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サシャ「中味が大事なんですよ」

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Part7
148 : ◆H4iwFNXQsw:2013/12/20(金) 22:44:02 ID:fClzEl3E
サシャ「おっ、落ち着いて、落ち着いてください、ライナー……転んだ人に、当てっ、当てるのはっ、ダメですよっ? ねっ?」ビクビク
ライナー「……」
サシャ「あ、当てるならっ……せめて、せめて痛くないところで、お願いします……っ!」ビクビク
ライナー「……」
サシャ「……あ、あれ?」
ライナー「……」
サシャ「あの、どうしました……?」
ライナー「……」
サシャ「ライナー……?」
ミカサ「ふんっ!」ブォンッ
ライナー「ぐあっ!?」ドゴシャアッ バターン!!

149 : ◆H4iwFNXQsw:2013/12/20(金) 22:44:54 ID:fClzEl3E
サシャ「あっ」
エレン「ああっ!? ーーおいミカサ、何やってんだよ! ライナーは味方だぞ!?」
ミカサ「倒れた人を狙うのは卑怯。そして、棒立ちで戦場にいるのは危険」
サシャ「あのぅ、雪玉が人に当たった時とは違う音がしたんですが……」
ミカサ「よくあること。……ついでだからサシャにも当てておこう」ポイ
サシャ「あうっ」ポコッ
エレン「お前手加減してるだろ!」
ミカサ「してない。気のせい」フルフル

150 : ◆H4iwFNXQsw:2013/12/20(金) 22:45:41 ID:fClzEl3E
コニー「おーいサシャ、大丈夫か? 雪玉当てられたのか?」ヒョコッ
サシャ「いえ、何も……何も、されてません。平気です」
コニー「そうか、よかったな。俺も国民、もとい国だるまはこの通り守り切ったぜ。一人も欠けてねえよ」スッ
サシャ「そうですか、よかったですね。私は見捨てられましたけど」
コニー「だってお前国だるまじゃねえだろ? ……ん? おいライナー、顔色悪いけどどうかしたのか? 頭でも打ったか?」
ライナー「……いや、なんでもない。悪いが、少し休んでくる。みんなはこのまま続けてくれ」スタスタ...
エレン「おう、任せとけ! ライナーの仇は俺が取ってやるぜ! ミカサ覚悟!」
ミカサ「受けて立とう。エレンが相手でも、私は手を抜くつもりはない」スッ

151 : ◆H4iwFNXQsw:2013/12/20(金) 22:46:53 ID:fClzEl3E
ジャン「はっはぁー! エレンめ、ついにミカサに見捨てられたかぁっ!」ピョン
エレン「うおっ!? ジャン、お前どこから飛び出してきた!?」
ジャン「んなこたぁどうでもいい! ミカサもライナーもいないんじゃ孤立無援だな死に急ぎ野郎ぅぶっ!?」ビタンッ!!
ミカサ「……油断大敵」シュッシュッ
コニー「あーあ、エレンとミカサとジャンの三人でおっ始めちまったな。俺たちはどうする? 混ざるか?」
サシャ「……いえ、いいです。私、ちょっとライナーのところ行ってきます」
コニー「なんだか具合悪そうだったもんなー。医務室に連れて行ってやったほうがいいんじゃねえの?」
サシャ「そうですね、逆方向に行っちゃいましたし……ちょっと追いかけて、説得してきます」
コニー「一応ベルトルトも呼んできたほうがいいんじゃねえか? お前一人じゃライナー担げねえだろうし」
サシャ「そうですね、でも……ベルトルトはアニと話してるみたいなので、今はやめておきます」
コニー「まあ、なんかあったら呼びに来いよ。俺はここでスプリンガー帝国の平和を守ってるからな!」キリッ
サシャ「はいはい、頑張ってください。ーーじゃあ行ってきますね」タタタッ

152 : ◆H4iwFNXQsw:2013/12/20(金) 22:48:06 ID:fClzEl3E
ベルトルト「……今の見た? アニ」
アニ「見たよ」
ベルトルト「僕の見間違いじゃないよね?」
アニ「さあね。あんたが何を見たのか言ってくれないと、私には何のことだかわからないよ」
ベルトルト「ライナーが……サシャに雪玉を投げるのを、躊躇ってたように見えたんだけど」
アニ「……そうだね。私にもそう見えたよ」
ベルトルト「どうしよう……僕も、追いかけたほうがいいのかな」
アニ「今はやめておけば? サシャが行ったみたいだし」
ベルトルト「……正直、あそこまで入れ込んでるとは思ってなかった」
アニ「それはどうかな。……あの子に入れ込んでたせいで投げられなかった、ってわけじゃないと思うけどね」
ベルトルト「何か他に理由があるの?」
アニ「なまじ頭がいいと、全く関係ないことまで結びつけて考えようとするからね。……そういう風に、私には見えたよ」


153 : ◆H4iwFNXQsw:2013/12/20(金) 22:49:08 ID:fClzEl3E
ベルトルト「……」
アニ「まあ……本人じゃないと、本当のところはわからないけどさ」
ベルトルト「アニにも、覚えがあるの? そういう風に考えたことある?」
アニ「……さあ、どうだか」
ベルトルト「……」
アニ「……」ホジホジ
ベルトルト「……雪玉作り、楽しい?」
アニ「うん。楽しい」コロコロ
ベルトルト「……よかったね」
アニ「……? ねえベルトルト、ちょっとそこどいて」
ベルトルト「何? 何かあった?」スッ
アニ「なんか、見たことあるものが……よいしょっと」ズボッ
ベルトルト「あれ? それってまさかーー」

154 : ◆H4iwFNXQsw:2013/12/20(金) 22:50:02 ID:fClzEl3E
ーー とある倉庫裏
ライナー「……」
ライナー(……投げられなかった)
ライナー(たかが雪玉だぞ? ……あんな遊びぐらいで躊躇ってどうする)
ライナー(次に壁を……ウォール・ローゼを壊す時は、シガンシナ区やウォール・マリアの時とは違う。顔も素性も知ってる奴が、きっと何人も死ぬ)
ライナー(あいつらの家族も、故郷も……全部奪うことになる)
ライナー(こんな状態で……俺は、任務を果たせるのか?)
ライナー(……いや、いつまで目を逸らしてるんだ。そうじゃねえだろ)
ライナー(さっきのサシャは、何度か見たことがある。……あれは、本気で怯えた時の顔だ)
ライナー(……忘れていたわけじゃない)
ライナー(いつか、サシャが……俺のことをあんな目で見る日が、来るんだろうか)
ライナー(……馬鹿みてえだな。壁を壊すことよりも、あいつのああいう顔を見るほうが何倍もきついなんて)
ライナー(なんでこんなに考えが甘くて浅いんだ、俺は。そういうことも覚悟して、ここまで来たんだろうが……)

155 : ◆H4iwFNXQsw:2013/12/20(金) 22:50:48 ID:fClzEl3E
サシャ「ライナー、待ってください! どうしたんですか?」タタタッ
ライナー「ーー来るな」
サシャ「え? で、でも……顔色が悪いですし、雪玉が当たって具合が悪いとか、どこか痛いとかなら医務室に行ったほうがーー」
ライナー「なんでもねえよ。……お前はミカサたちのところに戻れ、サシャ」
サシャ「なんでもないなら、ライナーも一緒に戻りましょうよ。ね?」
ライナー「俺は行けない。……頼む。しばらくの間、一人にしてくれ」スタスタ...
サシャ「あっ……」
サシャ(これ……この感じは、この前と、この前断られた時と、同じ……)
サシャ(ライナーが、行っちゃう……)

156 : ◆H4iwFNXQsw:2013/12/20(金) 22:51:36 ID:fClzEl3E
ライナー「……」スタスタ...
サシャ「……」スタスタ...
ライナー「……」ピタッ
サシャ「……」ピタッ
ライナー「……」
サシャ「……」
ライナー「女子寮はあっち、食堂は向こうだ」
サシャ「迷子じゃないです」
ライナー「上着は渡せない」
サシャ「食べ物目当てじゃありません」
ライナー「……来るなって言ったろ」
サシャ「でも……今のライナー、放っておけなくて」
ライナー「……」イライラ

157 : ◆H4iwFNXQsw:2013/12/20(金) 22:52:37 ID:fClzEl3E
ライナー「……わかった。正直に言う。今から俺は便所に行くんだ」
サシャ「はぁ、トイレですか」
ライナー「そうだ、便所だ便所。ーーまさか、中までついてくる気じゃないよな?」
サシャ「…………え、えと、じゃあトイレの前まで」
ライナー「……あのなぁ、いい加減にしろよ。少し考えれば嘘だってわかるだろうが。それともお前、俺をからかってんのか?」イライラ
サシャ「え? ち、違っ……からかってるなんて、なんでそんな」
ライナー「だってそうだろ? 俺は一人にしてくれってさっきお前に頼んだよな? なのになんでしつこくついてくるんだ? からかってるつもりじゃなけりゃなんだ、嫌がらせでもしたいのか?」
サシャ「嫌がらせって、そんなつもりじゃ……私は、ライナーのことが心配で」
ライナー「お前にそんなつもりがなくても、実際に俺はそう感じてるんだ!! 本当に心配してるなら、俺の都合も考えろよ!!」

158 : ◆H4iwFNXQsw:2013/12/20(金) 22:53:38 ID:fClzEl3E
サシャ「……」
ライナー「……もう、お前の子守りはうんざりだ。面倒見てもらいたいなら、ミカサたちのところに行け」
サシャ「……そう、ですか。それがライナーの気持ち、ですか」
ライナー「ああそうだ。ーーわかったらついてくるなよ。じゃあな」クルッ スタスタ...
ライナー(くそ……何やってんだ俺は)
ライナー(追い払うにしたって、もう少し言い方があっただろ。……自分勝手に当たり散らすなんて、まるで小せえガキみたいじゃねえか)
ライナー(あいつは……サシャは心配してくれただけだってのに)
ライナー(……人の都合を考えられないのは、俺のほうだな)
    ーー バシッ

159 : ◆H4iwFNXQsw:2013/12/20(金) 22:55:00 ID:fClzEl3E
ライナー「……」
    ーー バシッ
ライナー「……」
    ーー バシッ
ライナー「……」クルッ
サシャ「あっ、やっとこっち向いてくれましたね! よかったぁ、気がついてないんじゃないかと思いましたよ!」ギュッギュッ
ライナー「……おい。今何をした」
サシャ「追っかけてくるなと言われましたので、雪玉を三つほど投げました!」ニギニギ
ライナー「……」
サシャ「あらら、また眉間に皺寄せちゃってますね。何か考えごとですか?」コロコロ

160 : ◆H4iwFNXQsw:2013/12/20(金) 22:56:37 ID:fClzEl3E
ライナー「色々言いたいことはある。あるんだが……まず、どうしてそんなにはしゃいでるんだ? さっき言ったこと聞いてなかったのか?」
サシャ「? 聞いてましたよー?」ニギニギ
ライナー「……さっぱりわからん。なんであそこまで言われて機嫌がよくなるんだ? 普通逆だろ?」
サシャ「え? これは……その、なんだか嬉しくなっちゃって」モジモジ
ライナー「……は? 嬉しい??」
サシャ「だってはじめてじゃないですか? 『俺の都合も考えろ』なんて言ったの!」
ライナー「あ、あぁ……? そうだったか……?」
サシャ「そうですよ! やっとそこまで話してくれるようになったんだなーって思ったら、もう私ってば嬉しくて嬉しくて!」
ライナー「そうか、そういう意味か、なるほどな……っていやいやちょっと待て! 前から思ってたがお前どこかおかしいぞ!? この前も犬扱いされて喜んでたろ!!」
サシャ「別に喜んでたわけじゃないですよ。それを言うならライナーだってノリノリで飼い主やってたじゃないですか」
ライナー「俺はいいんだよ。お前はダメだ」
サシャ「えー? それってずるいですよー」ブーブー

161 : ◆H4iwFNXQsw:2013/12/20(金) 22:57:32 ID:fClzEl3E
ライナー「……それで、雪玉を投げてきた理由は? 何かあるんだろ?」
サシャ「これは、普通に呼び止めるだけじゃ無視されるって思ったのとーーそれっ!」ポイッ
ライナー「いてっ。……思ったのと、なんだ?」サスサス
サシャ「私なりの、ささやかな仕返しです。ーー雪玉を一方的に投げつけられるのって、結構痛いんですよ?」
ライナー「……」
サシャ「ね?」
ライナー「……そう、だな。痛いな、これは」
サシャ「でしょう? ……というわけで、この雪玉をどうぞ」スッ
ライナー「……? 普通の雪玉に見えるんだが」
サシャ「普通の雪玉ですよ? それじゃあ私は離れますのでーーさあ、こっちに向かって投げてください!」ヘイヘーイ
ライナー「は? ……当ててほしいのか?」
サシャ「違いますよ! 当ててくれじゃなくて、投げてくれって言ったんです! もうっ、ちゃんと私の話聞いてました?」ムー...
ライナー「いや、聞いてたが……やっぱりお前、そういうのが好きなんじゃ……?」ササッ
サシャ「だから違いますってば! 人を勝手に変態にしないでください!」プンスカ

162 : ◆H4iwFNXQsw:2013/12/20(金) 22:58:30 ID:fClzEl3E
サシャ「私はですね、さっきみたいに一方的に投げつけるよりも、お互い投げ合う関係のほうがずっと好きなんです。さっきは私が投げましたから、今度はライナーの番ってだけです。別に痛いのが好きとかじゃありません。ーーというわけで、どうぞ」
ライナー「どうぞって言われたってなぁ……」
サシャ「……あっ、痛いのは嫌なので加減してくださいね? 全力で振りかぶるとかはよしてくださいよ?」ビクビク
ライナー「……」
サシャ「……」ビクビク
ライナー「……」ポイッ
サシャ「おっと危ない」ヒョイ
ライナー「避けるなよ」
サシャ「投げ合う関係と言っただけで、ぶつけ合う関係とは言ってませんので!」フーッ
ライナー「……さっきは、悪かったな」
サシャ「いいえ、私もすみませんでした。ライナーがせっかくわがまま言ってるのに、私ったら全然気づかなくて。これでおあいこってことにしておいてください」

163 : ◆H4iwFNXQsw:2013/12/20(金) 22:59:39 ID:fClzEl3E
サシャ「それで、ええっと……」スタスタ ズイッ
ライナー「な、なんだ?」ビクッ
サシャ「んー……顔色もさっきほど悪くないですし、これなら大丈夫そうですね。私はもう戻りますけど、具合が悪くなったら倒れる前に医務室に行ってくださいよ? ーーというわけで、後はごゆっくり」クルッ スタスタ...
ライナー「あっ……おい、もう戻るのか?」
サシャ「へ? だってさっき『一人にしてくれ』って言ったじゃないですか。私の用事は済みましたから、もうここにいる意味もないですし」
ライナー「用事?」
サシャ「医務室に行ってくださいって説得することです。でも雪玉投げられたくらいですし、心配することありませんでしたね。それじゃ、先に行ってます」スタスタ...

164 : ◆H4iwFNXQsw:2013/12/20(金) 23:00:34 ID:fClzEl3E
ライナー「……ちょっと待った」
サシャ「はい? なんですか?」クルッ
ライナー「気が変わった。……そこにいてくれ」
サシャ「ええー……? あっち行けとかそこにいろとか、本当はどっちなんですか?」
ライナー「今言ったのが本当だ。……頼む」
サシャ「むぅ……仕方がないですね。ライナーのお願いなんですから聞いてあげしょう。ーーでも、ここで一人で突っ立ってるってのも、それはそれでさびしいものがあるんですが」
ライナー「それもそうだな。……よし、俺も座るから隣に来い。ここだ」ドスッ ポンポン
サシャ「はぁい。ーーじゃあ、隣失礼しますね」ポスッ

165 : ◆H4iwFNXQsw:2013/12/20(金) 23:01:24 ID:fClzEl3E
サシャ「……」
ライナー「……」
サシャ(取り敢えず座ってはみましたが……何か喋ったほうがいいんでしょうかね)ソワソワ
サシャ「……」チラッ
ライナー「……」
サシャ「膝枕でもします?」
ライナー「何言ってんだお前」
サシャ「だって、さっきは本当に具合悪そうに見えたんですもん。座ってるよりは横になってるほうがマシかなぁって思うんですが」
ライナー「……俺は別にどこも悪くない。第一、そんな柔じゃないぞ」
サシャ「そうですか……膝枕は嫌ですか」シュン
ライナー「膝枕というか、こんな寒いところで寝っ転がるのはなぁ……」ウーン...
サシャ「ああ、そうですね……上着着てるならまだしも、訓練服で雪の上に寝っ転がるのは冷たいですね……濡れちゃうかもしれませんし」ブツブツ

166 : ◆H4iwFNXQsw:2013/12/20(金) 23:02:19 ID:fClzEl3E
サシャ「膝枕がダメなら、じゃあ……私に寄りかかってみるのはどうでしょう? きっと楽になりますよ!」
ライナー「断る」
サシャ「ええー……、これもダメなんですか? 他に何かありましたかね……?」ブツブツ
ライナー「寄りかかるなんて膝枕よりも無理だろ。お前に俺の巨体を支えきれるとは思えん」
サシャ「むっ……そんなのやってみなくちゃわからないじゃないですか! 最近私鍛えてますし、意外と平気かもしれませんよ?」
ライナー「だがなぁ……」ウーン...
サシャ「遠慮なんかしなくていいですから! ほら、肩のこの辺りにでもどうぞ! さあ!」ポンポン
ライナー「……そこまで言うならやってみるか」ノシッ
サシャ「ふぎゃっ!?」ビクッ

167 : ◆H4iwFNXQsw:2013/12/20(金) 23:03:23 ID:fClzEl3E
サシャ(お、重っ……! ライナーってば、体重どれだけあるんですか……っ!?)
ライナー「な? 重いだろ?」ノシッ...
サシャ「……そっ、そんなことっ、ないですよ……っ? 軽くて……軽くてっ、紙っ、みたいですっ……!」プルプルプルプル...
ライナー「……ほう。じゃあもう少し負荷かけても大丈夫そうだな」ググッ...
サシャ「へ? 負荷ってーーんぎゅっ!?」
ライナー「どうした? 平気じゃなかったのか? ここで止めとくか?」ニヤニヤ
サシャ「ぃやっ、やめませんよっ……! ちょっとびっくりしただけですからぁっ!」グググッ
ライナー「おお……よく押し返したな」
サシャ「ほっ、ほらぁっ……! 言ったとおり、平気でしょう……?」プルプルプルプル...
ライナー「…………」
サシャ「う、うぐぐぐぐ…………」プルプルプルプル...
ライナー「……ぷっ」
サシャ(あ、笑った……)


168 : ◆H4iwFNXQsw:2013/12/20(金) 23:04:31 ID:fClzEl3E
ライナー「止めだ止めだ。俺には誰かをいじめて楽しむ趣味はないんでな。……誰かさんはいじめられるのが好きみたいだが」チラッ
サシャ「なっ……! 別にいじめられるのが好きなわけじゃないですよ! そもそもいじめられてませんし! もっと負荷かけても平気です!!」
ライナー「馬鹿、無理するな。お前に支えてもらわなくたって俺は大丈夫だから、そこまでやらんでもーー」スッ
サシャ「やっ……! へ、平気って言ってるじゃないですか!! 本当に全然無理してませんから!!」グイッ
ライナー「おい、引っ張るなって。袖が伸びるだろ」
サシャ「だ、だって……!」ギュウッ...
サシャ(笑ってる顔、もう少し近くで見ていたいですし……)
サシャ「大体、寄りかかるならちょっとずつじゃなくて全体重かければいいじゃないですか! 手加減するなんて卑怯ですよ! ほらほら遠慮しないでやってみてください!!」グイグイ
ライナー「卑怯って、どこをどう取ったらそういうことにーーぅわっ!?」グラッ
サシャ「ひゃっ!?」グラッ
    ーー ドサッ

169 : ◆H4iwFNXQsw:2013/12/20(金) 23:05:31 ID:fClzEl3E
ライナー「……」
サシャ「……」
ライナー「……」
サシャ「……あ、あの。どいてくれないと、起き上がれないんですけど」
ライナー「!! ーーす、すまん! わざとじゃない、わざと押し倒したんじゃないぞ!?」バッ
サシャ「は、はい、わかってますよ。大丈夫ですから」
ライナー「今のは事故で、変な意図があったわけじゃ……っと、そうだ、どこか痛いところはないか? 背中打ってないよな?」オロオロ
サシャ「まあ背中は打ちましたけど、そこまで痛くはありませんし、別にーー」
ライナー「上着着ろ上着!」バサッ
サシャ「えっ? えっ? えーっと、ありがとうございます……? でも、そこまで焦らなくても」
ライナー「……そ、そうだな。焦る必要ないよな? だよな?」
サシャ「深呼吸します?」
ライナー「したほうがいいな、よし、やっておこう」スーハースーハースーハー

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