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神様「神様だっ!」 神使「神力ゼロですが・・・」

Part140


71: ◆8YCWQhLlF2 :2019/12/11(水) 21:10:49 ID:pWUTmUC6

少女「・・・にゅ・・・」ウーン

神使「!? 神様、少女ちゃんが!」

神様「少女ちゃ~ん、朝ですよ~」

少女「おにゅ・・・ おにゅ!」バサッ

神使「少女さん、気がつきましたか」ホッ

少女「はぁ・・・ はぁ・・・ ここは・・・」キョロキョロ

神使「社務所です。 痛みとかはありませんか? 特にお腹とか」

少女「私・・・ どうして・・・ !?」ハッ

ペタペタ

神様「髪は結い直しておいた」

少女「・・・・・・」

神様「おにゅとは知り合い?」

少女「!?」

神様「私は、おにゅの親友。 もう千年以上前からかなぁ」

少女「せん・・・ ねん?」

72: ◆8YCWQhLlF2 :2019/12/11(水) 21:11:46 ID:pWUTmUC6

神様「私はアイツと同じ神だ」

少女「・・・・・・」

神様「おにゅは争いごとが嫌いで、人思いの心優しい子だった」

少女「おにゅ・・・」ウルウル

神様「ありがとう、心優しき人の子よ」ギュ

少女「え・・・?」

神様「長く辛い道を歩んできたアイツに、救いを差し伸べてくれてありがとう」

少女「私は・・・ 私は、おにゅを・・・ おにゅを・・・」グスッ

神様「少女ちゃん・・・」

少女「おにゅをこの手で・・・ この手でっ! あっ・・・あーーっ!!」

神様「落ち着いて」

少女「うぅ・・・ うっ・・・ おにゅ・・・ おにゅ」ポロポロ

神様「大丈夫。 それは人が背負う罪じゃない」ギュッ

少女「うぅ・・・ うっ・・・」ポロポロ

73: ◆8YCWQhLlF2 :2019/12/11(水) 21:12:20 ID:pWUTmUC6

神様「おい、犬ころ」

神使「・・・はい」

神様「これから神勅を出す。 一字一句漏らさず正確に神宮と神様機構に伝えよ」

神使「畏まりました」フカブカ


神様「最高神、神様より神勅を申す! ―――」

74: ◆8YCWQhLlF2 :2019/12/11(水) 21:13:41 ID:pWUTmUC6

●翌日

ガラガラ

神様「お、来たか」

狐神「・・・・・・」

神様「いらっしゃい、早かったな」

神使「狐神様?」

神様「お茶でいいか? みかんは籠から落ちてるヤツから先に食べて」

狐神「あんたねぇ、私も忙しいの。 毎回変なことに巻き込まないでくれる?」

神使「どうして狐神様が?」

狐神「アンタ達何やらかすつもり? 今回ばかりは流石の私もドン引きなんだけど・・・」

神様「良い勉強になるだろ」

狐神「今時代にこんな物を神勅するヤツがいるなんて・・・」ハァ

神使「あの、どういう事です?」

狐神「あ~ えっとね――― ん?」

少女「?」キョトン

75: ◆8YCWQhLlF2 :2019/12/11(水) 21:14:54 ID:pWUTmUC6

狐神「神ちゃん、この子は?」

神様「勇者様」

少女「はい!?」

狐神「そう、あなたが・・・。大変だと思うけど、私も初めてだしお互い頑張りましょう」

少女「あの・・・ 何かなさるのですか?」

狐神「・・・・・・。 神ちゃん?」

神様「あ?」

狐神「いつも言ってるわよね? 話の順番が違うって」

神様「いや~ 私も今回ばかりは内容を全部覚えてないから説明できなくて」

狐神「覚えていないものを神勅で出すな!!」

神様「まぁまぁ。 神ともあろう者がそんな短気じゃダメだと思うの」

狐神「何で私が今回の順番だったんだろう」ガクッ

神様「頼んだよ、生け贄さん」ニタァ

狐神「勘弁してよ、私まだ死にたくない・・・」

76: ◆8YCWQhLlF2 :2019/12/11(水) 21:16:31 ID:pWUTmUC6

神様「説明しよう! 今回行う作戦は、ずばり“神殺し”!」

少女「!?」ピクッ

神様「神が行える神罰のうち、最大レベルの作戦だ!」

狐神「簡単に言うと対象の地から神を抹消するための特殊工作なんだけどね」

神使「神を抹消?」

狐神「うん。 何らかの理由で神をその地に置くことが出来なくなった場合の神法特例第18項」

神使「神を置けなくなった場合というのは?」

狐神「例えば、統廃合とかで神から人へ管理を任せる必要になった場合とか」

神使「委任とは違うのですか?」

狐神「もし、神の信仰が極端に高い土地から神が居なくなった場合どうなると思う?」

神使「みんな悲しみますよね」

狐神「それだけで済めば良いけど、実際は求心力が無くなって村は崩壊する」

神使「そこまでなるものでしょうか?」

神様「経験上間違いなく起こる。 物理的、秩序的、精神的と色々な形でな」

77: ◆8YCWQhLlF2 :2019/12/11(水) 21:17:16 ID:pWUTmUC6

狐神「だから、神がいなくなる前にその後を継げる者へその任を移すの」

神使「それは信仰を移すという事ですか?」

狐神「実際には人にその任を移すから、信仰というより一種のシンボルね」

神使「しかし、今回はその神がいないので当てはまらないと思うのですが」

狐神「それが今回私が派遣された理由」

神使「?」

狐神「何らかの理由で神が役を遂行できない場合、持ち回りで他の神が代理で立つの」

神様「で、都合良く今回はコックスが順番だった訳よ」

神使「なるほど。 それで、どのような方法なのですか?」

78: ◆8YCWQhLlF2 :2019/12/11(水) 21:18:26 ID:pWUTmUC6

狐神「文字通り、神を殺す」ニヤッ

神使「え?」

狐神「といってもお芝居だけどね」

神様「まず、消える予定の神が村を壊滅寸前まで追い込む」

少女「!?」

狐神「そして、次を継ぐ者が衆人環視でその神を神剣で刺して消滅させる」

神様「すると、あら不思議。 勇者様は村から絶大な支持を集めることが!」

狐神「で、神はその地を離て神殺し終了」

少女「・・・・・・」

神使「破壊って・・・ 流石にそれは・・・」

神様「大丈夫。 被害を最小限にするために綿密な下調べはするから」

狐神「村に損害が出た場合は、神宮保険の神罰損害安心特約が適用されるわ」

神様「このために毎月給料から天引きされてるんだから使わないとな」

79: ◆8YCWQhLlF2 :2019/12/11(水) 21:19:26 ID:pWUTmUC6

神使「そんな手法・・・ よく考えつきましたね・・・」

少女「あ、あの・・・」

神様「?」

prrrr prrrr

神使「すいません、私の携帯です。 ちょっと失礼します」


神様「なに? 少女ちゃん」

少女「いえ・・・ 私の思い違いかも知れないですが、実は―――」

 神使「え!? 本当ですか!?」

一同「」ビクッ

神様「なんだよクソ犬! 少女ちゃんがお話しをする大切な場面なんだよ!」

神使「神様・・・ 神勅が取り消されました」

神様・狐神「!?」

81: ◆8YCWQhLlF2 :2019/12/12(木) 23:08:46 ID:epjmLgg6

神使「はい、いま神様に替わります」

神様「だれ?」

神使「神様機構の長官さんです」スッ

神様「ちょっと長官君! 取り消しって一体・・・・・・ うん・・・・・・ いやだって・・・・・・」


狐神「神ちゃんの神勅が取り消されるなんてあり得ないんだけど」

神使「それが、すでにこの地に神殺しの神勅が発令されているようで」

狐神「は!?」

神使「それも10年前に」

狐神「それって・・・ 10年前に誰かが出した神殺しが解除されていないって事?」

神使「その様です」


 神様「分かった」ピッ

狐神「あっ、神ちゃんどういう事なの?」

82: ◆8YCWQhLlF2 :2019/12/12(木) 23:09:52 ID:epjmLgg6

神様「・・・・・・」

少女「やっぱり・・・」

一同「?」

少女「やっぱり、おにゅのお芝居だったんだ・・・ なのに私は・・・ 本当に・・・」ガタガタ

狐神「ちょ、あなた震えが凄いけど大丈夫?」

少女「私が気付かずに・・・ この手で・・・ おにゅを・・・ あぁ・・・」ガタガタ

神様「アッチョー!」

ボフッ

少女「うっ・・・!」バタリ

狐神「アンタはいきなり何やってんのよ!!」

神様「心配いらない。 ただのローブローだ」

神使(神の身技では・・・)

狐神「可哀想に・・・ この子気絶してんじゃないの」

神様「それより色々と問題がありそうだな」

狐神「私、来たばかりで詳しい事情が分からないんだけど・・・ ちゃんと説明しなさいよ」

83: ◆8YCWQhLlF2 :2019/12/12(木) 23:10:40 ID:epjmLgg6

神様「・・・・・・。 おにゅが・・・ 消えた」

狐神「消えたって、どこに?」

神様「神力消滅だ」

狐神「え!?」

神様「鬼の血に飲まれて、村を・・・」

狐神「おにゅが? そんな・・・ 冗談でしょ!?」

神様「この少女ちゃんが神剣を使って・・・ おにゅを救ってくれた」

狐神「・・・・・・」

神様「」コトッ

狐神「?」

神様「この神社の神体だ。 神力使って見てみろ」

狐神「またアンタはそんな簡単に・・・ 普通の神には結構大変なんだけど」スッ

ポワポワ

84: ◆8YCWQhLlF2 :2019/12/12(木) 23:11:27 ID:epjmLgg6

ポワポワ

狐神「・・・・・・」ハァ

神様「事情はそういう事だ」

狐神「なるほどね。 アンタはこれを見て神殺しを発動しようと考えた」

神様「この村、そして少女ちゃんの為にも一度リセットが必要だ」

狐神「神ちゃん」

神様「?」

狐神「アンタ、おにゅが鬼の血に飲まれたなんて本当に思ってるの?」

神様「あ?」

狐神「・・・アンタってヤツは」ガタッ

神様「グヘッ! ヘブロブバー!」ズサー

神使「神様!?」

神様「痛たた・・・ 何だよいきなりビンタしやがって!!」

85: ◆8YCWQhLlF2 :2019/12/12(木) 23:12:49 ID:epjmLgg6

狐神「いや叩いてないし・・・ みかん取っただけだし・・・ アンタが勝手に吹っ飛んだんでしょ」

神様「おにゅを信じることが出来ないなら神を辞めた方が良いんじゃない? ってか?」

狐神「・・・・・・。 いや、そんな事全く考えて無いんだけど」

神様「分かってるよ、その位」

狐神「面倒くさいなぁ・・・ 合わせればいいの?」ハァ

神様「おにゅはずっと悩んでいたんだな。 無理もない」

狐神「そうね。 自身で神殺しを発動させるなんてよっぽどよね」

神様「は!?」

狐神「・・・・・・。 は?」

神様「エキノコックスは何言ってんの?」

狐神「それはこっちのセリフ。 というかフォックスは許すけどその呼び方は辞めて」

神様「フォックスなんて言わねーよ。 コックスだろうが」

86: ◆8YCWQhLlF2 :2019/12/12(木) 23:14:08 ID:epjmLgg6

狐神「・・・もしかして、アンタと私が考えていることは違うの?」

神様「そうみたいだな。 フォックスとコックスの区別がつかないなんて老年性の難聴なんじゃね?」

狐神「呼び方の話は良い。 おにゅの件よ」

神様「ついカッとなって暴走しちゃいました、テヘッ! 的なヤツだろ?」

狐神「いやいや、おにゅは元々正気を失っていないでしょ」

神様「いやいや、おにゅの暴走を神体経由で見ただろ? あれ演技ってレベルじゃないぞ?」

狐神「おにゅだってやるときは全力でやるでしょ。 自分で神殺しを出したんだから」

神使「おにゅ様は10年前に自身で神殺しを発動されたんですか?」

狐神「うん。 神勅宣言はしてないけど」

神様「確かにそれっぽい言葉は言ってたけど、神殺しなんて神勅宣言しないと発動できないだろ」

狐神「自分の管理地だったら問題ないでしょうが」

神様「いやいや、神殺しだよ? 事前に神宮と機構に許可だって必要だし」

狐神「人命に関わるような緊急性があれば、緊急神勅が出せる。 現に少女ちゃんはあの時・・・」

神様「そういえば、そんな特例があった気がするような」

87: ◆8YCWQhLlF2 :2019/12/12(木) 23:16:55 ID:epjmLgg6

狐神「あんた痴呆?」

神様「うるせーよ! 私の記憶力はそこら辺の人間の非じゃないぞ!」

神使「しかし神殺しであれば、おにゅ様が消えたままというのはおかしいのでは?」

神様「そうだよ、それ! 本当は私もそれが言いたかったの!」

狐神「本殿に神剣が戻ってない」

神様・神使「神剣?」

狐神「神ちゃんさぁ、本当にマニュアル覚えてないのね・・・」

神様「100ページのマニュアルなんか覚えきれるかよ」

神使(記憶力・・・)

狐神「神を討った神剣は、最後に本殿へ戻さないと神は消えたまま具現化できない」

神様「なにそれ?」

狐神「当然おにゅは具現化できていないから神勅解除も出ていない」

神使「では、おにゅ様は・・・」

狐神「えぇ、神剣を本殿に戻せばおにゅは戻ってくる」

神様「!?」

88: ◆8YCWQhLlF2 :2019/12/12(木) 23:18:04 ID:epjmLgg6

狐神「まぁ、おにゅは本当に消えるつもりだった気があるけどね」ハァ

神使「それはどういう・・・」

狐神「たぶん、任せたんでしょ」

神使「少女さんにですか?」

狐神「この子かも知れないし・・・ 私たちにかも・・・」

神様「・・・・・・」

狐神「少女ちゃんは今までよく耐えられたわね。 可哀想に・・・ 罪の意識で押しつぶされそう」

神様「いや、押しつぶされてる。 おにゅを手にかけたこと、そして村から神を奪ってしまったことを」

少女「―――」

神様「見ろ、気を失っているのにこの苦痛な表情・・・ 可哀想に」

狐神「アンタがローブローを叩き込んだからでしょ」

神様「やることは決まったな」

神使「まずは神剣の行方を調べないといけませんね」

狐神「所在は大体分かるけどね」

神使「?」

89: ◆8YCWQhLlF2 :2019/12/12(木) 23:19:54 ID:epjmLgg6

神様「でも、この村はもう一度恐怖のズンドコに陥れる必要がある」

狐神「そうね、その件に関しては私も異論はない」

神使「しかし、神殺しは出来ないのでは?」

狐神「一つだけ抜け道があるわ」

神様「ほぉ、聞こうじゃないか」

狐神「神法特例第18項付属4項が適用できる」

神様「あ~ あれね。 アレはいい手だわ」

狐神「・・・・・・」

神使「その付属特例とは?」

狐神「・・・神移し」

神様・神使「神移し?」

狐神「アンタ、そのいい加減な性格直した方が良いわよ?」

神使「その神移しというのは?」

狐神「神殺しとほとんど同じなんだけど、後継を人ではなく別の神に移す場合に適用される」

神使「神が神を殺すという事ですか?」

90: ◆8YCWQhLlF2 :2019/12/12(木) 23:22:34 ID:epjmLgg6

狐神「そう」

神様「ったく、いつの時代から神はそんなに細かい規則だらけになったのかねぇ~」

狐神「アンタが最終決済してるんだけど・・・」

神使「しかし何でそんな特例が・・・ それこそ神同士で話せば済むことでは?」

狐神「本来この特例は、元の神が更迭される場合に適用するの」

神使「なるほど、委任までの期間が短かすぎて権威を継承できない時という事ですね?」

狐神「さすが頭の回転が早いわね」

神様「恐縮です」ペコリ

狐神「アンタを褒めてない」

神使「・・・・・・」

狐神「まぁ理由はどうあれ、これなら別の神勅になるからきっと通るはずよ」

神使「しかし、その場合少女さんは・・・」

狐神「神ちゃん、私はこの子を神にすることを進言するわ」

神様「・・・・・・」

狐神「少女ちゃんにはその資格が・・・ いえ、少女ちゃんは神にするべきだわ」

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