少女「君は爆弾に恋をした」
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128 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/11/21(金) 21:50:09.86 ID:uiuzbvcAO
神社に近づくにつれ、人が増えてくる
みんなと合流できたら良いけど
そう思いながらうろうろしていると銀が僕らを見つけて声をかけてくる
全員集まっているようだ
新年の挨拶を済ますと鳥居を抜けて階段を上がっていく
委員長「すごい人だね、はぐれないように」
眼鏡「委員長閣下、手をお繋ぎ下さい」
委員長「閣下ではないけど、いいよ」
銀髪「じゃあ僕らも」
女友「ちょっと恥ずかしい〜」
女「エスコートよろしく」
友「お、おう」
久しぶりに賑やかになった気がする
少女「こういうのも、いいな」
男「うん」
にぎやかな時があった方が二人の時間も盛り上がるしね
全員でおみくじを引く
友「おわっ、大吉出た!」
女「マジで!?」
委員長「凶だ……」
眼鏡「私は中吉ですぞ」
女「私は末吉……これいいのかな?」
女友「私も末吉〜」
銀髪「調べたけど吉より良いらしいよ、僕は吉」
少女「私は凶だ……君は?」
男「……」
男「大凶」
友「マジ!?」
女「入ってるんだ大凶……」
委員長「早く木の枝に結びつけに行こう」
少女「悪いのは木に結ぶと神様と縁が結ばれるんだったか?」
129 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/11/21(金) 21:52:26.40 ID:uiuzbvcAO
眼鏡「大凶はこれより下がないから吉兆と言う話もありますぞ!」
男「そ、そうだな」
少女「すごい木の枝真っ白なんだが」
女友「凶の人こんないっぱいいるの〜?」
僕はなんとか良いことが有るように祈りつつおみくじを枝に結びつける
みんなで参拝した後にそれぞれ帰宅した
僕らは二人で手を組んで帰る
男「大凶か……」
少女「だ、だいじょうぶだぞ、眼鏡も吉兆って言ってたし」
少女「その、私が守るから!」
男「大丈夫、ありがとう」
男「たかがおみくじだもんな……」
少女「ち、注意していれば大丈夫!」
人ごみに酔ってふらふらになりながらも家に着く
男「ただいま〜」
少女「ただいま〜」
母「はあい、お帰りー」
博士「おもち食べるか?」
少女「うん、お腹空いた」
男「いただきます」
おもちでお腹を満たすと、二人でまた部屋に籠もる
テレビを見て笑う彼女の声を聞いていると、落ち込んだ気分も少し落ち着いた
少女「私たちもそろそろ帰らなくちゃ……」
男「三日までいても良いよ?」
少女「ん〜、ご迷惑じゃないか?」
男「大丈夫」
130 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/11/21(金) 21:57:07.13 ID:uiuzbvcAO
少女「そうか」
少女「なあ、今から少し散歩しないか?」
男「え、いいけど」
少女「部屋で二人もいいんだけど……こたつだとちょっと距離が遠いかな?」
ドキッとした
もう、この爆弾娘は今年も大爆発だな!
僕らは一応母たちに三日まで泊まることを確認してから、公園まで散歩に出かける
彼女と手をつなぐ
少女「手袋を忘れてきた」
男「うん……でもこの方がいいな」
少女「体温が直に伝わってくるな」
男「うん」
ドキドキしている……
まだドキドキしている……
彼女の小さい手
温かい体温
鼓動
さっきまでの言い知れぬ不安感が溶けていく
男「なんだかドキドキするのに落ち着いて、変な感じだね」
少女「うん、くすぐったいような」
手を繋ぎ、肩を寄せる
手を持ち替えて腕を絡めるように組む
公園までの道、言葉はいらなかった
公園では子ども達が凧揚げをしていた
それを眺めながら公園の中をぐるっと一周する
人目に付かない場所を見つけて、見つめ合う
好きだ
好きだな
少女「……」
何も言わず頬を染める彼女
ゆっくりとキスする
131 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/11/21(金) 22:01:36.11 ID:uiuzbvcAO
何か悪いことがあるとしても、二人で居たら乗り越えられる
そんな気がする
その後公園を一周すると家に帰った
四人で御節を食べてから、二人でまたこたつに入る
少女「ふ、二人で同じ所に入ると狭いかな?」
男「うん、ちょっと……」
少女「ち、ちょっとだけ……」
これ以上ドキドキしたら死んじゃう
彼女は足先だけこたつに入れて僕の背中に抱きついた
……
あったかい、やわらかい、困る!
このまま三日も一緒にいたら……
いやいや
僕は悪い考えを頭から振り払った
男「四日はみんなで遊ぶから、デートは五日かな?」
少女「うん……」
男「さ、寒くない?」
男「毛布かぶろうか」
僕は少し彼女から離れて
でも二人で毛布をかぶったら……
少女「……近すぎてドキドキが止まらないよ……」
だよね……
しばらくドキドキした後、ふと彼女は立ち上がりまた対面に座る
少女「やっぱりこれ以上はムリ……」
真っ赤だ
たぶん僕も同じ顔をしている
彼女とはゆっくりと仲を深めていきたい……
今の手を繋ぐだけでドキドキする関係を壊したくなかった
132 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/11/21(金) 22:04:22.94 ID:uiuzbvcAO
たびたびすみません
ちょっと休みます
133 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/11/21(金) 23:18:51.90 ID:uiuzbvcAO
今日は寝ます
また明日更新します
すみません
134 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/11/22(土) 00:15:33.16 ID:X0qwSWmnO
乙!
きてたか
何か起きそうで俺もドキドキがとまらない
135 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/11/22(土) 02:12:30.62 ID:ARVbUMIUo
乙
この甘い日常が続いてくれ
136 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/11/22(土) 20:49:56.02 ID:0q+uCgFAO
>>134-135
ありがとうございます!
まだもうちょっと日常が続きます
ではゆっくりですが更新します
137 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/11/22(土) 20:52:31.44 ID:0q+uCgFAO
その後二日間、なるべく四人でいるようにした
彼女も時々甘えてくるし、キスもしたけど、なんとか耐えた
三日、彼女たちが帰ることになった
その段階になってすごく名残惜しくなってくる
もう少し一緒に居たかったな……
少女「また明日な!」
男「また明日!」
博士「お世話になりました」
母「いえいえ、こちらこそ」
二人を見送ると、母が呟いた
母「最後まで行けた?」
男「行ってないよ!?」
母「三日も同じ部屋に泊まったのに?」
母は呆れたようにため息をついた
母「よく耐えるわね〜、若いくせに」
男「……でも……まだだから」
母「……いいと思うわよ?」
意外にも母は二人が今の関係を維持することを認めてくれているようだ
色々片付けてからその日は久しぶりに一人で、冷たい布団で眠ることにした
この四日間にあった色々なことを思い起こす
ひたすら彼女が温かかったことしか思い出せない……
なんだか自分が情けない
少し頭をクリーンにしたい
色々考えているうちに布団も暖まってきて、僕はゆっくりと眠りについていた
138 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/11/22(土) 20:55:58.28 ID:0q+uCgFAO
朝、ご飯が終わった頃を見計らうように女から電話がかかってきた
女「とりあえず駅前に集合で」
男「分かった」
今日はどこに遊びに行こうかな?
みんなで遊ぶ時間、大切にしよう
女「せっかくカップルできそうだし水族館あたり行ってみようかなって」
いいかも
電車に乗り一駅
僕らは海際の水族館にたどり着いた
友「着いた〜!」
女「ここから解散〜!」
どうも友たち二人の仲が深まってるように見える
キスでもしたのかな?
女友「銀ちゃん〜」
銀髪「は〜い」
あっちももうカップルしてるな
委員長「このメンバーの中じゃ浮いちゃいそう」
眼鏡「もっ、もっとくっついて良いんですぞ!」
委員長「ん〜、まあ眼鏡さんがいいなら」
あそこはまだ難しそうだな
そして気が付いたら僕と彼女だけ取り残されていた
少女「……行こうか」
男「うん」
チケットを買うと、彼女の手を握る
寒いのに彼女は手袋をしていない
つながっていたい気持ちなんだろうな
二人で大きな淡水魚の水槽を見る
アロワナ……ピラルク……アリゲーターガー
彼女がどんどん説明してくれる
139 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/11/22(土) 20:58:33.51 ID:0q+uCgFAO
こうやって彼女のことを知っていく時間が、すごく大切に思えた
少女「こういった熱帯の淡水魚の中には違法に放流されて根付いていたりするのもいるんだよな」
男「アリゲーターガーとか怖すぎるね」
少女「食べられるのかな?」
男「う〜ん、たぶん」
淡水魚コーナーの一角にナマズのコーナー
少女「キャットフィッシュは熱帯魚としても飼われてるから、綺麗だな」
男「なんかすごい顔してるのもいるけど」
少女「あはは、ほんとだ」
平たい顔のナマズの水槽を抜けると周囲を取り囲むような海水魚の巨大水槽
海の中を泳いでいるような壮大な景色……
僕らはゆっくりと海の中を漂う
彼女の手の温度が感じられる
今はこれで十分幸せで
巨大水槽を抜けるとクラゲや深海魚のコーナー
暗い幻想的な世界が広がっている……
二人で何も言わず光るクラゲの水槽の前で立ち止まる
少女「……綺麗」
男「うん」
二人でいろんな景色を見てきたね
こうしてまた一ページ
男「写真撮っておこう」
少女「綺麗に撮れるかな?」
男「フラッシュが反射しちゃうか」
少女「つけないと暗いしな」
男「難しい」
140 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/11/22(土) 21:01:29.61 ID:0q+uCgFAO
何枚か写真を撮って僕らはクラゲの水槽を離れた
明るい場所にでると、海亀やカワウソなどの動物のコーナー、珊瑚やナマコのコーナーがあった
少女「可愛いな〜、カワウソ」
男「ご飯食べてる顔は怖いけど」
少女「え〜、可愛いだろ?」
男「ナマコってグロテスクだよな……」
少女「なぜ人類はナマコを食べる気になったのだろう……」
男「タコも食べない国はあるしな」
少女「イカが食べたい」
男「お年玉有るし、回転寿司なら行けるかな」
少女「いいね、生きてる魚を見た後に魚を食べるのもどうかと思うが」
やがて一通り見て終わると他のメンバーと合流した
やっぱりこういう穏やかなデート、いいな
女「アシカショー見て帰るよ?」
男「うん、この後はそれぞれ別行動?」
女「まあ明日もデートするんだけどね」
そう言えば僕らも最初はとにかく二人っきりになりたかったなあ
今は二人っきりになると意識しすぎてしまう……
でもそれも良いかな
これからも二人でいる時間は増えていきそうだし、慣れないと
彼女の顔を見る
にっこり笑う彼女
最初から変わらないな
彼女の笑顔は可愛い
141 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/11/22(土) 21:04:18.01 ID:0q+uCgFAO
委員長「俺たちはどうしようかな?」
眼鏡「委員長猊下、我、デートを要請する!」
委員長「ええっ!」
委員長「……猊下じゃないけど、いいよ」
眼鏡「やったでござる!」
どうやらカップルが出来たようだ
なんかすごく変な告白を見た気がする
銀髪「じゃあ俺たちもここで」
女友「また来週ね〜」
女「またね!」
にぎやかにカップルたちは去っていった
男「……行こうか?」
少女「うん」
二人で回るお寿司屋さんに入る
少女「いかっ」
少女「たこっ」
少女「かいばしらっ」
男「結構マニアックだね」
少女「そうか?」
僕は卵とアナゴ、鉄火巻きを取った
少女「それもマニアックな取り方だと思うが」
久しぶりに食べるお寿司は美味しかった
少女「ふう……お寿司の後のお茶ってすごく美味しいな……」
男「うん、落ち着いた」
落ち着いた所でこれからどうするか、明日はどうするかと話し合う
今日は帰って、公園に寄る
明日は大きな公園を散歩して、映画を見て、街を歩く
少女「じゃあそれで」
駅に着いた所で、銀たちと委員長たちと偶然合流した
神社に近づくにつれ、人が増えてくる
みんなと合流できたら良いけど
そう思いながらうろうろしていると銀が僕らを見つけて声をかけてくる
全員集まっているようだ
新年の挨拶を済ますと鳥居を抜けて階段を上がっていく
委員長「すごい人だね、はぐれないように」
眼鏡「委員長閣下、手をお繋ぎ下さい」
委員長「閣下ではないけど、いいよ」
銀髪「じゃあ僕らも」
女友「ちょっと恥ずかしい〜」
女「エスコートよろしく」
友「お、おう」
久しぶりに賑やかになった気がする
少女「こういうのも、いいな」
男「うん」
にぎやかな時があった方が二人の時間も盛り上がるしね
全員でおみくじを引く
友「おわっ、大吉出た!」
女「マジで!?」
委員長「凶だ……」
眼鏡「私は中吉ですぞ」
女「私は末吉……これいいのかな?」
女友「私も末吉〜」
銀髪「調べたけど吉より良いらしいよ、僕は吉」
少女「私は凶だ……君は?」
男「……」
男「大凶」
友「マジ!?」
女「入ってるんだ大凶……」
委員長「早く木の枝に結びつけに行こう」
少女「悪いのは木に結ぶと神様と縁が結ばれるんだったか?」
129 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/11/21(金) 21:52:26.40 ID:uiuzbvcAO
眼鏡「大凶はこれより下がないから吉兆と言う話もありますぞ!」
男「そ、そうだな」
少女「すごい木の枝真っ白なんだが」
女友「凶の人こんないっぱいいるの〜?」
僕はなんとか良いことが有るように祈りつつおみくじを枝に結びつける
みんなで参拝した後にそれぞれ帰宅した
僕らは二人で手を組んで帰る
男「大凶か……」
少女「だ、だいじょうぶだぞ、眼鏡も吉兆って言ってたし」
少女「その、私が守るから!」
男「大丈夫、ありがとう」
男「たかがおみくじだもんな……」
少女「ち、注意していれば大丈夫!」
人ごみに酔ってふらふらになりながらも家に着く
男「ただいま〜」
少女「ただいま〜」
母「はあい、お帰りー」
博士「おもち食べるか?」
少女「うん、お腹空いた」
男「いただきます」
おもちでお腹を満たすと、二人でまた部屋に籠もる
テレビを見て笑う彼女の声を聞いていると、落ち込んだ気分も少し落ち着いた
少女「私たちもそろそろ帰らなくちゃ……」
男「三日までいても良いよ?」
少女「ん〜、ご迷惑じゃないか?」
男「大丈夫」
130 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/11/21(金) 21:57:07.13 ID:uiuzbvcAO
少女「そうか」
少女「なあ、今から少し散歩しないか?」
男「え、いいけど」
少女「部屋で二人もいいんだけど……こたつだとちょっと距離が遠いかな?」
ドキッとした
もう、この爆弾娘は今年も大爆発だな!
僕らは一応母たちに三日まで泊まることを確認してから、公園まで散歩に出かける
彼女と手をつなぐ
少女「手袋を忘れてきた」
男「うん……でもこの方がいいな」
少女「体温が直に伝わってくるな」
男「うん」
ドキドキしている……
まだドキドキしている……
彼女の小さい手
温かい体温
鼓動
さっきまでの言い知れぬ不安感が溶けていく
男「なんだかドキドキするのに落ち着いて、変な感じだね」
少女「うん、くすぐったいような」
手を繋ぎ、肩を寄せる
手を持ち替えて腕を絡めるように組む
公園までの道、言葉はいらなかった
公園では子ども達が凧揚げをしていた
それを眺めながら公園の中をぐるっと一周する
人目に付かない場所を見つけて、見つめ合う
好きだ
好きだな
少女「……」
何も言わず頬を染める彼女
ゆっくりとキスする
131 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/11/21(金) 22:01:36.11 ID:uiuzbvcAO
何か悪いことがあるとしても、二人で居たら乗り越えられる
そんな気がする
その後公園を一周すると家に帰った
四人で御節を食べてから、二人でまたこたつに入る
少女「ふ、二人で同じ所に入ると狭いかな?」
男「うん、ちょっと……」
少女「ち、ちょっとだけ……」
これ以上ドキドキしたら死んじゃう
彼女は足先だけこたつに入れて僕の背中に抱きついた
……
あったかい、やわらかい、困る!
このまま三日も一緒にいたら……
いやいや
僕は悪い考えを頭から振り払った
男「四日はみんなで遊ぶから、デートは五日かな?」
少女「うん……」
男「さ、寒くない?」
男「毛布かぶろうか」
僕は少し彼女から離れて
でも二人で毛布をかぶったら……
少女「……近すぎてドキドキが止まらないよ……」
だよね……
しばらくドキドキした後、ふと彼女は立ち上がりまた対面に座る
少女「やっぱりこれ以上はムリ……」
真っ赤だ
たぶん僕も同じ顔をしている
彼女とはゆっくりと仲を深めていきたい……
今の手を繋ぐだけでドキドキする関係を壊したくなかった
132 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/11/21(金) 22:04:22.94 ID:uiuzbvcAO
たびたびすみません
ちょっと休みます
今日は寝ます
また明日更新します
すみません
134 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/11/22(土) 00:15:33.16 ID:X0qwSWmnO
乙!
きてたか
何か起きそうで俺もドキドキがとまらない
135 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/11/22(土) 02:12:30.62 ID:ARVbUMIUo
乙
この甘い日常が続いてくれ
136 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/11/22(土) 20:49:56.02 ID:0q+uCgFAO
>>134-135
ありがとうございます!
まだもうちょっと日常が続きます
ではゆっくりですが更新します
137 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/11/22(土) 20:52:31.44 ID:0q+uCgFAO
その後二日間、なるべく四人でいるようにした
彼女も時々甘えてくるし、キスもしたけど、なんとか耐えた
三日、彼女たちが帰ることになった
その段階になってすごく名残惜しくなってくる
もう少し一緒に居たかったな……
少女「また明日な!」
男「また明日!」
博士「お世話になりました」
母「いえいえ、こちらこそ」
二人を見送ると、母が呟いた
母「最後まで行けた?」
男「行ってないよ!?」
母「三日も同じ部屋に泊まったのに?」
母は呆れたようにため息をついた
母「よく耐えるわね〜、若いくせに」
男「……でも……まだだから」
母「……いいと思うわよ?」
意外にも母は二人が今の関係を維持することを認めてくれているようだ
色々片付けてからその日は久しぶりに一人で、冷たい布団で眠ることにした
この四日間にあった色々なことを思い起こす
ひたすら彼女が温かかったことしか思い出せない……
なんだか自分が情けない
少し頭をクリーンにしたい
色々考えているうちに布団も暖まってきて、僕はゆっくりと眠りについていた
138 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/11/22(土) 20:55:58.28 ID:0q+uCgFAO
朝、ご飯が終わった頃を見計らうように女から電話がかかってきた
女「とりあえず駅前に集合で」
男「分かった」
今日はどこに遊びに行こうかな?
みんなで遊ぶ時間、大切にしよう
女「せっかくカップルできそうだし水族館あたり行ってみようかなって」
いいかも
電車に乗り一駅
僕らは海際の水族館にたどり着いた
友「着いた〜!」
女「ここから解散〜!」
どうも友たち二人の仲が深まってるように見える
キスでもしたのかな?
女友「銀ちゃん〜」
銀髪「は〜い」
あっちももうカップルしてるな
委員長「このメンバーの中じゃ浮いちゃいそう」
眼鏡「もっ、もっとくっついて良いんですぞ!」
委員長「ん〜、まあ眼鏡さんがいいなら」
あそこはまだ難しそうだな
そして気が付いたら僕と彼女だけ取り残されていた
少女「……行こうか」
男「うん」
チケットを買うと、彼女の手を握る
寒いのに彼女は手袋をしていない
つながっていたい気持ちなんだろうな
二人で大きな淡水魚の水槽を見る
アロワナ……ピラルク……アリゲーターガー
彼女がどんどん説明してくれる
139 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/11/22(土) 20:58:33.51 ID:0q+uCgFAO
こうやって彼女のことを知っていく時間が、すごく大切に思えた
少女「こういった熱帯の淡水魚の中には違法に放流されて根付いていたりするのもいるんだよな」
男「アリゲーターガーとか怖すぎるね」
少女「食べられるのかな?」
男「う〜ん、たぶん」
淡水魚コーナーの一角にナマズのコーナー
少女「キャットフィッシュは熱帯魚としても飼われてるから、綺麗だな」
男「なんかすごい顔してるのもいるけど」
少女「あはは、ほんとだ」
平たい顔のナマズの水槽を抜けると周囲を取り囲むような海水魚の巨大水槽
海の中を泳いでいるような壮大な景色……
僕らはゆっくりと海の中を漂う
彼女の手の温度が感じられる
今はこれで十分幸せで
巨大水槽を抜けるとクラゲや深海魚のコーナー
暗い幻想的な世界が広がっている……
二人で何も言わず光るクラゲの水槽の前で立ち止まる
少女「……綺麗」
男「うん」
二人でいろんな景色を見てきたね
こうしてまた一ページ
男「写真撮っておこう」
少女「綺麗に撮れるかな?」
男「フラッシュが反射しちゃうか」
少女「つけないと暗いしな」
男「難しい」
140 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/11/22(土) 21:01:29.61 ID:0q+uCgFAO
何枚か写真を撮って僕らはクラゲの水槽を離れた
明るい場所にでると、海亀やカワウソなどの動物のコーナー、珊瑚やナマコのコーナーがあった
少女「可愛いな〜、カワウソ」
男「ご飯食べてる顔は怖いけど」
少女「え〜、可愛いだろ?」
男「ナマコってグロテスクだよな……」
少女「なぜ人類はナマコを食べる気になったのだろう……」
男「タコも食べない国はあるしな」
少女「イカが食べたい」
男「お年玉有るし、回転寿司なら行けるかな」
少女「いいね、生きてる魚を見た後に魚を食べるのもどうかと思うが」
やがて一通り見て終わると他のメンバーと合流した
やっぱりこういう穏やかなデート、いいな
女「アシカショー見て帰るよ?」
男「うん、この後はそれぞれ別行動?」
女「まあ明日もデートするんだけどね」
そう言えば僕らも最初はとにかく二人っきりになりたかったなあ
今は二人っきりになると意識しすぎてしまう……
でもそれも良いかな
これからも二人でいる時間は増えていきそうだし、慣れないと
彼女の顔を見る
にっこり笑う彼女
最初から変わらないな
彼女の笑顔は可愛い
141 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/11/22(土) 21:04:18.01 ID:0q+uCgFAO
委員長「俺たちはどうしようかな?」
眼鏡「委員長猊下、我、デートを要請する!」
委員長「ええっ!」
委員長「……猊下じゃないけど、いいよ」
眼鏡「やったでござる!」
どうやらカップルが出来たようだ
なんかすごく変な告白を見た気がする
銀髪「じゃあ俺たちもここで」
女友「また来週ね〜」
女「またね!」
にぎやかにカップルたちは去っていった
男「……行こうか?」
少女「うん」
二人で回るお寿司屋さんに入る
少女「いかっ」
少女「たこっ」
少女「かいばしらっ」
男「結構マニアックだね」
少女「そうか?」
僕は卵とアナゴ、鉄火巻きを取った
少女「それもマニアックな取り方だと思うが」
久しぶりに食べるお寿司は美味しかった
少女「ふう……お寿司の後のお茶ってすごく美味しいな……」
男「うん、落ち着いた」
落ち着いた所でこれからどうするか、明日はどうするかと話し合う
今日は帰って、公園に寄る
明日は大きな公園を散歩して、映画を見て、街を歩く
少女「じゃあそれで」
駅に着いた所で、銀たちと委員長たちと偶然合流した
少女「君は爆弾に恋をした」
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