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3センチメンタル・ヤング・ピーポー
[8] -25 -50 

1: :2012/1/28(土) 22:24:39 ID:kbMCzVk3I2

高校生の馬鹿馬鹿しくて、

ちょっぴりセンチメンタルな

青春グラフィティ───開幕。



※登場人物が増える予定の為、名前を付けています。




927: ◆UTA.....5w:2012/7/11(水) 21:57:28 ID:QKOtLkN7Y2

男子A「歯も磨いたし、パジャマも着た!夜はこれからだぜー!」

男子B「うん、おやすみー。電気消してね」ガサゴソ

男子C「……」ガサゴソ

男子A「おーい!布団に潜るな!寝たら死ぬ!寝たら死ぬぞ!」

男子A「これが終わったら次の出番はいつになるか分からないんだぞ!?それでいいのか!?」

男子B「うん、だってモブだもの」

男子A「ちくしょー!誰か名前をくれー!」

男子C(……煩い)


928: 投下終了です ◆UTA.....5w:2012/7/11(水) 21:58:17 ID:sSjH7I.Kqo

男子A「俺だって4馬鹿みたいに賑やかにしたいのにー!」ウワァァン

男子B「はいはい、おやすみ」

男子C(物語の主人公気質じゃないけれど……)

男子C「おやすみ」

男子C(……この二人も、十分賑やかだ)


男子A「……ちょっと待て」

男子A「男子Cが……」

男子B「笑った……」

男子A「男子Cがっ──…」

男子C「……もういいよ、それ」


929: 名無しさん@読者の声:2012/7/11(水) 22:38:57 ID:oDTaEaz8JY
ありがとうございます!
男子Cリクエストしたヤツですww

登場人物いっぱい出して頂いて、大変美味しゅうございましたw


鈴木嬢のお話では、鈴木父のキャラに萌えたし。
あのキャラ好きだww



男子Cのお話では、鳴海と篠くんの、『クララ……じゃない、男子Cが笑った!』におれが盛大に吹きましたwww

あと、男子Bが意外にいいヤツみたいで新たな発見!!!


本当にありがとう。
そして、思いのほか>>1先生を疲れさせてごめんねwww

つしえんand食堂プリン

930: 名無しさん@読者の声:2012/7/11(水) 23:37:17 ID:4VkQ0YDb6U
クララ…じゃない、男子Cが思いのほか可愛くて好きになったw
大分前に誰かがレスしてたけどモブもいい味出してるw

自分からも
っ食堂プリン
っCCCCC
931: 名無しさん@読者の声:2012/7/12(木) 09:03:31 ID:EoFuB4olmQ
追いついたーこのまま1000目指して頑張ってくれ!!
それから遅くなったけど二冠おめでとうございます!!
このSSも>>1さんも好きだから嬉しいww
つ支援
つ花束
932: 名無しさん@読者の声:2012/7/13(金) 02:38:50 ID:xj6ETBLdic
しええん
933: ◆UTA.....5w:2012/7/13(金) 19:30:00 ID:5p4jzTnu52
>>929
喜んで頂けて何よりです。鈴木さんの感想まで…!嬉しいです!
男子Aは普通の元気な子、男子Bは普通の普通な子、男子Cは普通の無口な子のトリオ構成ですw
とても楽しんで書かせて頂きました。リクエストして下さってありがとうございました!
食堂のプリンは脳内で4馬鹿に自慢しつつ、堪能させて頂きますねw

>>930
男子Cが意外に人気者で驚きです。皆さんがどのような姿で想像して下さっているのか、とても気になるところですw
食堂のプリン二個目ゲット…!

>>931
うわー、ありがとうございます!長ったらしく続いてしまって申し訳ございません…!
1000目指して突っ走ります!皆さんも埋め作業に加わって頂きたいですw
本当に嬉しいです、ありがとうございます(´;ω;`)

>>932
ありがとうございまああす!
また支援して頂けるように頑張りますね!


支援感謝です。投下します。


934: ◆UTA.....5w:2012/7/13(金) 19:31:24 ID:ekiZWtbcuU

とある森の中に、それはそれは立派なお城がありました。

其処に住んでいるのは、二人の姉に虐められる可哀想な一人の少女。


一年女子「ちょっと、ちゃんと掃除してよねー!」

一年女子「今夜は舞踏会なんだぞww綺麗にしなきゃ怒っちゃうぞww」

清瀬(……何やこれ、夢?)

一年女子「早くしなよシンデレラ!」

清瀬「は、はいっ…!」


彼女の名前はシンデレラ。

真面目で大人しい、普通の女の子です。


【おとぎの国の清瀬さん】



935: ◆UTA.....5w:2012/7/13(金) 19:37:04 ID:5p4jzTnu52

清瀬(舞踏会かあ……)


今夜はお城で舞踏会。

イケメンと噂の王子様も出席するらしく、城の者達は挙って準備に取り掛かっていました。


清瀬(王子様、どんな人なんやろか)

清瀬(……会ってみたかったな)シュン


シンデレラは舞踏会に出席する事が出来ません。

何故なら、彼女には舞踏会に出る為のドレスがないからです。

嗚呼、可哀想なシンデレラ。



936: ◆UTA.....5w:2012/7/13(金) 19:37:47 ID:5p4jzTnu52

その時でした。


\ パアァァァ… /

清瀬「ひゃっ……眩し…!」


目映ゆい光に包まれて、誰かが目の前に現れたのです。

黒いローブに身を包んだ、すらりと背の高いロングヘアーの少女。

その姿は、まるで──


鈴木「呼ばれて飛び出てジャジャジャジャーン」

清瀬「す、鈴木さん?どないしたん、魔女みたいな格好して」

鈴木「鈴木?私の名前は魔女でも鈴木でもないよ」

清瀬(どう見ても鈴木さんやのに……)


937: ◆UTA.....5w:2012/7/13(金) 19:41:32 ID:ekiZWtbcuU

鈴木「私は魔法使い。君に魔法を掛けてあげる」

清瀬「魔法使い……?」

鈴木「そう、魔法使い」


そう言いながら、魔法使いはステッキを一振りしました。

魔法使いの振るったステッキの先端からは虹色に輝く光の粒が溢れ、あっという間にシンデレラを包み込みました。

余りに目映ゆい明滅に目を閉じるシンデレラ。彼女が目を開けた時には、今までの薄汚れた姿は何処にもありませんでした。


清瀬「……な、何これ」

鈴木「何って、見たままだけど」


938: ◆UTA.....5w:2012/7/13(金) 19:43:20 ID:5p4jzTnu52

身に纏っていたのは、ケープの付いた赤いずきんと、エプロンドレス。

腕にはパンやぶどう酒が入ったバスケットがありました。


清瀬「あの、でもこれ……ドレスは……」

鈴木「ドレス?これをお祖母さんへ届けに行くんでしょう?」

清瀬「へ?うち、舞踏会に……」

鈴木「何言ってるの、赤ずきん。お祖母さんを見舞いに行くなら早くしなきゃ、日が暮れちゃうよ」


そうでした。彼女の名前は赤ずきん。

風邪を引いてしまったお祖母さんの、お見舞いに行くところだったのです。



939: ◆UTA.....5w:2012/7/13(金) 19:44:57 ID:5p4jzTnu52

清瀬「あわわ、どないしよ……すっかり忘れとった!魔法使いの鈴木さん、ありがとう!」タタタッ

鈴木「行ってらっしゃい、赤ずきん。狼さんに気を付けてね」


赤ずきんは魔法使いにお礼を言うと、お祖母さんの元へと急ぎました。

空の青色はすっかりオレンジ色に染まっています。

お腹を空かせて待っているだろうに、悪い事をしてしまった。後悔の念は、赤ずきんの足を速めました。


清瀬「お祖母ちゃん、遅くなってごめんなさい!」


赤ずきんがお祖母ちゃんの家に辿り着いたのは、お星様が薄らと輝きだした頃でした。

暗がりの部屋の中、お祖母さんはベッドに横になっていました。



940: ◆UTA.....5w:2012/7/13(金) 19:46:31 ID:ekiZWtbcuU

可哀想なお祖母さん、ベッドから起き上がる事も出来ないのでしょう。

鼻まで布団を被り、小さく手を振って赤ずきんに応えました。

だけど、何処か可笑しいのです。


清瀬「お、お祖母ちゃん……なんかいつもより、大きない?」

橘「心配するな。お前の気の所為だ」

清瀬「いつもより、声も低いんやけど……」

橘「馬鹿かお前。俺は風邪を引いてるんだぞ。喉くらい潰れるだろうが」

清瀬「お、俺?ちゅうか、どう見ても橘くん、なんやけど……」

橘「あー、もう!いちいち喧しいガキだな、お前は!この展開はどう考えても狼だろ!」ガバッ

清瀬「ひっ……ごめんなさい!」


なんと、ベッドから起き上がったのはお祖母さんではなく、狼でした。

悲鳴を上げる赤ずきん。
驚きの余り、腰を抜かしてしまいました。



941: ◆UTA.....5w:2012/7/13(金) 19:47:46 ID:5p4jzTnu52

橘「婆さんなんか知るか!俺は此処で赤ずきんを美味しく頂けと命じられただけだ!」

清瀬「お、美味しくって……うちの事、食べてまうんですか?」

橘「食べる、か……」


狼はまじまじと赤ずきんを見下ろしました。

もちもちとした柔らかい手足に、きめ細かい白い肌。

若い娘は狼の大好物です。

だけど……、


橘「ふむ、不合格だな」

清瀬「え?」

橘「聞こえなかったか?貴方は不合格です。どうぞお帰り下さい」ニッコリ

清瀬「…いや、あの……不合格て、一体何がでしょうか」

橘「ほう、俺に説明を求めるか。いいだろう、お前の何が不合格だったか説明してやる」


狼は赤ずきんを見下ろしたまま、指を差して大きく口を開きました。


橘「いいか、若くて健康なお前に圧倒的に足りない物……それは乳だ!!」


942: ◆UTA.....5w:2012/7/13(金) 19:48:42 ID:5p4jzTnu52

清瀬「ち、ちち……?」

橘「若けりゃ狼がホイホイ釣れるとでも思ったのか?否!狼にだって選ぶ権利というものがある!」

清瀬「うち、別に食べて欲しいやなんて……」

橘「赤ずきんは狼に食べられる。そんな常識も知らんのか」

清瀬「そ、そんな常識知りません!」

橘「いや、いい。別にお前の貧しい乳を責めてる訳じゃないんだ」

清瀬(何やろう、この悔しさは……)

橘「俺は何も豊満な乳が好きな訳ではない。その乳の形とバランスを一番に重視しているつもりだ。従って、お前の貧しい乳でも許容範囲ではある訳だ。
では、何がいけないか。バランスだ。バランスが悪いんだよ、お前は。
腰の括れからなる乳に掛けてのラインがまるでなっていない!ただの平坦な更地の様なものにこの俺が欲情するとでも思っ──…」



943: 投下終了です ◆UTA.....5w:2012/7/13(金) 19:49:58 ID:ekiZWtbcuU

\ ボフン! /

大きな音と共に狼の声は止み、その姿は何処にもありませんでした。

代わりに赤ずきんの前に立っていたのは、先程の黒いローブの少女──魔法使いでした。


清瀬「あ、あれ?橘く……狼さんは?」

鈴木「ごめん、キャストミスだった」

清瀬「ああ、うん……うち、もうお家に帰るな……」


心に深い傷を負った赤ずきんは、ふらふらと覚束ない足取りで帰路に就きました。

その先が、自分の家ではない事にも気付かずに。


鈴木「……魔女には十分ご注意を」


【後半へ続く…】


944: 名無しさん@読者の声:2012/7/14(土) 09:02:54 ID:5IrvKAGojw
ここ最近の楽しみがこのSSだったりするんだぜ!

CCCCCCC
945: 名無しさん@読者の声:2012/7/17(火) 08:48:21 ID:cYbHYCPh8g
まだかなまだかなー
しえーん
946: 名無しさん@読者の声:2012/7/17(火) 22:55:53 ID:NvUNuZVwhg
キートン山田で再生された『後半へ続く』ww


後半wktk支援なのねー!!
947: ◆UTA.....5w:2012/7/18(水) 18:12:29 ID:i4fPg2J7q6
>>944
そんな嬉しい事を言って頂いていいのでしょうか。もう、私の中に住み着いている小さいおっさんが踊り過ぎて大変です。
これからも頑張ります!本当にありがとうございます!

>>945
お待たせしてしまってばかりで申し訳ございません…orz
そして、こんなマイペースなSSを待っていて下さってありがとうございます!

>>946
何というまるちゃんw脳内再生余裕でしたw
もうキートン山田さんでしか再生されなくなってしまいました…!
946さんのwktkに応えられるように頑張りますね!


支援感謝です。投下します。


948: ◆UTA.....5w:2012/7/18(水) 18:13:45 ID:RKZRGBLt.Q

清瀬「……お腹空いたなあ」グゥ


すっかり日も暮れた夜の森を、赤ずきんは一人歩きます。

きっと、お母さんが心配しているに違いない。

そう思って、森の奥へと。


清瀬「あれ……?」


ふと、足を止めた赤ずきんは、大変な事に気付きました。


清瀬「お家、どっちやったやろか」


真っ暗な森の中、頼りはふんわり優しい月明かりだけ。

明るい内とは景色が違って見えたのでしょう。

赤ずきんは、道に迷ってしまったのでした。


949: ◆UTA.....5w:2012/7/18(水) 18:25:00 ID:RKZRGBLt.Q

清瀬「ど、どないしようっ……迷子になってしもた」


一人佇む赤ずきんに手を差し伸べてくれる人は、夜の森には誰も居ません。

このまま帰れなかったらどうしよう。
もしも悪い人に襲われたりしたら。

時折聞こえる虫の囀りや、梟のほうほうといった鳴き声が、途端に赤ずきんの不安を煽りました。


清瀬「だ、誰か居ませんか?誰か……」


涙で歪む視界の中、ほんのり見える小さな灯り。

家だ!

赤ずきんは、縋るような思いで駆け出しました。



950: ◆UTA.....5w:2012/7/18(水) 18:25:39 ID:i4fPg2J7q6

清瀬「あれ?なんか、あのお家……」


赤ずきんは目を凝らしながら、ゆっくりと近付いて行きました。

だけども不思議なそのお家。

近付いても近付いても、何だかとても小さいのです。


清瀬「うち、背ぇ伸びたんかな!」


嬉々として声を上げる赤ずきん。

いいえ、そうではありません。

ドアも、窓も、中を覗いて見えたテーブルも、赤ずきんの知っている物よりも随分小ぶりです。

背の低い赤ずきんでも屈まなければならない程、小さな家が建っていたのでした。


951: ◆UTA.....5w:2012/7/18(水) 18:26:52 ID:i4fPg2J7q6

清瀬「わあ、可愛い!」


こんな素敵な家に住んでいるのは、一体どんな人だろう。

兎さん?アライグマさん?
もしかすると、妖精さんかしら?

小さな家を目の前にして、赤ずきんは心が踊る思いでした。


清瀬「はしゃいでる場合やなかった……道を訊かへんと!」


ふう、と一息、赤ずきんはドアをノックします。


清瀬「ご、ごめん下さーい」


返事はありません。


清瀬「あの、す、すみません、何方か居てはりますか?」


やはり返事はありません。


清瀬「道を訊ねたくて……、え?」


そっとドアノブに触れてみると、あっさりとドアは開いてしまいました。


952: ◆UTA.....5w:2012/7/18(水) 18:27:53 ID:RKZRGBLt.Q

清瀬「こ、今晩はー…誰か居てはりますか?」


恐る恐る中を覗いてみたけれど、其処には誰も居ませんでした。

テーブルの上には小さなティーカップが七つ。

その周りにも、小さな椅子が七つ。

奥にはベッドが七つ見えます。


清瀬「お邪魔しても、ええやろか」


此処には居ない住人に挨拶をして、赤ずきんは家に入る事にしました。

外は真っ暗な夜の森。

それに、今日は駆け回ってばかりでくたくたでした。

だからでしょうか。


清瀬(七人家族なんやろか……)


そんな事を考えている内に、赤ずきんは眠ってしまったのでした。



953: ◆UTA.....5w:2012/7/18(水) 18:30:37 ID:i4fPg2J7q6

─────‐‥


誰かの声が聞こえます。

誰だこいつ。寝ているぞ。

少女を囲む七つの影、その中の一人が言いました。


鳴海「こいつ知ってる!白雪姫だ!」

清瀬「うひゃあ!?」


その声に驚いて飛び起きた少女。

彼女の名前は、白雪姫。

白い肌が若々しい、普通の女の子です。


清瀬「すすす、すみません!うち、寝てしもていつの間にか朝に……って、鳴海くん、が七人!?」

鳴海2「あ?鳴海?誰だそれ」

清瀬「しかも、なんかちっこい……」プププ

鳴海3「何だこいつ!失礼な奴だな!」

鳴海4「本当に白雪姫なのかよ」


954: ◆UTA.....5w:2012/7/18(水) 18:31:47 ID:RKZRGBLt.Q

清瀬「へ?し、白雪姫?うちは赤ずきん──…」

鳴海5「何言ってんだよ、お前白雪姫だろ。んで、俺達は七人の小人」

鳴海6「意地悪なババアから逃げて来たんだろ?」

鳴海7「心配すんなって、俺達が匿ってやるから」

清瀬「そうやったっけ……」


そうでした。

恐ろしい継母から逃れる為、白雪姫は森の中をを彷徨っていたのです。

嗚呼、可哀想な白雪姫。


鳴海1「んじゃ、オモテナシしなきゃな」

鳴海2「よっしゃー!狩りだー!」


955: ◆UTA.....5w:2012/7/18(水) 18:36:15 ID:RKZRGBLt.Q

鳴海3「留守番頼んだぞ、白雪姫さーん?」

鳴海4「材料は揃えるから、後で料理宜しくな!」

清瀬「あ、はい。分かりました」


小人達は意気揚々と家を後にしました。


鳴海5「あ、そうだ」

鳴海6「誰か来ても絶対に開けちゃ駄目だぞ?」

鳴海7「約束だからな」


そう、言い残して。


清瀬「開けたアカンて……なんでやろ?」キョト


956: ◆UTA.....5w:2012/7/18(水) 18:41:18 ID:i4fPg2J7q6

小人達が狩りに出掛けている間、白雪姫は掃除に取り掛かる事にしました。

お世話になっているお礼にと、ピカピカになるまで床を磨きます。


清瀬「ふう、大分綺麗になったかな」


白雪姫が一息吐いた頃、誰かがドアをノックしました。

\ トントン /


清瀬「は、はいっ、どちら様でしょうか!」


扉の向こうで声がします。

こんにちは、林檎は如何?

少し太い、何処かで聞いた事のある男性のような声でした。


957: ◆UTA.....5w:2012/7/18(水) 18:46:31 ID:i4fPg2J7q6

清瀬「えっと、でも、その……」


白雪姫は迷いました。

林檎は食べたいが、小人との約束がある。

このドアを開けていいものか、と。


桃山「あら、恐がらなくていいのよ?アタシはただの林檎売りなんだから」

清瀬「桃さん!?」バタン!

桃山「ぎゃっ!いきなり過ぎるわよ!」


林檎売りの声に反応した白雪姫は、約束も忘れてドアを開けてしまいました。

驚いた様子の林檎売りは、いつぞやの魔法使いによく似た黒いローブを身に纏ったオカマでした。


958: ◆UTA.....5w:2012/7/18(水) 18:52:28 ID:RKZRGBLt.Q

清瀬「やっぱり桃さんや!」

桃山「桃さんって誰よ、ちょっと可愛いじゃないの」

清瀬「も、桃さんまでそんな事言わはるんですか」

桃山「何処のプリティーボーイと間違えてるか知らないけれど、アタシはただの林檎売りですぅー」

清瀬(どう考えても桃さんやねんけどなあ……)

桃山「そんな事より、これ!アンタ可愛いから特別にタダであげちゃう!」


ずい、とオカマの林檎売りが差し出したのは、赤く光った一つの林檎。

ピカピカと太陽の光を反射して、とても甘くて美味しそう。



959: ◆UTA.....5w:2012/7/18(水) 18:55:28 ID:RKZRGBLt.Q

清瀬「これ、うちに…?」

桃山「ふふ、そうよ。可愛子ちゃんにプレゼント」

清瀬「えへへ、可愛子ちゃんやなんて」テレテレ


そう言って、白雪姫は林檎を受け取りました。


桃山「とっても甘くて美味しいのよ!食べてみて頂戴!」

清瀬「あの、ホンマに貰てもええんやろか……」

桃山「勿論よ。お友達のしるしに」ニコ

清瀬(友達…)

清瀬「ありがとうございます!」


白雪姫は涙を目に浮かべながら、貰った林檎を噛りました。

涙で歪んだ視界の先の、不適な笑みには気付かずに。



960: ◆UTA.....5w:2012/7/18(水) 18:57:51 ID:RKZRGBLt.Q

清瀬「うっ……!?」


林檎を飲み込んだその直後、白雪姫は喉を押さえて苦しみました。

苦しい、息が出来ない。

縋る思いでオカマの林檎売りに手を伸ばします。


清瀬「桃、さ……助けて……」

桃山「何度言ったら分かるのかしら。アタシは桃さんじゃないわよ、このちんちくりん!」

桃山「アタシは魔女。林檎売りでも何でもない、世界一美しい魔女様よ!」


何という事でしょう。

オカマの林檎売りは魔女だったのです。

真実を知らされ、ちんちくりんと罵られた白雪姫は、ぱたりと倒れてしまいました。



961: ◆UTA.....5w:2012/7/18(水) 19:00:32 ID:RKZRGBLt.Q

桃山「……ふふ、うふふふ、やったー!これでアタシが世界一の──…」

鳴海1「何してやがるこのオカマー!」


魔女の後ろから飛び蹴りを食らわせたのは、狩りから戻った小人達でした。


鳴海2「あー、やっべー…間に合わなかった」

鳴海3「マジで!?白雪姫死んだのかよ!」

鳴海4「嘘だろ、おい……」

鳴海5「だから開けるなって言ったのに」


白雪姫を取り囲み、悲しみに暮れる小人達。

皆が何を言っても、白雪姫からの返事はありません。

その時、小人達の背後から魔女の叫び声が聞こえてきました。



962: ◆UTA.....5w:2012/7/18(水) 19:01:28 ID:RKZRGBLt.Q

桃山「きゃー!イケメン!イケメンよー!」


魔女が指差す方に目をやると、其処にはイケメンと噂の王子様の姿がありました。


篠原「あはは、なんか楽しそうだねー」

鳴海6「王子じゃん!ナイスタイミング!」

鳴海7「あのさ、こいつ助けてやってくんね?」

篠原「ん?ちっこくて可愛い子だねー」ヘラッ


王子様が覗き込むと、白雪姫の指がぴくりと動きました。

だけど、誰もそれに気付いていません。

皆、白雪姫は死んでしまったと思い込んでいるのです。



963: ◆UTA.....5w:2012/7/18(水) 19:02:13 ID:RKZRGBLt.Q

清瀬(この声は、しし、し、篠原くん!?)

清瀬(どないしよう、林檎が喉に詰まって気絶してしもただけやなんて、今更……)


そんな白雪姫の事など露知らず、小人達は一斉に言いました。


鳴海1「王子が白雪姫にする事って言ったら、何か分かるよな?」

鳴海2「キース!キース!」

篠原「えぇー…でも、それはちょっと、白雪さんにも悪いし」

鳴海3「何言ってんだよ」

鳴海4「白雪姫といえば王子のキスだろ」

篠原「そっか、それもそうだね!」


小人達に囃し立てられながら、王子様は白雪姫に覆い被さってゆきました。

ゆっくり、ゆっくりと、吐息を感じる程、近く。


篠原「白雪姫……」




964: ◆UTA.....5w:2012/7/18(水) 19:05:25 ID:i4fPg2J7q6

──────‐‥


鈴木「そして白雪姫は──…」

清瀬「わーわーわー!ごめんなさいごめんなさいもう止めてー!」カァァ

鈴木「何をそんなに慌ててるの、清瀬」

清瀬「だだ、だってだってだって、そ、そんな事、うち……」

鈴木「単なる私の夢の話なのに」

一年女子「ていうか、なんであたし意地悪な姉役なのー?」

一年女子「しかもちょい役wwクッソちょい役ww」

鈴木「ごめんね、二人共モブだから」

一年女子「クッソwwクッソww」


めでたし、めでたし。


 おとぎの国の清瀬さん‐fin.



965: ◆UTA.....5w:2012/7/18(水) 19:09:09 ID:i4fPg2J7q6

遂に残すところ40レスを切りました…!

後一話、何かを書かいてこのスレは終わりにさせて頂こうかと思います。
恐らくレス数も余ってしまうので、ぼそぼそ何かを語らせて頂く事になるかもしれません。

それでは、これにて投下終了します。読んで下さった皆さんに最大級のありがとうを!


966: 名無しさん@読者の声:2012/7/18(水) 22:01:00 ID:xUXB9EWsRg
皆可愛すぎるw狼の橘が欲しいw
次も期待してますね(`・ω・´)
>>1000まで後少しえん!!
967: 名無しさん@読者の声:2012/7/19(木) 17:40:53 ID:EoFuB4olmQ
ピヨたん可愛いhshs
赤ずきんが一番似合うと思うw

>黒いローブを身に纏ったオカマでした。
これで飲んでたお茶吹いたw

何はともあれ支援でございまーす
968: 名無しさん@読者の声:2012/7/20(金) 18:31:39 ID:MKaRFRAGmM
まさかの夢落ちw
しかもピヨちゃんじゃなく鈴木嬢のwww


いい意味で裏切られたー!
期待以上のwktkをさんきゅーです☆

次のお話しも期待CCC
969: 名無しさん@読者の声:2012/7/22(日) 02:43:45 ID:/PfUkg98SY
1位!1位!三冠おめでとー!
次スレも楽しみにしてます(´ω`)

つCCCCCCCC
970: ◆UTA.....5w:2012/7/25(水) 21:30:30 ID:2D4H6t5a5Y
>>966
あんな変態狼で宜しいのでしょうかw危険すぎて女の子を近付けられませんw
ゴールまで後少し、頑張ります!

>>967
赤ずきんは確かに似合いそうです!白雪姫は似合わないな、と想像しながら書きましたがw
楽しんで頂けて嬉しいです!

>>968
968さんの期待を裏切らなくてよかったです…!
あの語り口調の正体は鈴木でした、という安易なオチにしてしまったので少し心配だったりしたので。次も968さんに楽しんで頂けますように!

>>969
ありがとうございますうわー!
もう、何度お礼を言っても足りないくらいです。感無量です。
なかなか終わりが見えなくて飽きられないか不安でしたが、一人でも楽しみにして下さっている方が居るだけで幸せです(´;ω;`)


更新が遅くて申し訳ございません。支援感謝です。


971: ◆UTA.....5w:2012/7/25(水) 21:32:21 ID:2D4H6t5a5Y

──7月某日、校内

ワイワイ ガヤガヤ…


桃山「お祭りよー!」

橘「校内でやるちょっとした催し物でよく其処まではしゃげるな」

篠原「浴衣姿でそれは説得力がないと思うよ、橘」

橘「は?俺はお前らと違ってご近所さんだし?妹と弟が浴衣がいいって言うから仕方なくだし?其処の馬鹿共と一緒にしないで貰いたいんだが?」

鳴海「もういいからかき氷食おうぜ、かき氷!」

桃山「いいわねー!アタシいちごミルク!」

篠原「じゃあ、俺はレモンにしようかなー」

橘「……まったく、これだから脳みそがガキの奴らは」ヘッ

鳴海「おい、メガネは何がいいんだよ」

橘「みぞれ一択だ」←食い気味


972: ◆UTA.....5w:2012/7/25(水) 21:35:08 ID:IXBBWrnuUQ

篠原「かき氷くださーい」

一年女子「はーい、何味……イケメン先輩じゃんヤバーイ!///」

一年女子「皆さんお揃いでwwちーっすww」

橘「誰だこいつら」

鳴海「あー、鈴木達の同級生」

一年女子「今日の当番あたし達なんですよ、明日は自由なんだけどー」チラッチラッ

桃山「ふふ、残念でした!アタシ達は明日当番なのよ!篠くんに自由なんてないんだから!」

一年女子「クッソwwクッソwww」

篠原「そういえば清瀬さんと鈴木さんが居ないね」

一年女子「あの二人なら今日は当番じゃないですよ?居るのはあたし達だけー」チラッチラッ

一年女子「そこら辺に居ると思われw探してみては如何かねw」

橘「……何故か物凄く苛つく女共だな」


973: ◆UTA.....5w:2012/7/25(水) 21:35:57 ID:IXBBWrnuUQ

桃山「さて、かき氷も食べたし次は林檎飴ね!」

鳴海「綿飴だろ、綿飴!」

篠原「お腹空いたから先に焼きそば買いに行こうよー」

橘「俺は喉が渇いたから何か飲み物を買ってくる」

桃山「林檎飴!」

鳴海「綿飴!」

篠原「焼きそばー!」

橘「ええい喧しい!各々目当ての物を買いに散らばればいいだけの話だろうが!解散!」

篠原「えー、鳴海小さいからはぐれたら見付けるの大変じゃん」

鳴海「マジ殴るぞお前」

桃山「じゃあ、後で此処に集合しましょうか。解散!」


974: ◆UTA.....5w:2012/7/25(水) 21:36:52 ID:IXBBWrnuUQ

──焼きそば売場


篠原「うー…やっぱり焼きそばは凄い行列だなあ。最初に買いに来るべきだったかな……」ブツブツ

橘父「おや、君は確かお兄ちゃんの!」

篠原「へ?あー!橘のお父さん!妹ちゃんと弟くんも来たんだね、今晩はー」

橘妹「今晩は、ふほーしんにゅーのお兄ちゃんその1」

橘弟「おにちゃんのお祭り来たの!」

篠原「二人共、浴衣着せて貰ったんだね。可愛い可愛い」

橘父「お兄ちゃんはなかなか器用な子でね、この子達も喜んでるよ」

篠原「あはは、本当にお母さんみたいだ」


975: ◆UTA.....5w:2012/7/25(水) 21:41:38 ID:IXBBWrnuUQ

橘父「お兄ちゃんとは一緒じゃないのかい?当番は明日だって聞いていたけど」

篠原「あ、さっきまで一緒だったんですよー。皆買いたい物がバラバラで一旦解散って事で」

橘妹「お兄ちゃんは何買いに行ってるの?」

篠原「うーん、何だろ?コーヒー牛乳かな」

橘弟「僕、コーヒ牛乳好きー!」

篠原「あはは、流石は兄弟。お兄ちゃんと一緒だね」

橘妹「兄妹だけど、私はあんまり好きじゃないよ。お砂糖って太るげんいんなんだって」

橘父「親子だけど、父さんもコーヒー牛乳は甘過ぎてちょっと……ブラックがいいなあ」

篠原「なんかごめんなさい」


976: ◆UTA.....5w:2012/7/25(水) 21:43:27 ID:IXBBWrnuUQ

──綿飴売場


鳴海「綿飴一つ!あ、やっぱり二つ!」

桃姉「相変わらず元気だな、弟の友人の内の一人の背の低い子の鳴海」

鳴海「長いわ!」

鳴海「(咄嗟にツッコミ入れちまった…)あ、あー、オカ……桃山の姉ちゃんじゃん。来てたんすか」

桃姉「ああ、今日は母と一緒でね。私も一度来てみたかったものだから」

鳴海「そっすか。所詮学校行事だからショボいっすよ」ケラケラ

桃姉「あまり騒がしいのは苦手でね。このくらいの方が私には丁度良いようだ」

鳴海(まあ、確かにお祭りって柄じゃねぇよな。ロボットだし……)


977: ◆UTA.....5w:2012/7/25(水) 21:44:27 ID:IXBBWrnuUQ

桃姉「ところで、一人で行動しているのか」

鳴海「いや、綿飴買いに来ただけ。一旦解さーんってね」

桃姉「……仲良く、やっているのだな」ホッ

鳴海(成る程、オカマの事になるとちょっとロボットが解除されるのか)

桃姉「なんだ?私の顔に何か付いているかね?」

鳴海「べべ、別に!?何が!?」

桃姉「君は明るくて面白い子だな」クスクス

鳴海「オカマ以外でロボット解除すんのかよ!」

桃姉「オカマでロボット解除、とは?」

鳴海「」


978: ◆UTA.....5w:2012/7/25(水) 21:45:09 ID:2D4H6t5a5Y

──駄菓子売場


桃山「林檎飴を買うつもりが、つい他の物まで買っちゃった。アタシったら流されやすい乙女……」

鳴子「乙女って……本当に残念な男子だね、アンタ」

桃山「ぎゃー!いきなり現れないでよ!ドッペルさんかと思うでしょ!」

鳴子「だからドッペルゲンガーじゃないってば。鳴兄は一緒じゃないの?」

桃山「あの子なら綿飴買いに行ったわよ。お子ちゃまだからね」

鳴子「アンタも林檎飴とその他諸々大量買いしてるじゃん」クスクス


979: ◆UTA.....5w:2012/7/25(水) 21:48:47 ID:IXBBWrnuUQ

桃山「そういえば、アンタまた一人で来たの?」

鳴子「違うよ、お母さんも一緒。疲れたから座ってるって言うから、鳴兄探そうと思って」

桃山「あら、だったら一緒に来る?この後集合予定だから」

鳴子「いいの!?」

桃山「勿論よ。はい、林檎飴一つあげる」

鳴子「わー、ありがとう残念オカマさん!」

桃山(可愛いんだけど、可愛いんだけど頬っぺた捻ってやりたくなる…!)グヌヌ


980: ◆UTA.....5w:2012/7/25(水) 21:52:09 ID:IXBBWrnuUQ

──自販機前


ピッ──ガコン!ウリキレ!

橘「最後の一本だったか……今日はなかなかツいてるな」ニヤニヤ

清瀬「す、鈴木さん、コーヒー牛乳売り切れてる!」

鈴木「」ガーン

清瀬「急いで買いに来たのに、残念……あ、」

橘「……」

鈴木「……あ、」

橘「……」

清瀬「えっと、こ、今晩は……」

橘「……」


一同「…………」


981: ◆UTA.....5w:2012/7/25(水) 21:57:14 ID:2D4H6t5a5Y

清瀬「た、橘くん、あの、ありがとうございます!」ペコ

橘「……別に。お前が礼を言う事じゃないだろうが」

鈴木「奪ったみたいになっちゃって、ごめんね」

橘「くれと言われた訳じゃないから謝る事でもない。俺が自分の意思で譲ってやったんだ、感謝しろ」

清瀬(あれ、こんなにめんどい人やったやろか……)

鈴木「じゃあ感謝する事にする。どうもありがとう、橘くん」

橘「まあ、渇いた喉を潤わすにはコーヒーは不向きだからな。お茶でよかったんだよ、俺は」

鈴木「泣かないでね」ヨシヨシ

橘「誰が泣くか」

清瀬「鈴木さん、強い……」


982: ◆UTA.....5w:2012/7/25(水) 22:02:45 ID:2D4H6t5a5Y

アナウンス『間もなく打ち上げ花火を始めます。校内に居る方は、運動場まで──…』


橘「む。もうそんな時間か。おい、お前らも行くぞ」

清瀬「あ、はいっ!」

鈴木「急ごう」ビュン!


篠原「わー、花火だって!皆で行こうよ!橘も来るよ!」

橘弟「おにちゃん居るの?どこー?」

橘妹「お父さん早く!」

橘父「待って焼きそばが零れる!」


鳴海「げっ、もう始まるのかよ!おい姉ちゃん!アンタの弟も居るから一緒に行くか?」

桃姉「了解した。案内したまえ」ビュン!


桃山「大変!花火始まっちゃうらしいわよ!鳴子ちゃん、ダッシュよ!」

鳴子「言っとくけど、ボク足速いよ」


全員「急げー!」


983: ◆UTA.....5w:2012/7/25(水) 22:08:48 ID:2D4H6t5a5Y

──────‐‥


橘「……で、何だこのザマは」

鳴海「つーか花火ショボ。走ってても全然見えなかったし」

篠原「あはは、花火後に全員集合って」

桃山「ていうかなんでアタシのお姉ちゃんまで居るのよ!」コソコソ

鳴海「お前こそなんで鳴子連れて来てんだよ!」

橘「妹と弟を浴衣で走らせるとはな。見ろ、着崩れしまくりだろうが」

篠原「橘も鈴木さんに引っ張られて浴衣ヨレヨレだよ」クスクス


984: ◆UTA.....5w:2012/7/25(水) 22:14:45 ID:IXBBWrnuUQ

橘父「あのー、線香花火ならおじさん持ってるけど、してもいいのかな」

鳴子「わー!いいじゃん線香花火!やろうよ!」

桃姉「ふむ、皆で線香花火か。なかなか風流だ」

橘妹「早くやろうよ、お父さん」

橘弟「わーい!せんこーせんこー!」

鈴木「じゃあ、人も居ないだろうし裏庭でやろう」

清瀬「線香花火……願い事しやな!」


985: ◆UTA.....5w:2012/7/25(水) 22:29:27 ID:IXBBWrnuUQ

──裏庭


パチパチ…

桃山「なかなか綺麗だね」キリッ

橘「お前はなかなか気持ち悪い変貌ぶりだがな」

桃山「お黙り!それは言わないで頂戴!」コソコソ

鳴海「たーまやー!」

篠原「それ線香花火で言う掛け声じゃないでしょ」

鳴海「いいんだよ、花火ちゃんと見れなかったんだし」

橘「理由になってないな。これだから馬鹿は」

鳴海「あ?何だとクソメガネ」


986: ◆UTA.....5w:2012/7/25(水) 22:31:35 ID:2D4H6t5a5Y

桃山「喧嘩しない!」

篠原「あはは、楽しいねー本当に」

鈴木「……来年も、君達とこうしていられるのかな」

橘「何言ってるんだ。学年は違えど同じ学校なんだから可能だろ」

清瀬「えへへ。来年もまた出来るといいですね、線香花火」

生徒指導「おう、すればいいぞ。学校以外でな」ニコニコ

全員「!?」

生徒指導「校内で花火なんてどういうつもりかな?ご家族まで巻き込んで」

生徒指導「生徒指導室に行こうか。此処に居る 全 員 で」


──この後、男女複数の叫び声が学校中に響き渡ったのは言うまでもない。


987: ◆UTA.....5w:2012/7/25(水) 22:40:21 ID:IXBBWrnuUQ

──後書き


篠原「という訳で、このスレはこれにて閉店ガラガラー」

桃山「なんと、2スレ目に突入しちゃうのよー!」

鳴海「1自身もこんなに長くなるのは予想外だったんだと」

橘「まあ、それだけ俺達と離れるのが寂しかったんだろう」

篠原「それから、俺達がランキングで1位になれたんだよ!」

桃山「そうよ!しかも三回も!なかなかなれるもんじゃないんだから!」

鳴海「凄えじゃん。俺達って有名人?」ニヤニヤ

橘「馬鹿は黙ってろ。ともかく、これを読んでくれている全員に感謝だな」

篠原「本当にありがとー!」

桃山「2スレ目も宜しくね」

鳴海「んじゃ、俺達はこの辺で。ちゃんと言えよメガネ!」

橘「へ、閉店ガラガラ……」


988: ◆UTA.....5w:2012/7/25(水) 22:46:46 ID:2D4H6t5a5Y
という訳で、このスレはこれにて終了とさせて頂きます。
最後に1位という順位を頂けて、本当に本当に嬉しかったです…!

沢山の支援を頂いた事、絵スレで描いて頂けた事、良くも悪くも話題に出して下さった事、読んで下さる方が居る事、投票して下さる方が居る事、全てに感謝です。
次スレも皆さんに楽しんで頂けるものになるように祈りつつ、頑張りたいと思います。

ありがとうございました!
989: 名無しさん@読者の声:2012/7/25(水) 23:04:52 ID:EoFuB4olmQ
乙でした!
3センチに出てくる全員、>>1も含めて大好きだ
2スレ目も応援してるよー
つ旦
つ花束
つコーヒー牛乳
つA定食
つ支援
990: 名無しさん@読者の声:2012/7/25(水) 23:41:00 ID:W6Vsld8Cqc
乙です。
埋めるぜー
991: 名無しさん@読者の声:2012/7/25(水) 23:57:00 ID:ue5eLzS9gc
>>1先生、おつでしたー!

2スレ目にもwktk期待してるよー(゚∀゚*)


今日は奇しくも天神さんのお祭りだったから、なんかすげータイムリーでびっくりしたよww


お祭り行けなかったから、ここでお祭り気分味わえて良かったーありがとうございました☆
┌(。д。┌)┐記念ブリッジ!!

992: ◆UTA.....5w:2012/7/26(木) 00:19:42 ID:2D4H6t5a5Y
>>989
ありがとうございます、そんな事を言って下さる989さんが大好きです!
皆さんから稀に頂けるA定食に、何度ニヤリとさせて頂いた事でしょう。これはもう、次もA定食を出すしかなさそうですw
ありがとうございました!

>>990
ありがとうございます!
1000まで埋まりますように……

>>991
ありがとうございます!
実は、天神さんを狙ってのお祭りネタでした。安定のエスパーぶりに脱帽です!
因みに話の中に出てきた「綿飴」ですが、東日本では「綿飴」西日本では「綿菓子」と、呼び方が分かれているそうです。私は後者なのですが、皆さんはどうなのかなと思いながら書いていましたw
ありがとうございました!


少し、目次なるものでレス数稼ぎをば。
993: ◆UTA.....5w:2012/7/26(木) 00:20:32 ID:2D4H6t5a5Y


 3sentimental young people

 【menu】

 Act.1 >>1-28
‐始まりの合図‐

 Act.2 >>30-43
‐放課後の猫‐

 Act.3 >>48-60
‐共同作業はスパイスの香り‐

 Act.4 >>69-84
‐それぞれの日常‐

 Act.5 >>89-113
‐寒空の下、びしょ濡れの君‐

 Act.6 >>119-140
‐悪魔からの挑戦状‐

 Act.7 >>144-153
‐突撃!桃山家‐

 Act.8 >>159-225
‐桃山少年の憂鬱‐

 Act.9 >>230-252
‐アタシと僕、時々ロボ‐

 Act.10 >>258-279
‐戦いの後は梅の香り‐



994: ◆UTA.....5w:2012/7/26(木) 00:21:01 ID:IXBBWrnuUQ


 Act.11 >>285-296
‐そして、次の一歩へ‐

 Act.12 >>302-346
‐青い春、出会いの季節‐

 Act.13 >>352-441
‐小さな君の大きな一歩‐

 Act.14 >>447-464
‐放課後の猫U‐

 Act.15 >>471-499
‐頭が良くても風邪は引く‐

 Act.16 >>508-535
‐お悩みNo.396‐

 Act.17 >>543-587
‐突撃!橘家‐

 Act.18 >>596-657
‐橘少年の憂鬱‐

 Act.19 >>664-696
‐フレームの中の笑顔‐

 Act.20 >>702-744
‐例えるならレモネードのような‐



995: ◆UTA.....5w:2012/7/26(木) 00:21:28 ID:IXBBWrnuUQ


 Act.21 >>753-794
‐もう一人の赤い髪‐

 Act.22 >>801-832
‐もう一人の赤い髪U‐

 Act.23 >>838-870
‐鳴海少年の憂鬱‐

 Act.24 >>877-892
‐素直になれない君の夢‐

 Act.25 >>898-910
‐鈴木さんの一日‐

 Act.26 >>914-928
‐密着!24時〜男子C〜‐

 Act.27 >>934-964
‐おとぎの国の清瀬さん‐

 Act.28 >>971-986
‐夏休みの夜に‐

 Act.29 >>987
‐Special Thanks!‐



996: 名無しさん@読者の声:2012/7/26(木) 00:30:25 ID:26GeemQ5qg
覗きに来たら終わってた!!
ていうか目次がオサレw
楽しく読ませて頂きました!!
お疲れさまでした(´ω`)
次スレにも期待!

っCCCCC
っ愛
っ食堂プリン
っA定食
997: 名無しさん@読者の声:2012/7/26(木) 01:31:36 ID:.XGhyJV6V6
お疲れ様です!
次も期待!
998: 名無しさん@読者の声:2012/7/26(木) 09:09:29 ID:U1SoexudYo
確かにオサレwww
楽しかったよーおつかれさん!!
999: 名無しさん@読者の声:2012/7/26(木) 10:03:14 ID:/ZKK41.bWM
お疲れ様でした。
また次の作品も楽しみにしてます!
1000: ◆UTA.....5w:2012/7/26(木) 10:26:56 ID:uz/yedzaF.
>>996
最後までお付き合い頂きありがとうございます!
何となくテーマを決めつつ書いていたので、ちょっと格好付けてみました。楽しんで頂けて嬉しいです、本当にありがとうございました!
食堂のプリン、いつになったら食べられる事やら……

>>997
ありがとうございます!
997さんの期待に応えられるよう、書き溜めてからスレを建てさせて頂きますね(´ω`)

>>998
そんなに言われると何だか恥ずかしいので、スルーしてあげて下さいw
読んで下さってありがとうございました!

>>999
ありがとうございます、ありがとうございます!
もう少し彼らの馬鹿騒ぎにお付き合い頂くかと思いますが、宜しくお願い致します(`・ω・´)


999レスになっている事に気付き、慌てて参上した1です。
遂に1000!長いようで短い半年でした。次スレまで続くとはいえ、何だか感慨深いです。

本当に本当にありがとうございました。このSSに関わって下さった皆さんに、最大級のありがとうを!
1001: 1001:Over 1000 Thread
| ̄| ∧∧
ニニニ(゚Д゚∩コ
|_|⊂  ノ
   / 0
   し´

えっ…と、
1001はここかな…と
 ∧∧ ∧∧
∩゚Д゚≡゚Д゚)| ̄|
`ヽ   /)ニニニコ
  |_=`  |_|
  ∪ ∪


  ∧∧ ミ ドスッ
  (  ) _n_
  /  つ 終了|
〜′ /´  ̄|| ̄
 ∪∪   ||_ε3
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