神様「神様だっ!」 神使「神力ゼロですが・・・」
Part27
707 : ◆8YCWQhLlF2:2016/06/03(金) 23:24:53 ID:0s9jPybg
〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
ファーン
ガタンガタン
神様「ひょ〜 新幹線早ぇー!」
神使「神様が電車の中で寝ないなんて珍しいですね」
神様「おっ?」
神使「どうされました?」
神様「あの山沿いの道、昔さぁ京都行く時はあそこ歩いたんだよ」
神使「昔は鉄道なんてありませんでしたからね」
神様「そうだな・・・ 良い時代だ・・・」
神使「神様?」
神使「時代の流れもどんどん早くなるんだろうな・・・・・・」
708 : ◆8YCWQhLlF2:2016/06/03(金) 23:26:08 ID:0s9jPybg
〜あらすじ〜
神様「私は神様! 問題ばかり起こすダメ神で、迷惑ばかりかけるけど・・・ 皆の願いを叶えたい」
神使(訳)「!?」
709 : ◆8YCWQhLlF2:2016/06/03(金) 23:27:24 ID:0s9jPybg
【#6】
ーー 神宮裏手
神様「うまっ」モグモグ
神使「その赤福は何個目ですか?」
神様「いや〜 地元土産って食べる機会そんなにないじゃん?」
神使「そう言われれば、あまり食べた記憶ありませんね・・・」
神様「お前にも一個やるよ」ホレ
神使「私のお金で買ったんですが・・・」
神様「細けーこと言ってんじゃねーよ」
710 : ◆8YCWQhLlF2:2016/06/03(金) 23:28:11 ID:0s9jPybg
神使「あの、神様?」
神様「なんだよ、もうやらないぞ?」モグモグ
神使「いえ、内宮神様にお会いするんですよね」
神様「そのつもりだけど」
神使「内宮本殿ではないのですか?」
神様「本殿には居ないんだな〜」
神使「え? ではどちらに」
神様「こっち」スタスタ
711 : ◆8YCWQhLlF2:2016/06/03(金) 23:30:12 ID:0s9jPybg
ーーー 神宮・奥庭のさらに奥
神使「ずいぶん奥まで入ってきましたね・・・」
神様「ん? でも、まだ神宮の敷地内だけど」
神使「私ここまで入ってきたことないです」
神様「おっ、あった。 あれ」
神使「ずいぶん小さなお社ですね」
神様「なあ、犬ころ」
神使「はい」
神様「神宮主神をはじめ内宮神、外宮神の三神は基本的に誰とも会わない」
神使「はい、神宮の大宮司さんも会ったことがないと聞いております」
神様「何故だか分かるか?」
神使「?」
712 : ◆8YCWQhLlF2:2016/06/03(金) 23:31:37 ID:0s9jPybg
神様「まぁ、お前なら大丈夫だと思うが・・・ 気をつけろ」
神使「どう言う意味でしょうか・・・」
神様「内宮神は神宮三神の一人だ、ラベルが違う」
神使「・・・・・・レベルです」ボソッ
神様「内宮神は神宮三神の一人だ、レベルが違う」
神使「心得ております」
神様「怒らせるなよ? 私でも庇いきれない」
神使「・・・・・・」ゾクッ
神様「フーッ、緊張するな」ソワソワ
神使「(神様でもこんなに緊張するなんて・・・)」
神様「よしっ、いくぞ」
神使「・・・はい」
713 : ◆8YCWQhLlF2:2016/06/03(金) 23:34:00 ID:0s9jPybg
ギィー
神様「内宮神様! 失礼いたします! 神様でございます」ドゲザ
神使「し、失礼いたします! 神様のお付き、狛犬の神使でございます」ドゲザ
内宮神「遅いではないか?」
神様「申し訳ありません」
神使「?(内宮神様って女神様だったのですか・・・ でもこの声・・・)」
内宮神「遅れた理由を述べよ」
神様「この腐れ神使が舞妓茶屋から離れようとしなかったもので!」
神使「えっ!?(うそ〜 神様また裏切った!)」
内宮神「まことか? 極悪邪道腐れ犬ころっ!!」
神使「いえ・・・ その・・・ も、申し訳ございません!」
714 : ◆8YCWQhLlF2:2016/06/03(金) 23:34:57 ID:0s9jPybg
内宮神「後ほど、この世のものとは思えぬほどの恐ろしき神罰を与える。 覚悟せよ」
神使「!?」ゾクッ
神様「ありがとうございます!」
神使「・・・・・・」
内宮神「二人とも、面を上げよ」
神様「はっ、失礼いたします」
神使「失礼いたします」
神使「・・・・・・えっ?」
715 :以下、名無しが深夜にお送りします:2016/06/04(土) 10:52:03 ID:5ObQd0S2
こんないいところで!
おつ
716 : ◆8YCWQhLlF2:2016/06/05(日) 06:08:45 ID:IlZmG0b6
内宮神「はろー」
神様「ぷっ、犬ころいい顔だわ」ゲラゲラ
内宮神「うひゃひゃ、びっくりした? 」
神使「神様が二人・・・?」
内宮神「神様だ!」ヘヘン
神様「私も神様だ!」ヘヘン
神使「あの・・・ これは・・・」
神様「どう思う?」
717 : ◆8YCWQhLlF2:2016/06/05(日) 06:10:17 ID:IlZmG0b6
神使「姉妹・・・ いえ、双子でしょうか・・・?」
内宮神「あ〜 まぁ普通はそう思うよな」
神様「なんて説明すれば良いか分かんないけど・・・ 分身?」
内宮神「まぁ、そんな感じ?」
神使「分身? どちらがオリジナルなのですか?」
神様・内宮神「・・・・・・」
神様「やっぱ分身じゃないね」
内宮神「違うね」
神使「・・・・・・」
718 : ◆8YCWQhLlF2:2016/06/05(日) 06:11:04 ID:IlZmG0b6
神様「かわゆい神ちゃんと」
内宮神「かわゆい内宮神ちゃんは」
神様・内宮神「同じ」キラッ
神使「あの・・・ 申し訳ないのですが、よく分からないです・・・」
内宮神「だからお前は犬ころなんだよ。 考えるんじゃない、感じるんだ」
神使「・・・・・・」
神様「あれ? 犬ころ理解してる?」
神使「私の理解を超えておりますが、神様が二人いるという事だけは理解しました」
神様「二人と言っていいのか微妙だけど」
719 : ◆8YCWQhLlF2:2016/06/05(日) 06:13:06 ID:IlZmG0b6
神使「しかし、なんでこんな・・・」
神様「話すの面倒い」
神使「教えて下さい」
神様「あれ? 犬ころがこういう話に突っ込んでくるの珍しいじゃん」
神使「さすがにこれは聞いておきたいです」
神様「しょうがないな〜」
内宮神「ちょっとだけ教えてあげよう!」
神使「ありがとうございます」
神様「実はさぁ〜 良く分からないんだよ」
神使「え?」
神様「二百年くらい前にね、気付いたら別れてた」
内宮神「以上!」
神使「またそれですか・・・ 相変わらず神様って分からないことだらけですね」
神様「褒めるな褒めるな///」テレッ
720 : ◆8YCWQhLlF2:2016/06/05(日) 06:14:18 ID:IlZmG0b6
神使「ということは、最高神様と外宮神様も・・・」
内宮神「お前さぁ、神宮で最高神達って見たことある?」
神使「いいえ、一切お姿をお見せにならないとお伺っておりますので」
神様「だっていないんだもん」
内宮神「見られるわけないじゃん」
神様・内宮神「ね〜」
神使「・・・・・・」
神様「強いて言うなら、私達が内宮神で外宮神」
内宮神「ついでに、神宮主神だから」
神様「最高神ってわけ! ドドン!」
神使「・・・・・・」
721 : ◆8YCWQhLlF2:2016/06/05(日) 06:15:06 ID:IlZmG0b6
神使「ちょっと待って下さい」
神様「ん?」
神使「今、神宮主神と仰いました?」
内宮神「うん」
神様「最高神で最低神!」ドヤッ
神使「・・・・・・」
神使「天照大神様は・・・」
神様「ハァ〜 この前言っただろ? そんなヤツいないって」
神使「神話・・・ ですか?」
神様「そう、天照大神って言う最高神は存在しない」
神使「・・・・・・」
722 : ◆8YCWQhLlF2:2016/06/05(日) 06:21:12 ID:IlZmG0b6
神様「だから私が最高神!」
神使「どうして、そのことを秘密にしているんです?」
神様「ん〜 恥ずかちい」
神使「・・・・・・」
神様「犬ころ凄い顔してるな」
神使「とんでもない暴露をされて困惑中です」
内宮神「だれにも言うなよ?」
神使「ちょっと待って下さい・・・」
神様「ん?」
723 : ◆8YCWQhLlF2:2016/06/05(日) 06:22:39 ID:IlZmG0b6
神使「内宮神様と神様が同じというなら、なんで態々神様をお呼びになったのですか?」
神様「あ〜 それね」
内宮神「そこが分かんないのよ」
神使「はい?」
内宮神「呼んでないし」
神様「呼ばれてないし」
神様・内宮神「呼ぶ必要ないし!」
神使「つまり・・・」
神様「誰かが何か企んでいる」
神使「お心当たりは?」
神様「う〜ん・・・ どれだろう」
神使「いっぱいあるんですね」
内宮神「・・・まぁ」
724 : ◆8YCWQhLlF2:2016/06/05(日) 06:23:24 ID:IlZmG0b6
神使「それと・・・」
神様「どうして、お前に私の本性を教えたのか」
内宮神「だろ?」
神使「はい」
神様「もしかしたら、今回の件が引き金になって大きく流れが変わるかも知れない」
神使「流れ・・・ ですか?」
内宮神「あぁ、・・・今はこれで勘弁してくれ」
神使「分かりました」
神様「お? 今回はずいぶんあっさりじゃん」
725 : ◆8YCWQhLlF2:2016/06/05(日) 06:25:12 ID:IlZmG0b6
神使「神様が言いにくいことを無理に聞く気はございませんので」
神様「さすが犬ころ、私の躾は完璧だな」カッカッカッ
神使「調子に乗らないで下さい」
内宮神「はい」
神使「・・・私は今、神宮主神である最高神に無礼を言ったんですね・・・・・・」
神様「その通り! 赤福十個で許そう」
神使「先ほど買ってあげました。 次はご自分のお金で買って下さい」
神様・内宮神「はい・・・」
726 :以下、名無しが深夜にお送りします:2016/06/05(日) 13:27:14 ID:SP/iXBDs
偉いのに偉くない偉い人っていいよね
おつ
727 :以下、名無しが深夜にお送りします:2016/06/05(日) 15:04:00 ID:YkK3vs86
更新来てた、ありがてー
乙!
728 : ◆8YCWQhLlF2:2016/06/06(月) 23:26:05 ID:FlEPfxhI
神使「それで、この後はどうするんですか?」
神様「あれ? もうこの状況を飲み込んじゃった感じ?」
神使「飲み込むも何も、考えてどうにかなるものでもありませんので」
内宮神「いいね〜 その適応能力」
神様「弥生時代にタイムストリップしても暮らしていけるよ」
神使「で? どうなさるんですか?」
内宮神「あの・・・ タイムストリップは無視ですか?」
神使「あっ、すいません。 混乱していて突っ込み忘れました」
神様「・・・・・・そう」
729 : ◆8YCWQhLlF2:2016/06/06(月) 23:27:53 ID:FlEPfxhI
神使「で?」
神様「あぁ、まずは〜 誰が私を呼んだのかを調べることからだな」
神使「召喚状に記載してある場所に行けば、誰か分かると思うのですが」
神様「良いかい? 神使君。 敵が誰なのかは事前に調べておく必要があるのだよ」
内宮神「それで作戦が大きく変わる」
神使「しかし、どのようにして調べるんですか?」
神様「召喚命令はお前の携帯に来たんだよな」
神使「そうです。 いつものように神宮からメールで」
神様「そのメール、私のかわゆいスマホに転送してくれ」
神使「はい」ピッピッ
730 : ◆8YCWQhLlF2:2016/06/06(月) 23:29:31 ID:FlEPfxhI
ピロリン♪
神様「よし。 で、これを転送っと」ピィ
神使「どなたに転送されたんですか?」
神様「B夫」
神使「B夫って、神職のB夫君ですか?」
神様「そう。 いま居るかな〜」ピピピッ
prrr prrr
ガチャ
B夫『B夫っす』
神様「ども〜 かわゆい神ちゃんだけど」
B夫『なに?』
神様「今さぁ、B夫にメール送ったんだけど、ちょっと調べてもらいたい事があって」
B夫『なに?』
神様「メールの送り主が誰か調べて欲しいの」
731 : ◆8YCWQhLlF2:2016/06/06(月) 23:31:11 ID:FlEPfxhI
B夫『メール、メール・・・ これか』
神様「どう?」
B夫『ん〜 ヘッダが変・・・ 串通してるね。 どこまで調べんの?』
神様「徹底的に。 内宮神からの命令だから極秘でお願いしたいんだよ」
B夫『内宮神・・・ それ面白い。 引き受けた』
神様「何か分かったら連絡ちょーだい」
B夫『OK、送り主の尻毛の数まで調べてやーーー』
ピッ
神様「これでよしっと」
732 : ◆8YCWQhLlF2:2016/06/06(月) 23:32:18 ID:FlEPfxhI
神使「B夫君って何者なんです?」
神様「神宮で神主やる前はハッカーだったみたい」
神使「前にそんなこと言ってましたね。 でも、なんでハッカーが神職なんかに・・・」
神様「十年前の神法改正の際に作ったシステム化の時に神宮が引き抜いたんだって」
神使「あぁ〜 なんか凄いシステムらしいですね」
神様「B夫は神宮だけじゃなく、神様機構や関連施設の全システムを管理しているんだよ」
神使「神職ですよね?」
神様「建前上はな。 神宮に入る前に一週間だけ神職の講義を受けた」
神使「・・・・・・」
733 : ◆8YCWQhLlF2:2016/06/06(月) 23:33:29 ID:FlEPfxhI
ポッポー ポッポー ポッポー
内宮神「あっ、お昼だ」
神様「犬ころ、声を上げるんじゃないぞ」
神使「?」
ゴソゴソ ゴソゴソ
神使「(扉の前に誰か・・・)」
よしっ!と。 今日は鯛の塩焼き! 我ながら完璧なのです!
パンッ パンッ
何の神様だかよく分からないけど今日も楽しく過ごせますように!
タッ タッ タッ
内宮神「・・・・・・」コソッ
神様「行ったな」
〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
ファーン
ガタンガタン
神様「ひょ〜 新幹線早ぇー!」
神使「神様が電車の中で寝ないなんて珍しいですね」
神様「おっ?」
神使「どうされました?」
神様「あの山沿いの道、昔さぁ京都行く時はあそこ歩いたんだよ」
神使「昔は鉄道なんてありませんでしたからね」
神様「そうだな・・・ 良い時代だ・・・」
神使「神様?」
神使「時代の流れもどんどん早くなるんだろうな・・・・・・」
708 : ◆8YCWQhLlF2:2016/06/03(金) 23:26:08 ID:0s9jPybg
〜あらすじ〜
神様「私は神様! 問題ばかり起こすダメ神で、迷惑ばかりかけるけど・・・ 皆の願いを叶えたい」
神使(訳)「!?」
709 : ◆8YCWQhLlF2:2016/06/03(金) 23:27:24 ID:0s9jPybg
【#6】
ーー 神宮裏手
神様「うまっ」モグモグ
神使「その赤福は何個目ですか?」
神様「いや〜 地元土産って食べる機会そんなにないじゃん?」
神使「そう言われれば、あまり食べた記憶ありませんね・・・」
神様「お前にも一個やるよ」ホレ
神使「私のお金で買ったんですが・・・」
神様「細けーこと言ってんじゃねーよ」
710 : ◆8YCWQhLlF2:2016/06/03(金) 23:28:11 ID:0s9jPybg
神使「あの、神様?」
神様「なんだよ、もうやらないぞ?」モグモグ
神使「いえ、内宮神様にお会いするんですよね」
神様「そのつもりだけど」
神使「内宮本殿ではないのですか?」
神様「本殿には居ないんだな〜」
神使「え? ではどちらに」
神様「こっち」スタスタ
711 : ◆8YCWQhLlF2:2016/06/03(金) 23:30:12 ID:0s9jPybg
ーーー 神宮・奥庭のさらに奥
神使「ずいぶん奥まで入ってきましたね・・・」
神様「ん? でも、まだ神宮の敷地内だけど」
神使「私ここまで入ってきたことないです」
神様「おっ、あった。 あれ」
神使「ずいぶん小さなお社ですね」
神様「なあ、犬ころ」
神使「はい」
神様「神宮主神をはじめ内宮神、外宮神の三神は基本的に誰とも会わない」
神使「はい、神宮の大宮司さんも会ったことがないと聞いております」
神様「何故だか分かるか?」
神使「?」
神様「まぁ、お前なら大丈夫だと思うが・・・ 気をつけろ」
神使「どう言う意味でしょうか・・・」
神様「内宮神は神宮三神の一人だ、ラベルが違う」
神使「・・・・・・レベルです」ボソッ
神様「内宮神は神宮三神の一人だ、レベルが違う」
神使「心得ております」
神様「怒らせるなよ? 私でも庇いきれない」
神使「・・・・・・」ゾクッ
神様「フーッ、緊張するな」ソワソワ
神使「(神様でもこんなに緊張するなんて・・・)」
神様「よしっ、いくぞ」
神使「・・・はい」
713 : ◆8YCWQhLlF2:2016/06/03(金) 23:34:00 ID:0s9jPybg
ギィー
神様「内宮神様! 失礼いたします! 神様でございます」ドゲザ
神使「し、失礼いたします! 神様のお付き、狛犬の神使でございます」ドゲザ
内宮神「遅いではないか?」
神様「申し訳ありません」
神使「?(内宮神様って女神様だったのですか・・・ でもこの声・・・)」
内宮神「遅れた理由を述べよ」
神様「この腐れ神使が舞妓茶屋から離れようとしなかったもので!」
神使「えっ!?(うそ〜 神様また裏切った!)」
内宮神「まことか? 極悪邪道腐れ犬ころっ!!」
神使「いえ・・・ その・・・ も、申し訳ございません!」
714 : ◆8YCWQhLlF2:2016/06/03(金) 23:34:57 ID:0s9jPybg
内宮神「後ほど、この世のものとは思えぬほどの恐ろしき神罰を与える。 覚悟せよ」
神使「!?」ゾクッ
神様「ありがとうございます!」
神使「・・・・・・」
内宮神「二人とも、面を上げよ」
神様「はっ、失礼いたします」
神使「失礼いたします」
神使「・・・・・・えっ?」
715 :以下、名無しが深夜にお送りします:2016/06/04(土) 10:52:03 ID:5ObQd0S2
こんないいところで!
おつ
716 : ◆8YCWQhLlF2:2016/06/05(日) 06:08:45 ID:IlZmG0b6
内宮神「はろー」
神様「ぷっ、犬ころいい顔だわ」ゲラゲラ
内宮神「うひゃひゃ、びっくりした? 」
神使「神様が二人・・・?」
内宮神「神様だ!」ヘヘン
神様「私も神様だ!」ヘヘン
神使「あの・・・ これは・・・」
神様「どう思う?」
717 : ◆8YCWQhLlF2:2016/06/05(日) 06:10:17 ID:IlZmG0b6
神使「姉妹・・・ いえ、双子でしょうか・・・?」
内宮神「あ〜 まぁ普通はそう思うよな」
神様「なんて説明すれば良いか分かんないけど・・・ 分身?」
内宮神「まぁ、そんな感じ?」
神使「分身? どちらがオリジナルなのですか?」
神様・内宮神「・・・・・・」
神様「やっぱ分身じゃないね」
内宮神「違うね」
神使「・・・・・・」
718 : ◆8YCWQhLlF2:2016/06/05(日) 06:11:04 ID:IlZmG0b6
神様「かわゆい神ちゃんと」
内宮神「かわゆい内宮神ちゃんは」
神様・内宮神「同じ」キラッ
神使「あの・・・ 申し訳ないのですが、よく分からないです・・・」
内宮神「だからお前は犬ころなんだよ。 考えるんじゃない、感じるんだ」
神使「・・・・・・」
神様「あれ? 犬ころ理解してる?」
神使「私の理解を超えておりますが、神様が二人いるという事だけは理解しました」
神様「二人と言っていいのか微妙だけど」
719 : ◆8YCWQhLlF2:2016/06/05(日) 06:13:06 ID:IlZmG0b6
神使「しかし、なんでこんな・・・」
神様「話すの面倒い」
神使「教えて下さい」
神様「あれ? 犬ころがこういう話に突っ込んでくるの珍しいじゃん」
神使「さすがにこれは聞いておきたいです」
神様「しょうがないな〜」
内宮神「ちょっとだけ教えてあげよう!」
神使「ありがとうございます」
神様「実はさぁ〜 良く分からないんだよ」
神使「え?」
神様「二百年くらい前にね、気付いたら別れてた」
内宮神「以上!」
神使「またそれですか・・・ 相変わらず神様って分からないことだらけですね」
神様「褒めるな褒めるな///」テレッ
720 : ◆8YCWQhLlF2:2016/06/05(日) 06:14:18 ID:IlZmG0b6
神使「ということは、最高神様と外宮神様も・・・」
内宮神「お前さぁ、神宮で最高神達って見たことある?」
神使「いいえ、一切お姿をお見せにならないとお伺っておりますので」
神様「だっていないんだもん」
内宮神「見られるわけないじゃん」
神様・内宮神「ね〜」
神使「・・・・・・」
神様「強いて言うなら、私達が内宮神で外宮神」
内宮神「ついでに、神宮主神だから」
神様「最高神ってわけ! ドドン!」
神使「・・・・・・」
721 : ◆8YCWQhLlF2:2016/06/05(日) 06:15:06 ID:IlZmG0b6
神使「ちょっと待って下さい」
神様「ん?」
神使「今、神宮主神と仰いました?」
内宮神「うん」
神様「最高神で最低神!」ドヤッ
神使「・・・・・・」
神使「天照大神様は・・・」
神様「ハァ〜 この前言っただろ? そんなヤツいないって」
神使「神話・・・ ですか?」
神様「そう、天照大神って言う最高神は存在しない」
神使「・・・・・・」
722 : ◆8YCWQhLlF2:2016/06/05(日) 06:21:12 ID:IlZmG0b6
神様「だから私が最高神!」
神使「どうして、そのことを秘密にしているんです?」
神様「ん〜 恥ずかちい」
神使「・・・・・・」
神様「犬ころ凄い顔してるな」
神使「とんでもない暴露をされて困惑中です」
内宮神「だれにも言うなよ?」
神使「ちょっと待って下さい・・・」
神様「ん?」
723 : ◆8YCWQhLlF2:2016/06/05(日) 06:22:39 ID:IlZmG0b6
神使「内宮神様と神様が同じというなら、なんで態々神様をお呼びになったのですか?」
神様「あ〜 それね」
内宮神「そこが分かんないのよ」
神使「はい?」
内宮神「呼んでないし」
神様「呼ばれてないし」
神様・内宮神「呼ぶ必要ないし!」
神使「つまり・・・」
神様「誰かが何か企んでいる」
神使「お心当たりは?」
神様「う〜ん・・・ どれだろう」
神使「いっぱいあるんですね」
内宮神「・・・まぁ」
724 : ◆8YCWQhLlF2:2016/06/05(日) 06:23:24 ID:IlZmG0b6
神使「それと・・・」
神様「どうして、お前に私の本性を教えたのか」
内宮神「だろ?」
神使「はい」
神様「もしかしたら、今回の件が引き金になって大きく流れが変わるかも知れない」
神使「流れ・・・ ですか?」
内宮神「あぁ、・・・今はこれで勘弁してくれ」
神使「分かりました」
神様「お? 今回はずいぶんあっさりじゃん」
725 : ◆8YCWQhLlF2:2016/06/05(日) 06:25:12 ID:IlZmG0b6
神使「神様が言いにくいことを無理に聞く気はございませんので」
神様「さすが犬ころ、私の躾は完璧だな」カッカッカッ
神使「調子に乗らないで下さい」
内宮神「はい」
神使「・・・私は今、神宮主神である最高神に無礼を言ったんですね・・・・・・」
神様「その通り! 赤福十個で許そう」
神使「先ほど買ってあげました。 次はご自分のお金で買って下さい」
神様・内宮神「はい・・・」
726 :以下、名無しが深夜にお送りします:2016/06/05(日) 13:27:14 ID:SP/iXBDs
偉いのに偉くない偉い人っていいよね
おつ
更新来てた、ありがてー
乙!
728 : ◆8YCWQhLlF2:2016/06/06(月) 23:26:05 ID:FlEPfxhI
神使「それで、この後はどうするんですか?」
神様「あれ? もうこの状況を飲み込んじゃった感じ?」
神使「飲み込むも何も、考えてどうにかなるものでもありませんので」
内宮神「いいね〜 その適応能力」
神様「弥生時代にタイムストリップしても暮らしていけるよ」
神使「で? どうなさるんですか?」
内宮神「あの・・・ タイムストリップは無視ですか?」
神使「あっ、すいません。 混乱していて突っ込み忘れました」
神様「・・・・・・そう」
729 : ◆8YCWQhLlF2:2016/06/06(月) 23:27:53 ID:FlEPfxhI
神使「で?」
神様「あぁ、まずは〜 誰が私を呼んだのかを調べることからだな」
神使「召喚状に記載してある場所に行けば、誰か分かると思うのですが」
神様「良いかい? 神使君。 敵が誰なのかは事前に調べておく必要があるのだよ」
内宮神「それで作戦が大きく変わる」
神使「しかし、どのようにして調べるんですか?」
神様「召喚命令はお前の携帯に来たんだよな」
神使「そうです。 いつものように神宮からメールで」
神様「そのメール、私のかわゆいスマホに転送してくれ」
神使「はい」ピッピッ
730 : ◆8YCWQhLlF2:2016/06/06(月) 23:29:31 ID:FlEPfxhI
ピロリン♪
神様「よし。 で、これを転送っと」ピィ
神使「どなたに転送されたんですか?」
神様「B夫」
神使「B夫って、神職のB夫君ですか?」
神様「そう。 いま居るかな〜」ピピピッ
prrr prrr
ガチャ
B夫『B夫っす』
神様「ども〜 かわゆい神ちゃんだけど」
B夫『なに?』
神様「今さぁ、B夫にメール送ったんだけど、ちょっと調べてもらいたい事があって」
B夫『なに?』
神様「メールの送り主が誰か調べて欲しいの」
731 : ◆8YCWQhLlF2:2016/06/06(月) 23:31:11 ID:FlEPfxhI
B夫『メール、メール・・・ これか』
神様「どう?」
B夫『ん〜 ヘッダが変・・・ 串通してるね。 どこまで調べんの?』
神様「徹底的に。 内宮神からの命令だから極秘でお願いしたいんだよ」
B夫『内宮神・・・ それ面白い。 引き受けた』
神様「何か分かったら連絡ちょーだい」
B夫『OK、送り主の尻毛の数まで調べてやーーー』
ピッ
神様「これでよしっと」
732 : ◆8YCWQhLlF2:2016/06/06(月) 23:32:18 ID:FlEPfxhI
神使「B夫君って何者なんです?」
神様「神宮で神主やる前はハッカーだったみたい」
神使「前にそんなこと言ってましたね。 でも、なんでハッカーが神職なんかに・・・」
神様「十年前の神法改正の際に作ったシステム化の時に神宮が引き抜いたんだって」
神使「あぁ〜 なんか凄いシステムらしいですね」
神様「B夫は神宮だけじゃなく、神様機構や関連施設の全システムを管理しているんだよ」
神使「神職ですよね?」
神様「建前上はな。 神宮に入る前に一週間だけ神職の講義を受けた」
神使「・・・・・・」
733 : ◆8YCWQhLlF2:2016/06/06(月) 23:33:29 ID:FlEPfxhI
ポッポー ポッポー ポッポー
内宮神「あっ、お昼だ」
神様「犬ころ、声を上げるんじゃないぞ」
神使「?」
ゴソゴソ ゴソゴソ
神使「(扉の前に誰か・・・)」
よしっ!と。 今日は鯛の塩焼き! 我ながら完璧なのです!
パンッ パンッ
何の神様だかよく分からないけど今日も楽しく過ごせますように!
タッ タッ タッ
内宮神「・・・・・・」コソッ
神様「行ったな」
神様「神様だっ!」 神使「神力ゼロですが・・・」
Part1<< Part23 Part24 Part25 Part26 Part27 Part28 Part29 Part30 Part31 >>Part160
評価する!(10026)
ショートストーリーの人気記事
女「ハローハロー。誰かいませんか?どうぞ」
→記事を読む
キモオタ「我輩がおとぎ話の世界に行くですとwww」ティンカーベル「そう」
→記事を読む
魔王「世界の半分はやらぬが、淫魔の国をくれてやろう」
→記事を読む
男「少し不思議な話をしようか」女「いいよ」
→記事を読む
同僚女「おーい、おとこ。起きろ、起きろー」
→記事を読む
妹「マニュアルで恋します!」
→記事を読む
きのこの山「最後通牒だと……?」たけのこの里「……」
→記事を読む
月「で……であ…でぁー…TH…であのて……?」
→記事を読む
彡(゚)(゚)「お、居酒屋やんけ。入ったろ」
→記事を読む
魔法使い「メラしか使えない」
→記事を読む