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神様「神様だっ!」 神使「神力ゼロですが・・・」

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Part117
358: ◆8YCWQhLlF2 :2018/05/21(月) 00:36:09 ID:B9wXo4AQ
猫神「久しぶり〜」ニコッ
うさー「う〜 私、何も悪い事してないよ」
猫神「別にお説教しに来たわけじゃないよ〜」
うさー「本当に?」
猫神「ちょっとお願いがあって〜」
うさー「私に?」
猫神「ん〜 うさーちゃんもだけど、本命はシスターちゃんの方かなぁ〜?」
修道女「私・・・ ですか?」
うさー「?」

359: ◆8YCWQhLlF2 :2018/05/21(月) 00:37:04 ID:B9wXo4AQ
─── 1時間後
修道女「はい、えぇ・・・ 緊急事態だそうで・・・ はい」
うさー「どうしてパチカンなんかに電話を?」
猫神「世界がヤバい〜 って感じで〜」
うさー「世界?」
修道女「猫神様、お待たせいたしました。 電話を繋いでもらいましたのでどうぞ」スッ
猫神「ありがとう〜 ここしかツテがなかったもので迷惑掛けるね〜」
修道女「いえ、お気になさらず」
猫神「もしもし〜 あっ、日本語でも大丈夫ですか〜?」

360: ◆8YCWQhLlF2 :2018/05/21(月) 00:38:14 ID:B9wXo4AQ
うさー「ねぇ、シスターちゃん。 電話の相手って誰?」
修道女「パチカンの法王庁です」
うさー「・・・・・・? え!? まさか法王さま?」
修道女「はい」
うさー「なんでシスターちゃんが法王さまを知ってるの!?」
修道女「一応・・・ 私も括りでいえばその・・・」
うさー「まぁそうだけど・・・ 私も神だけど連絡先なんて知らないよ?」
修道女「シスターうさーは、日本の神じゃないですか」
うさー「え〜 私も法王さまと友達になりたい〜」
修道女「シスターうさー、ちょ・・・ 揺らさないで下さい」ユサユサ

361: ◆8YCWQhLlF2 :2018/05/21(月) 00:39:19 ID:B9wXo4AQ
ペシッ!
うさー「痛い!」
猫神「他宗教の神に手を出しちゃダメだよ〜」
うさー「う〜 だって〜」
修道女「お電話終わったのですか?」
猫神「うん」
ギー
一同「?」クルッ
?「こんに〜ちは、シニョリータ」
うさー「げっ!」

362: ◆8YCWQhLlF2 :2018/05/21(月) 00:40:06 ID:B9wXo4AQ
猫神「随分と早いですね〜」
?「私に距離など関係ありませ〜ん」
猫神「さすが〜」
?「お話しの前にコーヒーでもいかがですか?」キラッ
猫神「わたし、紅茶派なもので〜」
?「それは残念で〜す」
猫神「時間がないので本題でも良いですか〜?」
?「お伺いしま〜す」


363: 以下、名無しが深夜にお送りします :2018/05/21(月) 04:39:29 ID:/seE7PAY
総動員になるのか?

364: 以下、名無しが深夜にお送りします :2018/05/21(月) 16:51:57 ID:ONWkNDUs
これは胸熱だな

366: ◆8YCWQhLlF2 :2018/05/22(火) 04:50:58 ID:/2UkAQLU
─── りんごちゃん神宮本殿
凄爺「遠いところ、良く集まってくれた」
長官「すでに皆には状況を説明した通り、かなり不味い状況だ」
昭宮神「驚きました。 そんな危機になっていただなんて・・・」
狐神「本当だよ。 ついこの間、神ちゃんと会ったときには何にも言ってなかったのに」
祭儀神「神ちゃんはギリギリまで粘って一人で何とかしようと溜め込む癖があるからな」
凄爺「それも込みで皆、あのガキを慕っているんじゃろ?」
一同「・・・・・・」フッ
凄爺「さて、時間もない。 ワシから四柱結界の説明をしよう」

367: ◆8YCWQhLlF2 :2018/05/22(火) 04:52:09 ID:/2UkAQLU
─── 神宮・奥社
A子「ムフフ。 今日のお供えも完璧なのです! 内宮神ちゃん喜んでくれるかな〜」テクテク
チカッ チカッ
A子「あれ? 奥社の中が光ってる」タッタッタッ
トントン
A子「内宮神ちゃん? 入るよ?」
ギー

368: ◆8YCWQhLlF2 :2018/05/22(火) 04:53:03 ID:/2UkAQLU
ゴゴゴゴ
A子「うわっ! なにこれ!」
内宮神「A子ちゃん! 危ないからそれ以上近寄らないで!」
ゴゴゴ
A子「ちょ、内宮神ちゃん! なにこの光!」
内宮神「結界が少し弱まってて・・・」クッ
A子「だ、大丈夫!?」
内宮神「封!」
ピカッ

369: ◆8YCWQhLlF2 :2018/05/22(火) 04:54:10 ID:/2UkAQLU
ゴゴ… ゴ……
A子「収まった」
内宮神「ハァ・・・ ハァ」バタッ
A子「内宮神ちゃん!」タッタッタッ
内宮神「ハァ・・・ ハァ」
A子「大丈夫?」
内宮神「大丈夫・・・ しばらくは封印が効くから・・・」ハァハァ
A子「そうじゃなくて・・・ 内宮神ちゃんがだよ」
内宮神「私も大丈夫。 すぐ回復するし」
A子「内宮神ちゃん・・・」
内宮神「あっ、ご飯持ってきてくれたの? ありがとう。 後で食べるね」ニコッ
A子「・・・・・・」

370: ◆8YCWQhLlF2 :2018/05/22(火) 04:55:21 ID:/2UkAQLU
─── 10分後
A子「今までずっとこんな事してたの?」
内宮神「最近結界が薄くなっていてね。 たまに封印の強化が必要で」
A子「四柱なんとかってやつ?」
内宮神「よく知ってるね。 でも大丈夫、まだ私だけでも何とか持たせられるから」
A子「私も何かお手伝いできる事ない?」
内宮神「心配ないって」
A子「でも、あんな辛そうな内宮神ちゃん見たくないよ」
内宮神「A子ちゃん・・・ これは神の仕事なんだからA子ちゃんが気にしなくても大丈夫」
A子「神・・・」
内宮神「?」

371: ◆8YCWQhLlF2 :2018/05/22(火) 04:56:43 ID:/2UkAQLU
A子「私も神になれば力になれる?」
内宮神「あっ! 別にA子ちゃんに神になってくれって言っているわけじゃないからね? 気にしないで」
A子「・・・・・・」
内宮神「これは私の仕事だから。 普段ゴロゴロしてるんだからこういうとき位は、ね」
A子「でも、神ちゃん私を神にしたがっていたし」
内宮神「あ〜 それは何と言うか・・・」
A子「内宮神ちゃんも神ちゃんとこの間まで同じだったんだから理由は知っているんだよね?」
内宮神「う〜ん・・・ 今の私は神ちゃんじゃないし・・・」
A子「」ジーッ
内宮神「神ちゃんがA子ちゃんを神にしたい理由は、結界維持に協力して欲しいなんて事じゃないから」
A子「?」

372: ◆8YCWQhLlF2 :2018/05/22(火) 04:58:38 ID:/2UkAQLU
内宮神「・・・さて、体調も良くなってきたしご飯食べよっかな〜」ゴソゴソ
A子「内宮神ちゃんは私が神になったら嬉しい?」
内宮神「もちろん! でも、それはA子ちゃんが納得して神になってくれたらだけどね」モグモグ
A子「そっか・・・」
内宮神「おっ、このお魚おいしいねぇ〜」モグモグ
A子「じゃ、私戻るね」
内宮神「あっ! ちょっと待って」
A子「?」
内宮神「これ、A子ちゃんにあげる」スッ
A子「本? 分厚いね〜」
内宮神「私と神ちゃんの集大成!」フンスッ
A子「・・・・・・」ペラペラ
内宮神「A子ちゃんに持っていて欲しい」
A子「なに・・・ これ・・・」

373: ◆8YCWQhLlF2 :2018/05/22(火) 04:59:56 ID:/2UkAQLU
内宮神「名付けて“この国の本”。 この国の理、仕組みとか〜 神の作り方とか色々書いてある」
A子「こんなの、私が持っていて良いものじゃないよ・・・」
内宮神「A子ちゃんにそれを託したい」
A子「何で私がこんな大切な物を?」
内宮神「犬ころに渡すのが筋なんだけど、たぶんA子ちゃんの方が良いかなぁ〜って」
A子「どういう事?」
内宮神「私、A子ちゃんと出会えて嬉しかった。 今まで生きていた中で最高に楽しかったよ」
A子「なに言ってるの?」
内宮神「だから・・・ これを託したい」
A子「なんで急にそんな事言うの?」
内宮神「この先、どうなるか分からないしね」
A子「ダメ・・・ ダメだよそんな事言っちゃ・・・ まさか、内宮神ちゃん・・・」
内宮神「大丈夫。 最後まであがくから。 私も神ちゃんも諦めが悪いのが長所だしね」ニコッ

374: ◆8YCWQhLlF2 :2018/05/22(火) 05:00:51 ID:/2UkAQLU
─── 夜・ボロビル(神ちゃんの部屋)
コンコン
神様「だれ?」
 A子「わたし」
神様「A子ちゃん?」トテトテ
ギー
神様「今日はごめんね、急に休みにしちゃって
A子「・・・・・・」
神様「A子ちゃん? どったの?」
A子「わたし、決めた!」
神様「?」

377: ◆8YCWQhLlF2 :2018/05/23(水) 06:16:55 ID:7UlgirJs
─── 翌日(取り壊し2日前)・ボロビル
A子「おっはよ〜!」
神様「遅れてわりーね」
猫神「もぉ〜 いくら何でも1時間は遅れ・・・ す・・・・・・」
祭儀神「ほぉ」
長官「これは驚いたな」
神使「A子ちゃん!?」
猫娘「ニャー!! ニャ」
B夫「?」キョロキョロ

378: ◆8YCWQhLlF2 :2018/05/23(水) 06:18:10 ID:7UlgirJs
神様「紹介しよう! A子神だ!」
A子「みなさんごきげんよう! 私の名は神宮のミス巫女、A子神!」
一同(巫女なのか・・・ 神なのか・・・)
A子「これからは私の時代。 私が救世主でありこの国の最高神!!」フンスッ
神様「あっ、最高神はA子ちゃんには譲れないから」
A子「え〜 そうなの〜?」
長官「A子ちゃんは最高神になる前に神階を上げていかないとな」
祭儀神「ダメ神が誕生してしまったな」ハハハ
A子「そんな〜」
猫神「最高神はやっぱり神ちゃんじゃないとね〜」

379: ◆8YCWQhLlF2 :2018/05/23(水) 06:19:32 ID:7UlgirJs
神様「あ〜 その件なんだけど〜」
一同「?」
神様「もし、私の身に何かあった場合は次の最高神の任は神使に委ねる」
一同「え!?」
神使「ちょっ、神様どういう事ですか!?」
神様「ん? 言った通りだけど」
長官「神ちゃん、どういうつもりかね?」
祭儀神「このタイミングでそう言う冗談は勘弁してくれ」
神様「まぁまぁ落ち着けって」
A子「ごめん神ちゃん、私そういうつもりで言ったんじゃ・・・」
神様「A子ちゃんも、私もそういうつもりで言っているわけじゃないから。 これは万が一の時のため」
猫神「万が一って〜?」
神様「前に言っただろ? 何が起こるか分からないって」
一同「・・・・・・」

380: ◆8YCWQhLlF2 :2018/05/23(水) 06:20:38 ID:7UlgirJs
神様「今回一番危険なのは私と内宮神だ。 結界の真下で封印強化をするんだから」
祭儀神「それを回避するためにこうして作戦会議を開いているんだろうが」
神様「成功の保証はない」
一同「・・・・・・」
神様「これは私と内宮神しか出来ないことっていうのは理解できるだろ?」
長官「しかし、次の最高神の指名を今する必要は・・・」
神様「だ〜か〜ら〜 よく考えろって。 私達に何かあったら最高神がこの国にいなくなるだろうが」
神使「それと私が最高神になるということにどう関係があるんですか?」
神様「次の最高神はお前に委ねると私が決めているから」
神使「しかし・・・ いくら何でも私は身分不相応かと思います」
神様「そう? それを言ったら私が最高神やってる方が不相応だろ」
一同「・・・・・・」
神様「あの・・・ そこは出来ればみなさんに否定して頂きたかったです・・・」


381: ◆8YCWQhLlF2 :2018/05/23(水) 06:21:31 ID:7UlgirJs
A子「私は異存なし!」
神使「A子ちゃん?」
神様「さすがA子ちゃん、私と内宮神が認めただけのことはある」ウンウン
長官「・・・・・・」
祭儀神「・・・・・・」
猫神「・・・・・・」
神様「分かってくれ。 最高神不在だけは絶対にしたくない」
神使「神様・・・」
神様「安心しろって。 そう簡単にくたばるつもりはないから」

382: ◆8YCWQhLlF2 :2018/05/23(水) 06:22:36 ID:7UlgirJs
祭儀神「神宮祭儀神として認めよう」ハァ
長官「私も、神様機構長官として認めるよ」
猫神「神ちゃんは一度言ったら取り下げないもんねぇ〜」
神様「神使、お前の気持ちを聞かせてくれ」
神使「・・・・・・。 分かりました」
神様「ありがとう」
神様「神勅! 私、神様は自身が最高神を全うすることが出来なくなった場合の次の最高神として神使を指名する」
一同「」フカブカ
神様「以上! 最高神神様より神勅を申し伝えた!」

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