神様「神様だっ!」 神使「神力ゼロですが・・・」
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652: ◆8YCWQhLlF2 :2018/12/26(水) 02:28:52 ID:WOS73er2
神使「それ私の財布に見えるのですが・・・」
神様「そう、これは神使君がワゴンセールで買ったダサい長財布」
神使「・・・・・・」
神様「これダサいから中身も含めて全部少女ちゃんにあげる」ポイッ
少女・神使「え!?」
神使「今月分の生活費が入っているのですが・・・」
神様「全部って言っても少し抜いてあるから大丈夫」
少女「・・・・・・(抜きすぎ)」ジャラ
653: ◆8YCWQhLlF2 :2018/12/26(水) 02:30:13 ID:WOS73er2
神様「紹介しとくね。 これは私のお付きで犬ころ」
少女「えーと・・・ 執事とかそういう類いですか?」
神様「私は巫女さんで、この犬ころは雑用の召使いみたいなもん」
神使「神様、もう少しまともな紹介をして下さいよ・・・ それより私の財布───」
少女「もしかして、この神社の方なんですか?」
神使「いえ、私達神宮の者でして」
少女「神宮?」
神様「神社とか管理している営利団体」
神使「非営利です」
神様「宗教法人という隠れ蓑を使って労働基準法を無視しまくる極悪非道な───」
神使「少女さんは、こちらの神社へ来られる予定だったのですか?」
少女「私は・・・」
神様「ねー、寒みーし早く行こーぜ」
神使「そうですね」
654: ◆8YCWQhLlF2 :2018/12/26(水) 02:31:14 ID:WOS73er2
─── 参道
テクテク
神様「しかし、相変わらず土地だけは広いなぁ〜」
神使「神様ここ知っているんですか?」
神様「神社だろ? 遊園地じゃないことくらい私でも見りゃ分かるわ」
神使「そういう意味でなく・・・ ん?」ピタッ
神様「ふがっ!」ドンッ
神使「すいません。 大丈夫ですか神様」
神様「急に止まるなよ」
神使「見て下さい、あの小屋」
神様「あ? ただの倉庫じゃん」
神使「あの形と作りは相当年代物ですよ?」
655: ◆8YCWQhLlF2 :2018/12/26(水) 02:32:02 ID:WOS73er2
神様「昔はあんなのゴロゴロあったぞ。 珍しくもないだろ」
神使「神様の言う昔というのはいつのことですか・・・」
神様「ん〜 平安とか?」
神使「それこそ今の時代に残っていたら国宝級じゃないですか」
少女「・・・・・・」チラッ
神様「あのボロっちい建物が気になる?」ニョキ
少女「え!?」
神様「」ジー
少女「い、いえ別に」
神様「ま、早く社務所へ行きましょ」トテトテ
少女「・・・・・・」
656: 以下、名無しが深夜にお送りします :2018/12/26(水) 05:56:20 ID:zgdU4R52
奇跡の番外編
乙なのよな
657: 以下、名無しが深夜にお送りします :2018/12/26(水) 06:14:43 ID:pjusIRGE
神ちゃん!!
658: 以下、名無しが深夜にお送りします :2018/12/26(水) 21:27:57 ID:kpgxjAHA
更新されてる!?
ありがとうございますありがとうございます
659: ◆8YCWQhLlF2 :2018/12/27(木) 00:23:52 ID:i7pReU3c
─── 社務所
神使「社務所も年代物ですね」
神様「家具も電化製品も古いな」
神使「でも、一部最近の物も見られるようですが」
神様「誰か住んでたんじゃね?」
少女「・・・・・・」
神使「え〜・・・」
神様「あとは勝手にジモピーの老人会とかが会合開いてたとか」
神使「その可能性はありそうですね」
神様「ま、詮索してもしょうが無いし」
神使「そうですね。 電気とガスは事前に開通してもらっていますので最低限の生活は出来ると思います」
660: ◆8YCWQhLlF2 :2018/12/27(木) 00:24:52 ID:i7pReU3c
神様「寒みーし、温かい物が飲みたい」
神使「では、お茶でも煎れてきますね」
神様「犬ころは掃除! お茶は少女ちゃんが煎れたのが飲みたい」
少女「え? 私ですか?」
神様「良いでしょ〜 少女ちゃ〜ん」スリスリ
少女「わ、分かりましたから離れて下さい」
神様「よろぴこ〜」
少女「はぁ〜・・・」スタスタ
661: ◆8YCWQhLlF2 :2018/12/27(木) 00:25:25 ID:i7pReU3c
神使「あっ、買ってきたお茶っ葉───」
神様「神ちゃーんキィークッ!」ゲシッ
神使「痛い!」ガクッ
神様「しまっとけ」
神使「え? でもコレがないとお茶が・・・」
神様「いいから!」
神使「?」
662: ◆8YCWQhLlF2 :2018/12/27(木) 00:26:16 ID:i7pReU3c
─── 数分後
少女「お茶、煎れてきました」スタスタ
神様「わ〜お、飲みたい飲みたい」ピョンピョン
神使「お茶位でそんなに興奮しないで下さい」
少女「どうぞ」コトッ
神使「ども〜」
少女「はい、どうぞ」コトッ
神使「ありがとうございます。 でも、良くお茶っ葉とかお分かりになりましたね」
少女「!?」ピクッ
神様「・・・・・・」ズズズ
少女「台所なんてどこも同じような物です」
神使「確かにそうですね」
663: ◆8YCWQhLlF2 :2018/12/27(木) 00:27:13 ID:i7pReU3c
神様「さて、んじゃ仕事でもしますか。 神使君、この神社の事前情報を教えて」
神使「錆礼田神社、由緒や主神などの情報は不明です」
神様「これだけデカいのに?」
神使「はい、ただ平安時代の書物に記載があるようで建立はかなり古いと思われます」
神様「ずっと無人か?」
神使「100年ほど前まで巫女さんがおられたようですが」
神様「巫女?」
神使「錆礼田神社は、宮司や神職は置かず代々巫女が管理をしていたようです」
神様「ふ〜ん」チラッ
少女「・・・・・・」
664: ◆8YCWQhLlF2 :2018/12/27(木) 00:29:37 ID:i7pReU3c
神様「後を継ぐ巫女はいなかったの?」
神使「それが・・・ 変なんです」
神様「あ?」
神使「当時こちらの神社から神宮に管理者変更の書類が届いたらしく、次の巫女の名前も記載されていたようです」
神様「それはどちら様?」
神使「それが、改めて書類を確認したら名前が消えていたそうで」
神様「・・・何言ってんの?」
神使「書類から書かれていた名前が消えたと言いました」
神様「あ〜 誰かがその書類を後から改竄したってこと?」
神使「いえ、改竄根はなかったそうで・・・ 綺麗に名前だけ空欄になっていたと」
神様「・・・・・・。 神使君、あなた疲れてるのよ」
神使「私は神宮から言われたことをお伝えしているだけですので・・・」
神様「それを真に受けるお前もおかしいし」
神使「そう言われましても」ポリポリ
665: ◆8YCWQhLlF2 :2018/12/27(木) 00:30:33 ID:i7pReU3c
神様「少女ちゃんもこのクソ犬に言ったって! お前はやっぱりダメすぎィーヌだって」
少女「変・・・」
神様「ほら、少女ちゃんも私と同じ真っ当な思考の持ち───」
少女「なんで記憶が・・・」ボソッ
神様・神使「・・・・・・」ジー
少女「あっ! いえ、何でもないです」
神様「少女ちゃん? もしかして・・・」
少女「な、なんでしょうか」
神様「あなたも疲れているのよ」ポンポン
少女「そ、そうみたいですね」
神様「風呂だ! 風呂を沸かすのだ!! 疲れた体には風呂が効く!」
神使「・・・・・・」
666: ◆8YCWQhLlF2 :2018/12/27(木) 00:31:50 ID:i7pReU3c
─── 30分後
神使「神様、お風呂湧きましたよ」
神様「ん。 バブある?」
神使「はい。 ラベンダーとゆず、森の香りと〜」ゴソゴソ
神様「森の香りって意味分かんないんだけど・・・」
神使「後は“唐辛子”と、オマケでもらった“檜風呂に浮かべた檜玉の香り”ですね」
神様「!?」
神様「季節的に“ゆず”ですかね」
667: ◆8YCWQhLlF2 :2018/12/27(木) 00:32:29 ID:i7pReU3c
神様「神使君? 最後なんて言ったの?」
神使「? “檜風呂に浮かべた檜玉の香り”ですか?」
神様「何それ! 檜の香りに檜の香り!? ミックスする意味あんの?」
神使「さぁ? コレにします?」
神様「聞くまでもないじゃん!」
神使「それでは───」
神様「ゆずでお願いします」
少女「・・・・・・(唐辛子って何?)」
668: ◆8YCWQhLlF2 :2018/12/27(木) 00:33:13 ID:i7pReU3c
─── 夜・台所
神様「ふぃ〜 良いお湯でした〜」ホクホク
神様「やっぱ風呂上がり後はカップラだよね〜」ゴソゴソ
神使「神様?」
神様「うわー!」ビクッ
神使「ダメですよ? 寝る前にカップ麺なんて」
神様「んだよ、ビックリしたなぁ〜 ラーメン落とすところだったよ」ホッ
神使「太りますよ?」
神様「うるせー。 文句あるなら普段から私に贅沢な飯を寄こせ」
669: ◆8YCWQhLlF2 :2018/12/27(木) 00:33:54 ID:i7pReU3c
神使「あの、お聞きしたいことがあるのですが」
神様「なに」
神使「神様は少女さんの事をご存じなんですか?」
神様「あ?」
神使「急にバイトで雇うとか、先ほども少女さんを観察していましたよね?」
神様「」
神使「少女さんは一体・・・」
神様「さぁね、少なくとも私はあの子と会ったのは初めてだ」
神使「そうですか」
670: ◆8YCWQhLlF2 :2018/12/27(木) 00:35:16 ID:i7pReU3c
神様「ただ、よく似た神を知っている」
神使「神・・・ 似てるというのは?」
神様「遙か昔に、私はある少女を神にした。 そいつによく似ている」
神使「容姿がですか?」
神様「容姿だけじゃない。 雰囲気もどこか似ている」
神使「その神は今もご存命なのですか?」
神様「100年以上前に、神から人に戻した」
神使「え?」
神様「たぶん、生きてはいない」
神使「その神と少女さんに何か関係があるのでしょうか?」
神様「・・・・・・。 アイツはとても不思議なヤツだった・・・ 私でも理解できない位」
神使「分かりました。 お答え頂きありがとうございます」ペコリ
神様「もう良いのか?」
671: ◆8YCWQhLlF2 :2018/12/27(木) 00:36:07 ID:i7pReU3c
神使「神様もまだ考えている所なんですよね? 今はここまでで十分です」
神様「あっそ。 まぁ私にもよく分からないけど一応忠告だけしておく」
神使「?」
神様「流されるな。 自分を見失うな。 自分の行動を忘れるな」
神使「・・・はい」
神様「私のように完璧であれ。 じゃ」トテトテ
神使「あっ、神様! ラーメン忘れてます! あと、服着て下さい!」
キャー!
神使「少女さんに変なトラウマ植え付けないで下さい・・・」
673: ◆8YCWQhLlF2 :2018/12/29(土) 00:14:57 ID:qW8GGYRo
─── 翌朝・社務所前
少女「あの・・・」
神様「うんうん。 よく似合う」
少女「私、こういう格好はあまり・・・」
神使「予備の巫女服なのですがサイズが同じで良かったです」
神様「神社でバイトするんだからその格好じゃなきゃダメ」
少女「そもそも私バイトするとは一言も・・・」
神様「いいから。 少女ちゃんは参道から本殿前までのお掃除お願い」
少女「・・・・・・」
神様「はい、箒」スッ
少女「まぁ、掃除位であれば」
神様「んじゃ、よろぴこ。 神使君は裏庭ヨロ」
神使「分かりました」
神様「それでは! 朝のお掃除スタートゥ」
神使「それ私の財布に見えるのですが・・・」
神様「そう、これは神使君がワゴンセールで買ったダサい長財布」
神使「・・・・・・」
神様「これダサいから中身も含めて全部少女ちゃんにあげる」ポイッ
少女・神使「え!?」
神使「今月分の生活費が入っているのですが・・・」
神様「全部って言っても少し抜いてあるから大丈夫」
少女「・・・・・・(抜きすぎ)」ジャラ
653: ◆8YCWQhLlF2 :2018/12/26(水) 02:30:13 ID:WOS73er2
神様「紹介しとくね。 これは私のお付きで犬ころ」
少女「えーと・・・ 執事とかそういう類いですか?」
神様「私は巫女さんで、この犬ころは雑用の召使いみたいなもん」
神使「神様、もう少しまともな紹介をして下さいよ・・・ それより私の財布───」
少女「もしかして、この神社の方なんですか?」
神使「いえ、私達神宮の者でして」
少女「神宮?」
神様「神社とか管理している営利団体」
神使「非営利です」
神様「宗教法人という隠れ蓑を使って労働基準法を無視しまくる極悪非道な───」
神使「少女さんは、こちらの神社へ来られる予定だったのですか?」
少女「私は・・・」
神様「ねー、寒みーし早く行こーぜ」
神使「そうですね」
654: ◆8YCWQhLlF2 :2018/12/26(水) 02:31:14 ID:WOS73er2
─── 参道
テクテク
神様「しかし、相変わらず土地だけは広いなぁ〜」
神使「神様ここ知っているんですか?」
神様「神社だろ? 遊園地じゃないことくらい私でも見りゃ分かるわ」
神使「そういう意味でなく・・・ ん?」ピタッ
神様「ふがっ!」ドンッ
神使「すいません。 大丈夫ですか神様」
神様「急に止まるなよ」
神使「見て下さい、あの小屋」
神様「あ? ただの倉庫じゃん」
神使「あの形と作りは相当年代物ですよ?」
655: ◆8YCWQhLlF2 :2018/12/26(水) 02:32:02 ID:WOS73er2
神様「昔はあんなのゴロゴロあったぞ。 珍しくもないだろ」
神使「神様の言う昔というのはいつのことですか・・・」
神様「ん〜 平安とか?」
神使「それこそ今の時代に残っていたら国宝級じゃないですか」
少女「・・・・・・」チラッ
神様「あのボロっちい建物が気になる?」ニョキ
少女「え!?」
神様「」ジー
少女「い、いえ別に」
神様「ま、早く社務所へ行きましょ」トテトテ
少女「・・・・・・」
656: 以下、名無しが深夜にお送りします :2018/12/26(水) 05:56:20 ID:zgdU4R52
奇跡の番外編
乙なのよな
神ちゃん!!
658: 以下、名無しが深夜にお送りします :2018/12/26(水) 21:27:57 ID:kpgxjAHA
更新されてる!?
ありがとうございますありがとうございます
659: ◆8YCWQhLlF2 :2018/12/27(木) 00:23:52 ID:i7pReU3c
─── 社務所
神使「社務所も年代物ですね」
神様「家具も電化製品も古いな」
神使「でも、一部最近の物も見られるようですが」
神様「誰か住んでたんじゃね?」
少女「・・・・・・」
神使「え〜・・・」
神様「あとは勝手にジモピーの老人会とかが会合開いてたとか」
神使「その可能性はありそうですね」
神様「ま、詮索してもしょうが無いし」
神使「そうですね。 電気とガスは事前に開通してもらっていますので最低限の生活は出来ると思います」
660: ◆8YCWQhLlF2 :2018/12/27(木) 00:24:52 ID:i7pReU3c
神様「寒みーし、温かい物が飲みたい」
神使「では、お茶でも煎れてきますね」
神様「犬ころは掃除! お茶は少女ちゃんが煎れたのが飲みたい」
少女「え? 私ですか?」
神様「良いでしょ〜 少女ちゃ〜ん」スリスリ
少女「わ、分かりましたから離れて下さい」
神様「よろぴこ〜」
少女「はぁ〜・・・」スタスタ
661: ◆8YCWQhLlF2 :2018/12/27(木) 00:25:25 ID:i7pReU3c
神使「あっ、買ってきたお茶っ葉───」
神様「神ちゃーんキィークッ!」ゲシッ
神使「痛い!」ガクッ
神様「しまっとけ」
神使「え? でもコレがないとお茶が・・・」
神様「いいから!」
神使「?」
662: ◆8YCWQhLlF2 :2018/12/27(木) 00:26:16 ID:i7pReU3c
─── 数分後
少女「お茶、煎れてきました」スタスタ
神様「わ〜お、飲みたい飲みたい」ピョンピョン
神使「お茶位でそんなに興奮しないで下さい」
少女「どうぞ」コトッ
神使「ども〜」
少女「はい、どうぞ」コトッ
神使「ありがとうございます。 でも、良くお茶っ葉とかお分かりになりましたね」
少女「!?」ピクッ
神様「・・・・・・」ズズズ
少女「台所なんてどこも同じような物です」
神使「確かにそうですね」
663: ◆8YCWQhLlF2 :2018/12/27(木) 00:27:13 ID:i7pReU3c
神様「さて、んじゃ仕事でもしますか。 神使君、この神社の事前情報を教えて」
神使「錆礼田神社、由緒や主神などの情報は不明です」
神様「これだけデカいのに?」
神使「はい、ただ平安時代の書物に記載があるようで建立はかなり古いと思われます」
神様「ずっと無人か?」
神使「100年ほど前まで巫女さんがおられたようですが」
神様「巫女?」
神使「錆礼田神社は、宮司や神職は置かず代々巫女が管理をしていたようです」
神様「ふ〜ん」チラッ
少女「・・・・・・」
664: ◆8YCWQhLlF2 :2018/12/27(木) 00:29:37 ID:i7pReU3c
神様「後を継ぐ巫女はいなかったの?」
神使「それが・・・ 変なんです」
神様「あ?」
神使「当時こちらの神社から神宮に管理者変更の書類が届いたらしく、次の巫女の名前も記載されていたようです」
神様「それはどちら様?」
神使「それが、改めて書類を確認したら名前が消えていたそうで」
神様「・・・何言ってんの?」
神使「書類から書かれていた名前が消えたと言いました」
神様「あ〜 誰かがその書類を後から改竄したってこと?」
神使「いえ、改竄根はなかったそうで・・・ 綺麗に名前だけ空欄になっていたと」
神様「・・・・・・。 神使君、あなた疲れてるのよ」
神使「私は神宮から言われたことをお伝えしているだけですので・・・」
神様「それを真に受けるお前もおかしいし」
神使「そう言われましても」ポリポリ
665: ◆8YCWQhLlF2 :2018/12/27(木) 00:30:33 ID:i7pReU3c
神様「少女ちゃんもこのクソ犬に言ったって! お前はやっぱりダメすぎィーヌだって」
少女「変・・・」
神様「ほら、少女ちゃんも私と同じ真っ当な思考の持ち───」
少女「なんで記憶が・・・」ボソッ
神様・神使「・・・・・・」ジー
少女「あっ! いえ、何でもないです」
神様「少女ちゃん? もしかして・・・」
少女「な、なんでしょうか」
神様「あなたも疲れているのよ」ポンポン
少女「そ、そうみたいですね」
神様「風呂だ! 風呂を沸かすのだ!! 疲れた体には風呂が効く!」
神使「・・・・・・」
666: ◆8YCWQhLlF2 :2018/12/27(木) 00:31:50 ID:i7pReU3c
─── 30分後
神使「神様、お風呂湧きましたよ」
神様「ん。 バブある?」
神使「はい。 ラベンダーとゆず、森の香りと〜」ゴソゴソ
神様「森の香りって意味分かんないんだけど・・・」
神使「後は“唐辛子”と、オマケでもらった“檜風呂に浮かべた檜玉の香り”ですね」
神様「!?」
神様「季節的に“ゆず”ですかね」
667: ◆8YCWQhLlF2 :2018/12/27(木) 00:32:29 ID:i7pReU3c
神様「神使君? 最後なんて言ったの?」
神使「? “檜風呂に浮かべた檜玉の香り”ですか?」
神様「何それ! 檜の香りに檜の香り!? ミックスする意味あんの?」
神使「さぁ? コレにします?」
神様「聞くまでもないじゃん!」
神使「それでは───」
神様「ゆずでお願いします」
少女「・・・・・・(唐辛子って何?)」
668: ◆8YCWQhLlF2 :2018/12/27(木) 00:33:13 ID:i7pReU3c
─── 夜・台所
神様「ふぃ〜 良いお湯でした〜」ホクホク
神様「やっぱ風呂上がり後はカップラだよね〜」ゴソゴソ
神使「神様?」
神様「うわー!」ビクッ
神使「ダメですよ? 寝る前にカップ麺なんて」
神様「んだよ、ビックリしたなぁ〜 ラーメン落とすところだったよ」ホッ
神使「太りますよ?」
神様「うるせー。 文句あるなら普段から私に贅沢な飯を寄こせ」
669: ◆8YCWQhLlF2 :2018/12/27(木) 00:33:54 ID:i7pReU3c
神使「あの、お聞きしたいことがあるのですが」
神様「なに」
神使「神様は少女さんの事をご存じなんですか?」
神様「あ?」
神使「急にバイトで雇うとか、先ほども少女さんを観察していましたよね?」
神様「」
神使「少女さんは一体・・・」
神様「さぁね、少なくとも私はあの子と会ったのは初めてだ」
神使「そうですか」
670: ◆8YCWQhLlF2 :2018/12/27(木) 00:35:16 ID:i7pReU3c
神様「ただ、よく似た神を知っている」
神使「神・・・ 似てるというのは?」
神様「遙か昔に、私はある少女を神にした。 そいつによく似ている」
神使「容姿がですか?」
神様「容姿だけじゃない。 雰囲気もどこか似ている」
神使「その神は今もご存命なのですか?」
神様「100年以上前に、神から人に戻した」
神使「え?」
神様「たぶん、生きてはいない」
神使「その神と少女さんに何か関係があるのでしょうか?」
神様「・・・・・・。 アイツはとても不思議なヤツだった・・・ 私でも理解できない位」
神使「分かりました。 お答え頂きありがとうございます」ペコリ
神様「もう良いのか?」
671: ◆8YCWQhLlF2 :2018/12/27(木) 00:36:07 ID:i7pReU3c
神使「神様もまだ考えている所なんですよね? 今はここまでで十分です」
神様「あっそ。 まぁ私にもよく分からないけど一応忠告だけしておく」
神使「?」
神様「流されるな。 自分を見失うな。 自分の行動を忘れるな」
神使「・・・はい」
神様「私のように完璧であれ。 じゃ」トテトテ
神使「あっ、神様! ラーメン忘れてます! あと、服着て下さい!」
キャー!
神使「少女さんに変なトラウマ植え付けないで下さい・・・」
─── 翌朝・社務所前
少女「あの・・・」
神様「うんうん。 よく似合う」
少女「私、こういう格好はあまり・・・」
神使「予備の巫女服なのですがサイズが同じで良かったです」
神様「神社でバイトするんだからその格好じゃなきゃダメ」
少女「そもそも私バイトするとは一言も・・・」
神様「いいから。 少女ちゃんは参道から本殿前までのお掃除お願い」
少女「・・・・・・」
神様「はい、箒」スッ
少女「まぁ、掃除位であれば」
神様「んじゃ、よろぴこ。 神使君は裏庭ヨロ」
神使「分かりました」
神様「それでは! 朝のお掃除スタートゥ」
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