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神様「神様だっ!」 神使「神力ゼロですが・・・」

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Part32
840 : ◆8YCWQhLlF2:2016/07/23(土) 02:41:13 ID:K3iglqnM
神使「まだ言ってるんですか?」
神様「お前幽霊怖くないの?」
神使「怖いも何も、いない物を怖がっても仕方が無いと思うのですが・・・」
神様「いーや、幽霊は絶対いる!」
女将「・・・・・・」
神使「女将さん?」
女将「え? 幽霊ですか? どうでしょうね〜」
神様「・・・・・・」
女将「では、何かございましたら内線ください」スタスタ
 ガラガラ バタンッ

841 : ◆8YCWQhLlF2:2016/07/23(土) 02:42:23 ID:K3iglqnM
神使「神様、本当に幽霊信じているんですか?」
神様「神使みたいな訳の分からないのがいるんだから幽霊だっていても不思議じゃないだろ」
神使「一緒にしないで頂きたいのですが・・・ どちらかというと神様の方が不思議だと思います」
神様「それより、あの女将さん」
神使「どうかされましたか?」
神様「お前さぁ〜 もう少し人間観察しろよ」
神使「?」
神様「ハァ〜 まぁ良いわ。 疲れたからちょっと寝る」ポイポイ
神使「また下着姿で・・・ 寝るならパジャマ着てください」
神様「暑いからこれで良いの!」
神使「そんなこと言って、冬も下着姿じゃないですか・・・」
神様「うるせー おやちゅみ〜」モソモソ

845 : ◆8YCWQhLlF2:2016/07/23(土) 23:25:27 ID:K3iglqnM
── 1時間後
神使「神様? 起きて下さい」ユサユサ
神様「ん〜 何だよ〜 もう少し寝かせてくれよ」モソモソ
神使「外から何か変な音が聞こえるんですが・・・」
神様「音?」ムニャムニャ
神使「はい、悲鳴というか笑い声というか・・・」
神様「は?」ヨイショ
 キェッ! キェッ! キェッ!
神使「聞こえました?」
神様「窓開けてくれ」
神使「それが窓が開かないんです」
神様「んっ! んっ! 本当だ開かない」ガチャガチャ

846 : ◆8YCWQhLlF2:2016/07/23(土) 23:26:48 ID:K3iglqnM
 ギャハッ! ギャハッ!
神様「少し遠いな。 鳥とか動物の鳴き声じゃねぇの?」
神使「そうでしょうか・・・」
神様「あれ? 森の方がなんか光ってるな」
神使「本当ですね。 なんでしょうか、あれ」
神様「ここで私のかわゆいスマホの出番だ!」ゴソゴソ
神使「スマホですか?」
神様「グーグーマップで確認すればあそこに何があるか分かる」ポチポチ
神使「どうです?」
神様「ん〜 あの位置は・・・・・・」
神使「神様?」
神様「こわこわ神社だ」
神使「・・・・・・」

847 : ◆8YCWQhLlF2:2016/07/23(土) 23:28:12 ID:K3iglqnM
 バチン!
神様「なんだ!?」
神使「停電!?」
神様「取りあえず部屋を出よう」
 スタスタ
神使「あれ?」ガチャガチャ
神様「何やってんだよ、早くしろよ」
神使「ドアが開きません」
神様「あん? 何でだよ」ガチャガチャ
 ギャー--!!!!
神様「ひやっー! 何この叫び声!!」


848 : ◆8YCWQhLlF2:2016/07/23(土) 23:32:04 ID:K3iglqnM
 バタン
神様「え? ちょと神使君??」
神使「・・・・・・」
神様「うそ、霊的な何かにやられた感じ? おい大丈夫か?」ユサユサ
 ギャー--!!!!
神様「ひやっー! なんだよこの声〜! めっちゃ怖えー!」
神様「取りあえず、こいつだけは・・・ お守りまだあったよな・・・ 神力残ってるかな?」ゴソゴソ
神様「よし! 封じし我が神力を解放す! 我が神使を不可思事象から解き放て!」
 ポワポワ
神様「よし、もうちょっと神力残ってるみたいだな」
神様「事象の元凶を遠ざけ我に平穏を与えよ!」
 ポワポワ

849 : ◆8YCWQhLlF2:2016/07/23(土) 23:33:25 ID:K3iglqnM
 痛っ!
 タッ タッ タッ
神様「ん?」
神様「今、廊下から聞こえた声って・・・」
 パッ
神様「あっ、電気ついた」
神様「おい、犬ころ大丈夫か?」ユサユサ
神様「こいつなんで意識戻さないんだ? 私の神力鈍ってんのか?」
神様「まさか・・・ 怖くて意識失っただけ・・・ とか?」

850 : ◆8YCWQhLlF2:2016/07/23(土) 23:34:52 ID:K3iglqnM
── 30分後
神様「さて、我が神使狛犬よ」
神使「はい」セイザ
神様「神使奉務心得・第三章を述べよ」
神使「神使の袴の色は浅葱色とする」
神様「・・・・・・ 第四章だった」
神使「神使は主神である神に仕える際は常に主神の身を守ることを責務とする」
神様「それ!」
神使「ちなみに第二章です」
神様「・・・・・・」
神使「・・・・・・」
神様「神使君さぁ、もしかして幽霊怖い?」
神使「」ピクッ
神様「怖くて意識失っちゃった系?」ニヤッ
神使「・・・・・・」

851 : ◆8YCWQhLlF2:2016/07/23(土) 23:36:39 ID:K3iglqnM
神様「なぁ神使さんよ〜 ここは相談なんだけどバックレて帰らねぇ?」ズイ
神使「しかし・・・ 神宮からこわこわ神社を調べるよう命令を受けています」
神様「大丈夫だよ、バレねぇよ」ズイ ズイ
神使「ダメです。 神宮からの命令は絶対です」
神様「主神の私と神宮の命令どっちが重いんだよ!」
神使「神宮です」キッパリ
神様「即答っすか!」
神使「しかし、先ほどはお見苦しいところを失礼いたしました」
神様「まぁそれは別にいいんだけどさぁ〜 なんか変だよな〜」
神使「変?」
神様「さっきの現象は霊的・・・ いや神力由来の類いじゃない」
神使「え?」

852 : ◆8YCWQhLlF2:2016/07/23(土) 23:38:20 ID:K3iglqnM
神様「人が意図的に起こした可能性が高い」
神使「人が?」
神様「たぶん・・・ この旅館の女将とか」
神使「女将さんが? なぜ・・・」
神様「こわこわ神社から聞こえた変な声とも関係ありそうだなぁ〜 面倒くさそぉ〜」ハァ
神使「こわこわ神社に行ってみますか?」
神様「いや、今日はもう暗いしやめておこう」
神使「はい・・・ しかし、神様ってご自身の神力使えないんじゃないんですか?」
神様「あ? 今は使えないけど、昔作ったお守りに当時の神力が入ってるから解放すればちょっと使える」
神使「そうだったんですか」
神様「でも一つのお守りにちょっとしか入っていないから使い捨てだな」
神使「すいません、私なんかのために一つ無駄にしてしまい・・・」
神様「まだ何個かある、気にすんな。 それと!」
神使「?」

853 : ◆8YCWQhLlF2:2016/07/23(土) 23:39:41 ID:K3iglqnM
神様「お前を守るのは私の務めでもある。 変な気を遣うな」
神使「神様・・・」
神様「でも、どうしてもお礼をしたいのならコーラ買ってくれ」
神使「・・・・・・冷蔵庫に入っているそうですから取っていいですよ?」
神様「やった〜♪」
 パカッ
神様「ぇ・・・」
神使「どうされました?」
神様「輸入コーラだ・・・ しかも250ml缶・・・ これが400円なの??」
神使「それ、スーパーで2本50円で売ってましたね・・・」
神様「うぅ・・・」シュパッ
神使「あっ、でも飲むんですね・・・」
神様「グビッ・・・ 私の求めるコーラとなんか違う・・・」シュン

854 :以下、名無しが深夜にお送りします:2016/07/24(日) 00:02:35 ID:Erxe2NvE
かわうい神ちゃんかわかわ。

855 : ◆8YCWQhLlF2:2016/07/24(日) 02:39:43 ID:HlEed/9g
── 翌日
 チュンチュン
神使「神様? 朝ですよ?」ユサユサ
神様「ん〜 あと6時間・・・」
神使「またそんなことを言って・・・ ほら、起きて下さい」ユサユサ
神様「も〜 分かったよ」ムニャムニャ
神使「お着物用意しておきましたので早く着替えちゃって下さい」
神様「Tシャツと短パンが良い」
神使「ダメです。 正装でお願いします」
神様「正装ったって普通の巫女装束じゃん・・・」
神使「神様は階位的にこれしか支給されておりませんのでこれが正装です」

856 : ◆8YCWQhLlF2:2016/07/24(日) 02:41:11 ID:HlEed/9g
神様「私もさすがに神用の装束揃えてもらおうかなぁ〜」
神使「安い物でも20万はしますよ? 買えるんですか?」
神様「え? 神宮が買ってくれるんじゃないの?」
神使「財政難らしくて今年から神と神使の服は全部自腹です」
神様「マジかよ!」
神使「神様の襦袢とか足袋とかも全部自費購入なんですから大切にして下さいね?」
神様「神に厳しい時代だな〜」

857 : ◆8YCWQhLlF2:2016/07/24(日) 02:42:45 ID:HlEed/9g
ーーー フロント
神使「すいませ〜ん」
 シーン
神様「誰もいないな」
神使「連泊の予約してますし、このまま外出しちゃいますか」
神様「え〜 ここで連泊するの〜?」
神使「この村には旅館がここしかないようでして・・・」
神様「ふ〜ん、んじゃ行くか」
神使「あっ、こわこわ神社に行く前に村役場へ行きますので」
神様「役場?」
神使「はい、神宮から一度役場に行けと言われておりまして」
神様「何しに行くんだよ」
神使「さぁ、ただ最初に村長へ挨拶をしろとだけ・・・」
神様「村長? なんか引っかかるなぁ」

858 : ◆8YCWQhLlF2:2016/07/24(日) 02:43:25 ID:HlEed/9g
ーー村役場
神使「すいません、神宮から参りました神使と申しますが」
受付「神宮? ・・・なんでしょうか」
神使「村長さんはいらっしゃいますでしょうか」
受付「ご用件は?」
神使「神宮より村長さんにご挨拶をするように言われておりまして」
受付「少々お待ち下さい、確認いたします」

859 : ◆8YCWQhLlF2:2016/07/24(日) 02:44:44 ID:HlEed/9g
神様「・・・・・・」ジィー
神使「神様、何を見ているんですか?」
神様「あの写真」
神使「村長さんみたいですね」
神様「あれ、前に神宮にいた神主じゃないか?」
神使「え?」
神様「ほら、二年くらい前まで外宮にいた民俗学研究担当の」
神使「そう言われれば・・・」

860 : ◆8YCWQhLlF2:2016/07/24(日) 02:47:03 ID:HlEed/9g
受付「お待たせいたしました」
神使「あっ、はい」
受付「村長はこわこわ神社の方に行っているようです」
神使「こわこわ神社に?」
受付「はい」
神使「神様、どういたしましょうか」
神様「ねぇ、今の村長さんっていつから村長やってんの?」
受付「一年前からです」
神様「この村の人?」
受付「いえ、たしか伊勢の方だったと」
神様「ふ〜ん」
神使「やはり外宮の神職でしょうか」
神様「・・・取りあえずこわこわ神社に行こう」
神使「分かりました」

861 : ◆8YCWQhLlF2:2016/07/24(日) 02:48:25 ID:HlEed/9g
 テクテク
神様「あちぃ〜 やっぱTシャツ短パンにすれば良かった・・・」
神使「そんな格好で公務をするのは神の品位に関わりますので」
神様「巫女装束あっちーんだよ! スケスケした巫女服買ってくれよ!」
神使「スケスケの服なんてもっとダメです。 それに、神様はそういうの似合いませんよ?」
神様「うっせーよ犬ころ! 私だって女神なんだからスケスケした服で男どもを悩殺することくらいできるわ!」
神使「それは、神の仕事では無いと思うのですが・・・」
神様「ったく。それにしても暑いな〜 汗だくだくだよ」フキフキ
神使「神様・・・ 袖で汗をぬぐわないで下さい」
神様「あ? じゃぁどうすんだよ」フキフキ

862 : ◆8YCWQhLlF2:2016/07/24(日) 02:49:44 ID:HlEed/9g
神使「ハンカチ持ってきてないんですか?」
神様「お前の服が私のハンカチだ〜」ガシッ
神使「ちょ! 離れて下さい!」
神様「ふわ〜 私の汗がお前の服に吸われる〜」スリスリ
神使「いい加減にして下さい! はい、ハンカチです」スッ
神様「ん」フキフキ
神使「もぉ〜 男性に抱きつくなんて、はしたないですよ?」
神様「いい年して照れてんじゃねーよ」フキフキ
神使「いい年してもう少し恥じらいを持って下さい」ハァ
神様「ん? お前のハンカチ良いにおいするな」クンクン
神使「香り袋と一緒に置いておいたので、その香りかと」


863 : ◆8YCWQhLlF2:2016/07/24(日) 02:50:59 ID:HlEed/9g
神様「お前って結構オシャレさんなのな」
神使「嗜みです。 神様も少し気を遣われた方がよろしいですよ?」
神様「わたし汗臭い?」クンクン
神使「そのようなことはございませんが・・・ やはり神としての品格を・・・」
神様「私に品格を求めても仕方ないだろ」
神使「・・・・・・」
神様「それよりまだ着かないのか? これ以上歩いたら暑くて溶けちゃう」
神使「あっ、あれが“こわこわ神社”じゃないでしょうか」

864 : ◆8YCWQhLlF2:2016/07/24(日) 22:56:34 ID:HlEed/9g
 スタスタ
神様「お〜 以外とでかいな。 それに廃神社と思えないほど綺麗だけど・・・ あれ? ここって・・・」
神使「神様このお社知っているんですか?」
神様「えっ? いや・・・ 気のせいかな」
神使「?」
神様「それより、あそこに誰かいるぞ」
神使「村長さんでしょうか・・・」
神様「やっぱあれ外宮にいた神主だよ」
神使「そうですね、とても似ています」

865 : ◆8YCWQhLlF2:2016/07/24(日) 22:58:26 ID:HlEed/9g
ーー こわこわ神社
神使「あの〜、すいませんが・・・」
役場職員「はい、どうされました?」
神使「ここって、こわこわ神社で間違いないでしょうか?」
村長「そうですが・・・ どちら様で?」
神使「申し遅れました。 私、神宮から参りました神使と申します」
役場職員「神宮・・・ こちらのお嬢ちゃんは?」
神様「神様だ!」
神使「神力ゼロですが・・・」
村長「神様!?」ハッ
神様「おや? 私のことを知ってるの?」
村長「・・・・・・」

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