神様「神様だっ!」 神使「神力ゼロですが・・・」
Part48
309: ◆8YCWQhLlF2 :2016/09/14(水) 23:35:52 ID:d4M6/tPI
神使「C子さん、事情は大体把握しています」
C子「折角で悪いけど・・・ もう神宮でもどうにもならないの」
神様「犬ころ」
神使「はい」
神様「明日神宮に連絡して、よわよわ稲荷の廃社手続きに不備がないか徹底的に洗い出すように言ってくれ」
神使「廃社申請書類ですか?」
神様「あぁ、徹底的にだ。 どんな小さなミスも見逃さないように念を押せ」
神使「はぁ・・・」
C子「ちょ・・・神ちゃん!?」
310: ◆8YCWQhLlF2 :2016/09/14(水) 23:37:21 ID:d4M6/tPI
神様「もう一つ、おらおら神社の神宮との包括契約の解除申請についても調べ直すように手配しろ」
神使「分かりました。 法規室にチェックしてもらいます」
神様「神様機構の長官でも内宮神の名でも何でも使え」
神使「そこまでですか!?」
神様「善良な神社が廃社になった。 絶対に許せない」
神使「・・・・・・」
神様「神宮が許可を出さなければこんな事にはならなかった。 神宮の責任が一番重いことを一緒に伝えておけ」
神使「承知いたしました」
神様「明日中に何が何でも申請不備を見つけ出して結果を出させるんだ」
神使「はい」
C子「・・・・・・」
311: 以下、名無しが深夜にお送りします :2016/09/15(木) 20:36:19 ID:eqCljvxA
神ちゃん頑張れ
312: ◆8YCWQhLlF2 :2016/09/15(木) 22:47:44 ID:02jH5Q.c
神様「さてと、暴露ついでにもう一つ話しておく事がある」
巫女B「もう一つ?」
神様「犬ころ、狛犬になれ」
神使「はい」ボンッ
C子「!?」
巫女A「え!?」
巫女B「うそ!」
313: ◆8YCWQhLlF2 :2016/09/15(木) 22:48:56 ID:02jH5Q.c
神様「こいつは神宮の犬ころ」
神使「・・・神宮所属の狛犬で神使と申します」ボンッ
巫女B「うわっ! 人の姿に戻った!」
神様「そして、私は内宮神籍の神。 名をかわゆい神ちゃーーー」
巫女B「すごーい! 神使さんって本当にいたんだ〜」
C子「神使って、伝説上の存在かと思っていました」
神様「あの・・・」
巫女A「あっ、ごめんね神ちゃん」
巫女B「神使さんとお知り合いなんて神ちゃん何者?」
神様「いや・・・ だから神宮の神・・・」
C子「・・・・・・」
314: ◆8YCWQhLlF2 :2016/09/15(木) 22:49:44 ID:02jH5Q.c
巫女B「嫌だな〜 神ちゃん、そんなの冗談でも言っちゃダメだよ。 神さまに失礼だよ?」
神様「本当なの! 神宮の神なの! かわゆい女神なの!」
巫女A「またまた〜 相変わらず面白いんだから」
神様「よ〜し! 証拠だ! 証拠を見せてあげる」ズカズカ
ギィ
神様「我、神体の神力を解放す!」
ポワポワ
315: ◆8YCWQhLlF2 :2016/09/15(木) 22:50:50 ID:02jH5Q.c
C子「!?」
巫女A「ご神体が光ってる!」
神様「どう? 信じてもらえた?」
巫女B「神ちゃんが、神宮の神さま!?」
巫女A「本当に!?」
神様「うん」
C子「そんな・・・ !!」ハッ
C子「」フカブカ
巫女A・B「」フカブカ
神様「あ〜 そういうのやめて? 苦手だから」
神使「神様は堅苦しいのが苦手なので、今まで通りダメ巫女という体で接してあげて下さい」
神様「お前、一言余計なんだよ」ゲシッ
316: ◆8YCWQhLlF2 :2016/09/15(木) 22:51:57 ID:02jH5Q.c
巫女A「でも、神って普通姿を見せないって聞いた事が・・・」
神様「・・・・・・わ、私は特別なの」
神使「神と言っても自身の神力が使えませんので、姿を消す事が出来なーーー」
神様「アッチョー」ゲシッ
神使「痛っ!」
C子「・・・・・・」
巫女B「でも、おらおら神社で巫女舞を・・・」
巫女A「巫女の作法も完璧だったし・・・」
神様「優秀な神は巫女の仕事も完璧にこなせるの!」
神使「神宮が誇るダメ神なので、巫女の仕事しか任せてもらえないんでーーー」
神様「お前! 黙ってろや!!」ゲシッ ゲシッ ゲシッ
神使「痛っ! 痛いですよ、神様!」
317: ◆8YCWQhLlF2 :2016/09/15(木) 22:52:38 ID:02jH5Q.c
C子「・・・・・・」ジトー
巫女A「・・・・・・」ジトー
巫女B「・・・・・・」ジトー
神様「うっ! なにこの突き刺さる“こいつ本当に神かよ〜”な視線・・・」
神使「・・・・・・」ジトー
神様「なんで犬ころまで半信半疑なんだよ!」
318: ◆8YCWQhLlF2 :2016/09/15(木) 22:53:30 ID:02jH5Q.c
神使「しかし神様、正体までばらしてどうされるんですか?」
神様「みんなの願いを聞いちゃったからね〜」
C子「え?」
神様「C子さん、巫女ちゃん達、それからここに来た沢山のお客さんの願い・・・」
神様「こここまで大勢の人が一つのお願いをしてるんだ・・・ 叶えないなんて神失格だと思う訳よ」
神使「しかし、さすがに今回ばかりは神宮の力を使っても・・・ 民間の契約絡みですから証拠が・・・」
神様「そこで、これだよ」
ポワポワ
319: ◆8YCWQhLlF2 :2016/09/15(木) 22:54:56 ID:02jH5Q.c
神使「ご神体・・・」
神様「そう」
神使「“事の顛末を全て見てきたもの”というのはご神体の事ですか・・・」
神様「神体は絶対に嘘はつかない」
神使「しかし、さすがに神体の力を証拠にするのは・・・」
神様「神宮へ説明するのはこれで十分だ」
神使「神宮は良いとしても、一般的には・・・」
神様「ふふふっ・・・ その為にあるのが神罰なのだよ、神使君や」ニヤッ
320: 以下、名無しが深夜にお送りします :2016/09/16(金) 00:56:15 ID:.b8amImA
神使役得過ぎるよな
おつ
321: ◆8YCWQhLlF2 :2016/09/17(土) 06:42:32 ID:.GkW9/GU
ーーー翌日・廃神社
テクテク
?「ここか・・・」
ギィ
?「誰かいる〜?」
神様「後ろ」ヌゥ
?「うわっ! ちょっとビックリさせないでよ!」
神様「めんごめんご、 悪いね呼び出して」
?「本当だよ、すごく疲れたんだけど・・・」
神様「エキノコックスも年だもんなぁ」
?「狐神だコラ」ゲシッ
神様「あうっ」
322: ◆8YCWQhLlF2 :2016/09/17(土) 06:43:48 ID:.GkW9/GU
狐神「で、どうしたの? あんたが呼び出すなんて珍しい」
神様「ちょっと見てもらいたい物があって、一緒に来てくれる?」
狐神「私、長旅から到着したばかりなんだけど・・・ お茶くらい出してよ」
神様「あ? ココ廃神社だぞ? 六畳の本殿だけで台所なんかねーよ」
狐神「あんた、相変わらず狭いところ好きね」
神様「お前みたいに金持ちじゃねーんだよ! 従一位狐神さんよ〜」
狐神「はいはい、ごめんなさいね」
323: ◆8YCWQhLlF2 :2016/09/17(土) 06:44:44 ID:.GkW9/GU
神様「・・・・・・」
狐神「?」
神様「・・・お前ここまでどうやって来たの?」
狐神「普通に電車に乗ってきたけど」
神様「え!? その格好で?」
狐神「か、神なんだから外出する時だってそれなりの格好じゃないとダメでしょ」
神様「凄い注目浴びなかった?」
狐神「・・・・・・」
324: ◆8YCWQhLlF2 :2016/09/17(土) 06:46:16 ID:.GkW9/GU
神様「何時代からタイムスリップしてきたんだよ・・・」
狐神「電車に乗って移動するなんて初めてだったから・・・///」
神様「よくここまで一人で来れたな」
狐神「うちの巫女にそこまで一緒に来てもらった・・・」
神様「あっ、そうなんだ」
狐神「こんな遠くまで来るなんて100年ぶりだし」
神様「でも、その格好はさすがの私でも引かざるを得ないんだけど・・・」
狐神「・・・///」
神様「私のジャージ貸そうか?」
狐神「うん」
325: ◆8YCWQhLlF2 :2016/09/17(土) 06:49:29 ID:.GkW9/GU
ーーー巫女カフェ
カランコロン
神様「ども〜」
C子「あっ、神ちゃん」
狐神「お邪魔する」
C子「? 神ちゃん、そちらの方は?」
神様「エキノコックス」
狐神「狐神だ! ちゃんと紹介しろ!」ゲシッ
神様「あうっ」
C子「えっ!?」
326: ◆8YCWQhLlF2 :2016/09/17(土) 06:52:43 ID:.GkW9/GU
狐神「私は、あいあい神社の主神で従一位の狐神という」
C子「従一位って・・・」
巫女A「まさか、神さま!?」
巫女B「私、神さまって始めてお会いしました!」
狐神「普段は姿を見せぬからな、無理もない」
C子「」フカブカ
巫女A・B「」フカブカ
狐神「そんなに畏まらなくても大丈夫だ。 楽にしてくれ」
神様「・・・・・・」
狐神「ん? あんたは正体話してないの?」
神様「昨日話したつもりなんだけど・・・ あれ? おかしいなぁ?」
狐神「・・・・・・」
327: ◆8YCWQhLlF2 :2016/09/17(土) 06:53:36 ID:.GkW9/GU
狐神「しかし、随分と変わった所だな・・・」キョロキョロ
巫女B「狐神さま、ジャージ姿だね」ボソッ
巫女A「やっぱり今時の神さまって着る服も現代に合わせるんだね」ボソッ
狐神「・・・・・・」
神様「ぷっ」ニヤニヤ
狐神「!!」ゲシッ
神様「あうっ」
328: ◆8YCWQhLlF2 :2016/09/17(土) 06:55:46 ID:.GkW9/GU
狐神「で! 何を見せてくれるんだ?」
神様「ちょっと神体を見てもらいたくって」
狐神「神体?」
神様「うん。 五年分くらいの記録をサラッと覗いてくれる?」
狐神「五年分って・・・ そんな簡単に言われても」
神様「あ? そのくらい一瞬で出来るだろ?」
狐神「あんたみたいに、どの神体もほいほい扱える訳じゃないんだから・・・」
神様「大丈夫だって、ちょっと覗いてみ?」
狐神「へいへい」
ギィ
狐神「へぇ〜 結構古そうな神体だね」
神様「800年くらいかな〜?」
329: ◆8YCWQhLlF2 :2016/09/17(土) 06:57:02 ID:.GkW9/GU
狐神「じゃぁ早速。 神体の神力を解放する」
ポワポワ
狐神「おっ、稲荷系のご神体じゃん。 私の神力によく馴染んで心地いい♪」
神様「だから言っただろ?」
狐神「神体よ、我が望みを受け答えたまえ!」
ポワポワ ポワポワ
狐神「・・・・・・」
神様「どう?」
狐神「これ・・・ 本当なのか?」
神様「お前のお膝元である稲荷の分社がこんな仕打ちを受けちゃったの」
狐神「・・・・・・」
330: ◆8YCWQhLlF2 :2016/09/17(土) 06:58:00 ID:.GkW9/GU
神様「酷くない?」
狐神「久しぶりに不愉快だな」
神様「しかも、こんなに強い皆の願いを無視する訳にはいかんでしょ? “神”ならば」
狐神「そうだな、神としての腕の見せ所だな」
神様「よし! その調子!」
狐神「でも、おらおら神社はギッタンギッタンにするとしてよわよわ稲荷はどうする気?」
331: ◆8YCWQhLlF2 :2016/09/17(土) 06:59:18 ID:.GkW9/GU
神様「それは〜」サササッ
狐神「なによ、急に寄ってきて気持ち悪い・・・」
神様「再建させるに決まってんじゃん」ボソッ
狐神「はぁ!?」
神様「声でけーよ! みんなに聞こえちゃうだろ?」シーッ
狐神「ゴメン。 でも、再建って・・・」ボソッ
神様「稲荷系の神社だよ? お前の管理社だよ?」
狐神「だから?」
神様「お前の金で再建させるのが筋だろ」
狐神「・・・・・・」
332: ◆8YCWQhLlF2 :2016/09/17(土) 07:00:39 ID:.GkW9/GU
神様「本当は私が自腹で再建したいんだけどさぁ〜 この前別の神社を復興させて金無いんだよ」
狐神「あんたが自腹で!?」
神様「だから、うるせーって!」
狐神「あっ、ごめん」ボソッ
神様「1億円もかかっちゃってさぁ〜 60年のローン組んだし」
狐神「え、偉いじゃん・・・」
神様「金に縁の無い私がだよ? 主神でもない神社を自腹で建て直したんだよ?」
狐神「・・・・・・」
333: ◆8YCWQhLlF2 :2016/09/17(土) 07:02:55 ID:.GkW9/GU
神様「この神社は何系?」
狐神「稲荷」
神様「お前は何系?」
狐神「・・・稲荷」
神様「ご神体は?」
狐神「・・・・・・稲荷」
神様「再建するのは?」
狐神「・・・・・・・・・稲荷?」
神様「さすが、稲荷の頂点、狐神だ!」カッ カッ カッ
狐神「ハァ〜・・・ 分かったわよ。 なんとかする」
334: 以下、名無しが深夜にお送りします :2016/09/17(土) 12:01:30 ID:Cvrp4lUs
乙 やっぱ神ちゃん最高だわ
335: 以下、名無しが深夜にお送りします :2016/09/17(土) 21:21:54 ID:5lyd4eFk
乙
いいぞぉ!神のパワーでおらおら神社を消し去ってしまえー!
神使「C子さん、事情は大体把握しています」
C子「折角で悪いけど・・・ もう神宮でもどうにもならないの」
神様「犬ころ」
神使「はい」
神様「明日神宮に連絡して、よわよわ稲荷の廃社手続きに不備がないか徹底的に洗い出すように言ってくれ」
神使「廃社申請書類ですか?」
神様「あぁ、徹底的にだ。 どんな小さなミスも見逃さないように念を押せ」
神使「はぁ・・・」
C子「ちょ・・・神ちゃん!?」
310: ◆8YCWQhLlF2 :2016/09/14(水) 23:37:21 ID:d4M6/tPI
神様「もう一つ、おらおら神社の神宮との包括契約の解除申請についても調べ直すように手配しろ」
神使「分かりました。 法規室にチェックしてもらいます」
神様「神様機構の長官でも内宮神の名でも何でも使え」
神使「そこまでですか!?」
神様「善良な神社が廃社になった。 絶対に許せない」
神使「・・・・・・」
神様「神宮が許可を出さなければこんな事にはならなかった。 神宮の責任が一番重いことを一緒に伝えておけ」
神使「承知いたしました」
神様「明日中に何が何でも申請不備を見つけ出して結果を出させるんだ」
神使「はい」
C子「・・・・・・」
311: 以下、名無しが深夜にお送りします :2016/09/15(木) 20:36:19 ID:eqCljvxA
神ちゃん頑張れ
312: ◆8YCWQhLlF2 :2016/09/15(木) 22:47:44 ID:02jH5Q.c
神様「さてと、暴露ついでにもう一つ話しておく事がある」
巫女B「もう一つ?」
神様「犬ころ、狛犬になれ」
神使「はい」ボンッ
C子「!?」
巫女A「え!?」
巫女B「うそ!」
313: ◆8YCWQhLlF2 :2016/09/15(木) 22:48:56 ID:02jH5Q.c
神様「こいつは神宮の犬ころ」
神使「・・・神宮所属の狛犬で神使と申します」ボンッ
巫女B「うわっ! 人の姿に戻った!」
神様「そして、私は内宮神籍の神。 名をかわゆい神ちゃーーー」
巫女B「すごーい! 神使さんって本当にいたんだ〜」
C子「神使って、伝説上の存在かと思っていました」
神様「あの・・・」
巫女A「あっ、ごめんね神ちゃん」
巫女B「神使さんとお知り合いなんて神ちゃん何者?」
神様「いや・・・ だから神宮の神・・・」
C子「・・・・・・」
巫女B「嫌だな〜 神ちゃん、そんなの冗談でも言っちゃダメだよ。 神さまに失礼だよ?」
神様「本当なの! 神宮の神なの! かわゆい女神なの!」
巫女A「またまた〜 相変わらず面白いんだから」
神様「よ〜し! 証拠だ! 証拠を見せてあげる」ズカズカ
ギィ
神様「我、神体の神力を解放す!」
ポワポワ
315: ◆8YCWQhLlF2 :2016/09/15(木) 22:50:50 ID:02jH5Q.c
C子「!?」
巫女A「ご神体が光ってる!」
神様「どう? 信じてもらえた?」
巫女B「神ちゃんが、神宮の神さま!?」
巫女A「本当に!?」
神様「うん」
C子「そんな・・・ !!」ハッ
C子「」フカブカ
巫女A・B「」フカブカ
神様「あ〜 そういうのやめて? 苦手だから」
神使「神様は堅苦しいのが苦手なので、今まで通りダメ巫女という体で接してあげて下さい」
神様「お前、一言余計なんだよ」ゲシッ
316: ◆8YCWQhLlF2 :2016/09/15(木) 22:51:57 ID:02jH5Q.c
巫女A「でも、神って普通姿を見せないって聞いた事が・・・」
神様「・・・・・・わ、私は特別なの」
神使「神と言っても自身の神力が使えませんので、姿を消す事が出来なーーー」
神様「アッチョー」ゲシッ
神使「痛っ!」
C子「・・・・・・」
巫女B「でも、おらおら神社で巫女舞を・・・」
巫女A「巫女の作法も完璧だったし・・・」
神様「優秀な神は巫女の仕事も完璧にこなせるの!」
神使「神宮が誇るダメ神なので、巫女の仕事しか任せてもらえないんでーーー」
神様「お前! 黙ってろや!!」ゲシッ ゲシッ ゲシッ
神使「痛っ! 痛いですよ、神様!」
317: ◆8YCWQhLlF2 :2016/09/15(木) 22:52:38 ID:02jH5Q.c
C子「・・・・・・」ジトー
巫女A「・・・・・・」ジトー
巫女B「・・・・・・」ジトー
神様「うっ! なにこの突き刺さる“こいつ本当に神かよ〜”な視線・・・」
神使「・・・・・・」ジトー
神様「なんで犬ころまで半信半疑なんだよ!」
318: ◆8YCWQhLlF2 :2016/09/15(木) 22:53:30 ID:02jH5Q.c
神使「しかし神様、正体までばらしてどうされるんですか?」
神様「みんなの願いを聞いちゃったからね〜」
C子「え?」
神様「C子さん、巫女ちゃん達、それからここに来た沢山のお客さんの願い・・・」
神様「こここまで大勢の人が一つのお願いをしてるんだ・・・ 叶えないなんて神失格だと思う訳よ」
神使「しかし、さすがに今回ばかりは神宮の力を使っても・・・ 民間の契約絡みですから証拠が・・・」
神様「そこで、これだよ」
ポワポワ
319: ◆8YCWQhLlF2 :2016/09/15(木) 22:54:56 ID:02jH5Q.c
神使「ご神体・・・」
神様「そう」
神使「“事の顛末を全て見てきたもの”というのはご神体の事ですか・・・」
神様「神体は絶対に嘘はつかない」
神使「しかし、さすがに神体の力を証拠にするのは・・・」
神様「神宮へ説明するのはこれで十分だ」
神使「神宮は良いとしても、一般的には・・・」
神様「ふふふっ・・・ その為にあるのが神罰なのだよ、神使君や」ニヤッ
320: 以下、名無しが深夜にお送りします :2016/09/16(金) 00:56:15 ID:.b8amImA
神使役得過ぎるよな
おつ
321: ◆8YCWQhLlF2 :2016/09/17(土) 06:42:32 ID:.GkW9/GU
ーーー翌日・廃神社
テクテク
?「ここか・・・」
ギィ
?「誰かいる〜?」
神様「後ろ」ヌゥ
?「うわっ! ちょっとビックリさせないでよ!」
神様「めんごめんご、 悪いね呼び出して」
?「本当だよ、すごく疲れたんだけど・・・」
神様「エキノコックスも年だもんなぁ」
?「狐神だコラ」ゲシッ
神様「あうっ」
322: ◆8YCWQhLlF2 :2016/09/17(土) 06:43:48 ID:.GkW9/GU
狐神「で、どうしたの? あんたが呼び出すなんて珍しい」
神様「ちょっと見てもらいたい物があって、一緒に来てくれる?」
狐神「私、長旅から到着したばかりなんだけど・・・ お茶くらい出してよ」
神様「あ? ココ廃神社だぞ? 六畳の本殿だけで台所なんかねーよ」
狐神「あんた、相変わらず狭いところ好きね」
神様「お前みたいに金持ちじゃねーんだよ! 従一位狐神さんよ〜」
狐神「はいはい、ごめんなさいね」
323: ◆8YCWQhLlF2 :2016/09/17(土) 06:44:44 ID:.GkW9/GU
神様「・・・・・・」
狐神「?」
神様「・・・お前ここまでどうやって来たの?」
狐神「普通に電車に乗ってきたけど」
神様「え!? その格好で?」
狐神「か、神なんだから外出する時だってそれなりの格好じゃないとダメでしょ」
神様「凄い注目浴びなかった?」
狐神「・・・・・・」
324: ◆8YCWQhLlF2 :2016/09/17(土) 06:46:16 ID:.GkW9/GU
神様「何時代からタイムスリップしてきたんだよ・・・」
狐神「電車に乗って移動するなんて初めてだったから・・・///」
神様「よくここまで一人で来れたな」
狐神「うちの巫女にそこまで一緒に来てもらった・・・」
神様「あっ、そうなんだ」
狐神「こんな遠くまで来るなんて100年ぶりだし」
神様「でも、その格好はさすがの私でも引かざるを得ないんだけど・・・」
狐神「・・・///」
神様「私のジャージ貸そうか?」
狐神「うん」
325: ◆8YCWQhLlF2 :2016/09/17(土) 06:49:29 ID:.GkW9/GU
ーーー巫女カフェ
カランコロン
神様「ども〜」
C子「あっ、神ちゃん」
狐神「お邪魔する」
C子「? 神ちゃん、そちらの方は?」
神様「エキノコックス」
狐神「狐神だ! ちゃんと紹介しろ!」ゲシッ
神様「あうっ」
C子「えっ!?」
326: ◆8YCWQhLlF2 :2016/09/17(土) 06:52:43 ID:.GkW9/GU
狐神「私は、あいあい神社の主神で従一位の狐神という」
C子「従一位って・・・」
巫女A「まさか、神さま!?」
巫女B「私、神さまって始めてお会いしました!」
狐神「普段は姿を見せぬからな、無理もない」
C子「」フカブカ
巫女A・B「」フカブカ
狐神「そんなに畏まらなくても大丈夫だ。 楽にしてくれ」
神様「・・・・・・」
狐神「ん? あんたは正体話してないの?」
神様「昨日話したつもりなんだけど・・・ あれ? おかしいなぁ?」
狐神「・・・・・・」
327: ◆8YCWQhLlF2 :2016/09/17(土) 06:53:36 ID:.GkW9/GU
狐神「しかし、随分と変わった所だな・・・」キョロキョロ
巫女B「狐神さま、ジャージ姿だね」ボソッ
巫女A「やっぱり今時の神さまって着る服も現代に合わせるんだね」ボソッ
狐神「・・・・・・」
神様「ぷっ」ニヤニヤ
狐神「!!」ゲシッ
神様「あうっ」
328: ◆8YCWQhLlF2 :2016/09/17(土) 06:55:46 ID:.GkW9/GU
狐神「で! 何を見せてくれるんだ?」
神様「ちょっと神体を見てもらいたくって」
狐神「神体?」
神様「うん。 五年分くらいの記録をサラッと覗いてくれる?」
狐神「五年分って・・・ そんな簡単に言われても」
神様「あ? そのくらい一瞬で出来るだろ?」
狐神「あんたみたいに、どの神体もほいほい扱える訳じゃないんだから・・・」
神様「大丈夫だって、ちょっと覗いてみ?」
狐神「へいへい」
ギィ
狐神「へぇ〜 結構古そうな神体だね」
神様「800年くらいかな〜?」
狐神「じゃぁ早速。 神体の神力を解放する」
ポワポワ
狐神「おっ、稲荷系のご神体じゃん。 私の神力によく馴染んで心地いい♪」
神様「だから言っただろ?」
狐神「神体よ、我が望みを受け答えたまえ!」
ポワポワ ポワポワ
狐神「・・・・・・」
神様「どう?」
狐神「これ・・・ 本当なのか?」
神様「お前のお膝元である稲荷の分社がこんな仕打ちを受けちゃったの」
狐神「・・・・・・」
330: ◆8YCWQhLlF2 :2016/09/17(土) 06:58:00 ID:.GkW9/GU
神様「酷くない?」
狐神「久しぶりに不愉快だな」
神様「しかも、こんなに強い皆の願いを無視する訳にはいかんでしょ? “神”ならば」
狐神「そうだな、神としての腕の見せ所だな」
神様「よし! その調子!」
狐神「でも、おらおら神社はギッタンギッタンにするとしてよわよわ稲荷はどうする気?」
331: ◆8YCWQhLlF2 :2016/09/17(土) 06:59:18 ID:.GkW9/GU
神様「それは〜」サササッ
狐神「なによ、急に寄ってきて気持ち悪い・・・」
神様「再建させるに決まってんじゃん」ボソッ
狐神「はぁ!?」
神様「声でけーよ! みんなに聞こえちゃうだろ?」シーッ
狐神「ゴメン。 でも、再建って・・・」ボソッ
神様「稲荷系の神社だよ? お前の管理社だよ?」
狐神「だから?」
神様「お前の金で再建させるのが筋だろ」
狐神「・・・・・・」
332: ◆8YCWQhLlF2 :2016/09/17(土) 07:00:39 ID:.GkW9/GU
神様「本当は私が自腹で再建したいんだけどさぁ〜 この前別の神社を復興させて金無いんだよ」
狐神「あんたが自腹で!?」
神様「だから、うるせーって!」
狐神「あっ、ごめん」ボソッ
神様「1億円もかかっちゃってさぁ〜 60年のローン組んだし」
狐神「え、偉いじゃん・・・」
神様「金に縁の無い私がだよ? 主神でもない神社を自腹で建て直したんだよ?」
狐神「・・・・・・」
333: ◆8YCWQhLlF2 :2016/09/17(土) 07:02:55 ID:.GkW9/GU
神様「この神社は何系?」
狐神「稲荷」
神様「お前は何系?」
狐神「・・・稲荷」
神様「ご神体は?」
狐神「・・・・・・稲荷」
神様「再建するのは?」
狐神「・・・・・・・・・稲荷?」
神様「さすが、稲荷の頂点、狐神だ!」カッ カッ カッ
狐神「ハァ〜・・・ 分かったわよ。 なんとかする」
334: 以下、名無しが深夜にお送りします :2016/09/17(土) 12:01:30 ID:Cvrp4lUs
乙 やっぱ神ちゃん最高だわ
335: 以下、名無しが深夜にお送りします :2016/09/17(土) 21:21:54 ID:5lyd4eFk
乙
いいぞぉ!神のパワーでおらおら神社を消し去ってしまえー!
神様「神様だっ!」 神使「神力ゼロですが・・・」
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