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しんのすけ「アローラ地方を冒険するゾ」

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Part46
832 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/11(日) 19:44:29.28 ID:CVZsSMq50
キテルグマ『ぶつけてんじゃねぇぇぇっ!』ブンッ!
ド ズ ム ッ!
トリトドン「ポワ゛ッ!!!?」
ひろし「行ったーっ!」グッ
ハプウ「む……がまんか!」
リーリエ「ピ……ピッピ人形さんを武器にするなんて……」ドンビキ
ククイ博士「すごいなぁ、自分の持ち物を武器に技を繰り出すなんて! あのキテルグマはヤレユータン並みの知能の高さと器用さがあるようだね」
リーリエ「そういう問題じゃないですって!」
キテルグマ『あーすっきりした。でも、悪くないわね、これ武器にするの。それに、まだまだ戦えるし』
しんのすけ「おおっ、さすが『ネネ』ちゃん!」
キテルグマ『よくわからないホメ言葉だけど、アドバイスありがと、しんちゃん』
トリトドン「ポワァ……」ピクピク
ハプウ「……さすがにトリトドンも自己再生できるほどの体力も残っとらんか。よくやったぞ、トリトドン。ゆっくり休め」シュンッ

833 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/11(日) 19:45:41.46 ID:CVZsSMq50
ハプウ(今のピッピ人形に、さっきのミミッキュへの回避の指示。やはりしんのすけは……)
ハプウ「では次! 行くぞフライゴン!」ヒョイッ
フライゴン「フラァーッ!」ポンッ!
しんのすけ「エビフライゴン……?」
ハプウ「エビはいらん! フライゴン、騒いで攻撃せよ!」
フライゴン「ラァァァァァァッ!!」
キテルグマ『ひいっ!』キーンッ!
しんのすけ「うわぁぁっ、耳がキンキンする!」
ハプウ「フフ……さすがに飛んでる相手には、自慢の怪力はおろか手も足も出んじゃろ? フライゴン、ソニックブームじゃ!」
フライゴン「ラァァァ! フラッ!」ブゥーン!
騒ぐのをやめたフライゴンは、今度は衝撃波を放った。砂嵐を吹き散らしながら、ネネに直撃する!
キテルグマ『ううっ……!』

834 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/11(日) 19:46:49.13 ID:CVZsSMq50
ハプウ「最後じゃ! フライゴン! ドラゴンテール!」
フライゴン「フラーッ!」バッ
砂嵐の中、急降下してきたフライゴンが、空中を一回転しつつ尻尾をネネに向けて振り下ろし、脳天に直撃した!
ゴンッ!!
キテルグマ「ぎゃんっ!」
しんのすけ「げんこつ……!」
キテルグマ「う、うーん……ピッピちゃんが1匹……ピッピちゃんが、2匹」フラフラ
ドサッ!
しんのすけ「あーんネネちゃん!」
ひろし「空を飛んでる相手じゃ、ネネちゃんにも分が悪いだろうな……」
ハウ「トリトドンでのダメージもあるしねー」
ロトム図鑑「情けない奴だ。せめて空を飛ぶことぐらいして見せろ」
キテルグマ『出来るわけないでしょっ!』ガバッ

835 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/11(日) 19:48:32.73 ID:CVZsSMq50
ククイ博士「まさに一進一退! 技と技の応酬だ! 次はどんな技で戦うのか楽しみだぜ!」
ハプウ「さあ、次のポケモンを出すが良い!」
しんのすけ「んー……じゃ、マサオくん、レッツラゴー!」ヒョイッ
ヨワシ(群)『よっしゃあ! 行くぜい!』ポンッ
ひろし「でっけぇ……あれがマサオくん……群れたヨワシの姿か!」
ハプウ「おお! あの時のヨワシか! ずいぶん逞しくなったのう! さて、どれほど強くなったのか、見せてもらうぞ」
ハプウ「フライゴン、あやつにソニックブームじゃ!」
フライゴン「ラァァァ! フラッ!」ブゥゥンッ!
ネネちゃんにダメージを与えたソニックブームが、マサオを纏うヨワシの群れを少しずつ散らせていく!
ヨワシ『へっ、チマチマしゃらくせえ! 攻撃ってのはなぁ、こうやるんだよ!』ブシュウウッ!
フライゴン「ラァァァッ!!」
マサオの口から熱せられた水が発射された。フライゴンはすぐさま攻撃を中断して、回避しようとするが、しっぽに熱湯があたってしまった。

836 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/11(日) 19:49:57.59 ID:CVZsSMq50
しんのすけ「マサオくん、いつの間にそんな技覚えてたのかー」
ヨワシ『ポケモンだって日々成長してくもんなんだよ!』ヘッ
ハプウ「こやつがねっとうを使えるのを知らんかったのか、しんのすけ」
しんのすけ「うん、いちいち技覚えんのめんどくさいし」
ひろし「お前なあ、そんな理由で命令しないって、よくここまで来れたな」
ハプウ「相変わらずじゃな、お前は……」
しんのすけ「いやあそれほどでも~」
全員「褒めてないっ!」
ハプウ「フライゴン、りゅうのいぶきじゃ!」
フライゴン「フゥラァァッ!!」ゴウッ!
フライゴンが口から青白い光が放たれ、ヨワシへ真っ直ぐに飛んでいく!
ヨワシ『ヤローども! 例のアレ行くぜい!』
ヨワシたち「ヨワーーーッ!!」
バララーーーッ!
りゅうのいぶきが当たる直前、マサオの号令の元、次々とマサオを纏うヨワシの群れが四方八方に散っていく!


837 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/11(日) 19:50:48.51 ID:CVZsSMq50
そのままりゅうのいぶきは空を切り、岩壁に直撃する。
ハプウ「なにっ……?!」
ククイ博士「おおっ!」
しんのすけ「マサオくん、すげー!」
ヨワシ(単)『しんちゃんとカザマくんのアドバイスを実践してみたんだ!』
そして、再びマサオを中心に次々とヨワシたちが集まって、元の群れた姿のマサオに戻った。
ハプウ(まったく……技を覚えんかと思ったら、ヨワシの群れを散り散りにさせて回避か……先が読めん奴じゃ)
ハプウ「……フライゴン! 砂嵐に身を隠しつつ、騒いで攻撃せよ!」
フライゴン「フラッ!」ズズズッ
フライゴンはハプウの命令通り、砂嵐の中へとその姿を消していった。
そして一瞬の静寂の後……。
フライゴン「ラァァァァァァッ!!」キィィィンッ!!
しんのすけ「ぬわーっ! またきたぁぁぁっ!」
ヨワシ『ぐぅぅっ……!』ビクビクッ!

838 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/11(日) 19:52:48.18 ID:CVZsSMq50
しんのすけは耳を塞ぎながらも、どこから声が聞こえるのか集中する。
しんのすけ「マサオくん! あっち!」
ヨワシ『おうっ、そこだなっ!』ドバッ!
さわぐで群れが少しずつ離れていく中、マサオはハイドロポンプを放った! 怒涛の水流が砂嵐を一直線に貫くように放出されていく!
フライゴン「フラァァッ!?」ドドドド!
ククイ博士「ハイドロポンプか!?」
ハプウ「なんと……あの砂嵐の中でフライゴンの位置を当てるとはのう」
しんのすけ「あーやっと静かになった。うるさいっての」キーン
ヨワシ『このまま押し切ってやるぜ!』
マサオは群れとともに前進すると、フライゴンがネネにやったように、その巨体を動かして空中で一回転する。
フライゴン「フラッ……!?」
フライゴンの目の前に、群れたヨワシで構成されたマサオのアクアテールが迫る!
ズシンッ!!
フライゴン『フラッ……!』ドンッ!

839 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/11(日) 19:54:28.48 ID:CVZsSMq50
アクアテールに押される形で地面に叩きつけられたフライゴンは、反撃を試みようとするが、そのまま地面に突っ伏して力尽きた。
フライゴン「フ、ラァ……」
みさえ「やった! またしんのすけが一歩リードよ!」
リーリエ「群れたマサオさん……すごい攻撃力です!」
ハウ「しかもまだ群れは散ってないよー!」
ハプウ「ふむう……やはりな」
ハプウ(技はポケモンに任せ、己の直感を頼りにポケモンたちの死角を補うように助言する……。まるであやつ自身、ポケモンと一体になって戦っておるようじゃ)
ハプウ(時折、ポケモンとも会話する素振りを見せておる……。まるで馴染みの友と話しておるように。彼らとの間には、深い信頼が築かれておる。何も考えておらんわけがない)
ハプウ(アーカラの時はほとんど何もせず、見ているだけだったが、島巡りを経てようやくこの戦法を開花させたようじゃな)

840 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/11(日) 20:00:13.78 ID:CVZsSMq50
ハプウ「しんのすけ、お前は本当に面白いトレーナーじゃ!」ニッ
しんのすけ「おー、今度は褒めてるの?」
ハプウ「もちろんじゃ、お前はわしが今まで戦ってきたトレーナーの中でも特に変わった戦運びをする!」
しんのすけ「オラちゃんと歯は磨いてるゾ。オラの歯ってそんな臭いかな?」
ひろし「歯くさ運びじゃなくて、戦運び! お前の戦い方をハプウちゃんは褒めてるってことだよ」
ハプウ「さて、これがわしの最後の1匹じゃ! といっても、しんのすけとリーリエにとってはもう馴染み深いだろうがの」
リーリエ「バンバドロさん、ですね!」
ハプウ「そうじゃ! さあ出番じゃ! しんのすけに我らの絆を見せようぞ、バンバドロ!」バッ!
ハプウの呼びかけに応じるように、彼女の背後に控えていたバンバドロが飛び出し、足を地面にめり込ませながらマサオを睨みつける。
バンバドロ「……!」
みさえ「ラスト一匹ね! これに勝てば試練達成よ! しんのすけ!」
ひろし「行けるぞ! ヨワシはみずタイプ、対して相手はじめんタイプだ。このまま押し切れる!」
ロトム図鑑「どうかな……」

841 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/11(日) 20:01:38.05 ID:CVZsSMq50
ヨワシ『よぉーし! さっさとこいつを倒して、大試練クリアするぜ! おりゃっ!』
再びマサオは一回転して、バンバドロに向けてアクアテールを放った。水をまとった尾がしなりながらバンバドロへ落ちてくる!
バンバドロ「……!」
ズズンッ!
ハウ「やったー?!」
ククイ博士「……いや」
勝ちを確信した野原一家やハウたちの期待とは裏腹に、砂煙の中から現れたのは、アクアテールを喰らっても地面にめり込むだけで平然としているバンバドロの姿だった。
バンバドロ「…………」
しんのすけ「ほうほう」
ヨワシ『なにっ!?』
ハプウ「バンバドロ……10まんばりきじゃ」
バンバドロ「……ッ!!」ギラッ!

842 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/11(日) 20:03:12.35 ID:CVZsSMq50
ドゴッ!!
ヨワシ『え……!』
バンバドロはマサオの尾を跳ね除けると、ぐるりと半回転させてマサオから背を向けた。そして違わずマサオに向けて勢いよく、後ろ蹴りを繰り出した!
ド ゴ ッ ッ ! !
ヨワシ(単)『うわぁぁぁっ!!』
リーリエ「一撃で、マサオさんの群れを……!」
ハウ「散らしちゃったよー!」
ヨワシ(単)『そ、そんなぁ……』
バンバドロ「……!」ブルルッ!
ククイ博士「バンバドロの放つ10まんばりき……恐るべき威力だ」
しんのすけ「10万まんボルト?」
ククイ博士「ボルトじゃなくて、ばりきだよ」
ハプウ「いいことを教えてやろうかの。10まんばりきは、バンバドロの全体重を蹴りに集中させて攻撃するワザじゃ」
ハプウ「そして、バンバドロの平均的な重さは920 kgじゃ。その重さを乗せて、マサオを蹴りつけたのじゃ!」

843 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/11(日) 20:04:29.79 ID:CVZsSMq50
みさえ「きゅ、920kg!? ……って、どのくらいなの?」
ひろし「」ズルッ
ククイ博士「だいたい軽自動車と同じくらいの重さですよ。ポケモンの種類は豊富でも、あそこまで重いポケモンはこのアローラに存在しません」
ひろし「いや、そこらのポケモンにもいないんじゃないか?」
ロトム図鑑「コイツに二度も踏みつけられたが死ぬかと思った」
リーリエ(あの体重で踏みつけられて、よく無事でいられましたね……)
ヨワシ(単)『ど、どうしようしんちゃん……』オロオロ
しんのすけ「しょーがない、戻っていいよ」シュンッ!
ハウ「せっかくのヨワシも、単独じゃバンバドロに勝つのは難しいよねー」
リーリエ「残るのは……カザマさんだけですね」
しんのすけ「カザマくん! レッツラゴー!」ヒョイッ
ジュナイパー『いよいよ僕の出番か!』ポンッ
ハプウ「最後はやはりお主か。マサオに劣らず立派になったのう。さあ、どうバンバドロに立ち向かうつもりじゃ?」
ジュナイパー『しんのすけ! マサオくんの技でダメなら、Zワザだ! くさのZワザで、一気にバンバドロを倒すんだ!』

844 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/11(日) 20:05:30.62 ID:CVZsSMq50
しんのすけ「ブ・ラジャー!」
バッ バッ ブリッ ブリッ パァァッ バァーン!
ピカッ! ゴウッ!!
カザマは Zパワーを 身体に まとった!
ハプウ「ほう、Zワザか!」
カザマが 解き放つ
全力の Zワザ!
ブ ル ー ム シ ャ イ ン エ ク ス ト ラ !
しんのすけ「カザマくん! ファイヤーッ!」
フクスロー『行くぞっ! 一気に倒す!』
カザマがZパワーを周囲へ放出すると、次々と花が咲き乱れていく! そして日光がバンバドロに照射され、どんどん威力を増していく!
パァァァッ!!
バンバドロ「……!」
ドゴォォォン!!
ククイ博士「しんのすけ! 今のZワザは効果は抜群だぜ!」
ひろし「やった?!」

845 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/11(日) 20:07:47.60 ID:CVZsSMq50
ジュナイパー『僕たちの勝ちだ!』
ハプウ「…………」
砂嵐が収まり、戦闘で穴だらけになったり、水たまりができて原型をとどめていないフィールドがあらわになる。
くさのZワザを受けて、誰もがしんのすけの勝利を確信したーーハプウを除いて。
ハプウ「なかなか良いZワザじゃ。バンバドロも驚いておるぞ」
ハプウ「じゃが、これでわしとバンバドロを乗り越えられると思ったら、大間違いじゃ!」ギンッ!
バンバドロ「……ッ!!」ブルルッ!
砂煙が収まると、バンバドロが凛然と仁王立ちしながら、カザマを睨みつけていた。その姿に、全員が仰天した。
ククイ博士「……これは!」
リーリエ「……!」ポカン
みさえ「どういうこと?」
ハウ「エー! Zワザを耐えたのー!」
ひろし「信じらんねぇ……」
ロトム図鑑「もはやバケモノだな」
ひまわり「たい……」

846 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/11(日) 20:08:36.46 ID:CVZsSMq50
ジュナイパー『そ、そんなっ……!』
しんのすけ「ほーほー……」
ジュナイパー『でも、Zワザでも体力を削りきれないなんて……!』
しんのすけ「んーどうしよっかなー……」
しんのすけは腕を組んで困っていると、地面に目が行った。
しんのすけ「…………!」ピーンッ
ハプウ「今度はこっちの番じゃ! バンバドロ、ヘビーボンバーじゃ!」
バンバドロ「……!」ダッ!
バンバドロが駆け出すと、鈍重な身体でありながら跳躍した! そして全身を急回転させながら全体重を乗せてカザマへ襲いかかる!
ハプウ「さぁ、これを喰らえば瀕死は免れんぞ! どうする!」
ひろし「空に逃げても当たっちまうぞ!」
ジュナイパー『うっ、うわっ!』
ド ゴ ッ !
ジュナイパー『……!』
リーリエ「ああっ! カザマさんが!」

847 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/11(日) 20:11:17.06 ID:CVZsSMq50
ククイ博士「いや、あれはーー」
人形「」ドロン
ハプウ「ほう、みがわりか」
ジュナイパー『はっ!』
カザマは、ヘビーボンバーから体勢を整えているバンバドロへ向けて、かげぬいを放った!二つの影の矢が空を切り、バンバドロの影に刺さると爆発を起こした。
ドガンドガンッ!”
バンバドロ「……!」ユラッ
ジュナイパー『まだまだぁっ!』グッ!
シュルシュルシュルッ!
バンバドロ「!」
駆け出そうとするバンバドロの右前足に草が生えて、バンバドロを転ばせる!
バンバドロ「……!」ズシンッ!
ハプウ「む、くさむすびか……! ちと面倒な技を持っておるな」
ひろし「あいつ……俺があげたわざマシンをきちんと使ってるんだな……!」
バンバドロ「……ッ!」ムクッ
ハウ「あれでも倒せないなんてー……」

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