神様「神様だっ!」 神使「神力ゼロですが・・・」
Part14
351 : ◆8YCWQhLlF2:2016/03/30(水) 00:37:36 ID:BVEeudSE
神使「えっ? そんな簡単に神使登録など・・・」
神様「こいつが必要だって言ってんだから必要なんだよ。 最低位だったら登録簡単だろ? さっさと登録!」
神使「しかし・・・」
神様「もう人型になってんだから神使にしておいた方が良いだろ」
神使「はぁ・・・ あんなに神使試験大変だったのに、私の立場は・・・」
神様「良いんだよ! 私は私、余所は余所!」
猫神「いや〜 すまないねぇ〜 正直試験対策してなかったからどうしようかと思ってたんだ〜」
神様「じゃ、そういうことでお前こいつの神使な」
猫娘「ニャニャ! また猫神様の神使でも良いんですか?ニャ」パァッ
神様「?」
神使「登録手続きは後日いたしますが、これからは猫神様の神使・猫娘と名乗って下さい」
猫娘「やったー!! 違う、やったニャー!」
352 : ◆8YCWQhLlF2:2016/03/30(水) 00:40:00 ID:BVEeudSE
神使「・・・その代わり!」
猫娘・神様「」ビクッ
神使「神に仕える神使として、最低限の作法は私がみっちりとたたき込ませて頂きます」
猫神「それは助かる〜 是非ともお願いします神使君」
神使「お任せ下さい。 これでも神使の階位は最高位です」
神様「猫娘よ、死ぬ気で耐えるんだ。 私に言えることはそれだけだ・・・」
猫娘「ニャ! よろしくお願いします、神使先生!」
神様「んじゃ、授業料として宿の提供と私のケーキ食べ放題をお願いするぞ猫神」
猫神「おっけ〜 そのくらいは持つよ。 2階が住居スペースだから空いてる部屋使ってね〜」
353 : ◆8YCWQhLlF2:2016/03/30(水) 00:41:12 ID:BVEeudSE
神使「ケーキ食べ放題はいらないんじゃないですか?」
神様「うっせんだよ腐れ犬ころ! 毎日ケーキ食べたら破産するわ!」ゲシッ
神使「毎日食べるんですか? すいません猫神様」
猫神「いやいや、この位は安いもんだよ」
神様「じゃぁ早速だけど、ケーキお代わり」
猫神「もう食べちゃったの〜?」
神様「神様なもので///」ゲシッ
神使「痛! なんで最近その言葉の後に必ず私を蹴るんですか?」
354 :以下、名無しが深夜にお送りします:2016/03/30(水) 17:03:10 ID:yDPDOPMg
乙
続編信じてた
355 :以下、名無しが深夜にお送りします:2016/03/30(水) 19:48:14 ID:L97fiJXw
乙乙
356 : ◆8YCWQhLlF2:2016/03/30(水) 23:35:47 ID:BVEeudSE
神様「それより、店は儲かってんの? 客一人もいねぇじゃん」
猫神「平日だし〜 明日は土曜日だから忙しいよ〜」
神様「ふ〜ん」
猫神「お手伝いよろしくね〜」
神様「はい!? 何言っちゃってんの? 明日は海行くんだよ! 海!」
神使「海はまだ寒くて泳げませんよ?」
神様「だれが泳ぐなんて言ったよ。 砂浜で寝るんですぅ」ベェー
357 : ◆8YCWQhLlF2:2016/03/30(水) 23:37:44 ID:BVEeudSE
猫神「え〜 バイト代出すわよ〜 時給1500円でどう?」
神様「よろしくお願いいたします猫神店長」
猫神「神使さんも手伝ってもらえると嬉しいなぁ〜」
神使「もちろんお手伝いさせて頂きます」
猫神「やった〜」
猫娘「明日は外にテラスも出せますね。 ニャ」
神様「猫娘ちゃんさぁ、語尾に“ニャ”を付けるなら徹底した方が良いよ?」
358 : ◆8YCWQhLlF2:2016/03/30(水) 23:39:15 ID:BVEeudSE
猫神「あ〜、でも神ちゃん達の服がないや・・・ どうしよう」
神様「心配無用。 神使よ、私の正装を用意しておけ」
神使「正装って巫女装束ですか?」
神様「神社の喫茶店だ。 巫女さんの格好をした店員がいた方が面白い」
猫神「なるほど〜 さっすが神ちゃん! それ採用〜」
神様「私は常に最高のアイディーア〜を持ち合わせている。 褒めよ」
神使「猫神様は御装束はお持ちですか?」
猫神「う〜ん、昔のならあるかな〜」
猫娘「私の服はありますか店長? ニャ」
猫神「古くてもよければ私の装束貸してあげるよ〜」
神様「んじゃ、明日は神社らしく装束着て正装で接客だ」
359 : ◆8YCWQhLlF2:2016/03/30(水) 23:41:15 ID:BVEeudSE
ーーー 夜・厨房
神様「まだ仕込みか?」
猫神「う〜ん、もう少しかな〜」
神様「急に神使を付けるだなんてどうしたんだ?」
猫神「・・・・・・」
神様「後継者か」
猫神「ふふっ、そろそろ準備しておかないとね〜」
神様「平安時代からだもんな。 疲れただろ」
猫神「少しね〜 でもまだまだ大丈夫だよ?」
360 : ◆8YCWQhLlF2:2016/03/30(水) 23:42:39 ID:BVEeudSE
神様「・・・・・・」
猫神「どうしたの?」
神様「10年前の大改革で苦労したようだな」
猫神「う〜ん、でも仕方ないよ。 時代の流れだもん」
神様「すまない。 やはり私がもっと反抗しておくべきだった」
猫神「大丈夫だって、神ちゃんが責任を感じることなんてないんだから〜」
神様「でかでか大神宮は相当大変だったか?」
猫神「そうね〜 神法改正で参拝者の声を直接聞けなくなったのは寂しかったかな〜」
神様「そうか・・・」
361 : ◆8YCWQhLlF2:2016/03/30(水) 23:44:53 ID:BVEeudSE
猫神「大きい神社だからね〜 仕方ないよ。 私のワガママで迷惑かけられないし〜」
神様「お前は人が好きだもんな」
猫神「うん、大好き。 だって命の恩人だもの」
神様「苦労をかけた」
猫神「神ちゃんも私と同じね」
神様「?」
猫神「神ちゃんが地方神社回りだなんて〜」
神様「私も人の願いを直接聞くことが出来ないなんて、そんなのは無理だ」
猫神「相変わらず素性は隠してるの〜?」
神様「まぁな、この方が自由で気が楽だ。 誰もこんなのが最高神だなんて思わないしな」
猫神「神ちゃんらしいな〜」
362 : ◆8YCWQhLlF2:2016/03/30(水) 23:46:07 ID:BVEeudSE
神様「でも、お前はなんでココなんだ?」
猫神「今の私にはこの位がちょうど良いかなぁって。 猫もいっぱいいるし〜」
神様「そうか」
猫神「ごめんね〜 神ちゃんからこんなに強い神力もらったのに」
神様「そんなことお前が気にする必要は無い。 勝手に神力を渡したのは私だ」
猫神「でも、これだけの神力があるのにこんな小さな神社に引きこもって・・・」
神様「お前が平安からどれだけの人の願いを叶えてきたかくらい知っている。 十分だ」
猫神「そう言ってもらえるだけでも嬉しいな〜」
神様「後はお前の好きなように生きてくれ」
猫神「ありがと〜 神ちゃん」
363 : ◆8YCWQhLlF2:2016/03/30(水) 23:47:28 ID:BVEeudSE
ーーー 寝室
ガチャ
神様「ふぁ〜 寝み〜」トテトテ
神使「あっ、神様どこ行ってたんですか?」
神様「ん?」
神使「ずいぶんと長かったですね」
神様「うんこ」
神使「・・・女性の方があまりそのような単語を口にしない方が良いと思いますが」
神様「へいへい、すんませんね〜」
神使「あの神様?」
神様「分かってるって、下品なんだろ?」
364 : ◆8YCWQhLlF2:2016/03/30(水) 23:49:32 ID:BVEeudSE
神使「いえ、そうではなくて・・・ 猫神様なんですが」
神様「猫神?」
神使「私ごときがお聞きするのは失礼かとは思うのですが・・・」
神様「・・・あいつは平安時代に私が神使に向かえ、そして神にした」
神使「・・・・・・」
神様「あいつは野良猫だったとき、食べ物がなくて餓死しそうだった所を一人の人間に救われたそうだ」
神使「そうなんですか・・・」
神様「人に恩返しがしたい、その一心で神使になってそして私が神力を与え神にした」
神様「神になったあいつは人の願いを聞いて叶えることが生きがいだった。 本当に嬉しそうだったな」
神使「立派な方ですね」
365 : ◆8YCWQhLlF2:2016/03/30(水) 23:50:57 ID:BVEeudSE
神様「でも10年前の神法改正で、神が人の願いを直接聞くことが出来なくなった」
神使「それで、でかでか大神宮を出てここに・・・」
神様「神職が不在の神社は特例で神が参拝者の願いを直接聞く裁量が与えられるからな」
神様「あいつは本当に人が大好きなんだ。 だから相当つらかったと思う」
神使「・・・・・・」
神様「平安時代から長いこと神として願いを叶えてきてくれたんだ。 少し休ませてやりたいな」
神使「そうですね」
神様「今度は私があいつの願いを叶えてやる番だ」
神使「お手伝いさせて頂きます」
神様「・・・・・・腐れ神使のくせに。 一生腐ってろ。 寝る」ヌギヌギ
366 : ◆8YCWQhLlF2:2016/03/30(水) 23:52:24 ID:BVEeudSE
神使「あっ、神様の巫女袴がシワシワだったので布団の下に敷いてあります」
神様「は? アイロン掛けくらいしろよ。 なんでそんな原始的なしわ伸ばしなんだよ」
神使「アイロン壊れてしまいまして・・・」
神様「私が史上最悪に寝相が悪いことくらい知ってるだろ? もっとグチャグチャになるぞ?」
神使「では、私の布団の下でも良いですか?」
神様「いいよ」
神使「では、寝る場所を交換しましょう」
神様「ん」モソモソ
神使「それと神様?」
神様「なんだ?」
神使「下着の上に何か着てから寝て下さい」
神様「はい」
367 :以下、名無しが深夜にお送りします:2016/03/31(木) 17:33:33 ID:7MIS4WBo
乙乙
368 : ◆8YCWQhLlF2:2016/03/31(木) 23:11:14 ID:DlNnkoJw
ーーー 翌日
神様「・・・・・・」
神使「猫神様、立派な御装束ですね」
猫神「そぉ〜? なんか動きづらくてあんまり好きじゃないんだけどね〜」
猫娘「とっても綺麗です! ニャ」
猫神「ふふっ、猫娘ちゃんも似合ってるわよ〜?」
猫娘「そうかニャ」
神使「はい、とってもお似合いです。 神用の中でも最高位の御装束ですよ?」
369 : ◆8YCWQhLlF2:2016/03/31(木) 23:13:21 ID:DlNnkoJw
神様「・・・・・・」ムスッ
神使「神様? どうされました?」
神様「おかしくね?」
神使「?」
神様「いや、なんで私の格好が一番しょぼいの?」
神使「それは神様の着ているものは普通の巫女装束ですので・・・」
猫娘「でも、とっても着慣れてる感じがして一番しっくりきてると思う。 ニャ」
神様「だから無理してニャをつけんじゃねぇよ! 徹底しろ! 徹底!」
神使「神様らしい格好で良いと思いますが・・・」
神様「褒められたのかなぁ? でも、私も綺麗なおべべが着たい!」
神使「神様はそれしか装束がございませんので・・・」
370 : ◆8YCWQhLlF2:2016/03/31(木) 23:15:17 ID:DlNnkoJw
神様「犬ころ、お前その上の狩衣脱げ」
神使「え?」
神様「私と同じ白衣と袴だけにしろ」
神使「正装でと言ったのは神様ですよ?」
神様「私が惨めなんだよ! バランス取れよ!」
神使「はぁ・・・ まぁ狩衣は脱いだ方が動きやすいですし」ヌギヌギ
猫神「私達も、上は脱ごうかねぇ〜」
猫娘「はいニャ。 ちょっとゴワゴワして接客が難しいニャ」
371 : ◆8YCWQhLlF2:2016/03/31(木) 23:16:31 ID:DlNnkoJw
神様「それより、本当に客なんか来るのか?」
猫神「あと30分で港にフェリーが来るからお昼にはお客さんがいっぱい来るよ〜」
神様「こんな島に何しに来るんだよ」
猫神「それは猫を見にだよ〜」
神様「猫?」
猫娘「みんな人懐っこくて良い子なの。ニャ」
神使「確かにとっても人に馴れてるみたいですね」
猫神「この島には沢山の猫がいるからね〜 住んでいる島民の数よりも多いんだよ〜?」
神様「そんなにいるのか・・・」
猫神「それじゃぁ〜 準備しちゃおうか」
372 : ◆8YCWQhLlF2:2016/03/31(木) 23:18:59 ID:DlNnkoJw
ーーー お昼
猫神「猫娘ちゃん、これ3番席ね〜」
猫娘「はいニャ! これ追加オーダーですニャ」
神様「はぁ〜 すんげー混んでんな」
神使「ここまでお客さんが来るとは思っていませんでした」
すいませ〜ん
神使「はい。 神様、テラス席のお客様のご注文お願いしても良いですか?」
神様「あぁ行ってくる」トテトテ
373 : ◆8YCWQhLlF2:2016/03/31(木) 23:19:37 ID:DlNnkoJw
キャー 巫女さんだ! かわいい〜
そうだろ? かわゆい巫女さんだろ? 本物だぞ?
神使「神様に任せて大丈夫でしょうか・・・」
猫神「大丈夫だって〜 神ちゃん接客上手だも〜ん」
神使「まぁ、普段から巫女さんとしてお守り売っていますからね」
こっちも注文良いですか〜?
神使「はい、今お伺いいたします」
374 : ◆8YCWQhLlF2:2016/03/31(木) 23:20:29 ID:DlNnkoJw
ーーー 2時間後
客A「うそ〜 そんなことある訳ないじゃんよ〜」
客B「神ちゃん、話盛りすぎ〜」ハハハ
神様「いやいや、そう思うだろ? でもまだ続きがあってさぁ」
神使「ちょっと神様、何やっているんですか?」
神様「うるせー犬ころ。 今良いところなんだよ」
神使「ちゃんと仕事して下さいよ〜」
神様「あっ、みんなお代わりとか頼むよね」
客A「もち、私同じヤツ追加で」
客B「私も〜」
375 : ◆8YCWQhLlF2:2016/03/31(木) 23:21:59 ID:DlNnkoJw
神様「ここのケーキが最高に旨いんだよ。 試してみる価値はあるぞ?」
客A「そうなの?」
客B「神ちゃんが言うなら食べてみようか」
神様「んじゃ、ケーキセット3つ。 私はコーラね」
神使「なんで神様の分も数に入っているんですか・・・」
神様「ケチケチすんなよ。 なぁ皆話の続き聞きたいよな?」
客A「ここでやめられたら困る」
客B「私が神ちゃんの分払ってあげる」
神様「そういうことだ。 さっさと持ってこい犬」
神使「話し終わったら仕事して下さいよ?」
神様「はいはい。 で、続きなんだけどさ〜 私がおまるに跨がった途端ーーー」
376 : ◆8YCWQhLlF2:2016/03/31(木) 23:22:42 ID:DlNnkoJw
神使「テラス席のお客様、ケーキセット追加で3つお願いします」
ハハハッ 神ちゃん面白い!
やばいツボった!!
猫神「神ちゃんまたお客さんと話し込んでるの〜?」
神使「もう4組目ですよ? なんの話をしているんだか・・・」ハァ
猫娘「でも、みんな追加注文してくれるから嬉しいです。ニャ」
猫神「さすが神ちゃんよね〜 自分の分までお客さんに払わせるなんて〜」
神使「すいません、何のお役にも立てずに・・・」
377 : ◆8YCWQhLlF2:2016/03/31(木) 23:23:36 ID:DlNnkoJw
猫神「そんなことないよ〜 お客さんも楽しそうだし、セットで追加取るなんてすごいよ〜」
猫娘「あの技、盗みたい。 ニャ・・・」
神使「あまりおすすめ出来ませんが」
猫神「ふふ、はい追加のセット〜」コトッ
神使「ありがとうございます」
すいません、お会計お願いします
猫娘「はいニャ! 今行きますニャ」スタスタ
神使「えっ? そんな簡単に神使登録など・・・」
神様「こいつが必要だって言ってんだから必要なんだよ。 最低位だったら登録簡単だろ? さっさと登録!」
神使「しかし・・・」
神様「もう人型になってんだから神使にしておいた方が良いだろ」
神使「はぁ・・・ あんなに神使試験大変だったのに、私の立場は・・・」
神様「良いんだよ! 私は私、余所は余所!」
猫神「いや〜 すまないねぇ〜 正直試験対策してなかったからどうしようかと思ってたんだ〜」
神様「じゃ、そういうことでお前こいつの神使な」
猫娘「ニャニャ! また猫神様の神使でも良いんですか?ニャ」パァッ
神様「?」
神使「登録手続きは後日いたしますが、これからは猫神様の神使・猫娘と名乗って下さい」
猫娘「やったー!! 違う、やったニャー!」
352 : ◆8YCWQhLlF2:2016/03/30(水) 00:40:00 ID:BVEeudSE
神使「・・・その代わり!」
猫娘・神様「」ビクッ
神使「神に仕える神使として、最低限の作法は私がみっちりとたたき込ませて頂きます」
猫神「それは助かる〜 是非ともお願いします神使君」
神使「お任せ下さい。 これでも神使の階位は最高位です」
神様「猫娘よ、死ぬ気で耐えるんだ。 私に言えることはそれだけだ・・・」
猫娘「ニャ! よろしくお願いします、神使先生!」
神様「んじゃ、授業料として宿の提供と私のケーキ食べ放題をお願いするぞ猫神」
猫神「おっけ〜 そのくらいは持つよ。 2階が住居スペースだから空いてる部屋使ってね〜」
353 : ◆8YCWQhLlF2:2016/03/30(水) 00:41:12 ID:BVEeudSE
神使「ケーキ食べ放題はいらないんじゃないですか?」
神様「うっせんだよ腐れ犬ころ! 毎日ケーキ食べたら破産するわ!」ゲシッ
神使「毎日食べるんですか? すいません猫神様」
猫神「いやいや、この位は安いもんだよ」
神様「じゃぁ早速だけど、ケーキお代わり」
猫神「もう食べちゃったの〜?」
神様「神様なもので///」ゲシッ
神使「痛! なんで最近その言葉の後に必ず私を蹴るんですか?」
354 :以下、名無しが深夜にお送りします:2016/03/30(水) 17:03:10 ID:yDPDOPMg
乙
続編信じてた
355 :以下、名無しが深夜にお送りします:2016/03/30(水) 19:48:14 ID:L97fiJXw
乙乙
神様「それより、店は儲かってんの? 客一人もいねぇじゃん」
猫神「平日だし〜 明日は土曜日だから忙しいよ〜」
神様「ふ〜ん」
猫神「お手伝いよろしくね〜」
神様「はい!? 何言っちゃってんの? 明日は海行くんだよ! 海!」
神使「海はまだ寒くて泳げませんよ?」
神様「だれが泳ぐなんて言ったよ。 砂浜で寝るんですぅ」ベェー
357 : ◆8YCWQhLlF2:2016/03/30(水) 23:37:44 ID:BVEeudSE
猫神「え〜 バイト代出すわよ〜 時給1500円でどう?」
神様「よろしくお願いいたします猫神店長」
猫神「神使さんも手伝ってもらえると嬉しいなぁ〜」
神使「もちろんお手伝いさせて頂きます」
猫神「やった〜」
猫娘「明日は外にテラスも出せますね。 ニャ」
神様「猫娘ちゃんさぁ、語尾に“ニャ”を付けるなら徹底した方が良いよ?」
358 : ◆8YCWQhLlF2:2016/03/30(水) 23:39:15 ID:BVEeudSE
猫神「あ〜、でも神ちゃん達の服がないや・・・ どうしよう」
神様「心配無用。 神使よ、私の正装を用意しておけ」
神使「正装って巫女装束ですか?」
神様「神社の喫茶店だ。 巫女さんの格好をした店員がいた方が面白い」
猫神「なるほど〜 さっすが神ちゃん! それ採用〜」
神様「私は常に最高のアイディーア〜を持ち合わせている。 褒めよ」
神使「猫神様は御装束はお持ちですか?」
猫神「う〜ん、昔のならあるかな〜」
猫娘「私の服はありますか店長? ニャ」
猫神「古くてもよければ私の装束貸してあげるよ〜」
神様「んじゃ、明日は神社らしく装束着て正装で接客だ」
359 : ◆8YCWQhLlF2:2016/03/30(水) 23:41:15 ID:BVEeudSE
ーーー 夜・厨房
神様「まだ仕込みか?」
猫神「う〜ん、もう少しかな〜」
神様「急に神使を付けるだなんてどうしたんだ?」
猫神「・・・・・・」
神様「後継者か」
猫神「ふふっ、そろそろ準備しておかないとね〜」
神様「平安時代からだもんな。 疲れただろ」
猫神「少しね〜 でもまだまだ大丈夫だよ?」
360 : ◆8YCWQhLlF2:2016/03/30(水) 23:42:39 ID:BVEeudSE
神様「・・・・・・」
猫神「どうしたの?」
神様「10年前の大改革で苦労したようだな」
猫神「う〜ん、でも仕方ないよ。 時代の流れだもん」
神様「すまない。 やはり私がもっと反抗しておくべきだった」
猫神「大丈夫だって、神ちゃんが責任を感じることなんてないんだから〜」
神様「でかでか大神宮は相当大変だったか?」
猫神「そうね〜 神法改正で参拝者の声を直接聞けなくなったのは寂しかったかな〜」
神様「そうか・・・」
361 : ◆8YCWQhLlF2:2016/03/30(水) 23:44:53 ID:BVEeudSE
猫神「大きい神社だからね〜 仕方ないよ。 私のワガママで迷惑かけられないし〜」
神様「お前は人が好きだもんな」
猫神「うん、大好き。 だって命の恩人だもの」
神様「苦労をかけた」
猫神「神ちゃんも私と同じね」
神様「?」
猫神「神ちゃんが地方神社回りだなんて〜」
神様「私も人の願いを直接聞くことが出来ないなんて、そんなのは無理だ」
猫神「相変わらず素性は隠してるの〜?」
神様「まぁな、この方が自由で気が楽だ。 誰もこんなのが最高神だなんて思わないしな」
猫神「神ちゃんらしいな〜」
362 : ◆8YCWQhLlF2:2016/03/30(水) 23:46:07 ID:BVEeudSE
神様「でも、お前はなんでココなんだ?」
猫神「今の私にはこの位がちょうど良いかなぁって。 猫もいっぱいいるし〜」
神様「そうか」
猫神「ごめんね〜 神ちゃんからこんなに強い神力もらったのに」
神様「そんなことお前が気にする必要は無い。 勝手に神力を渡したのは私だ」
猫神「でも、これだけの神力があるのにこんな小さな神社に引きこもって・・・」
神様「お前が平安からどれだけの人の願いを叶えてきたかくらい知っている。 十分だ」
猫神「そう言ってもらえるだけでも嬉しいな〜」
神様「後はお前の好きなように生きてくれ」
猫神「ありがと〜 神ちゃん」
363 : ◆8YCWQhLlF2:2016/03/30(水) 23:47:28 ID:BVEeudSE
ーーー 寝室
ガチャ
神様「ふぁ〜 寝み〜」トテトテ
神使「あっ、神様どこ行ってたんですか?」
神様「ん?」
神使「ずいぶんと長かったですね」
神様「うんこ」
神使「・・・女性の方があまりそのような単語を口にしない方が良いと思いますが」
神様「へいへい、すんませんね〜」
神使「あの神様?」
神様「分かってるって、下品なんだろ?」
364 : ◆8YCWQhLlF2:2016/03/30(水) 23:49:32 ID:BVEeudSE
神使「いえ、そうではなくて・・・ 猫神様なんですが」
神様「猫神?」
神使「私ごときがお聞きするのは失礼かとは思うのですが・・・」
神様「・・・あいつは平安時代に私が神使に向かえ、そして神にした」
神使「・・・・・・」
神様「あいつは野良猫だったとき、食べ物がなくて餓死しそうだった所を一人の人間に救われたそうだ」
神使「そうなんですか・・・」
神様「人に恩返しがしたい、その一心で神使になってそして私が神力を与え神にした」
神様「神になったあいつは人の願いを聞いて叶えることが生きがいだった。 本当に嬉しそうだったな」
神使「立派な方ですね」
365 : ◆8YCWQhLlF2:2016/03/30(水) 23:50:57 ID:BVEeudSE
神様「でも10年前の神法改正で、神が人の願いを直接聞くことが出来なくなった」
神使「それで、でかでか大神宮を出てここに・・・」
神様「神職が不在の神社は特例で神が参拝者の願いを直接聞く裁量が与えられるからな」
神様「あいつは本当に人が大好きなんだ。 だから相当つらかったと思う」
神使「・・・・・・」
神様「平安時代から長いこと神として願いを叶えてきてくれたんだ。 少し休ませてやりたいな」
神使「そうですね」
神様「今度は私があいつの願いを叶えてやる番だ」
神使「お手伝いさせて頂きます」
神様「・・・・・・腐れ神使のくせに。 一生腐ってろ。 寝る」ヌギヌギ
366 : ◆8YCWQhLlF2:2016/03/30(水) 23:52:24 ID:BVEeudSE
神使「あっ、神様の巫女袴がシワシワだったので布団の下に敷いてあります」
神様「は? アイロン掛けくらいしろよ。 なんでそんな原始的なしわ伸ばしなんだよ」
神使「アイロン壊れてしまいまして・・・」
神様「私が史上最悪に寝相が悪いことくらい知ってるだろ? もっとグチャグチャになるぞ?」
神使「では、私の布団の下でも良いですか?」
神様「いいよ」
神使「では、寝る場所を交換しましょう」
神様「ん」モソモソ
神使「それと神様?」
神様「なんだ?」
神使「下着の上に何か着てから寝て下さい」
神様「はい」
367 :以下、名無しが深夜にお送りします:2016/03/31(木) 17:33:33 ID:7MIS4WBo
乙乙
368 : ◆8YCWQhLlF2:2016/03/31(木) 23:11:14 ID:DlNnkoJw
ーーー 翌日
神様「・・・・・・」
神使「猫神様、立派な御装束ですね」
猫神「そぉ〜? なんか動きづらくてあんまり好きじゃないんだけどね〜」
猫娘「とっても綺麗です! ニャ」
猫神「ふふっ、猫娘ちゃんも似合ってるわよ〜?」
猫娘「そうかニャ」
神使「はい、とってもお似合いです。 神用の中でも最高位の御装束ですよ?」
369 : ◆8YCWQhLlF2:2016/03/31(木) 23:13:21 ID:DlNnkoJw
神様「・・・・・・」ムスッ
神使「神様? どうされました?」
神様「おかしくね?」
神使「?」
神様「いや、なんで私の格好が一番しょぼいの?」
神使「それは神様の着ているものは普通の巫女装束ですので・・・」
猫娘「でも、とっても着慣れてる感じがして一番しっくりきてると思う。 ニャ」
神様「だから無理してニャをつけんじゃねぇよ! 徹底しろ! 徹底!」
神使「神様らしい格好で良いと思いますが・・・」
神様「褒められたのかなぁ? でも、私も綺麗なおべべが着たい!」
神使「神様はそれしか装束がございませんので・・・」
370 : ◆8YCWQhLlF2:2016/03/31(木) 23:15:17 ID:DlNnkoJw
神様「犬ころ、お前その上の狩衣脱げ」
神使「え?」
神様「私と同じ白衣と袴だけにしろ」
神使「正装でと言ったのは神様ですよ?」
神様「私が惨めなんだよ! バランス取れよ!」
神使「はぁ・・・ まぁ狩衣は脱いだ方が動きやすいですし」ヌギヌギ
猫神「私達も、上は脱ごうかねぇ〜」
猫娘「はいニャ。 ちょっとゴワゴワして接客が難しいニャ」
神様「それより、本当に客なんか来るのか?」
猫神「あと30分で港にフェリーが来るからお昼にはお客さんがいっぱい来るよ〜」
神様「こんな島に何しに来るんだよ」
猫神「それは猫を見にだよ〜」
神様「猫?」
猫娘「みんな人懐っこくて良い子なの。ニャ」
神使「確かにとっても人に馴れてるみたいですね」
猫神「この島には沢山の猫がいるからね〜 住んでいる島民の数よりも多いんだよ〜?」
神様「そんなにいるのか・・・」
猫神「それじゃぁ〜 準備しちゃおうか」
372 : ◆8YCWQhLlF2:2016/03/31(木) 23:18:59 ID:DlNnkoJw
ーーー お昼
猫神「猫娘ちゃん、これ3番席ね〜」
猫娘「はいニャ! これ追加オーダーですニャ」
神様「はぁ〜 すんげー混んでんな」
神使「ここまでお客さんが来るとは思っていませんでした」
すいませ〜ん
神使「はい。 神様、テラス席のお客様のご注文お願いしても良いですか?」
神様「あぁ行ってくる」トテトテ
373 : ◆8YCWQhLlF2:2016/03/31(木) 23:19:37 ID:DlNnkoJw
キャー 巫女さんだ! かわいい〜
そうだろ? かわゆい巫女さんだろ? 本物だぞ?
神使「神様に任せて大丈夫でしょうか・・・」
猫神「大丈夫だって〜 神ちゃん接客上手だも〜ん」
神使「まぁ、普段から巫女さんとしてお守り売っていますからね」
こっちも注文良いですか〜?
神使「はい、今お伺いいたします」
374 : ◆8YCWQhLlF2:2016/03/31(木) 23:20:29 ID:DlNnkoJw
ーーー 2時間後
客A「うそ〜 そんなことある訳ないじゃんよ〜」
客B「神ちゃん、話盛りすぎ〜」ハハハ
神様「いやいや、そう思うだろ? でもまだ続きがあってさぁ」
神使「ちょっと神様、何やっているんですか?」
神様「うるせー犬ころ。 今良いところなんだよ」
神使「ちゃんと仕事して下さいよ〜」
神様「あっ、みんなお代わりとか頼むよね」
客A「もち、私同じヤツ追加で」
客B「私も〜」
375 : ◆8YCWQhLlF2:2016/03/31(木) 23:21:59 ID:DlNnkoJw
神様「ここのケーキが最高に旨いんだよ。 試してみる価値はあるぞ?」
客A「そうなの?」
客B「神ちゃんが言うなら食べてみようか」
神様「んじゃ、ケーキセット3つ。 私はコーラね」
神使「なんで神様の分も数に入っているんですか・・・」
神様「ケチケチすんなよ。 なぁ皆話の続き聞きたいよな?」
客A「ここでやめられたら困る」
客B「私が神ちゃんの分払ってあげる」
神様「そういうことだ。 さっさと持ってこい犬」
神使「話し終わったら仕事して下さいよ?」
神様「はいはい。 で、続きなんだけどさ〜 私がおまるに跨がった途端ーーー」
376 : ◆8YCWQhLlF2:2016/03/31(木) 23:22:42 ID:DlNnkoJw
神使「テラス席のお客様、ケーキセット追加で3つお願いします」
ハハハッ 神ちゃん面白い!
やばいツボった!!
猫神「神ちゃんまたお客さんと話し込んでるの〜?」
神使「もう4組目ですよ? なんの話をしているんだか・・・」ハァ
猫娘「でも、みんな追加注文してくれるから嬉しいです。ニャ」
猫神「さすが神ちゃんよね〜 自分の分までお客さんに払わせるなんて〜」
神使「すいません、何のお役にも立てずに・・・」
377 : ◆8YCWQhLlF2:2016/03/31(木) 23:23:36 ID:DlNnkoJw
猫神「そんなことないよ〜 お客さんも楽しそうだし、セットで追加取るなんてすごいよ〜」
猫娘「あの技、盗みたい。 ニャ・・・」
神使「あまりおすすめ出来ませんが」
猫神「ふふ、はい追加のセット〜」コトッ
神使「ありがとうございます」
すいません、お会計お願いします
猫娘「はいニャ! 今行きますニャ」スタスタ
神様「神様だっ!」 神使「神力ゼロですが・・・」
Part1<< Part10 Part11 Part12 Part13 Part14 Part15 Part16 Part17 Part18 >>Part160
評価する!(10000)
ショートストーリーの人気記事
女「ハローハロー。誰かいませんか?どうぞ」
→記事を読む
キモオタ「我輩がおとぎ話の世界に行くですとwww」ティンカーベル「そう」
→記事を読む
魔王「世界の半分はやらぬが、淫魔の国をくれてやろう」
→記事を読む
男「少し不思議な話をしようか」女「いいよ」
→記事を読む
同僚女「おーい、おとこ。起きろ、起きろー」
→記事を読む
妹「マニュアルで恋します!」
→記事を読む
きのこの山「最後通牒だと……?」たけのこの里「……」
→記事を読む
月「で……であ…でぁー…TH…であのて……?」
→記事を読む
彡(゚)(゚)「お、居酒屋やんけ。入ったろ」
→記事を読む
魔法使い「メラしか使えない」
→記事を読む