神様「神様だっ!」 神使「神力ゼロですが・・・」
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438: ◆8YCWQhLlF2 :2018/05/30(水) 05:15:32 ID:svLU5C2.
同僚巫女「ここから先は神の領域です」
社員「さっき聞いた」
巫女B「この地に手をつけてはいけません。 これは警告です」
社員「それも聞いたよ!」
巫女C「貴方たちのやろうとしていることは───」
社員「だからそれもさっき聞いたよ!!」
同僚巫女「考え直していただけないでしょうか?」
巫女B「引かないってんなら私達にも考えがあるよ」
社員「力ずくで止めるか? 俺は空手と柔道有段者だから手強いぞ?」
巫女C「なにその古い脅し! 私なんか書道初段よ!」
巫女D「私も弓道6級!」
巫女E「私だって生け花3級!」
社員「お前ら・・・ 漫才集団かよ!!」タッタッタッ
439: ◆8YCWQhLlF2 :2018/05/30(水) 05:16:13 ID:svLU5C2.
巫女達「きゃ〜」ワラワラ
社員「まてコラ! 散ってんじゃねーよ!」
巫女B「こんな機械壊してやる!」ゲシゲシ
作業員「やめろ! 幾らすると思ってんだ!」
巫女C「こっちだって!」ガチャガチャ
作業員「ネジ抜くな! 掘削機動いてんだよ! っていうか、なんでネジ回しなんか持ってんだよ!!」
社員「お前ら・・・ 調子に乗りやがって・・・」イライラ
444: ◆8YCWQhLlF2 :2018/05/30(水) 21:08:30 ID:svLU5C2.
─── 奥社
ワー ワー
ガヤガヤ
神様「!?」タッタッタッ
内宮神「ちょ、神ちゃん!? 今離れられるとキツいって〜!」ポワポワ
バンッ
神様「な!」
内宮神「どうした神ちゃん。 外で何が?」ポワポワ
神様「あいつら結界外で掘削を開始しやがった」
内宮神「え!?」
445: ◆8YCWQhLlF2 :2018/05/30(水) 21:09:44 ID:svLU5C2.
神様「おいB夫聞こえるか!?」
ザザザザ
神様「クソッ! 通信機が動かない」
痛い! 痛い!
神様「!? あれは・・・」
社員「こっちは何兆円っていう規模のプロジェクト抱えた仕事してんだよ! 巫女風情が出張ってんじゃねーよ!」
同僚巫女「こっちは仕事じゃないのよ!巫女さんは奉職なんだから!!」
巫女B「そうだ! 守銭奴ごときが神ちゃんの地を汚すな!!」
巫女C「神ちゃんがこの地を守るためにどれだけ頑張ってきたと思ってんのよ!!」
神様「みんな・・・」
446: ◆8YCWQhLlF2 :2018/05/30(水) 21:11:06 ID:svLU5C2.
ザザザザ
B夫『か─ ザザザ ちゃん─ ザザザ こえる?』
神様「!? B夫か!」
B夫『状況─ ザザザ ないんだけど─ ザザザ 』
神様「あいつら結界外で掘削を始めやがった!」
B夫『どのくら─ ザザザ ずれて─ ザザザ 』
神様「本殿方向に50m位前!」
B夫『調整す─ ザザザ 少し粘れ─ ザザザ 』
神様「・・・・・・」
B夫『か─ ザザザ ちゃん? 聞こえて─ ザザザ 』
巫女「痛い痛い! やめてー!」
A子「放せー!」ジタバタ
神使「お願いします! 巫女さん達に手を出さないで下さい!」
447: ◆8YCWQhLlF2 :2018/05/30(水) 21:12:14 ID:svLU5C2.
神様「・・・結界を全て解除してくれ」
B夫『え!?─ ザザザ どういう─ ザザザ』
神様「私に案がある」
B夫『ちょ、神ちゃ─── ザザザ』
ピッ
神様「内宮神」
内宮神「何? いま集中してるから手短に」ポワポワ
神様「・・・・・・」
内宮神「神ちゃん?」
448: ◆8YCWQhLlF2 :2018/05/30(水) 21:13:14 ID:svLU5C2.
神様「結界維持はもう大丈夫そうだ。こっちに来てみろ」
内宮神「? あいつら諦めて出て行った?」トテトテ
神様「ほら、外に出て見てみ?」
内宮神「ん? まだ人が沢山いるっぽいけど」キョロキョロ
タッタッタッ
ガチャ
内宮神「ちょ、神ちゃん!?」
449: ◆8YCWQhLlF2 :2018/05/30(水) 21:14:13 ID:svLU5C2.
神使「内宮神様〜」タッタッタッ
内宮神「あ! 犬ころ」
神使「どうしたんです? 神様は?」
内宮神「この中。 私を外に出して立てこもりやがった」
神使「え!?」
内宮神「神ちゃん! ここ開けろって!」ドンドン
神使「神様! 何を考えているんですか!?」ドンドン
神様「すぐに皆を連れてここから離れろ」
神使「神様?」
内宮神「どういう意味だよ! 封印の維持は私の仕事だ! 早く開けろ!!」ドンドン
神使「神様! 何をする気ですか!」ドンドン
450: ◆8YCWQhLlF2 :2018/05/30(水) 21:15:18 ID:svLU5C2.
神様「神柱封印する」
内宮神「神柱・・・ おい、何考えてるんだ! ふざけるな!」
神使「神柱封印って・・・」
内宮神「私がするって約束だろ! 私にやらせろ!」
神使「まさか神様・・・」
神様「犬ころ」
神使「・・・ぇ」
神様「こうなる前にお前と二人きりで旅が出来て本当に良かった」
神使「何・・・ 言っているんですか・・・」
神様「お前と一緒に過ごせた時間は私の宝物だ」
神使「神・・・ 様・・・?」
451: ◆8YCWQhLlF2 :2018/05/30(水) 21:16:37 ID:svLU5C2.
神様「楽しい時間を過ごせた事を心の底から感謝する」
神使「嫌だ・・・ 神様・・・ お願いですから出てきて下さい!」ドンドン
神様「私は・・・ この国を守る。 お前や皆が好きと言ってくれたこの国を」
神使「神・・・様・・・」ストン
内宮神「おいこら! 何一人で格好つけてんだよ!」
神様「内宮神、今度はお前が自由になる番だ」
内宮神「いい加減にしろ! 私はそんな理由で意識共有を切ったんじゃない!」
神使「まさか意識共有を切ったのって・・・ 内宮神さまの方から?」
452: ◆8YCWQhLlF2 :2018/05/30(水) 21:17:41 ID:svLU5C2.
内宮神「お前には犬ころがいるだろ! これから二人で楽しく暮らすんだろうが!」
神使「内宮神さま・・・」
神様「お前を一人こんな所に閉じ込めておくことなんて出来るわけ無いだろ! 見損なうな!!」
内宮神「神ちゃん・・・」
神様「犬ころ・・・ いや、狛犬の神使よ」
神使「・・・・・・」
神様「この国を頼んだ」
神使「何言っているんですか・・・ こんなに早く諦めるだなんて神様らしくないですよ・・・」
神様「諦めてなんかないよ」
神使「え?」
453: ◆8YCWQhLlF2 :2018/05/30(水) 21:18:28 ID:svLU5C2.
神様「予定通りなだけだ」
神使「嫌です・・・ 神様のいない世界なんて、私には耐えられません・・・」
神様「神使さま。あなたの事を心の底から愛しています・・・ ありがとう」
神使「神様! 待って下さい!!」
神様「神勅! 最高神の任を我が神使へ委譲す!!」
ポワポワ
神使「神様ー!」
454: ◆8YCWQhLlF2 :2018/05/30(水) 21:19:19 ID:svLU5C2.
神様「神勅! 我が身を持って永久封印を命ず! 神柱封印!!」
ピカー
ゴゴゴゴ
神様「後は頼んだ」
ゴゴゴゴ
神使「神様ーー!! 戻ってきて下さーい!!」
ピカッ
ゴゴゴゴ
455: ◆8YCWQhLlF2 :2018/05/30(水) 21:20:27 ID:svLU5C2.
職員「うわっ。何だ!?」
社員「地震か!?」
作業員「祟りだ・・・ 祟りだー」タッタッタッ
社員「おい、お前達どこへ行く!」
A子「神ちゃん・・・ うそ・・・ 神ちゃん!?」ジタバタ
職員「ほら、危ないから暴れないで!」
A子「うるさい! 放せー!!」
バチバチッ
職員「痛!」
A子「神ちゃん!!」タッタッタッ
職員「A子君!」
A子「神ちゃん・・・ 嘘だ・・・」タッタッタッ
456: ◆8YCWQhLlF2 :2018/05/30(水) 21:21:17 ID:svLU5C2.
ゴゴゴ… ゴ…
神使「神様? ・・・神様? どこですか」キョロキョロ
内宮神「・・・そんな」ドサッ
A子「神使さーん! 神ちゃんは!?」タッタッタッ
神使「神様・・・ 神様・・・」
A子「ねぇ・・・ 内宮神ちゃん? 嘘でしょ?」
内宮神「何だよ・・・ 何なんだよ・・・」
A子「嘘だ・・・ そんな・・・ 神ちゃん!!」
神使「神様ー!!」
461: ◆8YCWQhLlF2 :2018/06/01(金) 15:36:40 ID:4LGehj.I
A子「なんで? 何で神ちゃんが?」
内宮神「すまない、私が神柱封印をするなんて言わなければ・・・」
A子「こんなお別れなんて嫌だよ・・・」ポロポロ
内宮神「・・・・・・」
神使「神様・・・」ガクッ
ポトッ
神使「・・・・・・。 神様のお守り・・・」ギュッ
462: ◆8YCWQhLlF2 :2018/06/01(金) 15:37:37 ID:4LGehj.I
〜〜〜〜〜〜
〜〜〜〜
〜〜
神様「あなたにこれを」ゴソゴソ
神使「これは・・・ 神様のお守り・・・」
神様「最後の1個はあなたに渡すと決めていました」
神使「・・・・・・」
神様「その中には他のお守りと違って、私のおまじないを入れてあります」
神使「おまじない?」
神様「ぜひ、これを神使さんに持っていて頂きたいのです」
〜〜
〜〜〜〜
〜〜〜〜〜〜
463: ◆8YCWQhLlF2 :2018/06/01(金) 15:39:26 ID:4LGehj.I
神使「神様・・・」ゴソゴソ
A子「神使さん・・・ そのお守り、神ちゃんの」
神使「? 中に紙が・・・ 何か書いて・・・」
内宮神「それは・・・」
神使「ご存じですか?」
内宮神「・・・なんでも願いが叶う“最後の言霊”」
神使(幼女神さまから頂いた文字と同じ・・・)
A子「じゃぁ、それを使って神ちゃんを!」
内宮神「言葉だけ知っていても、最後の言霊を受け取っていないと効果はないんだ」
A子「誰が持ってるの!?」
内宮神「神ちゃんの前の最高神。 でも、神ちゃんは受け継いでない」
464: ◆8YCWQhLlF2 :2018/06/01(金) 15:41:06 ID:4LGehj.I
神使「何故神様がこの言葉を?」
内宮神「800年位前によその国から来た奴に教えてもらったんだ。 うさーの所にいたクソ坊主」
神使「・・・・・・確か言霊を受け継ぐと前の最高神様が消えると聞いたことがあるのですが」
内宮神「そう。 だから神ちゃんは幼女神から言霊の受け取りを拒否してた」
神使(私が神様から最高神の命を受け、以前幼女神さまから最後の言霊を預かったという事は・・・)
神使「!?」
A子「神使さん?」
465: ◆8YCWQhLlF2 :2018/06/01(金) 15:42:07 ID:4LGehj.I
神使「・・・・・・」ピピピ
prrrr prrrr
神使「あっ、キー子さんですか?」
キー子『神使さん、お久しぶりです』
神使「つかぬ事を伺いますが、幼女神さまはお元気でしょうか?」
キー子『幼女神さまですか? はい、隣でテレビを見て笑い転げておりますが』
幼女神『キー子も見ろ。 エガちゃんが最高じゃぞ』ケラケラ
神使「・・・・・・」
キー子『神使さん? 急にどうされたんです?』
幼女神『だれじゃ? ワシにも変わっ───』
神使「」ピッ
466: ◆8YCWQhLlF2 :2018/06/01(金) 15:43:33 ID:4LGehj.I
神使(幼女神さまが消えていない・・・ 受け継ぐ順番が変わったから無効になった・・・?)
神使(いえ、この言霊・・・ 多分まだ使える気がします)
神使(神様がこれを私に託した理由・・・ 賭けてみますか)
神使「内宮神さま、ちなみにこれは何て書いてあるんですか?」
内宮神「・・・・・・」
神使「最後の言霊は幼女神さまが持っているんですよね? 私が聞いても大丈夫かと」
内宮神「キガルタ・・・ アンガルシェ」
神使「キガルタ アンガルシェ」
ピカー
A子「!?」
内宮神「なんだ・・・ この光は・・・」
同僚巫女「ここから先は神の領域です」
社員「さっき聞いた」
巫女B「この地に手をつけてはいけません。 これは警告です」
社員「それも聞いたよ!」
巫女C「貴方たちのやろうとしていることは───」
社員「だからそれもさっき聞いたよ!!」
同僚巫女「考え直していただけないでしょうか?」
巫女B「引かないってんなら私達にも考えがあるよ」
社員「力ずくで止めるか? 俺は空手と柔道有段者だから手強いぞ?」
巫女C「なにその古い脅し! 私なんか書道初段よ!」
巫女D「私も弓道6級!」
巫女E「私だって生け花3級!」
社員「お前ら・・・ 漫才集団かよ!!」タッタッタッ
439: ◆8YCWQhLlF2 :2018/05/30(水) 05:16:13 ID:svLU5C2.
巫女達「きゃ〜」ワラワラ
社員「まてコラ! 散ってんじゃねーよ!」
巫女B「こんな機械壊してやる!」ゲシゲシ
作業員「やめろ! 幾らすると思ってんだ!」
巫女C「こっちだって!」ガチャガチャ
作業員「ネジ抜くな! 掘削機動いてんだよ! っていうか、なんでネジ回しなんか持ってんだよ!!」
社員「お前ら・・・ 調子に乗りやがって・・・」イライラ
444: ◆8YCWQhLlF2 :2018/05/30(水) 21:08:30 ID:svLU5C2.
─── 奥社
ワー ワー
ガヤガヤ
神様「!?」タッタッタッ
内宮神「ちょ、神ちゃん!? 今離れられるとキツいって〜!」ポワポワ
バンッ
神様「な!」
内宮神「どうした神ちゃん。 外で何が?」ポワポワ
神様「あいつら結界外で掘削を開始しやがった」
内宮神「え!?」
445: ◆8YCWQhLlF2 :2018/05/30(水) 21:09:44 ID:svLU5C2.
神様「おいB夫聞こえるか!?」
ザザザザ
神様「クソッ! 通信機が動かない」
痛い! 痛い!
神様「!? あれは・・・」
社員「こっちは何兆円っていう規模のプロジェクト抱えた仕事してんだよ! 巫女風情が出張ってんじゃねーよ!」
同僚巫女「こっちは仕事じゃないのよ!巫女さんは奉職なんだから!!」
巫女B「そうだ! 守銭奴ごときが神ちゃんの地を汚すな!!」
巫女C「神ちゃんがこの地を守るためにどれだけ頑張ってきたと思ってんのよ!!」
神様「みんな・・・」
446: ◆8YCWQhLlF2 :2018/05/30(水) 21:11:06 ID:svLU5C2.
ザザザザ
B夫『か─ ザザザ ちゃん─ ザザザ こえる?』
神様「!? B夫か!」
B夫『状況─ ザザザ ないんだけど─ ザザザ 』
神様「あいつら結界外で掘削を始めやがった!」
B夫『どのくら─ ザザザ ずれて─ ザザザ 』
神様「本殿方向に50m位前!」
B夫『調整す─ ザザザ 少し粘れ─ ザザザ 』
神様「・・・・・・」
B夫『か─ ザザザ ちゃん? 聞こえて─ ザザザ 』
巫女「痛い痛い! やめてー!」
A子「放せー!」ジタバタ
神使「お願いします! 巫女さん達に手を出さないで下さい!」
神様「・・・結界を全て解除してくれ」
B夫『え!?─ ザザザ どういう─ ザザザ』
神様「私に案がある」
B夫『ちょ、神ちゃ─── ザザザ』
ピッ
神様「内宮神」
内宮神「何? いま集中してるから手短に」ポワポワ
神様「・・・・・・」
内宮神「神ちゃん?」
448: ◆8YCWQhLlF2 :2018/05/30(水) 21:13:14 ID:svLU5C2.
神様「結界維持はもう大丈夫そうだ。こっちに来てみろ」
内宮神「? あいつら諦めて出て行った?」トテトテ
神様「ほら、外に出て見てみ?」
内宮神「ん? まだ人が沢山いるっぽいけど」キョロキョロ
タッタッタッ
ガチャ
内宮神「ちょ、神ちゃん!?」
449: ◆8YCWQhLlF2 :2018/05/30(水) 21:14:13 ID:svLU5C2.
神使「内宮神様〜」タッタッタッ
内宮神「あ! 犬ころ」
神使「どうしたんです? 神様は?」
内宮神「この中。 私を外に出して立てこもりやがった」
神使「え!?」
内宮神「神ちゃん! ここ開けろって!」ドンドン
神使「神様! 何を考えているんですか!?」ドンドン
神様「すぐに皆を連れてここから離れろ」
神使「神様?」
内宮神「どういう意味だよ! 封印の維持は私の仕事だ! 早く開けろ!!」ドンドン
神使「神様! 何をする気ですか!」ドンドン
450: ◆8YCWQhLlF2 :2018/05/30(水) 21:15:18 ID:svLU5C2.
神様「神柱封印する」
内宮神「神柱・・・ おい、何考えてるんだ! ふざけるな!」
神使「神柱封印って・・・」
内宮神「私がするって約束だろ! 私にやらせろ!」
神使「まさか神様・・・」
神様「犬ころ」
神使「・・・ぇ」
神様「こうなる前にお前と二人きりで旅が出来て本当に良かった」
神使「何・・・ 言っているんですか・・・」
神様「お前と一緒に過ごせた時間は私の宝物だ」
神使「神・・・ 様・・・?」
451: ◆8YCWQhLlF2 :2018/05/30(水) 21:16:37 ID:svLU5C2.
神様「楽しい時間を過ごせた事を心の底から感謝する」
神使「嫌だ・・・ 神様・・・ お願いですから出てきて下さい!」ドンドン
神様「私は・・・ この国を守る。 お前や皆が好きと言ってくれたこの国を」
神使「神・・・様・・・」ストン
内宮神「おいこら! 何一人で格好つけてんだよ!」
神様「内宮神、今度はお前が自由になる番だ」
内宮神「いい加減にしろ! 私はそんな理由で意識共有を切ったんじゃない!」
神使「まさか意識共有を切ったのって・・・ 内宮神さまの方から?」
452: ◆8YCWQhLlF2 :2018/05/30(水) 21:17:41 ID:svLU5C2.
内宮神「お前には犬ころがいるだろ! これから二人で楽しく暮らすんだろうが!」
神使「内宮神さま・・・」
神様「お前を一人こんな所に閉じ込めておくことなんて出来るわけ無いだろ! 見損なうな!!」
内宮神「神ちゃん・・・」
神様「犬ころ・・・ いや、狛犬の神使よ」
神使「・・・・・・」
神様「この国を頼んだ」
神使「何言っているんですか・・・ こんなに早く諦めるだなんて神様らしくないですよ・・・」
神様「諦めてなんかないよ」
神使「え?」
453: ◆8YCWQhLlF2 :2018/05/30(水) 21:18:28 ID:svLU5C2.
神様「予定通りなだけだ」
神使「嫌です・・・ 神様のいない世界なんて、私には耐えられません・・・」
神様「神使さま。あなたの事を心の底から愛しています・・・ ありがとう」
神使「神様! 待って下さい!!」
神様「神勅! 最高神の任を我が神使へ委譲す!!」
ポワポワ
神使「神様ー!」
454: ◆8YCWQhLlF2 :2018/05/30(水) 21:19:19 ID:svLU5C2.
神様「神勅! 我が身を持って永久封印を命ず! 神柱封印!!」
ピカー
ゴゴゴゴ
神様「後は頼んだ」
ゴゴゴゴ
神使「神様ーー!! 戻ってきて下さーい!!」
ピカッ
ゴゴゴゴ
455: ◆8YCWQhLlF2 :2018/05/30(水) 21:20:27 ID:svLU5C2.
職員「うわっ。何だ!?」
社員「地震か!?」
作業員「祟りだ・・・ 祟りだー」タッタッタッ
社員「おい、お前達どこへ行く!」
A子「神ちゃん・・・ うそ・・・ 神ちゃん!?」ジタバタ
職員「ほら、危ないから暴れないで!」
A子「うるさい! 放せー!!」
バチバチッ
職員「痛!」
A子「神ちゃん!!」タッタッタッ
職員「A子君!」
A子「神ちゃん・・・ 嘘だ・・・」タッタッタッ
456: ◆8YCWQhLlF2 :2018/05/30(水) 21:21:17 ID:svLU5C2.
ゴゴゴ… ゴ…
神使「神様? ・・・神様? どこですか」キョロキョロ
内宮神「・・・そんな」ドサッ
A子「神使さーん! 神ちゃんは!?」タッタッタッ
神使「神様・・・ 神様・・・」
A子「ねぇ・・・ 内宮神ちゃん? 嘘でしょ?」
内宮神「何だよ・・・ 何なんだよ・・・」
A子「嘘だ・・・ そんな・・・ 神ちゃん!!」
神使「神様ー!!」
461: ◆8YCWQhLlF2 :2018/06/01(金) 15:36:40 ID:4LGehj.I
A子「なんで? 何で神ちゃんが?」
内宮神「すまない、私が神柱封印をするなんて言わなければ・・・」
A子「こんなお別れなんて嫌だよ・・・」ポロポロ
内宮神「・・・・・・」
神使「神様・・・」ガクッ
ポトッ
神使「・・・・・・。 神様のお守り・・・」ギュッ
462: ◆8YCWQhLlF2 :2018/06/01(金) 15:37:37 ID:4LGehj.I
〜〜〜〜〜〜
〜〜〜〜
〜〜
神様「あなたにこれを」ゴソゴソ
神使「これは・・・ 神様のお守り・・・」
神様「最後の1個はあなたに渡すと決めていました」
神使「・・・・・・」
神様「その中には他のお守りと違って、私のおまじないを入れてあります」
神使「おまじない?」
神様「ぜひ、これを神使さんに持っていて頂きたいのです」
〜〜
〜〜〜〜
〜〜〜〜〜〜
463: ◆8YCWQhLlF2 :2018/06/01(金) 15:39:26 ID:4LGehj.I
神使「神様・・・」ゴソゴソ
A子「神使さん・・・ そのお守り、神ちゃんの」
神使「? 中に紙が・・・ 何か書いて・・・」
内宮神「それは・・・」
神使「ご存じですか?」
内宮神「・・・なんでも願いが叶う“最後の言霊”」
神使(幼女神さまから頂いた文字と同じ・・・)
A子「じゃぁ、それを使って神ちゃんを!」
内宮神「言葉だけ知っていても、最後の言霊を受け取っていないと効果はないんだ」
A子「誰が持ってるの!?」
内宮神「神ちゃんの前の最高神。 でも、神ちゃんは受け継いでない」
464: ◆8YCWQhLlF2 :2018/06/01(金) 15:41:06 ID:4LGehj.I
神使「何故神様がこの言葉を?」
内宮神「800年位前によその国から来た奴に教えてもらったんだ。 うさーの所にいたクソ坊主」
神使「・・・・・・確か言霊を受け継ぐと前の最高神様が消えると聞いたことがあるのですが」
内宮神「そう。 だから神ちゃんは幼女神から言霊の受け取りを拒否してた」
神使(私が神様から最高神の命を受け、以前幼女神さまから最後の言霊を預かったという事は・・・)
神使「!?」
A子「神使さん?」
465: ◆8YCWQhLlF2 :2018/06/01(金) 15:42:07 ID:4LGehj.I
神使「・・・・・・」ピピピ
prrrr prrrr
神使「あっ、キー子さんですか?」
キー子『神使さん、お久しぶりです』
神使「つかぬ事を伺いますが、幼女神さまはお元気でしょうか?」
キー子『幼女神さまですか? はい、隣でテレビを見て笑い転げておりますが』
幼女神『キー子も見ろ。 エガちゃんが最高じゃぞ』ケラケラ
神使「・・・・・・」
キー子『神使さん? 急にどうされたんです?』
幼女神『だれじゃ? ワシにも変わっ───』
神使「」ピッ
神使(幼女神さまが消えていない・・・ 受け継ぐ順番が変わったから無効になった・・・?)
神使(いえ、この言霊・・・ 多分まだ使える気がします)
神使(神様がこれを私に託した理由・・・ 賭けてみますか)
神使「内宮神さま、ちなみにこれは何て書いてあるんですか?」
内宮神「・・・・・・」
神使「最後の言霊は幼女神さまが持っているんですよね? 私が聞いても大丈夫かと」
内宮神「キガルタ・・・ アンガルシェ」
神使「キガルタ アンガルシェ」
ピカー
A子「!?」
内宮神「なんだ・・・ この光は・・・」
神様「神様だっ!」 神使「神力ゼロですが・・・」
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