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神様「神様だっ!」 神使「神力ゼロですが・・・」

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Part83
376: ◆8YCWQhLlF2 :2017/05/11(木) 23:37:32 ID:5n4ZX6Lk
ーーー 神苑温泉
支配人「入湯税を導入しろだぁ?」
神様「ダメ?」
支配人「この保養所は神と神使のユートピア。 実費以外の金銭要求は神宮規定で禁止されています」
神様「金銭以外は良いんだな?」
支配人「どういう意味です?」
神様「ここに来た神から入湯税として神力をもらう」
支配人「はぁ?」
神様「神力は金じゃないから神宮規定に引っかからないだろ」
支配人「そんなの無理です。 だいたい貴方たち誰なんですか?」

377: ◆8YCWQhLlF2 :2017/05/11(木) 23:38:33 ID:5n4ZX6Lk
神様「ふふふっ、私は何を隠そう神宮が誇るかわゆい女神!」
支配人「神宮の女神!?」
神様「我が神使よ、私の神籍証をこの者へ見せてやれ!」
神使「いや・・・ それは・・・」
神様「私も権力を盾にすることは本意ではないが、仕方のないことなんだ」
神使「・・・・・・こちらが神様の神籍証です」スッ
支配人「・・・・・・」
神様「うひゃひゃ! どうだ! 我を敬い奉り、ひれ伏した後に大量の牡蠣を献上せよ!」
支配人「神力ゼロ、神階なしで所属無しの野良神ですか?」
神様「はい?」
神使「残念ですがこれが神様の新しい神籍証です」
神様「うがっ!」

378: ◆8YCWQhLlF2 :2017/05/11(木) 23:40:21 ID:5n4ZX6Lk
支配人「ご用件は以上ですか?」
神様「ねぇ〜 一応ここに来てる神達に聞いてみてよ〜 熊夫ちゃ〜ん」
支配人「ゴリ夫です」
神使「ダメでしょうか?」
支配人「ダメです」
神様「良い子紹介するからさぁ〜 東北に熊好きのかわゆい巫女がいるんだよ〜」
支配人「ダメなものはダメです」
キー子「無理は承知です。 神々の皆さんにお話しだけでもさせて頂けないでしょうか?」
支配人「うっ・・・ キ、キー子さんがそこまで言うのなら・・・」デレー
神様「え? キー子ちゃん今初めて喋ったんだよ? そこまで言ったのはこのかわゆい神ちゃんだよ?」
神使「神様、可愛いは正義なんです」
神様「私だってかわゆいだろ!」
神使「性格の話です」
神様「・・・・・・」

379: 以下、名無しが深夜にお送りします :2017/05/12(金) 00:14:14 ID:Ot1WXD82
頑張れ

380: 以下、名無しが深夜にお送りします :2017/05/12(金) 17:58:52 ID:iv5j9To.
ふぁいとだ


381: ◆8YCWQhLlF2 :2017/05/12(金) 22:46:51 ID:1VerBbIs
ーーー 神苑温泉・とある部屋
神A「見てくれよコレ」コトッ
神B「何それ! 我らのアイドル、キー子ちゃんのフィギュアじゃん!」
神A「知り合いの原型師に作ってもらったんだよ」
神B「さすが秋葉を牛耳るオタク神。 よく出来てるなぁ」
神A「はぁ〜 可愛いよなぁ〜 キー子ちゃん」ウットリ
神B「会いに行きたいけど、あの神社はなぁ・・・」
神A「近づきがたい神力を感じるしな」
神B「独特の神力だよな。 強くはないけど畏怖を感じるもん」
神A「キー子ちゃんが、毎日この保養所に遊びに来てくれれば良いのになぁ」

382: ◆8YCWQhLlF2 :2017/05/12(金) 22:48:14 ID:1VerBbIs
ピン ポン パン ポーン♪
神A・B「?」
『本日は、神様機構付属神苑温泉にお越し頂きありがとうございます』
神A「おっ、この声はキー子ちゃんだ!」
神B「スピーカー越しの声も良いよなぁ〜」
『当旅館にご滞在の皆様に ・・・わ、わたくしキー子よりお願いがありご連絡いたします』
神A・B「!?」
『もし、お時間があるようでしたら大広間の方へお集まり頂けますようお願いいたします』
ピン ポン パン ポーン♪

383: ◆8YCWQhLlF2 :2017/05/12(金) 22:48:51 ID:1VerBbIs
神A「さて、久しぶりに本気で仕事をするか」
神B「おいおい、お前は静養に来たんだろ? ゆっくりここで休んでいろって」
神A「・・・・・・」
神B「・・・・・・」
ダダダダダッ

384: ◆8YCWQhLlF2 :2017/05/12(金) 22:49:38 ID:1VerBbIs
ーーー 放送室
キー子「これでよろしいのでしょうか?」
神様「バッチグー!」
神使「こんな事で皆さん集まってくれるんですか?」
神様「だからお前は犬ころなんだよ。 今の放送を聞いて集まらない奴は神ではない!」
神使「え〜・・・」
神様「さて、大広間の方に移動しますか」
支配人「・・・やはり、考え直して止めた方が良い気がしてきました」
神様「熊夫ちゃんさぁ」ズイッ
支配人「ゴリ夫です」

385: ◆8YCWQhLlF2 :2017/05/12(金) 22:50:33 ID:1VerBbIs
神様「これが上手くいったら、明日から毎日ここにキー子ちゃんが来てくれるんだよ?」
支配人「毎日!?」
キー子「え?」
神使「ちょっと神様、またそんな勝手な約束を承諾もなく・・・」
神様「い〜や、キー子ちゃんは毎日ここに来ることになる。 熊夫ちゃんに会うためにね」ニヤッ
支配人「わ、私に会いに!?」
神様「そう! ここに! 熊夫と会うために!」
支配人「ウホウホ!」
神使「・・・(熊だかゴリラだか分からないんですが・・・)」
神様「ここで止めておく?」
支配人「続けて下さい」キリッ

386: ◆8YCWQhLlF2 :2017/05/12(金) 22:51:17 ID:1VerBbIs
ーーー 大広間
ガヤガヤ ガヤガヤ
神使「・・・・・・(こんなに宿泊している神と神使がいたんですか・・・)」
ガヤガヤ
神A「あれ? キー子ちゃんは?」
神B「キー子ちゃんまだ〜?」
神C「キー子ちゃ〜ん、はよはよ」
神使「・・・・・・」

387: ◆8YCWQhLlF2 :2017/05/12(金) 22:52:22 ID:1VerBbIs
神様『レジ〜ス アンド ジィエントルメ〜ン!』
神A「何だ?」
神B「キー子ちゃんの登場か?」
神C「待ってました! キー子ちゃん!」ヒューヒュー
神様「ようこそ! お集まりの皆さん!」トテトテ
シーン
神A「やべぇ、神ちゃんだよ・・・」
神B「そう言えば神ちゃんも泊まっているんだった・・・」
神C「どうする? 逃げるか?」

388: ◆8YCWQhLlF2 :2017/05/12(金) 22:53:20 ID:1VerBbIs
神様「おい、そこ! 一歩でも動いたら明日から3食“卵の白身だけかけご飯”だからな」
シーン
神様「え〜 今日からこの神苑温泉では入湯税を徴収することになりました」
神A「入湯税!?」
神様「おい、次喋ったらお前カンチョー100回な」
神A「!?」
神様「入湯税は、一神につき0.5カミーの神力を頂く」
神B「0.5カミーって結構な量じゃないか?」
神様「お前、喋ったから後でカンチョーな」
神B「!?」

389: ◆8YCWQhLlF2 :2017/05/12(金) 22:54:30 ID:1VerBbIs
神様「意見のある者はいる?」
神C「その分宿泊費が安くなるとかーーー」
神様「お前、喋ったから後で金ケリな」
神C「!?」
神様「他にカンチョーと金ケリが欲しい・・・ いや、意見のある神は?」
シーン
神使A「あの・・・」
神様「なんだい? そこの勇気ある神使くんや」ニコッ
神使A「神使は神力が無いんですが、お付きで来た私達神使は入湯税の方はどうするんでしょうか?」
神様「お〜 良い質問だ。 主神から一神使につき0.1カミーをプラスで徴収することにしよう」
神達「・・・・・・」

390: ◆8YCWQhLlF2 :2017/05/12(金) 22:55:49 ID:1VerBbIs
神様「心配するな、私だって鬼じゃない。 入湯税の徴収は強制ではなく任意だ」
神A「なんだ〜 よかった」ホッ
神B「任意なら良いや。 0.5カミーも取られたら戻るまで結構時間かかるもんな」
神C「でも、神力なんか徴収して何に使うの?」
神様「うむ。 徴収した神力はこの温泉の効能維持に使う予定だ」
支配人「維持?」
神様「ここの温泉を、いや他の旅館の温泉も全て以前の在りし日の泉質に戻すことに使われる」
支配人「融通してもらっている温泉を薄めずにもらうということですか!?」
神様「ノンノン。 枯れたとされる汲み上げ場から、再び温泉を湧き出させる」
支配人「そ、そんなこと出来るのですか!?」
神様「それがこの町に住む人々の願いなんだろ? だったらそれを叶えるのが私達、神の勤めだ」

391: ◆8YCWQhLlF2 :2017/05/12(金) 22:56:35 ID:1VerBbIs
神A「なんだ神ちゃん、そういう事かぁ〜 だったら協力するよ」
神B「てっきり神ちゃんが神力使って、また悪さするのかと思ったよ」
神C「本当、この前も神ちゃん他の神から神力集めて光玉とか言って売り捌こうとしてたし」
神使「あの、すいません。 その話を詳しく教えて頂けないでしょうか」
神様「うるせー! お前ら全員金ケリだ、金ケリ! 一列に並べ!! ぶっ潰してやる!」

392: 以下、名無しが深夜にお送りします :2017/05/14(日) 00:18:21 ID:X761YftY
何故かボロが出るな(笑)

393: ◆8YCWQhLlF2 :2017/05/14(日) 00:31:13 ID:PJxa14Lg
ーーー 30分後
神様「あ〜 楽しかった!」ツヤツヤ
神使「これって、皆さん大丈夫なんでしょうか・・・」
神様「大丈夫だろ。 情けで弱めの電気アンマにしたから」
神A「弱くないよ! 全力でしょ! 絶対全力だよね?」イタタ
神B「うっ・・・ うっ・・・」ピクピク
神様「キー子ちゃんもやれば良かったのに」
キー子「えーっ!? 私なんかが神々の皆様にそのようなことは」
神様「スカッとするよ? なんか自分のさじ加減でどうにでも出来る状態になってるヤツを見てるのってゾクゾクしない?」
神使「神様、キー子さんに変なことを教え込まないで下さい」

394: ◆8YCWQhLlF2 :2017/05/14(日) 00:34:47 ID:PJxa14Lg
キー子「あの・・・ 神々の皆様、大丈夫でしょうか?」
神A「問題ありません」キリッ
神B「全然平気です」キリッ
キー子「よかったです。 安心しました」ニコッ
神A「なんてお優しい・・・」
神B「女神がいる・・・」
神様「ほら、大丈夫じゃん」
神使「そうでしょうか? 皆さん前傾姿勢で足がプルプルしてますが・・・」

395: ◆8YCWQhLlF2 :2017/05/14(日) 00:35:52 ID:PJxa14Lg
神様「遊びはこの位にして、早速入湯税の神力徴収でもはじめるか」
神使「神力ってどうやって集めるんです?」
神様「なにか神体になるようなものはないかなぁ?」キョロキョロ
神使「神々の皆様からお集めになる神力ですから、それ相応の神体でないといけませんよね」
神様「おっ!」ジー
神A「?」


396: ◆8YCWQhLlF2 :2017/05/14(日) 00:37:15 ID:PJxa14Lg
神様「おい、そこの・・・」
神A「おれ? 秋葉神だけど」
神様「お前、良いの持ってんじゃん。 それくれ」
神A「!? こ、これは俺の宝物! 例え神ちゃんでもこれだけは!」
神様「キー子ちゃん、あの人形が神体に相応しいから譲ってもらって?」
キー子「あの人形・・・ 私に似ている気がするのですが・・・ 他のものではダメでしょうか?」
神様「アレじゃなきゃ嫌だ」
キー子「・・・・・・」
神様「あれ譲ってもらって?」

397: ◆8YCWQhLlF2 :2017/05/14(日) 00:38:26 ID:PJxa14Lg
キー子「すいません、そのお人形を譲って頂くことはできませんでしょうか?」
神A「はい、喜んで」スッ
キー子「あ、ありがとうございます・・・」
神A「細かい設定まで忠実に再現させた自信作です」
キー子「私、巫女服って着たことないのですが・・・ どうして巫女服を着ているのですか?」
神A「いつか着て下さい。 キー子さんが巫女装束を着てくれるのであれば、いくらでも神力をお渡しいたします」
神様「期待しろ。 お前の願いは、この神ちゃんの力によって成就される!」
神A「なんと!」

398: ◆8YCWQhLlF2 :2017/05/14(日) 00:39:43 ID:PJxa14Lg
神様「キー子ちゃん、明日から巫女姿で1日1回この保養所に神力を取りに来ること」
キー子「え〜っ!?」
神様「熊夫くん、キー子ちゃんの世話と護衛の大役は任せたぞ」
支配人「承知! この熊夫、責任を持って毎日キー子さんをお迎えいたします!!」
神使「・・・(ゴリ夫じゃないんですか?)」
神A「まさか、神力の授受ってキー子ちゃんが!?」
神様「あぁ、キー子神が直接執り行う!」
神B「キー子神? キー子ちゃんって神使では?」
神様「驚け! キー子は先ほど私の神勅により神籍に入った!」
神達「おぉ〜」
パチパチ パチパチ

399: ◆8YCWQhLlF2 :2017/05/14(日) 00:40:42 ID:PJxa14Lg
キー子「私のような何の取り柄もない者が申し訳ありません!」フカブカ
神様「神としての初仕事。 これはキー子ちゃんにしか出来ないことだ。 誇りを持って」
キー子「は、はい・・・///」
神A「よっしゃー! これからキー子ちゃんと会えるとなれば、俺はここに通い詰める!」
神B「俺も神使いっぱい連れてくる!」
神様「ほぉ〜」ニヤリ
神使「・・・・・・(神様が何か思いついた顔してますね)」

400: ◆8YCWQhLlF2 :2017/05/14(日) 00:41:57 ID:PJxa14Lg
神様「よーし! お前達の気概をくみ取り、このかわゆい神ちゃんがさらなる約束をしよう!」
神達「?」
神様「神力徴収の際に0.5カミーの入湯税で、キー子ちゃんから優しい微笑みをプレゼント!」
神達「!?」
神様「1カミーで神力徴収時にキー子ちゃんが手を添え手伝ってくれる!」
神A「なっ!?」
神様「そして、1カミー以上を払った者へは〜」
神B「払った者へは・・・」ゴクリ

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