神様「神様だっ!」 神使「神力ゼロですが・・・」
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838: ◆8YCWQhLlF2 :2019/04/21(日) 01:59:31 ID:fjPKYnzQ
ーーー 数分後
神様「イ〜ヤ〜だ〜」ジタバタ
少女「ダメです。 神ちゃんさんには、これからたっぷりと聖職者の本分を教えて差し上げます!」
神様「私は巫女! シスターじゃなーい!」ジタバタ
少女「根底は同じようなものです」
神様「違うから! そもそも私は宗教とか興味ないし!!」
少女「巫女さんがそんな事を言ってはいけません。 やはりご自分の立場が分かっていないようですね」
神様「それに何でイスに縛られてるんだよー」ジタバタ
少女「今日のノルマが終わるまでは辛抱して下さい。神もお喜びなると思います」ニコッ
神様「イスに縛って喜ぶとかドSかよ!!」
839: ◆8YCWQhLlF2 :2019/04/21(日) 02:00:10 ID:fjPKYnzQ
うさー「う〜 神使君どうしよう」
神使「教育係の役割が逆転してしまいましたね・・・」
うさー・神使「・・・・・・」
うさー「まぁ、良いっか!」ニコッ
神使「そうですね」ニコッ
神様「おい、そこの二人! 何意気投合してんだよ! 助けろー!!」ジタバタ
840: ◆8YCWQhLlF2 :2019/04/21(日) 02:01:18 ID:fjPKYnzQ
ーーー 翌日
神使「様子はどうです?」
うさー「凄いスパルタだよ」
少女「では、エノク書からとても重要な最後の審判を紐解きます」
神様「自然のエノキって傘がデカいんだよね・・・」フフフ
神使「神様かなり弱ってますね・・・」
うさー「目に生気が無くなってるね」
841: ◆8YCWQhLlF2 :2019/04/21(日) 02:02:35 ID:fjPKYnzQ
ーーー 夜
少女「お疲れ様でした。 今日はここまでにしましょう」
神様「メシア・・・ ラッパ・・・」ピクピク
少女「続きは明日の朝食後、朝4時から始めます」ニコッ
神様「あっ、あの光る箱は何だろう〜 まって〜 もう1回ラッパ聞かせて〜」フラフラ
神使「何か見えちゃいけない物が見えているようですね・・・」
うさー「神ちゃんラッパの音聞こえちゃったのかなぁ〜?」
842: ◆8YCWQhLlF2 :2019/04/21(日) 02:04:17 ID:fjPKYnzQ
ーーー 深夜・神様の部屋
神様「はぁ〜 この宿題全然わかんねーよ・・・ 何だよ7章13節って・・・」
神様「・・・・・・。 しゃーねーな、本借りてくるか」トテトテ
ーーー ウリエルの部屋
トントン
神様「入るよ〜」ガチャッ
神様「ん? ウリボーいねーじゃん。 トイレか?」キョロキョロ
神様「うわ〜 部屋の中なんもないじゃん。 よくこんな部屋で生活できるな」
神様「・・・・・・。 机の上に置かれた1枚の手紙・・・」ニヤッ
神様「私へのラブレターですね。 分かります」ペラッ
神様「どんな愛のメッセージがーーー」
神様「・・・・・・」
844: ◆8YCWQhLlF2 :2019/04/22(月) 23:28:54 ID:kOwmecs.
ーーー 数日後
ガチャ
神様「」トテトテ
神使「あっ、神様おはようご・・・ ざ・・・」
うさー「げっ!」
神様「皆様おはようございます」ニコッ
うさー「どうしたの神ちゃん! その格好!」
神様「何がですか?」
神使「それは、修道女の・・・」
神様「私、シスターかわゆーいカミーとして心を入れ替えまして」オホホ
うさー「う〜 神ちゃんが気持ち悪い!」
神様「シスターうさー? 朝からご冗談が過ぎますよ?」トテトテ
845: ◆8YCWQhLlF2 :2019/04/22(月) 23:30:14 ID:kOwmecs.
ゲシッ
うさー「痛い!」
神様「あら、大丈夫ですか!? 足が当たってしましました。 申し訳ありません」
うさー「だ、大丈夫だよ」スリスリ
神使「?」
ガチャ
少女「おはようございます、皆さん」
神様「おはようございます。 天使ウリエル」
少女「まだ正式な天使ではないのでウリエルで良いですよ」ニコッ
神様「はい。 では朝食の準備でもいたしましょう」
少女「私もお手伝いします」
神様「皆様、準備が出来ましたらお呼びいたしますので」ペコリ
バタン
846: ◆8YCWQhLlF2 :2019/04/22(月) 23:31:15 ID:kOwmecs.
神使・うさー「・・・・・・」
うさー「う〜 神ちゃん洗脳されちゃったのかなぁ?」
神使「まぁ、良いのではないでしょうか?」
うさー「え〜!? 良いの?」
神使「それよりうさーさん、明日ははさまれ神社の建立祭ですよね?」
うさー「あー、うん」
神使「ウリエルさんは?」
うさー「丁度、明日は本教会の方へ出かける用事があるみたい」
神使「そうですか。 では準備は私がしておきますので、明日は主神としてよろしくお願いします」
うさー「緊張するなぁ〜」
神使「大丈夫ですよ。 ウサ之神さま」ニコッ
うさー「わかった! がんばる!」
847: ◆8YCWQhLlF2 :2019/04/22(月) 23:32:16 ID:kOwmecs.
ーーー 翌日
少女「それでは留守中よろしくお願いいたします」ペコリ
神様「特に犬こ・・・ 神使さま」ニコッ
神使「はぁ・・・ といいますか、神様も一緒にお出かけになるんですか?」
神様「私がいないと始まりませんので」オホホ
神使「口調が修道女というかお嬢さまキャラになってますが・・・」
少女「それでは、行って参ります。 帰りは遅い時間になると思いますので」
バタン
うさー「ウリエルちゃん行った?」コソッ
神使「はい、神様と一緒に出られました」
うさー「さすがにこの格好は見せられないしね」ハハハ
848: ◆8YCWQhLlF2 :2019/04/22(月) 23:33:32 ID:kOwmecs.
神使「随分とご立派なご装束ですね」
うさー「う〜 猫神からお祝いにもらってんだけどゴワゴワして動きづらいよ〜」
神使「すぐ慣れますよ」
うさー「じゃ、建立祭の準備しようか」
神使「はい。 あっ、そういえば祓いで使う用具が見当たらなかったのですが」
うさー「あ〜 地下にあるよ。 今取ってくるね」テクテク
神使「私が取ってきますから、うさー様は御支度を」
うさー「大丈夫だって、ってうわー!」ゴロゴロ
ズドン
神使「うさー様!」
849: ◆8YCWQhLlF2 :2019/04/22(月) 23:34:30 ID:kOwmecs.
ーーー 教会前
少女「それでは行きましょうか、シスターカミー」
神様「やべ、飴ちゃん忘れた」
少女「?」
神様「あっ、いえ・・・ 聖書を忘れてしまいまして! すぐ取って参ります」
少女「時間はありますから慌てなくても大丈夫ですよ」ニコッ
神様「すいません」タッタッタッ
ギー
神様「あぶね〜 素が出るところだった・・・」テクテク
う〜 う〜
神様「?」
850: ◆8YCWQhLlF2 :2019/04/22(月) 23:35:21 ID:kOwmecs.
ーーー 教会内
神使「大丈夫ですか! うさー様!」
うさー「う〜・・・」
神様「おい、どうしたんだよ」スタスタ
神使「あっ、神様」
うさー「地下に行こうとしたら階段から落ちちゃって」
神様「大丈夫か?」
神使「お怪我は? 立てますか?」
うさー「足挫いちゃったみたい」
神使「今日の建立祭、延期にした方が良さそうですね」
神様「・・・・・・」
うさー「う〜」
851: ◆8YCWQhLlF2 :2019/04/22(月) 23:36:10 ID:kOwmecs.
神様「おい、何か書くもの持ってるか? あと紙」
神使「祭儀で使う筆ペンと奉書紙でしたら」スッ
神様「詩人かよ、まぁ良いや貸せ」
神使「どうされるんです?」
神様「手紙だよ」カキカキ
神使「手紙?」
神様「ちょっと待ってろ、動くなよ! すぐ戻ってくるから!」タッタッタッ
神使「ちょ、神様!?」
852: ◆8YCWQhLlF2 :2019/04/22(月) 23:37:11 ID:kOwmecs.
ギー
少女「シスターカミー、聖書はありましたか?」
神様「すみませんウリエル。 先に試験会場の方へ行って下さい」
少女「!? どうして試験だって事知っているんですか!? 誰にも言っていないのに!」
神様「この手紙をミカエルに」スッ
少女「!? 神ちゃんさんミカエル様を知っているんですか!?」
神様「詳しくは後で」
少女「・・・・・・。 何かあったのですか?」
神様「え〜と・・・ 私は神を助けないと」
少女「神!? でしたら私もーーー」
神様「行って。 ウリウリが戻ったら神も心配するから」
少女「・・・・・・」
神様「大丈夫。 これはウリエル自身への神からの試練だと思って」
少女「・・・・・・。 分かりました。 では行って参ります」ペコリ
853: ◆8YCWQhLlF2 :2019/04/24(水) 01:23:55 ID:eaEPLPf2
ーーー 本教会・天使試験会場
司祭A「それでは、天使試験の面接を始めます」
少女「よろしくお願いいたします」
司祭B「え〜と・・・ ウリエル一人ですか?」
少女「はい」
司祭A「確か、シスターも一緒に来ると聞いていましたが」
少女「申し訳ありません、シスターカミーは用事が出来てしまいまして」
ミカエル「シスターカミ〜?」
司祭B「確か、ウリエルの試練で更生させたシスターでしたよね?」
少女「はい」
ミカエル「・・・・・・」
854: ◆8YCWQhLlF2 :2019/04/24(水) 01:24:39 ID:eaEPLPf2
司祭A「どうかされましたか? 大天使ミカエル」
ミカエル「いえ、何でもありませ〜ん」
司祭B「しかし、そのシスターを面接しないと更生具合が分かりませんね」
少女「シスターカミーはどうしても外せない用事が・・・」
司祭A「大天使ミカエルも忙しい中、時間を割いて来て頂いているのですよ?」
司祭B「あなたの今後がかかった試験でもありますし、連れてくることは出来なかったのですか?」
少女「・・・・・・。 申し訳ありません」
司祭A「仕方ありませんね」
司祭B「残念ですが規定に則り今日の天使試験は中止にします」
少女「えっ・・・」
855: ◆8YCWQhLlF2 :2019/04/24(水) 01:25:31 ID:eaEPLPf2
ーーー 1時間後・大教会廊下
少女「あの、ミカエル様?」トボトボ
ミカエル「ウリエルですか。 まだいたので〜すか?」
少女「この手紙をお渡しするようにと」スッ
ミカエル「手紙?」
少女「シスターカミーからです」
ミカエル「・・・・・・。 そうで〜すか」
少女「ミカエル様・・・ 私、今回はダメでしたが・・・」
ミカエル「・・・・・・」
少女「いつか絶対天使になって、尊敬するミカエル様と同じこの日本の担当天使になります! 失礼いたします」タッタッタッ
ミカエル「・・・・・・」ペラッ
ミカエル「お〜 これは中々面白いで〜すね」
856: ◆8YCWQhLlF2 :2019/04/24(水) 01:26:26 ID:eaEPLPf2
ーーー はさまれ神社・本殿
うさー「え〜!? 神ちゃんお芝居してたの!?」
神様「気付よ」
うさー「神使君は神ちゃんがお芝居してたこと知ってた?」
神使「えぇ、たまに素が出てましたから」
うさー「う〜 全然気がつかなかったよ〜」
神様「これでよし! っと」
うさー「よしって、これじゃ私動けないんだけど・・・」
神様「足挫いてるんだからどちらにしろ動けないだろ」
うさー「そうだけどさぁ〜 なにも天井から吊さなくても・・・」
857: ◆8YCWQhLlF2 :2019/04/24(水) 01:27:16 ID:eaEPLPf2
神使「足浮いてますよ? もう少し下げた方が良いと思いますが」
神様「ま、微調整は後でやるとして。 ・・・変な衣装で良かったな、これなら気づかれない」
うさー「変な衣装って、猫神に怒られるよ?」
神様「・・・・・・。 とても素敵な装束だ。 私も着たいなぁー で、今日の式次第は?」
神使「こちらです」
神様「ん〜 祓いとか動きのある物は犬ころが代理でやるとして、このピョンピョン式って何?」
うさー「うさぎ舞!」
神様「は?」
うさー「私が考案した“うさぎ”をモチーフにした舞なんだけど、とっても可愛くーーー」
神様「変な舞を勝手に作るな」
うさー「う〜」
858: ◆8YCWQhLlF2 :2019/04/24(水) 01:28:12 ID:eaEPLPf2
神様「仕方ないな、舞は私が代わりにやろう」
うさー「え!? 神ちゃんやってくれるの!?」
神様「なんだよ、文句あるのか?」
うさー「うれしい! 神ちゃんの舞見るの久しぶりだから楽しみ〜」
神使「私、その時は下の観客席で拝見いたします」
うさー「私も〜」
神様「お前はここに固定だよ。 ぐるぐる周りで優雅に舞ってやるよ」
うさー「う〜」
859: ◆8YCWQhLlF2 :2019/04/24(水) 01:28:50 ID:eaEPLPf2
ーーー 帰り道
少女「はぁ・・・」トボトボ
少女(シスターうさーや神使様・・・ そしてシスターカミーに会わす顔がないですね・・・)
♪ピ〜 ヒョロ ピ〜
少女「? 何の音でしょう・・・ とても幻想的な音色」
♪ピ〜 ヒョロ ピ〜
少女「あれはお隣の神社さん・・・ あんなに大勢の人が」タッタッタッ
860: ◆8YCWQhLlF2 :2019/04/24(水) 01:29:31 ID:eaEPLPf2
ーーー はさまれ神社
ガヤガヤ
少女「フェスティバル・・・ いえ、ミサでしょうか?」キョロキョロ
参拝者「幻想的だったねぇ〜」
参拝者「あぁ、あんな綺麗な舞を見たの始めてだよ」
少女「あのすいません」
参拝者「はい?」
少女「何かやっているんですか?」
参拝者「あぁ、奥で巫女さんが舞をやっててね。 凄く綺麗だから見てきたら?」
少女「ありがとうございます。 行ってみます」ペコリ
862: ◆8YCWQhLlF2 :2019/04/24(水) 20:56:42 ID:eaEPLPf2
ーーー 本殿前
少女「これは、確か日本古来の踊り」
少女「あれ? あの巫女さんって・・・・・・」
♪〜
少女「神ちゃんさん!? シスターうさーも・・・ それに、あの格好・・・」
♪〜
少女「・・・・・・。 綺麗・・・」
ミカエル「そうで〜すね。 とても美しいで〜す」
少女「ミカエル様! どうしてここに!?」クルッ
ミカエル「一度、本物の“巫女舞”というのを見たくて来ま〜した」
少女「そ、そうでしたか」
ーーー 数分後
神様「イ〜ヤ〜だ〜」ジタバタ
少女「ダメです。 神ちゃんさんには、これからたっぷりと聖職者の本分を教えて差し上げます!」
神様「私は巫女! シスターじゃなーい!」ジタバタ
少女「根底は同じようなものです」
神様「違うから! そもそも私は宗教とか興味ないし!!」
少女「巫女さんがそんな事を言ってはいけません。 やはりご自分の立場が分かっていないようですね」
神様「それに何でイスに縛られてるんだよー」ジタバタ
少女「今日のノルマが終わるまでは辛抱して下さい。神もお喜びなると思います」ニコッ
神様「イスに縛って喜ぶとかドSかよ!!」
839: ◆8YCWQhLlF2 :2019/04/21(日) 02:00:10 ID:fjPKYnzQ
うさー「う〜 神使君どうしよう」
神使「教育係の役割が逆転してしまいましたね・・・」
うさー・神使「・・・・・・」
うさー「まぁ、良いっか!」ニコッ
神使「そうですね」ニコッ
神様「おい、そこの二人! 何意気投合してんだよ! 助けろー!!」ジタバタ
840: ◆8YCWQhLlF2 :2019/04/21(日) 02:01:18 ID:fjPKYnzQ
ーーー 翌日
神使「様子はどうです?」
うさー「凄いスパルタだよ」
少女「では、エノク書からとても重要な最後の審判を紐解きます」
神様「自然のエノキって傘がデカいんだよね・・・」フフフ
神使「神様かなり弱ってますね・・・」
うさー「目に生気が無くなってるね」
841: ◆8YCWQhLlF2 :2019/04/21(日) 02:02:35 ID:fjPKYnzQ
ーーー 夜
少女「お疲れ様でした。 今日はここまでにしましょう」
神様「メシア・・・ ラッパ・・・」ピクピク
少女「続きは明日の朝食後、朝4時から始めます」ニコッ
神様「あっ、あの光る箱は何だろう〜 まって〜 もう1回ラッパ聞かせて〜」フラフラ
神使「何か見えちゃいけない物が見えているようですね・・・」
うさー「神ちゃんラッパの音聞こえちゃったのかなぁ〜?」
842: ◆8YCWQhLlF2 :2019/04/21(日) 02:04:17 ID:fjPKYnzQ
ーーー 深夜・神様の部屋
神様「はぁ〜 この宿題全然わかんねーよ・・・ 何だよ7章13節って・・・」
神様「・・・・・・。 しゃーねーな、本借りてくるか」トテトテ
ーーー ウリエルの部屋
トントン
神様「入るよ〜」ガチャッ
神様「ん? ウリボーいねーじゃん。 トイレか?」キョロキョロ
神様「うわ〜 部屋の中なんもないじゃん。 よくこんな部屋で生活できるな」
神様「・・・・・・。 机の上に置かれた1枚の手紙・・・」ニヤッ
神様「私へのラブレターですね。 分かります」ペラッ
神様「どんな愛のメッセージがーーー」
神様「・・・・・・」
ーーー 数日後
ガチャ
神様「」トテトテ
神使「あっ、神様おはようご・・・ ざ・・・」
うさー「げっ!」
神様「皆様おはようございます」ニコッ
うさー「どうしたの神ちゃん! その格好!」
神様「何がですか?」
神使「それは、修道女の・・・」
神様「私、シスターかわゆーいカミーとして心を入れ替えまして」オホホ
うさー「う〜 神ちゃんが気持ち悪い!」
神様「シスターうさー? 朝からご冗談が過ぎますよ?」トテトテ
845: ◆8YCWQhLlF2 :2019/04/22(月) 23:30:14 ID:kOwmecs.
ゲシッ
うさー「痛い!」
神様「あら、大丈夫ですか!? 足が当たってしましました。 申し訳ありません」
うさー「だ、大丈夫だよ」スリスリ
神使「?」
ガチャ
少女「おはようございます、皆さん」
神様「おはようございます。 天使ウリエル」
少女「まだ正式な天使ではないのでウリエルで良いですよ」ニコッ
神様「はい。 では朝食の準備でもいたしましょう」
少女「私もお手伝いします」
神様「皆様、準備が出来ましたらお呼びいたしますので」ペコリ
バタン
846: ◆8YCWQhLlF2 :2019/04/22(月) 23:31:15 ID:kOwmecs.
神使・うさー「・・・・・・」
うさー「う〜 神ちゃん洗脳されちゃったのかなぁ?」
神使「まぁ、良いのではないでしょうか?」
うさー「え〜!? 良いの?」
神使「それよりうさーさん、明日ははさまれ神社の建立祭ですよね?」
うさー「あー、うん」
神使「ウリエルさんは?」
うさー「丁度、明日は本教会の方へ出かける用事があるみたい」
神使「そうですか。 では準備は私がしておきますので、明日は主神としてよろしくお願いします」
うさー「緊張するなぁ〜」
神使「大丈夫ですよ。 ウサ之神さま」ニコッ
うさー「わかった! がんばる!」
847: ◆8YCWQhLlF2 :2019/04/22(月) 23:32:16 ID:kOwmecs.
ーーー 翌日
少女「それでは留守中よろしくお願いいたします」ペコリ
神様「特に犬こ・・・ 神使さま」ニコッ
神使「はぁ・・・ といいますか、神様も一緒にお出かけになるんですか?」
神様「私がいないと始まりませんので」オホホ
神使「口調が修道女というかお嬢さまキャラになってますが・・・」
少女「それでは、行って参ります。 帰りは遅い時間になると思いますので」
バタン
うさー「ウリエルちゃん行った?」コソッ
神使「はい、神様と一緒に出られました」
うさー「さすがにこの格好は見せられないしね」ハハハ
848: ◆8YCWQhLlF2 :2019/04/22(月) 23:33:32 ID:kOwmecs.
神使「随分とご立派なご装束ですね」
うさー「う〜 猫神からお祝いにもらってんだけどゴワゴワして動きづらいよ〜」
神使「すぐ慣れますよ」
うさー「じゃ、建立祭の準備しようか」
神使「はい。 あっ、そういえば祓いで使う用具が見当たらなかったのですが」
うさー「あ〜 地下にあるよ。 今取ってくるね」テクテク
神使「私が取ってきますから、うさー様は御支度を」
うさー「大丈夫だって、ってうわー!」ゴロゴロ
ズドン
神使「うさー様!」
849: ◆8YCWQhLlF2 :2019/04/22(月) 23:34:30 ID:kOwmecs.
ーーー 教会前
少女「それでは行きましょうか、シスターカミー」
神様「やべ、飴ちゃん忘れた」
少女「?」
神様「あっ、いえ・・・ 聖書を忘れてしまいまして! すぐ取って参ります」
少女「時間はありますから慌てなくても大丈夫ですよ」ニコッ
神様「すいません」タッタッタッ
ギー
神様「あぶね〜 素が出るところだった・・・」テクテク
う〜 う〜
神様「?」
850: ◆8YCWQhLlF2 :2019/04/22(月) 23:35:21 ID:kOwmecs.
ーーー 教会内
神使「大丈夫ですか! うさー様!」
うさー「う〜・・・」
神様「おい、どうしたんだよ」スタスタ
神使「あっ、神様」
うさー「地下に行こうとしたら階段から落ちちゃって」
神様「大丈夫か?」
神使「お怪我は? 立てますか?」
うさー「足挫いちゃったみたい」
神使「今日の建立祭、延期にした方が良さそうですね」
神様「・・・・・・」
うさー「う〜」
851: ◆8YCWQhLlF2 :2019/04/22(月) 23:36:10 ID:kOwmecs.
神様「おい、何か書くもの持ってるか? あと紙」
神使「祭儀で使う筆ペンと奉書紙でしたら」スッ
神様「詩人かよ、まぁ良いや貸せ」
神使「どうされるんです?」
神様「手紙だよ」カキカキ
神使「手紙?」
神様「ちょっと待ってろ、動くなよ! すぐ戻ってくるから!」タッタッタッ
神使「ちょ、神様!?」
852: ◆8YCWQhLlF2 :2019/04/22(月) 23:37:11 ID:kOwmecs.
ギー
少女「シスターカミー、聖書はありましたか?」
神様「すみませんウリエル。 先に試験会場の方へ行って下さい」
少女「!? どうして試験だって事知っているんですか!? 誰にも言っていないのに!」
神様「この手紙をミカエルに」スッ
少女「!? 神ちゃんさんミカエル様を知っているんですか!?」
神様「詳しくは後で」
少女「・・・・・・。 何かあったのですか?」
神様「え〜と・・・ 私は神を助けないと」
少女「神!? でしたら私もーーー」
神様「行って。 ウリウリが戻ったら神も心配するから」
少女「・・・・・・」
神様「大丈夫。 これはウリエル自身への神からの試練だと思って」
少女「・・・・・・。 分かりました。 では行って参ります」ペコリ
853: ◆8YCWQhLlF2 :2019/04/24(水) 01:23:55 ID:eaEPLPf2
ーーー 本教会・天使試験会場
司祭A「それでは、天使試験の面接を始めます」
少女「よろしくお願いいたします」
司祭B「え〜と・・・ ウリエル一人ですか?」
少女「はい」
司祭A「確か、シスターも一緒に来ると聞いていましたが」
少女「申し訳ありません、シスターカミーは用事が出来てしまいまして」
ミカエル「シスターカミ〜?」
司祭B「確か、ウリエルの試練で更生させたシスターでしたよね?」
少女「はい」
ミカエル「・・・・・・」
854: ◆8YCWQhLlF2 :2019/04/24(水) 01:24:39 ID:eaEPLPf2
司祭A「どうかされましたか? 大天使ミカエル」
ミカエル「いえ、何でもありませ〜ん」
司祭B「しかし、そのシスターを面接しないと更生具合が分かりませんね」
少女「シスターカミーはどうしても外せない用事が・・・」
司祭A「大天使ミカエルも忙しい中、時間を割いて来て頂いているのですよ?」
司祭B「あなたの今後がかかった試験でもありますし、連れてくることは出来なかったのですか?」
少女「・・・・・・。 申し訳ありません」
司祭A「仕方ありませんね」
司祭B「残念ですが規定に則り今日の天使試験は中止にします」
少女「えっ・・・」
855: ◆8YCWQhLlF2 :2019/04/24(水) 01:25:31 ID:eaEPLPf2
ーーー 1時間後・大教会廊下
少女「あの、ミカエル様?」トボトボ
ミカエル「ウリエルですか。 まだいたので〜すか?」
少女「この手紙をお渡しするようにと」スッ
ミカエル「手紙?」
少女「シスターカミーからです」
ミカエル「・・・・・・。 そうで〜すか」
少女「ミカエル様・・・ 私、今回はダメでしたが・・・」
ミカエル「・・・・・・」
少女「いつか絶対天使になって、尊敬するミカエル様と同じこの日本の担当天使になります! 失礼いたします」タッタッタッ
ミカエル「・・・・・・」ペラッ
ミカエル「お〜 これは中々面白いで〜すね」
856: ◆8YCWQhLlF2 :2019/04/24(水) 01:26:26 ID:eaEPLPf2
ーーー はさまれ神社・本殿
うさー「え〜!? 神ちゃんお芝居してたの!?」
神様「気付よ」
うさー「神使君は神ちゃんがお芝居してたこと知ってた?」
神使「えぇ、たまに素が出てましたから」
うさー「う〜 全然気がつかなかったよ〜」
神様「これでよし! っと」
うさー「よしって、これじゃ私動けないんだけど・・・」
神様「足挫いてるんだからどちらにしろ動けないだろ」
うさー「そうだけどさぁ〜 なにも天井から吊さなくても・・・」
857: ◆8YCWQhLlF2 :2019/04/24(水) 01:27:16 ID:eaEPLPf2
神使「足浮いてますよ? もう少し下げた方が良いと思いますが」
神様「ま、微調整は後でやるとして。 ・・・変な衣装で良かったな、これなら気づかれない」
うさー「変な衣装って、猫神に怒られるよ?」
神様「・・・・・・。 とても素敵な装束だ。 私も着たいなぁー で、今日の式次第は?」
神使「こちらです」
神様「ん〜 祓いとか動きのある物は犬ころが代理でやるとして、このピョンピョン式って何?」
うさー「うさぎ舞!」
神様「は?」
うさー「私が考案した“うさぎ”をモチーフにした舞なんだけど、とっても可愛くーーー」
神様「変な舞を勝手に作るな」
うさー「う〜」
858: ◆8YCWQhLlF2 :2019/04/24(水) 01:28:12 ID:eaEPLPf2
神様「仕方ないな、舞は私が代わりにやろう」
うさー「え!? 神ちゃんやってくれるの!?」
神様「なんだよ、文句あるのか?」
うさー「うれしい! 神ちゃんの舞見るの久しぶりだから楽しみ〜」
神使「私、その時は下の観客席で拝見いたします」
うさー「私も〜」
神様「お前はここに固定だよ。 ぐるぐる周りで優雅に舞ってやるよ」
うさー「う〜」
ーーー 帰り道
少女「はぁ・・・」トボトボ
少女(シスターうさーや神使様・・・ そしてシスターカミーに会わす顔がないですね・・・)
♪ピ〜 ヒョロ ピ〜
少女「? 何の音でしょう・・・ とても幻想的な音色」
♪ピ〜 ヒョロ ピ〜
少女「あれはお隣の神社さん・・・ あんなに大勢の人が」タッタッタッ
860: ◆8YCWQhLlF2 :2019/04/24(水) 01:29:31 ID:eaEPLPf2
ーーー はさまれ神社
ガヤガヤ
少女「フェスティバル・・・ いえ、ミサでしょうか?」キョロキョロ
参拝者「幻想的だったねぇ〜」
参拝者「あぁ、あんな綺麗な舞を見たの始めてだよ」
少女「あのすいません」
参拝者「はい?」
少女「何かやっているんですか?」
参拝者「あぁ、奥で巫女さんが舞をやっててね。 凄く綺麗だから見てきたら?」
少女「ありがとうございます。 行ってみます」ペコリ
862: ◆8YCWQhLlF2 :2019/04/24(水) 20:56:42 ID:eaEPLPf2
ーーー 本殿前
少女「これは、確か日本古来の踊り」
少女「あれ? あの巫女さんって・・・・・・」
♪〜
少女「神ちゃんさん!? シスターうさーも・・・ それに、あの格好・・・」
♪〜
少女「・・・・・・。 綺麗・・・」
ミカエル「そうで〜すね。 とても美しいで〜す」
少女「ミカエル様! どうしてここに!?」クルッ
ミカエル「一度、本物の“巫女舞”というのを見たくて来ま〜した」
少女「そ、そうでしたか」
神様「神様だっ!」 神使「神力ゼロですが・・・」
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