神様「神様だっ!」 神使「神力ゼロですが・・・」
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179: ◆8YCWQhLlF2 :2018/04/02(月) 03:34:59 ID:Vup/HULg
猫娘「もう起きたニャ。 ニャ」
神使「大丈夫ですか? B夫さん」
B夫「俺なんで殴られたの? 起きてここに来たらいきなりパンチされたんだけど」
神様「深い事は気にするな。 人間、過去を振り返ってはいけない」ポンッ
猫娘「B夫は邪魔だから早く自分の部屋に戻って欲しいですニャ。 ニャ」
B夫「朝ごはん食べてないんだけど」
神様「気にするな。 私も食べてないし、時間はすでに昼を回っている」
神使「猫娘さん、お泊まりのお客さんはいつ頃来られるのですか?」
猫娘「2便のフェリーなのでそろそろ来ると思いますニャ。 ニャ」
180: ◆8YCWQhLlF2 :2018/04/02(月) 03:36:01 ID:Vup/HULg
神使「神様、失礼の無いように接客して下さいね」
神様「分かった。 ドアが開いたらチップ先払いで荷物持ってあげる」
神使「そういうのを止めて下さいと言っているんです」
B夫「来客センサーに反応。 後5メートル」
神様「よっしゃ! 5人だから1人1000円で5000円ゲット!!」タッタッタッ
神使「ちょ、神様!」
ウィーン
カランコロン
神様「いらっしゃ・・・ い・・・ ま・・・」
181: ◆8YCWQhLlF2 :2018/04/02(月) 03:37:39 ID:Vup/HULg
黒ずくめ達「・・・・・・」ゾロゾロ
神様・B夫「黒いっ!」
猫娘「あニョ・・・」
神様「強盗?」
男「失礼だな。 予約している者だ」
猫娘「CCCさま・・・ ご一行ですかニャ? ニャ」
神使「CCC?」
B夫「カルチャーコンピニエンスクラブ?」
神様「ツダヤか! Tポイントくれ!」ゴソゴソ
神使「絶対違うと思います・・・」
B夫「CCCというか黒いKKK」
182: ◆8YCWQhLlF2 :2018/04/02(月) 03:38:59 ID:Vup/HULg
男「部屋へ案内を」
猫娘「あっ、はいニャ。 その前にチェックインのサインをお願いしますニャ。 ニャ」
黒ずくめ女「私が書きます」サラサラ
猫娘「字がとっても上手ですニャ。 ニャ」
女「当然なのです」
神使「・・・・・・」
猫娘「ニャニャ? AAAさま・・・ ですかニャ? ニャ」
神様「CCCちゃうんかい」
黒女「わ、私達は謎の黒い集団。 名前も偽装なのです」
猫娘「それは、困るんですニャ・・・。 ニャ」
183: ◆8YCWQhLlF2 :2018/04/02(月) 03:40:07 ID:Vup/HULg
神使「・・・・・・」ジー
女「わ、私の顔に何か付いていますか? それともあまりの可愛さに心を奪われましたか?」
神使「いえ、覆面なので顔は分かりませんが・・・」
神様「ねぇ、その衣装は既製品? それとも作ったの? その顔を覆ってる三角頭巾すごい格好いいんだけど」
女「これはもちろん私が手───」
男「ゴホン!」
女「・・・・・・」
男「取りあえず部屋に案内を」
B夫「俺が案内する。 こっち」テクテク
男「助かる」
ゾロゾロ
184: ◆8YCWQhLlF2 :2018/04/02(月) 03:43:00 ID:Vup/HULg
神使「神様、あの───」
神様「さぁ〜て、良い天気だし、私は少し寝ようかな」
猫娘「ニャニャ。さっき起きたばっかりだニャ。 ニャ」
神使「あの怪しさを絵に書いたような方達は放っておくんですか?」
神様「お客さんにちょっかい出すなんて事、私はしない。 しない、絶対」
神使「あんな奇抜な格好で面白そうな雰囲気の方達を、神様が無視するなんて珍しいですね」
神様「私だって成長するのだよ。 いつまでも子供じゃないんだ」フッ
神使「そうなんですか?」
神様「それでは、私は機を織って参ります」ペコリ
神使「はい?」
神様「機を織っている間は、決して部屋を覗かないで下さい」
猫娘「猫の恩返し・・・ニャ。 ニャ」
神様「鶴だよ! 爆睡するから部屋に入るなよ! ニャニャ!」トテトテ
神使「神様・・・」ハァ
186: ◆8YCWQhLlF2 :2018/04/07(土) 02:12:19 ID:wDz9h3v.
─── 数分後
猫娘「ニャニャ!? ニャ」
神使「どうされたんですか、猫娘さん」
猫娘「お客様にお出しするお茶が切れてますニャ。 ニャ」
神使「予備はないんですか?」
猫娘「うにゃ〜ん・・・ おかしいですニャ。 予備も空っぽですニャ。 ニャ」
B夫「そう言えば歯ブラシセットとかもなかった気がする」
猫娘「ニャ!? 先週B夫に買って来るように言ったニャ! ニャ」
B夫「そうだっけ?」
187: ◆8YCWQhLlF2 :2018/04/07(土) 02:13:07 ID:wDz9h3v.
神使「私が買ってきましょうか?」
猫娘「本土まで行かないと買えないんですニャ。 ニャ」
神使「この島には売ってないんですか?」
B夫「この島をナメてもらっちゃ困る。 島内で買えるんだったらオレが買ってる」
猫娘「覚えてるじゃないかニャ! 今すぐフェリーに乗って買ってくるニャ。 ニャ」
B夫「オレ欲しいものがいっぱいあるから今日は戻らないよ? 秋葉も行きたいし」
猫娘「は? B夫何言ってんの?」
B夫「・・・・・・」
188: ◆8YCWQhLlF2 :2018/04/07(土) 02:13:58 ID:wDz9h3v.
神使「わ、私が行ってきますよ。 こんな事くらいしかお手伝いできませんし」
B夫「俺より安心。 猫さんも一緒に行ったら? その方が早い」
神使「そうですね。 お茶の銘柄もあるでしょうし、猫娘さんも一緒に付いてきて頂けますか?」
猫娘「分かりましたニャ。 本当にB夫は使えないニャ! ニャ」
B夫「あっ、紅茶も昨日飲んだので最後だったから一緒に買ってきて」
猫娘「!? あの紅茶は、喫茶の商品用だニャーー!!」ダダッ
B夫「うわ! 猫さんタンマタンマ!!」
猫娘「一生寝てろニャ!!!!」ボコッ
B夫「うっ!」
バタリ
猫娘「ニャ」
神使「・・・・・・」
189: ◆8YCWQhLlF2 :2018/04/07(土) 02:14:39 ID:wDz9h3v.
猫娘「それじゃ神使先生、行きましょうかニャ。 ニャ」ニコッ
神使「は、はい」
B夫「」
神使「B夫さんが動かないですが・・・ 大丈夫でしょうか?」
猫娘「急がないと、そろそろフェリーが来る時間ですニャ。 ニャ」
神使「で、では行きましょうか。 お留守番よろしく願いしますB夫さん」
B夫「」
190: ◆8YCWQhLlF2 :2018/04/07(土) 02:15:27 ID:wDz9h3v.
─── フェリー乗り場
神使「あの猫娘さん、実はお話ししたい事がありまして・・・」
猫娘「神ちゃんさまと産廃ニートが何か企んでいる事ですかニャ? ニャ」
神使「気付いていたのですか!?」
猫娘「当然ですニャ。 ニャ」
神使「何を画策しているかお分かりになります?」
猫娘「そこまでは分からないですニャ、でも、あの黒ずくめの客に関係あると思いますニャ。 ニャ」
神使「KKK・・・ いや、AAAさん達でしたっけ?」
猫娘「CCCですニャ。 ニャ」
神使「まぁ、偽名でしょうが」
191: ◆8YCWQhLlF2 :2018/04/07(土) 02:16:08 ID:wDz9h3v.
猫娘「ゴミニートの作ったシステムが間違えて予約を受け付ける事なんてあり得ないですニャ。 ニャ」
神使「そうなんですか?」
猫娘「クズニートは、性格は破綻してますけどパソコンの事に関しては絶対に手を抜かないですニャ。 ニャ」
神使「さっきから散々な言われようですが、信頼はしているんですね」
猫娘「人としては信頼してないですニャ。 ニャ」
神使「・・・・・・」
猫娘「神使先生も気付いていたのなら話は早いですニャ。 ニャ」
神使「と言いますと?」
192: ◆8YCWQhLlF2 :2018/04/07(土) 02:17:07 ID:wDz9h3v.
猫娘「ニャ〜ン ニャ〜ン」
神使「?」
猫達「ニャー ニャー」タッタッ
神使「猫さん?」
猫娘「猫美に猫太ですニャ。 ちゃんと神使先生にご挨拶をするですニャ。 ニャ」
猫達「ニャー」
神使「可愛いですね。 この猫さん達が何か?」
猫娘「猫美と猫太、お仕事ですニャ。 ニャ」
猫達「ニャ?」
194: ◆8YCWQhLlF2 :2018/04/11(水) 06:18:57 ID:NY71VWjw
─── 数分後・神様寝室
B夫「・・・・・・」トントン
神様「機を織っておりますので決して覗かないで下さい」
B夫「百枚織るまで覗かない」
ガチャッ
神様「早いな。 ・・・っていうか、お前その顔どうしたの? めっちゃ腫れてるけど」
B夫「猫さんと戯れてた」
神様「そう・・・ 程々にしておけよ? で、犬ころと猫娘は?」キョロキョロ
B夫「島を出た」
神様「よし。 それじゃ、早速準備に取りかかるか」
B夫「オッケ」
195: ◆8YCWQhLlF2 :2018/04/11(水) 06:20:18 ID:NY71VWjw
─── 1F・喫茶ねこまた
神様「でも、何で2人が島を出たって分かるの? カメラでも付けたの?」
B夫「二人にGPS発信器を仕掛けた。 どこにいるかはこの画面上のMAPに表示される」
神様「おいおい、海の上じゃん。 あいつら金無くて泳いでいったのか? まさか、海の上を歩いて!?」
B夫「普通に考えてフェリーでしょ。 結構なスピードで動いてるし」
神様「んだよ、もう少し乗っかって来いよ」
B夫「これで夕方までは神使さんと猫さんは帰ってこない」
神様「まぁ、さすがにあの二人には知られたくないしな」
B夫「神宮の闇を見せるわけにもいかないしね」
神様「神宮の闇・・・ か」
196: ◆8YCWQhLlF2 :2018/04/11(水) 06:21:29 ID:NY71VWjw
─── 3F・黒ずくめ達の部屋(レセプションルーム)
神様「」トントン
女「は、機を織っておりますので決して覗かないで下さい」
神様「百枚織るまで覗かない」
ガチャッ
女「・・・・・・」
神様「こんにちは」トテトテ
B夫「失礼します」テクテク
黒ずくめ達「・・・・・・」
197: ◆8YCWQhLlF2 :2018/04/11(水) 06:23:10 ID:NY71VWjw
神様「今宵は遠路遙々ご苦労」
男「まだ昼だが?」
神様「雰囲気。 そんな格好してるんだからせめて雰囲気だけでも夜を演出しようと・・・」
男「何か用事ですかな?」
神様「そっちが私達に用事があるんじゃないの?」
男「・・・・・・」
神様「そんなに警戒しなくて良いって。 私とB夫しかいないから」
男「私達の目的は承知していると?」
神様「無論。 “神宮の闇”の皆さん」ニヤッ
198: ◆8YCWQhLlF2 :2018/04/11(水) 06:24:49 ID:NY71VWjw
─── 山道
猫娘「あのクソニート、私達に発信器を付けるなんて良い根性してるニャ。 ニャ」
神使「あんな小さな発信器が付けられているなんてよく分かりましたね」
猫娘「生ゴミニートのやる事なんて全部お見通しですニャ。 ニャ」
神使「しかし、あの猫さん達は大丈夫でしょうか?」
猫娘「大丈夫ですニャ。 ちゃんと本土でウロウロした後に最終のフェリーに乗って帰ってきますニャ。 ニャ」
神使「フェリーを使う猫さん達って凄いですね・・・」
猫娘「きっとB夫は、私達がフェリーに乗ったと思い込んでるはずニャ。 ニャ」
199: ◆8YCWQhLlF2 :2018/04/11(水) 06:25:48 ID:NY71VWjw
─── 喫茶ねこまた・入り口
神使「神様もB夫さんも1階にはいないようですね」キョロキョロ
猫娘「ニャニャ! 神使先生、3階みて下さいニャ。 ニャ」
神使「カーテン越しに人影が・・・」
猫娘「レセプションルームですニャ。 ニャ」
神使「きっと神様達もあそこでしょうね。 取りあえず建物の中に入りましょうか」
猫娘「ダメですニャ。 ニャ」
神使「何故です?」
猫娘「B夫の侵入対策システムが動いているはずですニャ。 入ったら速攻バレますニャ。 ニャ」
神使「それは厄介ですね」
200: ◆8YCWQhLlF2 :2018/04/11(水) 06:27:02 ID:NY71VWjw
猫娘「神社の本殿に行きますニャ。 ニャ」
神使「本殿?」
猫娘「これでも神の端くれ、本殿の神体経由で中の様子を伺う事が出来ますニャ。 ニャ」
神使「しかし、こんな事で神力を使うまでもないような気が・・・」
猫娘「万が一、神ちゃんさまに何かあったらと思うと心配ですニャ・・・ ニャ」
神使「猫娘さん・・・」
猫娘「それに、猫神様からカスニートが不審な動きを見せたら神力行使の許可ももらっていますニャ。 ニャ」
神使「なるほど・・・ では、本殿に行きましょうか」
猫娘「ニャ。 ニャ」
203: ◆8YCWQhLlF2 :2018/04/17(火) 04:10:55 ID:MXJ4fQdQ
─── 本殿
ギィー
ニャ〜ン
神使「おや、猫さんがいますね」
猫娘「猫助ニャ! 本殿に勝手に入ったらダメって言ったはずニャ! ニャ」
ニャ〜ン
猫娘「全く、猫助は言う事聞かない子ニャ。 ニャ」
神使「まぁまぁ、きっと本殿は居心地が良いのではないんですか?」
猫娘「猫を甘やかすと付け上がるだけですニャ。 ニャ」
神使「それを猫娘さんが言うのもどうかと思うのですが・・・」
猫娘「ほら、邪魔だから隅の方で大人しく丸くなってるニャ。 ニャ」
ニャ〜ン テクテク
204: ◆8YCWQhLlF2 :2018/04/17(火) 04:12:01 ID:MXJ4fQdQ
猫娘「さてと、ご神体の神力もたっぷりありますニャ。 ニャ」
神使「ご立派なご神体ですね」
猫娘「神使先生、私の肩に手を置いて下さいニャ。 ニャ」
神使「これでよろしいですか?」ソッ
猫娘「私、神としての力は弱いので声しか聞くことが出来ないのですが許して下さいニャ。 ニャ」
神使「十分です」
猫娘「ニャ。 それでは中の様子を覗きますニャ。 ニャ」
〜〜〜〜
〜〜〜
〜〜
猫娘「もう起きたニャ。 ニャ」
神使「大丈夫ですか? B夫さん」
B夫「俺なんで殴られたの? 起きてここに来たらいきなりパンチされたんだけど」
神様「深い事は気にするな。 人間、過去を振り返ってはいけない」ポンッ
猫娘「B夫は邪魔だから早く自分の部屋に戻って欲しいですニャ。 ニャ」
B夫「朝ごはん食べてないんだけど」
神様「気にするな。 私も食べてないし、時間はすでに昼を回っている」
神使「猫娘さん、お泊まりのお客さんはいつ頃来られるのですか?」
猫娘「2便のフェリーなのでそろそろ来ると思いますニャ。 ニャ」
180: ◆8YCWQhLlF2 :2018/04/02(月) 03:36:01 ID:Vup/HULg
神使「神様、失礼の無いように接客して下さいね」
神様「分かった。 ドアが開いたらチップ先払いで荷物持ってあげる」
神使「そういうのを止めて下さいと言っているんです」
B夫「来客センサーに反応。 後5メートル」
神様「よっしゃ! 5人だから1人1000円で5000円ゲット!!」タッタッタッ
神使「ちょ、神様!」
ウィーン
カランコロン
神様「いらっしゃ・・・ い・・・ ま・・・」
181: ◆8YCWQhLlF2 :2018/04/02(月) 03:37:39 ID:Vup/HULg
黒ずくめ達「・・・・・・」ゾロゾロ
神様・B夫「黒いっ!」
猫娘「あニョ・・・」
神様「強盗?」
男「失礼だな。 予約している者だ」
猫娘「CCCさま・・・ ご一行ですかニャ? ニャ」
神使「CCC?」
B夫「カルチャーコンピニエンスクラブ?」
神様「ツダヤか! Tポイントくれ!」ゴソゴソ
神使「絶対違うと思います・・・」
B夫「CCCというか黒いKKK」
182: ◆8YCWQhLlF2 :2018/04/02(月) 03:38:59 ID:Vup/HULg
男「部屋へ案内を」
猫娘「あっ、はいニャ。 その前にチェックインのサインをお願いしますニャ。 ニャ」
黒ずくめ女「私が書きます」サラサラ
猫娘「字がとっても上手ですニャ。 ニャ」
女「当然なのです」
神使「・・・・・・」
猫娘「ニャニャ? AAAさま・・・ ですかニャ? ニャ」
神様「CCCちゃうんかい」
黒女「わ、私達は謎の黒い集団。 名前も偽装なのです」
猫娘「それは、困るんですニャ・・・。 ニャ」
183: ◆8YCWQhLlF2 :2018/04/02(月) 03:40:07 ID:Vup/HULg
神使「・・・・・・」ジー
女「わ、私の顔に何か付いていますか? それともあまりの可愛さに心を奪われましたか?」
神使「いえ、覆面なので顔は分かりませんが・・・」
神様「ねぇ、その衣装は既製品? それとも作ったの? その顔を覆ってる三角頭巾すごい格好いいんだけど」
女「これはもちろん私が手───」
男「ゴホン!」
女「・・・・・・」
男「取りあえず部屋に案内を」
B夫「俺が案内する。 こっち」テクテク
男「助かる」
ゾロゾロ
神使「神様、あの───」
神様「さぁ〜て、良い天気だし、私は少し寝ようかな」
猫娘「ニャニャ。さっき起きたばっかりだニャ。 ニャ」
神使「あの怪しさを絵に書いたような方達は放っておくんですか?」
神様「お客さんにちょっかい出すなんて事、私はしない。 しない、絶対」
神使「あんな奇抜な格好で面白そうな雰囲気の方達を、神様が無視するなんて珍しいですね」
神様「私だって成長するのだよ。 いつまでも子供じゃないんだ」フッ
神使「そうなんですか?」
神様「それでは、私は機を織って参ります」ペコリ
神使「はい?」
神様「機を織っている間は、決して部屋を覗かないで下さい」
猫娘「猫の恩返し・・・ニャ。 ニャ」
神様「鶴だよ! 爆睡するから部屋に入るなよ! ニャニャ!」トテトテ
神使「神様・・・」ハァ
186: ◆8YCWQhLlF2 :2018/04/07(土) 02:12:19 ID:wDz9h3v.
─── 数分後
猫娘「ニャニャ!? ニャ」
神使「どうされたんですか、猫娘さん」
猫娘「お客様にお出しするお茶が切れてますニャ。 ニャ」
神使「予備はないんですか?」
猫娘「うにゃ〜ん・・・ おかしいですニャ。 予備も空っぽですニャ。 ニャ」
B夫「そう言えば歯ブラシセットとかもなかった気がする」
猫娘「ニャ!? 先週B夫に買って来るように言ったニャ! ニャ」
B夫「そうだっけ?」
187: ◆8YCWQhLlF2 :2018/04/07(土) 02:13:07 ID:wDz9h3v.
神使「私が買ってきましょうか?」
猫娘「本土まで行かないと買えないんですニャ。 ニャ」
神使「この島には売ってないんですか?」
B夫「この島をナメてもらっちゃ困る。 島内で買えるんだったらオレが買ってる」
猫娘「覚えてるじゃないかニャ! 今すぐフェリーに乗って買ってくるニャ。 ニャ」
B夫「オレ欲しいものがいっぱいあるから今日は戻らないよ? 秋葉も行きたいし」
猫娘「は? B夫何言ってんの?」
B夫「・・・・・・」
188: ◆8YCWQhLlF2 :2018/04/07(土) 02:13:58 ID:wDz9h3v.
神使「わ、私が行ってきますよ。 こんな事くらいしかお手伝いできませんし」
B夫「俺より安心。 猫さんも一緒に行ったら? その方が早い」
神使「そうですね。 お茶の銘柄もあるでしょうし、猫娘さんも一緒に付いてきて頂けますか?」
猫娘「分かりましたニャ。 本当にB夫は使えないニャ! ニャ」
B夫「あっ、紅茶も昨日飲んだので最後だったから一緒に買ってきて」
猫娘「!? あの紅茶は、喫茶の商品用だニャーー!!」ダダッ
B夫「うわ! 猫さんタンマタンマ!!」
猫娘「一生寝てろニャ!!!!」ボコッ
B夫「うっ!」
バタリ
猫娘「ニャ」
神使「・・・・・・」
189: ◆8YCWQhLlF2 :2018/04/07(土) 02:14:39 ID:wDz9h3v.
猫娘「それじゃ神使先生、行きましょうかニャ。 ニャ」ニコッ
神使「は、はい」
B夫「」
神使「B夫さんが動かないですが・・・ 大丈夫でしょうか?」
猫娘「急がないと、そろそろフェリーが来る時間ですニャ。 ニャ」
神使「で、では行きましょうか。 お留守番よろしく願いしますB夫さん」
B夫「」
190: ◆8YCWQhLlF2 :2018/04/07(土) 02:15:27 ID:wDz9h3v.
─── フェリー乗り場
神使「あの猫娘さん、実はお話ししたい事がありまして・・・」
猫娘「神ちゃんさまと産廃ニートが何か企んでいる事ですかニャ? ニャ」
神使「気付いていたのですか!?」
猫娘「当然ですニャ。 ニャ」
神使「何を画策しているかお分かりになります?」
猫娘「そこまでは分からないですニャ、でも、あの黒ずくめの客に関係あると思いますニャ。 ニャ」
神使「KKK・・・ いや、AAAさん達でしたっけ?」
猫娘「CCCですニャ。 ニャ」
神使「まぁ、偽名でしょうが」
191: ◆8YCWQhLlF2 :2018/04/07(土) 02:16:08 ID:wDz9h3v.
猫娘「ゴミニートの作ったシステムが間違えて予約を受け付ける事なんてあり得ないですニャ。 ニャ」
神使「そうなんですか?」
猫娘「クズニートは、性格は破綻してますけどパソコンの事に関しては絶対に手を抜かないですニャ。 ニャ」
神使「さっきから散々な言われようですが、信頼はしているんですね」
猫娘「人としては信頼してないですニャ。 ニャ」
神使「・・・・・・」
猫娘「神使先生も気付いていたのなら話は早いですニャ。 ニャ」
神使「と言いますと?」
192: ◆8YCWQhLlF2 :2018/04/07(土) 02:17:07 ID:wDz9h3v.
猫娘「ニャ〜ン ニャ〜ン」
神使「?」
猫達「ニャー ニャー」タッタッ
神使「猫さん?」
猫娘「猫美に猫太ですニャ。 ちゃんと神使先生にご挨拶をするですニャ。 ニャ」
猫達「ニャー」
神使「可愛いですね。 この猫さん達が何か?」
猫娘「猫美と猫太、お仕事ですニャ。 ニャ」
猫達「ニャ?」
194: ◆8YCWQhLlF2 :2018/04/11(水) 06:18:57 ID:NY71VWjw
─── 数分後・神様寝室
B夫「・・・・・・」トントン
神様「機を織っておりますので決して覗かないで下さい」
B夫「百枚織るまで覗かない」
ガチャッ
神様「早いな。 ・・・っていうか、お前その顔どうしたの? めっちゃ腫れてるけど」
B夫「猫さんと戯れてた」
神様「そう・・・ 程々にしておけよ? で、犬ころと猫娘は?」キョロキョロ
B夫「島を出た」
神様「よし。 それじゃ、早速準備に取りかかるか」
B夫「オッケ」
195: ◆8YCWQhLlF2 :2018/04/11(水) 06:20:18 ID:NY71VWjw
─── 1F・喫茶ねこまた
神様「でも、何で2人が島を出たって分かるの? カメラでも付けたの?」
B夫「二人にGPS発信器を仕掛けた。 どこにいるかはこの画面上のMAPに表示される」
神様「おいおい、海の上じゃん。 あいつら金無くて泳いでいったのか? まさか、海の上を歩いて!?」
B夫「普通に考えてフェリーでしょ。 結構なスピードで動いてるし」
神様「んだよ、もう少し乗っかって来いよ」
B夫「これで夕方までは神使さんと猫さんは帰ってこない」
神様「まぁ、さすがにあの二人には知られたくないしな」
B夫「神宮の闇を見せるわけにもいかないしね」
神様「神宮の闇・・・ か」
196: ◆8YCWQhLlF2 :2018/04/11(水) 06:21:29 ID:NY71VWjw
─── 3F・黒ずくめ達の部屋(レセプションルーム)
神様「」トントン
女「は、機を織っておりますので決して覗かないで下さい」
神様「百枚織るまで覗かない」
ガチャッ
女「・・・・・・」
神様「こんにちは」トテトテ
B夫「失礼します」テクテク
黒ずくめ達「・・・・・・」
197: ◆8YCWQhLlF2 :2018/04/11(水) 06:23:10 ID:NY71VWjw
神様「今宵は遠路遙々ご苦労」
男「まだ昼だが?」
神様「雰囲気。 そんな格好してるんだからせめて雰囲気だけでも夜を演出しようと・・・」
男「何か用事ですかな?」
神様「そっちが私達に用事があるんじゃないの?」
男「・・・・・・」
神様「そんなに警戒しなくて良いって。 私とB夫しかいないから」
男「私達の目的は承知していると?」
神様「無論。 “神宮の闇”の皆さん」ニヤッ
198: ◆8YCWQhLlF2 :2018/04/11(水) 06:24:49 ID:NY71VWjw
─── 山道
猫娘「あのクソニート、私達に発信器を付けるなんて良い根性してるニャ。 ニャ」
神使「あんな小さな発信器が付けられているなんてよく分かりましたね」
猫娘「生ゴミニートのやる事なんて全部お見通しですニャ。 ニャ」
神使「しかし、あの猫さん達は大丈夫でしょうか?」
猫娘「大丈夫ですニャ。 ちゃんと本土でウロウロした後に最終のフェリーに乗って帰ってきますニャ。 ニャ」
神使「フェリーを使う猫さん達って凄いですね・・・」
猫娘「きっとB夫は、私達がフェリーに乗ったと思い込んでるはずニャ。 ニャ」
199: ◆8YCWQhLlF2 :2018/04/11(水) 06:25:48 ID:NY71VWjw
─── 喫茶ねこまた・入り口
神使「神様もB夫さんも1階にはいないようですね」キョロキョロ
猫娘「ニャニャ! 神使先生、3階みて下さいニャ。 ニャ」
神使「カーテン越しに人影が・・・」
猫娘「レセプションルームですニャ。 ニャ」
神使「きっと神様達もあそこでしょうね。 取りあえず建物の中に入りましょうか」
猫娘「ダメですニャ。 ニャ」
神使「何故です?」
猫娘「B夫の侵入対策システムが動いているはずですニャ。 入ったら速攻バレますニャ。 ニャ」
神使「それは厄介ですね」
200: ◆8YCWQhLlF2 :2018/04/11(水) 06:27:02 ID:NY71VWjw
猫娘「神社の本殿に行きますニャ。 ニャ」
神使「本殿?」
猫娘「これでも神の端くれ、本殿の神体経由で中の様子を伺う事が出来ますニャ。 ニャ」
神使「しかし、こんな事で神力を使うまでもないような気が・・・」
猫娘「万が一、神ちゃんさまに何かあったらと思うと心配ですニャ・・・ ニャ」
神使「猫娘さん・・・」
猫娘「それに、猫神様からカスニートが不審な動きを見せたら神力行使の許可ももらっていますニャ。 ニャ」
神使「なるほど・・・ では、本殿に行きましょうか」
猫娘「ニャ。 ニャ」
─── 本殿
ギィー
ニャ〜ン
神使「おや、猫さんがいますね」
猫娘「猫助ニャ! 本殿に勝手に入ったらダメって言ったはずニャ! ニャ」
ニャ〜ン
猫娘「全く、猫助は言う事聞かない子ニャ。 ニャ」
神使「まぁまぁ、きっと本殿は居心地が良いのではないんですか?」
猫娘「猫を甘やかすと付け上がるだけですニャ。 ニャ」
神使「それを猫娘さんが言うのもどうかと思うのですが・・・」
猫娘「ほら、邪魔だから隅の方で大人しく丸くなってるニャ。 ニャ」
ニャ〜ン テクテク
204: ◆8YCWQhLlF2 :2018/04/17(火) 04:12:01 ID:MXJ4fQdQ
猫娘「さてと、ご神体の神力もたっぷりありますニャ。 ニャ」
神使「ご立派なご神体ですね」
猫娘「神使先生、私の肩に手を置いて下さいニャ。 ニャ」
神使「これでよろしいですか?」ソッ
猫娘「私、神としての力は弱いので声しか聞くことが出来ないのですが許して下さいニャ。 ニャ」
神使「十分です」
猫娘「ニャ。 それでは中の様子を覗きますニャ。 ニャ」
〜〜〜〜
〜〜〜
〜〜
神様「神様だっ!」 神使「神力ゼロですが・・・」
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