神様「神様だっ!」 神使「神力ゼロですが・・・」
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740: ◆8YCWQhLlF2 :2019/01/09(水) 07:18:57 ID:9436ABs2
A子「じゃ〜ね〜 神使さーん」
神様「じゃ〜ね〜 クソ犬ー」
神使「神様はダメです」ガシッ
神様「がー! メロン飴が! メロン飴が私を呼んでいるんだー!!」ジタバタ
神使「呼んでませんから。 私達は倉庫の方に行きますよ」
神様「私も高速ペロペロしたいー!!」ズルズル
744: ◆8YCWQhLlF2 :2019/01/10(木) 02:46:55 ID:qSIVsP1Y
─── 倉庫前
神様「うー 寒ぶ」ブルブル
神使「まだ時間もありますし少し離れたところで監視しましょうか」
神様「こんな寒いのに外で監視とかありえないだろ。 本当に今日が過去の少女ちゃんが来る日かも分からないのに」
神使「そうですが・・・ では、一度社務所に戻ります?」
神様「ん〜・・・」
神使「神様?」
神様「・・・・・・。 中に入ろうぜー」
神使「倉庫の中にですか? 少女さんが来てからの方が良いのでは」
神様「いいから」トテトテ
神使「ちょ、神様」
745: ◆8YCWQhLlF2 :2019/01/10(木) 02:47:45 ID:qSIVsP1Y
ギィー
神使「また勝手に入ったら少女さんに─── !?」
神様「よ、久しぶり」
少女母「お久しぶり、神ちゃん。 そして」
神使「は、初めまして。 神様のお付きで神使と申します」
少女母「こんにちは」ニコッ
神使「もしかして、少女さんのお母様ですか?」
少女母「はい」
神様「いつの時代から?」
少女母「今から123年前」
神様「やっぱり今日で合ってたか」
746: ◆8YCWQhLlF2 :2019/01/10(木) 02:48:39 ID:qSIVsP1Y
少女母「もうじき7歳の時の娘が来るわ。 その子を戻さないとね」
神様「人が多いし結構見られちゃうから修正も必要だな」
少女母「子供一人が見られた位じゃ時間軸なんて変わらないわ。 特にこれだけ多ければね」
神様「そうなの? んじゃ私達も挨拶しようかな」
少女母「それは勘弁して欲しいかな。 さすがに二人に見られると事象が確定しちゃうし」
神使「印象が強すぎるという事ですね?」
少女母「もし会うんだったら過去を少し弄らせてもうらうけど」
神使「会うのは止めておきましょう」
少女母「よかった。 正直言うと時間移動できる力も残り少ないしね」
神様「そう言えば、お前元の時代に帰ってないだろ。 失踪したことになっているぞ」
少女母「この後少しやることがあってね」
神様「まさか戻れないのか?」
少女母「」ニコッ
神様「・・・・・」
747: ◆8YCWQhLlF2 :2019/01/10(木) 02:49:16 ID:qSIVsP1Y
少女母「ねぇ神ちゃん、ここ覚えてる?」
神様「?」
少女母「私、ここで神ちゃんに初めて会ったの」
神様「ここが・・・ あの時は周りに何も無かったからな」
少女母「2000年以上前だものね。 でも、私にとってはとても大切な場所」
神様「そうか」
少女母「他の人にはない力を持って生まれて・・・ 神ちゃんに救われなかったら私・・・」
神様「あの時のお前、酷い状態だったもんな。 精神も体もボロボロで」
少女母「でも、そういう過去があったからこそ、今の私がいてあの子もいる」
神様「そうだな」
748: ◆8YCWQhLlF2 :2019/01/10(木) 02:50:40 ID:qSIVsP1Y
少女母「あの子も私と同じ力を持ってしまって、もう少し側にいてやりたかったんだけど・・・」
神様「大丈夫。 良い子に育ってるよ」
少女母「ありがとう、神ちゃん」ニコッ
お母さーん?
神様「やべ、小さい方の少女が来た!」アワアワ
神使「見ちゃうとまずいですね。 神様、箱! この箱に入りましょう」
神様「声は聞こえちゃうけど大丈夫か?」
少女母「はい、耳栓」スッ
神使「ありがとうございます」
神様「私は?」
少女母「1個しかないから、神ちゃんは耳を塞いでおいてね」
神様「マジっすか!?」
少女母「絶対に覗き見はしないでね?」
神様「しゃーねな。 急げ!」ゴソゴソ
749: ◆8YCWQhLlF2 :2019/01/10(木) 02:51:20 ID:qSIVsP1Y
ギー
幼子「お母さん? どこ?」テクテク
ガタガタ
幼子「!?」ビクッ
少女母「幼子」
少女「お母さん!」タッタッタッ
少女母「こんな所でどうしたの?」
幼子「あのね、お祭り見てたら迷子になっちゃったの」
少女母「沢山の人がいるものね。 でも、もう大丈夫よ」ニコッ
750: ◆8YCWQhLlF2 :2019/01/10(木) 02:53:58 ID:qSIVsP1Y
幼子「ねぇ、あのガタガタしてる箱は何?」
少女母「あれは、お母さんと幼子の宝物。 幼子が大きくなったら一緒に開けましょうね」
幼子「うん!」
少女母「お母さんちょっとお仕事があるから、先に帰っててね」
少女「はい!」ニコッ
少女母「この小屋の裏に光った穴があるから、そこからお帰り」
幼子「はーい!」タッタッタッ
ギー バタン
─── 外
幼子「♪〜」タッタッタッ
少女「あれ? 今だれか小屋から出てきたような・・・」
A子「少女ちゃん? どったの?」ペロペロペロ
少女「・・・・・・。 !?」タッタッタッ
751: ◆8YCWQhLlF2 :2019/01/10(木) 02:55:20 ID:qSIVsP1Y
─── 小屋の中
神様「行った?」ニョキ
少女母「えぇ」
神様「ふ〜 危機一ぱ───」
ギー
神様「!?」バタン
少女「神様、神使さん、いますか? 今、だれかここから・・・ !?」ハッ
752: ◆8YCWQhLlF2 :2019/01/10(木) 02:56:10 ID:qSIVsP1Y
少女母「久しぶり」
少女「お母・・・ さん・・・?」
少女母「」ニコッ
少女「本当に・・・ お母さん・・・」
少女母「未来のあなたに会いたくて、お母さんズルして見に来ちゃった。 な〜んて」ニコッ
少女「お母さん・・・ お母さーん!!」ダキッ
少女母「ふふふ。 小さいあなたより甘えん坊さんだこと」ナデナデ
少女「お母さーん! 会いた・・・ かった・・・」グスッ
少女母「ごめんね、あなたには辛い思いをさせてしまって」
753: ◆8YCWQhLlF2 :2019/01/10(木) 02:57:03 ID:qSIVsP1Y
少女「そうなんだ、やっぱりこの時代に・・・ さっき出て行ったのって・・・」
少女母「7歳の時の少女」
少女「やっぱり・・・ ごめんなさい。 わたし力の使い方が分からなくて、気付いたらここに・・・」
少女母「お母さんだって最初はそうだった」
少女「でも、あの日以来お母さんは戻ってこなかった・・・ 私がお母さんを」グッ
少女母「心配しないで? それとこれとは別の事象だから。 あなたが心配することじゃないわ」
少女「・・・・・・。 ねぇ、お母さんって昔、神さまだったの?」
少女母「神ちゃんから聞いたの?」
少女「」コクリ
少女母「そうよ。 これでも“時の女神”なんて呼ばれてたすごい神さまだったんだから」
少女「時の女神・・・」
754: ◆8YCWQhLlF2 :2019/01/10(木) 02:57:57 ID:qSIVsP1Y
少女母「お母さんの言う事が信用できない?」
少女「そんな事ない」
少女母「必ずまた会えるから」
少女「お母さん」
少女母「だから、ね?」
少女「うん」
ガタガタ
少女「?」
少女母「そうだ。 これ、覚えてる?」
少女「箱・・・ 昨日の朝はなかったのにいつの間に・・・」
少女母「あなたが大きくなったら開けるって約束したわね」
少女「私とお母さんの宝物・・・」
755: ◆8YCWQhLlF2 :2019/01/10(木) 02:58:43 ID:qSIVsP1Y
少女母「開けてみましょうか」
少女「いいの?」
少女母「えぇ。 私の宝物、そしてあなたにも宝物になって欲しいな」
少女「」テクテク
パカッ
神様「ちっす。あなたの宝物です」
神使「すいません」
少女「・・・・・・」
756: ◆8YCWQhLlF2 :2019/01/10(木) 02:59:40 ID:qSIVsP1Y
神様「お気に召しませんでしたか?」
少女「ふふっ、お母さんの宝物って───」
シーン
少女「お母さん?」キョロキョロ
少女「お母さん? お母・・・さん・・・」シュン
神使「少女さん・・・」
神様「・・・・・・」
757: 以下、名無しが深夜にお送りします :2019/01/10(木) 06:49:42 ID:0nVvcWdw
おつ
悲しくなってきた
758: ◆8YCWQhLlF2 :2019/01/11(金) 20:34:34 ID:irKyNpU6
─── 参道
テクテク
神使「なんだか不思議な感覚ですね」
神様「あ?」
神使「100年以上前の方にお会いしたんですよ?」
神様「あ〜」
神使「過去・現在・未来ってどういう繋がりなんですかね」
神様「私は常に未来を見据えているから過去なんか気にしないけどね」
神使「過去を変えれば未来が変わる。 未来を変えれば過去が変わる・・・ よく分からないですね」
神様「本当は変わらないんじゃないか?」
神使「?」
神様「それを証明する手立てはないけどな」
神使「そうですね」
759: ◆8YCWQhLlF2 :2019/01/11(金) 20:35:35 ID:irKyNpU6
ガサゴソ
神様「?」
神使「森の奥ですね。 狸さんでしょうか?」
神様「いや、あれって・・・」ジー
神使「誰かいる感じがしますね。 暗くてよく見えませんが」
神様「あれ少女ちゃんだよ。 何であんな所にいるんだ?」
少女「」キョロキョロ
神様「おーい! 少女ちゃ───」
少女「!?」ビクッ
シュンッ
神様・神使「!?」
神使「・・・・・・。 今消えませんでした?」
760: ◆8YCWQhLlF2 :2019/01/11(金) 20:36:37 ID:irKyNpU6
少女「どうしたんですか? こんな所で」テクテク
神様・神使「え?」クルッ
少女「? 森に何かあるんですか?」キョロキョロ
神様「少女ちゃん? いま森の中に」
少女「私、参道から歩いてきましたけど。 やっぱりお母さんは見つかりませんでした・・・」
神様「あ、うん。 でも・・・ あれ?」
少女「お話しがあります。 後ほど社務所で」タッタッタッ
神様「・・・・・・」
761: ◆8YCWQhLlF2 :2019/01/11(金) 20:37:21 ID:irKyNpU6
神使「神様、本当に森の中にいたのは少女さんなんですか?」
神様「間違いない。 私、これでも視力4.0あるから見間違うなんて事は絶対にない」
神使「4.0なんて数字あるんですか・・・」
神様「あれは間違いなく少女ちゃんだった」
神使「考えられるのは18歳の時の少女さんという事ですね」
神様「もんぺ穿いてた。 もんぺ」
神使「まさか、少女さんがこの時代までいる原因を作ったのは・・・」
神様・神使「・・・・・・」
神様「やべ、どうしよう」
神使「大変な事をしてしまったような気がします」
762: ◆8YCWQhLlF2 :2019/01/11(金) 20:38:02 ID:irKyNpU6
神様「お前、過去の自分に意識を移して回避してこい」
神使「できるわけないじゃないですか・・・ それこそ神様はどうなんです?」
神様「私を誰だと思ってんだよ、そんな神っぽいこと出来る分けねーだろ! ふざけんな!」
神使「逆ギレしないで下さい・・・」
神様「どうする、逃げるか?」
神使「最低ですね・・・ きちんと少女さんにお話をしたほうが」
神様「そ、そうね。 私は終始土下座をするからお前から話を───」
カサカサ
神様「?」
神使「どうされました?」
神様「・・・・・・。 いや、私ちょっとコーラ買ってくる」トテトテ
神使「あ、ちょっと神様逃げないで下さいよ」
763: ◆8YCWQhLlF2 :2019/01/11(金) 20:39:07 ID:irKyNpU6
─── 森の奥
神様「よ」
少女母「」ニコッ
神様「え〜と・・・ いつのお前?」
少女母「さっき会ったばかりの私」ペロッ
神様「あ〜 やっぱまだいたんだ。 っていうかなんでお前もメロン飴持ってるの?」
少女母「事象の収束って知ってる?」
神様「何だよ急に・・・ 確か、いくつかに分かれたメロン飴が最終的には1つになるって事だっけ?」
少女母「そう。 メロン飴じゃなくて時間だけどね」ペロッ
神様「・・・・・・。 それがどうした?」
少女母「あの子が狙われているって事も知ってる?」
神様「この前少女ちゃんから聞いた」
764: ◆8YCWQhLlF2 :2019/01/11(金) 20:40:40 ID:irKyNpU6
少女母「あの子はこの先、生きている限り狙われる」
神様「あ? でもその度に回避したって・・・ まさか!?」
少女母「そう、事象の収縮。 あの子が狙われることは確定しているわ」ペロッ
神様「・・・・・・」
少女母「その先にあるのは・・・」
神様「まさか、お前それを回避するためにタイムトラベルを・・・」
少女母「勝手よね。 あれだけ時間移動はダメだって言っておきながら」ペロッ
神様「・・・・・・。 ねぇ、そのメロン飴───」
少女母「自分でも分かってる。 でも、母親としてあの子にしてやれることなんかこの位しかないから」
神様「そ、そうか」
少女母「虫のいい話よね」
神様「少女ちゃんが捕まって、力が悪用されたらもっと悲劇が起こるんだろ?」
少女母「・・・・・・」
A子「じゃ〜ね〜 神使さーん」
神様「じゃ〜ね〜 クソ犬ー」
神使「神様はダメです」ガシッ
神様「がー! メロン飴が! メロン飴が私を呼んでいるんだー!!」ジタバタ
神使「呼んでませんから。 私達は倉庫の方に行きますよ」
神様「私も高速ペロペロしたいー!!」ズルズル
744: ◆8YCWQhLlF2 :2019/01/10(木) 02:46:55 ID:qSIVsP1Y
─── 倉庫前
神様「うー 寒ぶ」ブルブル
神使「まだ時間もありますし少し離れたところで監視しましょうか」
神様「こんな寒いのに外で監視とかありえないだろ。 本当に今日が過去の少女ちゃんが来る日かも分からないのに」
神使「そうですが・・・ では、一度社務所に戻ります?」
神様「ん〜・・・」
神使「神様?」
神様「・・・・・・。 中に入ろうぜー」
神使「倉庫の中にですか? 少女さんが来てからの方が良いのでは」
神様「いいから」トテトテ
神使「ちょ、神様」
745: ◆8YCWQhLlF2 :2019/01/10(木) 02:47:45 ID:qSIVsP1Y
ギィー
神使「また勝手に入ったら少女さんに─── !?」
神様「よ、久しぶり」
少女母「お久しぶり、神ちゃん。 そして」
神使「は、初めまして。 神様のお付きで神使と申します」
少女母「こんにちは」ニコッ
神使「もしかして、少女さんのお母様ですか?」
少女母「はい」
神様「いつの時代から?」
少女母「今から123年前」
神様「やっぱり今日で合ってたか」
746: ◆8YCWQhLlF2 :2019/01/10(木) 02:48:39 ID:qSIVsP1Y
少女母「もうじき7歳の時の娘が来るわ。 その子を戻さないとね」
神様「人が多いし結構見られちゃうから修正も必要だな」
少女母「子供一人が見られた位じゃ時間軸なんて変わらないわ。 特にこれだけ多ければね」
神様「そうなの? んじゃ私達も挨拶しようかな」
少女母「それは勘弁して欲しいかな。 さすがに二人に見られると事象が確定しちゃうし」
神使「印象が強すぎるという事ですね?」
少女母「もし会うんだったら過去を少し弄らせてもうらうけど」
神使「会うのは止めておきましょう」
少女母「よかった。 正直言うと時間移動できる力も残り少ないしね」
神様「そう言えば、お前元の時代に帰ってないだろ。 失踪したことになっているぞ」
少女母「この後少しやることがあってね」
神様「まさか戻れないのか?」
少女母「」ニコッ
神様「・・・・・」
747: ◆8YCWQhLlF2 :2019/01/10(木) 02:49:16 ID:qSIVsP1Y
少女母「ねぇ神ちゃん、ここ覚えてる?」
神様「?」
少女母「私、ここで神ちゃんに初めて会ったの」
神様「ここが・・・ あの時は周りに何も無かったからな」
少女母「2000年以上前だものね。 でも、私にとってはとても大切な場所」
神様「そうか」
少女母「他の人にはない力を持って生まれて・・・ 神ちゃんに救われなかったら私・・・」
神様「あの時のお前、酷い状態だったもんな。 精神も体もボロボロで」
少女母「でも、そういう過去があったからこそ、今の私がいてあの子もいる」
神様「そうだな」
少女母「あの子も私と同じ力を持ってしまって、もう少し側にいてやりたかったんだけど・・・」
神様「大丈夫。 良い子に育ってるよ」
少女母「ありがとう、神ちゃん」ニコッ
お母さーん?
神様「やべ、小さい方の少女が来た!」アワアワ
神使「見ちゃうとまずいですね。 神様、箱! この箱に入りましょう」
神様「声は聞こえちゃうけど大丈夫か?」
少女母「はい、耳栓」スッ
神使「ありがとうございます」
神様「私は?」
少女母「1個しかないから、神ちゃんは耳を塞いでおいてね」
神様「マジっすか!?」
少女母「絶対に覗き見はしないでね?」
神様「しゃーねな。 急げ!」ゴソゴソ
749: ◆8YCWQhLlF2 :2019/01/10(木) 02:51:20 ID:qSIVsP1Y
ギー
幼子「お母さん? どこ?」テクテク
ガタガタ
幼子「!?」ビクッ
少女母「幼子」
少女「お母さん!」タッタッタッ
少女母「こんな所でどうしたの?」
幼子「あのね、お祭り見てたら迷子になっちゃったの」
少女母「沢山の人がいるものね。 でも、もう大丈夫よ」ニコッ
750: ◆8YCWQhLlF2 :2019/01/10(木) 02:53:58 ID:qSIVsP1Y
幼子「ねぇ、あのガタガタしてる箱は何?」
少女母「あれは、お母さんと幼子の宝物。 幼子が大きくなったら一緒に開けましょうね」
幼子「うん!」
少女母「お母さんちょっとお仕事があるから、先に帰っててね」
少女「はい!」ニコッ
少女母「この小屋の裏に光った穴があるから、そこからお帰り」
幼子「はーい!」タッタッタッ
ギー バタン
─── 外
幼子「♪〜」タッタッタッ
少女「あれ? 今だれか小屋から出てきたような・・・」
A子「少女ちゃん? どったの?」ペロペロペロ
少女「・・・・・・。 !?」タッタッタッ
751: ◆8YCWQhLlF2 :2019/01/10(木) 02:55:20 ID:qSIVsP1Y
─── 小屋の中
神様「行った?」ニョキ
少女母「えぇ」
神様「ふ〜 危機一ぱ───」
ギー
神様「!?」バタン
少女「神様、神使さん、いますか? 今、だれかここから・・・ !?」ハッ
752: ◆8YCWQhLlF2 :2019/01/10(木) 02:56:10 ID:qSIVsP1Y
少女母「久しぶり」
少女「お母・・・ さん・・・?」
少女母「」ニコッ
少女「本当に・・・ お母さん・・・」
少女母「未来のあなたに会いたくて、お母さんズルして見に来ちゃった。 な〜んて」ニコッ
少女「お母さん・・・ お母さーん!!」ダキッ
少女母「ふふふ。 小さいあなたより甘えん坊さんだこと」ナデナデ
少女「お母さーん! 会いた・・・ かった・・・」グスッ
少女母「ごめんね、あなたには辛い思いをさせてしまって」
753: ◆8YCWQhLlF2 :2019/01/10(木) 02:57:03 ID:qSIVsP1Y
少女「そうなんだ、やっぱりこの時代に・・・ さっき出て行ったのって・・・」
少女母「7歳の時の少女」
少女「やっぱり・・・ ごめんなさい。 わたし力の使い方が分からなくて、気付いたらここに・・・」
少女母「お母さんだって最初はそうだった」
少女「でも、あの日以来お母さんは戻ってこなかった・・・ 私がお母さんを」グッ
少女母「心配しないで? それとこれとは別の事象だから。 あなたが心配することじゃないわ」
少女「・・・・・・。 ねぇ、お母さんって昔、神さまだったの?」
少女母「神ちゃんから聞いたの?」
少女「」コクリ
少女母「そうよ。 これでも“時の女神”なんて呼ばれてたすごい神さまだったんだから」
少女「時の女神・・・」
754: ◆8YCWQhLlF2 :2019/01/10(木) 02:57:57 ID:qSIVsP1Y
少女母「お母さんの言う事が信用できない?」
少女「そんな事ない」
少女母「必ずまた会えるから」
少女「お母さん」
少女母「だから、ね?」
少女「うん」
ガタガタ
少女「?」
少女母「そうだ。 これ、覚えてる?」
少女「箱・・・ 昨日の朝はなかったのにいつの間に・・・」
少女母「あなたが大きくなったら開けるって約束したわね」
少女「私とお母さんの宝物・・・」
755: ◆8YCWQhLlF2 :2019/01/10(木) 02:58:43 ID:qSIVsP1Y
少女母「開けてみましょうか」
少女「いいの?」
少女母「えぇ。 私の宝物、そしてあなたにも宝物になって欲しいな」
少女「」テクテク
パカッ
神様「ちっす。あなたの宝物です」
神使「すいません」
少女「・・・・・・」
756: ◆8YCWQhLlF2 :2019/01/10(木) 02:59:40 ID:qSIVsP1Y
神様「お気に召しませんでしたか?」
少女「ふふっ、お母さんの宝物って───」
シーン
少女「お母さん?」キョロキョロ
少女「お母さん? お母・・・さん・・・」シュン
神使「少女さん・・・」
神様「・・・・・・」
757: 以下、名無しが深夜にお送りします :2019/01/10(木) 06:49:42 ID:0nVvcWdw
おつ
悲しくなってきた
758: ◆8YCWQhLlF2 :2019/01/11(金) 20:34:34 ID:irKyNpU6
─── 参道
テクテク
神使「なんだか不思議な感覚ですね」
神様「あ?」
神使「100年以上前の方にお会いしたんですよ?」
神様「あ〜」
神使「過去・現在・未来ってどういう繋がりなんですかね」
神様「私は常に未来を見据えているから過去なんか気にしないけどね」
神使「過去を変えれば未来が変わる。 未来を変えれば過去が変わる・・・ よく分からないですね」
神様「本当は変わらないんじゃないか?」
神使「?」
神様「それを証明する手立てはないけどな」
神使「そうですね」
759: ◆8YCWQhLlF2 :2019/01/11(金) 20:35:35 ID:irKyNpU6
ガサゴソ
神様「?」
神使「森の奥ですね。 狸さんでしょうか?」
神様「いや、あれって・・・」ジー
神使「誰かいる感じがしますね。 暗くてよく見えませんが」
神様「あれ少女ちゃんだよ。 何であんな所にいるんだ?」
少女「」キョロキョロ
神様「おーい! 少女ちゃ───」
少女「!?」ビクッ
シュンッ
神様・神使「!?」
神使「・・・・・・。 今消えませんでした?」
760: ◆8YCWQhLlF2 :2019/01/11(金) 20:36:37 ID:irKyNpU6
少女「どうしたんですか? こんな所で」テクテク
神様・神使「え?」クルッ
少女「? 森に何かあるんですか?」キョロキョロ
神様「少女ちゃん? いま森の中に」
少女「私、参道から歩いてきましたけど。 やっぱりお母さんは見つかりませんでした・・・」
神様「あ、うん。 でも・・・ あれ?」
少女「お話しがあります。 後ほど社務所で」タッタッタッ
神様「・・・・・・」
761: ◆8YCWQhLlF2 :2019/01/11(金) 20:37:21 ID:irKyNpU6
神使「神様、本当に森の中にいたのは少女さんなんですか?」
神様「間違いない。 私、これでも視力4.0あるから見間違うなんて事は絶対にない」
神使「4.0なんて数字あるんですか・・・」
神様「あれは間違いなく少女ちゃんだった」
神使「考えられるのは18歳の時の少女さんという事ですね」
神様「もんぺ穿いてた。 もんぺ」
神使「まさか、少女さんがこの時代までいる原因を作ったのは・・・」
神様・神使「・・・・・・」
神様「やべ、どうしよう」
神使「大変な事をしてしまったような気がします」
762: ◆8YCWQhLlF2 :2019/01/11(金) 20:38:02 ID:irKyNpU6
神様「お前、過去の自分に意識を移して回避してこい」
神使「できるわけないじゃないですか・・・ それこそ神様はどうなんです?」
神様「私を誰だと思ってんだよ、そんな神っぽいこと出来る分けねーだろ! ふざけんな!」
神使「逆ギレしないで下さい・・・」
神様「どうする、逃げるか?」
神使「最低ですね・・・ きちんと少女さんにお話をしたほうが」
神様「そ、そうね。 私は終始土下座をするからお前から話を───」
カサカサ
神様「?」
神使「どうされました?」
神様「・・・・・・。 いや、私ちょっとコーラ買ってくる」トテトテ
神使「あ、ちょっと神様逃げないで下さいよ」
─── 森の奥
神様「よ」
少女母「」ニコッ
神様「え〜と・・・ いつのお前?」
少女母「さっき会ったばかりの私」ペロッ
神様「あ〜 やっぱまだいたんだ。 っていうかなんでお前もメロン飴持ってるの?」
少女母「事象の収束って知ってる?」
神様「何だよ急に・・・ 確か、いくつかに分かれたメロン飴が最終的には1つになるって事だっけ?」
少女母「そう。 メロン飴じゃなくて時間だけどね」ペロッ
神様「・・・・・・。 それがどうした?」
少女母「あの子が狙われているって事も知ってる?」
神様「この前少女ちゃんから聞いた」
764: ◆8YCWQhLlF2 :2019/01/11(金) 20:40:40 ID:irKyNpU6
少女母「あの子はこの先、生きている限り狙われる」
神様「あ? でもその度に回避したって・・・ まさか!?」
少女母「そう、事象の収縮。 あの子が狙われることは確定しているわ」ペロッ
神様「・・・・・・」
少女母「その先にあるのは・・・」
神様「まさか、お前それを回避するためにタイムトラベルを・・・」
少女母「勝手よね。 あれだけ時間移動はダメだって言っておきながら」ペロッ
神様「・・・・・・。 ねぇ、そのメロン飴───」
少女母「自分でも分かってる。 でも、母親としてあの子にしてやれることなんかこの位しかないから」
神様「そ、そうか」
少女母「虫のいい話よね」
神様「少女ちゃんが捕まって、力が悪用されたらもっと悲劇が起こるんだろ?」
少女母「・・・・・・」
神様「神様だっ!」 神使「神力ゼロですが・・・」
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女「ハローハロー。誰かいませんか?どうぞ」
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キモオタ「我輩がおとぎ話の世界に行くですとwww」ティンカーベル「そう」
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魔王「世界の半分はやらぬが、淫魔の国をくれてやろう」
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男「少し不思議な話をしようか」女「いいよ」
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同僚女「おーい、おとこ。起きろ、起きろー」
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妹「マニュアルで恋します!」
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きのこの山「最後通牒だと……?」たけのこの里「……」
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月「で……であ…でぁー…TH…であのて……?」
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彡(゚)(゚)「お、居酒屋やんけ。入ったろ」
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魔法使い「メラしか使えない」
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