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神様「神様だっ!」 神使「神力ゼロですが・・・」

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Part35
913 : ◆8YCWQhLlF2:2016/07/27(水) 01:30:58 ID:TANvLE/A
─── 旅館
神使「ただいま戻りました」
若旦那「お帰りなさいまし。 神使様宛にお荷物が届いております」
神使「ありがとうございます」
神様「荷物?」
神使「昨日注文した新しい装束ですね」
神様「あ〜」

914 : ◆8YCWQhLlF2:2016/07/27(水) 01:31:59 ID:TANvLE/A
ーーー 旅館・お部屋
神様「早く見せろよ、新しい巫女服♪」
神使「はいはい」ゴソゴソ
神様「お〜 朱色が濃いな。 肌触りもいいね〜」スリスリ
神使「それと、こちらも神様の物です」
神様「?」
神使「神用のご装束です」
神様「え? 私注文してないぞ?」
神使「私からのプレゼントです」
神様「マジかよ!」
神使「神様のご希望通り、少しスケスケした物ですが・・・ まぁ巫女装束の上からであれば大丈夫でしょう」
神様「うわ〜 これ高かったんじゃない?」

915 : ◆8YCWQhLlF2:2016/07/27(水) 01:32:41 ID:TANvLE/A
神使「私、お仕えする神が神様で今日は本当に誇りに思いました」
神様「あ?」
神使「どうして他の神々の皆様が神様のことを大切に思っているのか、なんとなく分かった気がします」
神様「・・・・・・」
神使「ですから、どうぞ受け取って下さい」
神様「そうか・・・」
神使「大切にして下さいよ?」
神様「あぁ、私が神として責務を果たすときは必ずコレを着る」
神使「神様・・・」
神様「ありがとうな。 大切にする」ニコッ

916 : ◆8YCWQhLlF2:2016/07/27(水) 01:33:27 ID:TANvLE/A
神使「さてと、それでは次の場所に行きましょうか」
神様「どこです?」
神使「着いてからのお楽しみです」
神様「・・・・・・もう、そういうの本当勘弁して下さい」
神使「さっ、準備して下さい。 早くしないと今日中に着きませんので」
神様「もしかして遠いの?」
神使「鈍行で4時間ほどかかりますので」
神様「やだ! 新幹線で行く!」
神使「そんなお金ありません。 行きますよ」ガシッ
神様「やだやだ! 鈍行で4時間なんてお尻なくなっちゃう!」ジタバタ
神使「この前12時間耐えたんですから4時間くらい大丈夫ですよ」
神様「たぬ吉ー! 助けてくれー!」ズルズル

917 : ◆8YCWQhLlF2:2016/07/27(水) 01:34:58 ID:TANvLE/A
ーー こわこわ神社
たぬ吉「そして、女神さまがオマルにまたがった次の瞬間!」
 シーン
たぬ吉「・・・・・・」
たぬ吉「今回のお話は最後まで残った者はいなかったか」ハァ
たぬ吉「ここからが傑作なのにのぉ〜」
 助けて〜 やだやだ、新幹線で行く〜
 神様、もう遅いんですから外で大声出さないで下さい!
たぬ吉「・・・・・・神様、またお目にかかれる日を楽しみにしております」
たぬ吉「いつまでも明るく元気なかわゆい神ちゃんで・・・ 皆を幸せにしてあげて下さい」
神様「神様だっ!」 神使「神力ゼロですが・・・」#7 ーEND


918 : ◆8YCWQhLlF2:2016/07/27(水) 01:36:12 ID:TANvLE/A
夏だし怖いの書こうと思ったのに1ミリも怖くない……
なんじゃそりゃ
ありがとうございました

919 :以下、名無しが深夜にお送りします:2016/07/27(水) 02:31:07 ID:nJIqq7NE
怖くはなかったが楽しい話だったよ。
乙乙。

920 :以下、名無しが深夜にお送りします:2016/07/27(水) 20:53:40 ID:L9D1rFU2

今回も楽しませてもらった
神ちゃんや、もう少しスレが余っているようじゃが?

921 :以下、名無しが深夜にお送りします:2016/07/27(水) 22:08:25 ID:P9oE.qBk
次スレも神ちゃん見たい!
できれば狛犬が神になるまで続けてほしい

922 : ◆8YCWQhLlF2:2016/07/31(日) 18:29:24 ID:fk.qfhc2
ーーー 車内
 ガタンガタン
神様「あっ 海が見えるね・・・」
神使「砂浜が白くてとても綺麗ですよね」
神様「左側には山が広がってるね・・・」
神使「海の青と、山の緑。 とても美しいです」
神様「でも人がいないね・・・ 民家もさっきからないしね・・・」
神使「電車の中も私たちしかいませんね」ハハッ
神様「だからこんな田舎に来て何すんだよ! 腐れ犬ころ!!」ゲシッ
 ファーン
 ガタンガタン

923 : ◆8YCWQhLlF2:2016/07/31(日) 18:29:57 ID:fk.qfhc2
〜あらすじ〜
神様「かわゆい神ちゃん」
神使(訳)「ダメ神です」

924 : ◆8YCWQhLlF2:2016/07/31(日) 18:31:08 ID:fk.qfhc2
【#8】
 プシュー
神使「神様、ホーム少し低いので気をつけて降りて下さい」
神様「ん」
神使「空気が美味しいですね」
神様「神使君さぁ、ここどこ?」
神使「ホームに駅名書いてませんか?」
神様「あ? 錆びてて読めねーよ」
神使「神使です」
神様「はい?」
神使「その・・・ 神使駅です」
神様「え? なにそれ」
神使「実家の・・・ 神使家の別荘がありまして・・・」

925 : ◆8YCWQhLlF2:2016/07/31(日) 18:32:51 ID:fk.qfhc2
神様「もしかして、この駅って・・・ 神使家専用?」
神使「他に民家はありませんのでそうなりますね」
神様「そう・・・」
神使「あの山の上に家があります」
神様「神使君ってお金持ちのお坊ちゃま?」
神使「先祖から継いだだけですので」
神様「別荘って、誰かいるの?」
神使「私の妹がいます」
神様「は? お前の妹!?」
神使「はい。 普段は別の場所にいるんですが今日は神様をお連れすると言ったらこちらにと」
神様「はへ〜」
神使「さて、では行きましょうか」
神様「あ、うん・・・」

926 :以下、名無しが深夜にお送りします:2016/07/31(日) 18:32:54 ID:ZPEjmww2
キタァーーー!!!

927 : ◆8YCWQhLlF2:2016/07/31(日) 18:36:58 ID:fk.qfhc2
 スタスタ
神様「でも、なんでお前ん家の別荘なんかに行くんだよ」
神使「夏休みです」
神様「え?」
神使「本日から1週間私たち夏休みとなります」
神様「うそ!」
神使「ですのでアルバイトをしようかと思いまして」
神様「お前の家で?」
神使「妹の手伝いですが」
神様「ちょっと待って、夏休みなのになんでアルバイトするの?」
神使「生活費が足りません」
神様「やだ! 夏休み遊びたい!」

928 : ◆8YCWQhLlF2:2016/07/31(日) 18:37:55 ID:fk.qfhc2
神使「遊ぶお金あるんですか?」
神様「うっ」
神使「財布にいくら入っているんです?」
神様「・・・・・・」ジャラジャラ
神使「730円ですか」
神様「ぎ、銀行に行けば!」
神使「貯金が601円ありますね」
神様「・・・・・・」
神使「1週間私と神様で頑張ればバイト料を弾んでくれるそうです」
神様「あ〜 私の夏休みが・・・」
 トテトテ

929 : ◆8YCWQhLlF2:2016/07/31(日) 18:40:47 ID:fk.qfhc2
まだ全部書いてないですが、
短い予定なので数回で投下は終わらせたい……
そう思っているのであります。

930 :以下、名無しが深夜にお送りします:2016/07/31(日) 21:50:26 ID:ddHWej4U

そういえば神様と神使は神宮をクビになったわけではない?

931 : ◆8YCWQhLlF2:2016/07/31(日) 23:19:54 ID:fk.qfhc2
>>930
二人とも神宮に籍ありです
その代わり可哀想なくらいの減給……

932 : ◆8YCWQhLlF2:2016/07/31(日) 23:20:38 ID:fk.qfhc2
ーーー 神使家・別荘
神様「はぁっっっあ!?」
神使「どうされたんですか、大声なんて出して」
神様「家デカすぎだろ! それに神社建築じゃねぇかよ! お前の妹何者だよ!」
神使「妹は会社を経営しておりまして」
神様「まじかよ」
 ピンポン♪
 はい〜
神使「私です」
 あっ お兄ちゃん? どうぞ〜
 ギー
神使「どうぞ、神様」
神様「お、おう」


933 : ◆8YCWQhLlF2:2016/07/31(日) 23:22:10 ID:fk.qfhc2
 スタスタ
妹「お兄ちゃん久しぶり〜」
神使「元気でしたか?」
妹「うん」
神使「紹介します。 こちら私の主神で神様です」
神様「はじめまして、神様と申します」ペコリ
妹「お初にお目にかかります。 神使の妹と申します。 このような場所まで足をお運び頂きありがとうございます」フカブカ
神様「あっ、そんな畏まらないで下さい」
神使「どうされたんですか神様、随分よそよそしいじゃないですか」
神様「いや、なんとなく」
妹「どうぞ、お上がり下さい」
神使「さっ、神様どうぞ」
神様「はい。 お邪魔します」

934 : ◆8YCWQhLlF2:2016/07/31(日) 23:23:53 ID:fk.qfhc2
ーーー 応接室
妹「ご連絡いただければお迎えに上がりましたのに申し訳けございません」
神様「いえ、気にしないで下さい」
神使「妹さん、神様は堅苦しいのが苦手なので気軽に接して下さい」
妹「でも・・・ 神宮の神さまなのに失礼じゃ・・・」
神様「畏まられるのは苦手ですのでフレンドリーに接してあげて下さい」
神使「神様も、いつも通りでよろしいんですよ?」
神様「そ、そうだな。 うん」
妹「分かった、よろしくお願いします。 神様」ペコッ
神様「よ、よろぴこ」

935 : ◆8YCWQhLlF2:2016/07/31(日) 23:25:23 ID:fk.qfhc2
神様「そういえば、妹ちゃんは社長って聞いたけど」
神使「はい、お守りやおみくじなどを作って神社に卸しています」
神様「え? あれって神使家が作ってたの?」
神使「神使家と言うより妹の会社ですが」
神様「はぁ〜 ビックリした! あれどこで作ってんのかと思ってたんだよ」
神使「あまり大っぴらに言うことでもありませんので」
神様「犬ころ・・・ いや神使君の妹と言うことはやっぱ狛犬なんでしょ?」
妹「はい、一応神使籍に入っています」
神様「だれの神使なの?」
妹「・・・神様機構の長官さんです」
神様「あ〜・・・ そうなんだ」フム
妹「・・・・・・」

936 : ◆8YCWQhLlF2:2016/07/31(日) 23:26:36 ID:fk.qfhc2
神使「神様、疲れたでしょうし少し横になりますか?」
神様「いや、バイトすんだろ?」
神使「大丈夫ですか? 結構疲れますけど」
神様「ところで何のバイトなの?」
神使「おみくじを折る作業です」
神様「え? おみくじ?」
妹「はい、一枚一枚手で折ります」
神様「面倒くさ」
神使「機械で作業しているところもあるようですが、妹の所では基本手作業なんです」
神様「そうなんだ〜 んじゃ早速始めますかね」
妹「でもお兄ちゃん、本当に神様にそんな作業をさせても良いの?」
神使「気にしないで下さい、神様はこういう事をするのが好きで慣れているので」
神様「そうそう、神宮では巫女の仕事しかさせてもらえてないし。 はははっ」ズーン
妹「で、では作業場へご案内します」

937 : ◆8YCWQhLlF2:2016/07/31(日) 23:27:28 ID:fk.qfhc2
 ガチャ
妹「こちらのお部屋をお使い下さい」
神様「!!」
神使「良い部屋ですね。 外の眺めが素晴らしいです」
神様「は〜 海一望できるじゃん! すげー」
妹「疲れたら海に行って息抜きでもして下さい」
神様「もしかして、あのビーチって・・・」
妹「神使家しか入れませんので貸し切りです」
神様「妹ちゃん、私と結婚しない? 嫁がせて?」
妹「え?」
神使「なに言っているんですか・・・ 作業始めますよ」
妹「ふふっ、じゃぁ何かあったら言ってねお兄ちゃん。 よろしくお願いします神様」ペコリ
 ギィー ガチャ

938 : ◆8YCWQhLlF2:2016/07/31(日) 23:28:12 ID:fk.qfhc2
神様「お前の妹、良い子だな」
神使「ありがとうございます」
神様「とても清楚で良家の箱入り娘って感じ」
神使「あまり褒めないで下さい。 ああ見えてすぐに調子に乗りますから・・・」
神様「ふ〜ん、で、折り折りするおみくじは?」
神使「あの箱です」
神様「・・・結構あるね」
神使「この時期は注文が特に多いようですので」
神様「まぁ夏休みで参拝客多いしな・・・」

939 : ◆8YCWQhLlF2:2016/07/31(日) 23:29:34 ID:fk.qfhc2
ーーー 1時間後
神様「飽きた」
神使「え? まだ1時間ですよ?」
神様「外、良い天気だな〜 海水浴とか気持ちいいだろうな〜」
神使「…海行きますか?」
神様「ん〜 でも今から行っても時間も半端だよなぁ〜」
神使「神様今日はお昼寝されてませんから、少しお休みになります?」
神様「まだいっぱいあるし・・・ 続ける」オリオリ

940 : ◆8YCWQhLlF2:2016/07/31(日) 23:30:18 ID:fk.qfhc2
ーーー 夕方
 コンコン
神使「はい」
妹「どう? お兄ちゃん」
神使「久しぶりなので少し疲れますね」
妹「神様は?」
神使「そちらに・・・」
妹「?」
神様「ちかれた〜」グテッ
妹「ふふっ、夕飯にしましょうか」
神使「そうですね」
妹「お兄ちゃんから神様の好物を聞きましたので沢山ご用意いたしました」
神様「!?」バッ

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