神様「神様だっ!」 神使「神力ゼロですが・・・」
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353: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/05(月) 20:12:09 ID:DJXIjJjs
〓〓〓〓〓〓〓〓〓
――― 海ノ町・路地裏
隣町の主神「ふい~ ちょっと飲み過ぎちゃったかなぁ~」フラフラ
モクモク
主神「ん? 霧・・・ いつの間に」キョロキョロ
『この・・・ 町から・・・ 出て・・・』
主神「え? 誰かいるんですか?」
『あなた邪魔・・・ この町に必要ない・・・』
主神「ど、どこに隠れているんです? 悪戯にしてはタチが悪いですよ」キョロキョロ
『隠れてないよ。 上・・・』
主神「うえ?」クルッ
『あはははははは!』
主神「・・・ぁ」バタッ
354: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/05(月) 20:13:05 ID:DJXIjJjs
~あらすじ
神様「神宮の女神、神ちゃんです!」
神使「お付きの神使です」
355: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/05(月) 20:14:06 ID:DJXIjJjs
――― 数日後・山ノ町神社
主神「本当なんです! 信じて下さいってば~!」
神様「神使君、帰ろう」
主神「待って下さい! 私だって怖いんです!!」ガシッ
神様「別に怖い訳じゃねーし! もう秋だし! お化けは夏だし!!」
主神「話を聞いて頂けるまで離しません!!」
神様「話なら今聞いただろ! それモノノケだよ! 私の管轄外だ!!」
主神「400年生きてますがモノノケなんて見たことないですよ~」
神様「目撃第1号おめでとさん! よかったね!」
主神「も~ お願いですから助けて下さいよ神様~」
神様「得体の知れない物に触って、何かあっても責任取れねーんだよ!」ゲシゲシ
主神「それを言ったら私だって! 隣の海ノ町は元々の管理地じゃないですし!」
356: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/05(月) 20:15:12 ID:DJXIjJjs
神使「まあまあ、お二人とも取りあえず冷静に」
主神「神使さんは信じてくれますよね!」
神使「要約すると、霧の中で人影を見たという事ですよね?」
主神「あれは人ではありません、でも女の子でした」
神様「女の子なら人だろ・・・」
主神「人って浮きませんよね? それにカピチューが肩に乗ってたんです」
神様「・・・・・・。 えっと・・・ なに?」
主人「カピチューです。 こう、黄色くて丸っとした」
神様「・・・・・・」
神使「私の知る限り、カピチューはゲームのキャラだと思うのですが認識は合っていますか?」
主神「はい。 30センチくらいでしょうか、その子の肩にチョコンと」
357: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/05(月) 20:15:56 ID:DJXIjJjs
神様「神使君、こいつに良い医者を紹介してやってくれ。 じゃバイバイ」
主神「神様~ 話はこれだけじゃないんですよぉ~」ガシッ
神様「だから離せって!!」
主神「はい、話します。 実は―――」
神様「そっちの話せじゃねーよ!」
神使「神様も、ちゃんとお話を最後まで聞いたらお小遣い上げますから」
神様「うむ、その言葉をずっと待っていた。 話を続け給え主神君」
主神「ありがとうございます神使さん。 後で是非お礼をさせて下さい」
神様「私にしろよ…」
主神「実はこちらが本題なのですが・・・―――」
358: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/05(月) 20:19:01 ID:DJXIjJjs
ゆっくりと進みたい
359: 以下、名無しが深夜にお送りします :2020/10/06(火) 11:52:52 ID:PmDw4ruI
待ってたよ
これで稲刈りも頑張れる
つ新米
360: 以下、名無しが深夜にお送りします :2020/10/07(水) 00:42:44 ID:FDbYAtys
神ちゃん待ってたよ
つ戻り鰹のタタキ
361: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/07(水) 19:05:00 ID:Rszs7N36
~ 数日前・隣町(海ノ町)
主神「今日のお昼はホッケ定食にしようかなぁ~♪ うん、そうしよう!」テクテク
「あの」
主神「ん? 私ですか?」クルッ
少女「この町へは何をしに?」
主神「何をって、ご飯を食べに。 そこの定食屋です」
少女「止めに来たんじゃないんですか?」
主神「止めに? 何をです?」キョトン
少女「そんな事も分からないなんて、神の力って大したことないんですね」ハァ
主神「!? あなた、何で私の正体を・・・」
少女「先日忠告をしたと思うんですが」
主神「忠告・・・ !? あなた、まさか先日のカピチュー!?」
362: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/07(水) 19:05:51 ID:Rszs7N36
少女「・・・・・・」
主神「いえ、その・・・ すいません」
少女「警告です。 30分以内にこの町から出て下さい。 でないと・・・」
主神「・・・でないと?」ゴクリ
少女「この町に災厄が降ることになります。 あなたは望みますか?」ズイッ
主神「ひぃ!」ゾッ
少女「あはははははは」
主神「・・・・・・」バタリ
~~~
~~
~
363: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/07(水) 19:06:35 ID:Rszs7N36
主神「という事がありまして」
神様「怖っ! っていうかお前気絶しすぎだろ」
神使「その少女さんは、最初にお話し頂いた子と一緒だったんですか?」
主神「ハッキリとは覚えてはいないのですが、そうみたいですね」
神様「お前取り憑かれたね。 やっぱり私の管轄外だし帰る」 トテトテ
神使「神様、取りあえず最後まで話を聞きましょう」
主神「そうですよ!」グイッ
神様「グヘェ! いや、聞いたってどうにもならないって!」ジタバタ
364: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/07(水) 19:07:19 ID:Rszs7N36
神使「30分以内に町を出ろというのはどういう意味なのでしょう」
主神「それなんですが・・・ 実はその1時間後に事故があったんです」
神使「事故?」
主神「海ノ町の大通りで地盤沈下が」
神様「あっ、それニュースで見た。 3日くらい前だよな」
主神「タイミングが良すぎると思いませんか?」
神様「偶然じゃねーの?」
神使「確か奇跡的に巻き込まれた人はいなかったと聞きましたが」
主神「もしかしたら、あの子が防いだんじゃないかと」
神使「少女さんの言った“止める”というのは、地盤沈下による犠牲者・・・」
365: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/07(水) 19:08:10 ID:Rszs7N36
神様「だったら普通地盤沈下の方を止めない?」
神使「神であれば止めることは出来るのでしょうか?」
神様「分かりもしない事故なんかどうやって止めんだよ。 預言者じゃあるまいし」
神使「それですと、少女さんは神以上の存在という事になりますが」
神様「やっぱモノノケだね。 よし帰ろう」
主神「これを見てもそう言えますか?」ペラッ
神使「これは・・・ お札(ふだ)ですか?」
神様「綺麗な字だね。 上手上手」
主神「どうぞ」スッ
神様「パードゥン?」
主神「どうぞ」ズイッ
366: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/07(水) 19:08:50 ID:Rszs7N36
神様「・・・・・・。 ちょっとだけだぞ。 先っちょ触るだけだからな」ペトッ
神使「どうですか?」
神様「先っちょが濡れて・・・ いや~ん、この温もり体が火照っちゃう」クネクネ
神使「神様?」ジトー
神様「うそうそ。 っていうか何だよこれ。 何か変なの感じるんですけど・・・」
主神「結界のような物じゃないかと。 事故があった現場の周囲に置かれていました」
神使「まさか、このお札のお陰で巻き込まれた人が出なかったと?」
主神「断言は出来ませんが」
神使「その少女さんというのは一体・・・」
トントン
一同「!?」ビクッ
367: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/07(水) 21:13:01 ID:Rszs7N36
ガチャ
巫女「本日はようこそ」フカブカ
主神「巫女さんでしたか」ホッ
巫女「お飲み物をお持ちしました」スタスタ
神様「お、いいね~ 私はできれば気付けにシュワシュワしたものを」
巫女「コーラですがよろしいでしょうか」ニコッ
神様「ナイス! これが欲しかったの!」
巫女「こちらは濃いめの緑茶です」コトッ
神使「良い濁りですね。 ありがとうございます」
巫女「主神様はコーヒー牛乳ですね」コトッ
神使「いつもすみません。 頂きます」
巫女「何かございましたらお声を。 それでは、ごゆっくり」スタスタ
ガチャ
368: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/07(水) 21:13:42 ID:Rszs7N36
神様「今の子は?」
主神「巫女です」
神様「そんなの見りゃ分かるよ。 あの格好で巫女じゃなかったら何なんだよ・・・」
神使「こちらの神社の巫女さんですか?」
主神「はい、確か高校を卒業してからすぐに。 しっかり者でとても良い子です」
神様「良いね~ かわゆいし、一番脂がのってる時期だね」ジュル
神使「えーと・・・ お話しの続きなのですが、その少女さんの素性はお調べになったのですか?」
主神「はい。 隣町の中学2年生、聞いた限りでは普通の女子中学生のようですが」
神使「どうされますか神様」
神様「そうだね~ この場合は経験上放置がベストな選択かな」
神使「まずは気付かれないように少女さんを詳しく調べる必要がありますよね」
主神「しかし、私は素性がバレているようですし」
369: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/07(水) 21:14:17 ID:Rszs7N36
神様「んじゃ、解決したらメールだけ送っておいて。 話聞いたし私は帰る」
主神「待ってくだいさよ神様~」ガシッ
神様「だから離せよ! そんなの神宮の調査部にやらせろって」
神使「それは少しマズいですね」
神様「は? 何でだよ」
神使「私達に報酬が入りません。 お金が欲しいんです」
神様「お前・・・ いつからそんなこと言う子になっちゃったの?」
神使「あっ! 良い方法を思いつきました」
神様「神使君の良い方法はいつも良くない気がします!」
神使「きっと神様も気に入ってくれると思いますよ?」
神様「どんな妙案でも私は100パーセント動かないからな」
370: 以下、名無しが深夜にお送りします :2020/10/09(金) 12:44:40 ID:.Nji9SfA
話を聞いた後速攻で走る神ちゃんの姿が見える
371: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/09(金) 22:11:11 ID:6.fGVMeE
――― 翌日・隣町 海ノ中学校
教師「では、自己紹介をお願いします」
神様「三重の方にある何とかっていう学校から来た“神宮 御子(じんぐう みこ)”です」ペコリ
教師「神宮付属皇學院中学校だね。 他に挨拶とか抱負はある?」
神様「そうですね、まずはこの2年4組を私の配下に置くことが目標です」グッ
教師「ここは2年3組だよ。 まずは自分のクラスを覚えないとね」ハハハッ
神様「え?」
教師「じゃ、神宮さんはそこの空いている席に座って下さい」
神様「はあ」トテトテ
教師「神宮さんは来月までの限定的な転校なので、短い間だけど皆仲良く」
生徒達「はーい」
372: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/09(金) 22:12:21 ID:6.fGVMeE
神様「よいしょ。 よろしゅうねお隣さん!」ニコッ
隣席の少女「よろしく」ニコッ
神様「私の事は親しみを込めて“かわゆい神ちゃん”って呼んで欲しいなぁ」クネクネ
少女「私は少女。 困ったことがあったら何でも言ってね」
神様「・・・ん? ごめん、もう一度名前教えて?」
少女「少女だよ?」
神様「・・・・・・。 え~と・・・」
少女「どうかしたの?」
神様「いや、なんで同じクラスなのかなって」
少女「だって、同じクラスの方が都合が良いでしょ?」フフッ
神様「・・・・・・」
少女「神ちゃんて凄い後光だね。 何の神さま?」ニコッ
373: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/09(金) 22:13:25 ID:6.fGVMeE
――― 30分後・校門
神使「急でしたが、これで無事に転入手続きは終わりです」
主神「しかし神様を転入させるなんて凄いアイデアですね」
神使「神様の性格上、絶対に快諾すると思いました」
主神「バレたりしないでしょうか?」
神使「少女さんとは別クラスで手配したので、神様がミスさえしなければ大丈夫かと」
主神「それが一番心配ですが」
神様「本当だよ」
神使・主神「!?」クルッ
神様「チャオ」
神使「神様! 学校はどうされたんですか!?」
神様「バレちゃいました」テヘッ
374: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/09(金) 22:14:29 ID:6.fGVMeE
――― 昼・定食屋
神使「いくら何でもバレるのが早すぎますよ・・・」
神様「私のせいじゃないって! 大体何でクラスが同じなんだよ、話が違うだろ」
神使「え!? 同じクラスだったんですか?」
神様「2年3組。 しかも隣の席が少女ちゃんなんてあり得ないだろ」
主神「神使さん、これは一体・・・」
神使「おかしいですね。 確か神様は2年4組だったはずですが」
神様「いきなり“神ちゃんて後光が凄いね”って言われた」
神使「後光?」
主神「もしかして、少女さんは神力を察知出来る能力があるのでは?」
神使「いえ、その線は薄いと思います」
主神「?」
375: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/09(金) 22:15:22 ID:6.fGVMeE
神使「神様は神力ゼロですから」
神様「そうそう、私って神力ないから気付かれない。ってうるせーよ」ゲシッ
神使「痛っ!」
主神「では一体どうして・・・」
神様「今回に限っては私は1ミリも悪くないからな」
店員「はいお待たせ。 牡蠣フライ定食に牡蠣フライ追加の方は?」
神様「あっ、私だ」
神使「凄い量ですね。 牡蠣フライばかりそんなに食べられるんですか?」
神様「余裕よ」パクパク
376: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/09(金) 22:16:49 ID:6.fGVMeE
神使「しかし、なんでこんな手違いが・・・」
主神「バレてしまったからには別の方法を考える必要がありそうですね」
神使「神様はどう思います?」
神様「私に聞くなよ・・・ まぁ、私の後光が見えたってのはちょっと変だよなぁ」
主神「神様くらいでしたら神力ゼロと言っても、僅かに残っているのでは?」
神様「私だってバカじゃないよ。 今朝、学校へ行く前に神力は完全に抜いたし」
神使「ではどうして神様の正体が・・・」
神様「少女ちゃんは私達の事を以前から知っていた。 または知る機会があった」
主神「私がこの件を相談したのは昨日が初めてですし、とてもそんな時間は・・・」
377: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/09(金) 22:17:33 ID:6.fGVMeE
神使「どちらにしろ別の調査方法を模索した方が良さそうですね」
神様「いや、このまま成り行きに任せて相手の出方を見た方が良いかもな」
主神「何か良い方法でも?」
神様「飯食い終わったら、私はもう一度学校に戻る」
神使「大丈夫でしょうか? 少し心配な気もしますが・・・」
神様「だって」
主神・神使「?」
神様「この制服かわゆいし、もう少し着ていたい」モグモグ
主神・神使「・・・・・・」
神様「すいませーん! 牡蠣フライおかわり!!」
378: 以下、名無しが深夜にお送りします :2020/10/10(土) 02:32:44 ID:6r1ZmDbM
牡蠣が無くなりそうだ
379: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/12(月) 21:59:12 ID:NeT/D3MI
――― 放課後・教室
ガヤガヤ
生徒A「神宮さん、朝はどうしたの?」
生徒B「急に教室飛び出していったけど」
神様「あ~ ちょっとね。 えーと・・・ 女の子なもので」アハハハ
生徒A「そ、そうだったんだ///」
生徒B「ごめんね、変なこと聞いちゃって///」
神様「変な心配させちゃって悪かったね」ハハハ
少女「でも、良かった。 もう学校に戻ってこないと思って心配しちゃったよ」
神様「私もそれなりに場数踏んでるから、あの位の事ではダメージゼロよ」ニッ
少女「・・・・・・」
380: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/12(月) 21:59:54 ID:NeT/D3MI
神様「あっ、それと皆も私のことは神ちゃんって呼んで」
生徒A「うん。 そういえば、神ちゃんて神宮御子(じんぐうみこ)っていう名前だよね」
神様「そだね。 ちなみに最初の“じ”にアクセントね」
生徒A「・・・そうなんだ」
生徒B「何か御利益ありそうな名前だね」
神様「おみくじは必ず大吉を引けるしね」
生徒A「うそ!?」
生徒B「何か見分け方とかあるの?」
神様「神の力」ニヤッ
少女「・・・・・・」
神様「な~んてね」ウヒャヒャ
381: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/12(月) 22:00:36 ID:NeT/D3MI
少女「神宮の学校に通ってるって事は、将来は神主とか巫女にでもなるの?」
神様「え~ 少女ちゃん、それを私に聞いちゃうの~?」
少女「・・・・・・」
神様「うそうそ。 ま、何を隠そう私は神宮で巫女をやってたしね」
生徒A「え!? 神ちゃんって巫女さんなの?」
神様「こう見えて私は優等生なのだよ」フンスッ
生徒A「少女ちゃんとどっちが成績が上なんだろうね」
生徒B「少女ちゃんはいつも成績トップだもんね」
少女「そ、そんな事ないよ///」
神様「おほほっ。 これはどちらが上か楽しみですな」カッカッカッ
少女「・・・・・・」イラッ
382: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/12(月) 22:01:15 ID:NeT/D3MI
生徒A「あっ、でも中学生で巫女さんって凄いね」アタフタ
生徒B「う、うん。 格好いいよね」アセアセ
神様「巫女の御子ちゃん。 みこみこってダジャレかよオイ!」ウヒャヒャ
一同「・・・・・・」
神様「あっ、神宮巫女と神宮御子でダブルミーミングじゃん。 すげー」
少女「ミーニング。 神ちゃん英語は苦手みたいだね」ニコッ
生徒A・B「・・・・・・(少女ちゃんがキレてる)」タラタラ
生徒B「え~と・・・ か、神ちゃんの家って海ノ町?」
神様「山之町、隣町だね。 転校期間中は山之神社に住んでる」
生徒B「神社に!?」
383: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/12(月) 22:03:15 ID:NeT/D3MI
生徒A「少女ちゃんと同じだね」
少女「・・・・・・」
神様「?」
生徒B「ちょっとA子ちゃん」コソッ
生徒A「あっ、ごめん・・・」
少女「気にしないで」ニコッ
神様「少女ちゃんの家って神社なの?」
少女「神社の近くに住んでるだけだよ」
神様「ふ~ん」
生徒A「そ、そうだ! 神ちゃん、まだここら辺って慣れてないでしょ」
生徒B「案内がてらこの後お茶でもしない?」
神様「だったら歓迎会してよ」
生徒B「え~ それ自分から言うの~?」アハハハ
384: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/12(月) 22:03:48 ID:NeT/D3MI
神様「うちの神社大きいし、これから皆で来ない? もてなすよ」
生徒A「あっ、行ってみたーい」
神様「じゃ、決まり! 少女ちゃんも来てくれるよね?」
少女「私は用事があるから」
神様「え~ 来てよ~ 歓迎してよ~」スリスリ
少女「わ、分かったから。 そんなにくっ付かないでよ」
神様「私、職員室に寄って行くから校門で待ち合わせね。 じゃ、また後で」タッタッタッ
生徒A「神ちゃんて変わってるね・・・」
生徒B「猪突猛進って感じだよね」
少女「なんか・・・ 調子狂うなぁ」ボソッ
353: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/05(月) 20:12:09 ID:DJXIjJjs
〓〓〓〓〓〓〓〓〓
――― 海ノ町・路地裏
隣町の主神「ふい~ ちょっと飲み過ぎちゃったかなぁ~」フラフラ
モクモク
主神「ん? 霧・・・ いつの間に」キョロキョロ
『この・・・ 町から・・・ 出て・・・』
主神「え? 誰かいるんですか?」
『あなた邪魔・・・ この町に必要ない・・・』
主神「ど、どこに隠れているんです? 悪戯にしてはタチが悪いですよ」キョロキョロ
『隠れてないよ。 上・・・』
主神「うえ?」クルッ
『あはははははは!』
主神「・・・ぁ」バタッ
354: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/05(月) 20:13:05 ID:DJXIjJjs
~あらすじ
神様「神宮の女神、神ちゃんです!」
神使「お付きの神使です」
355: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/05(月) 20:14:06 ID:DJXIjJjs
――― 数日後・山ノ町神社
主神「本当なんです! 信じて下さいってば~!」
神様「神使君、帰ろう」
主神「待って下さい! 私だって怖いんです!!」ガシッ
神様「別に怖い訳じゃねーし! もう秋だし! お化けは夏だし!!」
主神「話を聞いて頂けるまで離しません!!」
神様「話なら今聞いただろ! それモノノケだよ! 私の管轄外だ!!」
主神「400年生きてますがモノノケなんて見たことないですよ~」
神様「目撃第1号おめでとさん! よかったね!」
主神「も~ お願いですから助けて下さいよ神様~」
神様「得体の知れない物に触って、何かあっても責任取れねーんだよ!」ゲシゲシ
主神「それを言ったら私だって! 隣の海ノ町は元々の管理地じゃないですし!」
356: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/05(月) 20:15:12 ID:DJXIjJjs
神使「まあまあ、お二人とも取りあえず冷静に」
主神「神使さんは信じてくれますよね!」
神使「要約すると、霧の中で人影を見たという事ですよね?」
主神「あれは人ではありません、でも女の子でした」
神様「女の子なら人だろ・・・」
主神「人って浮きませんよね? それにカピチューが肩に乗ってたんです」
神様「・・・・・・。 えっと・・・ なに?」
主人「カピチューです。 こう、黄色くて丸っとした」
神様「・・・・・・」
神使「私の知る限り、カピチューはゲームのキャラだと思うのですが認識は合っていますか?」
主神「はい。 30センチくらいでしょうか、その子の肩にチョコンと」
357: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/05(月) 20:15:56 ID:DJXIjJjs
神様「神使君、こいつに良い医者を紹介してやってくれ。 じゃバイバイ」
主神「神様~ 話はこれだけじゃないんですよぉ~」ガシッ
神様「だから離せって!!」
主神「はい、話します。 実は―――」
神様「そっちの話せじゃねーよ!」
神使「神様も、ちゃんとお話を最後まで聞いたらお小遣い上げますから」
神様「うむ、その言葉をずっと待っていた。 話を続け給え主神君」
主神「ありがとうございます神使さん。 後で是非お礼をさせて下さい」
神様「私にしろよ…」
主神「実はこちらが本題なのですが・・・―――」
ゆっくりと進みたい
359: 以下、名無しが深夜にお送りします :2020/10/06(火) 11:52:52 ID:PmDw4ruI
待ってたよ
これで稲刈りも頑張れる
つ新米
360: 以下、名無しが深夜にお送りします :2020/10/07(水) 00:42:44 ID:FDbYAtys
神ちゃん待ってたよ
つ戻り鰹のタタキ
361: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/07(水) 19:05:00 ID:Rszs7N36
~ 数日前・隣町(海ノ町)
主神「今日のお昼はホッケ定食にしようかなぁ~♪ うん、そうしよう!」テクテク
「あの」
主神「ん? 私ですか?」クルッ
少女「この町へは何をしに?」
主神「何をって、ご飯を食べに。 そこの定食屋です」
少女「止めに来たんじゃないんですか?」
主神「止めに? 何をです?」キョトン
少女「そんな事も分からないなんて、神の力って大したことないんですね」ハァ
主神「!? あなた、何で私の正体を・・・」
少女「先日忠告をしたと思うんですが」
主神「忠告・・・ !? あなた、まさか先日のカピチュー!?」
362: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/07(水) 19:05:51 ID:Rszs7N36
少女「・・・・・・」
主神「いえ、その・・・ すいません」
少女「警告です。 30分以内にこの町から出て下さい。 でないと・・・」
主神「・・・でないと?」ゴクリ
少女「この町に災厄が降ることになります。 あなたは望みますか?」ズイッ
主神「ひぃ!」ゾッ
少女「あはははははは」
主神「・・・・・・」バタリ
~~~
~~
~
363: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/07(水) 19:06:35 ID:Rszs7N36
主神「という事がありまして」
神様「怖っ! っていうかお前気絶しすぎだろ」
神使「その少女さんは、最初にお話し頂いた子と一緒だったんですか?」
主神「ハッキリとは覚えてはいないのですが、そうみたいですね」
神様「お前取り憑かれたね。 やっぱり私の管轄外だし帰る」 トテトテ
神使「神様、取りあえず最後まで話を聞きましょう」
主神「そうですよ!」グイッ
神様「グヘェ! いや、聞いたってどうにもならないって!」ジタバタ
364: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/07(水) 19:07:19 ID:Rszs7N36
神使「30分以内に町を出ろというのはどういう意味なのでしょう」
主神「それなんですが・・・ 実はその1時間後に事故があったんです」
神使「事故?」
主神「海ノ町の大通りで地盤沈下が」
神様「あっ、それニュースで見た。 3日くらい前だよな」
主神「タイミングが良すぎると思いませんか?」
神様「偶然じゃねーの?」
神使「確か奇跡的に巻き込まれた人はいなかったと聞きましたが」
主神「もしかしたら、あの子が防いだんじゃないかと」
神使「少女さんの言った“止める”というのは、地盤沈下による犠牲者・・・」
365: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/07(水) 19:08:10 ID:Rszs7N36
神様「だったら普通地盤沈下の方を止めない?」
神使「神であれば止めることは出来るのでしょうか?」
神様「分かりもしない事故なんかどうやって止めんだよ。 預言者じゃあるまいし」
神使「それですと、少女さんは神以上の存在という事になりますが」
神様「やっぱモノノケだね。 よし帰ろう」
主神「これを見てもそう言えますか?」ペラッ
神使「これは・・・ お札(ふだ)ですか?」
神様「綺麗な字だね。 上手上手」
主神「どうぞ」スッ
神様「パードゥン?」
主神「どうぞ」ズイッ
366: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/07(水) 19:08:50 ID:Rszs7N36
神様「・・・・・・。 ちょっとだけだぞ。 先っちょ触るだけだからな」ペトッ
神使「どうですか?」
神様「先っちょが濡れて・・・ いや~ん、この温もり体が火照っちゃう」クネクネ
神使「神様?」ジトー
神様「うそうそ。 っていうか何だよこれ。 何か変なの感じるんですけど・・・」
主神「結界のような物じゃないかと。 事故があった現場の周囲に置かれていました」
神使「まさか、このお札のお陰で巻き込まれた人が出なかったと?」
主神「断言は出来ませんが」
神使「その少女さんというのは一体・・・」
トントン
一同「!?」ビクッ
367: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/07(水) 21:13:01 ID:Rszs7N36
ガチャ
巫女「本日はようこそ」フカブカ
主神「巫女さんでしたか」ホッ
巫女「お飲み物をお持ちしました」スタスタ
神様「お、いいね~ 私はできれば気付けにシュワシュワしたものを」
巫女「コーラですがよろしいでしょうか」ニコッ
神様「ナイス! これが欲しかったの!」
巫女「こちらは濃いめの緑茶です」コトッ
神使「良い濁りですね。 ありがとうございます」
巫女「主神様はコーヒー牛乳ですね」コトッ
神使「いつもすみません。 頂きます」
巫女「何かございましたらお声を。 それでは、ごゆっくり」スタスタ
ガチャ
368: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/07(水) 21:13:42 ID:Rszs7N36
神様「今の子は?」
主神「巫女です」
神様「そんなの見りゃ分かるよ。 あの格好で巫女じゃなかったら何なんだよ・・・」
神使「こちらの神社の巫女さんですか?」
主神「はい、確か高校を卒業してからすぐに。 しっかり者でとても良い子です」
神様「良いね~ かわゆいし、一番脂がのってる時期だね」ジュル
神使「えーと・・・ お話しの続きなのですが、その少女さんの素性はお調べになったのですか?」
主神「はい。 隣町の中学2年生、聞いた限りでは普通の女子中学生のようですが」
神使「どうされますか神様」
神様「そうだね~ この場合は経験上放置がベストな選択かな」
神使「まずは気付かれないように少女さんを詳しく調べる必要がありますよね」
主神「しかし、私は素性がバレているようですし」
369: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/07(水) 21:14:17 ID:Rszs7N36
神様「んじゃ、解決したらメールだけ送っておいて。 話聞いたし私は帰る」
主神「待ってくだいさよ神様~」ガシッ
神様「だから離せよ! そんなの神宮の調査部にやらせろって」
神使「それは少しマズいですね」
神様「は? 何でだよ」
神使「私達に報酬が入りません。 お金が欲しいんです」
神様「お前・・・ いつからそんなこと言う子になっちゃったの?」
神使「あっ! 良い方法を思いつきました」
神様「神使君の良い方法はいつも良くない気がします!」
神使「きっと神様も気に入ってくれると思いますよ?」
神様「どんな妙案でも私は100パーセント動かないからな」
370: 以下、名無しが深夜にお送りします :2020/10/09(金) 12:44:40 ID:.Nji9SfA
話を聞いた後速攻で走る神ちゃんの姿が見える
371: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/09(金) 22:11:11 ID:6.fGVMeE
――― 翌日・隣町 海ノ中学校
教師「では、自己紹介をお願いします」
神様「三重の方にある何とかっていう学校から来た“神宮 御子(じんぐう みこ)”です」ペコリ
教師「神宮付属皇學院中学校だね。 他に挨拶とか抱負はある?」
神様「そうですね、まずはこの2年4組を私の配下に置くことが目標です」グッ
教師「ここは2年3組だよ。 まずは自分のクラスを覚えないとね」ハハハッ
神様「え?」
教師「じゃ、神宮さんはそこの空いている席に座って下さい」
神様「はあ」トテトテ
教師「神宮さんは来月までの限定的な転校なので、短い間だけど皆仲良く」
生徒達「はーい」
372: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/09(金) 22:12:21 ID:6.fGVMeE
神様「よいしょ。 よろしゅうねお隣さん!」ニコッ
隣席の少女「よろしく」ニコッ
神様「私の事は親しみを込めて“かわゆい神ちゃん”って呼んで欲しいなぁ」クネクネ
少女「私は少女。 困ったことがあったら何でも言ってね」
神様「・・・ん? ごめん、もう一度名前教えて?」
少女「少女だよ?」
神様「・・・・・・。 え~と・・・」
少女「どうかしたの?」
神様「いや、なんで同じクラスなのかなって」
少女「だって、同じクラスの方が都合が良いでしょ?」フフッ
神様「・・・・・・」
少女「神ちゃんて凄い後光だね。 何の神さま?」ニコッ
――― 30分後・校門
神使「急でしたが、これで無事に転入手続きは終わりです」
主神「しかし神様を転入させるなんて凄いアイデアですね」
神使「神様の性格上、絶対に快諾すると思いました」
主神「バレたりしないでしょうか?」
神使「少女さんとは別クラスで手配したので、神様がミスさえしなければ大丈夫かと」
主神「それが一番心配ですが」
神様「本当だよ」
神使・主神「!?」クルッ
神様「チャオ」
神使「神様! 学校はどうされたんですか!?」
神様「バレちゃいました」テヘッ
374: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/09(金) 22:14:29 ID:6.fGVMeE
――― 昼・定食屋
神使「いくら何でもバレるのが早すぎますよ・・・」
神様「私のせいじゃないって! 大体何でクラスが同じなんだよ、話が違うだろ」
神使「え!? 同じクラスだったんですか?」
神様「2年3組。 しかも隣の席が少女ちゃんなんてあり得ないだろ」
主神「神使さん、これは一体・・・」
神使「おかしいですね。 確か神様は2年4組だったはずですが」
神様「いきなり“神ちゃんて後光が凄いね”って言われた」
神使「後光?」
主神「もしかして、少女さんは神力を察知出来る能力があるのでは?」
神使「いえ、その線は薄いと思います」
主神「?」
375: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/09(金) 22:15:22 ID:6.fGVMeE
神使「神様は神力ゼロですから」
神様「そうそう、私って神力ないから気付かれない。ってうるせーよ」ゲシッ
神使「痛っ!」
主神「では一体どうして・・・」
神様「今回に限っては私は1ミリも悪くないからな」
店員「はいお待たせ。 牡蠣フライ定食に牡蠣フライ追加の方は?」
神様「あっ、私だ」
神使「凄い量ですね。 牡蠣フライばかりそんなに食べられるんですか?」
神様「余裕よ」パクパク
376: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/09(金) 22:16:49 ID:6.fGVMeE
神使「しかし、なんでこんな手違いが・・・」
主神「バレてしまったからには別の方法を考える必要がありそうですね」
神使「神様はどう思います?」
神様「私に聞くなよ・・・ まぁ、私の後光が見えたってのはちょっと変だよなぁ」
主神「神様くらいでしたら神力ゼロと言っても、僅かに残っているのでは?」
神様「私だってバカじゃないよ。 今朝、学校へ行く前に神力は完全に抜いたし」
神使「ではどうして神様の正体が・・・」
神様「少女ちゃんは私達の事を以前から知っていた。 または知る機会があった」
主神「私がこの件を相談したのは昨日が初めてですし、とてもそんな時間は・・・」
377: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/09(金) 22:17:33 ID:6.fGVMeE
神使「どちらにしろ別の調査方法を模索した方が良さそうですね」
神様「いや、このまま成り行きに任せて相手の出方を見た方が良いかもな」
主神「何か良い方法でも?」
神様「飯食い終わったら、私はもう一度学校に戻る」
神使「大丈夫でしょうか? 少し心配な気もしますが・・・」
神様「だって」
主神・神使「?」
神様「この制服かわゆいし、もう少し着ていたい」モグモグ
主神・神使「・・・・・・」
神様「すいませーん! 牡蠣フライおかわり!!」
378: 以下、名無しが深夜にお送りします :2020/10/10(土) 02:32:44 ID:6r1ZmDbM
牡蠣が無くなりそうだ
379: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/12(月) 21:59:12 ID:NeT/D3MI
――― 放課後・教室
ガヤガヤ
生徒A「神宮さん、朝はどうしたの?」
生徒B「急に教室飛び出していったけど」
神様「あ~ ちょっとね。 えーと・・・ 女の子なもので」アハハハ
生徒A「そ、そうだったんだ///」
生徒B「ごめんね、変なこと聞いちゃって///」
神様「変な心配させちゃって悪かったね」ハハハ
少女「でも、良かった。 もう学校に戻ってこないと思って心配しちゃったよ」
神様「私もそれなりに場数踏んでるから、あの位の事ではダメージゼロよ」ニッ
少女「・・・・・・」
380: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/12(月) 21:59:54 ID:NeT/D3MI
神様「あっ、それと皆も私のことは神ちゃんって呼んで」
生徒A「うん。 そういえば、神ちゃんて神宮御子(じんぐうみこ)っていう名前だよね」
神様「そだね。 ちなみに最初の“じ”にアクセントね」
生徒A「・・・そうなんだ」
生徒B「何か御利益ありそうな名前だね」
神様「おみくじは必ず大吉を引けるしね」
生徒A「うそ!?」
生徒B「何か見分け方とかあるの?」
神様「神の力」ニヤッ
少女「・・・・・・」
神様「な~んてね」ウヒャヒャ
381: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/12(月) 22:00:36 ID:NeT/D3MI
少女「神宮の学校に通ってるって事は、将来は神主とか巫女にでもなるの?」
神様「え~ 少女ちゃん、それを私に聞いちゃうの~?」
少女「・・・・・・」
神様「うそうそ。 ま、何を隠そう私は神宮で巫女をやってたしね」
生徒A「え!? 神ちゃんって巫女さんなの?」
神様「こう見えて私は優等生なのだよ」フンスッ
生徒A「少女ちゃんとどっちが成績が上なんだろうね」
生徒B「少女ちゃんはいつも成績トップだもんね」
少女「そ、そんな事ないよ///」
神様「おほほっ。 これはどちらが上か楽しみですな」カッカッカッ
少女「・・・・・・」イラッ
382: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/12(月) 22:01:15 ID:NeT/D3MI
生徒A「あっ、でも中学生で巫女さんって凄いね」アタフタ
生徒B「う、うん。 格好いいよね」アセアセ
神様「巫女の御子ちゃん。 みこみこってダジャレかよオイ!」ウヒャヒャ
一同「・・・・・・」
神様「あっ、神宮巫女と神宮御子でダブルミーミングじゃん。 すげー」
少女「ミーニング。 神ちゃん英語は苦手みたいだね」ニコッ
生徒A・B「・・・・・・(少女ちゃんがキレてる)」タラタラ
生徒B「え~と・・・ か、神ちゃんの家って海ノ町?」
神様「山之町、隣町だね。 転校期間中は山之神社に住んでる」
生徒B「神社に!?」
383: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/12(月) 22:03:15 ID:NeT/D3MI
生徒A「少女ちゃんと同じだね」
少女「・・・・・・」
神様「?」
生徒B「ちょっとA子ちゃん」コソッ
生徒A「あっ、ごめん・・・」
少女「気にしないで」ニコッ
神様「少女ちゃんの家って神社なの?」
少女「神社の近くに住んでるだけだよ」
神様「ふ~ん」
生徒A「そ、そうだ! 神ちゃん、まだここら辺って慣れてないでしょ」
生徒B「案内がてらこの後お茶でもしない?」
神様「だったら歓迎会してよ」
生徒B「え~ それ自分から言うの~?」アハハハ
384: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/12(月) 22:03:48 ID:NeT/D3MI
神様「うちの神社大きいし、これから皆で来ない? もてなすよ」
生徒A「あっ、行ってみたーい」
神様「じゃ、決まり! 少女ちゃんも来てくれるよね?」
少女「私は用事があるから」
神様「え~ 来てよ~ 歓迎してよ~」スリスリ
少女「わ、分かったから。 そんなにくっ付かないでよ」
神様「私、職員室に寄って行くから校門で待ち合わせね。 じゃ、また後で」タッタッタッ
生徒A「神ちゃんて変わってるね・・・」
生徒B「猪突猛進って感じだよね」
少女「なんか・・・ 調子狂うなぁ」ボソッ
神様「神様だっ!」 神使「神力ゼロですが・・・」
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