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キモオタ「我輩がおとぎ話の世界に行くですとwww」ティンカーベル「そう」
Part178


403 :◆oBwZbn5S8kKC :2017/02/27(月)01:00:16 ID:kHg
ティンカーベル「は、話すからそんな怒んないでよ…。ほらキモオタ話してあげて、休日何してるかとか…」
キモオタ「そ、そうでござるな…。まず金曜日の晩は一週間頑張ったご褒美にピザとかとって、平日に取り貯めた深夜アニメを見るでござるなwww」
ティンカーベル「そうそう、ピザが無くなったら近所のファミマでジャンボフランクとスパイシーチキンと…適当におにぎり買って夜遅くまで見るんだよ、ね」
ゴーテル「いい歳した大人が休みに浮かれて夜更かしとは…!まぁよい、それで一時くらいに寝るんじゃな?」
キモオタ「いやいやwwwそれくらいはまだ序の口でしてwwwそっから海外ドラマのDVD見たり、時には大体マリカーや桃鉄に興じますぞwww」
ティンカーベル「大体寝るのは明け方だよね!そんで次の日の昼過ぎにもそもそ起きてきてー、またファミマ行ってー」
キモオタ「ジャンボフランクとパンで腹ごしらえをしてwww家に帰って洗濯機回しつつ早売りのジャンプ読みつつネタバレスレに書き込んで…」
ティンカーベル「Youtubeとかニコニコ見てー、そんなこんなしてたら大体夕方になってるから大体近くのガストに行ってー、そんで帰りにゲオでDVD借りてー」
キモオタ「そして帰りのファミマで補充したジャンボフランクをかじってはコーラをグビグビしつつチップス的な菓子をもさぼり夜が更けていくというwww」
ゴーテル「……」
ティンカーベル「あっ、でも次の日出かけるからお風呂入って十二時には寝るよ!ねっ?」
キモオタ「ですぞwww日曜日はアニメイト行ったりゲーセン巡りしたり忙しいですからなwwwまぁ特に予定立てずにぶらついてるでござるけどwwwそのあとは……」
ゴーテル「もうよい」
ティンカーベル「えっ?まだ日曜日の夜何するか話してないk」
ゴーテル「もうよい」

404 :◆oBwZbn5S8kKC :2017/02/27(月)01:02:37 ID:kHg
魔法使い「その辺でいいだろうゴーテル、いくら説教をしたところで過去を変える事は出来んのだから。肝心なのはどう『時間』を説得するかだろう」
ゴーテル「確かにそうじゃが…お前はなんだかんだで甘いのぅ。こういう奴等には厳しいくらいがちょうどいいんじゃい!」
カイ「同感だな、流石にだらしなさ過ぎるからな。マッチ売りもピーターパンも草葉の陰で泣いてんじゃねぇのか?」
キモオタ「ぬぅっ…」
ティンカーベル「うっ…」
ゴーテル(流石に精神的に来るものがあるようじゃな…。まぁ自業自得じゃ、これで少しは反省すればいいんじゃがな)
キモオタ「ティンカーベル殿、全てが終わったら…ちょっと生活見直そうでござる」ヒソヒソ
ティンカーベル「わかった、私もそうしたほうが良いと思う。約束ね」ヒソヒソ
ゴーテル「さて、『時間』をどう説得するかはキモオタに任せるとして…。ワシからの説明はこれで終わーー」ガタッ
キモオタ「むっ?どうしたでござるかゴーテル殿?突然立ち上がって……」
魔法使い「この感覚は…!お前たち!今すぐにゴーテルの背後に!」バッ
ティンカーベル「まさか襲撃!?早くない!?」
キモオタ「ちょ、突然そんなこと言われてましても…!」ドタバタ
カイ「ヤベェぞ…!確かにデカイ魔力を感じる…!そっちの壁の向こうだ…!」スッ
ドンッ! ゴゴォォォッ!
キモオタ「ぶひいぃぃっ!壁が一瞬で焼き払われて…!」
スタッ
アリス「やぁ、魔法使いにゴーテルも一緒か。ボクと戦う為の作戦でも考えていたのかい?」スッ
ゴーテル「……問題児の登場じゃな。全員、気ぃ抜くでないぞ…!」ググッ

405 :◆oBwZbn5S8kKC :2017/02/27(月)01:06:55 ID:kHg
アリス「問題児とは随分な言い草だな、ボク自らわざわざ出向いたっていうのに」クスクス
キモオタ「アリス殿…!我々を追って来たのですな…!」
アリス「まぁ否定はしないけど、今の目的は君じゃあない。そっちの魔女たちだ」ヒュン
キモオタ「なんですと…!?」
スタッ
アリス「君たち魔女を生かしていては何かと面倒だからな、消しズミになってしまえ」スッ
カイ「クソッ、また例の瞬間移動か!」
魔法使い「火打石…!来るぞゴーテル!火炎系の魔法具を持っている!」
ゴーテル「……っ!」
アリス「間に合わないよ、魔力を持っていようと所詮は老婆。ボクの炎からは逃れられない」カチカチッ
ゴゴゴォォッ!!
ティンカーベル「あぁっ!ゴーテル!」
アリス「フフッ、老婆を焼き殺すなんて他愛も無い事だ…。……っ!」
ゴーテル「この程度で勝ち誇られても反応に困るのぅ、アリスや?」
メラメラメラ スッ
ゴーテル「老婆だろうと魔力さえ持っていれば魔女じゃい。避けずとも攻撃を防ぐ手段などいくらでも思いつくわい」
アリス「……防御壁か。驚いたな、君は植物を扱うしか能がないと思っていたのに、身を守る事にもたけていたなんてな」
ゴーテル「フォッフォッフォ、甘いのぉお前は。ワシは【ラプンツェル】のゴーテル…いいや、一人の母じゃぞ?護ることに関してはおとぎ話の世界でも五指に入るわい!」
ゴーテル「例え一国の軍が攻めてこようとドラゴンが襲い来ようと天地が崩れようと…ワシはラプンツェルを護る事ができるようにしとるんじゃ。お前の拙い攻撃なんぞ屁でもありゃあせんわい!」

406 :◆oBwZbn5S8kKC :2017/02/27(月)01:07:45 ID:kHg
アリス「へぇ、それはすごいね。少しばかり舐めていたかもしれないな」クスクス
ゴーテル「お前が何をしにここに来たのかは大体察しが付くがの、こっちとしてもただ傍観しているわけにもいかんのでな」スッ
アリス「そうか、まぁ防御壁で防がれるなら魔力の底上げをすればいいだけの話だ」
カツンカツンッ
カイ「あの靴は…!ばーさん!アリスが履いてる靴は魔法具の威力を増幅する!用心してくれ!」
ゴーテル「厄介じゃな…じゃがどんな攻撃であろうと防ぐだけじゃわい!護る相手が可愛い可愛い我が娘じゃないのが残念じゃがなぁ!」ババッ
ゴーテル(とはいえ…ワシも本来の魔力を保持しておるわけじゃない、どこまで持つか正直なところわかりゃせんな…)
アリス「あくまで諦めずに立ち向かうか。いいね、どこまで耐えられるか見物だなゴーテル」カチカチッ
ボボボォォッ!!
アリス「さぁ防御壁を張ってみなよゴーテル、相手をしてやるかrーー」
キモオタ「ちょwww我輩の存在を忘れてはおりませんかなwwwアリス殿www」シュタッ
ビュオンビュオンッ
カイ「あの長い棍は…孫悟空の如意棒か!?」
魔法使い(棍を振り回してあれだけの火炎を打ち消すか。どうやらキモオタ、おはなしサイリウムを使いこなしておるようだな)
キモオタ「ドゥフフwwwこの豚に茶々入れられるようでは底が知れますぞwwwさぁ続きを始めるでござるよwww」
アリス「…やっぱり、君は邪魔だなキモオタ。死に急ぐって言うなら相手してやるのも悪くは無い」スタッ
キモオタ「コポォwww死に急いでいるわけではござらんが、ぜひとも相手してもらいますぞwww」
ビュバッ

407 :◆oBwZbn5S8kKC :2017/02/27(月)01:13:15 ID:kHg
今日はここまで 次回に続きます
今回はなんか書き方色々悩んじゃってあんまり進まなかったけど次回は何がなんでも進むはず!
別れの時、近し…?

408 :名無しさん@おーぷん :2017/02/27(月)01:27:37 ID:ZpY
おやすみなさい!そしてお疲れ様です!
次回楽しみにしています!

409 :名無しさん@おーぷん :2017/02/27(月)01:34:07 ID:dcP
いちおつおやすみー!
>>399ティンクのセリフがキモオタになってますぜw
なんのかんの言ってもキモオタなら時間殿の信用得られると思うのだよ

412 :◆oBwZbn5S8kKC :2017/02/28(火)00:18:02 ID:KdF
『カーチャンに送る写真』
キモオタ「さて、どうしたもんでござるかねぇ…」
ティンカーベル「んー?なんか浮かないキモイ顔してるけどなにか悩みごとでもあんの?私でよかったら話聞いてあげるよ!」
キモオタ「ちょwww『浮かない顔』でいいでござろうwww実は少し困ったことになりましてな、我輩の母上殿が絡んでいるのでござるが…」
ティンカーベル「キモオタのお母さん?そういえば最近よくメールしてくるよね?」
キモオタ「そうですぞwww最近スマホを購入したらしくちょくちょくメールしてくるのでござるwwwそこで我輩、少しは母上殿を安心させようと先日のバレンタインの戦利品の写真を添付したのでござるよwww」
キモオタ「すると母上、思ったより喜びましてなwww全て義理チョコだという事は見抜かれたのでござるが、我輩に友達が出来ているという事を喜んでくれたようでwww」
ティンカーベル「キモオタ、現実世界には友達いないもんねぇ…」
キモオタ「そして母上、我輩と友達が一緒に写っている写真が見たいなんて言いだしましてなwww我輩としても母上が喜ぶのならばと皆と写真を撮ってきたのでござるが……」
ティンカーベル「撮ってきたなら送ればいいじゃん?なにを迷う必要があんのさー」
キモオタ「そう言うのならばこの写真を見るでござるよwww我輩とシンデレラ殿でござるwww」スッ
ティンカーベル「……なんか、改めて写真で見るとシンデレラがお姫様のコスプレしてる人に見えるね、完全にコスプレイヤーだよこれ」
キモオタ「そうなんでござるよwww衣装が現実離れしてますからなwwwラプンツェル殿と撮った写真などなおのこと酷いですぞwww」スッ
ティンカーベル「うわー……ラプンツェル、髪の長さがもうありえないくらい長いから完璧にコスプレにしか見えない」
キモオタ「シェヘラザード殿や赤ずきん殿なんかコスチュームが独特でござるからどう足掻いても私服に見えないでござるしwww」
ティンカーベル「裸王なんかもうただのボディービルダーだしねこれ、桃太郎もなんか映画村とかで時代劇コスしてる人だもん。みんな服装が現実世界とは違うからなぁ…」
キモオタ「ドロシー殿は写真に撮られるのは恥ずかしいと断られてしまいましたしなwww逆に赤鬼殿なんかノリノリでポーズまで取ってくれましたぞwww」
ティンカーベル「いやいや、この写真は特殊メイクとかで誤魔化せるレベル超えてるよ!あっ、司書さんなら大丈夫なんじゃない?服だって現実世界のだしそもそも日本人だし!違和感ないよ!」
キモオタ「ヘンゼル殿の許可がおりなかったでござるwwwヘンゼル殿とグレーテル殿は比較的普通の服装でござるがロリショタを友人として紹介するわけにはwww」
ティンカーベル「駄目じゃん!もー、じゃあ仕方ないから私の写真を送るといいよ!それで解決!」
キモオタ「それ結局、風景写真を送ることになるのではwww」コポォ
後日、キモオタは結局みんなの写真をそのままカーチャンに送った
ボッチの息子に友達が出来た事を大いに喜んでくれたが、やはりコスプレイベントの写真だという誤解を与えてしまった

414 :名無しさん@おーぷん :2017/03/01(水)02:58:39 ID:oST
乙です
ss読み始めて早2年…人魚姫辺りからだったっけなぁ…それがもう最終決戦か
何か感慨深いような、寂しいような…
最後まで楽しませてもらいます!

422 :◆oBwZbn5S8kKC :2017/03/06(月)01:20:18 ID:BET
アリス「お前も懲りない奴だ、先の戦いでボクには敵わないって思い知っただろう」
キモオタ「ドゥフフwww確かにお主は強いでござるが、それでもワンチャンある限り我輩は立ち向かいますぞwww」ビュンビュン
アリス「チャンスなんか無いさ。ボクはいつだってお前の死角から攻撃できる、いい加減学習しなよ」ヒュンッ ザシュッ
キモオタ「ぬうぅぅん!緊急回避ぃぃぃっ!!」ズサーッ
アリス「考えが浅いな。如意棒を振り回していれば近寄れないとでも思ったか?そんな物、ボクには止まって見えるんだよ。キモオタ」
キモオタ「ほうwww止まって見えるという割にはショボイ攻撃ですなwwwこの程度の攻撃で我輩を倒すなど片腹大激痛ですぞwww」キリッ ズキズキ
アリス「血を流しながら言われても説得力がないよ。まぁその強がりがどこまで続くか見届けてやろうか」シュタッ
キモオタ「ブフォwww強がりとは何のことでござるか?wwwこれは余裕というもんでござるwww」シュバッ
ガキィィン
ティンカーベル「ゴーテル!この隙に魔法使いとカイを連れて別世界に逃げて!」スイスイーッ
カイ「待てよ、やっぱり俺も戦うぜ。手負いだっつっても頭数くらいにはなるだろ……っておい!放せゴーテルばーさん!おいっ!」ジタバタ
ゴーテル「まったく、油断も隙も無い小僧じゃな…」ガシッ
魔法使い「カイよ、手負いのお前と魔力の枯渇した私なんぞ容易く捕えられて盾にでもされるのがオチだ」
カイ「クッソ…!情けねぇ…!」ジタバタ
魔法使い「お前も私もやれるだけのことはやった。これ以上出来る事は無かろう、ならばあとはキモオタ達に託すべきだ」
カイ「そりゃあ…そうだけどよぉ……」
ゴーテル「待っておれ、今すぐに別世界へのゲートを……」ブツブツ

423 :◆oBwZbn5S8kKC :2017/03/06(月)01:22:45 ID:BET
アリス「世界移動はさせないよゴーテル。君たちにはもう一つ役に立ってもらいたいんでね」ヒュッ
ヒュンッ
ゴーテル「……っ!」
キモオタ「ファッ!?しまったでござる…!ゴーテル殿ォォ!!」ダダッ
ティンカーベル「食い止められなかった!?ゴーテル!なんとか逃げてぇぇ!!」ピューッ
ゴーテル「クゥ、無茶言いよるわい…!」バッ
アリス「どんな優秀な魔女だろうと不死ってわけじゃない。その上老婆だ、その身にナイフを突き立ててやれば命を奪うなんて事は……容易い」シュバッ
ザクッ!!
キモティン「えっ…!?」
アリス「……足掻くね。まさかその身を犠牲にするなんて思わなかったよ、千変万化の魔法使い……!」ギリッ
魔法使い「フ、フッ…そう褒めるでない。お主の言うとおり、単なる足掻きなのでな…そう、最後の足掻きだ」ボタッボタッ
カイ「ばーさん…!」
ゴーテル「なん…じゃと……!?」
魔法使い「詠唱を…止めるでないゴーテル…!そう長くは止められん…!」ゼェゼェ
ゴーテル「う、うむ…!」ブツブツブツ
魔法使い「さぁアリスや、どうする…?私なんぞを突き刺したばっかりに身動きがとれぬようだな…」ボタボタッ
アリス「クッ、こいつ突き刺さったナイフごとボクの腕を…!自ら命を捨てるつもりか…!?」
魔法使い「解っておらんようだなアリス…ゴーテルを刺そうが私を殺そうが何の意味もありはしない…。何故ならお前の野望を食い止めるのはこんな老いぼれではないからだ」
アリス「……!」
魔法使い「見誤ったなアリスよ。キモオタもティンカーベルも、そして各地に散らばる仲間達…彼等の闘志は死んでなどおらんぞ?」

424 :◆oBwZbn5S8kKC :2017/03/06(月)01:24:53 ID:BET
ゴーテル「…よし、完了じゃ!これでいつでも別世界へ渡れるでな…!」
アリス「…予定は狂ったけど構わない。このまま魔法使いを殺してしまえば結果は同じだ…!」
カイ「…っとぉ、ばーさん共が気合見せてんだ。俺だけぼーっと見てるってわけにはいかねぇんでなぁ!」ヒュッ
バシィィッ
アリス「チッ、鬱陶しく足掻くじゃないか死にぞこない共…!」ギロリ
カイ「少しは見せ場作っておかねぇと後で家族に笑われちまう。そう言うのは俺の役回りじゃねぇんでな」クックッ
ティンカーベル「よーしっ!アリスが魔法使いから離れたよ!私達で一気に叩こう!おらぁー!」ピューッ
キモオタ「ガッテン承知ですぞ!」ドスドスドス ビュンビュン
アリス「まぁいい、あいつらを逃がしたところで…結果は同じだ。結局、最後にボク達が立っていればそれでいい」ヒュッ
ガキィンッ ビュンビュン キィン
ゴーテル「魔法使い、立てるかの?キモオタ達がアリスを抑えておる間に、さっさと逃げてしまうぞ」
カイ「俺が肩を貸す。素人目でも明らかにやばいだろその傷は、さっさと治療しねぇと」
魔法使い「すまぬ。だが、逃げる前にひとつだけ…二人に伝えておかねばならん事がある」ヨロッ
ゴーテル「何を言っとるんじゃ!お主、控え目に言って死にかけじゃぞ!?」
魔法使い「わかっておる…。それにこれは私の推測、仮説にすぎない不確かな考えだ……だが」
魔法使い「私の考えが正しければ…あの二人に、キモオタ達に希望を与えられるかもしれん…」ヨロッ

425 :◆oBwZbn5S8kKC :2017/03/06(月)01:26:48 ID:BET
魔法使い「キモオタ…!ティンカーベル…!」ヨロッ
ティンカーベル「えぇーっ!?なんでまだいるの!?早く逃げてって!あんまこっち余裕ないよ!こうなったら私が無理やり…」
キモオタ「待つでござる、魔法使い殿のことでござるから何か考えがあっての事。我々に伝えたい事があるのでは…?」ババッ
魔法使い「これは仮説だ、確かな情報ではない。だが…だが聞いておいてほしい」
アリス「……」ギロリ
魔法使い「お前たちは重々承知だろうが…おとぎ話の世界は現実世界の者に忘れられれば消えてしまう。そして、物語を動かす重要人物や主人公が消えたり死んでしまっても…同様だ」
魔法使い「ならば、その逆はどうなる…?」
キモオタ「逆…?それは一体どういう事d」
ティンカーベル「……あぁっ!?そっか…!そういう事なんだ…!それなら……!」
アリス「チッ、最後の最後まで目障りな老いぼれだ。やっぱり今ここで……」スッ
キモオタ「何が何だかわからんでござるがそれだけは阻止しますぞぉ!」ガキィン
魔法使い「ティンカーベルよ、お主は理解したようじゃな。ならばもう…恐れる事はあるまい」
ティンカーベル「うん…!ありがと、ありがとね魔法使い!」
ゴーテル「そこまでじゃ魔法使い、もう十分伝わったじゃろ。それ以上は本当に命にかかわる」
魔法使い「わかっている。…これで私の役目は本当に終わった、もう思い残すことなど無い」

426 :◆oBwZbn5S8kKC :2017/03/06(月)01:30:43 ID:BET
ゴーテル「キモオタよ、悪いがワシ等はもう行くでな。協力できるのはここまでじゃ、なんだかんだでお前たちならば大丈夫だと信じとる!よいな!」
キモオタ「ガッテン!お任せあれ、でござるよ!」シュバッ
カイ「妹と弟、あいつら大概だからよぉ…まぁ死なねぇように見てやってくれよ、ティンカーベル」
ティンカーベル「任せて!だからカイは安心して逃げていいからね!」ピューッ
ゴーテル「うむ、では退散じゃ…!」ブワッ
ヒュンッ
キモオタ「ふぅ…これでなんとか三人を逃がす事が出来ましたな、被害は甚大でござったが…ここからが本番ですぞ!」
ティンカーベル「そうだよね!っていうか、まんまと逃げられてるとかアリスも大したことないよね!バーカバーカ!」プークス
アリス「フッ、フフフッ……相変わらずお前たちは呑気だね」
ティンカーベル「はぁー!?何その負け惜しみ!魔法使いやゴーテルを倒してこっちの戦力を削ろうって考えてたんだろーけど無駄に終わって残念でしたー!」ベロベロー
アリス「何も知らずに挑発なんかして、馬鹿に見えるぞティンカーベル」クスクス
ティンカーベル「はぁん!?馬鹿じゃないし!」イラァ
アリス「いいや、馬鹿だよ。魔法使い達が逃げようと、お前たちが何を企もうと…【雪の女王】の世界でボクを止められなかった時点で、もう勝負はついていたんだよ」ゴソゴソッ
アリス「ボクはもう勝利のカギを手に入れた。魔法使い達を目の前で殺せばうまくお前の心を折れるだろうと思ったけど、そもそもそんな小細工に頼る必要なんかないんだよ」
アリス「お前達お得意の友情だの絆だの信頼だの、あるいはおはなしウォッチだのおはなしサイリウムだの…そんなものはもう意味を成さない無意味なものだ」スッ
カランッ
アリス「どんなに優れた魔法具でも…この『魔法のランプ』の前では何もかも霞んでしまうからな」フフッ

427 :◆oBwZbn5S8kKC :2017/03/06(月)01:34:16 ID:BET
キモオタ「あ、あれが魔法の…!」
ティンカーベル「ランプ…!もう奪ってたなんて…!じゃあシェヘラザードは!?」
アリス「ハハッ、いい顔をするじゃないか二人とも。シェヘラザードは今頃、国王に自作のおとぎ話でも聞かせているんじゃあないか?空の向こうの、ずっとずっと高い場所でね」
キモオタ「ティンカーベル殿!【アラビアンナイト】の世界には!?」バッ
ティンカーベル「……。……駄目!そもそも世界移動の門が開かない!つまりもう【アラビアンナイト】の世界自体が存在しないってことで…!」
キモオタ「ぬぅ…やはり連絡が付かないという事はそう言う事でござったか…!」クッ
アリス「長かったよ、長かった。【アラジンと魔法のランプ】に厄介な結界が無ければもっと楽だったんだけどな。でももう、ようやく苦労が報われた」
アリス「ボクはこの魔法のランプの力を使い、願いを叶える」スッ
キモオタ「うおおおぉぉぉっ!させませんぞぉぉぉぉぉ!!あれって確かこすられたらアウトでござるよね!?」ドタドタドタ
ティンカーベル「うん!アウト!逆に言えばアリスがランプをこする前に奪っちゃえばいいんだよ!おらぁーっ!」ピューッ
ウオオオォォ
アリス「…お前たちとは不本意ながら長い付き合いになるけど、そのがむしゃらにやれば解決するかもっていう考えは捨てるべきだとボクは思うな」
アリス「間に合う訳がない、間に合わせるわけがないだろう。ボク達は今この瞬間の為に様々な苦難を乗り越えてきたんだ」スッ

428 :◆oBwZbn5S8kKC :2017/03/06(月)01:36:46 ID:BET
スッスッ
アリス「さぁ…出でよランプの魔神!そしてボクの願いを叶えろ!」バッ
ゴゴゴゴゴゴゴ
キモオタ「ぬぅっ…間に合わなかったでござるか!」
ティンカーベル「うぅ…まだ、まだだよ!まだなんとかなる!考えて考えて!」
アリス「無駄だ、全ての世界はもうボクの手中にある。もう諦めてボクの望みが叶うのを指をくわえてみているといい」
ズモモモモモ ブシャーッ
キモオタ「ファッ!?ランプから暗雲が吹き出しましたぞ!?」
ティンカーベル「あっ、見て!暗雲の向こうに何かいる…きっとあれが魔神だよ、ランプの魔神!」
魔神「……我、魔法のランプに封じられし魔神也。ランプの所有者となり、我の主人となった者は……汝であるか?」ゴゴゴゴゴ
アリス「そうだ、ボクはアリス。お前の主人だ」
魔神「御意。主は望んでランプの所有者となったと見受ける、そのランプがどういったものなのか説明が必要であろうか?」
アリス「必要無い。お前はただ、ボクの願いを叶えればそれでいい」
魔神「御意。では…主よ、我は汝の願いを三つ叶えよう。どのような望みであろうと、その手に収めてみせましょう」
魔神「大海を埋め尽くす程の財産だろうと、一国の王など目ではない神にも匹敵する名声だろうと、この宇宙全てを牛耳る事が出来る圧倒的な力であろうと…我は主に差し出す事が可能です」
魔神「我は主のしもべ、どのような願いでもなんなりとお申し付けを。さぁ、主…第一の願いをお聞かせください」