神様「神様だっ!」 神使「神力ゼロですが・・・」
Part59
638: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/18(火) 03:17:51 ID:r8d/5.76
神様「ギャーー!! 何だよあれーー!!」バタバタ
神様「ミイラじゃん! ミイラじゃん! ふざけんなよーー!」ジタバタ
神様「なんで神社にあんなのがあるんだよ! 寺に持って行けよ! 寺!」
神様「すいませーん! お巡りさーん!! 殺人事件です! 千年以上前っぽいけど!!」
神様「も〜 勘弁してよ〜・・・」
神様「お家帰りたい!!」
639: 以下、名無しが深夜にお送りします :2016/10/18(火) 04:30:00 ID:RjBjuWKk
神ちゃん
ちゃんと逃げなきゃ
640: 以下、名無しが深夜にお送りします :2016/10/18(火) 09:41:35 ID:yud1wuP6
そういや即身仏とかいってミイラを安置・供養してる寺院はあるけど、神道系はあまり聞かないね
641: 以下、名無しが深夜にお送りします :2016/10/18(火) 14:02:47 ID:2RXPOtKs
山巫女様の正体とは一体・・・
まだいろんな謎が解決されてない・・・
神ちゃんの必殺技が炸裂することを祈って
( ・ω・)っ[牡蠣][プレミアムコーラ]
642: 以下、名無しが深夜にお送りします :2016/10/18(火) 17:43:04 ID:ONmKvY8c
乙
この先どうなるのか気になりすぎる
644: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/18(火) 23:48:22 ID:r8d/5.76
ーーー 30分後
神様「いつまで閉じ込めておくつもりだよ〜」
神様「・・・巫女服着てるし、あのミイラがご神体の山巫女・・・?」
神様「あれを経由すれば神力で抜けられる・・・」
神様「いや〜 でも、さすがの私でも嫌だなぁ〜」
神様「ミイラってだけなら我慢するけど、なんか変な神力混じってるし・・・」
ガタガタ
神様「!?」
645: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/18(火) 23:49:06 ID:r8d/5.76
ゴソゴソ
神様「なんだよ〜・・・ 誰かいるの?」
ゴソゴソ
神様「悪霊退散! 悪霊退散!」ジタバタ
巫女「・・・・・・」
神様「巫女ちゃん?」
巫女「今、縄をほどきます」
シュルシュル
646: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/18(火) 23:49:46 ID:r8d/5.76
神様「どうして巫女ちゃんがここに・・・」
巫女「お話は後ほど。 まずはここから出ましょう」
神様「え? でも入り口には村の人が・・・」
巫女「ご神体の裏に秘密の抜け道があります」
神様「あ〜 神用の抜け道だね。 よく知ってるね」
巫女「さっ、早く」
神様「うん」
スタスタ
647: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/18(火) 23:50:38 ID:r8d/5.76
ゴソゴソ
神様「本殿裏だ・・・」
巫女「あの竹藪に入ります」
神様「え〜 大丈夫なの? 道ないけど・・・」
巫女「付いてきて下さい」
神様「逃げられるなら何でもいいや」
巫女「じゃぁ行きます」
スタスタ
ガサガサ
神主「・・・・・・」チラッ
648: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/18(火) 23:52:20 ID:r8d/5.76
ガサガサ
神様「葉っぱが当たってーーー 痛!」
巫女「大丈夫ですか?」
神様「なんとか・・・ でも巫女ちゃんが通った後の葉っぱがーーー 痛!」
巫女「あっ、出口です」
神様「やっと竹藪から出られーーー 痛!」
649: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/18(火) 23:53:14 ID:r8d/5.76
ガサガサ
巫女「ふぅ〜」
神様「あれ? ここって・・・」
巫女「あにあに神社です」
神様「さっき居た神社は?」
巫女「あにあに神社です」
神様「・・・そうですか。 異次元っていうやつですね? 次元の狭間っていう事ですね?」
巫女「あにあに神社は2つあります」
神様「なんと! 何そのミステリアスな殺人トリック!」
巫女「私の知る限り誰も死んでいないと思いますが・・・」
神様「って事は、この中でうちの犬ころが!?」ハッ
650: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/18(火) 23:54:12 ID:r8d/5.76
神使「私がどうしました?」スタスタ
神様「あっ、生きてる」
神使「勝手に殺さないで下さい」
神様「だって、これから“神ちゃん殺人事件・あにあに神社トリック案内”が始まるんじゃないの?」
神使「それですと、亡くなるのが神様になるんですが・・・」
神様「・・・・・・」
巫女「もうじき村の人が来ます。 続きは社務所で」
神様「続けるの?」
652: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/19(水) 20:11:41 ID:YnMAKHLo
ーーー あにあに神社・社務所
巫女「お茶です」コトッ
神様「コーラが良いな。 無ければ炭酸系で」
巫女「炭酸水ならありますが」
神使「炭酸水でお茶を煎れますか?」
神様「・・・ノーマルグリーンティーで大丈夫です」ズズッ
653: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/19(水) 20:13:43 ID:YnMAKHLo
神使「巫女さん、先ほど教えて頂いた事を神様にもお話し頂けますでしょうか?」
巫女「はい・・・」
巫女「先ほどもお話しいたしましたが、あにあに神社はこの村に2つございます」
神様「さっき私が縛られていた方が、本物だよね」
巫女「・・・そうです。 こちらはカムフラージュのために存在するあにあに神社です」
神使「どうして、こちらが偽物だと分かったんです?」
神様「あっちに祀られている神体の神力が高かった。 相当崇敬されている感じだったし」
巫女「山巫女様です・・・」
神様「巫女服着たミイラ」
巫女「はい。 村の伝承では、山の守り神でおはしら山とこの村を守っている言われています」
神使「神様はどうして向こうの神社へ?」
神様「いや、おはしら山に行ったら警察に捕まってさぁ。 釈放されて戻ってきたらあそこに着いたんだよ」
神使「・・・・・・」
654: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/19(水) 20:15:08 ID:YnMAKHLo
巫女「参道の途中で道が二つに分かれるんです」
神様「え? でも一本道だったよ?」
巫女「夜になると月明かりと地形に由来する影の影響で別の道が現れてもう一方の神社へ続くんです」
神使「夜に出歩くなと言うのは、本物のあにあに神社に行かせないためですね?」
巫女「はい・・・ お二人の事は日中は村の人が見張り、夜は私達が監視しておりました」
神使「しかし、昨日の夜は神様一人でおはしら山へ行かれたんですよね」
神様「そうね」
神使「監視されていなかったのですか?」
巫女「・・・・・・」
神様「わざとでしょ」
神使「え?」
神様「出てきたら〜? バレバレだよ?」
神使「?」
655: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/19(水) 20:16:17 ID:YnMAKHLo
神主「・・・・・・」
神使「神主さん」
巫女「あっ・・・」
神主「大丈夫、村の人には知らせてないから」
神様「さて、それじゃ色々と聞かせてもらいましょうか」
神使「古の昔よりーーー」
神様「ちょっと待て、何でお前がしゃべり出すんだよ!」
神使「先ほど、伝記を拝見いたしましたので・・・」
神様「二人に譲れ」
神使「すいません。 どうぞ」
656: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/19(水) 20:18:03 ID:YnMAKHLo
神主「・・・古の昔より、おはしら山には不思議な力が隠されていると伝えられています」
神様「不思議な力ね〜・・・」
巫女「その力の暴走を止めるため、神さまが結界を張ったそうです」
神主「何千年も前のお話の伝承のようですが・・・」
巫女「神さまから結界の守りを任されたのが、あにあに神社の巫女だそうです」
神使「それが、山巫女様と言う事ですね?」
巫女「はい。 彼女の死後も村民が村の守り神としてお祀りしたと・・・」
巫女「山巫女様は、現在もあの神社で守り続けていると言われています」
神様「・・・・・・」
巫女「その山巫女様をお守りするのが、代々私の家系でした・・・」
神使「失礼ですが、神主さんはどのような経緯で?」
神主「私は、彼女の・・・ その、婚約者でして、婿養子として近いうちに籍を入れる予定です」
神使「なるほど、それで神職に?」
657: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/19(水) 20:19:23 ID:YnMAKHLo
神主「・・・私と巫女ちゃんは昨年まで市内にあるスーパーで働いていました」
神使「と言う事は、あのご神体を守るためにこの村に戻って来られたと?」
神主「いえ・・・」
巫女「今の時代、山巫女の結界なんて誰も信じていませんでした。 私の母も父も市内で会社勤めしていましたし」
神主「村の人もそんな昔話は誰も信じておらず・・・ 私達も最初は村に戻るつもりなどありませんでした」
神様「でも、村長以下村人全員山巫女を信じているっぽかったけど?」
巫女「・・・1年ほど前から山巫女様に異変が・・・」
神使「異変・・・ ですか?」
巫女「はい。 夜になるとお告げのような物を出すようになったんです」
神様「お告げ?」
658: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/19(水) 20:20:54 ID:YnMAKHLo
巫女「山巫女様から、直接お言葉が・・・」
神様「マジかよ・・・ 怖いなそれ・・・」
神使「そのような現象というのは例があるんでしょうか?」
神様「いや〜 私は聞いた事無いけど・・・」
神主「私も最初は信じていなかったのですが・・・ その、ハッキリと・・・」
巫女「私も何度か聞きました」
神様「う〜ん・・・」
神主「村長の命令で、さすがに巫女ちゃんは村に戻らざるをえなくなりまして」
巫女「しかし、一人で村に戻るのはさすがに・・・」
神主「私が神職の資格を取るので、それまで待って欲しいという条件で・・・ 先月私が資格を取ったため二人で戻ってきたのです」
659: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/19(水) 20:21:42 ID:YnMAKHLo
神使「その間、神宮が宮司の派遣を行っているのですが村からのご依頼でしょうか?」
巫女「いいえ、私は存じ上げません」
神主「村は山巫女様の存在を隠す方向で動いていましたので、村以外から人を呼ぶというのは考えられないのですが・・・」
巫女「現に、村の人は追い返すため色々と行っていたようですし・・・」
神様「・・・・・・」
660: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/19(水) 20:22:40 ID:YnMAKHLo
神使「あの、神様?」
神様「ん?」
神使「四柱結界と関係あるのでは・・・」
神様「猫神が渡したK7の議事録か?」
神使「神様、読まれていたのですか?」
神様「ここ来る前に電車の中で読んだよ」
神使「それで、私の鞄に入れたんですね・・・」
神様「お前読んだのか?」
神使「すいません、盗み見するようなまねをして・・・」
神様「お前に読ませるために入れたんだよ」
神使「え?」
神様「今までの説明とあの資料を見て、お前ならどう判断する?」
661: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/19(水) 20:23:48 ID:YnMAKHLo
神使「神力を安定させるための四柱結界のうち第三柱近辺から神力異常が発生していると記載がありました」
神様「書いてあったね」
神使「場所は記載されておりませんでしたが、おはしら山ですよね? 第三柱がある場所って」
神様「そうだね」
神使「今回の現象は四柱結界の異常による神力放出では?」
神様「当ってる」
神使「やはり・・・」フム
神様「・・・・・・」
神使「・・・・・・」
神様「終わり?」
神使「はい。 まだ何か?」
神様「50点」
神使「え!?」
662: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/19(水) 20:24:40 ID:YnMAKHLo
神様「おはしら山の第三柱に神力異常が発生しているのは間違いない。 私も神力放出は確認した」
神使「はい」
神様「犬ころは神力放出が起こっている山で何をした?」
神使「おはしら山・・・ 清祓・・・ まさか!」
神様「そう、お前は神の力を祓おうとしたんだよ」
神使「と言う事は、私が体調を崩したのは・・・」
神様「神の力を祓ったから斎主であるお前に厄がふりかかったの。 神の力を祓うなんて良い根性してるよね〜」
神使「・・・・・・」
神様「まぁ、その件に関しては私がお守りの神力で押さえ込んでいるから良いんだけど・・・」
663: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/19(水) 20:25:57 ID:YnMAKHLo
神様「祈祷は山巫女の指示?」
神主「はい・・・」
神様「指示の内容を詳しく覚えてる?」
巫女「確か“外より参りし者が持つ神の力を用いて山を鎮めよ”だったと」
神様「なるほどね、確かに正しいお告げだな。 回りくどい言い方だけど・・・」
神使「え?」
神様「神の力を用い、つまり神力を使ってどうにかしろって事」
巫女「神使先生が神職の高い階位をお持ちだと伺ったもので・・・ すいません」シュン
神様「いやいや、気にしないで。 神の力とか言われても、ね」
神使「では、本来祈祷するのは私でなく・・・」
神様「そだね〜」
664: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/19(水) 20:26:58 ID:YnMAKHLo
神使「山巫女様というのも、同じく神力異常が原因ですか?」
神様「いや〜 山から出てる神力だけで喋り始めるとかありえないわ〜」
神使「では一体・・・」
神様「まぁ、正体は後で暴きましょ。 その前におはしら山の神力放出を止めますかね」
神主「すぐに準備いたします」
神様「いや、夜に行く」
巫女「夜・・・ ですか?」
神様「神の力は夜が一番強いんだよ?」
665: 以下、名無しが深夜にお送りします :2016/10/19(水) 22:11:41 ID:.w5Qvao6
なるほど
666: 以下、名無しが深夜にお送りします :2016/10/19(水) 22:36:16 ID:5NPxl7ck
神ちゃんカックイイ
つ[牡蠣]差し出せば、続きが捗るって聞いた
667: 以下、名無しが深夜にお送りします :2016/10/20(木) 00:10:31 ID:hgByLJ0g
そんじょそこらの牡蠣じゃ神ちゃんは納得しないぞ!
あと、たまには海の物だけじゃなく
肉とか肉とか肉を奉納しなきゃな
668: 以下、名無しが深夜にお送りします :2016/10/20(木) 06:36:22 ID:D1z/iL.s
肉ってことだが
かわゆい神ちゃんは、どんな肉をご所望なのかわからんことには・・・
とりあえず近江牛A1〜A5ランク各300gほど奉納してみる
669: 以下、名無しが深夜にお送りします :2016/10/20(木) 09:39:12 ID:/VK3/fMs
コーラも用意しないとなぁ
670: 以下、名無しが深夜にお送りします :2016/10/20(木) 15:34:57 ID:ZPwNwZAo
っ千屋牛
671: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/20(木) 22:08:18 ID:aQJFW2mY
ーーー
神使「神様、皆様から色々と頂いてしましました」
神様「嬉しいね〜 責任を持って私が全部食べる!」
神使「・・・・・・」
ーーー
神様「ギャーー!! 何だよあれーー!!」バタバタ
神様「ミイラじゃん! ミイラじゃん! ふざけんなよーー!」ジタバタ
神様「なんで神社にあんなのがあるんだよ! 寺に持って行けよ! 寺!」
神様「すいませーん! お巡りさーん!! 殺人事件です! 千年以上前っぽいけど!!」
神様「も〜 勘弁してよ〜・・・」
神様「お家帰りたい!!」
639: 以下、名無しが深夜にお送りします :2016/10/18(火) 04:30:00 ID:RjBjuWKk
神ちゃん
ちゃんと逃げなきゃ
640: 以下、名無しが深夜にお送りします :2016/10/18(火) 09:41:35 ID:yud1wuP6
そういや即身仏とかいってミイラを安置・供養してる寺院はあるけど、神道系はあまり聞かないね
641: 以下、名無しが深夜にお送りします :2016/10/18(火) 14:02:47 ID:2RXPOtKs
山巫女様の正体とは一体・・・
まだいろんな謎が解決されてない・・・
神ちゃんの必殺技が炸裂することを祈って
( ・ω・)っ[牡蠣][プレミアムコーラ]
642: 以下、名無しが深夜にお送りします :2016/10/18(火) 17:43:04 ID:ONmKvY8c
乙
この先どうなるのか気になりすぎる
ーーー 30分後
神様「いつまで閉じ込めておくつもりだよ〜」
神様「・・・巫女服着てるし、あのミイラがご神体の山巫女・・・?」
神様「あれを経由すれば神力で抜けられる・・・」
神様「いや〜 でも、さすがの私でも嫌だなぁ〜」
神様「ミイラってだけなら我慢するけど、なんか変な神力混じってるし・・・」
ガタガタ
神様「!?」
645: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/18(火) 23:49:06 ID:r8d/5.76
ゴソゴソ
神様「なんだよ〜・・・ 誰かいるの?」
ゴソゴソ
神様「悪霊退散! 悪霊退散!」ジタバタ
巫女「・・・・・・」
神様「巫女ちゃん?」
巫女「今、縄をほどきます」
シュルシュル
646: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/18(火) 23:49:46 ID:r8d/5.76
神様「どうして巫女ちゃんがここに・・・」
巫女「お話は後ほど。 まずはここから出ましょう」
神様「え? でも入り口には村の人が・・・」
巫女「ご神体の裏に秘密の抜け道があります」
神様「あ〜 神用の抜け道だね。 よく知ってるね」
巫女「さっ、早く」
神様「うん」
スタスタ
647: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/18(火) 23:50:38 ID:r8d/5.76
ゴソゴソ
神様「本殿裏だ・・・」
巫女「あの竹藪に入ります」
神様「え〜 大丈夫なの? 道ないけど・・・」
巫女「付いてきて下さい」
神様「逃げられるなら何でもいいや」
巫女「じゃぁ行きます」
スタスタ
ガサガサ
神主「・・・・・・」チラッ
648: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/18(火) 23:52:20 ID:r8d/5.76
ガサガサ
神様「葉っぱが当たってーーー 痛!」
巫女「大丈夫ですか?」
神様「なんとか・・・ でも巫女ちゃんが通った後の葉っぱがーーー 痛!」
巫女「あっ、出口です」
神様「やっと竹藪から出られーーー 痛!」
649: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/18(火) 23:53:14 ID:r8d/5.76
ガサガサ
巫女「ふぅ〜」
神様「あれ? ここって・・・」
巫女「あにあに神社です」
神様「さっき居た神社は?」
巫女「あにあに神社です」
神様「・・・そうですか。 異次元っていうやつですね? 次元の狭間っていう事ですね?」
巫女「あにあに神社は2つあります」
神様「なんと! 何そのミステリアスな殺人トリック!」
巫女「私の知る限り誰も死んでいないと思いますが・・・」
神様「って事は、この中でうちの犬ころが!?」ハッ
650: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/18(火) 23:54:12 ID:r8d/5.76
神使「私がどうしました?」スタスタ
神様「あっ、生きてる」
神使「勝手に殺さないで下さい」
神様「だって、これから“神ちゃん殺人事件・あにあに神社トリック案内”が始まるんじゃないの?」
神使「それですと、亡くなるのが神様になるんですが・・・」
神様「・・・・・・」
巫女「もうじき村の人が来ます。 続きは社務所で」
神様「続けるの?」
652: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/19(水) 20:11:41 ID:YnMAKHLo
ーーー あにあに神社・社務所
巫女「お茶です」コトッ
神様「コーラが良いな。 無ければ炭酸系で」
巫女「炭酸水ならありますが」
神使「炭酸水でお茶を煎れますか?」
神様「・・・ノーマルグリーンティーで大丈夫です」ズズッ
653: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/19(水) 20:13:43 ID:YnMAKHLo
神使「巫女さん、先ほど教えて頂いた事を神様にもお話し頂けますでしょうか?」
巫女「はい・・・」
巫女「先ほどもお話しいたしましたが、あにあに神社はこの村に2つございます」
神様「さっき私が縛られていた方が、本物だよね」
巫女「・・・そうです。 こちらはカムフラージュのために存在するあにあに神社です」
神使「どうして、こちらが偽物だと分かったんです?」
神様「あっちに祀られている神体の神力が高かった。 相当崇敬されている感じだったし」
巫女「山巫女様です・・・」
神様「巫女服着たミイラ」
巫女「はい。 村の伝承では、山の守り神でおはしら山とこの村を守っている言われています」
神使「神様はどうして向こうの神社へ?」
神様「いや、おはしら山に行ったら警察に捕まってさぁ。 釈放されて戻ってきたらあそこに着いたんだよ」
神使「・・・・・・」
654: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/19(水) 20:15:08 ID:YnMAKHLo
巫女「参道の途中で道が二つに分かれるんです」
神様「え? でも一本道だったよ?」
巫女「夜になると月明かりと地形に由来する影の影響で別の道が現れてもう一方の神社へ続くんです」
神使「夜に出歩くなと言うのは、本物のあにあに神社に行かせないためですね?」
巫女「はい・・・ お二人の事は日中は村の人が見張り、夜は私達が監視しておりました」
神使「しかし、昨日の夜は神様一人でおはしら山へ行かれたんですよね」
神様「そうね」
神使「監視されていなかったのですか?」
巫女「・・・・・・」
神様「わざとでしょ」
神使「え?」
神様「出てきたら〜? バレバレだよ?」
神使「?」
655: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/19(水) 20:16:17 ID:YnMAKHLo
神主「・・・・・・」
神使「神主さん」
巫女「あっ・・・」
神主「大丈夫、村の人には知らせてないから」
神様「さて、それじゃ色々と聞かせてもらいましょうか」
神使「古の昔よりーーー」
神様「ちょっと待て、何でお前がしゃべり出すんだよ!」
神使「先ほど、伝記を拝見いたしましたので・・・」
神様「二人に譲れ」
神使「すいません。 どうぞ」
656: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/19(水) 20:18:03 ID:YnMAKHLo
神主「・・・古の昔より、おはしら山には不思議な力が隠されていると伝えられています」
神様「不思議な力ね〜・・・」
巫女「その力の暴走を止めるため、神さまが結界を張ったそうです」
神主「何千年も前のお話の伝承のようですが・・・」
巫女「神さまから結界の守りを任されたのが、あにあに神社の巫女だそうです」
神使「それが、山巫女様と言う事ですね?」
巫女「はい。 彼女の死後も村民が村の守り神としてお祀りしたと・・・」
巫女「山巫女様は、現在もあの神社で守り続けていると言われています」
神様「・・・・・・」
巫女「その山巫女様をお守りするのが、代々私の家系でした・・・」
神使「失礼ですが、神主さんはどのような経緯で?」
神主「私は、彼女の・・・ その、婚約者でして、婿養子として近いうちに籍を入れる予定です」
神使「なるほど、それで神職に?」
657: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/19(水) 20:19:23 ID:YnMAKHLo
神主「・・・私と巫女ちゃんは昨年まで市内にあるスーパーで働いていました」
神使「と言う事は、あのご神体を守るためにこの村に戻って来られたと?」
神主「いえ・・・」
巫女「今の時代、山巫女の結界なんて誰も信じていませんでした。 私の母も父も市内で会社勤めしていましたし」
神主「村の人もそんな昔話は誰も信じておらず・・・ 私達も最初は村に戻るつもりなどありませんでした」
神様「でも、村長以下村人全員山巫女を信じているっぽかったけど?」
巫女「・・・1年ほど前から山巫女様に異変が・・・」
神使「異変・・・ ですか?」
巫女「はい。 夜になるとお告げのような物を出すようになったんです」
神様「お告げ?」
658: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/19(水) 20:20:54 ID:YnMAKHLo
巫女「山巫女様から、直接お言葉が・・・」
神様「マジかよ・・・ 怖いなそれ・・・」
神使「そのような現象というのは例があるんでしょうか?」
神様「いや〜 私は聞いた事無いけど・・・」
神主「私も最初は信じていなかったのですが・・・ その、ハッキリと・・・」
巫女「私も何度か聞きました」
神様「う〜ん・・・」
神主「村長の命令で、さすがに巫女ちゃんは村に戻らざるをえなくなりまして」
巫女「しかし、一人で村に戻るのはさすがに・・・」
神主「私が神職の資格を取るので、それまで待って欲しいという条件で・・・ 先月私が資格を取ったため二人で戻ってきたのです」
659: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/19(水) 20:21:42 ID:YnMAKHLo
神使「その間、神宮が宮司の派遣を行っているのですが村からのご依頼でしょうか?」
巫女「いいえ、私は存じ上げません」
神主「村は山巫女様の存在を隠す方向で動いていましたので、村以外から人を呼ぶというのは考えられないのですが・・・」
巫女「現に、村の人は追い返すため色々と行っていたようですし・・・」
神様「・・・・・・」
神使「あの、神様?」
神様「ん?」
神使「四柱結界と関係あるのでは・・・」
神様「猫神が渡したK7の議事録か?」
神使「神様、読まれていたのですか?」
神様「ここ来る前に電車の中で読んだよ」
神使「それで、私の鞄に入れたんですね・・・」
神様「お前読んだのか?」
神使「すいません、盗み見するようなまねをして・・・」
神様「お前に読ませるために入れたんだよ」
神使「え?」
神様「今までの説明とあの資料を見て、お前ならどう判断する?」
661: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/19(水) 20:23:48 ID:YnMAKHLo
神使「神力を安定させるための四柱結界のうち第三柱近辺から神力異常が発生していると記載がありました」
神様「書いてあったね」
神使「場所は記載されておりませんでしたが、おはしら山ですよね? 第三柱がある場所って」
神様「そうだね」
神使「今回の現象は四柱結界の異常による神力放出では?」
神様「当ってる」
神使「やはり・・・」フム
神様「・・・・・・」
神使「・・・・・・」
神様「終わり?」
神使「はい。 まだ何か?」
神様「50点」
神使「え!?」
662: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/19(水) 20:24:40 ID:YnMAKHLo
神様「おはしら山の第三柱に神力異常が発生しているのは間違いない。 私も神力放出は確認した」
神使「はい」
神様「犬ころは神力放出が起こっている山で何をした?」
神使「おはしら山・・・ 清祓・・・ まさか!」
神様「そう、お前は神の力を祓おうとしたんだよ」
神使「と言う事は、私が体調を崩したのは・・・」
神様「神の力を祓ったから斎主であるお前に厄がふりかかったの。 神の力を祓うなんて良い根性してるよね〜」
神使「・・・・・・」
神様「まぁ、その件に関しては私がお守りの神力で押さえ込んでいるから良いんだけど・・・」
663: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/19(水) 20:25:57 ID:YnMAKHLo
神様「祈祷は山巫女の指示?」
神主「はい・・・」
神様「指示の内容を詳しく覚えてる?」
巫女「確か“外より参りし者が持つ神の力を用いて山を鎮めよ”だったと」
神様「なるほどね、確かに正しいお告げだな。 回りくどい言い方だけど・・・」
神使「え?」
神様「神の力を用い、つまり神力を使ってどうにかしろって事」
巫女「神使先生が神職の高い階位をお持ちだと伺ったもので・・・ すいません」シュン
神様「いやいや、気にしないで。 神の力とか言われても、ね」
神使「では、本来祈祷するのは私でなく・・・」
神様「そだね〜」
664: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/19(水) 20:26:58 ID:YnMAKHLo
神使「山巫女様というのも、同じく神力異常が原因ですか?」
神様「いや〜 山から出てる神力だけで喋り始めるとかありえないわ〜」
神使「では一体・・・」
神様「まぁ、正体は後で暴きましょ。 その前におはしら山の神力放出を止めますかね」
神主「すぐに準備いたします」
神様「いや、夜に行く」
巫女「夜・・・ ですか?」
神様「神の力は夜が一番強いんだよ?」
665: 以下、名無しが深夜にお送りします :2016/10/19(水) 22:11:41 ID:.w5Qvao6
なるほど
666: 以下、名無しが深夜にお送りします :2016/10/19(水) 22:36:16 ID:5NPxl7ck
神ちゃんカックイイ
つ[牡蠣]差し出せば、続きが捗るって聞いた
667: 以下、名無しが深夜にお送りします :2016/10/20(木) 00:10:31 ID:hgByLJ0g
そんじょそこらの牡蠣じゃ神ちゃんは納得しないぞ!
あと、たまには海の物だけじゃなく
肉とか肉とか肉を奉納しなきゃな
668: 以下、名無しが深夜にお送りします :2016/10/20(木) 06:36:22 ID:D1z/iL.s
肉ってことだが
かわゆい神ちゃんは、どんな肉をご所望なのかわからんことには・・・
とりあえず近江牛A1〜A5ランク各300gほど奉納してみる
669: 以下、名無しが深夜にお送りします :2016/10/20(木) 09:39:12 ID:/VK3/fMs
コーラも用意しないとなぁ
670: 以下、名無しが深夜にお送りします :2016/10/20(木) 15:34:57 ID:ZPwNwZAo
っ千屋牛
671: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/20(木) 22:08:18 ID:aQJFW2mY
ーーー
神使「神様、皆様から色々と頂いてしましました」
神様「嬉しいね〜 責任を持って私が全部食べる!」
神使「・・・・・・」
ーーー
神様「神様だっ!」 神使「神力ゼロですが・・・」
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