神様「神様だっ!」 神使「神力ゼロですが・・・」
Part137
Part1<<
Part133
Part134
Part135
Part136
Part137
Part138
Part139
Part140
Part141
>>Part160
評価する!(9977)
評価する!(9977)
863: ◆8YCWQhLlF2 :2019/04/24(水) 20:57:35 ID:eaEPLPf2
ミカエル「心が洗われま〜すね」
少女「とても神聖な雰囲気なんですね・・・」
ミカエル「当然です。 日本の神が直接やっているのですから。 中々見られませ〜んよ?」
少女「日本の神!?」
ミカエル「はい。 彼女は日本の神で〜すよ」
少女「ま、またまた〜 ミカエル様は相変わらずご冗談がお上手ですね」ニコッ
ミカエル「主に誓って嘘ではありませ〜ん」
少女「・・・・・・」
ミカエル「しかも〜、最高神さまで〜す」
少女「え〜!? 最高神!?」
ミカエル「大きな声を出してはいけませ〜ん」シー
少女「うっ・・・ すいません///」
864: ◆8YCWQhLlF2 :2019/04/24(水) 20:58:59 ID:eaEPLPf2
ミカエル「あの方は、とても立派な神さまで〜す」
少女「シスターうさーが日本の最高神・・・ それであんな格好を」
ミカエル「違いま〜す。 彼女も日本の神ですが、最高神はもう一人の方で〜す」
少女「もう一人って・・・ ま、まさか巫女の神ちゃんさん!?」
ミカエル「あのお方は巫女さんなんかではありませ〜ん。 日本の神の頂点、最高神様で〜す」
少女「・・・・・・」パクパク
ミカエル「ウリエルは、日本の神の頂点である方を聖職者として更生させたそうで〜すね」
少女「あ、いや・・・ あの・・・」アワアワ
ミカエル「日本の最高神を指導するとは見上げた根性で〜す」
少女「・・・・・・」サー
865: ◆8YCWQhLlF2 :2019/04/24(水) 20:59:52 ID:eaEPLPf2
パチパチパチパチ
ミカエル「終わったようで〜すね」
少女「私の人生の事でしょうか・・・」ガクッ
ミカエル「ウリエル?」
少女「はい゛」
ミカエル「日本の神さま達があなたに用があるようですよ?」
少女「え?」
うさー「」ニコッ
神さま「」ニタァ
少女「うっ・・・」ブルブル
866: ◆8YCWQhLlF2 :2019/04/24(水) 21:01:07 ID:eaEPLPf2
ーーー 本殿
少女「本当に申し訳ございませんでした!」ドゲザ
うさー「何してんのウリエルちゃん! 頭上げてよ!」
少女「お二人が日本の神とは知らず失礼を働いたことをお詫びいたします!」
うさー「私はただのシスターだから。 神って言っても底辺だし」
少女「いいえ、素で浮遊してしまう位の力をお持ちのようで!」
うさー「あ、これは天井から吊られてるだけで・・・」
神様「人だろうが天使だろうが神だろうが関係ないでしょ」
少女「何と慈悲深きお言葉! しかし、私のような者が対等に接するなど許されることではございません」
神様「ウリボーは人から崇められたいと思ってる?」
少女「私はただの見習いですから・・・」
867: ◆8YCWQhLlF2 :2019/04/24(水) 21:02:45 ID:eaEPLPf2
神様「正式な天使になったら崇められたい?」
少女「そんな風には・・・ 天使は常に人と寄り添って分け隔てなく皆さんに祝福を届ける存在ですので」
うさー「私達も同じ。 だから普通に接してくれると嬉しいなぁ〜」
神様「それに、ウリボーの上司を見て?」
少女「?」クルッ
ミカエル「これは何で〜すか?」
神使「それは笏と言います」
ミカエル「どう使うのですか?」
神使「うちの神様は直接祝詞を書き込んでカンニング用として使っています」
ミカエル「なるほど〜 とても興味深いで〜す」
神様「私達を無視して勝手にうちの犬ころとくっちゃべってるあの態度!」
ミカエル「お〜 失礼しました。 ウリエルとおしゃべりは終わりましたか?」
少女「・・・・・・」
神様「ね? 尊敬も敬意も微塵もありませんわ」
868: ◆8YCWQhLlF2 :2019/04/24(水) 21:04:03 ID:eaEPLPf2
ミカエル「お〜 失礼しました。 コーヒーでも飲みに行きますか? シニョリーナ」
神様「いかねーよ!」
ミカエル「残念で〜す」
神様「ったく。 で、ウリボーは無事天使になれたんでしょ? 輪っか見せてよ〜」
少女「・・・・・・」
うさー「まさか・・・」
神様「おい、ミカエルの坊さんよ。 もしかして不合格にしたのか?」
少女「ミカエル様は関係ありません。 私の力不足です・・・ 」
うさー「ウリエルちゃん・・・」
少女「日本の神に失礼を働いたのですから、天使失格・・・ いえ、聖職を名乗る資格もないです・・・」
ミカエル「誰が不合格だと言いま〜したか?」
少女「え?」
869: ◆8YCWQhLlF2 :2019/04/24(水) 21:05:14 ID:eaEPLPf2
ミカエル「あなたは天使で〜す。 それ以外の何者でもありませ〜ん」
少女「でも、天使試験は・・・」
ミカエル「あんなのパチカンが勝手に作ったものですから天界はノータッチで〜す」
神様「あ?」
うさー「じゃあ何でウリエルちゃんは日本に?」
ミカエル「日本の担当天使になりたいウリエルを現地で研修させるのは当然で〜す」
一同「・・・・・・」
ミカエル「天使学校も必要ないんですが、一応パチカンの顔も立ててあげないといけませ〜んしね」
少女「私の学校生活の時間が・・・」ガクッ
ミカエル「お〜 でも、聖書とか日本語の勉強とかは役に立ったではずで〜す」
神様「自分で教えるのが面倒だからパチカンに振っただけだろ」
ミカエル「主のお導きで〜す」
870: ◆8YCWQhLlF2 :2019/04/24(水) 21:06:05 ID:eaEPLPf2
神様「お前さぁ、天界とパチカンの付き合い考え直した方が良いんじゃね?」
うさー「という事はウリエルちゃんは天使合格って事?」
ミカエル「合格も何もウリエルは生まれたときから天使で〜す」
少女「でも、私まだ羽も輪っかも・・・」
ミカエル「出し方を知らないんで〜すか?」
少女「はい?」
ミカエル「神の姿を頭の中で思い描き、その力をおわけ下さ〜いと念じるだけで〜す」
少女「しかし、私まだ一度も主にお会いしたことが・・・」
ミカエル「そうなんで〜すか?」
神様「お前・・・」
871: ◆8YCWQhLlF2 :2019/04/24(水) 21:08:38 ID:eaEPLPf2
少女「神の姿を思い描く・・・」
ピカー
少女「主よ、私に天使の力を」
ピカー
ミカエル「!?」
神様「うお! ウリボーが光ってる!」
シュー
少女「あれ、私・・・」
一同「・・・・・・」
少女「どうされたんですか、皆さん?」キョロキョロ
872: ◆8YCWQhLlF2 :2019/04/25(木) 02:03:08 ID:DPrz/maA
神使「これは何というか・・・」
うさー「まぁ、羽根と輪っかは出てるから天使と言えば天使だけど・・・」
神使・うさー(なぜ巫女服姿)
神様「うひょー 巫女服きゃわゆい!!」
少女「あれ? なんですかこの格好!?」
ミカエル「ウリエル・・・ あなたは何の神を思い描いたので〜すか? 主とお会いしたことないんで〜すよね?」
少女「え〜と・・・」
神様「やーいやーい、主とやらに合わせないから私に取られてやんの」ウヒャヒャ
神使「これって・・・」
神様「さぁ、ウリボー。 私がママですよ?」チッチッチッ
神使・うさー(悪質な刷り込み)
873: ◆8YCWQhLlF2 :2019/04/25(木) 02:03:48 ID:DPrz/maA
ミカエル「日本の神のイメージからでも天使の力が発動するとは思いませ〜んでした」
うさー「ミカエルさん、これってどうなっちゃうの?」オロオロ
ミカエル「羽根と輪っかはありますし・・・ 日本担当天使としては良いんじゃないでしょ〜か」
うさー「良いの!?」
少女「主よ、私に天使の力を与えてくれたことを感謝します。 アーメン」
神様「ウリウリ〜 それは君の主である私の方に向いて言って欲しいなぁ〜」クネクネ
874: ◆8YCWQhLlF2 :2019/04/25(木) 02:04:49 ID:DPrz/maA
ーーー 翌日・教会内
少女「ちょっと神ちゃん様、くすぐったいですよ」フフ
神様「ん〜 そんなよそよそしい呼び方しないでさぁ〜」
神使「神様、ウリエルさんにご迷惑ですから離れて下さい」グイッ
神様「あ〜! だって羽根がフサフサで気持ちいいんだも〜ん」ジタバタ
うさー「でも、無事に天使になれて良かったね!」
少女「うさー様には大変感謝しております。 色々とご迷惑をおかけしました」ペコリ
うさー「水くさいよ。 今まで通りシスターうさーで良いって」
神様「私も今まで通り神おねーちゃんで良いって」
神使「そんな風に呼ばれたことないじゃないですか・・・」
少女「ふふっ」ニコッ
875: ◆8YCWQhLlF2 :2019/04/25(木) 02:05:45 ID:DPrz/maA
神様「あ〜 本当きゃわゆいなぁ〜」ウットリ
神使「神様、鼻の下伸びすぎです」
神様「お前も女になって天使にジョブチェンしろ」
神使「何ですかそれ・・・」
神様「だって、あの羽根! あの輪っか! そして巫女装束!! 完璧すぎて鼻血でるわ」クハッ
ミカエル「そんなに天使が好きでしたら、私も羽根と輪っか出しましょ〜うか?」
神様「うっせーよ。 加齢臭天使はお呼びじゃない」
うさー「ゴメンね、ミカエルさん」ハハハ
ミカエル「全然〜 1ミリも気にしてませ〜ん」
神様「なんか、一々言い方がムカつくんですけど?」
876: ◆8YCWQhLlF2 :2019/04/25(木) 02:07:06 ID:DPrz/maA
うさー「で、ミカエルさん達はこれからどうするの?」
ミカエル「私は一度パチカンに戻りま〜す」
神使「ウリエルさんが無事天使になれた報告ですね?」
ミカエル「違いま〜す。 これをパチカンに届けに行きま〜す」スッ
うさー「それは?」
神使「棒書のようですが?」
神様「おい、それ・・・」
ミカエル「は〜い。 日本の最高神様から頂いたお手紙で〜す」
神使「手紙って・・・ 先日神様が書いていたやつですか?」
ミカエル「『ウリエルを悲しませることしたら全力で潰す』というお言葉が書かれていま〜す」
少女「神ちゃんさま・・・ まさか私のために・・・」
神様「あ〜 いや何というか・・・ っていうか、その手紙をどうするつもりだよ!」
ミカエル「パチカンの法皇に渡しま〜す」
神様「おまっ、誤解招くようなことするなよ!」
877: ◆8YCWQhLlF2 :2019/04/25(木) 02:08:26 ID:DPrz/maA
ミカエル「これは、日本の神からパチカンへの正式な手紙で〜すから」
神様「天使試験をどうにかしろって内容だろうが! パチカン宛じゃねーよ」
神使「経緯を知らない方が読んだらただの脅しですね・・・」
うさー「神ちゃん、パチカンに喧嘩売っちゃダメだよ・・・」
神様「売ってないから」
うさー「ミカエルさん、私を含め他の日本の神は無関係だからね」
神使「当然、神宮と神使一同も無関係です」
ミカエル「お〜 そうなのですか?」
神使「この場で破棄という事でお願い出来ないでしょうか?」
ミカエル「実はウリエルの試験を担当した司祭達にこの手紙を見せまして〜」
一同「・・・・・・」
878: ◆8YCWQhLlF2 :2019/04/25(木) 02:09:45 ID:DPrz/maA
ミカエル「司祭達は血相を変えてパチカンと連絡を取り合っていま〜したね」
神様「それって・・・ おおごと?」
ミカエル「来週、神宮とパチカンで対策会議を開くそうで〜す」
神様「お前、何面倒くさいことしてくれてんだよ!!」
少女「神ちゃん様・・・ 私の事をそこまで心配してくれていたのですね・・・」ウルウル
神様「そ、そりゃ私のウリウリだからね。 全力の親心よ」キラッ
少女「神ちゃん様・・・」
ミカエル「ウリエル」
少女「はい」
ミカエル「あなたはしばらくここにいてもう少し日本の勉強を続けなさ〜い」
少女「良いのですか!?」
879: ◆8YCWQhLlF2 :2019/04/25(木) 02:10:41 ID:DPrz/maA
ミカエル「あなたは今日から正式に日本の担当天使で〜す」
少女「ミカエル様・・・」
ミカエル「ですから〜 もっと深く日本のことを知る必要がありま〜す」
少女「はい!」
神様「お前・・・ この状況でウリボーを置いていく気かよ・・・」
ミカエル「ウリエルに手を出すと日本の最高神様に潰されてしまいま〜す。 怖いで〜す」
神様「お〜け〜 んじゃお望み通り潰してやるよ! かかって来いや! パチカン共!!」フンスッ
バン
一同「?」クルッ
880: ◆8YCWQhLlF2 :2019/04/25(木) 02:11:26 ID:DPrz/maA
長官「神ちゃん! 今度は何をやったんだ!」
神様「あっ・・・ 長官君・・・」
長官「パチカンに喧嘩を売ったそうだな」
神様「いや・・・ そんなつもりは」オロオロ
長官「“かかって来いやパチカン共”と言ったのを聞いたぞ?」
神様「その前の下りは聞いていなかったのでしょうか・・・?」
長官「神宮に戻るぞ」ガシッ
神様「え? ちょ・・・ まって」ズルズル
長官「猫神君と狐神君も呼んである。今回は徹底的にお説教だ!」
神様「え!? 待って! イヤだ〜!!」ジタバタ
881: ◆8YCWQhLlF2 :2019/04/25(木) 02:12:06 ID:DPrz/maA
神使「神様、ご武運を」
長官「君もだ! 神使君!」
神使「そうですよね。 失礼しました」トボトボ
神様「助けてウリウリー! 潰される〜!」
ピシャッ
うさー・少女「・・・・・・」
ミカエル「いや〜 最後まで楽しませてくれま〜すね」
うさー「神ちゃん大丈夫かなぁ〜?」
ミカエル「それではうさー様、ウリエルのことよろしくお願いいたしま〜す」フカブカ
うさー「う、うん・・・」
882: ◆8YCWQhLlF2 :2019/04/25(木) 02:12:46 ID:DPrz/maA
ミカエル「ウリエル?」
少女「はい」
ミカエル「その姿に恥じないよう、この国のために頑張りなさ〜い」
少女「はい!」
ミカエル「では、失礼しま〜す」
シュン
うさー「うわ! ミカエルさんが消えた!?」
少女「私、神ちゃん様の優しさに救われました」
うさー「そだね。 私も神ちゃんに救われた身だから、分かるよ」
少女「私も神ちゃん様のように・・・」
うさー「でも、あんまり影響受けないでね?」
少女「そうですね」ニコッ
883: ◆8YCWQhLlF2 :2019/04/25(木) 02:13:47 ID:DPrz/maA
ガチャ
修道女「只今戻りました」
うさー「あっ、シスターちゃん! お帰り!」
修道女「今、表で神ちゃんさまを見たんですが・・・」
うさー「あ〜 うん」
修道女「泣きわめいて車に押し込められていたのですが、大丈夫でしょうか?」
うさー「大丈夫だよ」
修道女「そ、そうですか。 あら? 天使さんですか?」
少女「はい! 日本担当天使のウリエルと申します! 日本の皆さんに祝福を届けるために赴任しました!」
修道女「そうでございましたか。 はじめまして、天使ウリエル」
884: ◆8YCWQhLlF2 :2019/04/25(木) 02:14:44 ID:DPrz/maA
少女「・・・・・・」
修道女・うさー「?」
少女「どうぞ私のことは親しみを込めて“巫女天使ウリボー”とお呼び下さい!」ニコッ
神様「神様だ!」 神使「神力ゼロですが・・・」 番外編・2019年春
おわり
885: ◆8YCWQhLlF2 :2019/04/25(木) 02:16:53 ID:DPrz/maA
お〜わ〜り〜だよ〜!
886: 以下、名無しが深夜にお送りします :2019/04/25(木) 02:37:36 ID:hVrK655U
車に押し込まれるのを抵抗する神ちゃん想像したらニヤける
887: 以下、名無しが深夜にお送りします :2019/04/25(木) 10:19:09 ID:8vMFFGwY
おつ〜
888: 以下、名無しが深夜にお送りします :2019/04/26(金) 23:37:46 ID:PCf.KCLs
神ちゃんに思いっきり影響されてるウリボー可愛い。
889: 以下、名無しが深夜にお送りします :2019/04/27(土) 09:29:10 ID:8rnCm3hg
おつ
神ちゃんかわいそう
ミカエル「心が洗われま〜すね」
少女「とても神聖な雰囲気なんですね・・・」
ミカエル「当然です。 日本の神が直接やっているのですから。 中々見られませ〜んよ?」
少女「日本の神!?」
ミカエル「はい。 彼女は日本の神で〜すよ」
少女「ま、またまた〜 ミカエル様は相変わらずご冗談がお上手ですね」ニコッ
ミカエル「主に誓って嘘ではありませ〜ん」
少女「・・・・・・」
ミカエル「しかも〜、最高神さまで〜す」
少女「え〜!? 最高神!?」
ミカエル「大きな声を出してはいけませ〜ん」シー
少女「うっ・・・ すいません///」
864: ◆8YCWQhLlF2 :2019/04/24(水) 20:58:59 ID:eaEPLPf2
ミカエル「あの方は、とても立派な神さまで〜す」
少女「シスターうさーが日本の最高神・・・ それであんな格好を」
ミカエル「違いま〜す。 彼女も日本の神ですが、最高神はもう一人の方で〜す」
少女「もう一人って・・・ ま、まさか巫女の神ちゃんさん!?」
ミカエル「あのお方は巫女さんなんかではありませ〜ん。 日本の神の頂点、最高神様で〜す」
少女「・・・・・・」パクパク
ミカエル「ウリエルは、日本の神の頂点である方を聖職者として更生させたそうで〜すね」
少女「あ、いや・・・ あの・・・」アワアワ
ミカエル「日本の最高神を指導するとは見上げた根性で〜す」
少女「・・・・・・」サー
865: ◆8YCWQhLlF2 :2019/04/24(水) 20:59:52 ID:eaEPLPf2
パチパチパチパチ
ミカエル「終わったようで〜すね」
少女「私の人生の事でしょうか・・・」ガクッ
ミカエル「ウリエル?」
少女「はい゛」
ミカエル「日本の神さま達があなたに用があるようですよ?」
少女「え?」
うさー「」ニコッ
神さま「」ニタァ
少女「うっ・・・」ブルブル
866: ◆8YCWQhLlF2 :2019/04/24(水) 21:01:07 ID:eaEPLPf2
ーーー 本殿
少女「本当に申し訳ございませんでした!」ドゲザ
うさー「何してんのウリエルちゃん! 頭上げてよ!」
少女「お二人が日本の神とは知らず失礼を働いたことをお詫びいたします!」
うさー「私はただのシスターだから。 神って言っても底辺だし」
少女「いいえ、素で浮遊してしまう位の力をお持ちのようで!」
うさー「あ、これは天井から吊られてるだけで・・・」
神様「人だろうが天使だろうが神だろうが関係ないでしょ」
少女「何と慈悲深きお言葉! しかし、私のような者が対等に接するなど許されることではございません」
神様「ウリボーは人から崇められたいと思ってる?」
少女「私はただの見習いですから・・・」
867: ◆8YCWQhLlF2 :2019/04/24(水) 21:02:45 ID:eaEPLPf2
神様「正式な天使になったら崇められたい?」
少女「そんな風には・・・ 天使は常に人と寄り添って分け隔てなく皆さんに祝福を届ける存在ですので」
うさー「私達も同じ。 だから普通に接してくれると嬉しいなぁ〜」
神様「それに、ウリボーの上司を見て?」
少女「?」クルッ
ミカエル「これは何で〜すか?」
神使「それは笏と言います」
ミカエル「どう使うのですか?」
神使「うちの神様は直接祝詞を書き込んでカンニング用として使っています」
ミカエル「なるほど〜 とても興味深いで〜す」
神様「私達を無視して勝手にうちの犬ころとくっちゃべってるあの態度!」
ミカエル「お〜 失礼しました。 ウリエルとおしゃべりは終わりましたか?」
少女「・・・・・・」
神様「ね? 尊敬も敬意も微塵もありませんわ」
ミカエル「お〜 失礼しました。 コーヒーでも飲みに行きますか? シニョリーナ」
神様「いかねーよ!」
ミカエル「残念で〜す」
神様「ったく。 で、ウリボーは無事天使になれたんでしょ? 輪っか見せてよ〜」
少女「・・・・・・」
うさー「まさか・・・」
神様「おい、ミカエルの坊さんよ。 もしかして不合格にしたのか?」
少女「ミカエル様は関係ありません。 私の力不足です・・・ 」
うさー「ウリエルちゃん・・・」
少女「日本の神に失礼を働いたのですから、天使失格・・・ いえ、聖職を名乗る資格もないです・・・」
ミカエル「誰が不合格だと言いま〜したか?」
少女「え?」
869: ◆8YCWQhLlF2 :2019/04/24(水) 21:05:14 ID:eaEPLPf2
ミカエル「あなたは天使で〜す。 それ以外の何者でもありませ〜ん」
少女「でも、天使試験は・・・」
ミカエル「あんなのパチカンが勝手に作ったものですから天界はノータッチで〜す」
神様「あ?」
うさー「じゃあ何でウリエルちゃんは日本に?」
ミカエル「日本の担当天使になりたいウリエルを現地で研修させるのは当然で〜す」
一同「・・・・・・」
ミカエル「天使学校も必要ないんですが、一応パチカンの顔も立ててあげないといけませ〜んしね」
少女「私の学校生活の時間が・・・」ガクッ
ミカエル「お〜 でも、聖書とか日本語の勉強とかは役に立ったではずで〜す」
神様「自分で教えるのが面倒だからパチカンに振っただけだろ」
ミカエル「主のお導きで〜す」
870: ◆8YCWQhLlF2 :2019/04/24(水) 21:06:05 ID:eaEPLPf2
神様「お前さぁ、天界とパチカンの付き合い考え直した方が良いんじゃね?」
うさー「という事はウリエルちゃんは天使合格って事?」
ミカエル「合格も何もウリエルは生まれたときから天使で〜す」
少女「でも、私まだ羽も輪っかも・・・」
ミカエル「出し方を知らないんで〜すか?」
少女「はい?」
ミカエル「神の姿を頭の中で思い描き、その力をおわけ下さ〜いと念じるだけで〜す」
少女「しかし、私まだ一度も主にお会いしたことが・・・」
ミカエル「そうなんで〜すか?」
神様「お前・・・」
871: ◆8YCWQhLlF2 :2019/04/24(水) 21:08:38 ID:eaEPLPf2
少女「神の姿を思い描く・・・」
ピカー
少女「主よ、私に天使の力を」
ピカー
ミカエル「!?」
神様「うお! ウリボーが光ってる!」
シュー
少女「あれ、私・・・」
一同「・・・・・・」
少女「どうされたんですか、皆さん?」キョロキョロ
872: ◆8YCWQhLlF2 :2019/04/25(木) 02:03:08 ID:DPrz/maA
神使「これは何というか・・・」
うさー「まぁ、羽根と輪っかは出てるから天使と言えば天使だけど・・・」
神使・うさー(なぜ巫女服姿)
神様「うひょー 巫女服きゃわゆい!!」
少女「あれ? なんですかこの格好!?」
ミカエル「ウリエル・・・ あなたは何の神を思い描いたので〜すか? 主とお会いしたことないんで〜すよね?」
少女「え〜と・・・」
神様「やーいやーい、主とやらに合わせないから私に取られてやんの」ウヒャヒャ
神使「これって・・・」
神様「さぁ、ウリボー。 私がママですよ?」チッチッチッ
神使・うさー(悪質な刷り込み)
873: ◆8YCWQhLlF2 :2019/04/25(木) 02:03:48 ID:DPrz/maA
ミカエル「日本の神のイメージからでも天使の力が発動するとは思いませ〜んでした」
うさー「ミカエルさん、これってどうなっちゃうの?」オロオロ
ミカエル「羽根と輪っかはありますし・・・ 日本担当天使としては良いんじゃないでしょ〜か」
うさー「良いの!?」
少女「主よ、私に天使の力を与えてくれたことを感謝します。 アーメン」
神様「ウリウリ〜 それは君の主である私の方に向いて言って欲しいなぁ〜」クネクネ
874: ◆8YCWQhLlF2 :2019/04/25(木) 02:04:49 ID:DPrz/maA
ーーー 翌日・教会内
少女「ちょっと神ちゃん様、くすぐったいですよ」フフ
神様「ん〜 そんなよそよそしい呼び方しないでさぁ〜」
神使「神様、ウリエルさんにご迷惑ですから離れて下さい」グイッ
神様「あ〜! だって羽根がフサフサで気持ちいいんだも〜ん」ジタバタ
うさー「でも、無事に天使になれて良かったね!」
少女「うさー様には大変感謝しております。 色々とご迷惑をおかけしました」ペコリ
うさー「水くさいよ。 今まで通りシスターうさーで良いって」
神様「私も今まで通り神おねーちゃんで良いって」
神使「そんな風に呼ばれたことないじゃないですか・・・」
少女「ふふっ」ニコッ
875: ◆8YCWQhLlF2 :2019/04/25(木) 02:05:45 ID:DPrz/maA
神様「あ〜 本当きゃわゆいなぁ〜」ウットリ
神使「神様、鼻の下伸びすぎです」
神様「お前も女になって天使にジョブチェンしろ」
神使「何ですかそれ・・・」
神様「だって、あの羽根! あの輪っか! そして巫女装束!! 完璧すぎて鼻血でるわ」クハッ
ミカエル「そんなに天使が好きでしたら、私も羽根と輪っか出しましょ〜うか?」
神様「うっせーよ。 加齢臭天使はお呼びじゃない」
うさー「ゴメンね、ミカエルさん」ハハハ
ミカエル「全然〜 1ミリも気にしてませ〜ん」
神様「なんか、一々言い方がムカつくんですけど?」
876: ◆8YCWQhLlF2 :2019/04/25(木) 02:07:06 ID:DPrz/maA
うさー「で、ミカエルさん達はこれからどうするの?」
ミカエル「私は一度パチカンに戻りま〜す」
神使「ウリエルさんが無事天使になれた報告ですね?」
ミカエル「違いま〜す。 これをパチカンに届けに行きま〜す」スッ
うさー「それは?」
神使「棒書のようですが?」
神様「おい、それ・・・」
ミカエル「は〜い。 日本の最高神様から頂いたお手紙で〜す」
神使「手紙って・・・ 先日神様が書いていたやつですか?」
ミカエル「『ウリエルを悲しませることしたら全力で潰す』というお言葉が書かれていま〜す」
少女「神ちゃんさま・・・ まさか私のために・・・」
神様「あ〜 いや何というか・・・ っていうか、その手紙をどうするつもりだよ!」
ミカエル「パチカンの法皇に渡しま〜す」
神様「おまっ、誤解招くようなことするなよ!」
877: ◆8YCWQhLlF2 :2019/04/25(木) 02:08:26 ID:DPrz/maA
ミカエル「これは、日本の神からパチカンへの正式な手紙で〜すから」
神様「天使試験をどうにかしろって内容だろうが! パチカン宛じゃねーよ」
神使「経緯を知らない方が読んだらただの脅しですね・・・」
うさー「神ちゃん、パチカンに喧嘩売っちゃダメだよ・・・」
神様「売ってないから」
うさー「ミカエルさん、私を含め他の日本の神は無関係だからね」
神使「当然、神宮と神使一同も無関係です」
ミカエル「お〜 そうなのですか?」
神使「この場で破棄という事でお願い出来ないでしょうか?」
ミカエル「実はウリエルの試験を担当した司祭達にこの手紙を見せまして〜」
一同「・・・・・・」
878: ◆8YCWQhLlF2 :2019/04/25(木) 02:09:45 ID:DPrz/maA
ミカエル「司祭達は血相を変えてパチカンと連絡を取り合っていま〜したね」
神様「それって・・・ おおごと?」
ミカエル「来週、神宮とパチカンで対策会議を開くそうで〜す」
神様「お前、何面倒くさいことしてくれてんだよ!!」
少女「神ちゃん様・・・ 私の事をそこまで心配してくれていたのですね・・・」ウルウル
神様「そ、そりゃ私のウリウリだからね。 全力の親心よ」キラッ
少女「神ちゃん様・・・」
ミカエル「ウリエル」
少女「はい」
ミカエル「あなたはしばらくここにいてもう少し日本の勉強を続けなさ〜い」
少女「良いのですか!?」
879: ◆8YCWQhLlF2 :2019/04/25(木) 02:10:41 ID:DPrz/maA
ミカエル「あなたは今日から正式に日本の担当天使で〜す」
少女「ミカエル様・・・」
ミカエル「ですから〜 もっと深く日本のことを知る必要がありま〜す」
少女「はい!」
神様「お前・・・ この状況でウリボーを置いていく気かよ・・・」
ミカエル「ウリエルに手を出すと日本の最高神様に潰されてしまいま〜す。 怖いで〜す」
神様「お〜け〜 んじゃお望み通り潰してやるよ! かかって来いや! パチカン共!!」フンスッ
バン
一同「?」クルッ
880: ◆8YCWQhLlF2 :2019/04/25(木) 02:11:26 ID:DPrz/maA
長官「神ちゃん! 今度は何をやったんだ!」
神様「あっ・・・ 長官君・・・」
長官「パチカンに喧嘩を売ったそうだな」
神様「いや・・・ そんなつもりは」オロオロ
長官「“かかって来いやパチカン共”と言ったのを聞いたぞ?」
神様「その前の下りは聞いていなかったのでしょうか・・・?」
長官「神宮に戻るぞ」ガシッ
神様「え? ちょ・・・ まって」ズルズル
長官「猫神君と狐神君も呼んである。今回は徹底的にお説教だ!」
神様「え!? 待って! イヤだ〜!!」ジタバタ
881: ◆8YCWQhLlF2 :2019/04/25(木) 02:12:06 ID:DPrz/maA
神使「神様、ご武運を」
長官「君もだ! 神使君!」
神使「そうですよね。 失礼しました」トボトボ
神様「助けてウリウリー! 潰される〜!」
ピシャッ
うさー・少女「・・・・・・」
ミカエル「いや〜 最後まで楽しませてくれま〜すね」
うさー「神ちゃん大丈夫かなぁ〜?」
ミカエル「それではうさー様、ウリエルのことよろしくお願いいたしま〜す」フカブカ
うさー「う、うん・・・」
882: ◆8YCWQhLlF2 :2019/04/25(木) 02:12:46 ID:DPrz/maA
ミカエル「ウリエル?」
少女「はい」
ミカエル「その姿に恥じないよう、この国のために頑張りなさ〜い」
少女「はい!」
ミカエル「では、失礼しま〜す」
シュン
うさー「うわ! ミカエルさんが消えた!?」
少女「私、神ちゃん様の優しさに救われました」
うさー「そだね。 私も神ちゃんに救われた身だから、分かるよ」
少女「私も神ちゃん様のように・・・」
うさー「でも、あんまり影響受けないでね?」
少女「そうですね」ニコッ
ガチャ
修道女「只今戻りました」
うさー「あっ、シスターちゃん! お帰り!」
修道女「今、表で神ちゃんさまを見たんですが・・・」
うさー「あ〜 うん」
修道女「泣きわめいて車に押し込められていたのですが、大丈夫でしょうか?」
うさー「大丈夫だよ」
修道女「そ、そうですか。 あら? 天使さんですか?」
少女「はい! 日本担当天使のウリエルと申します! 日本の皆さんに祝福を届けるために赴任しました!」
修道女「そうでございましたか。 はじめまして、天使ウリエル」
884: ◆8YCWQhLlF2 :2019/04/25(木) 02:14:44 ID:DPrz/maA
少女「・・・・・・」
修道女・うさー「?」
少女「どうぞ私のことは親しみを込めて“巫女天使ウリボー”とお呼び下さい!」ニコッ
神様「神様だ!」 神使「神力ゼロですが・・・」 番外編・2019年春
おわり
885: ◆8YCWQhLlF2 :2019/04/25(木) 02:16:53 ID:DPrz/maA
お〜わ〜り〜だよ〜!
886: 以下、名無しが深夜にお送りします :2019/04/25(木) 02:37:36 ID:hVrK655U
車に押し込まれるのを抵抗する神ちゃん想像したらニヤける
887: 以下、名無しが深夜にお送りします :2019/04/25(木) 10:19:09 ID:8vMFFGwY
おつ〜
888: 以下、名無しが深夜にお送りします :2019/04/26(金) 23:37:46 ID:PCf.KCLs
神ちゃんに思いっきり影響されてるウリボー可愛い。
889: 以下、名無しが深夜にお送りします :2019/04/27(土) 09:29:10 ID:8rnCm3hg
おつ
神ちゃんかわいそう
神様「神様だっ!」 神使「神力ゼロですが・・・」
Part1<< Part133 Part134 Part135 Part136 Part137 Part138 Part139 Part140 Part141 >>Part160
評価する!(9977)
ショートストーリーの人気記事
女「ハローハロー。誰かいませんか?どうぞ」
→記事を読む
キモオタ「我輩がおとぎ話の世界に行くですとwww」ティンカーベル「そう」
→記事を読む
魔王「世界の半分はやらぬが、淫魔の国をくれてやろう」
→記事を読む
男「少し不思議な話をしようか」女「いいよ」
→記事を読む
同僚女「おーい、おとこ。起きろ、起きろー」
→記事を読む
妹「マニュアルで恋します!」
→記事を読む
きのこの山「最後通牒だと……?」たけのこの里「……」
→記事を読む
月「で……であ…でぁー…TH…であのて……?」
→記事を読む
彡(゚)(゚)「お、居酒屋やんけ。入ったろ」
→記事を読む
魔法使い「メラしか使えない」
→記事を読む