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キモオタ「我輩がおとぎ話の世界に行くですとwww」ティンカーベル「そう」
Part183


567 :◆oBwZbn5S8kKC :2017/04/10(月)01:53:03 ID:7Va
グレーテルのお菓子裁判編 第二話『グレーテル、勝訴』
・・・
帽子屋「ーーっと、アタシが言いたい事はこれくらいかしらねっ。十分グレーテルちゃんの有罪が証明できたと思うわよっ!」
アリス「あぁ、とてもよくわかった。彼女がスニッカーズのステマをしていた事はもはや明確だ、だが形式上ヘンゼルにも聞いておこうか…。ヘンゼル、被告の無罪を証明する証拠はあるかい?」
ヘンゼル「……」ギリッ
帽子屋「準備する時間も無かったものねぇ〜。仕方ないわよぉ〜」ブホホ
ヘンゼル「クッ…僕はまたグレーテルを守れずに終わるのか…!」
アリス「主張が無いのなら判決に移らせて貰うけれd」
バターン!!
司書「…ヘンゼル!グレーテル!」
ヘンゼル「お千代…!」グレーテル「あっ、お千代ちゃんだ…」
帽子屋「あらあら、新しい弁護人の登場かしらぁ?もうアタシ達の勝利は決まったようなものだし手遅れなんじゃなぁい?」
アリス「帽子屋、油断しないように。彼女は頭が良い、何か勝算があって…あるいは重要な証拠をつかんで来たに違いない」
ヘンゼル「ここに来てくれたって事はグレーテルの無罪を主張する証拠を持ってきてくれたんだね!?」
お千代「えっ?私はグレーテルが裁判にかけられてるって聞いたから応援にね?グレーテルお腹すいたでしょう?はい、お菓子だよ〜」つ[トッポ]
グレーテル「わーい…最後までチョコたっぷりだ……」ポリポリ
ヘンゼル・アリス「……」

568 :◆oBwZbn5S8kKC :2017/04/10(月)01:53:50 ID:7Va
ヘンゼル「お千代…!悪いけど今はそんな場合じゃ…!」
お千代「大丈夫、安心してヘンゼル。『グレーテル、勝訴』ってサブタイトルで有罪になったりしないよ」
ヘンゼル「それ言い出したら僕は何のために頑張ってるのかわからなくなるんだけど」
お千代「それにこれ、グレーテルのこと話したらキモオタさんが渡してくれたの。ヘンゼルが不利になってたらこの手紙を読ませて欲しいって」つ[手紙]
キモオタの手紙『どうやら追いつめられているようですなwwwこういう時は発想を逆転させるのでござるよwwwナルホド君www』
ヘンゼル「ナルホド君って誰だよ…」
キモオタの手紙『グレーテル殿が『ステマをしていない』事は証明できないかもしれないでござる。しかし、『別の事』ならばグレーテル殿自身が証明できるのではwww』
ヘンゼル「グレーテル自身が証明できる事……そうか!」
帽子屋「これ以上は時間の無駄よぉ?アリスちゃん、とっとと判決をくだしちゃいましょうよぉ〜」クネクネ
アリス「そうだな。では被告人グレーテルに判決を言い渡す、判決はーー」
ヘンゼル「待った…!僕には、僕達にはまだ証言できる事がある!」
帽子屋「無駄な足掻きだと思うわよぉ〜?」ブホホ
ヘンゼル「グレーテル、耳を貸して。ゴニョゴニョゴニョ……できるね?」ヒソヒソ
グレーテル「……できるよ。でも……いいの?」
ヘンゼル「うん、思う存分語っておいで。必ず君の事を守ってくれる、頑張って」
グレーテル「がってんしょうち……」スッ

569 :◆oBwZbn5S8kKC :2017/04/10(月)01:54:55 ID:7Va
グレーテル「それじゃあ…今からスニッカーズが世界一おいしくて飢饉を救えるすごいチョコバーだってことを説明するよ……」
アリス帽子屋「!?」
グレーテル「スニッカーズはアメリカで生まれたとてもおいしいチョコバーだよ……」
グレーテル「スニッカーズは世界中で大人気なの…。だから世界中の売り上げを合わせると一年間で二十億ドルにもなるんだって…」
グレーテル「すごい金額だね…。でもそれだけ世界中で愛されてるってことなの……どうしてそんなに人気があるのか説明するには、まずスニッカーズがどうして出来たのかーー」
グレーテルの熱いスニッカーズ語りは三時間にも及んだ
スニッカーズの歴史から始まり、今に至るまでの数々の出来事を淡々と語り、加えてスニッカーズが飢饉を救う優れたチョコバーである事を力説した
その姿は自分の潔白を証明しようという事よりもむしろ、自らが愛しているチョコバーを認めて貰う為のようにも思えた
「あんな風に夢中になって熱く語るグレーテルは初めて見た」と、ヘンゼルは後に語ったという
グレーテル「……これで、おしまい。スニッカーズがすごいチョコバーだってこと、みんなに伝わってたらいいな……」
グレーテル「このSSを読んでくれてる皆もスニッカーズ買ってね…。全国のスーパーやコンビニで絶賛発売中だよ…。おなかがすいたらスニッカーズ、だよ……?」
帽子屋「なんてこと…!急な裁判で準備なんかできなかったはずなのに…!予想外よっ、こんなのっ!」
アリス「油断した…。グレーテルのマーズ社(スニッカーズ作ってる会社)に対する露骨なすり寄り…!見え見えのアピール…!こんなものはもうステマじゃあない…!これはもはや……ただの宣伝!」
ヘンゼル「そうだ!これはもうステルスしていないマーケティング!装いも隠しもしない純粋な販促!こんな風に堂々と宣伝ができるグレーテルに…ステマなんかする理由があるのか!?答えろアリス!」
アリス「ぐぬぬ…!」

570 :◆oBwZbn5S8kKC :2017/04/10(月)01:55:32 ID:7Va
アリス「クッ…!まさか最後の最後で…!」
ヘンゼル「大方、言いがかりをつけてグレーテルを退場させることで作者のモチベを下げる事が目的だったんだろう?そうすれば君達が有利なままこのSSは打ち切られるだろうからね」
ヘンゼル「だがそのたくらみもここまでだ!さぁ裁判官らしく証拠の基づいた公平な判決を下せ!」
帽子屋「ア、アリスちゃん…。流石にこれはどうしようもないわよぉ…?」
アリス「ぐぬぬ…。被告人グレーテルは……無罪!これでいいんだろう、ヘンゼル…!」ギリッ
 無 罪
ヘンゼル「やった…!僕達は遂に無罪を勝ち取ったんだ!グレーテル!お千代!」ワッ
グレーテル「お千代ちゃん、たくさんお話したらのど渇いた…。飲み物ちょうだい…」
司書「うん、がぶ飲みミルクコーヒーでいい?」
グレーテル「わーい…がぶ飲みミルクコーヒーだ…」ガブガブ
ヘンゼル「……まぁ、いいけどね。グレーテルの無罪が証明されたんだし……」
こうしてグレーテルはこの裁判に勝訴した。だが油断してはいけない、アリスはこちらの戦力を削ぐためにまた新たな裁判を始めるだろう……。
……数日後
アリス「さぁ、それじゃあ早速ヘンゼルのシスコン裁判を始めよう。裁判官はボク、アリスが務める」
帽子屋「検察官はおなじみ帽子屋よっ!今回はイヤになるほど証拠が集まったから絶対に勝っちゃうわよぉ〜」ブホホッ
ヘンゼル「……」
グレーテル「おにいちゃんがんばれー」
おしまい

571 :◆oBwZbn5S8kKC :2017/04/10(月)01:57:01 ID:7Va
不思議の国のアリスの世界 ハートの女王の城
ザッ
キモオタ「……ここがハートの女王の城でござるか」
ドロシー「は、はい、アリスちゃんはこの場所を中心に作戦を進めてきました。人質が捕えられている牢屋もこの敷地にあります、奪い集めた魔法具もこのお城の宝物庫に保管されているはずです…」
赤ずきん「まさに彼女の本拠地、と言ったところね」
赤鬼「それにしても随分とデカイ城だな…。旅の途中でいくつかの城を見てきたが、その中でも特にデカイ部類に入るぞ」
裸王「うむ、だが単に広大なだけではない。派手でありながら丁寧な造りをしている、おそらく生半可な攻撃など通用しない強固な城!決して見かけ倒しではないだろう!」
スタッ
アリス「フフッ、嬉しい事を言ってくれるじゃないか。自慢の城だからな、余所の国の王に褒められるとは光栄だ」クスクス
キモオタ「アリス殿…!」
アリス「やぁ、随分と遅かったじゃあないかキモオタ。まずは逃げなかった事を褒めてやろうか、とはいっても逃げ場なんか何処にもないけどね」クスクス
キモオタ「ドゥフフwww我輩、逃げるなんて選択肢は持ち合わせていないでござるよwww更に言えば負ける気も無いでござるよwww」コポォ
アリス「ふーん…ティンカーベルを失ったことで少しは落ち込んでいると思ったけど…。ボクが思っているよりも君は薄情な人間だったようだな」
キモオタ「何を言うかと思えばwwwティンカーベル殿との別れはほんの一時のものでござるwwwこの戦いが終わればまた会えるでござるのに落ち込む必要などないですぞwww」
アリス「ハハッ、そうだな。ボクを倒して魔法のランプを奪えば彼女を蘇らせることなんか容易い。確かに落ち込む必要なんかない。だがお前は一つ考え違いをしているよキモオタ」
アリス「そんな事をボクが許すと思うか?お前がどんなに魔法のランプに手を伸ばそうとそれは決して届く事はない。それに…この完成された世界に余所者は似合わない」
アリス「お前も、その仲間達も残らず葬り去る。そうすることでこの美しい世界は本当の意味で完成を迎える」

572 :◆oBwZbn5S8kKC :2017/04/10(月)01:59:17 ID:7Va
アリス「とはいえ…。流石のボクも君達を一度に相手するっていうのは少し面倒だ。だからーーこの世界の住人総出で、君達を歓迎するよ」パチンッ
ザザッ ザザザッ
ライオン「うえぇっ!?茂みや物陰から大勢の動物たちが…!?」
グレーテル「あっという間に囲まれちゃったね……」
司書「芋虫、大勢の鳥類に森の動物達、代用ウミガメ…。彼等はこの物語の脇役達、そうよね?」
アリス「流石、詳しいね。君の言うとおり、彼等は【不思議の国のアリス】の物語の中の脇役達だ、だがボクにとっては脇役なんかじゃない。大切な仲間だ」
アリス「ボクが命じるまでも無く、頼むまでも無く、君達を始末する手助けをしたいと申し出てくれたのさ」
桃太郎「注意した方が良いぞキモオタ。この獣たち…強さはそれほどじゃあないけど、どいつも強い意志が宿った目をしてる。油断ならない連中だぞ」
キモオタ「ガッテン承知ですぞ!しかし、逃げるつもりは無いとはいえ、完全に退路を遮断されましたな…」
ザッ
帽子屋「んふっ。もちろんあの子達だけじゃないわよぉ?最後の仕上げですものっ、アタシ達が直々に相手をしてあ・げ・る・わよぉ〜!」ブホホ
三月ウサギ「まっ、少しばかり面倒だがこればっかりはやらねぇとな」
白ウサギ「アリスさんの、そして皆さんの願いを遂げるためにも死力を尽くしますよ!」
ハートの女王「……」ギロリ
チェシャ猫「煩わしい。早急に終わらせるとしよう」
キモオタ「やはり【不思議の国のアリス】の重要人物、幹部クラスの面々も勢ぞろいと言う訳でござるか…!」

573 :◆oBwZbn5S8kKC :2017/04/10(月)02:02:05 ID:7Va
アシェンプテル「キモオタ。お前が戦うべきは【不思議の国のアリス】の住人だけではない、この私もだ」スタッ
キモオタ「シ、シンデレラ殿ォ!?悪魔の鏡の破片の影響とはいえお主やはりアリス殿側に…!」
裸王「むむっ…目付きも立ち居振る舞いも私の知るシンデレラとはまるで異なる…。一見、信じられぬ光景だが…」
桃太郎「それは拙者も同じだ。でもあの『ガラスの靴』を履く事が出来るのは全ての世界を探してもあいつしかいない。
あいつは間違いなく、シンデレラだ」
アシェンプテル「先程からシンデレラシンデレラとやかましい連中だ、あの無様な灰かぶりは死んだ。その名は口にするな」フンッ
赤ずきん「随分と趣味の悪いドレスを着るようになったのね、シンデレラ?」
アシェンプテル「周囲に流されて着せられた豪華なだけのドレスと比べれば随分マシだと思うがな。だがそんな事よりもーー」カッ
ヒュバッ
赤ずきん「……っ!」ビッ
キモオタ「赤ずきん殿ォ!」
アシェンプテル「赤ずきん、その無様な名で呼ぶなと忠告したはずだ。二度目は無い」
赤ずきん「そう。それならなんて呼べばいいのかしら?」
アシェンプテル「その必要があるのならばもう一つの『灰かぶり』の名、アシェンプテルと呼べ。もっとも、私の名を口にする事があるとは思えんがな」
キモオタ「アシェンプテル…。司書殿、もう一つの『灰かぶり』とはどういう意味でござろうか…?」
司書「…元々【シンデレラ】にはいくつかバリエーションが存在するんです、元々は民間伝承の物語ですから」
司書「それをシャルルペローが編集したものが『サンドリヨン』日本で最も一般的な【シンデレラ】です。そして彼女が口にしてた『アシェンプテル』はグリム兄弟が編集した、もう一つの【シンデレラ】です。
それはもう随分と昔に消滅してしまったようですけど、その二つのおとぎ話の違いを一言で表すならーー」
司書「もう一つの『灰かぶり』アシェンプテルは継母や姉への復讐を遂げる、という点でしょうか…」

574 :◆oBwZbn5S8kKC :2017/04/10(月)02:04:31 ID:7Va
キモオタ「復讐…」
アシェンプテル「そうだ、あの継母共を許すつもりはない。だが、あの世界が消えたことで連中も死んだ。不本意ではあるが一応の復讐は果たせたと言えよう」
アシェンプテル「だが私がすべきことは他にもある。それはお前達の心に巣くう『シンデレラ』を殺す事だ」
桃太郎「……」
キモオタ「我々の心の中の…?それは一体、どういう意味でござろうか…?」
アシェンプテル「私にとって『シンデレラ』は周囲に流されて平和ボケし、憎しみを忘れた無様な女。奴はもう存在しないが、お前達は奴の面影を追い続ける」
アシェンプテル「それが我慢ならない。あの無様な女が存在していたという証は、ひとつ残らず灰のように散らさねばならない。故にお前達を始末する、それが今の私の目的だ」
キモオタ「お主は魔法具によって洗脳されているだけでござる!その様なk」
桃太郎「キモオタ。あいつを正気に戻す役目、拙者に任せてくれないか?」
キモオタ「桃太郎殿…?それは構わんでござるけど…」
アシェンプテル「私を正気に戻す?辺境の地の侍が笑わせる、事あるごとに無様に怯えるお前に私の何を変えられると言うんだ?」
桃太郎「……お前、覚えていないか?前にお前の国を拙者とラプンツェルと三人で観光した時の話。拙者、なんだかんだあったけどあの時結構楽しかったんだよ」
アシェンプテル「……さぁ、覚えていないな」
桃太郎「あの時、あいつは冗談のつもりだったんだろうがラプンツェルはお前にこう言ったんだ」
桃太郎「『シンデレラが悪い子になっちゃっても私達が良い子に戻してあげる!』ってさ」

575 :◆oBwZbn5S8kKC :2017/04/10(月)02:07:12 ID:7Va
アシェンプテル「それがどうした?そんな戯言を引っ張り出してどうしようと言うんだ?」
桃太郎「あいつは今、ちょっと遅れてるけどその事忘れてねぇと思うんだよ。それにお前を元に戻したいってのは拙者だって同じ気持ちなんだ」
桃太郎「拙者達は友達が居ない仲間だってお前あの時言ったけどさ。そんな事ないんだよ、だってお前もラプンツェルも拙者も友達だ。だから拙者はお前を…いいや」
桃太郎「拙者はシンデレラを正気に戻す、それが友としてお前に出来る事だ」
アシェンプテル「田舎侍が…」ギリッ
アシェンプテル「その名を口にするなと……何度も言わせるな!」ヒュッ
キモオタ「桃太郎殿ォー!」
ガキィィィンッ
アシェンプテル「……っ!」
アシェンプテル(私の蹴りを…。ガラスの靴の速度を乗せた高速の一撃を見切って、刀で防いだだと…!?)
桃太郎「……お前は拙者達の中に居るシンデレラの面影を殺すって言ってたけどさ、そりゃあ無理だよ」
桃太郎「拙者は日ノ本一の侍。そんな憎しみと怒りに任せただけの攻撃なんか、通用しない」
アシェンプテル「……どうやら、真っ先に相手をすべきなのはお前のようだな桃太郎」
アシェンプテル「そこまで言うのならば相手になってやる。私が『シンデレラ』を殺すのが先か、お前が『シンデレラ』を呼びもどすのが先か…だがここでは邪魔が入りそうだ、場所を移す。城内にそれにふさわしい場所がある」
スタッ
アシェンプテルの声「怯えず向かってこれると言うのならば来いヘタレ侍。このアシェンプテルが舞踏の相手をしてやる」
ヒュンッ

576 :◆oBwZbn5S8kKC :2017/04/10(月)02:11:38 ID:7Va
今日はここまで!続きは明日か明後日に!
本編と裁判の差がありすぎてヤバい
桃太郎の実力、発揮なるか
次回に続きます!

577 :名無しさん@おーぷん :2017/04/10(月)03:14:47 ID:ty4
あ、なんだ今日は本編更新ないのか...
ん?!
番外編からの唐突な本編更新に頭が付いていけない

578 :名無しさん@おーぷん :2017/04/10(月)20:21:47 ID:0Zo
乙です
桃太郎かっこいいー!

579 :名無しさん@おーぷん :2017/04/10(月)23:46:29 ID:ynp
よし、頑張れヘタレ侍!o(`^´*)

580 :名無しさん@おーぷん :2017/04/11(火)17:34:08 ID:6Z9
ただの宣伝wグレーテルww
続きありがとー
でもヘンゼルのシスコン疑惑は申し開き出来ませんw
最終決戦頑張れー!

581 :◆oBwZbn5S8kKC :2017/04/12(水)01:15:31 ID:yOc
桃太郎「相変わらずあいつの魔法具はすげぇな…。すぐに後を追いたいところだけど、城の中に戦いに相応しい場所なんかあるのか…?」
ライオン「う、うーん…訓練場ならあるけどあそこはお城の外だから違うかなぁ…?」
キモオタ「ドロシー殿、もしかしてこの城にはダンスホールがあるのでは?」
ドロシー「は、はい。舞踏会が催せそうなくらい広いホールがありますけど…」
キモオタ「それならば…おそらくシンデレラ殿はそのダンスホールに居るはずでござるよ、桃太郎殿」
桃太郎「ん…?どうしてそう思うんだ?」
キモオタ「シンデレラ殿、ドレスを身に纏いガラスの靴を履いていたでござる。ドレスの趣味は変わっていたでござるが…あれは彼女が舞踏会に向かった時のスタイル」
キモオタ「口では無様などと言っておりましたがな…。良くも悪くも自分の人生を変えた舞踏会には何か思うところがあるのでござろう」
桃太郎「確かに…ガラスの靴を使い続けているくらいだしなぁ」
キモオタ「それにあの高速を生かすにはある程度広い場所でなければなりませんからなwwwダンスホールという読みはあながち間違いではないかとwww」
ライオン「そ、それじゃあ僕が案内する…!背中に乗ってっ、桃太郎さん」
桃太郎「うん、かたじけない。それじゃあ拙者達はシンデレラを追う、一緒に戦えなくて悪いけどあとの連中は任せた!」
裸王「ウムッ!筋肉神は友情に厚い者に微笑む!桃太郎よ、お主に筋肉の神の加護あらんことを!後の事は任せたまえ!」マッスル
赤鬼「あぁ、こっちの事は気にしねぇでいいからな。全力であいつを正気に戻してくれ!頼んだぞ!」
キモオタ「死んだとしてもちゃんと埋葬しておきますぞwww」コポォ
桃太郎「死なねぇよ!まぁとにかくあいつの事は拙者にまかせてくれ、次会うときは必ずシンデレラも連れて帰るからな!」
シュババッ

582 :◆oBwZbn5S8kKC :2017/04/12(水)01:19:00 ID:yOc
チェシャ猫「……良かったのかアリス?」
アリス「何がだい?」
チェシャ猫「アシェンプテルは連中を始末する上で非常に有効な駒だ。名が変わろうと連中にとってあの女は友人だ、攻撃をする事を躊躇するだろうからな」
チェシャ猫「更にあの機動力…一対一の戦いをさせるより、遊撃をさせた方がはるかに戦果をあげられただろう」
アリス「確かにそうかもしれない。だが彼女の相手は桃太郎、ああ見えて実力は本物だ。経験に裏打ちされた強さ、磨き上げられた剣術……そして治癒能力まで備えている」
アリス「高い戦力と治癒能力を持つ桃太郎をキモオタ達と分断出来たと考えれば、これはそんなに悪い流れじゃあない。これでもうキモオタ達は治癒に頼る事は出来ないんだから」
チェシャ猫「まぁ…そう考えれば悪手とは言い難いが」
アリス「何にせよ彼女にかかった魔法を解かなければ元のシンデレラには戻せない。だが桃太郎の能力では魔法を打ち消すことまでは出来ないという事は調べが付いてる」
アリス「何一つ心配する必要なんかないのさ。ボク達はこれからじっくりこいつ等を苦しめてやればいい、それだけだ」
アリス「彼女の行動は想定外だったけど、この程度では何も変わらない。ボク達はーー」
ズダーン!!
アリス「……ッ!」ビッ
赤ずきん「あら残念ね…。額を撃ちぬこうと思ったのだけど頬をかすっただけだなんて……私の腕もまだまだね」
赤ずきん「でも油断はしない方が良いんじゃないかしら?頭が弾けるなんてあなたも嫌でしょう?」

583 :◆oBwZbn5S8kKC :2017/04/12(水)01:24:55 ID:yOc
帽子屋「アリスちゃん…!大丈夫っ!?なんなのアレ…不意打ちだわ!許せない!許せないわよぉ!」ムキー
白ウサギ「ち、血が出てるじゃないですかァ!かすり傷みたいですけど化膿したら大変です!すぐに手当てを…!」
三月ウサギ「クッソ!姑息な真似しやがって…!あいつただじゃおかねぇ…!」
アリス「騒ぐな。大したことじゃない」
チェシャ猫「警戒心が薄れていたなアリス。くだらない慢心で全てを台無しにするつもりか?」
アリス「悪かったよ、ボクとした事が内心舞い上がっていたのかもしれない。まぁなんにせよ……まぐれ当たりは二度と無いぞ、赤ずきん」ギロリ
赤ずきん「あら、まぐれ扱いなんて心外ね。なんならもう一発、試してみる?」ガチャッ
アリス「好きにすればいいさ。でも流石に二度目はボクの仲間が黙っていないよ?そうだろう?」
帽子屋「当然よッ!こういう言い方アリスちゃんは好まないでしょうけど…女の子の顔を傷つけるなんて万死に値するわッ!女の子代表としてアタシは許すわけにはいかないわぁ!」
三月ウサギ「次、攻撃するそぶりを見せてみろ。テメェの頭巾が更に深い赤に染まる事になるからな!覚えてろテメェ!死ね!」
赤ずきん「自分たちの事を棚に上げて…。良い根性しているわね」
アリス「まぁそう慌てるなよ赤ずきん、ボク達は逃げも隠れもしない。だがボクが今一番殺したいのはそこの豚だ、悪いけれどそれ以外の連中はオマケでしかない」
赤ずきん「あら、随分な言い方ね…?」
アリス「本音を言ったまでさ。だからボクとしてはわざわざオマケと戦うのに時間を割くなんてバカバカしい事はなるべく避けたい、そこで……だ」
赤鬼「アリスの奴、一体何をしようってぇんだ…?」
アリス「なんてことは無い、少しふるいにかけるだけだ。お前達オマケがどうしてもボクと遊びたいっていうなら、こいつ等の相手をしてからにしてもらおうか」スッ

584 :◆oBwZbn5S8kKC :2017/04/12(水)01:28:32 ID:yOc
アリス「さぁ出番だ青い鳥!!こいつらと少し遊んでやれ!」
巨大な青い鳥「お任せください!一人残らず呑み込んでやりますよぉ!!」バッサバッサ
巨大な青い鳥「僕はもうちっぽけな小鳥でも平和の象徴でも無い!アリスさんに頂いたこの身体と力で連中を喰い散らかしてやります!」バッサバッサ
キモオタ「あの者は…!ティンカーベル殿がファミチキと呼んでいた青い鳥殿でござるか!?何故あのように巨大な姿に!?」
ヘンゼル「この世界には身体の起き差を変える魔法具なんて掃いて捨てる程あるんだ、驚くような事じゃないさ。それよりも…」
グレーテル「あんなにおっきな鳥さんに襲われたら……大怪我しちゃうよ……なんとかしなくちゃ……」
アリス「フフッ、それじゃあボク達はこれで失礼するよ。さぁ、みんなも行こう。予定よりも長居し過ぎてしまったからね」
キモオタ「ぬぅっ…!待つでござるアリス殿…!拙者を殺したいと言うのならばこのような小細工をせずに正々堂々と戦えばいいでござろう!」
アリス「ブラフ頼りだった君の口から正々堂々なんて笑わせるね」クスクス
アリス「ボクは正々堂々だろうがそうでなかろうがお前を殺せればそれでいいのさ。今まで散々ボクの邪魔をしてきたお前だ、青い鳥相手に苦戦したりしないだろうけど…少なからず消耗はするだろう?お前も他の連中も」
キモオタ「青い鳥殿と戦わせて我々の戦力を消耗させるのが狙いでござるか…!」
アリス「率直に言えばそうだね、何も万端な状態のお前と戦う必要はないんだ」
キモオタ「なんと卑劣な手を…!しかし我輩は負けませんぞ、必ずお主を…!」
アリス「フフッ、いつだって威勢だけはいいな。それじゃあまた後で会おうじゃないか、キモオタ。ボクはこの城にいる。お気に入りの場所でお茶でも飲みながら待っているからいつでも来るといいさ……あぁ、でも」
アリス「せめて戦える状態で来てくれよ?そうでなければ殺しがいが無いからな」フフッ
スタスタスタ

585 :◆oBwZbn5S8kKC :2017/04/12(水)01:34:10 ID:yOc
プチ更新ここまで 次回、vs青い鳥
青い鳥は何故、アリスに味方し戦うことになったのか?
次は木曜日に本編プチ更新+番外編『かぐやと豆』更新予定です

586 :名無しさん@おーぷん :2017/04/12(水)21:08:57 ID:IuT
ふむ…ファミチキが七面鳥の丸焼きに進化したか…←って全然巨大じゃない

587 :名無しさん@おーぷん :2017/04/12(水)21:40:00 ID:bkq
久々のファミチキ