神様「神様だっ!」 神使「神力ゼロですが・・・」
Part26
681 : ◆8YCWQhLlF2:2016/05/25(水) 02:11:49 ID:JuM5gJT2
神様「料理長、会計お願い」
料理長「そんな、神ちゃんさんからお金は受け取れまへんよ」
神様「でも悪いよ、なぁ皆?」
七逆神「そりゃそうですわ。 こんな良いもん出してもろてタダなんてワシのプライドが許さへん」
下鴨神「ほんまやで」
七逆神「神ちゃんから受け取れないんやったらワシが出すわ。 料理長ええか?」
神様「・・・・・・」ニヤリ
料理長「おおきに」
神様「んじゃ、七逆神ごちです! 巫女ちゃんもお礼を」
巫女「七逆神様、ありがとうございます」
七逆神「かまへんかまへん」
神使「(神様・・・ 相変わらず悪知恵ばかり良く働きますね・・・)」
682 : ◆8YCWQhLlF2:2016/05/25(水) 02:12:56 ID:JuM5gJT2
テクテク
神様「良い店だったろ?」
平安神「最高やわ、神ちゃんにええ店教えてもろて感謝や」
神様「巫女ちゃんも満足できた?」
巫女「あんな高い物を私なんかにご馳走して頂いて申し訳ありません」
七逆神「気にせんでええって、うちで働いてる巫女ちゃんのこと知らなかったお詫びや。 すまんな」
巫女「そんな・・・ 私なんて知らなくて当然です・・・」
七逆神「そんなことないわ」
巫女「こうして神様方と一緒にいること自体が場違いですし・・・」
683 : ◆8YCWQhLlF2:2016/05/25(水) 02:13:51 ID:JuM5gJT2
神様「さてと、お前達はこの後どうすんの?」
七逆神「折角やし、みんなうち寄ってくか? ええ日本酒があんねん」
下鴨神「ええな」
平安神「ほないこか」
たけ神「神ちゃん達はどうするん?」
神様「先に社務所に行って売上置いてくるから、その後で合流〜」
七逆神「ほな、社務所まで一緒に行こか」
テクテク
684 : ◆8YCWQhLlF2:2016/05/25(水) 02:15:41 ID:JuM5gJT2
ーー 七逆神社
宮司A「七逆神様! それに下鴨神様に平安神様・・・ たけ神様まで! 」
七逆神「お〜 今戻った」
宮司A「皆さん、禊ぎ中では?」
京神一同「(やべっ・・・ 忘れてた!)」
宮司A「ん? なんで巫女のお前が神々様と一緒にいるんだ?」
巫女「その・・・ 申し訳ありません!」
七逆神「まぁ、良いじゃないか宮司」
宮司A「巫女の教育は神職、いえ人の勤めです。 神々の方は口を挟まないで頂けますか?」
七逆神「・・・・・・」
685 : ◆8YCWQhLlF2:2016/05/25(水) 02:16:52 ID:JuM5gJT2
神様「七逆神に夕飯をご馳走してもらっただけだって」
宮司A「なっ! 神々様と食事だと? 無礼者!!」
巫女「申し訳ありません」ビクッ
宮司A「身分をわきまえろ!」
神様「巫女ちゃんは私が無理矢理誘っただけだしさぁ」
宮司A「禊ぎ中の神々をたぶらかして食事ですか? 良いご身分ですな、さすが内宮神籍の神だ」
神様「・・・・・・」ムスッ プクー
神使「まずいですね・・・ 神様が、おこです・・・」
巫女「そんな・・・ そんな言い方・・・ 神様に失礼です!」
宮司A「私に口答えするのか! 無礼な巫女だ!」
神使「宮司様、落ち着いて下さい」
686 : ◆8YCWQhLlF2:2016/05/25(水) 02:18:27 ID:JuM5gJT2
宮司A「お前は今日でクビだ! 荷物をまとめて出て行け」
巫女「・・・・・・」
神使「神様・・・ なんとか仲裁を」コソッ
神様「七逆神社は巫女ちゃんをクビにするのか?」
七逆神「撤回はしませんぞ」
神様「じゃ、クビで」
神使「ちょっと、神様」
七逆神「神ちゃん・・・ あんまりやわ」
神様「巫女ちゃん」
巫女「・・・・・・はい」グスッ
神様「明日から巫女ちゃんを神宮の内宮神付きの巫女として採用する」
巫女「え?」
宮司A「なっ! 内宮神付き!?」
687 : ◆8YCWQhLlF2:2016/05/25(水) 02:19:42 ID:JuM5gJT2
神様「明日辞令を出す。 神使、手続きしておけ」
神使「え? あっ、はい」
神様「それと宮司」
宮司A「なんでしょうか?」イラッ
神様「これ、たけたけ神社の売り上げ。 いや〜 参拝者いっぱい来て楽しかったわ」ホレッ
宮司A「・・・・・・」ジャラッ
神様「んじゃ、用事も終わったし皆で飲み直そう!」
七逆神「ふははっ、神ちゃんやっぱ最高やわ」ハハハッ
たけ神「神ちゃんは相変わらずやな」
神様「巫女ちゃんも行くよ? 内宮神付きの巫女は神様の相手が仕事だからね?」
巫女「神様・・・」
688 : ◆8YCWQhLlF2:2016/05/25(水) 02:21:51 ID:JuM5gJT2
神使「では、私は神様用のコーラをコンビニで買って参ります!」
神様「さすが犬ころ! 2リットル5本くらい買ってきて」
平安神「ほな、本殿行きましょか」
ゾロゾロ
宮司A「・・・・・・クソッ」イラッ
神様「そうだ、宮司さ〜ん?」
宮司A「なにか?」
神様「週明けに神様機構と合同で神宮の査察入るらしいよ? 会議資料とか注意してね〜」
宮司A「・・・・・・」
神様「今から隠せば間に合う! ガンバレ〜」
689 : ◆8YCWQhLlF2:2016/05/25(水) 02:24:45 ID:JuM5gJT2
ーー 本殿内
七逆神「でも神ちゃん、巫女ちゃんをいきなり内宮付きなんて可哀想過ぎちゃいますの?」
下鴨神「神宮は相変わらずギスギスしてるんちゃいます?」
神様「あ〜 べつに神宮には連れて行かないよ」
神使「しかし、ここに残ってもやりづらいのでは・・・」
神様「たけちゃんさぁ」
たけ神「なんでっしゃろ」
神様「たけたけ神社で巫女ちゃんを預かってくれない?」
たけ神「うちの神社ですか?」
神様「うん」
690 : ◆8YCWQhLlF2:2016/05/25(水) 02:25:52 ID:JuM5gJT2
たけ神「かまへんですけど。 巫女ちゃんは小さい頃からうちの神社に来てくれてましたし」
神様「巫女ちゃんは、たけたけ神社で良い?」
巫女「私が・・・ たけたけ神社で?」
神様「こっちからのお願いだから無理にとは言えないんだけど・・・」
巫女「神様・・・」
神使「たけたけ神社も宮司同士が繋がっているのでは?」
神様「たけたけ神社を別表にする」
神使「別表!? 神宮管理にすると言うことですか?」
神様「あんなデカい規模の神社が個別管理ってのはダメ」
神使「たしかに、神宮に登録されている資料と境内の大きさが全然違いますが」
神様「どうせ勝手にデカくしたんだろ」
691 : ◆8YCWQhLlF2:2016/05/25(水) 02:26:43 ID:JuM5gJT2
たけ神「ということは宮司も変わるんちゃいます?」
神様「もち、飛ばされた前の宮司を推薦する予定」
たけ神「それは嬉しいですわ」
神使「しかし、そんな大きい改革できるんですか?」
神様「相当面倒な根回しが必要だな〜」
神使「大丈夫ですか?」
神様「私は神力が仕えない分、どんな手を使ってでも願いを叶える」
巫女「!!」ハッ
〜
パンッ パンッ
巫女「(昔の素敵なたけたけ神社に戻りますように)」フカブカ
〜
神使「・・・・・・」チラッ
巫女「・・・・・・」ウルウル
神使「そう言うことですか・・・」フッ
692 : ◆8YCWQhLlF2:2016/05/25(水) 02:27:35 ID:JuM5gJT2
神使「私に出来ることがあれば遠慮無くおっしゃって下さい、神様」
たけ神「私も協力しますよ?」
七逆神「もち京都中の神は神ちゃん派やで」
神様「気持ちが悪いので、そういう馴れ合いは勘弁して下さい」
神様「それに・・・」
神使「?」
神様「これは、私の仕事だ」ニコッ
693 :以下、名無しが深夜にお送りします:2016/05/26(木) 00:41:45 ID:AgjZGdSA
神ちゃんしゅごい
おつ
694 : ◆8YCWQhLlF2:2016/05/26(木) 03:50:26 ID:EmzzaHUY
ーー翌日
神使「神様?」ユサユサ
神様「ん〜 あと1日・・・」
神使「何ですか、それ・・・ いい加減起きて下さいよ」ユッサユッサ
神様「なんだよ・・・」ムニャムニャ
神使「人事院から連絡がありました」
神様「連絡?」ポー
神使「巫女さんの内宮付き巫女の登用許可が出ました」
神様「あっそう」ノビー
神使「それと・・・ 内宮神様から神宮に一度戻るようにとメールがありました」
神様「はぁ? 内宮神?」
神使「はい」
神様「・・・・・・」
695 : ◆8YCWQhLlF2:2016/05/26(木) 03:51:50 ID:EmzzaHUY
神使「たけたけ神社の別表化に関してでしょうか?」
神様「アイツがそんな事に首突っ込む分けねぇよ」
神使「(内宮神様でもアイツ呼ばわりですか・・・)」
神様「ハァ〜 面倒くさ・・・」
神使「神様? 内宮神様にそんな口の利き方したらダメですよ?」
神様「ねぇ、バッくれて遊び行かない?」
神使「ダメです。 神様を連れて行かないと私が怒られます」
神様「大丈夫だよ、アイツは私にはとっても優しいから」
神使「・・・・・・私は内宮神様にお目にかかったことが無いのですが」
神様「まぁそうだろうな。 びっくりするぞ? 保証する」ニタッ
神使「(なんでしょう、この嫌な感じ・・・)」
696 : ◆8YCWQhLlF2:2016/05/26(木) 03:53:12 ID:EmzzaHUY
神様「それより、巫女ちゃんは?」キョロキョロ
神使「神様のせいでここをクビになったので、荷物をまとめて引き上げる準備に」
神様「すげー刺々しい言い方じゃね?」
神使「事実ですので」
トントン
神使「どうぞ」
巫女「失礼いたします」
神様「ちょうどいいや、巫女ちゃん」
巫女「はい」
神様「これから辞令交付を行う」
巫女「辞令ですか?」
697 : ◆8YCWQhLlF2:2016/05/26(木) 03:54:09 ID:EmzzaHUY
神使「まさか、ここでやるんじゃないでしょうね?」
神様「なにか問題あるのかよ! 犬ころ!」
神使「他の主神様達が酔いつぶれて、そこら辺に転がっているのですが・・・」
神様「気にすんなって」
神使「それに・・・ お酒臭いです」
神様「おい、たけちゃん」ユサユサ
たけ神「う〜ん・・・ なに? 朝け・・・?」ボー
神様「巫女ちゃんの辞令交付するからお前は起きろ」
たけ神「あい・・・」
698 : ◆8YCWQhLlF2:2016/05/26(木) 03:55:07 ID:EmzzaHUY
神様「それでは、巫女ちゃん」
巫女「はい」
神様「其方を本日付で神宮の巫女とし、辞令を発令する」
巫女「お受けいたします」
神様「所属を内宮神付き巫女とし、たけたけ神社の主神付き巫女として出向を命ずる」
巫女「はい」
神様「たけ神よ、挨拶を」
たけ神「Zzz・・・」グー
神様「以上を持って辞令交付とする」
神使「・・・・・・」
神様「巫女ちゃん、がんばって。 良い巫女さんになってね」ニコッ
巫女「ありがとうございます、神様」
699 : ◆8YCWQhLlF2:2016/05/26(木) 03:56:59 ID:EmzzaHUY
ーー 夕方
神使「神様? 準備は良いですか?」
神様「あぁ、大丈夫」
神使「本当に皆さんにお別れはしなくても良いんですか?」
神様「あいつら絶対起きないし、巫女ちゃんも今日中に引っ越ししないとだから」
神使「分かりました、では行きましょうか」
700 : ◆8YCWQhLlF2:2016/05/26(木) 03:58:27 ID:EmzzaHUY
テクテク
神様「犬ころ?」
神使「なんでしょうか」
神様「神宮に戻る前に一箇所行きたいところがあるんだけど良いか?」
神使「でも、内宮神様からの呼び出しですから急ぎませんと」
神様「頼む・・・ 京都に来たら昔から毎回寄ることにしているんだ・・・」
神使「昔からですか?」
神様「あぁ、古いなじみというか・・・ 無理だったら諦めるけど・・・」
神使「神様?」
神様「・・・・・・」
神使「・・・分かりました。 お供いたします」
神様「すまない、我が神使よ」
701 : ◆8YCWQhLlF2:2016/05/26(木) 04:00:27 ID:EmzzaHUY
ーー 舞妓茶屋
神様「うひゃひゃ、舞妓はんの負け〜!」
舞妓「神ちゃんはん、強すぎやわ〜」
神様「私に運で勝とうとするなんて二千年早いわ!」カッカッカッ
神使「・・・・・・」
神様「あっれ〜? 神使ちゃん、もしかしてご機嫌斜め〜?」
神使「はい」
神様「舞妓は〜ん、この犬ころがご機嫌斜めで〜す」
舞妓「どないしはったんどす?」
神使「いえ、先ほどから下着一丁で遊んでいる女性の方が信じられなく」
神様「お? それって私? なんと! 私下着一丁だ〜! キャ〜 はじゅかち〜」イヤーン
舞妓「自分から脱ぎはったんやないですか。 神ちゃんはん、ほんま面白いわぁ〜」
神様「舞妓ちゃん、かわゆい〜 もう一回言って?」
神使「ハァ〜 どこのオヤジですか・・・」ゲンナリ
702 : ◆8YCWQhLlF2:2016/05/26(木) 04:02:17 ID:EmzzaHUY
テクテク
神様「は〜 満足満足!」ツヤツヤ
神使「神様? いくらかかったと思ってるんですか?」
神様「良いじゃん、たまには羽目を外さないと疲れちゃうし〜」
神使「当分の間、天引きですよ? お小遣いなしですからね?」
神様「へいへい」
703 : ◆8YCWQhLlF2:2016/05/26(木) 04:05:20 ID:EmzzaHUY
神様「でも・・・ 念願の舞妓さん遊びも出来たし、楽しかった!」
神使「そりゃあれだけ遊べば楽しかったでしょうね」
神様「あぁ、これで思い残すことはないな・・・」
神使「?」
神様「ありがとうな、ワガママ聞いてくれて」ニコッ
神使「神様?」
神様「さてと、神宮へ行きますか」
神使「はぁ・・・」
神様「帰りは新幹線だぞ? のぞみ乗ろう! のぞみ!」
神使「・・・・・・」
神様「神様だっ!」 神使「神力ゼロですが・・・」#5 ーEND
704 :以下、名無しが深夜にお送りします:2016/05/26(木) 04:12:17 ID:EmzzaHUY
次の回で・・・
神様「料理長、会計お願い」
料理長「そんな、神ちゃんさんからお金は受け取れまへんよ」
神様「でも悪いよ、なぁ皆?」
七逆神「そりゃそうですわ。 こんな良いもん出してもろてタダなんてワシのプライドが許さへん」
下鴨神「ほんまやで」
七逆神「神ちゃんから受け取れないんやったらワシが出すわ。 料理長ええか?」
神様「・・・・・・」ニヤリ
料理長「おおきに」
神様「んじゃ、七逆神ごちです! 巫女ちゃんもお礼を」
巫女「七逆神様、ありがとうございます」
七逆神「かまへんかまへん」
神使「(神様・・・ 相変わらず悪知恵ばかり良く働きますね・・・)」
682 : ◆8YCWQhLlF2:2016/05/25(水) 02:12:56 ID:JuM5gJT2
テクテク
神様「良い店だったろ?」
平安神「最高やわ、神ちゃんにええ店教えてもろて感謝や」
神様「巫女ちゃんも満足できた?」
巫女「あんな高い物を私なんかにご馳走して頂いて申し訳ありません」
七逆神「気にせんでええって、うちで働いてる巫女ちゃんのこと知らなかったお詫びや。 すまんな」
巫女「そんな・・・ 私なんて知らなくて当然です・・・」
七逆神「そんなことないわ」
巫女「こうして神様方と一緒にいること自体が場違いですし・・・」
683 : ◆8YCWQhLlF2:2016/05/25(水) 02:13:51 ID:JuM5gJT2
神様「さてと、お前達はこの後どうすんの?」
七逆神「折角やし、みんなうち寄ってくか? ええ日本酒があんねん」
下鴨神「ええな」
平安神「ほないこか」
たけ神「神ちゃん達はどうするん?」
神様「先に社務所に行って売上置いてくるから、その後で合流〜」
七逆神「ほな、社務所まで一緒に行こか」
テクテク
684 : ◆8YCWQhLlF2:2016/05/25(水) 02:15:41 ID:JuM5gJT2
ーー 七逆神社
宮司A「七逆神様! それに下鴨神様に平安神様・・・ たけ神様まで! 」
七逆神「お〜 今戻った」
宮司A「皆さん、禊ぎ中では?」
京神一同「(やべっ・・・ 忘れてた!)」
宮司A「ん? なんで巫女のお前が神々様と一緒にいるんだ?」
巫女「その・・・ 申し訳ありません!」
七逆神「まぁ、良いじゃないか宮司」
宮司A「巫女の教育は神職、いえ人の勤めです。 神々の方は口を挟まないで頂けますか?」
七逆神「・・・・・・」
685 : ◆8YCWQhLlF2:2016/05/25(水) 02:16:52 ID:JuM5gJT2
神様「七逆神に夕飯をご馳走してもらっただけだって」
宮司A「なっ! 神々様と食事だと? 無礼者!!」
巫女「申し訳ありません」ビクッ
宮司A「身分をわきまえろ!」
神様「巫女ちゃんは私が無理矢理誘っただけだしさぁ」
宮司A「禊ぎ中の神々をたぶらかして食事ですか? 良いご身分ですな、さすが内宮神籍の神だ」
神様「・・・・・・」ムスッ プクー
神使「まずいですね・・・ 神様が、おこです・・・」
巫女「そんな・・・ そんな言い方・・・ 神様に失礼です!」
宮司A「私に口答えするのか! 無礼な巫女だ!」
神使「宮司様、落ち着いて下さい」
宮司A「お前は今日でクビだ! 荷物をまとめて出て行け」
巫女「・・・・・・」
神使「神様・・・ なんとか仲裁を」コソッ
神様「七逆神社は巫女ちゃんをクビにするのか?」
七逆神「撤回はしませんぞ」
神様「じゃ、クビで」
神使「ちょっと、神様」
七逆神「神ちゃん・・・ あんまりやわ」
神様「巫女ちゃん」
巫女「・・・・・・はい」グスッ
神様「明日から巫女ちゃんを神宮の内宮神付きの巫女として採用する」
巫女「え?」
宮司A「なっ! 内宮神付き!?」
687 : ◆8YCWQhLlF2:2016/05/25(水) 02:19:42 ID:JuM5gJT2
神様「明日辞令を出す。 神使、手続きしておけ」
神使「え? あっ、はい」
神様「それと宮司」
宮司A「なんでしょうか?」イラッ
神様「これ、たけたけ神社の売り上げ。 いや〜 参拝者いっぱい来て楽しかったわ」ホレッ
宮司A「・・・・・・」ジャラッ
神様「んじゃ、用事も終わったし皆で飲み直そう!」
七逆神「ふははっ、神ちゃんやっぱ最高やわ」ハハハッ
たけ神「神ちゃんは相変わらずやな」
神様「巫女ちゃんも行くよ? 内宮神付きの巫女は神様の相手が仕事だからね?」
巫女「神様・・・」
688 : ◆8YCWQhLlF2:2016/05/25(水) 02:21:51 ID:JuM5gJT2
神使「では、私は神様用のコーラをコンビニで買って参ります!」
神様「さすが犬ころ! 2リットル5本くらい買ってきて」
平安神「ほな、本殿行きましょか」
ゾロゾロ
宮司A「・・・・・・クソッ」イラッ
神様「そうだ、宮司さ〜ん?」
宮司A「なにか?」
神様「週明けに神様機構と合同で神宮の査察入るらしいよ? 会議資料とか注意してね〜」
宮司A「・・・・・・」
神様「今から隠せば間に合う! ガンバレ〜」
689 : ◆8YCWQhLlF2:2016/05/25(水) 02:24:45 ID:JuM5gJT2
ーー 本殿内
七逆神「でも神ちゃん、巫女ちゃんをいきなり内宮付きなんて可哀想過ぎちゃいますの?」
下鴨神「神宮は相変わらずギスギスしてるんちゃいます?」
神様「あ〜 べつに神宮には連れて行かないよ」
神使「しかし、ここに残ってもやりづらいのでは・・・」
神様「たけちゃんさぁ」
たけ神「なんでっしゃろ」
神様「たけたけ神社で巫女ちゃんを預かってくれない?」
たけ神「うちの神社ですか?」
神様「うん」
690 : ◆8YCWQhLlF2:2016/05/25(水) 02:25:52 ID:JuM5gJT2
たけ神「かまへんですけど。 巫女ちゃんは小さい頃からうちの神社に来てくれてましたし」
神様「巫女ちゃんは、たけたけ神社で良い?」
巫女「私が・・・ たけたけ神社で?」
神様「こっちからのお願いだから無理にとは言えないんだけど・・・」
巫女「神様・・・」
神使「たけたけ神社も宮司同士が繋がっているのでは?」
神様「たけたけ神社を別表にする」
神使「別表!? 神宮管理にすると言うことですか?」
神様「あんなデカい規模の神社が個別管理ってのはダメ」
神使「たしかに、神宮に登録されている資料と境内の大きさが全然違いますが」
神様「どうせ勝手にデカくしたんだろ」
691 : ◆8YCWQhLlF2:2016/05/25(水) 02:26:43 ID:JuM5gJT2
たけ神「ということは宮司も変わるんちゃいます?」
神様「もち、飛ばされた前の宮司を推薦する予定」
たけ神「それは嬉しいですわ」
神使「しかし、そんな大きい改革できるんですか?」
神様「相当面倒な根回しが必要だな〜」
神使「大丈夫ですか?」
神様「私は神力が仕えない分、どんな手を使ってでも願いを叶える」
巫女「!!」ハッ
〜
パンッ パンッ
巫女「(昔の素敵なたけたけ神社に戻りますように)」フカブカ
〜
神使「・・・・・・」チラッ
巫女「・・・・・・」ウルウル
神使「そう言うことですか・・・」フッ
692 : ◆8YCWQhLlF2:2016/05/25(水) 02:27:35 ID:JuM5gJT2
神使「私に出来ることがあれば遠慮無くおっしゃって下さい、神様」
たけ神「私も協力しますよ?」
七逆神「もち京都中の神は神ちゃん派やで」
神様「気持ちが悪いので、そういう馴れ合いは勘弁して下さい」
神様「それに・・・」
神使「?」
神様「これは、私の仕事だ」ニコッ
693 :以下、名無しが深夜にお送りします:2016/05/26(木) 00:41:45 ID:AgjZGdSA
神ちゃんしゅごい
おつ
694 : ◆8YCWQhLlF2:2016/05/26(木) 03:50:26 ID:EmzzaHUY
ーー翌日
神使「神様?」ユサユサ
神様「ん〜 あと1日・・・」
神使「何ですか、それ・・・ いい加減起きて下さいよ」ユッサユッサ
神様「なんだよ・・・」ムニャムニャ
神使「人事院から連絡がありました」
神様「連絡?」ポー
神使「巫女さんの内宮付き巫女の登用許可が出ました」
神様「あっそう」ノビー
神使「それと・・・ 内宮神様から神宮に一度戻るようにとメールがありました」
神様「はぁ? 内宮神?」
神使「はい」
神様「・・・・・・」
695 : ◆8YCWQhLlF2:2016/05/26(木) 03:51:50 ID:EmzzaHUY
神使「たけたけ神社の別表化に関してでしょうか?」
神様「アイツがそんな事に首突っ込む分けねぇよ」
神使「(内宮神様でもアイツ呼ばわりですか・・・)」
神様「ハァ〜 面倒くさ・・・」
神使「神様? 内宮神様にそんな口の利き方したらダメですよ?」
神様「ねぇ、バッくれて遊び行かない?」
神使「ダメです。 神様を連れて行かないと私が怒られます」
神様「大丈夫だよ、アイツは私にはとっても優しいから」
神使「・・・・・・私は内宮神様にお目にかかったことが無いのですが」
神様「まぁそうだろうな。 びっくりするぞ? 保証する」ニタッ
神使「(なんでしょう、この嫌な感じ・・・)」
696 : ◆8YCWQhLlF2:2016/05/26(木) 03:53:12 ID:EmzzaHUY
神様「それより、巫女ちゃんは?」キョロキョロ
神使「神様のせいでここをクビになったので、荷物をまとめて引き上げる準備に」
神様「すげー刺々しい言い方じゃね?」
神使「事実ですので」
トントン
神使「どうぞ」
巫女「失礼いたします」
神様「ちょうどいいや、巫女ちゃん」
巫女「はい」
神様「これから辞令交付を行う」
巫女「辞令ですか?」
697 : ◆8YCWQhLlF2:2016/05/26(木) 03:54:09 ID:EmzzaHUY
神使「まさか、ここでやるんじゃないでしょうね?」
神様「なにか問題あるのかよ! 犬ころ!」
神使「他の主神様達が酔いつぶれて、そこら辺に転がっているのですが・・・」
神様「気にすんなって」
神使「それに・・・ お酒臭いです」
神様「おい、たけちゃん」ユサユサ
たけ神「う〜ん・・・ なに? 朝け・・・?」ボー
神様「巫女ちゃんの辞令交付するからお前は起きろ」
たけ神「あい・・・」
698 : ◆8YCWQhLlF2:2016/05/26(木) 03:55:07 ID:EmzzaHUY
神様「それでは、巫女ちゃん」
巫女「はい」
神様「其方を本日付で神宮の巫女とし、辞令を発令する」
巫女「お受けいたします」
神様「所属を内宮神付き巫女とし、たけたけ神社の主神付き巫女として出向を命ずる」
巫女「はい」
神様「たけ神よ、挨拶を」
たけ神「Zzz・・・」グー
神様「以上を持って辞令交付とする」
神使「・・・・・・」
神様「巫女ちゃん、がんばって。 良い巫女さんになってね」ニコッ
巫女「ありがとうございます、神様」
699 : ◆8YCWQhLlF2:2016/05/26(木) 03:56:59 ID:EmzzaHUY
ーー 夕方
神使「神様? 準備は良いですか?」
神様「あぁ、大丈夫」
神使「本当に皆さんにお別れはしなくても良いんですか?」
神様「あいつら絶対起きないし、巫女ちゃんも今日中に引っ越ししないとだから」
神使「分かりました、では行きましょうか」
700 : ◆8YCWQhLlF2:2016/05/26(木) 03:58:27 ID:EmzzaHUY
テクテク
神様「犬ころ?」
神使「なんでしょうか」
神様「神宮に戻る前に一箇所行きたいところがあるんだけど良いか?」
神使「でも、内宮神様からの呼び出しですから急ぎませんと」
神様「頼む・・・ 京都に来たら昔から毎回寄ることにしているんだ・・・」
神使「昔からですか?」
神様「あぁ、古いなじみというか・・・ 無理だったら諦めるけど・・・」
神使「神様?」
神様「・・・・・・」
神使「・・・分かりました。 お供いたします」
神様「すまない、我が神使よ」
ーー 舞妓茶屋
神様「うひゃひゃ、舞妓はんの負け〜!」
舞妓「神ちゃんはん、強すぎやわ〜」
神様「私に運で勝とうとするなんて二千年早いわ!」カッカッカッ
神使「・・・・・・」
神様「あっれ〜? 神使ちゃん、もしかしてご機嫌斜め〜?」
神使「はい」
神様「舞妓は〜ん、この犬ころがご機嫌斜めで〜す」
舞妓「どないしはったんどす?」
神使「いえ、先ほどから下着一丁で遊んでいる女性の方が信じられなく」
神様「お? それって私? なんと! 私下着一丁だ〜! キャ〜 はじゅかち〜」イヤーン
舞妓「自分から脱ぎはったんやないですか。 神ちゃんはん、ほんま面白いわぁ〜」
神様「舞妓ちゃん、かわゆい〜 もう一回言って?」
神使「ハァ〜 どこのオヤジですか・・・」ゲンナリ
702 : ◆8YCWQhLlF2:2016/05/26(木) 04:02:17 ID:EmzzaHUY
テクテク
神様「は〜 満足満足!」ツヤツヤ
神使「神様? いくらかかったと思ってるんですか?」
神様「良いじゃん、たまには羽目を外さないと疲れちゃうし〜」
神使「当分の間、天引きですよ? お小遣いなしですからね?」
神様「へいへい」
703 : ◆8YCWQhLlF2:2016/05/26(木) 04:05:20 ID:EmzzaHUY
神様「でも・・・ 念願の舞妓さん遊びも出来たし、楽しかった!」
神使「そりゃあれだけ遊べば楽しかったでしょうね」
神様「あぁ、これで思い残すことはないな・・・」
神使「?」
神様「ありがとうな、ワガママ聞いてくれて」ニコッ
神使「神様?」
神様「さてと、神宮へ行きますか」
神使「はぁ・・・」
神様「帰りは新幹線だぞ? のぞみ乗ろう! のぞみ!」
神使「・・・・・・」
神様「神様だっ!」 神使「神力ゼロですが・・・」#5 ーEND
704 :以下、名無しが深夜にお送りします:2016/05/26(木) 04:12:17 ID:EmzzaHUY
次の回で・・・
神様「神様だっ!」 神使「神力ゼロですが・・・」
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