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キモオタ「我輩がおとぎ話の世界に行くですとwww」ティンカーベル「そう」
Part185


627 :◆oBwZbn5S8kKC :2017/04/24(月)01:00:28 ID:vhU
不思議の国のアリスの世界 ハートの女王の城 城内
タッタッタッタッ ドスドスドスドス
キモオタ「ブフゥ〜www一時はどうなるかと思ったでござるがなんとか城内へ入り込めましたなwww」コポォ
ドロシー「は、はい…。どうやら追手も来ていないみたいで……良かったです」ホッ
キモオタ「あの者達は悟空殿と玉龍殿がバッチリ足止めをしてくれていますからなwww背中は二人に任せて我々は先を目指しますぞwww」
ドロシー「は、はい…!あっ、そこのつきあたりは左です」タッタッタッ
キモオタ「ガッテン承知wwwいやはや、ドロシー殿のナビのおかげで迷うことなく進めて助かっておりますぞwww感謝感謝ですなwww」ドスドスドス
ドロシー「お、お役に立ててるなら私も嬉しいです。で、でも……」
キモオタ「何か気がかりなことでござるでござるかな?www」
ドロシー「キモオタさんにはこうやって直接道案内が出来ますけど…。他の皆さんにはちゃんとした道案内ができなかったから…」
ドロシー「うぅ……私、今思えばすごく雑な道案内をしてしまいました…。確かに王座の間に行くには上の階を目指せばいいんですけど…もっと細かい説明をした方が絶対に良かったです。階段の場所とかそういう……」
キモオタ「いやいやwwwあの状況でしっかり説明するなど無理でござるよwwwそれぞれ別のルートを進んでいるわけでござるしwwwドロシー殿は最善を尽くしたと思いますぞwww」
ドロシー「で、でも…皆さんが迷って怪我でもしたら大変です…。そもそもアリスが玉座の間に居るって言うのも私の予想だから絶対ってわけじゃないし……。うぅ……私が確証の無い事を言ったせいで皆が酷い目にあいでもしたら……」
キモオタ「お主は本っ当に気にしすぎガールでござるなぁwwwそんな事気にしているのはお主だけでござるよwww」
キモオタ「本来は城中を走り回って探し出さねばならなかったところを、ドロシー殿のおかげでアリス殿の居場所に目星が付けられたのでござるよ?www」
キモオタ「お主が勇気を出して声を張ったおかげで、我々のミッションの成功率はぐぐっと上昇しているのでござるwww誇ってもいいぐらいですぞwww」コポォ

628 :◆oBwZbn5S8kKC :2017/04/24(月)01:14:35 ID:vhU
ドロシー「も、もしもそうだったら…それはとても、嬉しいなぁ…」ニコッ
キモオタ「ドロシー殿はアレですぞwww少々ネガティブが過ぎますぞwwwもっと前向きに考えてもいいのではwww」
ドロシー「前向きに…ですか?」
キモオタ「そうですぞwww例えばお主が皆に道案内をした件でござるが…お主は自分のせいで皆が迷わないかと心配しているでござるよね?うまく道案内出来たのだろうかとwww」
ドロシー「は、はい…。やっぱり心配です…」
キモオタ「そうではなくwww成功した時をイメージするのですぞwww」
キモオタ「お主の予想通りアリス殿は王座の間に居てwwwスムーズにその場にたどり着けたことで万全な状態で戦えwww我々がアリス殿を止める事が出来たとしたらwww」
ドロシー「出来たとしたら…?」
キモオタ「MVPは間違いなくお主になるわけでござるよwwwラスボスの居場所をつきとめ、皆を導いたわけでござるからねwww」
キモオタ「そうすれば皆がお主に感謝しますぞwww赤ずきん殿や裸王殿はもちろん、消えてしまったおとぎ話を元に戻す事が叶えばその世界の住人もお主に感謝するでござろうwww」
ドロシー「あっ…それなら私がやってきた事の償いにもなるかも…」
キモオタ「もちろんなりますぞwwwそれに…ヘンゼル殿だってきっとお主の事を見直すでござるよwww勇気ある少女だと称えてくれるでござろうなwww」コポォ
ドロシー「へ、ヘンゼル君が…私を褒めてくれる…?」ドキドキ
キモオタ「褒められるどころかwwwお主の活躍によってヘンゼル殿はお主に惚れてしまうかもしれませんぞwww」
ドロシー「へ、ヘンゼル君が私に…?」
…ポワワーン

629 :◆oBwZbn5S8kKC :2017/04/24(月)01:16:09 ID:vhU
・・・
白馬に乗ったヘンゼル「遂にアリスの悪事を止める事が出来たね」キラキラキラ
ドロシー「う、うん。ヘンゼル君や、キモオタお兄さん…皆が頑張ったおかげだね。消えてしまった世界も元通りにできるみたいで、本当に良かった……私は、何もできなかったけど……」ショボン
白馬に乗ったヘンゼル「ハハッ、何を言っているんだいプリンセス。君が道案内をしてくれたおかげで僕達はアリスを止める事が出来たんだ」キラキラキラ
白馬に乗ったヘンゼル「本当に助かったよプリンセス、感謝している。君は僕の誇りだよ」ギュッ
ドロシー「お、大げさだよ…。私にできるのは道案内くらいだったから…。で、でもヘンゼル君の役に立てて嬉しい、私にできる事があったらいつでも言ってね」ニコッ
白馬に乗ったヘンゼル「そうかい?それなら早速、君に道案内をお願いしようかな」キラキラキラ
白馬に乗ったヘンゼル「君を想い過ぎて前が見えなくなっている僕の恋心を……君のハートに案内してくれないか、プリンセス」
ドロシー「ヘンゼル君…!」キュンッ
グレーテル「ドロシーお姉ちゃん大好きー……」トテトテ
司書「あなたの様な可愛らしい恋人が居るなんてヘンゼルは幸せ者ね」ニッコリ
白馬に乗ったヘンゼル「さぁプリンセス、手を」キラキラキラ
プリンセスドロシー「はい…!」
■HAPPY END■
・・・

630 :◆oBwZbn5S8kKC :2017/04/24(月)01:18:56 ID:vhU
ドロシー「……そ、そんなうまい話があるわけないじゃないですか!お、おとぎ話じゃないんですよ!?」ワタワタ
キモオタ「えぇぇwwwおとぎ話でござるけどwwwというか何を想像したのでござるかなwww」コポォ
ドロシー「ぜ、絶対に言えないです…!内緒です!」カァァ
キモオタ「ちょwww人に言えないような展開を想像するとはドロシー殿もなかなかに夢見がちガールでござるなwww」コポォ
ドロシー「うぅ……あっ、そこの角を左に進みますよ!わ、私は先に行きますからね…!」スタスタスタ
キモオタ「ドゥフフwww少しは恐怖が紛れたようでござるな、ドロシー殿www」
キモオタ「……」
キモオタ(さて…ドロシー殿と悟空殿達のおかげでうまく城に入りこめたのは良かったでござるが、分断されてしまったのは少々痛手ですな…一組ずつ我々の戦力を潰されでもすれば大惨事に…)
キモオタ(いやいや、前向きに考えるとするでござる。分断されたとはいえ逆に言えばあちらも戦力を分散せねばこちらを叩けないという事ですからな)
キモオタ(赤ずきん殿と赤鬼殿のコンビネーションはそうそう破られぬでござろうし。裸王殿の筋肉は言うまでも無く強靭かつ俊敏。ヘンゼル殿は持ち前のシスコン力で妹達を必ずや守るでござろう)
キモオタ(桃太郎殿も本当は頼れる男でござるから必ずやシンデレラ殿を救ってくれるでござろう。行方不明のラプンツェル殿は気がかりでござるが、きっと問題無いですぞ)
キモオタ(そしてもちろん我輩も、サイリウムを振るって全力で戦いますぞwww容易く負けるつもりなどありませんからなwwwアリス殿の時止めに対応する策もありますからなwww)
キモオタ(とはいえ……アリス殿を止める為の決めてであり切り札が欲しい所でござるな)
キモオタ(ふむ…。一度状況の整理をしてみますかな)

631 :◆oBwZbn5S8kKC :2017/04/24(月)01:25:09 ID:vhU
予定より短めになって申し訳ないけど今日はここまでにさせてほしい
続きは後日
久々に映画見に行ったせいか妙に眠気が襲ってくる、もう寝ます
映画、美女と野獣絶賛上映中!
短めになってすまない、次回もお付き合いください

632 :名無しさん@おーぷん :2017/04/24(月)01:39:12 ID:K2t
お疲れ様です。

633 :名無しさん@おーぷん :2017/04/24(月)01:46:53 ID:KGl
ドロシーみたいな夢見がちガール好きです(マチャアキ世代女性)

634 :名無しさん@おーぷん :2017/04/24(月)02:33:24 ID:rJm
乙〜
ドロシーの妄想力が凄かった…!w

635 :名無しさん@おーぷん :2017/04/26(水)20:30:43 ID:diu
キモいオタな筈なのに何故か男前に見える謎

636 :名無しさん@おーぷん :2017/04/30(日)16:37:46 ID:zIp
ドロシーちゃんの妄想可愛いな

637 :◆oBwZbn5S8kKC :2017/05/01(月)01:04:24 ID:PsG
キモオタ(まず、今の状況は……)
・アリスは魔法のランプを使って【不思議の国のアリス】以外の世界を消滅させた。キモオタ側もアリス側も別世界へ移動する事はできない。
・アリスの口ぶりから察するにこの世界に入り込んでいる余所者はこの城に居るキモオタの仲間(+ラプ)だけ
・アリス含む幹部達は城内で待ち構えている。それぞれの居場所は不明だがアリスは城の上部に存在する『王座の間』にいる(ドロシー談)
・キモオタの仲間達は別行動をとっている、状況と目的は以下の通り
『キモオタ、ドロシー』→王座の間を目指し城内を進んでいる
『赤ずきん、赤鬼、人魚姫』→王座の間を目指し城内を進んでいる
『ヘンゼル、グレーテル、司書』→王座の間を目指す、銀貨の魔獣に乗り城内を進む
『裸王』→王座の間を目指す、単身で行動中
『桃太郎、ライオン』→シンデレラ(アシェンプテル)を追って城内へ
『孫悟空、玉龍』→城外にて青い鳥と大勢の兵隊達と戦闘中。キモオタ達の背中を守る重要な役目
『ラプンツェル』→この世界に居る事はわかっている者の行方不明
・アリスは魔法のランプを既に二回使用。あと一回だけ願いを残している。
キモオタ(こんな感じでござるかね)
キモオタ(我々の勝利条件はアリス殿の撃破および無力化、一番手っ取り早い方法は魔法のランプの奪取でござる。そして敗北条件は味方の全滅……といったところですな)
キモオタ(そういえば我輩とドロシー殿がここにたどり着くまで一切トランプ兵と遭遇しませんでしたな。となると城内への侵入者は幹部達が相手をするという作戦なのでござろう)
キモオタ(帽子屋殿、三月ウサギ殿、ハートの女王殿、白ウサギ殿、チェシャ猫殿、そして……アリス殿。どの相手も一筋縄ではいかないでござろうな)
キモオタ(とはいえこっちも負けてはいませんぞ。この時の為、皆がそれぞれ腕を磨いて準備をしていたわけですからな。それに我輩にはアリス殿が持つ時間停止への対抗策もあるでござる、戦いの準備は万端ですぞ)
キモオタ(……とはいえアリス殿の余裕たっぷりの態度を見てしまうと若干不安が残りますな。今からでも新たな策、特別な一手、切り札的なモノが欲しい所でござるが)
キモオタ「何か妙案が浮かばないでござろうか……」

638 :◆oBwZbn5S8kKC :2017/05/01(月)01:08:13 ID:PsG
ドロシー「キモオタさーん…?先に進まないんですか…?」ヒョコッ
キモオタ「おうふwww申し訳ないwww少々考え事をしておりましてなwwwすぐに行くでござるよwww」コポォ
ドロシー「考え事って、やっぱりアリスちゃ…アリスの事ですよね…?」
キモオタ「そうでござるwwwアリス殿に対して何か有効な作戦は無いかと知恵を絞っていたのでござるwww」
ドロシー「そうだったんですか…でもキモオタさんも皆さんもアリスを止める為にいっぱい頑張ってきたんです。だから私は、その、大丈夫だと思います」
キモオタ「確かに、皆はもちろんの事、我輩もやれることはやってきたつもりでござる。とはいえ切り札は一枚でも多い方が良いですからなwww」
ドロシー「それは私もそう思います…。アリスも他のみなさんも、当然だけど私が居た時よりずっと強くなってるみたいだったから…」
キモオタ「ドロシー殿は何か考えありませんかなwwwヤングなガール視点の意見も聞いておきたいでござるwww」
ドロシー「そ、そう言われてもそんなに急には…。私、作戦とか考えるのあんまり得意じゃなくて…」モジモジ
キモオタ「なんでもいいでござるよwww作戦とまでいかなくても思いつき的な事でも良いでござるしwww」
ドロシー「う、うーん…。それなら、アリスがこんな事をした理由をもう一回見直してみるとか…」
キモオタ「ほう…彼女の動機を再確認するということですな?」
ドロシー「は、はい。アリスには目的があって…それを叶えるために別世界の人たちをいっぱい傷つけて、他のおとぎ話の世界を消して、遂には現実世界までも消しちゃいましたよね?」
ドロシー「私にだって願いとか叶えたい事はあります。今までやってきた事の償いをしたい、ブリキ達の願いも叶えたい。赤ずきんちゃんやヘンゼル君ともっと仲良くなりたいし、グレーテルちゃんに睨まれないようになりたいです…」
ドロシー「でも…その願い事を叶えるために他の何かや誰かを犠牲にしようなんては思いません」

639 :◆oBwZbn5S8kKC :2017/05/01(月)01:10:55 ID:PsG
ドロシー「でも、アリスは違うんですよね。その願いを叶える為に、自分たち以外の全てを犠牲にしちゃったんですから…」
キモオタ「それだけ、その願いは彼女にとって重大なものだと言う事でござろうが…」
ドロシー「……私にはわかんないです。世界中の全てを敵に回して犠牲にして、それでも叶えたい願い事なんて……」
キモオタ「……アリス殿はこう言っておりましたな。元々彼女が住んでいた現実世界で、アリス殿やルイス殿は周囲との違いから差別や迫害を受けたと」
キモオタ「それがどの程度のものかは想像に頼るしかありませんがな、少なくとも彼女は自分自身、そして大切に思っているルイス殿共々差別の対象にされ、辛い思いをしてきたと」
キモオタ「故に彼女はその復讐を遂げるため、そしてマイノリティとして扱われた自分やルイス殿が誰からの迫害も受けない世界を生み出すため…【不思議の国のアリス】以外の世界を全て消した」
ドロシー「世界中を敵にまわしても構わないなんて思えるような酷い事を、アリスやルイスさんはされていたって事なのかな…?」
キモオタ「少なくともアリス殿はそう思ったから、今回の事件を起こしたのでござろうな」
キモオタ「それだけ現実世界で彼女を取り巻く環境は劣悪で、世間のルイス殿に対する扱いは凄惨なものだったのでござろう。百年も昔の現実世界となれば、世間も今ほど少数派に寛容ではなかったでござろうしな」
キモオタ「数奇な生まれの桃太郎殿や、鬼である赤鬼、【キジも鳴かずば】の世界に迷い込んだヘンゼル殿達のように…周囲と違う存在を、世間は何かと忌み嫌いますからな」
ドロシー「……なんだか、こんな事を言っちゃダメなんですけど。そう考えるとアリスも少し、可哀想かもしれないです」
ドロシー「自分や大好きな人が世間から認められなくて、差別を受けるなんて……きっと、とても辛いです」
キモオタ「そうでござるな…。我輩はオタク故に、世間の冷たい視線も浴びに浴びてきたでござるから多少は気持ちもわかるでござる」
キモオタ「とはいえ、我々も大切な仲間や世界を奪われた身。流石に彼女の行為を見過ごすわけにはいきませんからな…。今はとにかく彼女を止める事を最優先に考えるでござるよ」

640 :◆oBwZbn5S8kKC :2017/05/01(月)01:13:10 ID:PsG
ドロシー「あっ、それじゃあ……」
キモオタ「どうしたでござるかなドロシー殿www何か思いつきましたかなwww」コポォ
ドロシー「え、えっと…あの、本当にただの思いつきで…何の役にも立たないかもしれないんですけど…」オドオド
キモオタ「とりあえず話してみて欲しいですなwww恥ずかしながら我輩は特になにも思いついてないでござるしwww」コポォ
ドロシー「じゃ、じゃあ…。えっとですね、今話してみて改めて思ったんですけど…アリスってルイスさんの事をすっごく大事に思ってますよね」
キモオタ「そうですなwwwルイス殿は彼女の動機にも絡んでるでござるし、何より今までもアリス殿の口から何度もその名前が出てますからなwww」
ドロシー「私がアリスと一緒に居た時もよくルイスさんの名前を出してました。アリスだけじゃなくて、この世界に住む他の人たちもです」
ドロシー「作者だからって理由じゃなくて…アリスも他の人達も、この【不思議の国のアリス】に住む人達はきっと皆がルイスさんの事が好きなんだと思います」
キモオタ「一見妙な話でござるが、アリス殿が実は現実世界の住人だったという事を考えると不思議な事でも無いのかもしれませんなwwwこの世界に出入りしていたとしてもおかしな話ではないでござるしwww」
ドロシー「は、はい。だからですね、えっと…昔アリス達に何があったのかとか、ルイスさんの事をもっとよく知る事が出来たら、アリスを止める上で何かのヒントになるのかも……な、なんて事をですね。あの、思っちゃってるんですけど……」オドオド
キモオタ「ドロシー殿wwwお主自信が無さそうにしていた割にはなかなかグッドなアイディアを出すではござらんかwww」コポォ
ドロシー「そ、そうですか…?」テレテレ
キモオタ「そうですぞwwwこの有能っぷりは後ほどヘンゼル殿にバッチリ報告しておくでござるwww」コポォ
ドロシー「な、なんでそこでヘンゼル君が出てくるんですか…!い、いいですよ別に言わなくても…!」オドオド

641 :◆oBwZbn5S8kKC :2017/05/01(月)01:16:24 ID:PsG
ドロシー「うぅ…さっき褒めて貰ったのに早速とぼけたこと言っちゃいました…」ドヨーン
キモオタ「ドンマイドンマイですぞwwwアリス殿の部屋に向かうのは難しそうでござるが、日記や書記から当時の情報を得るという着眼点は悪くないはずwww」
ドロシー「一応、書庫はありますけど…。でも確かそういったものは置いて無かったと思います…」
キモオタ「まぁそうでござるよね、そう都合よく行くわけが無いでござるかwww」
ドロシー「ですね…。あと可能性がありそうな場所はルイスさんの部屋、ぐらいかな…」
キモオタ「ファッ!?ちょ、ちょっとドロシー殿!?ルイス殿の部屋がこの城にあるのでござるか!?」
ドロシー「えっ…?はい、ありますけど…?」キョトン
キモオタ「ちょwwwそんな当然の様なリアクションをされてもwww初耳でござるよwww」コポォ
ドロシー「す、すいません…」
キモオタ「いやいやwww我輩も察しが悪かったでござるなwwwアリス殿の部屋があるわけでござるしルイス殿の部屋があっても何らおかしくは無いですなwww」コポポ
キモオタ(……とはいえ、ハートの女王の所有物であるこの城にアリス殿の部屋が存在し、なおかつそれが最上階という一等地というのはどういう訳でござろうか…?本来ならば女王や王が使うべき部屋でござろうに)
キモオタ(作者であるルイス殿の部屋が存在すると言う事を考えると、アリス殿の部屋は後になって勝手に作ったわけではなく元々この城に存在していた可能性が高いでござる、つまり…)
キモオタ(この城はおとぎ話の中ではハートの女王の城でござるが、実際のところはアリス殿の為に作られた城なのでは…?)
キモオタ(アリス殿が以前言っていた『【不思議の国のアリス】は自分の為に作られた』というのはもしや……そういう意味でもあるのでは?だとすれば……)
ドロシー「キモオタさん…?」
キモオタ「おうふwwwなんでもないですぞwwwぼーっとして申し訳ないwww」

642 :◆oBwZbn5S8kKC :2017/05/01(月)01:19:33 ID:PsG
ドロシー「あの、ごめんなさい。も、もっと早く言えば良かったですね…。でもアリスとルイスさんだけじゃないです、他の幹部の皆さんにも部屋はあります。私が居る時も一室自由にさせてくれたから…」
キモオタ「ほうwww何はともあれ、まずはルイス殿の部屋に向かってみるでござるよwww何か情報が手に入るやもしれませんからなwww」
ドロシー「あっ、えっと…その事なんですけど。それはちょっと…難しいと思います」オドオド
キモオタ「おおっとwwwもしやルイス殿の部屋も王座の間を横切らないと行けないのですかなwww」コポォ
ドロシー「そ、そうじゃなくて…ルイスさんの部屋、鍵がかかっているんです。ルイスさんが最後にロックをかけた時からそのままになっているみたいで…当然鍵もスペアも無いんです」
キモオタ「ほう…しかしこの世界もおとぎ話の世界だけに魔法も妖術もなんでもアリアリでござるし、鍵を開けるくらい容易いのではwww」
ドロシー「そうなんですけど、アリスが『勝手に開けて入るとルイスに悪い』って言ってそのままになっているんです。だからあの部屋の中には誰も入った事が無いです、それに……」
キモオタ「部屋の中に何があるのか、アリス殿さえも知らない。ということですな?」
ドロシー「は、はい…」
キモオタ「そういう事ならばむしろ…ルイス殿には悪いでござるが鍵を開けて部屋に入るでござる。アリス殿でさえ知らない『何か』を手に入れられるかもしれませんからなwww」
ドロシー「で、でもどうやってあけるんですか?もしかして力技で叩き壊すとかですか…?」
キモオタ「我輩はそんな乱暴者ではないですぞwwwドロシー殿にはルイス殿の部屋に向かう前に宝物庫に案内して欲しいでござるwww」
ドロシー「宝物庫…?あっ、魔法の力で鍵をあけられる道具を探しに行くんですね?」
キモオタ「御明察wwwそれならばスマートでござろうwww我輩の腹はスマートではないですがなwww」コポォ
ドロシー「そ、そんなにうまくいくかな…?でも、わかりました。最初に宝物室に行って、それからルイスさんの部屋ですね。案内します、着いて来てくださいね」スタスタスタ
キモオタ「ちょwww渾身の自虐ギャグがスルーされたwww」

643 :◆oBwZbn5S8kKC :2017/05/01(月)01:23:43 ID:PsG
数分後
ハートの女王の城 宝物室
キモドロ「……」
キモオタ「なんと言いますかなwww宝物室だと言うのに見張りも皆無な上に扉が開けっぱなしだった故、嫌な予感はしておりましたがなwww」コポォ
ガラーン
ドロシー「か、空っぽですね…」
キモオタ「考えが甘かったですなwwwぶっちゃけ薄々こうなっている事も予想していたでござるがwww」コポォ
ドロシー「ご、ごめんなさい。でも、良く考えたらこうなりますよね…。戦いに使えそうな魔法具はアリス達が持っているだろうし、強い魔力を宿したものは結界を破る為に使っただろうから…」
キモオタ「まぁ無いものはしかたないでござるよwwwそれに空っぽとはいえいくつか残された魔法具もありますしなwww一通り部屋を回って使えるものが無いかチェックしますぞwww我輩は右回りに見ていくゆえ、ドロシー殿はそっち側から頼みますぞwww」
ドロシー「は、はいっ!」タッタッタッ
・・・
キモオタ「…とは言ったものの、ぶっちゃけロクなものがありませんなwww少なくともアリス殿が今までに手にしていた強力な魔法具の類は全然見当たらないでござるしwww」
キモオタ「残された魔法具も見るからにショボイアイテムばかりwwwここに置いてある以上魔力を宿しているのでござろうが、これなんかただの紙とインクにしか見えないでござるしwww」コポォ
キモオタ「案内してくれたドロシー殿悪いでござるが、無駄足だったかもしれませんなwww」
…カチャカチャン
キモオタ「ややっ?今、何やら音が聞こえたような…?気のせいでござるかな…?」
…カツンカツン シュタッ
鍵「……」
キモオタ「ファッ!?な、なんですかな…?突然目の前に小さな鍵が…」

644 :◆oBwZbn5S8kKC :2017/05/01(月)01:26:53 ID:PsG
…カツンカツン
鍵「……」キョロキョロ
キモオタ「いやはや驚きましたなwwwどうやらこの鍵は自我を持って動いているようですな、魔法具なのでござろうが一体どのような魔法具なのでござろうか?ここは司書殿に…」スッ
…カチャカチャ ドボーン!
キモオタ「ファッ!?先程のインク瓶に鍵がダイブしたでござる!?一体何なんでござるかこの鍵は!?」
鍵「……」ボタボタ
…カチャカチャ スラスラスラ
キモオタ「なるほど、言葉を発せない故にインクまみれの自分をペン代わりにして我輩に意思を伝えようと言う訳ですな。どれどれ…なんと書いてありますかな?」
鍵『欲望と憎悪入り混じる混沌の魔城≪キャッスル≫に足を踏み入れる物好きが居たとはな』
キモオタ「……」
鍵『不思議の国の支配者、アリスの目を掻い潜って来たという事は…貴様もまた選ばれし適合者という事か。面白い、神も粋な真似をする』
キモオタ「ちょwwwなんでござるかなこの我輩の中の黒歴史を抉るような中二感はwww」
鍵『何をブツブツ言っている…ハッ、まさか古より封印されし禁断の秘術の詠唱をーー』
キモオタ「盛り上がっているところ悪いでござるがお主は何者ですかなwww」
鍵『フッ…俺が何者か気になるか、無理もない。適合者同士は惹かれあう運命≪ディスティニー≫何者も逃れる事は出来ない』

645 :◆oBwZbn5S8kKC :2017/05/01(月)01:31:17 ID:PsG
鍵『俺は【青髭】と呼ばれる異世界より生まれこの地に降り立った男。名は遠い昔に捨てた身だ、俺の事は好きに呼べ。例えば…†鮮血に染まりし深紅の鍵†とか悪くはないと思うが』
キモオタ「我輩はキモオタと申す者wwwあの、さっきから我輩のメンタルにじわじわダメージが加わっているのでその喋り方やめていただけないものかとwww」
†鮮血に染まりし深紅の鍵†『安心しろ、会話の中に魔術の詠唱を混ぜるような真似はしていない』
キモオタ「いや、そうではなくwwwその無理にカッコつけた感じの喋り方をやめて欲s」
†鮮血に染まりし深紅の鍵†『無理などしていない。貴様、あまりに無礼な言葉を口にするようならば…鮮血と言う名の後悔の底に沈むことになるぞ?』
キモオタ「ドロシー殿ー!ちょっと来ていただきたいwwwこの者、我輩だけでは手に負えないでござるwww」
†鮮血に染まりし深紅の鍵†『フッ、俺の放つ魔力に中てられるのを恐れたか。賢明な選択だ』
・・・
ドロシー「うーん…やっぱりあんまりちゃんとした魔法具は残ってないなぁ…。どれも壊れてたりとか良くわかんないものばっかりで……あれ?この薬ってもしかして……」
スッ
ドロシー「やっぱりこの薬…アリスが私を操る時に飲ませた薬だ…!うぅ…見てると嫌な思い出がよみがえってくるよぉ、こんなのさっさと棚に戻してーー」
ドロシー「……」
ドロシー「で、でも…この薬があればこんな私でも強気になれるよね…。もしものときでも、みんなの力になれるかも…」
ドロシードノー!チョットキテイタダキタイー
ドロシー「あっ、はーい!行きますー!」
ドロシー(…とりあえず、とりあえず持ってるだけ。持ってるだけ、ね)
タッタッタッ

646 :◆oBwZbn5S8kKC :2017/05/01(月)01:41:07 ID:PsG
今日はここまで!
次回†鮮血に染まりし深紅の鍵†活躍なるか!?
ドロシー、手を出しちゃダメなものをバッグにしまう
次回お楽しみに!

647 :名無しさん@おーぷん :2017/05/01(月)16:55:59 ID:a94
なぜ回収してしまったのかドロシーたん

648 :名無しさん@おーぷん :2017/05/01(月)20:45:52 ID:9hF
薬の原材料は不機嫌になるコショウと笑顔になるキャンディだっけ?
そして鍵が中二病www