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神様「神様だっ!」 神使「神力ゼロですが・・・」

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Part58
609: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/15(土) 23:37:57 ID:4DEuBh5k
警官A「で、なんであんな所にいたの? しかもそんな格好で・・・」
神様「儀式っぽい事しようと思って・・・」
警官A「ぽいって・・・ 儀式とは違うの?」
神様「神宮が規定している清祓とかの祈祷とは少し違って・・・」
警官A「専門用語使われても分からないよ?」
神様「はぁ・・・」
警官A「呪いの儀式とか、そんな感じのヤツ?」
神様「私がそんな事する訳ねっぺさ!」
警官A「君・・・ どこの人?」

610: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/15(土) 23:39:34 ID:4DEuBh5k
警官B「お待たせ」
警官A「おう、どうだった?」
警官B「神宮で働いてるって。 当直のA子さんっていう人に確認してもらった」
神様「A子ちゃん・・・ 夜中に何で巫女が神宮にいるんだよ。 また何かやらかしたな」
警官A「まぁ、確認取れたし・・・ 今後はもう少し気をつけてね」
神様「釈放?」
警官A「逮捕した訳じゃないから。 帰って良いよ?」
神様「え・・・ ここまで拉致してきて一人で帰れっての?」
警官A「パトカーはタクシーじゃないからね」
神様「いやいや、帰り方分かんないよ」
警官A「地図書いてあげるから。 徒歩で2時間歩けば帰れるよ」
神様「嘘でしょ・・・ 送ってよ〜 こんなにかわゆい子を一人夜道に放り出すの?」

611: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/15(土) 23:40:44 ID:4DEuBh5k
警官A「仕方ないな、その格好だし・・・ 今回は特別だよ?」
警官B「でも、あんまりあの村行きたくないな・・・」
神様「やっぱ変だよね、あの村」
警官A「まぁ確かに協力的ではないよね・・・」
警官B「特に夜は近づくなって言われてるし」
神様「あの村には見回りとかよく行くの?」
警官A「・・・いや、今日は通報があったから」
神様「通報?」

612: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/15(土) 23:41:30 ID:4DEuBh5k
警官A「不審者がうろついているって。 行ってみたら君がいたという訳」
神様「不審じゃないでしょ私!」
警官A「いや、そんな格好で夜中にあんな場所に居るのは不審者以外何者でもないよ」
神様「装束! 正装!」プンプン
警官B「でも珍しいな、夜に村の方から来いなんて」
警官A「よっぽど君が怪しかったんだろ」ハハハッ
神様「・・・・・・」

613: 以下、名無しが深夜にお送りします :2016/10/16(日) 00:25:02 ID:QT89Ebn6
相当ヤバい所なんだ
神ちゃん気をつけて


614: 以下、名無しが深夜にお送りします :2016/10/16(日) 05:30:53 ID:fBCzoNA6
神主がグルだったとは!
かわゆい神ちゃんがんばれ!

615: 以下、名無しが深夜にお送りします :2016/10/16(日) 14:19:41 ID:vjJ3Aodo
神主はフェイクと見ました!(笑)

616: 以下、名無しが深夜にお送りします :2016/10/16(日) 18:41:17 ID:a8xShpOo
吉備団子国に来てカキオコを賞味せずご出立なされるとは…
つ⌒【虫明のカキオコ】

617: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/16(日) 22:41:02 ID:kkfpooiA
ーーー
神使「神様、カキオコが奉納されました」
神様「おっ! 虫明の牡蠣てんこ盛りじゃん!」パクッ
神使「>>616さんにお礼を」
神様「今日こそ! 私の格好いいシーンを堪能せよ!」
ーーー

618: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/16(日) 22:42:28 ID:kkfpooiA
ーーー 参道前
 ブーン
警官A「じゃぁここまでで良いよね」
神様「え〜 参道前じゃん。 社務所まであと200m位ある〜」
警官B「ここから先は私有地だから」
神様「持ち主の私が良いって言ってんだからさぁ〜」
警官A「君の物じゃないでしょ、神社は・・・」
神様「神宮の物は私の物だと言っても過言ではない」フンスッ
警官B「なにメチャクチャな事言ってんの・・・ 早く降りて」
神様「分かったよ・・・」ガチャッ
警官A「気をつけてね」
 ブーン

619: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/16(日) 22:43:51 ID:kkfpooiA
神様「気をつけて、とか言うなら最後まで送り届けろっつーの!」
神様「ハァ〜 どうすっかな〜 今からおはしら山に戻ってもなぁ〜」ウーン
神様「3時か・・・ 日が明けると面倒だし、明日だな」
 トテトテ
神様「これ、月明かり無かったらヤバくね? 街路灯設置しろよ・・・」
神様「あれ? 道の周りにこんなに木があったっけ・・・?」
神様「でも、一本道だったよな・・・」キョロキョロ
神様「・・・まぁ良いか」
 トテトテ

620: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/16(日) 22:44:55 ID:kkfpooiA
ーーー 社務所
神様「良かった、神社着いた」ホッ
 ガラガラ
神様「犬ころはちゃんと寝てるのか?」ソォー
神様「ん? 犬ころがいない・・・ 便所か?」
 ギィー
神様「犬ころ?」
神様「いない・・・ どこ行ったんだ?」

621: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/16(日) 22:45:38 ID:kkfpooiA
ーーー 1時間後
神様「神主君も巫女ちゃんもいない・・・ 私の荷物もない・・・」
 ピポパ
 prrr prrr
神使『はい、神使です。 神様ですか?』
神様「あ〜 悪い。 お前さぁ、今どこにいるの?」
神使『どこって、部屋です。 それより神様ーーー』
神様「あにあに神社・・・ だよな?」
神使『えぇ、そうですが』
神様「いや、今部屋にいるんだけどお前いないじゃん」
神使『・・・はい?』

622: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/16(日) 22:46:41 ID:kkfpooiA
神様「巫女ちゃんもいないけど?」
神使『巫女さんは、すでに外で庭掃除しているようですが?』
神様「・・・・・・」
神使『あの神様? それより大変な事がーーー』
神様「後でかけ直す・・・ ちゃんと寝てろよ」
神使『えっ、ちょと神ーーーー』
 ピッ
神様「・・・・・・」
神様「さてと」ヨイショ
神様「どこやねん! ここーー!!」

623: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/16(日) 22:48:16 ID:kkfpooiA
神様「な〜んてね、グーグーマップ使えば衛星写真で位置が分かるのだよ」ニヒヒ
神様「・・・・・・あれ?」
神様「拡大するとボケる・・・ 山しか見えない! ふざけんなよ田舎!」
神様「やっぱどこやねん! ここーー!!」
神様「な〜んてね、出てきたら〜?」
 シーン
神様「ふ〜ん、誰もいないんなら本殿にでも行ってみようかなぁ〜」トテトテ
神主「・・・・・・止まって下さい」スッ
神様「神主君か〜 どうしてここにいるの?」
神主「・・・・・・」
神様「答えないなら〜 本殿にダッシュだーー」ダッ ダッ ダッ
神主「!? まっ!」ダッ ダッ

624: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/16(日) 22:49:18 ID:kkfpooiA
神様「ふふふ、この神ちゃんを捕まえる事が君に出来るのかなぁ?」ダッ ダッ ダッ
神主「早い!」ダッ ダッ
神様「ほらほら〜 早くしないと本殿に着いちゃうよ〜」シャー
神主「!?」
神様「うひゃひゃ! 見たか! 激安足袋の滑りを考慮した私のコーナリングを! って」
 ズルッ
神様「ぐへっ!」ビタンッ!
神主「・・・・・・」

625: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/16(日) 22:50:00 ID:kkfpooiA
神様「痛つつ・・・ 犬ころのヤツ、さらに安い足袋にランク落としやがったな!? 滑りすぎ!」
神主「・・・・・・」
神様「あっ、やっぱり捕まえたりするの?」
神主「はい」
神様「だよね〜 優しく縛ってね」

629: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/18(火) 03:04:18 ID:r8d/5.76
ーーー あにあに神社
神使「・・・」スタスタ
巫女「神使先生!」
神使「あっ、おはようございます巫女さん」
巫女「まだ寝ていないとダメですよ!」
神使「・・・少し伺いたい事があるんですが、この神社以外で村にお社はございますか?」
巫女「えっ?」
神使「神様がどうも他の神社にいるようでして」
巫女「!?」
神使「巫女さん?」
巫女「・・・・・・少しお話する時間ありますでしょうか」
神使「?」

630: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/18(火) 03:05:13 ID:r8d/5.76
ーーー??神社
神様「ねぇ、縄の結び雑じゃない?」
神主「・・・・・・」
神様「もっとさぁ〜 こう、あるでしょ?」
神主「そっち系の趣味はないので・・・」
神様「ちげーよ! 結び目くらい神社に勤めてんなら少しは凝れよ! 〆はお守り結びくらいヤレってーの!」
神主「そういうのは苦手で・・・」
神様「おま・・・ 神職だろ? 教えてやるから一回ほどいてみ?」
神主「・・・はぁ」
 シュルシュル

631: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/18(火) 03:07:07 ID:r8d/5.76
神様「良い? 最初に左側の紐で輪を作って」
神主「こうですか?」
神様「違う違う。 2本いっぺんに」
村長「おい」
神様「?」
村長「何やってんだ? お前達・・・」
神主「村長・・・ 村の方も・・・」
村民「・・・」ソロゾロ
神様「うわ〜 こんな早い時間なのにいっぱいお出ましで・・・」
村長「おい、その縄で縛っておけ」
神主「・・・はい」ギシッ ギシッ
神様「・・・逃げときゃ良かった」ガクッ


632: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/18(火) 03:08:46 ID:r8d/5.76
村長「お前は確か神宮から派遣されて来た巫女だな?」
神様「皆は親しみを込めて“かわゆい神ちゃん”と呼んでおります」
村長「なぜ、お前がここにいるんだ?」
神様「警察に捕まって帰ってきたらここに着いた」
村長「警察?」
神様「あ? お前達が通報したんじゃないの?」
村長「まさか、夜に部外者をこの村に入れる訳ないだろ。村で誰か通報したのか?」
村人A「いいえ、そのような事は聞いておりませんが」
村長「神主、君か?」
神主「いえ、私も知りません」
神様「?」
村長「何で夜に出歩かせるような事をした! ちゃんと見張っていたんじゃないのか!?」
神主「・・・すいません」

633: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/18(火) 03:10:43 ID:r8d/5.76
村長「まぁ良い。 で、おはしら山で何をしようとしていたんだ?」
神様「神力封印」
村長「神・・・ なに?」
神様「お前達、うちの犬ころ使ってあそこで何かしただろ」
神主「あの清祓に何か問題でも?」
神様「大ありだね。 指示したのは誰だ?」
村長「・・・・・・」
神様「あんまり勝手な事してると、この村滅ぶぞ?」
村長「!? な、何を言っているんだ縁起でもない」
村人A「そうだ! 山巫女様の言うとおりにしていれば村は守られる!」
神様「山巫女?」
村長「おい!」
村人A「あっ、すいません・・・」

634: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/18(火) 03:12:12 ID:r8d/5.76
村長「気になるか?」
神様「・・・・・・」
村長「山巫女様の所に連れいていけ」
神主「しかし・・・」
村長「どちらにしろ、このまま帰すわけにはいかない」
神主「分かりました・・・」
神様「・・・・・・」

635: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/18(火) 03:13:37 ID:r8d/5.76
ーーー??神社・本殿
 ギィー
村長「そこの柱に縛り付けておけ」
村人A「はい」
 ギシッ ギシッ
神様「痛いって・・・ もっと優しくして? うふん」
村人A「・・・」チッ
神様「お前! 今、舌打ちしたろ!」
村人A「恐怖の余り暴れて逃げ出されても困るからきつく締めるぞ」
神様「えっ!? もしかしてこれジェットコースター? ドッキリ系?」

636: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/18(火) 03:14:34 ID:r8d/5.76
村長「ご神体の扉をお開けしろ」
神主「・・・はい」スタスタ
神様「何? 何か飛び出してくるの?」ワクワク
 ギィー
神様「・・・・・・ぇ」
村長「神主、外に出るぞ」
神主「はい」
 スタスタ

637: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/18(火) 03:15:19 ID:r8d/5.76
村長「本殿の戸を閉めて鍵を掛けろ」
 ギーッ バタン
村長「夜まで見張っておけ」
神主「分かりました・・・」
村長「深夜に山巫女様が現れたら対応を賜る」
神主「・・・・・・」
 ギャーーー!!!

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