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神様「神様だっ!」 神使「神力ゼロですが・・・」

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Part100
852: ◆8YCWQhLlF2 :2017/10/06(金) 23:20:54 ID:yWgtJYFc
神様「こちらは、コン子ちゃん」
コン子「コン子と申します」ペコリ
神様「」ニコッ
狐神「終わりかよ! 説明になってない!」ムキー
神様「これ、コン子ちゃんの先輩で従一位の狐神」
コン子「狐神!?」
狐神「正一位、狐神。 あと、ちゃんと様を付けなさい」
コン子「す、すいません! 狐神様!」
神様「ん? 正一位だったっけ?」
狐神「位が上がったの」ニヤッ
神様「・・・マジかよ」

853: 以下、名無しが深夜にお送りします :2017/10/06(金) 23:21:30 ID:Fb3lIs/g
アァ…神が…神が…!
土曜日前に降臨とか嬉しい誤算乙。
つ⌒【日生のカキオコ】

854: ◆8YCWQhLlF2 :2017/10/06(金) 23:22:25 ID:yWgtJYFc
狐神「これで正真正銘、稲荷のトップってわけよ」フフン
神様「今度、お祝いに大好きな油揚げ食い切れないほど送りつけてやるよ」チッ
狐神「油揚げなんか好きじゃないし。 あんたが変なデマ流すから同族一同迷惑してんだけど・・・」
神様「まぁ位なんてどうでも良いけど。 さて、お互い紹介も終わったところで」
狐神「終わってない! ちゃんと説明しなさいよ!」
神様「コン子ちゃん、キツネたちは呼んである?」
狐子「はい、神社の裏にいます」
狐神「キツネ!?」
神様「沢山いるぞ〜」
狐神「!?」
神様「会いたい?」ニヤッ
狐神「そりゃ〜 まぁ・・・ 都会にはあまりいないし・・・ たまには・・・」ソワソワ
神様「コン子ちゃん、ちょっとだけ中に入れてもらっても良い?」
コン子「はい、呼んで参ります」テクテク

855: ◆8YCWQhLlF2 :2017/10/06(金) 23:23:13 ID:yWgtJYFc
─── 数分後
狐神「あ〜 かわいい〜」ワシャワシャ
キューン キューン
狐神「お前、べっぴんさんだねぇ〜 私のキツネ時代にそっくりよ」デレデレ
神様「なんだよ、あの気持ち悪いヤツは・・・」
コン子「みんなとても楽しそうです」
神様「そうなの?」
コン子「あまり人とふれあえる機会なんてないですから」
神様「おい狐神、あんまり可愛いからって持って帰るなよ」
狐神「そんな事しないわよ。 この子達はここでコン子ちゃんと一緒に暮らしたいって言っているし」
コン子「・・・///」

856: ◆8YCWQhLlF2 :2017/10/06(金) 23:24:02 ID:yWgtJYFc
神様「それなんだけどさぁ〜 ちょっと狐神の力を借りたいなぁ〜って」
狐神「私の?」
神様「実はコン子ちゃんを含め、このキツネたちが村から迫害されているんだよ」
狐神「あ? この子達が?」ギロッ
神様「そう。 “迫害”されてんだよ」
狐神「分かった。 この村を呪えば良いのね? 滅ぼせば良いのね?」
コン子「!?」
神様「違うって。 お前のちんけな悪戯なんかじゃ何の解決にもなんねーよ」
狐神「ちんけ言うな!」
神様「村の奴らもこの集落を守るためにちょっと過敏になっているだけなんだよ」
狐神「なるほどね。 それで私に何をしろと?」
神様「それなんだけどさぁ〜」ズイッ
狐神「何よ。 顔近いって」
神様「この・・・・・・ で〜・・・・・・ ちょっとだけ・・・・・・」ゴニョゴニョ
狐神「はぁ!?」


857: 以下、名無しが深夜にお送りします :2017/10/07(土) 05:32:16 ID:IQA1ZbB2
またいつもの悪巧みだな
カキオコ食べた事ないなぁ
遠いな

858: 以下、名無しが深夜にお送りします :2017/10/07(土) 09:56:25 ID:1FQieDL6
遠いってのが分かるだけでも御々の字かと…乙。

859: 以下、名無しが深夜にお送りします :2017/10/07(土) 12:21:09 ID:IQA1ZbB2
>>858
市内からだと遠い

860: ◆8YCWQhLlF2 :2017/10/07(土) 21:49:26 ID:ASEw5dmI
神様「良い案でしょ?」
狐神「それ、マジで言ってんの?」
神様「マジ」
狐神「・・・・・・」ジー
コン子「?」
狐子「あんた、責任とれんの?」
神様「何バカな事言ってんだよ。 お前が責任を取るんだよ」
狐神「・・・・・・」

861: ◆8YCWQhLlF2 :2017/10/07(土) 21:50:39 ID:ASEw5dmI
神様「このかわゆい子達は何?」
狐神「キツネ」
神様「コン子ちゃんは?」
狐神「・・・キツネ」
神様「お前は?」
狐神「・・・・・・キツネ」
神様「この神社は?」
狐神「稲荷・・・ じゃない! 八幡でしょ!」
神様「そんなの今日から稲荷にしておけば良いじゃん」
狐神「あんた・・・ そんな勝手な・・・」
神様「この神社、由緒がないみたいだし。 稲荷の勢力拡大、みたいな?」
狐神「勘弁してよ・・・」ハァ

862: ◆8YCWQhLlF2 :2017/10/07(土) 21:52:03 ID:ASEw5dmI
神様「狐神ったら、同族想いだしその祭儀服をかわゆい後輩にあげちゃうんだろなぁ〜」チラッ
狐神「・・・・・・」
神様「先輩がかわゆい後輩へ餞として上げちゃうんだろうなぁ〜 優しいなぁ〜」チラッ
狐神「分かったわよ。 はい、これ貴方にあげる」ドサッ
コン子「え!? 私にですか?」
狐神「これから大変なこともあるだろうけど頑張りなさい」
コン子「?」
狐神「ん? ねぇ、神ちゃん?」
神様「あ?」
狐神「コン子ちゃんは、その・・・ これからのことを知っているの?」
神様「今から説明する」
狐神「ちょっと・・・ 順番が逆でしょ・・・」

863: ◆8YCWQhLlF2 :2017/10/07(土) 21:53:31 ID:ASEw5dmI
神様「コン子」
コン子「はい」
神様「ちょっと、こっちに来て座りなさい」
コン子「はい」スタスタ
チョコン
神様「狐神、ちょっと神力もらうぞ」
狐神「え!? 私の力使うの!?」
神様「他に誰がいるんだよ。 その為にお前を呼んだんだから」
狐神「勘弁してよ・・・」
神様「も〜 うだうだ言っていないで協力しろよ」

864: ◆8YCWQhLlF2 :2017/10/07(土) 21:54:31 ID:ASEw5dmI
狐神「その前に、コン子ちゃんにきちんと説明しなさいよ」
神様「面倒くさいな〜」
狐神「説明くらい最低限のことでしょ」
神様「分かったよ。 コン子、これからお前の人生をもらい受ける」
コン子「代償・・・ ですね」
神様「そうだ」
コン子「覚悟は出来ています。 ひと思いに!」
神様「そんじゃ狐神、ちょっと神力もらうぞ」
狐神「も〜 あんまり持って行かないでよね・・・」
神様「んじゃ、二人とも私の手を握って」
狐神「ん」ニギ
コン子「・・・・・・」ニギ

865: ◆8YCWQhLlF2 :2017/10/07(土) 21:55:29 ID:ASEw5dmI
ポワポワ
コン子(暖かい・・・)
狐神(辛い・・・)
神様「はい、オッケー」
コン子「?」
狐神「うへぇ〜 ダルい・・・」グテッ
神様「どんな感じ?」
コン子「なにか・・・ 不思議な気分です」
神様「これでコン子ちゃんの代償は頂戴した」
コン子「今のでですか?」

866: ◆8YCWQhLlF2 :2017/10/07(土) 21:56:48 ID:ASEw5dmI
ガヤガヤ
神様「外が騒がしいな」
コン子「そろそろ夕方ですし、皆さんが集まりだしたのでは?」
神様「まぁ、頃合いだな」
狐神「う〜 しんどい・・・」グテッ
神様「おい、コックス。 私は外で村人の相手してくるからコン子ちゃんに祭儀服着せて準備しておけ」
狐神「私が着させるの?」
神様「他にそんな変な服の着方なんか知っているヤツいねーよ」
狐神「変な服言うな!」
神様「それとコン子ちゃん」
コン子「はい」
神様「それ着たら、何匹か横にキツネを従えて扉の前に立ってて」
コン子「え!?」
神様「さて、神ちゃんプロデュースショーでも始めますか!」

867: 以下、名無しが深夜にお送りします :2017/10/08(日) 12:29:10 ID:4jAqNewg
神ちゃん派手に頼むぞ

868: ◆8YCWQhLlF2 :2017/10/08(日) 22:56:56 ID:kaIrnNBQ
─── 境内
ガヤガヤ
神様「皆の者、待たせたのぉ」トテトテ
村人A「あんたは・・・」
村人B「俺たちはコン子に呼ばれたんだが」
神様「私がコン子ちゃんに言付けを頼んだんだよ」
村人A「俺たちを呼び出して何の用だ?」
神様「この村のこと、それからコン子のことを少し」
村人B「よそ者には関係ない」
村人達「そうだそうだ!」

869: ◆8YCWQhLlF2 :2017/10/08(日) 22:58:32 ID:kaIrnNBQ
神様「そんな事を言って良いのかな?」ニヤッ
村人A「どういう意味だ?」
神様「この村を観光客がたくさん来る有名な村へと変えてやろう」
村人A「はぁ? 何をバカなことを」
村人B「アンタのようなガキにそんな事できるわけ無いだろ!」
神様「私の力を甘く見ているようだな」
村人A「お前みたいな小さなガキに何が出来るんだ?」
神様「村人A!!」
村人A「!?」
神様「娘さんの大切にしていた“ほそ末さん”ストラップを壊したようだな。 代わりは見つかったか?」ニヤッ
村人A「何故それを・・・」

870: ◆8YCWQhLlF2 :2017/10/08(日) 22:59:28 ID:kaIrnNBQ
村人B「ほそ末さんって何だ?」
神様「村人B!!」
村人B「!?」
神様「収穫した人参の選別、SサイズをMサイズにしているのがバレないと良いな?」ニヤッ
村人B「な、何故それを・・・」
村人C「お前、そんな事してたのかよ・・・」
神様「村人C!!」
村人C「!?」
神様「イヤンモールの受付の子には告白できたか?」ニヤッ
村人C「どうしてそれを・・・ 誰にも言っていないのに・・・」
神様「誰にも言ってない? じゃぁなんで私は知っているんでしょ〜か?」

871: ◆8YCWQhLlF2 :2017/10/08(日) 23:00:48 ID:kaIrnNBQ
神様「村人D! 宝くじの当選祈願だけしかしないようなヤツが当選するはず無いだろ!」
神様「村人E! ジャガイモからかわゆい女の子なんか生まれないぞ!」
神様「村人F! 金くれって雑すぎだろ! 私が欲しいわ!」
神様「村人G! 賽銭くらい入れろ! アホちん!」
神様「村人H! ・・・なんか願っとけよ!」
村人達「・・・・・・」
村人A「あんた・・・ まさか・・・」
村人B「本物の・・・」
神様「ある時は“かわゆい少女”、ある時は“かわゆい巫女”、その正体は!」
村人達「正体は・・・」ゴクリ
神様「神宮が誇る美貌と教養を持つ“かわゆい女神”神ちゃんだ!」フンスッ
村人達「・・・・・・」


872: ◆8YCWQhLlF2 :2017/10/08(日) 23:01:52 ID:kaIrnNBQ
─── 本殿内
狐神「も〜 神ちゃんったら、いつも一言どころか二言三言余計なんだから・・・」ヨイショ
コン子「面白い方ですね」
狐神「まぁね。 ほら、腕もっと高く揚げて、袖通すわよ」シュルシュル
コン子「はい! すいません」
狐神「まったく、この装束特注で作ったばかりなのに・・・」ハァ
コン子「あの、どうして私がこんな綺麗な格好をさせられているんでしょうか?」
狐神「この服は、これからアンタが毎日着て暮らす服だからよ」
コン子「え!?」
狐神「ちゃんと着方を覚えておきなさいな」シュルシュル
コン子「・・・・・・」

873: ◆8YCWQhLlF2 :2017/10/08(日) 23:02:50 ID:kaIrnNBQ
─── 本殿外
村人達「・・・・・・」
神様「まぁ、皆が驚くのも無理はない。 神宮の女神が降臨しているんだからな」ウンウン
村人A「ほ・・・ 本当に神さまなのか?」
村人B「なんでこんな村に・・・」
神様「こんな村? おい、お前の住んでいる村はその程度のものなのか?」
村人B「!?」
神様「先日、この神社の神体を覗かせてもらった」
村人A「神体?」
神様「そうだ。 神体にはお前達が願ったことが記録される」
村人B「それで、俺たちの秘密を・・・」

874: ◆8YCWQhLlF2 :2017/10/08(日) 23:03:54 ID:kaIrnNBQ
神様「お前達の願いだけじゃないぞ? この神社が建立されてからの全ての願いを覗かせてもらった」
村人A「全て!?」
神様「神体を覗き、とても大きな願いを知った私はそれを叶える事にした」
村人A「大きな願い・・・」
神様「お前達、この村が好きなんだろ?」
村人達「・・・・・・」
神様「この村のことを多くの人に知ってもらいたいんだろ?」
村人達「・・・」コクリ
神様「隣村に負けたくないんだろ? 隣村よりこの村の方が素晴らしいんだろ?」
村人A「当たり前だ! この村が一番だ!」
村人達「そうだそうだ!」

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