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神様「神様だっ!」 神使「神力ゼロですが・・・」

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Part80
289: ◆8YCWQhLlF2 :2017/04/14(金) 09:04:08 ID:cNhZPYgc
神様「・・・・・・」
神使「・・・・・・(生臭い)」
キー子「お口に合いませんでしたか?」
神使「いえ・・・ 何と言いますか、独特な・・・ どうですか神様?」
神様「うっ・・・ うめえーー!!」
神使・キー子「!?」ビクッ
神様「うめー! うめー!」パクッパクッ
幼女神「そうじゃろう、そうじゃろう」ニコニコッ

290: ◆8YCWQhLlF2 :2017/04/14(金) 09:05:02 ID:cNhZPYgc
幼女神「狛犬の神使には普通のやつが良いじゃろ。 キー子、入れてやれ」
キー子「はい」スッ
神使「日本酒・・・ ですか?」
キー子「一般にお出ししている物はお酒に浸しておりまして」トクトクッ
神使「そうだったのですか」
幼女神「まぁ、これで食べられるじゃろ」
神使「それでは、改めていただきます」パクッ
キー子「いかがです?」
神使「臭みが消えて美味しい!」
幼女神「そうじゃろ?」

291: ◆8YCWQhLlF2 :2017/04/14(金) 09:05:51 ID:cNhZPYgc
神様「私もそれ食べたい」
神使「ダメです、神様お酒弱いじゃないですか」
神様「私だってお酒くらい大丈夫だよ」
幼女神「止めておけ、牡蠣の濃厚な味が弱くなるぞ」
神様「ふ〜ん、じゃこのままで良いや」パクパク
神使「生臭くないですか?」
神様「そこがいいんじゃん」
神使「はぁ・・・」

292: ◆8YCWQhLlF2 :2017/04/14(金) 09:07:29 ID:cNhZPYgc
神様「それより、さっき温泉に入ってきたんだけどさぁ」
幼女神「保養所のか?」
神様「なんか昔よりヌルヌルしなかったんだけど」
神使「仲居さんも、最近泉質が悪いようなこと言っていました」
キー子「・・・・・・」
幼女神「結構頑張って温泉を作っているんじゃがのぉ」
神様「あ? 泉質とアンタって関係あるのか?」
幼女神「当たり前じゃ。 温泉の効能はワシ自身の神力だからのぉ」
神様「は?」
神使「どういうことです?」

293: ◆8YCWQhLlF2 :2017/04/14(金) 09:08:32 ID:cNhZPYgc
幼女神「元々この地の温泉はただの白湯じゃ。 そこにワシが神力を入れてこの地一帯に出している」
神使「神力入りの温泉・・・ 通りで効能が日本一のはずです」
幼女神「しかし、最近は旅館が増えてのぉ。 理想の泉質に中々追いつかないのじゃ」
神様「アンタそんな事してたのかよ」
キー子「幼女神さま、そろそろ明日汲みあがる分の温泉を作りませんと」
幼女神「そうじゃな、行ってくるか」ヨイショ
神使「どのようにして神力を入れるのですか?」
幼女神「見てみるか?」ニヤッ


294: 以下、名無しが深夜にお送りします :2017/04/14(金) 15:19:35 ID:5ScuDOeo
おつ!

295: 以下、名無しが深夜にお送りします :2017/04/14(金) 17:51:26 ID:zbjmsNDQ


296: ◆8YCWQhLlF2 :2017/04/18(火) 00:14:35 ID:BIVRsQn.
ーーー 源泉殿
神様「何? この掘っ立て小屋」
幼女神「おい、失礼だぞ」
神使「こちらで温泉をお作りに?」
キー子「はい。 中には源泉をくみ上げた湯を張っておりまして、幼女神さま専用の入浴場所です」
神様「入浴?」
幼女神「そうじゃ。 さて準備するかの」ポイポイッ
神使「・・・・・・」
キー子「幼女神さま? 失礼ですが、お客様もおりますので浴衣を着用されては?」
幼女神「いまさら他人に裸を見られたところでなんとも思わんわ」
キー子「しかし・・・・・・」
神使「私達の事はお気になさらず。 神様もいつも裸ですので」
神様「神使君、その言い方おかしくない? 悪意あるよね?」

297: ◆8YCWQhLlF2 :2017/04/18(火) 00:16:24 ID:BIVRsQn.
幼女神「さて、入浴ターイム!」サブ-ン!
神使・神様「・・・・・・」
幼女神「ふい〜 気持ちいいのぉ〜」チャプン
神様「おい・・・ もしかして、温泉の元ってお前が入浴して神力入れてんの?」
幼女神「そうじゃ。 ワシも気持ちいいし一石二鳥だと思わんか?」
神様「マジかよ・・・・・・」
幼女神「?」
神様「ここの温泉って幼女の出し汁かよ!」
幼女神「出し汁とか言うな! 無礼者!」

298: ◆8YCWQhLlF2 :2017/04/18(火) 00:18:03 ID:BIVRsQn.
神様「あのヌルヌルでトロトロした温泉の元が幼女の絞りかすだったとは・・・」
幼女神「クソガキ! それ以上ワシを侮辱すると牡蠣を絶滅させるぞ!」
神様「・・・・・・。 幼女神さまの有り難き神力を下々の者が享受できる最善の方法、感服いたしました」フカブカ
幼女神「そうじゃろ? 中々良い案であろう?」フフン
神様「はい、このような素晴らしき方法は私には思いも付きません」
幼女神「うむ。 どうだ? お前も一緒に入らぬか? 特別に許可しよう」
神様「いえ、私のような半人前が幼女神さまと一緒に入浴などおこがましく」
幼女神「遠慮はいらん。 さぁ一緒に入ろうではないか」

299: ◆8YCWQhLlF2 :2017/04/18(火) 00:18:58 ID:BIVRsQn.
神様「・・・・・・キー子ちゃんは一緒に入らーーー」
キー子「あっ! 私、境内のお掃除の時間ですのでお先に失礼いたします」ペコリッ
神様「わ、私も! キー子ちゃんとお掃除に行って参ります! お湯はその後で頂きます!」
幼女神「そうか・・・ まぁ入浴は掃除の後の方が良いな。 頑張ってこい」シュン
キー子「で、では失礼いたします」ペコリ
神様「失礼します!」ペコリ
タッタッタッ
神使「あっ、神様・・・」

300: ◆8YCWQhLlF2 :2017/04/18(火) 00:20:02 ID:BIVRsQn.
幼女神「おい、狛犬の神使や」
神使「はい!?」
幼女神「お前はどうじゃ?」
神使「え!?」
幼女神「一緒に風呂に入らぬか」
神使「私がですか?」
幼女神「遠慮することはない。 源泉になど中々入ることは出来ぬぞ?」
神使「しかし・・・・・・」
幼女神「腰痛・肩のこりが酷いようじゃな。 その位、この湯に浸かるだけで一発で治るぞ?」
神使「お言葉に甘えます」ペコリ

301: 以下、名無しが深夜にお送りします :2017/04/18(火) 05:15:21 ID:nypiTkLo
おい!

302: 以下、名無しが深夜にお送りします :2017/04/18(火) 12:12:15 ID:NkMYDw.M
おつ

303: 以下、名無しが深夜にお送りします :2017/04/19(水) 02:55:13 ID:hyULPm0A
はじめての展開

307: ◆8YCWQhLlF2 :2017/04/23(日) 03:38:21 ID:L/FPh.t.
神使「気持ちいいですね」フ〜
幼女神「そうじゃろう、肩まで良く浸かれよ」
神使「幼女神さまは毎日このように温泉をお作りになっているのですか?」
幼女神「うむ。 朝昼夕と日に3度じゃな」
神使「そんなに!?」
幼女神「大きな宿が出来てのぉ、中々追いつかないのじゃ」
神使「それは大変ですね」
幼女神「なぁに、皆が温泉に浸かって少しでも疲れが癒えるのならそれでいい」
神使「・・・・・・」

308: ◆8YCWQhLlF2 :2017/04/23(日) 03:40:25 ID:L/FPh.t.
幼女神「何で温泉の神なんかやっているのかって?」
神使「あっ、すいません・・・」
幼女神「牡蠣と・・・」
神使「?」
幼女神「アイツは、牡蠣と温泉が好きなんじゃ」
神使「・・・・・・」
幼女神「・・・・・・」
神使「そうですね」
幼女神「アイツが好きな物はワシも大好き、それだけじゃ」

309: ◆8YCWQhLlF2 :2017/04/23(日) 03:42:01 ID:L/FPh.t.
神使「・・・・・・」
幼女神「何か気になることでもあるのか?」
神使「え?」
幼女神「ワシに隠し事など出来ぬぞ?」ニヤッ
神使「・・・・・・」
幼女神「そうか。 今日は気分が良い、少しだけ昔話をしてやろう」

310: ◆8YCWQhLlF2 :2017/04/23(日) 03:43:21 ID:L/FPh.t.
幼女神「遙か昔、人がワラや木を組んで住居を作り始めた頃、ワシはこの国の未来をあのガキに託した」
神使「そんなに古く・・・」
幼女神「古い、か・・・」
神使「?」
幼女神「アイツが神になってから今までの期間より、ワシはもっと長くこの国の神をしていたんじゃぞ?」
神使「え!?」
幼女神「神の仕事を託てしからのアイツは・・・ それはもう酷いもんじゃった」
神使「・・・・・・」

311: ◆8YCWQhLlF2 :2017/04/23(日) 03:45:23 ID:L/FPh.t.
幼女神「卑弥呼に据え国を治めさせれば失敗。 その後も何度か国を治めていたが失脚、逃亡・・・ 最低じゃった」
神使「そうでしょうね・・・」
幼女神「アイツの側近はいつも大変そうじゃったな」
神使「最高神がアレですから、周りがきちんとしないと歯止めがきかないですよね・・・」
幼女神「そう。 そこじゃ!」
神使「はい?」
幼女神「アイツは短期間でこの国をここまでの姿に変えた。 それはアイツがダメ神だったからなんじゃ」
神使「どういうことでしょうか?」
幼女神「こう見えて、ワシは完璧主義者でな? 何かを成すときは必ず順を追って物事を進めるのじゃ」
神使「ご立派です」
幼女神「いいや、それがダメだったんじゃ。 それをやるのはワシではなかった・・・ ワシがやってはいけなかった」
神使「?」


312: ◆8YCWQhLlF2 :2017/04/23(日) 03:48:31 ID:L/FPh.t.
幼女神「ワシはアイツよりも長く最高神をしていながら・・・」
幼女神「・・・・・・」ハァ
神使「幼女神さま?」
幼女神「あのクソガキは優秀だ。 ワシは到底アイツにはかなわない」
神使「そのようなことはないと思うのですが・・・」
幼女神「いいや、お前も気付いているのであろう? アイツの偉大さが」
神使「・・・・・・」
幼女神「多神の存在、神社や神宮の機能。 全てアイツが作った・・・ いや、上手く言って作らせた物だ」
神使「そう言われれば・・・ 素晴らしい仕組みですね」
幼女神「神使の存在もアイツが作ったのだぞ?」
神使「え!?」

313: ◆8YCWQhLlF2 :2017/04/23(日) 03:50:39 ID:L/FPh.t.
幼女神「お前とあのガキは良い夫婦じゃ」
神使「め、めおと!?///」
幼女神「真っ赤になって源泉にでもやられたか? 上がって体を休めると良い」ニヤニヤ
神使「そ、そうさせてもらいます」ザバー
幼女神「きちんと体を拭くんじゃぞ」
神使「・・・・・・」チャポン
幼女神「どうした?」
神使「無礼を承知の上で、一つ伺いたいのですが」
幼女神「?」
神使「神様はどのように生まれたのですか?」

317: ◆8YCWQhLlF2 :2017/04/24(月) 05:20:06 ID:0zBm2Adk
幼女神「アイツの生まれか?」
神使「はい。 もし差し支えなければ・・・」
幼女神「ふむ。 アイツは・・・ ワシが朝、目を覚ましたら隣にいた」
神使「え?」
幼女神「目を覚ましたらジーッとワシを見ていての〜」
神使「どこからか歩いて来たとかですか?」
幼女神「分からぬ。 とても不思議な感じじゃった」
神使「不思議?」
幼女神「まるでワシが分裂したかのような・・・ 最初は意識もある程度共有されていた気がする」
神使「それって・・・・・・」

318: ◆8YCWQhLlF2 :2017/04/24(月) 05:21:20 ID:0zBm2Adk
〜〜〜

神様「二百年くらい前にね、気付いたら別れてた」
神使「原因が分からないんですが、一体何がおこったんですか?」
猫神「分からないんだよね〜 神ちゃん自身も驚いてたくらいだし」

〜〜

319: ◆8YCWQhLlF2 :2017/04/24(月) 05:22:30 ID:0zBm2Adk
神使「・・・・・・」
幼女神「そうか、そんなことがあったのか」
神使「あっ」
幼女神「すまん、お前の心を見てしまった」
神使「もしかして、同じでしょうか・・・」
幼女神「そうだな」
神使「ということは、神様はもいずれ・・・」
幼女神「お前が気にすることはない」
神使「そう・・・ ですよね。 幼女神さまも最高神をお譲りになってもお元気ですし」
幼女神「・・・ワシは、まだあのガキに渡していない物があるからな」
神使「渡していない物?」

320: ◆8YCWQhLlF2 :2017/04/24(月) 05:23:15 ID:0zBm2Adk
幼女神「それをアイツに渡せば、ワシは・・・ この世から消えるであろう」
神使「!?」
幼女神「ただ、受け取ってくれなくてのぉ」
神使「一体何を・・・」
幼女神「教えないよーだ」ベー
神使「・・・・・・」
幼女神「そろそろ上がった方が良い。 源泉故少し湯あたりがキツいと思うしな」
神使「はい」ザバッ

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