少女「君は爆弾に恋をした」
Part6
60 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/11/02(日) 00:12:51.96 ID:xWg9ImGAO
男「とりあえずさ、四人居たら襲われたりはしないだろ」
男「初めてのデートなんだから、楽しく行こう!」
僕の言葉で二人は状況を思い出したようで、赤くなる
四人でショッピングモールに向かう
僕と彼女が手を繋いでいると、二人もそわそわし始めた
男「手くらい繋げばいいのに」
女「う、そうよね……」
そう言えば色々女にはお返ししなくてはならない事があったっけ
僕は彼女を抱き寄せて見せた
友「うお……」
女「もう完璧に恋人同士だね……」
少女「幸せだぞ?」
彼女は攻撃力高いな
女「う〜」
流石の女も踏み切れないでいるようだ
しかし友は
友「しししし……仕方ないな……」
震えながらも女の手を取った
やるじゃないか
女「うわっ、なんかじっとりしてる」
友「女だって汗かいてるじゃんか!」
少しずつ距離も縮まって行くんだろうけど、今の二人ではこんなものかも知れない
僕は再び彼女と手を繋いで、ちょっと駆けだしてみた
友「お、おい、待てよ」
男「ははっ!」
少女「あははっ!」
女「行くよ、ほら」
友「お、おう」
61 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/11/02(日) 00:17:38.81 ID:xWg9ImGAO
ダブルデートって意外に面白い
僕と彼女も楽しいし、二人も早く仲良くなれるだろうし
少女「服、どんなのが良いかな?」
女「もう暖かい服じゃないと辛いよね、冬物探そうか?」
服を選びはじめると女は余裕を取り戻したようだ
もう少し混乱してたら面白かったのに
友「服か〜」
男「友はあんまりこだわりないのか?」
友「こういう所より古着とかのが好きなんだよな」
男「ああ、逆か」
女「古着なんてやめてよ?」
友「仕方ないな……」
まあここはそれぞれの彼女に合わせるべきだろう
男「僕はどんな服が似合うと思う?」
少女「黒系かな?」
女「黒ばっかりも面白くないから藍色とか入れてみるとか」
男「ああ、なるほど」
友「じゃあこっちの……」
少女「私はどんなのが似合うかな?」
男「白、絶対白」
女「転校してきた時のワンピ似合ってたもんね〜」
男「そう、雪の妖精みたいだった」
少女「そうか」
あ、赤くなった
友「女は赤だな」
女「返り血の色が分からないからね、っておい」
男「黒の方が分からないぞ」
女「別に返り血の色は隠さなくて良いから!」
62 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/11/02(日) 00:19:47.74 ID:xWg9ImGAO
少女「女は今まで何人殺したんだ?」
女「ん〜、だいたい……って殺してないわっ!」
男「そうだよ、闇に葬ってるんだよ」
女「同じだっ!」
友「そうだよな、殴ったら死んだだけで」
女「どこのゴリラだっ!」
少女「女は面白いな」
彼女が笑うと女も笑い出した
四人でいるとにぎやかだな〜
まあちょっと彼女と二人きりになりたい気持ちもあるけれど
お昼になったのでレストランに入る
ここで僕は提案してみた
男「二人ずつで席分けない?」
女「え〜、ん〜、まあ仕方ないか」
友「二人きりか……」
少女「まあ同じ店に入るんだ、いいじゃないか」
どうも彼女も僕と同じ気持ちだったようだ
二人ずつ別れて店に入る
席は隣になった
あんまり変わらないかな?
でも店内はにぎやかで、隣の席でも声はあまり聞こえない
男「何食べる?」
少女「たらこパスタ!」
男「好きなの?」
少女「うん〜、和風なのが好き」
男「まあ全く和風でなくもないけど」
男「じゃあ僕も何か和風のメニューにするからお互いのを食べてみようか」
女「……あっちはレベル高いなあ」
友「もうキスまでしてるんだもんな……」
63 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/11/02(日) 00:21:45.86 ID:xWg9ImGAO
女「うう……とてもそこまでは行けない」
友「だ、段階を踏まなきゃな」
女「……そう言えば私あの子に、送ってもらったお礼に頬にキスしなさい、とか手を繋ぎなさい、とか色々アドバイスしたんだよね〜」
友「人にアドバイスするのと自分がやるのは違うわな……」
女「ま、まあしばらくは、ね」
友「ま、まあな」
女たちの話が少し聞こえた
あのキスも女の仕込みだったのか
それもそうか
少女「女の作戦は大成功だった」
男「大成功だったね」
少女「……唇にキスは言われてやったわけじゃないが」
男「……そうだね」
少女「……ちゅっ」
男「わっ!」
いきなりキスされてびっくり
短いキスだったけど、ドキドキする
男「意外と大胆だね」
少女「……」
真っ赤だ
自分でしてきたのに、可愛いな〜
女「……」
友「……見せつけられたな……」
女「恐ろしい……恋は人をあそこまで変えるのか……」
友「恐ろしいな……」
注文したメニューが少しずつ出されてくる
僕のは塩鯖定食だ
少女「ん〜、いい香りだな」
64 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/11/02(日) 00:23:17.76 ID:xWg9ImGAO
男「少し食べてみる?」
僕は少し鯖を割いて、自分の箸で彼女の口に運ぶ
少女「ん、美味しい」
女「……レベル高い……レベル違いすぎる……」
友「……こ、こっちに集中するか」
女「そ、そうだね」
あちらの二人も自分たちの食事を始めたようだ
男「うん、美味しい」
少女「美味しいね、これ少し食べるか?」
男「いただきます」
かなり積極的になってる僕たち二人
これも女たちのお陰かな?
ダブルデートは僕たちにも良い影響が有ったようだ
食事を終えると僕らは十分な買い物を済ませて、それぞれ家路に着く
男「くれぐれも気をつけろよ、友」
友「ああ、忘れてないよ」
女「ありがとう、友」
友「お、おう」
少女「今日だけでも私が着いて行くか?」
女「いや、それは二人に悪いから」
男「悪いな、気を使わせたみたいで」
女「友が居たらそうそう手を出せないと思うし」
男「そうだな、見た目だけならヘタレに見えないからな」
友「骨の髄がヘタレなだけで……ってほっとけ」
男「自分で言うな」
少女「あははっ」
65 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/11/02(日) 00:25:43.71 ID:xWg9ImGAO
でもこれは本当なら僕たち二人の問題だ
友たち二人に迷惑がかからなければ良いのだが……
帰りに色々と彼女と話をする
男「平日に一度女の家まで行ってみるか」
少女「後を着いて行くんだな?」
男「うん、出来ればさっさと捕まえて警察に突き出したい」
少女「私が捕まえよう」
男「いや、君の力がバレたらまずい」
少女「そうか……、難しいな」
男「とりあえずその二人組がストーキングしてる証拠写真でも撮って警察に見せる」
少女「なるほどな」
だいたい彼女を狙うような組織がまともな組織のはずがない
拳銃でも出てくれば刑務所行きだ
危険だが、最初から分かっていること……
何か僕は少し度胸がついた気がする
隣にいつも爆弾がいるんだから
大好きな爆弾が
少女「またそうやってじっと見つめる……ずるい……」
男「はは、だって可愛いんだもの」
少女「ずるいずるい」
彼女はポカポカと殴ってくる
本気で殴られたら骨が折れるだろうが、ちゃんと手加減してくれてる
それでも痛いけど
男「あいたたた……」
少女「知らないっ」
男「仕返しっ」
僕は彼女にキスする
66 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/11/02(日) 00:28:12.12 ID:xWg9ImGAO
少女「……本当、ずるい」
男「お昼の分の仕返し」
少女「あはは……思い出すと恥ずかしい」
彼女の家に着くまで、ずっとこんな調子で
変なストーカーの話さえ無ければ、幸せだったのになあ……
絶対ぶっちめてやる!
次の日、女たちとも打ち合わせして、二人の後から女の家に向かう事にした
組み合わせを変えて、彼女と女が先に行き、後から僕と友で追跡する事にした
友「少女ちゃんが一番強いしな……」
男「しかも相手が油断するだろうし」
女「うん、良い作戦」
少女「よし、行くか」
男「週末までに片を付けたいな」
女「だね!」
二人が校門を出てしばらくすると、黒い車が止まって、黒服の男が一人降りてくる
僕はそのシーンを写真に撮り、車のナンバーも写真に収めた
友「お前盗撮の才能あるんじゃね?」
男「そんな才能はいらないな」
しかし黒服って目立つな
よくあんな格好でストーキングするよ
バレバレじゃないか
相手方が三流の組織なら簡単に潰せるかも知れない
根っこまで引っこ抜いてやる
この時、僕は少し簡単に考えすぎていたかも知れない
67 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/11/02(日) 00:30:11.84 ID:xWg9ImGAO
とりあえず女たちは無事に家まで着いた
彼女がこちらに駆けてくる
間にいる黒服の横を素知らぬ顔で通り過ぎる
彼女の写真を撮るふりをして黒服を撮った
黒服は慌てて顔を逸らす
もう遅いが
少女「ダーリン!」
……新鮮だ
彼女が僕に抱きついてくる
そのまま僕たちは友と三人で家路に
着くふりをして、交番に向かった
警官が話を聞いてくれるが、流石にこれだけでは逮捕できないらしい
男「職質だけでも良いんですが……」
警官「そうだねえ、とりあえず君たちの連絡先を教えて」
ここは正直に教えるしかない
とりあえず僕の携帯番号と住所、学校を教える
警官「約束はできないけど、君たちの帰宅する時間帯にパトロールはしてみるよ」
男「ありがとうございます」
やはりこれで安心、とはならないようだ
それと同時に僕は嫌な想像をしてしまう
女が転校生じゃないとばれるのは時間の問題じゃないか……
今日彼女は黒服に顔を見られてしまった……
男「すみませんお巡りさん、彼女の家もパトロールしてもらえませんか?」
警官「?」
68 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/11/02(日) 00:32:14.48 ID:xWg9ImGAO
警官「話が見えないな」
それは当然だ
僕は頭を回す
男「もしこいつらが女さんを狙っているなら友達の彼女を誘拐して言うことを聞かせようとするかも分からないですから」
警官「ん〜、ストーカーの狙いも分からんから有り得ないとは言えないけど、それだけで人を割くのはなあ……」
困った
そうだ、それなら
男「学校の方をパトロールするのはどうでしょうか?」
警官「なるほど」
警官「分かった、学校の巡回をしてみよう」
男「ありがとうございます!」
職質しただけでボロを出すとは思えないが、警察に睨まれたら派手なことはできないはずだ
とりあえずはこれで良しとするしかない
少女「私があいつらをやっつけられたら簡単なんだがな……」
男「確かに」
友「覆面して襲うとか」
警官「よく君ら警官の前でそんな話できるな」
男「でも正当防衛なら良いですよね?」
警官「まあ、やりすぎなければね」
そうだ、もっと色々考えておくべきだ
最悪彼女の正体がばれても、組織さえ解体させられるならそれでいいんだ
69 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/11/02(日) 00:34:46.94 ID:xWg9ImGAO
僕たちはそれぞれ帰宅する
ただ、僕は念の為彼女を送る
……本当は二人でいたいだけだけど
少女「友も気をつけろ」
友「ああ、じゃあまた明日!」
男「ああ」
友と別れるとまた二人で手を繋いだり、キスをしたり……
女と友には悪いけど幸せだ
いつもの公園で二人でベンチに座る
少女「私たちの問題だ」
男「うん」
少女「私たちであいつらをストーキングできないだろうか?」
意外な発想だが、向こうは車だ
発信機でも付けられたら別だが、そもそもいちいち組織まで帰らずにホテルなどに泊まっているかも知れない
男「……無理かな」
そもそもこちらから動かなければ諦めて他に行くかも知れない
そうだ、こちらが尻尾を出さなければ分かるはずがない
我慢比べになるのは癪に触るが、我慢するしかない
彼女を探す組織が現れる度戦うわけにもいかない
警官に連絡先をもらっているし、本当に危険なら彼女もいる
男「とにかく今は我慢するしかない」
少女「悔しいな」
少女「私の百テラジュールはこんな時にマッチほども役に立たない……」
男「とりあえずさ、四人居たら襲われたりはしないだろ」
男「初めてのデートなんだから、楽しく行こう!」
僕の言葉で二人は状況を思い出したようで、赤くなる
四人でショッピングモールに向かう
僕と彼女が手を繋いでいると、二人もそわそわし始めた
男「手くらい繋げばいいのに」
女「う、そうよね……」
そう言えば色々女にはお返ししなくてはならない事があったっけ
僕は彼女を抱き寄せて見せた
友「うお……」
女「もう完璧に恋人同士だね……」
少女「幸せだぞ?」
彼女は攻撃力高いな
女「う〜」
流石の女も踏み切れないでいるようだ
しかし友は
友「しししし……仕方ないな……」
震えながらも女の手を取った
やるじゃないか
女「うわっ、なんかじっとりしてる」
友「女だって汗かいてるじゃんか!」
少しずつ距離も縮まって行くんだろうけど、今の二人ではこんなものかも知れない
僕は再び彼女と手を繋いで、ちょっと駆けだしてみた
友「お、おい、待てよ」
男「ははっ!」
少女「あははっ!」
女「行くよ、ほら」
友「お、おう」
61 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/11/02(日) 00:17:38.81 ID:xWg9ImGAO
ダブルデートって意外に面白い
僕と彼女も楽しいし、二人も早く仲良くなれるだろうし
少女「服、どんなのが良いかな?」
女「もう暖かい服じゃないと辛いよね、冬物探そうか?」
服を選びはじめると女は余裕を取り戻したようだ
もう少し混乱してたら面白かったのに
友「服か〜」
男「友はあんまりこだわりないのか?」
友「こういう所より古着とかのが好きなんだよな」
男「ああ、逆か」
女「古着なんてやめてよ?」
友「仕方ないな……」
まあここはそれぞれの彼女に合わせるべきだろう
男「僕はどんな服が似合うと思う?」
少女「黒系かな?」
女「黒ばっかりも面白くないから藍色とか入れてみるとか」
男「ああ、なるほど」
友「じゃあこっちの……」
少女「私はどんなのが似合うかな?」
男「白、絶対白」
女「転校してきた時のワンピ似合ってたもんね〜」
男「そう、雪の妖精みたいだった」
少女「そうか」
あ、赤くなった
友「女は赤だな」
女「返り血の色が分からないからね、っておい」
男「黒の方が分からないぞ」
女「別に返り血の色は隠さなくて良いから!」
62 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/11/02(日) 00:19:47.74 ID:xWg9ImGAO
少女「女は今まで何人殺したんだ?」
女「ん〜、だいたい……って殺してないわっ!」
男「そうだよ、闇に葬ってるんだよ」
女「同じだっ!」
友「そうだよな、殴ったら死んだだけで」
女「どこのゴリラだっ!」
少女「女は面白いな」
彼女が笑うと女も笑い出した
四人でいるとにぎやかだな〜
まあちょっと彼女と二人きりになりたい気持ちもあるけれど
お昼になったのでレストランに入る
ここで僕は提案してみた
男「二人ずつで席分けない?」
女「え〜、ん〜、まあ仕方ないか」
友「二人きりか……」
少女「まあ同じ店に入るんだ、いいじゃないか」
どうも彼女も僕と同じ気持ちだったようだ
二人ずつ別れて店に入る
席は隣になった
あんまり変わらないかな?
でも店内はにぎやかで、隣の席でも声はあまり聞こえない
男「何食べる?」
少女「たらこパスタ!」
男「好きなの?」
少女「うん〜、和風なのが好き」
男「まあ全く和風でなくもないけど」
男「じゃあ僕も何か和風のメニューにするからお互いのを食べてみようか」
女「……あっちはレベル高いなあ」
友「もうキスまでしてるんだもんな……」
63 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/11/02(日) 00:21:45.86 ID:xWg9ImGAO
女「うう……とてもそこまでは行けない」
友「だ、段階を踏まなきゃな」
女「……そう言えば私あの子に、送ってもらったお礼に頬にキスしなさい、とか手を繋ぎなさい、とか色々アドバイスしたんだよね〜」
友「人にアドバイスするのと自分がやるのは違うわな……」
女「ま、まあしばらくは、ね」
友「ま、まあな」
女たちの話が少し聞こえた
あのキスも女の仕込みだったのか
それもそうか
少女「女の作戦は大成功だった」
男「大成功だったね」
少女「……唇にキスは言われてやったわけじゃないが」
男「……そうだね」
少女「……ちゅっ」
男「わっ!」
いきなりキスされてびっくり
短いキスだったけど、ドキドキする
男「意外と大胆だね」
少女「……」
真っ赤だ
自分でしてきたのに、可愛いな〜
女「……」
友「……見せつけられたな……」
女「恐ろしい……恋は人をあそこまで変えるのか……」
友「恐ろしいな……」
注文したメニューが少しずつ出されてくる
僕のは塩鯖定食だ
少女「ん〜、いい香りだな」
64 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/11/02(日) 00:23:17.76 ID:xWg9ImGAO
男「少し食べてみる?」
僕は少し鯖を割いて、自分の箸で彼女の口に運ぶ
少女「ん、美味しい」
女「……レベル高い……レベル違いすぎる……」
友「……こ、こっちに集中するか」
女「そ、そうだね」
あちらの二人も自分たちの食事を始めたようだ
男「うん、美味しい」
少女「美味しいね、これ少し食べるか?」
男「いただきます」
かなり積極的になってる僕たち二人
これも女たちのお陰かな?
ダブルデートは僕たちにも良い影響が有ったようだ
食事を終えると僕らは十分な買い物を済ませて、それぞれ家路に着く
男「くれぐれも気をつけろよ、友」
友「ああ、忘れてないよ」
女「ありがとう、友」
友「お、おう」
少女「今日だけでも私が着いて行くか?」
女「いや、それは二人に悪いから」
男「悪いな、気を使わせたみたいで」
女「友が居たらそうそう手を出せないと思うし」
男「そうだな、見た目だけならヘタレに見えないからな」
友「骨の髄がヘタレなだけで……ってほっとけ」
男「自分で言うな」
少女「あははっ」
でもこれは本当なら僕たち二人の問題だ
友たち二人に迷惑がかからなければ良いのだが……
帰りに色々と彼女と話をする
男「平日に一度女の家まで行ってみるか」
少女「後を着いて行くんだな?」
男「うん、出来ればさっさと捕まえて警察に突き出したい」
少女「私が捕まえよう」
男「いや、君の力がバレたらまずい」
少女「そうか……、難しいな」
男「とりあえずその二人組がストーキングしてる証拠写真でも撮って警察に見せる」
少女「なるほどな」
だいたい彼女を狙うような組織がまともな組織のはずがない
拳銃でも出てくれば刑務所行きだ
危険だが、最初から分かっていること……
何か僕は少し度胸がついた気がする
隣にいつも爆弾がいるんだから
大好きな爆弾が
少女「またそうやってじっと見つめる……ずるい……」
男「はは、だって可愛いんだもの」
少女「ずるいずるい」
彼女はポカポカと殴ってくる
本気で殴られたら骨が折れるだろうが、ちゃんと手加減してくれてる
それでも痛いけど
男「あいたたた……」
少女「知らないっ」
男「仕返しっ」
僕は彼女にキスする
66 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/11/02(日) 00:28:12.12 ID:xWg9ImGAO
少女「……本当、ずるい」
男「お昼の分の仕返し」
少女「あはは……思い出すと恥ずかしい」
彼女の家に着くまで、ずっとこんな調子で
変なストーカーの話さえ無ければ、幸せだったのになあ……
絶対ぶっちめてやる!
次の日、女たちとも打ち合わせして、二人の後から女の家に向かう事にした
組み合わせを変えて、彼女と女が先に行き、後から僕と友で追跡する事にした
友「少女ちゃんが一番強いしな……」
男「しかも相手が油断するだろうし」
女「うん、良い作戦」
少女「よし、行くか」
男「週末までに片を付けたいな」
女「だね!」
二人が校門を出てしばらくすると、黒い車が止まって、黒服の男が一人降りてくる
僕はそのシーンを写真に撮り、車のナンバーも写真に収めた
友「お前盗撮の才能あるんじゃね?」
男「そんな才能はいらないな」
しかし黒服って目立つな
よくあんな格好でストーキングするよ
バレバレじゃないか
相手方が三流の組織なら簡単に潰せるかも知れない
根っこまで引っこ抜いてやる
この時、僕は少し簡単に考えすぎていたかも知れない
67 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/11/02(日) 00:30:11.84 ID:xWg9ImGAO
とりあえず女たちは無事に家まで着いた
彼女がこちらに駆けてくる
間にいる黒服の横を素知らぬ顔で通り過ぎる
彼女の写真を撮るふりをして黒服を撮った
黒服は慌てて顔を逸らす
もう遅いが
少女「ダーリン!」
……新鮮だ
彼女が僕に抱きついてくる
そのまま僕たちは友と三人で家路に
着くふりをして、交番に向かった
警官が話を聞いてくれるが、流石にこれだけでは逮捕できないらしい
男「職質だけでも良いんですが……」
警官「そうだねえ、とりあえず君たちの連絡先を教えて」
ここは正直に教えるしかない
とりあえず僕の携帯番号と住所、学校を教える
警官「約束はできないけど、君たちの帰宅する時間帯にパトロールはしてみるよ」
男「ありがとうございます」
やはりこれで安心、とはならないようだ
それと同時に僕は嫌な想像をしてしまう
女が転校生じゃないとばれるのは時間の問題じゃないか……
今日彼女は黒服に顔を見られてしまった……
男「すみませんお巡りさん、彼女の家もパトロールしてもらえませんか?」
警官「?」
68 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/11/02(日) 00:32:14.48 ID:xWg9ImGAO
警官「話が見えないな」
それは当然だ
僕は頭を回す
男「もしこいつらが女さんを狙っているなら友達の彼女を誘拐して言うことを聞かせようとするかも分からないですから」
警官「ん〜、ストーカーの狙いも分からんから有り得ないとは言えないけど、それだけで人を割くのはなあ……」
困った
そうだ、それなら
男「学校の方をパトロールするのはどうでしょうか?」
警官「なるほど」
警官「分かった、学校の巡回をしてみよう」
男「ありがとうございます!」
職質しただけでボロを出すとは思えないが、警察に睨まれたら派手なことはできないはずだ
とりあえずはこれで良しとするしかない
少女「私があいつらをやっつけられたら簡単なんだがな……」
男「確かに」
友「覆面して襲うとか」
警官「よく君ら警官の前でそんな話できるな」
男「でも正当防衛なら良いですよね?」
警官「まあ、やりすぎなければね」
そうだ、もっと色々考えておくべきだ
最悪彼女の正体がばれても、組織さえ解体させられるならそれでいいんだ
69 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/11/02(日) 00:34:46.94 ID:xWg9ImGAO
僕たちはそれぞれ帰宅する
ただ、僕は念の為彼女を送る
……本当は二人でいたいだけだけど
少女「友も気をつけろ」
友「ああ、じゃあまた明日!」
男「ああ」
友と別れるとまた二人で手を繋いだり、キスをしたり……
女と友には悪いけど幸せだ
いつもの公園で二人でベンチに座る
少女「私たちの問題だ」
男「うん」
少女「私たちであいつらをストーキングできないだろうか?」
意外な発想だが、向こうは車だ
発信機でも付けられたら別だが、そもそもいちいち組織まで帰らずにホテルなどに泊まっているかも知れない
男「……無理かな」
そもそもこちらから動かなければ諦めて他に行くかも知れない
そうだ、こちらが尻尾を出さなければ分かるはずがない
我慢比べになるのは癪に触るが、我慢するしかない
彼女を探す組織が現れる度戦うわけにもいかない
警官に連絡先をもらっているし、本当に危険なら彼女もいる
男「とにかく今は我慢するしかない」
少女「悔しいな」
少女「私の百テラジュールはこんな時にマッチほども役に立たない……」
少女「君は爆弾に恋をした」
Part1<< Part2 Part3 Part4 Part5 Part6 Part7 Part8 Part9 Part10 >>Part17
評価する!(800)
「いかやき」さん作品一覧に戻る