神様「神様だっ!」 神使「神力ゼロですが・・・」
Part54
486: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/02(日) 22:31:07 ID:1mkzi.nQ
神使「あの・・・ これは一体・・・」
狗神「・・・・・・」ソロソロ
猫神「は〜い、狗神君はそこで止まって〜」
狗神「」ピクッ
猫神「正座〜」ニコッ
狗神「はい・・・」ストン
猫神「少しでも動いたら全力でいくからね〜?」
狗神「・・・・・・」
487: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/02(日) 22:31:57 ID:1mkzi.nQ
神使「猫神様? 状況が飲み込めないのですが・・・」
猫神「神使君も箱の中見てみたら〜?」
神使「ユー26号の中ですか?」
猫神「うん」
神様「バカ! 見るんじゃない! この世の物とは思えないおぞましき物が入っているんだぞ!」
スタスタ
猫娘「箱の中身は何だろな〜♪ ニャ」
神使「磯の香り?」
488: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/02(日) 22:32:31 ID:1mkzi.nQ
神様「よせ! 来るな!! 呪われるぞー!」
猫神「神ちゃんは箱から離れてね〜」ガシッ
神様「嫌だー!」ズルズル
神使「これは!」
猫娘「ニャニャ!」
489: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/02(日) 22:33:10 ID:1mkzi.nQ
神使「神様の反応である程度予想はしていましたが・・・」
猫娘「牡蠣が沢山います。ニャ」
神使「とても大きいですね」
猫娘「なんで箱の中に牡蠣が入っているんですか? ニャ」
猫神「一つ食べてみたら〜」
神使「食べても大丈夫なんですか?」
猫神「人だったらちょっと面倒だけど、君たちなら大丈夫だよ〜」
490: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/02(日) 22:34:03 ID:1mkzi.nQ
猫娘「やったー! 牡蠣食べる!ニャ」パコッ
神使「では、私も」パコッ
神様「私も」
猫神「ダ〜メ」グイッ
神様「私も食べたい!!」ジタバタ
猫娘「あむっ」チュルン
神使「はむっ」チュルン
神様「あーー!!」
491: 以下、名無しが深夜にお送りします :2016/10/02(日) 22:45:12 ID:l0MMnSg2
牡蠣かい
斜め上だ
492: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/03(月) 20:24:54 ID:uJPDS2Eo
神使「美味しい!」
猫娘「こんな美味しい牡蠣はじめてです。ニャ」
ポンッ
ポコポコッ
神使・猫娘「・・・・・・」
神使「あの、猫神様?」
猫神「な〜に?」
猫娘「牡蠣が増えた! ニャ」
神様「・・・・・・」
493: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/03(月) 20:26:12 ID:uJPDS2Eo
猫神「その牡蠣ね〜 神ちゃんの神力が宿ってるの〜」
神使「え!?」
猫神「ねぇ〜 神ちゃん?」
神様「私の神力だって証拠でもあるのかよ!」
猫神「」ギロッ
神様「あい。 すいませんです」ドゲザ
猫神「昔ね〜 この地方の人が長い月日をかけて改良して作った鬼牡蠣っていう美味し〜い牡蠣」
神使「鬼牡蠣・・・ 確かに大きいですよね」
猫娘「今までこんな牡蠣見た事ないです。ニャ」
494: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/03(月) 20:27:14 ID:uJPDS2Eo
猫神「養殖するのが凄く難しくてね〜 たぶん今はいないんじゃないかなぁ〜」
神使「そうなんですか、残念ですね」
神様「でしょ? こんなに美味しいのに! 勿体ないでしょ!?」
猫神「神ちゃん?」ニコッ
神様「・・・・・・」
神使「なるほど。 神様はこの牡蠣が気に入って神力を使って養殖していたのですね?」
神様「絶対絶滅させちゃいけない品種なんだよ!」
猫神「神ちゃん、ちょっと黙ってて」ギロッ
神様「・・・はい」
495: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/03(月) 20:27:47 ID:uJPDS2Eo
神使「しかし、先ほど食べ終わった後に増えた気がするのですが・・・」
猫神「食べた分だけ永遠に増え続けるの〜」
神様「なんてメチャクチャな・・・」
猫娘「凄いです。ニャ」
猫神「でも、神力を使って養殖した牡蠣を人が食べちゃったら大変だしね〜」
神使「それで猫神様が封印を・・・」
猫神「うん。 神力封印すれば神ちゃんでも開けられないし〜」
神使「そうだったんですか」
496: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/03(月) 20:28:42 ID:uJPDS2Eo
猫神「でも誤算だね〜 狗神君が仲間に付いていたなんて」
狗神「すいません、あまりに美味しい牡蠣だったもので・・・ 味を忘れられず」
猫神「でも、簡単に解けるような神力封印じゃなかったと思うんだけど〜」
狗神「毎日少しずつ封印の神力解放を続けていました」
神使「そこまでして・・・」
猫神「神力封印が解けても、新しく封印が発動すると思うけど〜?」
狗神「封印の神力が消失後は箱を開けない限り再封印はかからず・・・ 箱を開けても再封印は翌日に発動するようで」
猫神「そんな穴があったんだ〜」
497: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/03(月) 20:30:45 ID:uJPDS2Eo
神使「つまり牡蠣を食べられるのは、封印が解けた一日だけということですか?」
狗神「はい。 封印が解け再封印がかかる一日で食べまくり・・・ それを数百年におきに」
神使「何という執念・・・」
猫娘「尊敬します。ニャ」
神様「お願い! この牡蠣を食べるのは数百年に一度の私の楽しみなの! 見逃して!!」ドゲザ
猫神「も〜 神ちゃんは仕方ないな〜」
神様「!? ありがとう猫神!」
猫神「絶対に開かないように永久封印しないとね〜 神力結構使うな〜」
神様「ぇ・・・」
498: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/03(月) 20:31:41 ID:uJPDS2Eo
神使「猫神様、神様も当時は桃太郎として悪商人を成敗して人々を助けたみたいですし少しくらいは・・・」
猫神「神ちゃんが桃太郎〜?」
神様「バカ、犬ころ黙ってろ!」
猫神「嫌だな〜 神使君。 何言ってるの〜?」
神使「え? ももも神社に伝わる伝記にそう書かれているようですが」
神様「“も”が足りねーよ! もももも!」
499: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/03(月) 20:33:10 ID:uJPDS2Eo
猫神「神ちゃんは悪商人と手を組んで、鬼牡蠣を血眼で探したんだよね〜」
神様「・・・・・・」
猫神「離れ小島に生息しているのを知って、その島に鬼がいる事にして〜」
神使「はい!?」
猫神「何だっけ〜 鬼は牡蠣が嫌いだから無限に作れば鬼退治できるんだっけ〜」
神様「うぐっ・・・」
猫神「村の人にお願い事を強要して勝手に叶えたんだよね〜 鬼牡蠣の無限増殖っていう自分の願いを」
神様「・・・・・・」
500: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/03(月) 20:34:31 ID:uJPDS2Eo
神使「神様・・・ 昨日私に話してくれた昔話と違うのですが」
神様「私は嘘なんか一つもついてないぞ! 神力を宿した鬼が封印されていただろ!」
神使「では再封印の儀式というのは・・・」
神様「私達が箱を開ければ次の日には再封印がかかるんだよ! ついでに牡蠣食うだけ!」
神使「最低です・・・」ジトッ
神様「さ、最低とか言うな!」
猫神「あれ〜 まだ反省してないの〜? 当時あんなになるまでお説教したのに〜」
神様「・・・・・・」
猫神「もう一回お説教する〜?」
神様「い、いえ! 必要ありません!!」ブルブル
神使「(神様があんなに震えるなんて、一体どんなお説教だったんでしょう・・・)」
501: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/03(月) 20:35:36 ID:uJPDS2Eo
神使「では、桃太郎さんというのは・・・」
猫娘「悪い鬼を退治した猫神様ですね。ニャ」
神使「猫神さまが桃太郎・・・ つまり悪い鬼というのは・・・・・・」チラッ
神様「・・・・・・なんだよ」
神使「神様、この神社に伝わる伝記を書き換えさせようとしたと仰っていましたね」
神様「なんの事かな〜」プイッ
神使「猫神さま、神様にキツいお説教をお願いいたします」
神様「!?」
猫神「神使君に言われたらするしかないね〜」
神様「あっ、いや・・・ 反省してますので! すいません! 本当すいません!」ドゲザ
猫神「神使君と猫娘ちゃんは、ちょ〜っと本殿から出てくれる〜?」
神使・猫娘「はい!」スタスタ
ギィー バタン
502: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/03(月) 20:36:36 ID:uJPDS2Eo
猫娘「神様、生きてここから出られますかね? ニャ」
神使「狗神さまも無事だと良いのですが・・・」
ギィャーーーー!!!!
神使「まぁ、自業自得ですね」
猫娘「ニャ」
506: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/04(火) 22:43:55 ID:ySMz8lj.
ーーー 翌日・朝
神様「・・・・・・」ボー
狗神「・・・・・・」ボー
猫神「二人ともよく似合ってるよ〜 予備の装束持ってきて良かった〜」
猫娘「神さまっぽいです! ニャ」
507: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/04(火) 22:45:43 ID:ySMz8lj.
宮司「・・・あの神使さん?」
神使「はい」
宮司「なぜ神の方が三人もいるのでしょうか・・・ しかもあちらは正一位の猫神様では?」
神使「驚かせてしまい申し訳ございません」
宮司「三神体制だなんて・・・ そんなにユー26号は禍々しい物なのですか?」
神使「いえ、そういう訳ではないのですが・・・」
巫女「神様すごくやつれているように見えます。 体調が優れないのでは?」
宮司「狗神さまも先ほどから足がプルプル震えているような・・・」
神使「(猫神様、早朝まで一体どんなお説教をされたのでしょう・・・)」
508: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/04(火) 22:46:57 ID:ySMz8lj.
猫神「宮司さ〜ん」
宮司「はい、何でしょうか猫神様」フカブカ
猫神「残念だけどユー26号は開封する訳にはいかないから〜 再封印の儀を行いますので〜」
宮司「承知いたしました」
猫神「狗神君〜?」
狗神「はい!!」
猫神「新しい箱を本殿に入れて〜」
狗神「ただいま!!」プルプル
宮司「あっ、私がお持ちいたします」
狗神「ありがとうございまーーー」
猫神「狗神君が一人で持って行って〜」
狗神「・・・・・・私、正座のしすぎで足が思うように動かなーーー」
猫神「狗神君が一人で持って行って〜」ニコッ
狗神「はい・・・」
509: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/04(火) 22:47:43 ID:ySMz8lj.
猫神「神ちゃんは、私の神力を経由して神力封印ね〜」
神様「あの、それメッチャ疲れるんで猫神がやれば良いと思ーーー」
猫神「神ちゃ〜ん」ニコッ
神様「承知いたしました」フカブカ
猫神「永久封印だからね〜?」
神様「それって唱えるだけで3時間くらいかかると思ーーー」
猫神「永久封印だからね〜?」ニコッ
神様「はい・・・」
510: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/04(火) 22:48:36 ID:ySMz8lj.
ーーー 夕方・客間
神様「ハァ〜・・・ ちかれた・・・」トテトテ
神使「お疲れ様でした」
神様「目の前にある究極の牡蠣を食べずに封印するなんて、私の精神はボロボロだよ」シュン
神使「過去の過ちは悔い改めるべきです」
神様「お前、いつから牧師になったんだよ・・・」
神使「うだうだ言っていないで、装束脱いで下さい」
神様「そんな体力ない・・・」ゴロン
神使「ちょっと神様、装束着たまま布団に転がらないで下さいよ」
神様「疲れたんだよ・・・ パトラッシェ」
神使「猫神様の装束なんですから、怒られますよ?」
神様「!?」ヌギヌギ
511: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/04(火) 22:50:39 ID:ySMz8lj.
神使「シワになりますからもう少し丁寧に脱いで下さい」
神様「うるせー」ヌギヌキ
神使「あの、下着まで脱がなくても・・・」
神様「裸で布団に包まれたい気分なの!」
神使「ダメです。 ちゃんと服は着て下さい」
神様「いいじゃんよ〜」
神使「もう出発するんですから。 猫神様が外で待っていますので」
神様「私、完徹なんだけど・・・ 少し寝かせてよ」
神使「電車の中でたっぷり寝る時間ありますから」
神様「もももも・・・」
512: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/04(火) 22:51:20 ID:ySMz8lj.
ーーー 境内
テクテク
神使「お待たせいたしました」
神様「おまたせー」
宮司「神々の皆様、本当にご協力ありがとうございました」
猫神「気にしないで〜 ユー26号は神力封印で永久に開く事はないから〜」
宮司「代々お守りして参ります」
513: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/04(火) 22:52:20 ID:ySMz8lj.
猫神「それじゃぁ〜 私達はこれで〜」
宮司・巫女「お世話になりました」フカブカ
神使「ご苦労様でした」
猫娘「また来ます。ニャ」
猫神「神ちゃん〜、狗神君〜 ちゃんとご挨拶しないとダメよ〜」
狗神「・・・この度は、大変お騒がせいたしまして申し訳ございません」フカブカ
神様「深く反省しております」フカブカ
宮司「?」
神使「で、では・・・ 失礼いたします」ペコリ
514: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/04(火) 22:53:51 ID:ySMz8lj.
テクテク
神様「ハァ〜 散々な目に遭ったよ・・・」
神使「元はと言えば神様が原因ですよ?」
猫神「あれ〜 まだ反省してないの〜?」
神様「反省してます!」
猫娘「そういえば、狗神様はどうしたんですか? ニャ」
神様「タクシーで帰ったよ。 足プルプルして歩けないんだと」
神使「狗神様も神様と付き合ったばかりに災難ですね・・・」
神使「あの・・・ これは一体・・・」
狗神「・・・・・・」ソロソロ
猫神「は〜い、狗神君はそこで止まって〜」
狗神「」ピクッ
猫神「正座〜」ニコッ
狗神「はい・・・」ストン
猫神「少しでも動いたら全力でいくからね〜?」
狗神「・・・・・・」
487: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/02(日) 22:31:57 ID:1mkzi.nQ
神使「猫神様? 状況が飲み込めないのですが・・・」
猫神「神使君も箱の中見てみたら〜?」
神使「ユー26号の中ですか?」
猫神「うん」
神様「バカ! 見るんじゃない! この世の物とは思えないおぞましき物が入っているんだぞ!」
スタスタ
猫娘「箱の中身は何だろな〜♪ ニャ」
神使「磯の香り?」
488: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/02(日) 22:32:31 ID:1mkzi.nQ
神様「よせ! 来るな!! 呪われるぞー!」
猫神「神ちゃんは箱から離れてね〜」ガシッ
神様「嫌だー!」ズルズル
神使「これは!」
猫娘「ニャニャ!」
489: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/02(日) 22:33:10 ID:1mkzi.nQ
神使「神様の反応である程度予想はしていましたが・・・」
猫娘「牡蠣が沢山います。ニャ」
神使「とても大きいですね」
猫娘「なんで箱の中に牡蠣が入っているんですか? ニャ」
猫神「一つ食べてみたら〜」
神使「食べても大丈夫なんですか?」
猫神「人だったらちょっと面倒だけど、君たちなら大丈夫だよ〜」
490: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/02(日) 22:34:03 ID:1mkzi.nQ
猫娘「やったー! 牡蠣食べる!ニャ」パコッ
神使「では、私も」パコッ
神様「私も」
猫神「ダ〜メ」グイッ
神様「私も食べたい!!」ジタバタ
猫娘「あむっ」チュルン
神使「はむっ」チュルン
神様「あーー!!」
牡蠣かい
斜め上だ
492: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/03(月) 20:24:54 ID:uJPDS2Eo
神使「美味しい!」
猫娘「こんな美味しい牡蠣はじめてです。ニャ」
ポンッ
ポコポコッ
神使・猫娘「・・・・・・」
神使「あの、猫神様?」
猫神「な〜に?」
猫娘「牡蠣が増えた! ニャ」
神様「・・・・・・」
493: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/03(月) 20:26:12 ID:uJPDS2Eo
猫神「その牡蠣ね〜 神ちゃんの神力が宿ってるの〜」
神使「え!?」
猫神「ねぇ〜 神ちゃん?」
神様「私の神力だって証拠でもあるのかよ!」
猫神「」ギロッ
神様「あい。 すいませんです」ドゲザ
猫神「昔ね〜 この地方の人が長い月日をかけて改良して作った鬼牡蠣っていう美味し〜い牡蠣」
神使「鬼牡蠣・・・ 確かに大きいですよね」
猫娘「今までこんな牡蠣見た事ないです。ニャ」
494: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/03(月) 20:27:14 ID:uJPDS2Eo
猫神「養殖するのが凄く難しくてね〜 たぶん今はいないんじゃないかなぁ〜」
神使「そうなんですか、残念ですね」
神様「でしょ? こんなに美味しいのに! 勿体ないでしょ!?」
猫神「神ちゃん?」ニコッ
神様「・・・・・・」
神使「なるほど。 神様はこの牡蠣が気に入って神力を使って養殖していたのですね?」
神様「絶対絶滅させちゃいけない品種なんだよ!」
猫神「神ちゃん、ちょっと黙ってて」ギロッ
神様「・・・はい」
495: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/03(月) 20:27:47 ID:uJPDS2Eo
神使「しかし、先ほど食べ終わった後に増えた気がするのですが・・・」
猫神「食べた分だけ永遠に増え続けるの〜」
神様「なんてメチャクチャな・・・」
猫娘「凄いです。ニャ」
猫神「でも、神力を使って養殖した牡蠣を人が食べちゃったら大変だしね〜」
神使「それで猫神様が封印を・・・」
猫神「うん。 神力封印すれば神ちゃんでも開けられないし〜」
神使「そうだったんですか」
496: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/03(月) 20:28:42 ID:uJPDS2Eo
猫神「でも誤算だね〜 狗神君が仲間に付いていたなんて」
狗神「すいません、あまりに美味しい牡蠣だったもので・・・ 味を忘れられず」
猫神「でも、簡単に解けるような神力封印じゃなかったと思うんだけど〜」
狗神「毎日少しずつ封印の神力解放を続けていました」
神使「そこまでして・・・」
猫神「神力封印が解けても、新しく封印が発動すると思うけど〜?」
狗神「封印の神力が消失後は箱を開けない限り再封印はかからず・・・ 箱を開けても再封印は翌日に発動するようで」
猫神「そんな穴があったんだ〜」
497: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/03(月) 20:30:45 ID:uJPDS2Eo
神使「つまり牡蠣を食べられるのは、封印が解けた一日だけということですか?」
狗神「はい。 封印が解け再封印がかかる一日で食べまくり・・・ それを数百年におきに」
神使「何という執念・・・」
猫娘「尊敬します。ニャ」
神様「お願い! この牡蠣を食べるのは数百年に一度の私の楽しみなの! 見逃して!!」ドゲザ
猫神「も〜 神ちゃんは仕方ないな〜」
神様「!? ありがとう猫神!」
猫神「絶対に開かないように永久封印しないとね〜 神力結構使うな〜」
神様「ぇ・・・」
498: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/03(月) 20:31:41 ID:uJPDS2Eo
神使「猫神様、神様も当時は桃太郎として悪商人を成敗して人々を助けたみたいですし少しくらいは・・・」
猫神「神ちゃんが桃太郎〜?」
神様「バカ、犬ころ黙ってろ!」
猫神「嫌だな〜 神使君。 何言ってるの〜?」
神使「え? ももも神社に伝わる伝記にそう書かれているようですが」
神様「“も”が足りねーよ! もももも!」
499: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/03(月) 20:33:10 ID:uJPDS2Eo
猫神「神ちゃんは悪商人と手を組んで、鬼牡蠣を血眼で探したんだよね〜」
神様「・・・・・・」
猫神「離れ小島に生息しているのを知って、その島に鬼がいる事にして〜」
神使「はい!?」
猫神「何だっけ〜 鬼は牡蠣が嫌いだから無限に作れば鬼退治できるんだっけ〜」
神様「うぐっ・・・」
猫神「村の人にお願い事を強要して勝手に叶えたんだよね〜 鬼牡蠣の無限増殖っていう自分の願いを」
神様「・・・・・・」
500: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/03(月) 20:34:31 ID:uJPDS2Eo
神使「神様・・・ 昨日私に話してくれた昔話と違うのですが」
神様「私は嘘なんか一つもついてないぞ! 神力を宿した鬼が封印されていただろ!」
神使「では再封印の儀式というのは・・・」
神様「私達が箱を開ければ次の日には再封印がかかるんだよ! ついでに牡蠣食うだけ!」
神使「最低です・・・」ジトッ
神様「さ、最低とか言うな!」
猫神「あれ〜 まだ反省してないの〜? 当時あんなになるまでお説教したのに〜」
神様「・・・・・・」
猫神「もう一回お説教する〜?」
神様「い、いえ! 必要ありません!!」ブルブル
神使「(神様があんなに震えるなんて、一体どんなお説教だったんでしょう・・・)」
501: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/03(月) 20:35:36 ID:uJPDS2Eo
神使「では、桃太郎さんというのは・・・」
猫娘「悪い鬼を退治した猫神様ですね。ニャ」
神使「猫神さまが桃太郎・・・ つまり悪い鬼というのは・・・・・・」チラッ
神様「・・・・・・なんだよ」
神使「神様、この神社に伝わる伝記を書き換えさせようとしたと仰っていましたね」
神様「なんの事かな〜」プイッ
神使「猫神さま、神様にキツいお説教をお願いいたします」
神様「!?」
猫神「神使君に言われたらするしかないね〜」
神様「あっ、いや・・・ 反省してますので! すいません! 本当すいません!」ドゲザ
猫神「神使君と猫娘ちゃんは、ちょ〜っと本殿から出てくれる〜?」
神使・猫娘「はい!」スタスタ
ギィー バタン
502: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/03(月) 20:36:36 ID:uJPDS2Eo
猫娘「神様、生きてここから出られますかね? ニャ」
神使「狗神さまも無事だと良いのですが・・・」
ギィャーーーー!!!!
神使「まぁ、自業自得ですね」
猫娘「ニャ」
506: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/04(火) 22:43:55 ID:ySMz8lj.
ーーー 翌日・朝
神様「・・・・・・」ボー
狗神「・・・・・・」ボー
猫神「二人ともよく似合ってるよ〜 予備の装束持ってきて良かった〜」
猫娘「神さまっぽいです! ニャ」
507: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/04(火) 22:45:43 ID:ySMz8lj.
宮司「・・・あの神使さん?」
神使「はい」
宮司「なぜ神の方が三人もいるのでしょうか・・・ しかもあちらは正一位の猫神様では?」
神使「驚かせてしまい申し訳ございません」
宮司「三神体制だなんて・・・ そんなにユー26号は禍々しい物なのですか?」
神使「いえ、そういう訳ではないのですが・・・」
巫女「神様すごくやつれているように見えます。 体調が優れないのでは?」
宮司「狗神さまも先ほどから足がプルプル震えているような・・・」
神使「(猫神様、早朝まで一体どんなお説教をされたのでしょう・・・)」
508: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/04(火) 22:46:57 ID:ySMz8lj.
猫神「宮司さ〜ん」
宮司「はい、何でしょうか猫神様」フカブカ
猫神「残念だけどユー26号は開封する訳にはいかないから〜 再封印の儀を行いますので〜」
宮司「承知いたしました」
猫神「狗神君〜?」
狗神「はい!!」
猫神「新しい箱を本殿に入れて〜」
狗神「ただいま!!」プルプル
宮司「あっ、私がお持ちいたします」
狗神「ありがとうございまーーー」
猫神「狗神君が一人で持って行って〜」
狗神「・・・・・・私、正座のしすぎで足が思うように動かなーーー」
猫神「狗神君が一人で持って行って〜」ニコッ
狗神「はい・・・」
猫神「神ちゃんは、私の神力を経由して神力封印ね〜」
神様「あの、それメッチャ疲れるんで猫神がやれば良いと思ーーー」
猫神「神ちゃ〜ん」ニコッ
神様「承知いたしました」フカブカ
猫神「永久封印だからね〜?」
神様「それって唱えるだけで3時間くらいかかると思ーーー」
猫神「永久封印だからね〜?」ニコッ
神様「はい・・・」
510: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/04(火) 22:48:36 ID:ySMz8lj.
ーーー 夕方・客間
神様「ハァ〜・・・ ちかれた・・・」トテトテ
神使「お疲れ様でした」
神様「目の前にある究極の牡蠣を食べずに封印するなんて、私の精神はボロボロだよ」シュン
神使「過去の過ちは悔い改めるべきです」
神様「お前、いつから牧師になったんだよ・・・」
神使「うだうだ言っていないで、装束脱いで下さい」
神様「そんな体力ない・・・」ゴロン
神使「ちょっと神様、装束着たまま布団に転がらないで下さいよ」
神様「疲れたんだよ・・・ パトラッシェ」
神使「猫神様の装束なんですから、怒られますよ?」
神様「!?」ヌギヌギ
511: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/04(火) 22:50:39 ID:ySMz8lj.
神使「シワになりますからもう少し丁寧に脱いで下さい」
神様「うるせー」ヌギヌキ
神使「あの、下着まで脱がなくても・・・」
神様「裸で布団に包まれたい気分なの!」
神使「ダメです。 ちゃんと服は着て下さい」
神様「いいじゃんよ〜」
神使「もう出発するんですから。 猫神様が外で待っていますので」
神様「私、完徹なんだけど・・・ 少し寝かせてよ」
神使「電車の中でたっぷり寝る時間ありますから」
神様「もももも・・・」
512: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/04(火) 22:51:20 ID:ySMz8lj.
ーーー 境内
テクテク
神使「お待たせいたしました」
神様「おまたせー」
宮司「神々の皆様、本当にご協力ありがとうございました」
猫神「気にしないで〜 ユー26号は神力封印で永久に開く事はないから〜」
宮司「代々お守りして参ります」
513: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/04(火) 22:52:20 ID:ySMz8lj.
猫神「それじゃぁ〜 私達はこれで〜」
宮司・巫女「お世話になりました」フカブカ
神使「ご苦労様でした」
猫娘「また来ます。ニャ」
猫神「神ちゃん〜、狗神君〜 ちゃんとご挨拶しないとダメよ〜」
狗神「・・・この度は、大変お騒がせいたしまして申し訳ございません」フカブカ
神様「深く反省しております」フカブカ
宮司「?」
神使「で、では・・・ 失礼いたします」ペコリ
514: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/04(火) 22:53:51 ID:ySMz8lj.
テクテク
神様「ハァ〜 散々な目に遭ったよ・・・」
神使「元はと言えば神様が原因ですよ?」
猫神「あれ〜 まだ反省してないの〜?」
神様「反省してます!」
猫娘「そういえば、狗神様はどうしたんですか? ニャ」
神様「タクシーで帰ったよ。 足プルプルして歩けないんだと」
神使「狗神様も神様と付き合ったばかりに災難ですね・・・」
神様「神様だっ!」 神使「神力ゼロですが・・・」
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