) 02:04:00 ID:IgxZQ4oY
神様「どいつもこいつも私を無視して勝手に話進めやがって」
神使「神様にお話しをすると絶対に仕事を引き受けないじゃないですか」
神様「当たり前だろ。 そこに娯楽が無い限り、私が仕事を受ける事はあり得ない」
神使「そうですか」
神様「それに、一度立ち寄ったところは特別な理由が無い限り行かない事にしてるんだよ。 お前だって知ってるだろ」
神使「そうですね」
神様「・・・・・・」ジー
神使「・・・・・・」プイッ

152: ◆8YCWQhLlF2 :2018/03/23(金) 02:06:12 ID:IgxZQ4oY
神様「おい、クソ犬。 お前何か隠してるだろ」
神使「・・・・・・。 あっ、そろそろ“もふもふ神社”ですね」
神様「おい」
神使「・・・・・・」
神様「正直に言ってみそ?」
神使「日給3万です」
神様「それは特別な理由に値するな。 よし、早く行くぞ〜」♪

153: ◆8YCWQhLlF2 :2018/03/23(金) 02:07:42 ID:IgxZQ4oY
─── 神社境内
神様「あの・・・ 神使くん?」
神使「はい・・・」
神様「猫神んとこの社務所兼喫茶店って、私の記憶だと結構小さかったと思うんだけど」
神使「そうですね」
神様「私の目の前あるのは3階建ての格好いいビルなんですが」
神使「デザイナーズビルでしょうか・・・ オシャレですね」
神様「道間違えた?」
神使「隣に神社もありますし、入り口には“Cafe NekoMata”という看板も・・・」

154: ◆8YCWQhLlF2 :2018/03/23(金) 02:08:39 ID:IgxZQ4oY
ウイーン
カランコロン
猫娘「ニャニャ! 神ちゃんさまと神使先生だニャ! ニャ」
神使「猫娘さん、お久しぶりです」
神様「おい猫、コレ何?」
猫娘「ニャ? ニャ」
神様「なんで“喫茶ねこまた”がこんな事になってんだよ!」
猫娘「Cafe NekoMataですニャ。ニャ」
神様「同じだろ!」
猫娘「立ち話も何ですニャ。 どうぞお入り下さいニャ。 ニャ」
神様「ニャーニャーうっせーよ! 猫かよ」
神使「猫さんです」


155: ◆8YCWQhLlF2 :2018/03/23(金) 02:09:20 ID:IgxZQ4oY
─── 店内
猫娘「何か飲みますかニャ? ニャ」
神使「私はホットコーヒーを」
神様「コーラ、2リットル」
猫娘「はいニャ。 ニャ」スタスタ
神使「どんな頼み方ですか・・・ ガソリンじゃないんですから」
神様「同じ様なもんだよ」

156: ◆8YCWQhLlF2 :2018/03/23(金) 02:10:08 ID:IgxZQ4oY
神使「所で・・・」
猫娘「何ですかニャ? ニャ」
神使「床に誰か倒れているようですが・・・」
神様「あれ、B夫だよな」
神使「そう言えば、B夫さんは神宮からドナドナされてこちらに来たんですよね」
猫娘「アレは気にしなくても良いニャ。 ニャ」
神様「って言うか、生きてんの?」
B夫「・・・・・・」ムクッ
神使「あ、起きましたね」

157: ◆8YCWQhLlF2 :2018/03/23(金) 02:11:43 ID:IgxZQ4oY
神様「お前、床に転がって何してんだよ」
B夫「あっ、神ちゃん。 久しぶり」
猫娘「もう起きたんですかニャ? 手加減なしでひっぱたいたのにニャ。 ニャ」
神様「お前、猫娘に叩かれて気を失ってたのか・・・」
B夫「ケーキ食べただけなんだけど。 ちなみに平手じゃなくグーで左右2往復殴られた」
猫娘「売り物ですニャ! お金払って下さいニャ! ニャ」
神使「B夫さん、売り物を食べるのはダメだと思うのですが・・・」
猫娘「そうニャ! そうニャ! ニャ」

158: ◆8YCWQhLlF2 :2018/03/23(金) 02:12:28 ID:IgxZQ4oY
神様「それより猫娘さぁ。 ニャの後に何でさらにニャを付けてんの? ニャーニャー鬱陶しいんだけど」
B夫「いやいや神ちゃん。 語尾にニャを付けるのが癖になっても昔の名残を残し、アイデンティティーと化したこのニャニャはグッとくるから良し!」
神様「相変わらず、気持ち悪いなB夫は」
猫娘「本当、気持ち悪いですニャ。 ニャ」
B夫「そんな事言っても猫さんは俺に首ったけ」
猫娘「全然そんな事ありませんから。 不快なのでそういう冗談は止めてもらっても良いですか?」
一同「・・・・・・」

163: ◆8YCWQhLlF2 :2018/03/24(土) 23:15:33 ID:zVkDyOjk
神使「そ、それより・・・ この喫茶店の変わり様は一体・・・」キョロキョロ
猫娘「寄付が沢山あったので建て替えたんですニャ。 ニャ」
神様「寄付?」
B夫「俺が寄付した、というか奪われたんだけど」
神様「B夫ってそんなに金持ちだったの?」
B夫「ピットコインで5億もうけた」
神様・神使「5億!?」
猫娘「使い道のない穀潰しニートもたまには役に立つニャ。 ニャ」
B夫「ニートではない。 ちゃんとNekoMata通販のシステム管理してるし。 CIAも真っ青の鉄壁なセキュリティー」
猫娘「1日3件の注文もない通販にそこまでのセキュリティーは必要ないニャ! ニャ」

164: ◆8YCWQhLlF2 :2018/03/24(土) 23:17:18 ID:zVkDyOjk
神様「ねぇ、B夫先生?」スリスリ
B夫「なに?」
神様「その〜 ピットコインとやらについて詳しく教えてほちぃなぁ〜」クネクネ
B夫「神ちゃんじゃ無理」
神使「神様には向いていないと思いますよ?」
猫娘「あんなもの暇を持て余すニート以外無理ですニャ。 ニャ」
神様「何だよ皆して! 私にだってニートの素質位あるわ!」
神使「そういう事を言っているのではありません」
B夫「そうそう。 俺位のトップアスニートになると毎日が戦争。 止めた方が良い」
猫娘「やっぱりニートにゃ。 ニャ」
B夫「ニートではない」
猫娘「ちょと何を言っているのか分からないんですけど。 日本語理解できてます?」
一同「・・・・・・」

165: ◆8YCWQhLlF2 :2018/03/24(土) 23:18:31 ID:zVkDyOjk
神使「ま、まぁ、B夫さんが昔と変わらないようで安心しました」
猫娘「安心されても困るニャ。 ニャ」
B夫「そんな事より神ちゃんにはもっと良い話が」コソッ
神様「ほぅ」
B夫「後で」ボソッ
神使「・・・・・・」

166: ◆8YCWQhLlF2 :2018/03/24(土) 23:19:40 ID:zVkDyOjk
猫娘「お待たせしましたニャ。 ニャ」コトッ
神使「ありがとうございます。 これは良い香りのコーヒーですね」
猫娘「とっても希少なコーヒー豆なんですニャ。 ニャ」
神様「私もそれ飲みたい」
B夫「止めた方が良い。 それ猫のうん───」
猫娘「」ダッ
ガシッ
B夫「・・・・・・。あの・・・ 猫さんの鋭利な爪が喉に刺さりそうなんですが・・・」ブルブル
猫娘「ニートはニートらしく遠慮して生きるべきDEATHニャ。 ニャ」
一同「・・・・・・」

167: ◆8YCWQhLlF2 :2018/03/24(土) 23:21:12 ID:zVkDyOjk
猫娘「はい、神様にはコーラですニャ。 ニャ」ドンッ
神様「あ、ありがとう。 猫娘ちゃん性格変わった? なんか、猫神に似てきたんだけど・・・」
猫娘「そんニャ〜 猫神様に似てるだなんて照れちゃうニャ〜。 ニャ」ポッ
神様「褒めてないよ? あと、コーラがバケツに入ってるんだけど・・・」
神使「そ、そう言えば猫神様はどちらにお出かけなのですか?」
猫娘「神宮の方に用事があると言っていましたニャ。 ニャ」
神様「神宮?」
猫娘「詳しい事は聞いていないですニャ。 ニャ」
神様「ま、しばらくはのんびり過ごしますか。 こんなクソ田舎でやる事なんか無いし」
猫娘「それが・・・ 明日、団体客の宿泊が入っているんですニャ。 ニャ」
神使「宿泊?」

168: ◆8YCWQhLlF2 :2018/03/24(土) 23:22:50 ID:zVkDyOjk
神様「旅館業にまで手を広げたのかよ」
猫娘「ペンションですニャ。 ニャ」
神様「同じだよ! っていうか、猫神がいないのに宿泊の予約なんか取るなよ」
猫娘「猫神様がいない期間は予約受付ストップしたはずなんですけどニャ〜。 ニャ」ギロッ
B夫「俺の完璧なシステムに問題は無い」
猫娘「さっきパソコン見たら予約が入っていたニャ。 ニャ」
神使「何人来るんですか?」
猫娘「5人ですニャ。 ニャ」
B夫「ふ〜ん」カタカタ カタカタ
神様「何々? ハッキングでもされた?」
猫娘「あんなにサーバー使ってるのに使えないシステムだニャ。 ニャ」ハァ
B夫「・・・・・・」

170: ◆8YCWQhLlF2 :2018/03/27(火) 02:14:54 ID:Ae9cy6RI
─── 夜・喫茶
神様「ふぃ〜 良いお湯だった」ホクホク
B夫「神ちゃん、お風呂長過ぎ」
神様「いや〜 風呂の中で爆睡しちゃってさぁ。 指フニャフニャになっちゃったよ」ホラ
B夫「ふやけたんじゃなくて老化じゃない?」
神様「・・・・・・。 表出る?」
B夫「うそうそ」
神様「ったく。 あれ、B夫だけ?」キョロキョロ
B夫「神使さんは泊まる部屋の掃除、猫さんは帰った」
神様「猫娘は相変わらずここに住んでないの?」
B夫「夜は仲間と一緒にいたいんだって」
神様「猫娘も神使扱いとはいえ、一応は神なんだから人の姿で過ごすべきなのになぁ〜」
B夫「猫神様がいるうちは良いんじゃない? 今しか出来ないんだから好きなようにさせてあげるべき」

171: ◆8YCWQhLlF2 :2018/03/27(火) 02:16:29 ID:Ae9cy6RI
神様「ほぉ〜 随分と大人な意見じゃん。 ちょっと見直したわ」
B夫「前に猫神様が言ってただけ」
神様「さいですか」
B夫「神ちゃんも飲む?」カランッ
神様「ウイスキーなんて大人だね〜」
B夫「アイスティーだけど」
神様「その分量、どう見てもウイスキーのロックだよね?」
B夫「雰囲気」
神様「へいへい。私はコーラで」
B夫「オッケ」

172: ◆8YCWQhLlF2 :2018/03/27(火) 02:17:20 ID:Ae9cy6RI
神様「で? 風呂上がりの乙女を待ち伏せして何の用? あっ、ちなみに私には心に決めた人がいるから」
B夫「大丈夫。 神ちゃんには1ミリも興味ない」
神様「そんな事言って〜 湯上がりの乙女の香りにクラックラでしょ」
B夫「年齢不詳の女の臭いに興味無し」
神様「よし、表行こう。 この一体をピンポイントで海に沈める」
B夫「冗談だって。 はい、コーラ」コトッ
神様「だからもっと入れろよ! こんなん一口じゃん!」
B夫「雰囲気を楽しむべき」
神様「ったく、で何の用だよ」
B夫「明日の客の件」
神様「あ〜 B夫のミスで予約受け付けたやつ?」
B夫「俺がミスするわけ無いじゃん」
神様「あ?」

173: ◆8YCWQhLlF2 :2018/03/27(火) 02:18:11 ID:Ae9cy6RI
B夫「システム上はネット予約受付が出来ないようになってる。 ただし、ある特定の場所からだけは予約可能」
神様「どういう意味?」
B夫「猫神さまが留守にするこのタイミングで、ここに来たいと思うのって誰だと思う?」
神様「?」
B夫「“神への冒涜計画”」
神様「・・・おい」
B夫「フェーズ2に移った」
神様「!?」

174: ◆8YCWQhLlF2 :2018/03/27(火) 02:19:15 ID:Ae9cy6RI
B夫「これ、明日来る予定の人達のリスト。 予約してきた端末から割り出した」ペラッ
神様「これは・・・ 中枢メンバー・・・ 本当なのか?」
B夫「何のためにオレがここまでのシステムを入れて調べてきたと思う?」
神様「・・・・・・」
B夫「どうする? 神ちゃん」
神様「決ってる」グビッ
B夫「そう言うと思った」フッ
神様「・・・・・・。 これ、コーラじゃなくてウイスキー・・・」ヒック
カランッ


177: ◆8YCWQhLlF2 :2018/04/02(月) 03:32:07 ID:Vup/HULg
=====
神使「神様、私達の旅を全部読んで下さったそうですよ?」
神様「へ〜 お礼に神使くんがさっき買ってきた偽コーラ上げる」
神使「流石にいらないと思いますよ? それ変な味しますし」
神様「知ってんならちゃんとしたコーラ買えよ!」ゲシゲシ
=====

178: ◆8YCWQhLlF2 :2018/04/02(月) 03:33:23 ID:Vup/HULg
─── 翌日
神様「おはよ〜」トテトテ
猫娘「おはようございますニャ。 ニャ」
神使「もうお昼ですよ?」
神様「いや〜 昨日久しぶりに・・・ って、B夫はなんでまた床に倒れてるの?」
神使「それが・・・」
猫娘「昨日の夜、勝手にお店のお酒を開けて飲んだんですニャ。 ニャ」
神様「・・・・・・。 へ、へ〜 それは大変だね」
B夫「」ムクッ

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