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少女「君は爆弾に恋をした」

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Part10
102 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/11/02(日) 20:17:21.70 ID:xWg9ImGAO
それでも五位以内……
うう、二十位代じゃとても勝てない……
一学期からは十位以上上がったが、三学期には彼女に勝てるようになるだろうか?
何か一つ勝たないと守るなんて言えない……
でも試験が終わった
冬休みにみんなで遊ぶ計画を立てる
委員長がわりと乗り気で新鮮だった
僕は彼女とのクリスマスデートの計画を練った
少女「ばくはつするーっ!」
少女「楽しみすぎてばくはつするーっ!」
僕の彼女が世界を滅ぼしそうな勢いで過熱してる
可愛い……可愛い……
とりあえず冬休み初めは彼女とクリスマスデートだ
そのあとみんなでカラオケに出かけて
大晦日から新年は彼女と一緒に
年が明けたらまたみんなで映画にでも……
そう言えば黒服の男達はどこに行ったんだろう?
まあいいか、楽しもう、全力で冬休みを!
僕は彼女とクリスマスイブの計画を練った
最後は公園だけど、お昼はどうしよう
映画もいいかな?
少女「そうだね、商店街を回ってから映画を見て、レストランで夕食を食べて……」
男「映画のあと時間が開くからショッピングでもしようか?」
少女「うん、いいかも」

103 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/11/02(日) 20:20:05.77 ID:xWg9ImGAO
終業式が終わり、冬休みになった
そして、クリスマスイブのデートがはじまる
少女「〜〜〜♪」
二人で恋愛映画を観た
タイムスリップしてきた武士と恋愛する映画……ラブコメだ
映画の後ショッピングモールのクリスマス飾りを見て回る
少女「あは……クリスマスイブだなあ……」
男「映画だと家に取り残された少年が泥棒と戦ったりするクリスマスイブだな」
少女「なんとなくだけどそれは古いな」
分かるんだ
少女「見て見て、あのサンタひげ長い」
男「トナカイ足短い」
少女「……」
少女「二人っきり……久しぶり」
男「……ふふっ、今夜は逃がさないよ?」
少女「うう……っ」
少女「なんだか体中から幸せホルモンが出てくるぅ……」
男「うん」
まずは手をつないだ
ああ、試験から解放された幸せが更に上乗せされて
幸せだ……
少女「今晩はレストランなんだよね……」
男「抜かりなく予約していますよ、姫」
少女「〜〜〜!」
レストランに着くと、店員に奥の席に案内された
男「何を食べようか?」
少女「クリスマスだから鶏肉だな……」
男「七面鳥もあるみたいだけど……」

104 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/11/02(日) 20:22:20.04 ID:xWg9ImGAO
少女「正式には七面鳥なんだが、私はあんまり好きじゃないな」
男「食べたことあるんだ?」
少女「うん、去年な、お母さんと……」
男「今回はクリスマスプレートを頼もうか」
少女「無難だな」
少女「でも……楽しいよ」
男「うん」
平和なクリスマスイブ
周りもカップルばかりだ
そっか
今年が初めて彼女と暮らすクリスマスイブ
思わずニッコリすると彼女も嬉しそうだ
男「あ、お母さんがケーキ用意してくれてるんだった」
少女「君のお母さんとクリスマスイブもいいかな」
男「君が良いなら家に帰ろうか」
少女「いいよ!」
美味しいクリスマスディナーを食べると、僕らはゆっくりショッピングモールをまわりながら家路に着く
少女「やっぱり綺麗だな……クリスマスの街並み……」
男「今日のデートは濃密だなあ」
少女「うん」
少女「でも何か物足りなくないか?」
男「え?」
彼女は僕が振り向くと同時にキスをしてきた
男「〜〜!」
まったく、まったく、
勝てる気がしないっつの!

105 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/11/02(日) 20:24:09.01 ID:xWg9ImGAO
家に帰ると母はやる気まんまんのクリスマスディナーを用意していた
今日ご飯食べて帰るって言ったのに……
博士も家に招かれて来ていた
いつの間に母と博士は連絡を取り合う仲になっていたんだろう?
僕らは四人で楽しく色々な話をしながら、そのディナーを平らげた
幸せだとお腹が空くんだなあ
四人でケーキを食べる
半ホイール残ったけど明日食べたらいい
僕は彼女を送る
博士は遠慮したのか、お母さんと話して後から帰ると言う
僕らは約束通り
公園に寄る
もちろん
キスした
キス
キス
えっ?
キスしてキスしてキスしてキスしてキスしたおした
この公園には明日跡が残っているだろう
灼熱の愛に溶けた僕の焼け跡が
少女「んふっ♪」
男「……溶けて無くなるっ!」
少女「無くなったらやだ」
二人でベンチに座る
不思議だ
全く寒くない
少女「今日は雪の予報だったんだけど」
科学的に考えてしまえば降雪前に湿度が上がり体感温度が高まっているとか説明はつくのだが……
暖かい
君のお陰で
それが全てだった

106 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/11/02(日) 20:26:23.49 ID:xWg9ImGAO
やがて
空から雪が降ってくる
冬休みは友達との予定も山積みで
少女「楽しみだね!」
いつかこの幸せが壊れるとしても
僕らはこの手をけして離さない
少女「メリークリスマス!」
男「メリークリスマス!」
翌日、女から連絡が入り、僕らはグループで遊ぶことになった
こういう行動力は本当に助かるなあ
銀や委員長をグループに加えて初めての外出だ
僕は彼女を迎えに行き、手を繋いで駅前に集合した
女「おーい、こっちこっち」
男「ああ、おはよ」
友「やっと来たな」
男「お前らクリスマスデートした?」
友「した……」
女「なんとか頬にキスまでは進んだ……」
雪中行軍か
女「別に無理矢理やったりしてないから!」
友「いきなりだったけど……」
男「幸せか?」
友「当たり前だろ……」
少女「お、惚気か」
女「どうせあんたたちの方がラブラブだったんでしょ?」
男「二十回くらいキスしたかな?」
友「猿か!」
少女「猿はキスしないぞ!」
委員長「おはよ、にぎやかだなカップル組は」
男「おはよう」
眼鏡「おはよう諸君」
銀髪「俺が最後?」
女友「ごめーん、遅れた」


107 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/11/02(日) 20:27:56.71 ID:xWg9ImGAO
八人でまずはカラオケに入り、午後の予定を決めた
女「スケート行かない?」
少女「あ、楽しそう」
委員長「体を動かしたいな」
銀髪「せっかくだし女の子と滑りたいな」
女友「は〜い、立候補〜」
銀髪「良いよ」
お、カップル成立の予感
まわりがカップルの方がいちゃいちゃしやすいから頑張って欲しい
眼鏡「ぬう……これ以上リア充が増えたら孤立してしまう」
委員長「仕方ないから俺たちもつき合ってるふりをしよう」
眼鏡「ななな……っ」
眼鏡「良かろう……貴様がその気なら血の一滴まで絞り尽くしてくれるわ!」
委員長「怖い」
眼鏡「いきなり告白されても戸惑うだろう!」
委員長「告白はしてないな」
男「とりあえず人数は合うな」
女「まだまだ楽しみは尽きないね」
男「年末年始はどうする?」
女「とりあえずお正月のお昼に現地集合で神社に参拝に行こう」
男「うん、悪くない」
ところで、彼女の歌は大分上手くなっていた
人数が多いのであまり聞けなかったのは残念だ

108 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/11/02(日) 20:30:09.95 ID:xWg9ImGAO
女「人は日々成長するもんだね」
友「欠点がどんどん無くなっていくな」
男「二人でいるといろいろ欠点も見せてくれるけど」
委員長「なんだかうらやましい関係だな」
眼鏡「私は欠点の塊だぞ」
委員長「それもどうかと思う」
銀髪「女友さんは?」
女友「欠点無いように見える〜?」
銀髪「見えないな」
女友「事実だけど〜」
そう言えば銀も十位か……
頑張ろう……
少女「じゃあスケート行こうか」
男「よし、出よう」
僕らはスケートに向かった
少女「うう、初めてだ」
男「気をつけて」
スケートリンクは広い
それぞれのカップルに分かれて滑り出す
彼女は最初はフラフラしていたが、持ち前の運動神経であっという間に上手くなっていく
男「本当に僕の彼女万能すぎ」
少女「一緒に滑ろう?」
男「うん」
手袋越しに伝わってくる彼女の体温が、幸せだ
直に繋げないのがちょっと残念
でも
男「キスならできるよね」
少女「んっ」
キスしながら滑った
転んだら危ないかな
少女「やっぱり気持ちいいし幸せ……」
友「うわあ……」
女「うわあ……」
女友「良いなあ」

109 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/11/02(日) 20:31:47.16 ID:xWg9ImGAO
銀髪「うらやましいね」
銀髪「……」
銀と彼女は言うなれば同じ存在だ
やはり普通に生きられることに憧れがあるんだろうな……
もう少しこのグループで遊んだら、銀と女友をつきあわせてもいいかも知れない
眼鏡「委員長陛下……拙者腰がガクブルでござる……」
委員長「陛下ではないけど、捕まって良いよ」
眼鏡「かたじけない」
あれもなんだかバランスの良いカップルに見えるな〜
少女「みんながカップルなら好き放題いちゃいちゃできるな」
男「もうしてると思うけど」
少女「そうか?」
男「うん」
僕はまた彼女を抱きしめて、キスをした
少女「してたな」
男「うん」
眼鏡「けしからんけしからん」
委員長「危ないよ」
眼鏡「ぬう……手を繋いでしまった……」
委員長「けっこう良いものだね」
銀髪「さあ、僕らも行こうか」
女友「うん〜」
銀髪「なかなか上手いね」
女友「銀君も流石に上手い〜」
銀髪「あはは、何度かやったことあるから」
順調にカップルが出来上がっているようだ

110 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/11/02(日) 20:34:22.25 ID:xWg9ImGAO
結局夕方まで八人で遊んで、それぞれカップルで帰ることにした
少女「次のイベントは何かな?」
男「大晦日は博士と二人でうちに来るだろ?」
少女「お邪魔します」
男「母さんもこの前博士と話せて喜んでたよ」
少女「博士も楽しかったって」
男「家族ぐるみの付き合いって良いね」
少女「あ、そう言えばお父さんは?」
男「今年は忙しくて帰れないらしい」
少女「残念だな」
男「まあね、母さんはこの前一週間ベッタリしてたらしいけど」
少女「私たちもいつまでもそんなラブラブカップルでいたいね」
男「もちろん」
今年はもうすぐ終わる
でもすぐに新しい年がやってくる
そうやって僕らは一緒の時間を積み上げて行く
どんどん寒くなってくるけど、それがお互いの体温を感じさせて
僕らの距離はどんどん縮まって行く
少女「初日の出はどこで見るの?」
男「いつもは家から見てるけど、今年はどこかに出かけてもいいかな?」
少女「今年と言うか来年だけど」
男「そっか」
少女「どこに行こうか?」
男「あんまり遠くには行けないからなあ」
少女「ここから東だと高い山が見えるね」

111 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/11/02(日) 20:36:15.53 ID:xWg9ImGAO
男「そこの麓までは遠いから手前の川まで行こうか」
少女「寒いから厚着していかないとだな」
男「うん」
僕たちはいつもの公園でいつものようにキスをして別れた
それにしても平和だ
いつまでも続けばいいのに
大晦日、朝から僕らは大掃除を始めた
今年は空き部屋を使ったし、皆がまた来ても良いように綺麗にしておかないと
まずは自分の部屋の掃除に取りかかる
窓を開けると冷たい空気が入って
普段掃除しない所まで綺麗にして行くと、気分も良くなってきた
自分の部屋を一通り掃除すると空き部屋に取りかかる
お昼には彼女たちが来るので半日で片付けないといけない
下の階では母がドタバタ走り回っている
掃除を終えるとちょうど二人が訪れた
少女「こんにちは」
博士「すみません、お世話になります」
母「いえいえ、二人だと寂しいですからね」
博士「あ、これオードブルですが」
母「まあまあ、お気を使わせてすみません」
母「じゃあお母さん買い物してくるからお客さんよろしくね」
男「わかった」
少女「お邪魔します」
博士「悪いね、いつも」
穏やかに僕と彼女の年越しが始まる