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3センチメンタル・ヤング・ピーポー
[8] -25 -50 

1: :2012/1/28(土) 22:24:39 ID:kbMCzVk3I2

高校生の馬鹿馬鹿しくて、

ちょっぴりセンチメンタルな

青春グラフィティ───開幕。



※登場人物が増える予定の為、名前を付けています。




877: ◆UTA.....5w:2012/7/5(木) 20:34:09 ID:hlVw2veB1A

────────

──屋上


橘「……で?」

鳴海「あ?でって、何が」

橘「だから、お前はいつまでうじ虫くんでいるつもりなんだよ」

桃山「男って本当に乙女心が分かってないんだから!」プリプリ

鳴海「お前らは何とも思わねぇの?その、俺の親が……」

橘「馬鹿か。そんな事どうでもいいんだよ、クソチビ。親がどうでもお前に何かあるのか?」

桃山「アンタはただの男子高校生でしょ?ちょっと平均よりおチビさんの」

橘「取り上げられた美乳DVDを弁償する訳でもあるまいし……」ブツブツ

鳴海「いつまで根に持ってんだよ変態メガネ」


878: ◆UTA.....5w:2012/7/5(木) 20:34:52 ID:hlVw2veB1A

桃山「兎に角!アンタがうじ虫くんなのは分かったからさっさと鳴子ちゃんに謝ってらっしゃい!」

鳴海「謝るったって、俺は別に…」

橘「阿呆。脳みそまでチビなのか貴様は。大方、成長した所を見せられるまで会わないぜ!とか考えてたんだろうがな」

鳴海「う……」

橘「会いたいもんは会いたいんだよ。お前の事情なんか知るか。ガキに心配掛けてどうする」

桃山「さっきのだって、可愛い嫉妬じゃないの。まあ、頬っぺた捻ってやりたいけどね!」

鳴海「でも、俺はまだ、ちゃんと……」

桃&橘「グチグチうるせー!」

ガッ!

橘「まったく世話の焼ける……妹達と大差ないなお前は!」

桃山「女々しいったらありゃしない!股間に付いてるそれは偽物なのかしらね!」

鳴海「え?あ、ちょっ!離せ馬鹿引き摺んな!」ズルズル


879: ◆UTA.....5w:2012/7/5(木) 20:36:59 ID:hlVw2veB1A

──校庭


篠原「そっか、そんな事があったんだねー」

鳴子「鳴兄の周りには沢山友達が居たけど、本物じゃなかった。近付いてくる女の子だって、皆……」

鳴子「だけど、此処は違うんだね。あんなに怒った鳴兄見たの久々だった」

鈴木「あの子、いつも怒ってるけど(私には)」

鳴子「そうなの?きっとアレだよ、ツンデレ!」

鈴木「ツンデレ?」

鳴子「鳴兄って本当、素直になれないんだよね。だから素直になれないだけで、本当はお姉さん達の事好きなんだと思うよ」

鈴木「す……」

清瀬「うん、鳴海くんは優しい人やもんね!うちも助けて貰た事あるから分かる!」グッ

篠原「俺も分かるよ、鳴海が良い奴だって事。毎日一緒に居るしね」ヘラヘラ


880: ◆UTA.....5w:2012/7/5(木) 20:41:32 ID:hlVw2veB1A

─────‐‥


篠原「あとね、何だかんだ言って人の事放っとけないんだよねー」

鳴子「そうなんだよ、子猫拾ってくるのなんかしょっちゅうだったらしいからね」

篠原「やっぱり猫好きだったんだ!」

清瀬「う、うちが一人やった時、一緒にご飯食べてくれたんよ!」

鳴子「何それkwsk」

篠原「鳴海って良い奴だよねー」
清瀬「はい!」

キャッ キャッ



鳴海「……おい、」

橘「……」スッ

鳴海「あの中に行けってのかよ、おい」

桃山「……」スッ

鳴海「目ぇ逸らしてんじゃねぇよ、おい」


881: ◆UTA.....5w:2012/7/5(木) 20:50:18 ID:hlVw2veB1A

桃山「ほ、ほら、行きなさいよ」グイ

橘「そっ…そうだ。行け、さっさと行け、今すぐ行け」グイグイ

鳴海「馬鹿、押すな!あんな所に入って行けるか!」

桃山「何言ってんのよ。アンタの話題で持ちきりじゃない」

橘「とてもじゃないが俺は入れん。何だあの気持ち悪い空間は」

鳴海「だろ?止め止め。謝るとかの雰囲気じゃねぇよ、あれ」

桃山「お待ち!それとこれとは話が別よ!」ガシッ

鳴海「止めろ!あんな気持ち悪いお花畑に入りたくない!」

橘「すみませーん、此処に駄々を捏ねるクソチビが居ますよー」

鳴海「テメェ!クソメガネ!」

篠原「あー、鳴海だー」ヘラッ

鈴木「す……しょんべん!」

鳴海「せめて“くん”くらいは付けろや」


882: ◆UTA.....5w:2012/7/5(木) 20:51:43 ID:hlVw2veB1A

鳴子「鳴兄……」

鳴子「ふ、フン!鳴兄なんか、もう知らないもんね!」プイッ

鳴海「……」

鳴子「何だよ、何か言いなよ。せっかく人が聞いてやろうとしてるんのに、何も言わないなら帰っちゃうんだからね」

鈴木(……ツンデレ?)

清瀬(これがツンデレっちゅうやつなんかな…)

篠原(言葉に反して顔がニヤけてらっしゃる)クスクス

鳴海「鳴子、俺……」

鳴海「俺、カラーコーディネーターになりたい!」ドン!

橘「唐突すぎるだろ!」

桃山「シーッ!口を挟まないの」


883: ◆UTA.....5w:2012/7/5(木) 20:52:31 ID:hlVw2veB1A

鳴子「カラー…?」

鳴海「俺のやりたい事。何つーか、その……舞台は違っても父さん達の仕事が手伝えたらな、って」

鳴海「あー、もう!色彩検定もカラーコーディネーター検定も、両方一級取ってから言うつもりだったんだよ!」

鳴海「ちゃんと自分で頑張って、それから言うつもりで……だから、叔母さんにはまだ内緒だからな!」

橘「よく喋るチビだな」

桃山「あら、でも素敵じゃない。ちゃんと目標に向かって努力してたのね、あの子」

篠原「橘も頑張ってるよね、お医者さん目指して」

橘「はっ!?お前、いきなり出てきて何を……それ何処で聞いた!」

篠原「えへへへー秘密ぅー」ヘラヘラ

橘「妹か弟かどっちだ!吐け!今すぐ吐け!」


884: ◆UTA.....5w:2012/7/5(木) 21:40:48 ID:wfVUzQCFBI

ぎゃーぎゃー


鳴海「煩い奴らだなー…ったく」

鳴子「本当だね。高校生にもなって、落ち着きない」

鳴海「……でも、良い奴らなんだよ。確かにろくでもないかもしれねぇけどさ、」

鳴子「うん、分かってるよ。ていうか、分かった」

鳴子「鳴兄のお友達を馬鹿にしてごめん。本当にごめんなさい!」

鳴海「わ、分かればいいんだよ!分かれば!」フイッ

鳴海「……俺も、悪かったし…」ボソ

鳴子「え?何?」

鳴海「ななな、何でもねぇよ!別に謝ろうとなんてしてねぇし!」

鳴子「ふーん?じゃあ許してあげようかな!」ニシシ


885: ◆UTA.....5w:2012/7/5(木) 21:41:39 ID:BKmtcYxhnY

清瀬「なんか、友達ってええもんやねぇ」

鈴木「……」

清瀬「鈴木さん?」

鈴木(可愛らしい……ツンデレ、いいかもしれない……)

清瀬「鈴木さん、真顔は怖いって…」

鈴木「ん?どうしたの、清瀬」

清瀬「あ、いや、あの、友達ってええなって……皆、何やかんや言うて鳴海くんの事好きなんやね」

鈴木「す……」パリッ

清瀬「あれ、なんか変な音が」

鈴木「す、す……数学!」

清瀬「数、学…?……数学!あわわ!数学ー!」


886: ◆UTA.....5w:2012/7/5(木) 21:42:34 ID:wfVUzQCFBI

橘「何だ、デカい声出して」

清瀬「数学!数学です!」

桃山「数学?」

清瀬「5時間目が数学の授業で…!あの、もうとっくに授業始まってしもてます!」

篠原「あはは、皆でサボっちゃったねー」

橘「呑気に笑ってる場合か!おい、生徒指導に見付かる前に解散するぞ!」

桃山「なるみーん!そろそろ行きましょっ……」

生徒指導「貴方が探しているのは、此方のいつもの鳴海ですか?それとも、此方の私服でツインテールの鳴海ですか?」

鳴鳴ツインズ「」チーン

橘「もう捕まってやがる…!」

生徒指導「説明、してもらおうかな。生 徒 指 導 室 で」ニッコリ


全員「いやああああああぁ…」


887: ◆UTA.....5w:2012/7/5(木) 21:47:20 ID:BKmtcYxhnY

──放課後、校庭


鳴海「あーもう。だからあいつが居たらろくな事ねぇんだよ」

橘「説教食らって掃除……クソチビはまだしも俺達は完全にとばっちりだろうが」

篠原「鳴子ちゃん、お母さんに引き摺られて連れて帰られてたね。あの人が叔母さん?」

鳴海「ああ、そう。あの煩いのが叔母さん」

橘「年の割にはなかなかの曲線美だった。其処は認めてやろう」

鳴海「何処見てんだよ変態メガネ!」

桃山「ちょっと!サボらないでやりなさいよね!」


888: ◆UTA.....5w:2012/7/5(木) 21:49:48 ID:BKmtcYxhnY

桃山「二人共ごめんなさいね、お馬鹿さん達に付き合わせちゃって」

清瀬「いえ、全然!うちも桃さん達の…お友達……やから」テレ

鈴木「大丈夫、問題ないよ」

桃山「ふふ、ありがとう。ほら、なるみんもちゃんとお礼言わなきゃ駄目よ!」グイッ

鳴海「痛い痛い、引っ張んなオカマ!」

桃山「ほーら!」

鳴海「あ、あー……なんか巻き込んでたみたいで悪かった……と、ありがとな」ボソボソ

清瀬「そんな、鳴海くんがうちにしてくれた事に比べたら全然…です!」

鳴海「……そうすか。はい、もういいだろ!終わり!掃除してさっさと帰る!」クルッ

鈴木「……」


889: ◆UTA.....5w:2012/7/5(木) 21:50:49 ID:wfVUzQCFBI

篠原「鳴兄ったら、照れちゃってー」

橘「お顔が赤いですよ、鳴兄ちゃん」ニヤニヤ

鳴海「うるっせー!黙ってやれ!」


 『鈴木さんももっと普通にすれば──…』

鈴木「……」

 『素直になれないだけで、本当は──…』

鈴木(私、は)

 『本当は好きなんだと思うよ』

鈴木「…っ」


清瀬「す、鈴木さん?」

桃山「あらまあ」

橘「何だこれは」

篠原「……さあ?」ヘラッ


890: ◆UTA.....5w:2012/7/5(木) 21:52:30 ID:wfVUzQCFBI

鳴海「な、なん、だよ、おい…」

鈴木「……」ギュウ

鈴木(そうか、私は……)

鳴海「おい、鈴木…は、離せよ」

鈴木「ああ、ごめんね」パッ

鳴海「い、いきなり背後から羽交い締めは卑怯だろ!」

鈴木「何だか急に、君を抱き締めてあげたくなって」

鳴海「は、はあ?」

鈴木「背伸びして、虚勢張って……もう少し、力を抜けばいいと思うよ」

鳴海「……何してんだよ」

鈴木「何とは?頭を撫でてあげてるんだけど」ヨシヨシ

鳴海「んなっ、子供扱いかよ!俺の方が先輩だって言ってんだろ!」

鈴木「ほら、甘えてもいいんだよしょんべん小僧」

鳴海「誰がしょんべん小僧だ!腕を広げるな!」


891: ◆UTA.....5w:2012/7/5(木) 21:53:30 ID:wfVUzQCFBI

桃山「ふふ、どう見ても鈴木ちゃんの方がお姉さんに見えるわよねー」

篠原「あはは、確かに。鳴海の方が明らかにちっちゃいもん」

鳴海「放っとけ!まだ成長途中なんだよ!」

橘「せいぜい頑張って成長してくれよ、おチビちゃん?」

鳴海「その大事な眼鏡ぶっ壊してテメェの視界を奪ってやろうか」



清瀬「す、鈴木さん、さっきのって一体……」ドキドキ

鈴木「さあ、何だろう。でも──」

 ──私は、

鈴木「何だか少し、すっきりしたよ」ニコ


 ──私は、君が好きみたいだ。


892: ◆UTA.....5w:2012/7/5(木) 21:54:32 ID:wfVUzQCFBI

──翌日


一年生「しょんべん先輩、今日は女装しないんですかー?」クスクス

三年生「可愛かったよ、しょんべんくーん」クスクス

橘「更に有名人になれてよかったな、女装趣味のしょんべん先輩?」ニヤニヤ

鳴海「……」

男子C「……あ、」

男子C「……ツインテール…」ポッ

鳴海(やっぱりあいつが来たらろくな事ねぇ……鳴子許すまじ!!)グスン



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