神様「神様だっ!」 神使「神力ゼロですが・・・」
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27: ◆8YCWQhLlF2 :2017/12/21(木) 07:46:35 ID:xath1R8E
─── 本殿前
村長「お宅らが先ほど来られた神さまですか?」
神様「村長さん、スーツ姿がキマってますね」
村長「神さま、で間違いないですか?」
神様「見て分かる通り、私はとっても立派でかわゆい理想の女神!! ドドン!」
村長「・・・隣の方は?」
神様「神様のお付で神使と申します」ペコリ
村長「神を名乗ってこの村を訪れたのはあなた達だけじゃないんだ」
神様「そうらしいね。 ちょっとその神と合わせてくれない? 話があるから」
村長「この村に同時に神が2組も訪れるなんて変だと思わないか?」
神様「村長さんのパーパリーのスーツの方が気になる。 それ高いんじゃない?」
村長「偽物が紛れ込んでいる!」
ザワザワ
28: ◆8YCWQhLlF2 :2017/12/21(木) 07:47:45 ID:xath1R8E
神様「そのスーツ、村で買ったの? ここら辺にお店あるの?」
村長「神の名をかたる偽物はこの村から返すわけには行きません!」
神様「なるほど。 私の話を聞かないパティーンですね?」
神使「あの、なにかの手違いという事も考えられますので決めつけるのはどうかと思いますが」
村長「20年に一度の立ち寄りで同時に来るなんてあり得ない!」
神様「取りあえず先に来た神に合わせてよ。 白黒付けるから」
村長「そのつもりです」
神様「あっ、聞いた」
29: ◆8YCWQhLlF2 :2017/12/21(木) 07:48:45 ID:xath1R8E
村長「これから、どちらが本物の神か勝負をしてもらいます」
神様「勝負?」
村長「正直、私達は最初に来た方達が本物の神だと思っています」
神様「私達は偽物確定ということですね?」
村長「あなた達が本物だというのであれば勝って証明して見せれば良いかと」
神使「待って下さい。 神同士を勝負させるだなんてそんな不敬なこと───」
神様「いや、良いだろう! その勝負のった!!」
神使「え!?」
30: ◆8YCWQhLlF2 :2017/12/21(木) 07:49:27 ID:xath1R8E
神様「大丈夫だって。 相手も神ならお互い分かるし、私がちょっと言えばいなくなってくれるから」ボソッ
神使「私達が引くという選択肢はないんですね・・・」
神様「さぁ! 勝負だ! 勝負!」
村長「本殿の扉をお開けしろ」
村人「はい」
ギーッ
33: ◆8YCWQhLlF2 :2017/12/27(水) 00:16:52 ID:DYAh8M0.
ピカー
神様「うお! まぶしっ!」
神使「もの凄い後光ですね」
神様「後光って言うかここまでくるとスポットライトだよね」
偽神「我は神!」ピカー
村人達「はは〜っ」ドゲザ
神様「ほぇ〜 凄い衣装着てるな。 どこに売ってんだよ・・・ まさか、あれもパーパリー!?」
神使「それはないと思いますが・・・ 隣にいるのは神使さんでしょうか?」
34: ◆8YCWQhLlF2 :2017/12/27(水) 00:18:17 ID:DYAh8M0.
偽神「頭を上げる事を許す!」
女神使「みなさん、楽にして下さい」
神様「あっ、かわゆい女の子」
神使(あれ? あの方・・・)
神様「ねぇ神使君、あの凄い衣装のヤツ私知らない。 アレ神じゃなくて人間だよ」
神使「・・・・・・」
神様「神使君?」
神使「えっ? あっ、すいません。 何ですか?」
神様「・・・・・・。 いや、別に」
35: ◆8YCWQhLlF2 :2017/12/27(水) 00:19:48 ID:DYAh8M0.
村長「神さま、お手を煩わし恐縮ではございますが神のお力をお見せ頂ければと」
神様「しょうがないな〜」トテトテ
村長「アンタじゃない。 こちらの神さまだ」
神様「あ〜」
偽神「ふっ、良かろう。 おい、そこの巫女!」
神様「ミー?」
偽神「そうだ。 おっと失礼、神だったか?」ニヤッ
神様「本当、失礼なヤツだな。 私に何か用?」トテトテ
偽神「これは知っているか?」スッ
神様「トランプ」
偽神「違う! 神☆トランプだ!」
神様「おっ、忍天堂のヤツじゃん。 結構高かったんじゃない?」
偽神「シーーット! 一般人が触れることは許されない神☆専用の神具だ」
神様「そうですか・・・」
36: ◆8YCWQhLlF2 :2017/12/27(水) 00:21:18 ID:DYAh8M0.
偽神「この神☆トランプから好きなものを1枚、神☆私に見えないように引くことを許す」
神様「は?」
偽神「二度言わすな」
神様「触れちゃダメなんじゃないのかよ・・・」
偽神「今日は特別に許してやる。 有り難く思うんだな」
神様「そりゃどうも。 んじゃコレで」スッ
偽神「柄を覚えたら好きなところに戻せ」
神様「どこでも良いの?」
偽神「無論! 神☆私が許す!」
神様「うぜ〜」スッ
偽神「イッツ☆ショータイム!」
神様「ショーなの?」
37: ◆8YCWQhLlF2 :2017/12/27(水) 00:22:15 ID:DYAh8M0.
ピカー
神様「だから一々眩しいんだよ!」
村人達「お〜 この神々しさ、まさに神!」
神様「神力はこんなに光らねーよ・・・」
偽神「神☆私の力で、この神☆トランプは全てお前が先ほど引いた柄に置き換わった!」
神様「はい?」
偽神「見るが良い!」
38: ◆8YCWQhLlF2 :2017/12/27(水) 00:23:15 ID:DYAh8M0.
バラバラ
神様「うわっ! 全部同じ柄! さっき私が引いたババだ」
偽神「神☆ババだ!」
村人達「お〜」パチパチ
偽神「コレで驚くのはまだ早い! 夜空を見よ!」
神様「空?」
偽神「神☆私から視線を外すことを許す! さぁ夜空を見上げよ!」
神様「本当、一々ウザいなぁ〜」クルッ
39: ◆8YCWQhLlF2 :2017/12/27(水) 00:24:40 ID:DYAh8M0.
村人A「見ろ! 夜空に神☆トランプの柄が!」
村人B「ババだ! 神☆ババが浮かんでる!」
神様「お〜 すげーじゃん」
村長「さすが神さま」ドゲザ
村人達「はは〜」ドゲザ
偽神「どうだ巫女よ! 神☆私の力を見て言葉も出まい!」ワハハ
女神使「・・・・・・」
神様「ん〜」チラッ
神使「・・・・・・」
40: ◆8YCWQhLlF2 :2017/12/27(水) 00:26:23 ID:DYAh8M0.
村長「それじゃ、今度はお宅の力を見せてもらおうか」
偽神「偽神と認めるなら今のうちだぞ」
神様「・・・・・・。オッケー、私の負け」
シーン
神使「え? えっ!?」
神様「この勝負、私の負け。 そこのハデハデ衣装野郎には敵わないわ」
偽神「何と失礼な! 神☆私に向かってなんたる侮辱!」
女神使「・・・・・・」
41: ◆8YCWQhLlF2 :2017/12/27(水) 00:27:14 ID:DYAh8M0.
神使「ちょ、神様! どうしたんですか?」
神様「帰ろう。 3つ前の駅に温泉があったから入りに行こうぜ〜」テクテク
村長「待ちなさい!」
神様「ん?」
村長「負けを認めて、この村から帰れるとは思っていないよな?」
神様「え・・・」
村長「この者どもを小屋に連れて行き閉じ込めておけ!」
村人達「承知!」ダダダッ
神様「まじかよ!」
42: 以下、名無しが深夜にお送りします :2017/12/27(水) 03:30:07 ID:b6Doji1Q
神ちゃん頑張れ
43: 以下、名無しが深夜にお送りします :2017/12/28(木) 03:02:06 ID:MrGmsCnY
インチキを見破るのはtrick思い出すな
神ちゃん乙乙
44: 以下、名無しが深夜にお送りします :2017/12/28(木) 04:10:56 ID:jkHwZgWo
確かにtrick思い出す 300年に一度巨大な亀が〜のやつ
45: ◆8YCWQhLlF2 :2017/12/31(日) 00:08:48 ID:hGoYSahE
─── 小屋
神様「ここから出せー! 焼肉食わせろ! 浜焼きさせろ!」ドンドン
神使「あの、神様?」
神様「お前も犬ころなら穴掘って抜け道を作る努力をしろよ」
神使「そんな芸は持ち合わせておりません。 それより・・・」
神様「あ?」
神使「どうして、あっさり負けを認めてしまったのですか?」
神様「・・・・・・」
神使「神様の性格上、自分から負けを認めるとは思えません。 それに貢ぎ物を簡単に諦めるはずありませんし」
神様「神使くんさぁ、私をそう言う目で見てたの?」
神使「はい。 間違っていないと断言できます」
神様「相変わらずサラッと猛毒吐くねぇ〜」
46: ◆8YCWQhLlF2 :2017/12/31(日) 00:09:50 ID:hGoYSahE
神使「で、どのような理由が?」
神様「・・・・・・。 負けた方が良い気がした」
神使「えっ?」
神様「偽神は人間だけど、お付きの子は神使だよな。 本物の神使」
神使「・・・・・・」
神様「あの子の目、とても強い意志を感じた。 遊び半分で私が首突っ込まない方が良いかなぁって思ってさ」
神使「神様、あの方はご存じで?」
神様「うんにゃ知らん。 初めて会った」
神使「そうですか・・・」
神様「それより、逃げる方法考えろよ。 すいませ〜ん! 誰か南京錠の鍵持ってきてくれませんか〜」ドンドン
47: ◆8YCWQhLlF2 :2017/12/31(日) 00:11:12 ID:hGoYSahE
神使「彼女は・・・ 神使学校時代の先輩です」
神様「知り合い?」
神使「何度か学校で見かけた程度です。 多分彼女は私のことを知らないと思いますが」
神様「話しにくかったら無理に話さなくて良いよ?」
神使「いえ、私も少し気になることがありまして・・・」
神様「・・・話してみ?」
神使「彼女は、神使学校始まって以来の天才でした」
神様「え〜 犬ころまた謙遜してるんじゃないの?」
神使「いいえ、たぶん天才というのは彼女のようなことを言うんだろうと思います」
神様「そこまで? でも神使学校を卒業した生徒の成績は私も目を通してたけど、そんな子記憶にないよ?」
神使「彼女は卒業しておりませんので」
神様「は? 途中で辞めたって事? あそこ退学とかないだろ」
神使「どのような扱いになっているのかは分かりませんが、卒業していないことは間違いありません」
48: ◆8YCWQhLlF2 :2017/12/31(日) 00:13:35 ID:hGoYSahE
神様「さっき、先輩って言ってたよね?」
神使「私の3つ上です」
神様「確か神使学校は6年制だから、神使君が入学した時は4回生だったのか」
神使「いえ、6回生でした」
神様「計算合わなくね? まさか、私の知っている計算方法が間違ってる!?」
神使「飛び級です」
神様「ほぇ〜 あそこで飛び級なんて凄いな。 はじめて聞いた」
神使「入学した時にはすでに医学と生物学、それと物理学の博士号を持っていたそうです」
神様「マジかよ・・・ なんでそんな頭が良いのに神使学校に入ったんだよ」
神使「彼女が神使学校に入学した理由は、神と神使の存在を科学的に証明すること」
神様「・・・・・・」
49: ◆8YCWQhLlF2 :2017/12/31(日) 00:14:16 ID:hGoYSahE
神使「神使学校で1年に一度開かれる論文発表会で一度だけ彼女の発表を聞いたことがあるんです」
神様「あ〜 昔の事をあーだこーだ言うつまんない論文の発表だろ?」
神使「つまらないって・・・」
神様「で、彼女は何を発表したんだ?」
神使「神力の科学的証明」
神様「ほぉ。 それは興味深いな」
神使「神の力を科学と一緒に扱うなんてタブーですよ」
神様「お堅いね〜 で、内容の方は?」
神使「正直、専門的すぎて全く分かりませんでした」
神様「一度その論文見てみたいな」
神使「発表会の後に配られた論文集に、彼女のものは掲載されていませんでした」
神様「ふ〜ん」
神使「その数日後、彼女は学校から・・・」
神様「なるほどね」
50: ◆8YCWQhLlF2 :2017/12/31(日) 00:14:59 ID:hGoYSahE
神使「偽神さんの方は、私は存じ上げないですが・・・」
神様「アレはやり手の手品師って感じだよな」
神使「手品師!? 先ほど見たものは手品だったんですか?」
神様「どう見ても手品だろ・・・」
神使「つまりタネがあると?」
神様「あのトラン・・・ 神☆トランプは全部の柄が最初から神☆ババだったんじゃね?」
神使「え!?」
神様「最初にトラン・・・ 神☆トランプの全柄を見せてなかったし」
神使「そういえば・・・」
神様「空に柄を浮かばせたのも事前に柄が分かっていたから。 たぶん投影機かなにか使ってんじゃないの?」
51: ◆8YCWQhLlF2 :2017/12/31(日) 00:17:23 ID:hGoYSahE
神使「あの天才の彼女が手品師とグルという事ですか!?」
?「グルという言い方は適切ではないと思います」
神様・神使「!?」クルッ
女神使「夜分遅くに失礼いたします」フカブカ
神使「えっ、ちょ・・・ どこから入ったのですか? この小屋には鍵が・・・」
女神使「タネを明かすことは出来ませんので」
神使「それって・・・」
神様「おや? 仕掛けありだって認めちゃうの?」
女神使「はい。 絶対にバレない自信はありますから」
神様「抜かりなしか。 どこら辺から私達の話を?」
女神使「全てを。 右側にある箱の上に盗聴器を置いてあります」
神使「盗聴器!?」
─── 本殿前
村長「お宅らが先ほど来られた神さまですか?」
神様「村長さん、スーツ姿がキマってますね」
村長「神さま、で間違いないですか?」
神様「見て分かる通り、私はとっても立派でかわゆい理想の女神!! ドドン!」
村長「・・・隣の方は?」
神様「神様のお付で神使と申します」ペコリ
村長「神を名乗ってこの村を訪れたのはあなた達だけじゃないんだ」
神様「そうらしいね。 ちょっとその神と合わせてくれない? 話があるから」
村長「この村に同時に神が2組も訪れるなんて変だと思わないか?」
神様「村長さんのパーパリーのスーツの方が気になる。 それ高いんじゃない?」
村長「偽物が紛れ込んでいる!」
ザワザワ
28: ◆8YCWQhLlF2 :2017/12/21(木) 07:47:45 ID:xath1R8E
神様「そのスーツ、村で買ったの? ここら辺にお店あるの?」
村長「神の名をかたる偽物はこの村から返すわけには行きません!」
神様「なるほど。 私の話を聞かないパティーンですね?」
神使「あの、なにかの手違いという事も考えられますので決めつけるのはどうかと思いますが」
村長「20年に一度の立ち寄りで同時に来るなんてあり得ない!」
神様「取りあえず先に来た神に合わせてよ。 白黒付けるから」
村長「そのつもりです」
神様「あっ、聞いた」
29: ◆8YCWQhLlF2 :2017/12/21(木) 07:48:45 ID:xath1R8E
村長「これから、どちらが本物の神か勝負をしてもらいます」
神様「勝負?」
村長「正直、私達は最初に来た方達が本物の神だと思っています」
神様「私達は偽物確定ということですね?」
村長「あなた達が本物だというのであれば勝って証明して見せれば良いかと」
神使「待って下さい。 神同士を勝負させるだなんてそんな不敬なこと───」
神様「いや、良いだろう! その勝負のった!!」
神使「え!?」
30: ◆8YCWQhLlF2 :2017/12/21(木) 07:49:27 ID:xath1R8E
神様「大丈夫だって。 相手も神ならお互い分かるし、私がちょっと言えばいなくなってくれるから」ボソッ
神使「私達が引くという選択肢はないんですね・・・」
神様「さぁ! 勝負だ! 勝負!」
村長「本殿の扉をお開けしろ」
村人「はい」
ギーッ
33: ◆8YCWQhLlF2 :2017/12/27(水) 00:16:52 ID:DYAh8M0.
ピカー
神様「うお! まぶしっ!」
神使「もの凄い後光ですね」
神様「後光って言うかここまでくるとスポットライトだよね」
偽神「我は神!」ピカー
村人達「はは〜っ」ドゲザ
神様「ほぇ〜 凄い衣装着てるな。 どこに売ってんだよ・・・ まさか、あれもパーパリー!?」
神使「それはないと思いますが・・・ 隣にいるのは神使さんでしょうか?」
偽神「頭を上げる事を許す!」
女神使「みなさん、楽にして下さい」
神様「あっ、かわゆい女の子」
神使(あれ? あの方・・・)
神様「ねぇ神使君、あの凄い衣装のヤツ私知らない。 アレ神じゃなくて人間だよ」
神使「・・・・・・」
神様「神使君?」
神使「えっ? あっ、すいません。 何ですか?」
神様「・・・・・・。 いや、別に」
35: ◆8YCWQhLlF2 :2017/12/27(水) 00:19:48 ID:DYAh8M0.
村長「神さま、お手を煩わし恐縮ではございますが神のお力をお見せ頂ければと」
神様「しょうがないな〜」トテトテ
村長「アンタじゃない。 こちらの神さまだ」
神様「あ〜」
偽神「ふっ、良かろう。 おい、そこの巫女!」
神様「ミー?」
偽神「そうだ。 おっと失礼、神だったか?」ニヤッ
神様「本当、失礼なヤツだな。 私に何か用?」トテトテ
偽神「これは知っているか?」スッ
神様「トランプ」
偽神「違う! 神☆トランプだ!」
神様「おっ、忍天堂のヤツじゃん。 結構高かったんじゃない?」
偽神「シーーット! 一般人が触れることは許されない神☆専用の神具だ」
神様「そうですか・・・」
36: ◆8YCWQhLlF2 :2017/12/27(水) 00:21:18 ID:DYAh8M0.
偽神「この神☆トランプから好きなものを1枚、神☆私に見えないように引くことを許す」
神様「は?」
偽神「二度言わすな」
神様「触れちゃダメなんじゃないのかよ・・・」
偽神「今日は特別に許してやる。 有り難く思うんだな」
神様「そりゃどうも。 んじゃコレで」スッ
偽神「柄を覚えたら好きなところに戻せ」
神様「どこでも良いの?」
偽神「無論! 神☆私が許す!」
神様「うぜ〜」スッ
偽神「イッツ☆ショータイム!」
神様「ショーなの?」
37: ◆8YCWQhLlF2 :2017/12/27(水) 00:22:15 ID:DYAh8M0.
ピカー
神様「だから一々眩しいんだよ!」
村人達「お〜 この神々しさ、まさに神!」
神様「神力はこんなに光らねーよ・・・」
偽神「神☆私の力で、この神☆トランプは全てお前が先ほど引いた柄に置き換わった!」
神様「はい?」
偽神「見るが良い!」
38: ◆8YCWQhLlF2 :2017/12/27(水) 00:23:15 ID:DYAh8M0.
バラバラ
神様「うわっ! 全部同じ柄! さっき私が引いたババだ」
偽神「神☆ババだ!」
村人達「お〜」パチパチ
偽神「コレで驚くのはまだ早い! 夜空を見よ!」
神様「空?」
偽神「神☆私から視線を外すことを許す! さぁ夜空を見上げよ!」
神様「本当、一々ウザいなぁ〜」クルッ
39: ◆8YCWQhLlF2 :2017/12/27(水) 00:24:40 ID:DYAh8M0.
村人A「見ろ! 夜空に神☆トランプの柄が!」
村人B「ババだ! 神☆ババが浮かんでる!」
神様「お〜 すげーじゃん」
村長「さすが神さま」ドゲザ
村人達「はは〜」ドゲザ
偽神「どうだ巫女よ! 神☆私の力を見て言葉も出まい!」ワハハ
女神使「・・・・・・」
神様「ん〜」チラッ
神使「・・・・・・」
40: ◆8YCWQhLlF2 :2017/12/27(水) 00:26:23 ID:DYAh8M0.
村長「それじゃ、今度はお宅の力を見せてもらおうか」
偽神「偽神と認めるなら今のうちだぞ」
神様「・・・・・・。オッケー、私の負け」
シーン
神使「え? えっ!?」
神様「この勝負、私の負け。 そこのハデハデ衣装野郎には敵わないわ」
偽神「何と失礼な! 神☆私に向かってなんたる侮辱!」
女神使「・・・・・・」
41: ◆8YCWQhLlF2 :2017/12/27(水) 00:27:14 ID:DYAh8M0.
神使「ちょ、神様! どうしたんですか?」
神様「帰ろう。 3つ前の駅に温泉があったから入りに行こうぜ〜」テクテク
村長「待ちなさい!」
神様「ん?」
村長「負けを認めて、この村から帰れるとは思っていないよな?」
神様「え・・・」
村長「この者どもを小屋に連れて行き閉じ込めておけ!」
村人達「承知!」ダダダッ
神様「まじかよ!」
42: 以下、名無しが深夜にお送りします :2017/12/27(水) 03:30:07 ID:b6Doji1Q
神ちゃん頑張れ
43: 以下、名無しが深夜にお送りします :2017/12/28(木) 03:02:06 ID:MrGmsCnY
インチキを見破るのはtrick思い出すな
神ちゃん乙乙
44: 以下、名無しが深夜にお送りします :2017/12/28(木) 04:10:56 ID:jkHwZgWo
確かにtrick思い出す 300年に一度巨大な亀が〜のやつ
45: ◆8YCWQhLlF2 :2017/12/31(日) 00:08:48 ID:hGoYSahE
─── 小屋
神様「ここから出せー! 焼肉食わせろ! 浜焼きさせろ!」ドンドン
神使「あの、神様?」
神様「お前も犬ころなら穴掘って抜け道を作る努力をしろよ」
神使「そんな芸は持ち合わせておりません。 それより・・・」
神様「あ?」
神使「どうして、あっさり負けを認めてしまったのですか?」
神様「・・・・・・」
神使「神様の性格上、自分から負けを認めるとは思えません。 それに貢ぎ物を簡単に諦めるはずありませんし」
神様「神使くんさぁ、私をそう言う目で見てたの?」
神使「はい。 間違っていないと断言できます」
神様「相変わらずサラッと猛毒吐くねぇ〜」
46: ◆8YCWQhLlF2 :2017/12/31(日) 00:09:50 ID:hGoYSahE
神使「で、どのような理由が?」
神様「・・・・・・。 負けた方が良い気がした」
神使「えっ?」
神様「偽神は人間だけど、お付きの子は神使だよな。 本物の神使」
神使「・・・・・・」
神様「あの子の目、とても強い意志を感じた。 遊び半分で私が首突っ込まない方が良いかなぁって思ってさ」
神使「神様、あの方はご存じで?」
神様「うんにゃ知らん。 初めて会った」
神使「そうですか・・・」
神様「それより、逃げる方法考えろよ。 すいませ〜ん! 誰か南京錠の鍵持ってきてくれませんか〜」ドンドン
47: ◆8YCWQhLlF2 :2017/12/31(日) 00:11:12 ID:hGoYSahE
神使「彼女は・・・ 神使学校時代の先輩です」
神様「知り合い?」
神使「何度か学校で見かけた程度です。 多分彼女は私のことを知らないと思いますが」
神様「話しにくかったら無理に話さなくて良いよ?」
神使「いえ、私も少し気になることがありまして・・・」
神様「・・・話してみ?」
神使「彼女は、神使学校始まって以来の天才でした」
神様「え〜 犬ころまた謙遜してるんじゃないの?」
神使「いいえ、たぶん天才というのは彼女のようなことを言うんだろうと思います」
神様「そこまで? でも神使学校を卒業した生徒の成績は私も目を通してたけど、そんな子記憶にないよ?」
神使「彼女は卒業しておりませんので」
神様「は? 途中で辞めたって事? あそこ退学とかないだろ」
神使「どのような扱いになっているのかは分かりませんが、卒業していないことは間違いありません」
48: ◆8YCWQhLlF2 :2017/12/31(日) 00:13:35 ID:hGoYSahE
神様「さっき、先輩って言ってたよね?」
神使「私の3つ上です」
神様「確か神使学校は6年制だから、神使君が入学した時は4回生だったのか」
神使「いえ、6回生でした」
神様「計算合わなくね? まさか、私の知っている計算方法が間違ってる!?」
神使「飛び級です」
神様「ほぇ〜 あそこで飛び級なんて凄いな。 はじめて聞いた」
神使「入学した時にはすでに医学と生物学、それと物理学の博士号を持っていたそうです」
神様「マジかよ・・・ なんでそんな頭が良いのに神使学校に入ったんだよ」
神使「彼女が神使学校に入学した理由は、神と神使の存在を科学的に証明すること」
神様「・・・・・・」
神使「神使学校で1年に一度開かれる論文発表会で一度だけ彼女の発表を聞いたことがあるんです」
神様「あ〜 昔の事をあーだこーだ言うつまんない論文の発表だろ?」
神使「つまらないって・・・」
神様「で、彼女は何を発表したんだ?」
神使「神力の科学的証明」
神様「ほぉ。 それは興味深いな」
神使「神の力を科学と一緒に扱うなんてタブーですよ」
神様「お堅いね〜 で、内容の方は?」
神使「正直、専門的すぎて全く分かりませんでした」
神様「一度その論文見てみたいな」
神使「発表会の後に配られた論文集に、彼女のものは掲載されていませんでした」
神様「ふ〜ん」
神使「その数日後、彼女は学校から・・・」
神様「なるほどね」
50: ◆8YCWQhLlF2 :2017/12/31(日) 00:14:59 ID:hGoYSahE
神使「偽神さんの方は、私は存じ上げないですが・・・」
神様「アレはやり手の手品師って感じだよな」
神使「手品師!? 先ほど見たものは手品だったんですか?」
神様「どう見ても手品だろ・・・」
神使「つまりタネがあると?」
神様「あのトラン・・・ 神☆トランプは全部の柄が最初から神☆ババだったんじゃね?」
神使「え!?」
神様「最初にトラン・・・ 神☆トランプの全柄を見せてなかったし」
神使「そういえば・・・」
神様「空に柄を浮かばせたのも事前に柄が分かっていたから。 たぶん投影機かなにか使ってんじゃないの?」
51: ◆8YCWQhLlF2 :2017/12/31(日) 00:17:23 ID:hGoYSahE
神使「あの天才の彼女が手品師とグルという事ですか!?」
?「グルという言い方は適切ではないと思います」
神様・神使「!?」クルッ
女神使「夜分遅くに失礼いたします」フカブカ
神使「えっ、ちょ・・・ どこから入ったのですか? この小屋には鍵が・・・」
女神使「タネを明かすことは出来ませんので」
神使「それって・・・」
神様「おや? 仕掛けありだって認めちゃうの?」
女神使「はい。 絶対にバレない自信はありますから」
神様「抜かりなしか。 どこら辺から私達の話を?」
女神使「全てを。 右側にある箱の上に盗聴器を置いてあります」
神使「盗聴器!?」
神様「神様だっ!」 神使「神力ゼロですが・・・」
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