神様「神様だっ!」 神使「神力ゼロですが・・・」
Part56
549: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/10(月) 23:58:52 ID:qI/0iV2M
神使「神宮から連絡があったかと思いますが、しばらく私たちが指導と管理体制のお手伝いをさせて頂きます」
神主・巫女「よろしくお願いします!」
神様「私は神宮の巫女で、みんな大好きかわゆい神ちゃん」
巫女「よろしくお願いします! 神ちゃんさん!」
神様「かわゆい神ちゃん」
巫女「はい! 神ちゃんさん!」
神様「・・・うん」
神使「私は・・・ 神宮の神職で神使と申します」
神主「ご指導よろしくお願いいたします! 神使先生!」
神使「よろしくお願いいたします」
550: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/10(月) 23:59:32 ID:qI/0iV2M
神様「荷物を置きたいんだけど部屋に案内してもらってもいい?」
巫女「はい! 神ちゃんさん!」
神様「かわゆい神ちゃんさん先生」
巫女「はい! 神ちゃんさん、ご案内します!」
神様「君、中々見所あるね・・・」
巫女「ありがとうございます! 神ちゃん!」
神様「・・・・・・」
554: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/12(水) 02:42:14 ID:vunJXR6A
ーーー 客間
ガラガラ
神主「滞在中はこちらのお部屋をお使い下さい」
神使「ありがとうございます」
神様「ども〜」トテトテ
巫女「あっ、神ちゃんさんのお部屋は隣です」
神使「私と神様は同じ部屋で大丈夫です」
巫女「しかし・・・」
神主「男女同じ部屋というのも・・・」
555: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/12(水) 02:43:40 ID:vunJXR6A
神様「ノープロブレム! 神使君は夜一人だと寂しくて寝られないんだよ」ニヒヒ
神使「夜ヒマになっても花札で遊んであげませんよ?」ボソッ
神様「・・・部屋を二つも使うなんてそんな贅沢は出来ないから一つで良いの」
神主「そう言うことでしたか。 さすが神宮に御奉職されている方の考えは立派ですね」
神様「でしょ? 勉強したまえ」
神使「・・・・・・」
神主「では、私達は社務所におりますので」
神使「わかりました。 後ほど伺います」
ガラガラ
556: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/12(水) 02:44:56 ID:vunJXR6A
神使「では、着替えてお仕事に入りましょうか」
神様「う〜ん・・・」
神使「どうされました?」
神様「何で新人が神社の管理してんだ? しかも宮司不在なんて変だろ」
神使「・・・実はこの神社、この1年で宮司が五人も変わっているようでして」
神様「そんなに!?」
神使「全員神宮辞令の転勤で来られたそうなのですが、皆さんすぐにお辞めになってしまうようです・・・」
神様「神宮辞令・・・ 理由は?」
神使「住人の方との関係が上手くいかないと・・・」
神様「うへ〜 マジっすか・・・」
557: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/12(水) 02:45:51 ID:vunJXR6A
神使「昔ながらの集落ですので、よそ者は嫌煙されるんじゃないでしょうか」
神様「だったら神職不在神社にしておけば良いじゃん」
神使「それが、神宮がこのお社を重要視しているようでして」
神様「重要視? 見た感じ普通の神社みたいだけど?」
神使「確かにお社の社位もそれほど高くはないようですし、どうしてかは私も知らされていないのですが・・・」
神様「そんな重要視するような所に新人ってどうなの?」
神使「ですから、その体制の見極めもかねて私達がここに来た訳で・・・」
神様「やっぱ曰く付きかよ〜・・・」ハァ
558: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/12(水) 02:47:27 ID:vunJXR6A
ーーー 夕方
サァー サァー
神使「さてと、境内のお掃除はこんなもんで良いでしょう」
神主「はい!」
神使「では、この後は本殿でご祈祷の実技をーーー」
神主「あっ」
神使「?」クルッ
村人「・・・」ジー
559: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/12(水) 02:50:07 ID:vunJXR6A
神使「こんにちは」ニコッ
村人「・・・・・・」
神使「今日からこちらでお世話になります神使・・・ いえ、神職の神使と申します」ペコリ
村人「・・・・・・」
神使「?」
村人「よそ者は、夜に出歩くでねぇぞ」
神使「夜?」
村人「分がっだな? 村の掟だ」スタスタ
神使「・・・・・・」
560: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/12(水) 02:51:05 ID:vunJXR6A
神主「私達あまり歓迎されていないようです・・・」
神使「あの方は?」
神主「毎日ここに来る方なんですが、いつもあんな感じで・・・」
神使「毎日・・・ ですか?」
神主「なんか監視されているみたいで少し怖いですよね」
神使「・・・・・・」
561: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/12(水) 02:52:19 ID:vunJXR6A
ーーー社務所
神様「うへへ、お芋・・・ Zzz・・・」グガー
神使「神様?」ユサユサ
神様「んぁ・・・ 芋?」
神使「何ですか芋って・・・ 巫女さんと一緒に紙垂を作っていたんじゃないんですか?」
神様「ん〜 とっくに終わった」ボー
神使「巫女さんはどちらに?」
神様「知らない」
562: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/12(水) 02:54:56 ID:vunJXR6A
神使「神様、教育係なんですからもう少し責任持って下さいよ・・・」
神様「豚汁の匂いするから夕食でも作ってんじゃないの?」
神使「調理場は別棟なのによく分かりますね・・・」
神様「良い香りがプンプンするじゃん」クンクン
神使「夕食前に二人に講習会を開きますから神様もご指導お願いします」
神様「え〜 お前一人でやれよ」
神使「私は巫女のお仕事はよく分かりませんから」
神様「講習とか面倒くさいと思うの。 私嫌い」
神使「神様の好き嫌いは関係ありません。 仕事です」
神様「へいへい。 厳ちーね〜」ヨイショ
563: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/12(水) 02:56:04 ID:vunJXR6A
ーーー 本殿
ダッ ダッ ダッ
巫女「遅くなりました!」ハァハァ
神使「17時から講習会と言いましたよね?」
巫女「・・・はい」
神使「今何時ですか?」
巫女「17時10分です・・・」
神使「遅刻です」
巫女「夕食の準備をしてまして・・・」
神使「遅刻は遅刻です」
564: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/12(水) 02:56:53 ID:vunJXR6A
神様「ちょっと神使君? 厳しすぎない?」
神使「いえ、遅刻は奉職上問題がございますので」
神様「はい・・・」
神使「それと、社殿内で走ってはいけません」
巫女「すいません」ペコリ
神使「では、講習会を始めます」
神主・巫女「よろしくお願いいたします!」
565: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/12(水) 02:58:01 ID:vunJXR6A
ーーー 2時間後
神使「では、故実に関してはこの位で」
神主「ありがとうございます神使先生!」
神使「実際やってみないと分からない事も多いと思います。 これからゆっくり学んでいきましょう」
神主「はい!」
神使「では、次は神様から巫女の奉務に関してよろしくお願いいたします」
神様「特にないけど」
神使「・・・・・・巫女さん、何か聞きたい事ありますか?」
巫女「はい! 私は普段何をすれば良いでしょうか!」
神様「巫女の仕事すれば良いと思う」
566: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/12(水) 02:59:35 ID:vunJXR6A
巫女「具体的には!」
神様「お守りの頒布とか?」
巫女「参拝者が来ません!」
神様「あ〜 巫女舞とか?」
巫女「舞う神事がありません!」
神様「え〜と・・・ 掃除!」
巫女「なるほど」
神様「一に掃除、二に掃除! 徹底的に掃除をしまくる!」
巫女「分かりました!」
神様「うんうん」ドヤッ
神使「そんなどや顔されましても・・・」
神様「私は座学でなく実践派なのだよ」
神使「そうですか・・・ では、明日からみっちり実践でご指導下さい」
567: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/12(水) 03:03:36 ID:vunJXR6A
ーーー 翌日
チュンチュン
神様「おはよ〜」トテトテ
巫女「おはようございます」
神様「よく起きられたね〜」
巫女「昨日は早く寝ましたので!」
神様「んじゃ、巫女ちゃんは裏側から掃除お願い」
巫女「はい!」タッ タッ タッ
神様「走っちゃダメだよ〜」
巫女「はい! すいません!」
神様「かわゆいね〜 さてと、私は中庭からやりますか」
568: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/12(水) 03:05:26 ID:vunJXR6A
トテトテ
神様「ん?」
村人「・・・・・・」ジーッ
神様「おはようございます。 絶好のキノコ狩りの天気ですね〜」
村人「新入りが?」
神様「昨日から巫女を少々。 私の事はかわゆい神ちゃんとお呼び下さい」
村人「うぢらの指示さなしで勝手に村さうろづぐんじゃねぇぞ」
神様「・・・・・・」
村人「分がっだな?」スタスタ
569: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/12(水) 03:07:13 ID:vunJXR6A
巫女「神ちゃんさ〜ん」スタスタ
神様「え? なに?」クルッ
巫女「朝拝始めるそうですから本殿に」
神様「うん・・・」
巫女「どうしました?」
神様「何言っでっが分がんねーよ〜」
巫女「?」
571: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/12(水) 22:42:53 ID:vunJXR6A
ーーー 翌日・本殿
神主「こんな感じでどうでしょうか」
神使「祝詞の方はそんな感じで問題ありません。 そしたら巫女さんはこの後にーーー」
巫女「キャッ!」ビクッ
神使「巫女さん?」
神主「神使先生・・・ 後ろ」
神使「?」クルッ
村人「・・・・・・」ジィー
神使「なにかご用でしょうか?」
村人「今日の午後、おはしら山に来い」
神使「おはしら山・・・ ですか?」
572: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/12(水) 22:45:30 ID:vunJXR6A
村人「山が騒がしい」
神主「ご祈祷のご依頼でしょうか?」
村人「14時から始める」
神使「あの・・・ どのような趣旨のご祈祷でしょーーー」
村人「お前達は言う事だけすれば良い」スタスタ
神使「・・・・・・」
神主「どうしましょう、神使先生」
神使「氏子さんからのご依頼ですし無視する訳にも行きませんね・・・」
神主「しかし、ご依頼の内容も分からないようでは・・・」
神使「山が騒がしいと仰っていましたね・・・ 取りあえず清祓いの準備をお願いします」
神主「分かりました」
573: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/12(水) 22:47:20 ID:vunJXR6A
ーーー 社務所
神様「Zzz・・・」グガー
神使「神様? 神様?」ユサユサ
神様「ん〜 夕飯・・・?」
神使「まだお昼ですが・・・」
神様「なんだよ〜」ムニャムニャ
神使「私達外祭の方に行って参りますが、どうされます?」
神様「お留守番してる〜」モゾモゾ
神使「では、お任せいたします」
神様「ん・・・ Zzz」グガー
574: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/12(水) 22:48:39 ID:vunJXR6A
ーーー おはしら山
神使「おはしら山はこのあたりですよね」
神主「あっ、あそこ。 村の皆さんじゃないですか?」
巫女「大勢・・・ 10人くらい集まっていますね」
神使「行きましょう」
スタスタ
575: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/12(水) 22:50:50 ID:vunJXR6A
神使「お待たせいたしました」
村長「あにあに神社の神主か?」
神使「先日神宮から指導役で赴任いたしました神使と申します」ペコリ
村長「山が悪さしおる」
神使「悪さ・・・ ですか? 一体どのようなーーー」
村人A「ご託は良いから黙って祈祷するんだ! 山巫女様の命令だ」
村長「おい! 部外者に無用な話はするな!」
村人A「すいません・・・ 村長」
神使「あの、山巫女様というのは・・・」
村長「余計な詮索はせずに黙って祈祷をするんだ」
576: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/12(水) 22:53:46 ID:vunJXR6A
神使「・・・承知いたしました、清祓を執り行わせて頂きます。 神職さんお願いします」
村長「お前がするんじゃないのか?」
神使「あにあに神社の神職である彼がーーー」
村長「お前がしろ」
神使「私ですか?」
村長「お前の方が徳が高そうだ」
神使「僧侶ではないので徳とかは関係ないのですが・・・」
村人A「つべこべ言わずにお前がするんだ」
神使「・・・分かりました、私が斎主を務めます。 神主さん準備をお願いします」
神主「はい」
神使「神宮から連絡があったかと思いますが、しばらく私たちが指導と管理体制のお手伝いをさせて頂きます」
神主・巫女「よろしくお願いします!」
神様「私は神宮の巫女で、みんな大好きかわゆい神ちゃん」
巫女「よろしくお願いします! 神ちゃんさん!」
神様「かわゆい神ちゃん」
巫女「はい! 神ちゃんさん!」
神様「・・・うん」
神使「私は・・・ 神宮の神職で神使と申します」
神主「ご指導よろしくお願いいたします! 神使先生!」
神使「よろしくお願いいたします」
550: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/10(月) 23:59:32 ID:qI/0iV2M
神様「荷物を置きたいんだけど部屋に案内してもらってもいい?」
巫女「はい! 神ちゃんさん!」
神様「かわゆい神ちゃんさん先生」
巫女「はい! 神ちゃんさん、ご案内します!」
神様「君、中々見所あるね・・・」
巫女「ありがとうございます! 神ちゃん!」
神様「・・・・・・」
554: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/12(水) 02:42:14 ID:vunJXR6A
ーーー 客間
ガラガラ
神主「滞在中はこちらのお部屋をお使い下さい」
神使「ありがとうございます」
神様「ども〜」トテトテ
巫女「あっ、神ちゃんさんのお部屋は隣です」
神使「私と神様は同じ部屋で大丈夫です」
巫女「しかし・・・」
神主「男女同じ部屋というのも・・・」
555: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/12(水) 02:43:40 ID:vunJXR6A
神様「ノープロブレム! 神使君は夜一人だと寂しくて寝られないんだよ」ニヒヒ
神使「夜ヒマになっても花札で遊んであげませんよ?」ボソッ
神様「・・・部屋を二つも使うなんてそんな贅沢は出来ないから一つで良いの」
神主「そう言うことでしたか。 さすが神宮に御奉職されている方の考えは立派ですね」
神様「でしょ? 勉強したまえ」
神使「・・・・・・」
神主「では、私達は社務所におりますので」
神使「わかりました。 後ほど伺います」
ガラガラ
556: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/12(水) 02:44:56 ID:vunJXR6A
神使「では、着替えてお仕事に入りましょうか」
神様「う〜ん・・・」
神使「どうされました?」
神様「何で新人が神社の管理してんだ? しかも宮司不在なんて変だろ」
神使「・・・実はこの神社、この1年で宮司が五人も変わっているようでして」
神様「そんなに!?」
神使「全員神宮辞令の転勤で来られたそうなのですが、皆さんすぐにお辞めになってしまうようです・・・」
神様「神宮辞令・・・ 理由は?」
神使「住人の方との関係が上手くいかないと・・・」
神様「うへ〜 マジっすか・・・」
神使「昔ながらの集落ですので、よそ者は嫌煙されるんじゃないでしょうか」
神様「だったら神職不在神社にしておけば良いじゃん」
神使「それが、神宮がこのお社を重要視しているようでして」
神様「重要視? 見た感じ普通の神社みたいだけど?」
神使「確かにお社の社位もそれほど高くはないようですし、どうしてかは私も知らされていないのですが・・・」
神様「そんな重要視するような所に新人ってどうなの?」
神使「ですから、その体制の見極めもかねて私達がここに来た訳で・・・」
神様「やっぱ曰く付きかよ〜・・・」ハァ
558: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/12(水) 02:47:27 ID:vunJXR6A
ーーー 夕方
サァー サァー
神使「さてと、境内のお掃除はこんなもんで良いでしょう」
神主「はい!」
神使「では、この後は本殿でご祈祷の実技をーーー」
神主「あっ」
神使「?」クルッ
村人「・・・」ジー
559: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/12(水) 02:50:07 ID:vunJXR6A
神使「こんにちは」ニコッ
村人「・・・・・・」
神使「今日からこちらでお世話になります神使・・・ いえ、神職の神使と申します」ペコリ
村人「・・・・・・」
神使「?」
村人「よそ者は、夜に出歩くでねぇぞ」
神使「夜?」
村人「分がっだな? 村の掟だ」スタスタ
神使「・・・・・・」
560: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/12(水) 02:51:05 ID:vunJXR6A
神主「私達あまり歓迎されていないようです・・・」
神使「あの方は?」
神主「毎日ここに来る方なんですが、いつもあんな感じで・・・」
神使「毎日・・・ ですか?」
神主「なんか監視されているみたいで少し怖いですよね」
神使「・・・・・・」
561: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/12(水) 02:52:19 ID:vunJXR6A
ーーー社務所
神様「うへへ、お芋・・・ Zzz・・・」グガー
神使「神様?」ユサユサ
神様「んぁ・・・ 芋?」
神使「何ですか芋って・・・ 巫女さんと一緒に紙垂を作っていたんじゃないんですか?」
神様「ん〜 とっくに終わった」ボー
神使「巫女さんはどちらに?」
神様「知らない」
562: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/12(水) 02:54:56 ID:vunJXR6A
神使「神様、教育係なんですからもう少し責任持って下さいよ・・・」
神様「豚汁の匂いするから夕食でも作ってんじゃないの?」
神使「調理場は別棟なのによく分かりますね・・・」
神様「良い香りがプンプンするじゃん」クンクン
神使「夕食前に二人に講習会を開きますから神様もご指導お願いします」
神様「え〜 お前一人でやれよ」
神使「私は巫女のお仕事はよく分かりませんから」
神様「講習とか面倒くさいと思うの。 私嫌い」
神使「神様の好き嫌いは関係ありません。 仕事です」
神様「へいへい。 厳ちーね〜」ヨイショ
563: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/12(水) 02:56:04 ID:vunJXR6A
ーーー 本殿
ダッ ダッ ダッ
巫女「遅くなりました!」ハァハァ
神使「17時から講習会と言いましたよね?」
巫女「・・・はい」
神使「今何時ですか?」
巫女「17時10分です・・・」
神使「遅刻です」
巫女「夕食の準備をしてまして・・・」
神使「遅刻は遅刻です」
564: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/12(水) 02:56:53 ID:vunJXR6A
神様「ちょっと神使君? 厳しすぎない?」
神使「いえ、遅刻は奉職上問題がございますので」
神様「はい・・・」
神使「それと、社殿内で走ってはいけません」
巫女「すいません」ペコリ
神使「では、講習会を始めます」
神主・巫女「よろしくお願いいたします!」
565: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/12(水) 02:58:01 ID:vunJXR6A
ーーー 2時間後
神使「では、故実に関してはこの位で」
神主「ありがとうございます神使先生!」
神使「実際やってみないと分からない事も多いと思います。 これからゆっくり学んでいきましょう」
神主「はい!」
神使「では、次は神様から巫女の奉務に関してよろしくお願いいたします」
神様「特にないけど」
神使「・・・・・・巫女さん、何か聞きたい事ありますか?」
巫女「はい! 私は普段何をすれば良いでしょうか!」
神様「巫女の仕事すれば良いと思う」
566: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/12(水) 02:59:35 ID:vunJXR6A
巫女「具体的には!」
神様「お守りの頒布とか?」
巫女「参拝者が来ません!」
神様「あ〜 巫女舞とか?」
巫女「舞う神事がありません!」
神様「え〜と・・・ 掃除!」
巫女「なるほど」
神様「一に掃除、二に掃除! 徹底的に掃除をしまくる!」
巫女「分かりました!」
神様「うんうん」ドヤッ
神使「そんなどや顔されましても・・・」
神様「私は座学でなく実践派なのだよ」
神使「そうですか・・・ では、明日からみっちり実践でご指導下さい」
567: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/12(水) 03:03:36 ID:vunJXR6A
ーーー 翌日
チュンチュン
神様「おはよ〜」トテトテ
巫女「おはようございます」
神様「よく起きられたね〜」
巫女「昨日は早く寝ましたので!」
神様「んじゃ、巫女ちゃんは裏側から掃除お願い」
巫女「はい!」タッ タッ タッ
神様「走っちゃダメだよ〜」
巫女「はい! すいません!」
神様「かわゆいね〜 さてと、私は中庭からやりますか」
568: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/12(水) 03:05:26 ID:vunJXR6A
トテトテ
神様「ん?」
村人「・・・・・・」ジーッ
神様「おはようございます。 絶好のキノコ狩りの天気ですね〜」
村人「新入りが?」
神様「昨日から巫女を少々。 私の事はかわゆい神ちゃんとお呼び下さい」
村人「うぢらの指示さなしで勝手に村さうろづぐんじゃねぇぞ」
神様「・・・・・・」
村人「分がっだな?」スタスタ
569: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/12(水) 03:07:13 ID:vunJXR6A
巫女「神ちゃんさ〜ん」スタスタ
神様「え? なに?」クルッ
巫女「朝拝始めるそうですから本殿に」
神様「うん・・・」
巫女「どうしました?」
神様「何言っでっが分がんねーよ〜」
巫女「?」
571: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/12(水) 22:42:53 ID:vunJXR6A
ーーー 翌日・本殿
神主「こんな感じでどうでしょうか」
神使「祝詞の方はそんな感じで問題ありません。 そしたら巫女さんはこの後にーーー」
巫女「キャッ!」ビクッ
神使「巫女さん?」
神主「神使先生・・・ 後ろ」
神使「?」クルッ
村人「・・・・・・」ジィー
神使「なにかご用でしょうか?」
村人「今日の午後、おはしら山に来い」
神使「おはしら山・・・ ですか?」
572: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/12(水) 22:45:30 ID:vunJXR6A
村人「山が騒がしい」
神主「ご祈祷のご依頼でしょうか?」
村人「14時から始める」
神使「あの・・・ どのような趣旨のご祈祷でしょーーー」
村人「お前達は言う事だけすれば良い」スタスタ
神使「・・・・・・」
神主「どうしましょう、神使先生」
神使「氏子さんからのご依頼ですし無視する訳にも行きませんね・・・」
神主「しかし、ご依頼の内容も分からないようでは・・・」
神使「山が騒がしいと仰っていましたね・・・ 取りあえず清祓いの準備をお願いします」
神主「分かりました」
ーーー 社務所
神様「Zzz・・・」グガー
神使「神様? 神様?」ユサユサ
神様「ん〜 夕飯・・・?」
神使「まだお昼ですが・・・」
神様「なんだよ〜」ムニャムニャ
神使「私達外祭の方に行って参りますが、どうされます?」
神様「お留守番してる〜」モゾモゾ
神使「では、お任せいたします」
神様「ん・・・ Zzz」グガー
574: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/12(水) 22:48:39 ID:vunJXR6A
ーーー おはしら山
神使「おはしら山はこのあたりですよね」
神主「あっ、あそこ。 村の皆さんじゃないですか?」
巫女「大勢・・・ 10人くらい集まっていますね」
神使「行きましょう」
スタスタ
575: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/12(水) 22:50:50 ID:vunJXR6A
神使「お待たせいたしました」
村長「あにあに神社の神主か?」
神使「先日神宮から指導役で赴任いたしました神使と申します」ペコリ
村長「山が悪さしおる」
神使「悪さ・・・ ですか? 一体どのようなーーー」
村人A「ご託は良いから黙って祈祷するんだ! 山巫女様の命令だ」
村長「おい! 部外者に無用な話はするな!」
村人A「すいません・・・ 村長」
神使「あの、山巫女様というのは・・・」
村長「余計な詮索はせずに黙って祈祷をするんだ」
576: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/12(水) 22:53:46 ID:vunJXR6A
神使「・・・承知いたしました、清祓を執り行わせて頂きます。 神職さんお願いします」
村長「お前がするんじゃないのか?」
神使「あにあに神社の神職である彼がーーー」
村長「お前がしろ」
神使「私ですか?」
村長「お前の方が徳が高そうだ」
神使「僧侶ではないので徳とかは関係ないのですが・・・」
村人A「つべこべ言わずにお前がするんだ」
神使「・・・分かりました、私が斎主を務めます。 神主さん準備をお願いします」
神主「はい」
神様「神様だっ!」 神使「神力ゼロですが・・・」
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