犬娘「魔王になるっ!」
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113 :いかやき ◆J9pjHtW.ylNB :2014/08/15(金) 23:34:01.87 ID:89Tma+lAO
銀の鈴のエルフは、白導師に更に輪をかけて口が悪いようだ
銀鈴「お客様?」
犬戦士「おう、俺のダチコーだ!」
メイド剣士「いつバカ犬と友達になりましたっけ?」
銀鈴「また嘘ついた、バカ犬、死ね、魔人王様に頭叩かれて死ね」
女拳士「具体的だな」
犬娘「私もバカだから怒られるかな?」
銀鈴「お客様には気を使う、死ななくていい」
メイド剣士「死ななくていいようですよ、魔王様」
犬娘「良かった〜」
銀鈴「犬獣人ってみんなバカっぽい、死滅した方がいい」
白導師「お客様だろ、銀鈴」
白導師「ああ、私は白導師だ、よろしく」
術師「私は術師です」
犬娘「犬娘だよっ!」
女拳士「女拳士だ」
メイド剣士「メイド剣士です」
白導師「では、魔人王の所に案内する、戦闘の準備を忘れるな」
術師「戦闘すること前提なんですわね」
犬娘「楽しみ!」
メイド剣士「楽しみでは無いですね」
女拳士「力試しはいつでも歓迎だけどなあ」
ーー中庭ーー
術師「中庭……って言うか蠱毒の壺みたいな」
白導師「だからやる気満々なんだよ、あのバカ」
銀鈴「魔人王様は戦闘バカなだけ、賢い王様、死ななくていい」
114 :いかやき ◆J9pjHtW.ylNB :2014/08/15(金) 23:38:35.62 ID:89Tma+lAO
術師はこっそりと白導師や銀鈴の魔力を計ったが、どちらからも自分に匹敵する物を感じ取れる
彼女たちの王とは、どれほど強いのだろうか?
白導師「おい、バカ王、客を連れてきたよ」
魔人王「おう、……よく来たな」
中庭で待っていたのは、筋骨隆々の若い大男だった
犬戦士「気をつけろよ、あいつはあの見た目でーー」
犬娘「ええっ、ほんと?!」
術師「?」
魔人王「さて、聞いてると思うが、俺と戦ってもらいたい」
術師「構いませんわ」
白導師「さて、見物と行くか」
銀鈴「みんなきっと死ぬ、白導師は蘇生の腕を上げることになる」
白導師「どうかな?」
犬戦士「どっちも頑張れよ!」
術師「四人で戦うのはこれが初めてになりますね」
女拳士「コンビネーションの取り方はだいたい把握してるよ」
女拳士はゆっくりと魔力を纏った
女拳士「最初から行かせてもらうよ!」
術師は例によって鉄球を二つ地に埋めると、後ろに下がった
術師「魔力……なんなのこの莫大な魔力は……」
魔人王「行くぞっ!」
女拳士と魔人王の激しい打ち合いが始まった
犬娘「てええいっ!」
犬娘の跳び蹴り!
115 :いかやき ◆J9pjHtW.ylNB :2014/08/15(金) 23:40:45.00 ID:89Tma+lAO
魔人王「ふふっ」
メイド剣士「なっ」
魔人王はさらっと犬娘の蹴りをかわす
魔人王「お前たち、強いじゃないか」
メイド剣士「はあっ!」
メイド剣士の連撃をするするとかわしてみせる魔人王
魔人王「速いな、少しもらったか」
メイド剣士にしてみればここまでかわされたのは初めてだ
術師(これは余裕がありませんわ……こんな化け物がいるなんて……)
女拳士「はは、これは五回目の敗戦になりそうだな」
女拳士「このままなら、だが」
女拳士はそう言うと、更に肉体強化を上書きした
術師(隠し技……まだ持ってましたか!)
魔人王「来い!」
それでも超強化女拳士は魔人王と対等に打ち合うのがやっとだ
女拳士「とんでもねー化け物だな!」
白導師「あいつと打ち合える人間がいるもんだね」
銀鈴「あの女強い、死ななそう」
メイド剣士「魔王様!」
メイド剣士は犬娘に肉体強化をかけた
犬娘「行くよ!」
強化した犬娘のスピードはかわしきれる物ではない
魔人王「ほう、うちの犬より速そうだ」
魔人王は犬娘の蹴りを片腕で受け流した
犬娘「つ、強い〜」
白導師「凄い奴らだな、惚れた」
銀鈴「レズ、死ね」
116 :いかやき ◆J9pjHtW.ylNB :2014/08/15(金) 23:42:54.93 ID:89Tma+lAO
犬戦士「気をつけろよ!」
魔人王「砕け散れ!」
魔人王は、空を覆うような爆裂魔法を発動した
犬戦士「あいつは、ああ見えて魔導師なんだよな」
白導師「打ち合いで対等でも、あれは厳しいだろうね」
銀鈴「みんな死ぬ、可哀想」
術師「反則ですわっ!」
四人に爆裂の雨が降り注ぐ!
メイド剣士「きゃああああ!」
犬娘「うわあああっ」
術師「くっ、これはっ」
術師は結界を展開した
直撃していれば即死を免れなかっただろう威力だ
術師「メイドさん!」
術師はすぐにメイド剣士に蘇生をかけた
メイド剣士「うっ、かはっ」
魔人王「仲間を癒やす余裕があるのか?」
女拳士「有るんだよ」
術師に襲いかかった魔人王を女拳士が殴り倒す
魔人王「た、耐えたか!」
女拳士「アタシは魔法が苦手でね」
女拳士「徹底的に魔法を食らいまくる修行をした結果魔法に異常に強くなったんだよ」
魔人王「面白い、お前とは正面を切って殴りあえると言うことだな!」
術師「道理で私の魔力限界まで魔法を防げた訳ですわね」
女拳士「あんたのはかなり効いたよ!」
117 :いかやき ◆J9pjHtW.ylNB :2014/08/15(金) 23:45:02.94 ID:89Tma+lAO
犬娘は自力で起き上がり自分に回復魔法をかけた
術師(魔王様、タフな子!)
ーーハマミナトーー
魔女娘「あ、そういや、チュウザンの白導師に注意しろって言うの忘れてたな」
ーーチュウザン王城ーー
白導師「ふふ、今倒れた子は好みだな」
銀鈴「死ね、死なないなら死ね」
犬戦士「こえーよ」
メイド剣士は自身に肉体強化をかけて、再び女拳士と打ち合う魔人王の隙をうかがう
犬娘は何かを考えているようだ
術師(各人トレーニングした技があるはず、何かやるつもりですわね)
術師「サポートしますわ!」
術師は地面の鉄球を檻に変えた
魔人王「むっ!」
たぶん一瞬で破壊されるだろう
しかし犬娘が一撃を入れるには十分だ
犬娘「雷をこの手に、雷牙拳!」
犬娘の右手が青白い稲妻を帯びる
犬娘「はああああっ!」
魔人王「ぐおっ!」
案の定すぐに破壊された檻だが、剥き出しになった魔人王に犬娘の雷牙拳が炸裂した
術師「雷撃魔法、しかも拳に帯びさせるなんて!」
メイド剣士「やりましたね、魔王様!」
魔人王「いい一撃だった!」
魔人王はバックブローで犬娘を弾き飛ばした
118 :いかやき ◆J9pjHtW.ylNB :2014/08/15(金) 23:47:53.74 ID:89Tma+lAO
魔人王の体にはきっちり焦げた拳の跡が残っている
魔人王「流石に効いたぞ」
女拳士「ギブアップかい?」
魔人王「まさか」
女拳士「楽しいもんな!」
三度二人は打ち合う
術師は温存している魔力を使うチャンスを伺っている
たぶんメイド剣士が肉体強化を伴う一撃を浴びせ、倒される
魔法防御の高い女拳士なら耐えるかも知れない
とりあえず倒れている犬娘を射程圏外に運ぶ
今は回復する魔力も使えない
女拳士「食らえ!」
女拳士は回し蹴りを繰り出した
魔人王「ぐおっ」
魔人王は中段に足刀蹴りを放つ
魔人王「お返しだ!」
女拳士「がはっ!」
女拳士は激しく吹き飛んだ
メイド剣士「はああっ!」
メイド剣士の強化突きは魔人王の左手に突き刺さった!
魔人王「うおおっ!」
カウンターで蹴りを入れる
術師は
術師「予定通りですわ!」
燃え、揺らめく銀の槍を放った!
魔人王「!」
魔人王は巨大な氷の剣を呼び出し、神の杖に撃ち当てた
術師「!」
術師「あのタイミングであの規模の魔法を放てるんですの?!」
魔人王「ぐ……おおおっ!」
出力が十分に乗っていない氷剣に、神の杖が上回った
119 :いかやき ◆J9pjHtW.ylNB :2014/08/15(金) 23:51:12.62 ID:89Tma+lAO
爆炎の槍は魔人王を呑み込む!
魔人王「くっ、結界を……うおおっ!」
術師「な、なんとかなりましたか?」
焼け溶けた地面
しかしその跡に魔人王の姿はない
術師「!」
魔人王「やってくれたな!」
いつの間にか術師の後ろにいた魔人王は術師を地面に叩きつけた
術師「きゃああっ!」
派手に焼けた地面に叩きつけられ、術師は起きあがることが出来ない
女拳士「くそっ!」
女拳士は術師を助け起こし、火のない所まで運んだ
魔人王「隙有り!」
女拳士「ぐおあっ!」
魔人王の一撃が女拳士の背中に突き刺さる
魔人王が勝利を確信した時、後ろに立つ激しい殺気を感じた
魔人王「!」
犬娘「みんな……」
犬娘「私、負けない!」
犬娘の両腕に魔力が集まっていく
犬娘「右手に雷……」
犬娘「左手に閃光……」
魔人王「……こい!」
犬娘「雷牙光刃拳……」
犬娘の全能力を注ぎ込んだ魔法拳を、肉体強化による超スピードで、魔人王に叩き込む!
魔人王「ぐおおおっ!」
犬娘「うああああっ!!」
魔人王「かはっ!」
一息に魔人王を壁に叩きつける
魔人王は、ゆっくりと、膝をついた
魔人王「……見事だ」
120 :いかやき ◆J9pjHtW.ylNB :2014/08/15(金) 23:54:31.61 ID:89Tma+lAO
魔人王「ふふっ……、ここまでのダメージを受けたのはいつ以来かな」
魔人王「コトーの魔王とボコボコにやりあった時以来か」
犬娘「もう一回……」
犬娘はそのまま倒れ込んだ
魔人王「お前の勝ちだ」
魔人王もそのまま、前のめりに倒れた
白導師「ははっ、あの男が倒れるの初めて見たな」
銀鈴「こっちも四人なら、あっちが死んでた」
犬戦士「あいつら滅茶苦茶強くなってやがったな……、俺も修行しよ」
白導師「さて、愛しのあの子を回収して全員回復してやるか」
銀鈴「戦士を侮辱したら、死ぬまで死ぬ目に合わせる」
犬戦士「こえーって」
ーー数時間後、病室ーー
術師「うっ……」
女拳士「おっ、目を覚ましたな」
術師「……どうなりましたの?」
女拳士「ダブルノックアウトだよ、魔王様がやってくれた」
術師「引き分けですか……、恐ろしい敵……、いや、味方ですよね?」
魔人王「そうだな、今後とも宜しく頼む」
術師「きゃああっ」
女拳士「女と男を同じ部屋に寝かすとかなに考えてるんだ?」
魔人王「す、すまんな」
魔人王がうろたえる様が何か面白いと思った女拳士は更に追い討ちをかけた
121 :いかやき ◆J9pjHtW.ylNB :2014/08/15(金) 23:56:37.57 ID:89Tma+lAO
女拳士「術師ちゃんも包帯を巻いて胸晒してるし、しかも回復魔法なんだから包帯意味ないし、変態じゃないの?」
魔人王「うぐっ……」
術師もこの遊びを理解した
術師「まだ誰にも見られた事がないのに胸を見られるなんて……、最低ですわ」
魔人王「す、すまん」
女拳士「しかもあんたも上半身裸だし」
術師「きゃああっ」
最後のはマジ叫びである
魔人王は慌てて服を羽織り、病室を飛び出した
女拳士「ぎゃははははっ!」
術師「もう、大事な取引相手なのに何をやってるんですの?」
女拳士「術師ちゃんも乗ってきた」
術師「乗りましたけど」
女拳士「ところで、メイドちゃんと魔王様は?」
術師「どこでしょう?」
ーー白導師の部屋ーー
二人は可愛らしいピンクのリボンの服と青いリボンの服を着せられていた
白導師「これは良いものだ」
銀鈴「むぐーっ!」
銀鈴の服も黄色いリボンの服になっている
白導師「裸を眺めるのも良いんだが、やっぱりこういう服を着せた方が美味しそうだろう?」
誰に同意を求めたかは分からない
やがて犬娘が目を覚ました
犬娘「ん……、ここは」
白導師「おはよう、わん子ちゃん」
122 :いかやき ◆J9pjHtW.ylNB :2014/08/15(金) 23:59:04.98 ID:89Tma+lAO
犬娘「あ、可愛い服」
犬娘「戦いはどうなったの?」
白導師「見事な相打ちだったよ」
白導師は犬娘に覆い被さり、顔を近付けた
犬娘「なんかいい匂いするね、お姉さん」
白導師「そ、そうか?」
不意に誉められて白導師はすこしうろたえた
メイド剣士「ん、……ううん」
メイド剣士が目を覚ます
メイド剣士「なんですかこの服」
白導師「可愛いだろ?」
白導師「裸も可愛いかったけど」
メイド剣士「……!」
メイド剣士「何やってますか!」
メイド剣士は犬娘に覆い被さる白導師に跳び蹴りした
白導師「あうふっ」
メイド剣士は口を塞がれ縛られている銀鈴を見つけて、拘束を剥がしてやった
銀鈴「殺す、死ねじゃなく殺す」
銀鈴は何やら魔法を発動した
白導師「あれ、えへへ、美少女がいっぱい……」
どうやら魅了幻覚のようだ
銀鈴はもう一度魅了幻覚を重ねがけした
銀鈴「幸せな幻覚を死ぬまで見て死ね、死ね」
白導師「あはは、あははは」
メイド剣士「も、もうそれくらいで良いのでは」
銀鈴「優しい、裸見られた上に結構恥ずかしい口で言えないことされてたのに」
メイド剣士はもう一度跳び蹴りした
銀の鈴のエルフは、白導師に更に輪をかけて口が悪いようだ
銀鈴「お客様?」
犬戦士「おう、俺のダチコーだ!」
メイド剣士「いつバカ犬と友達になりましたっけ?」
銀鈴「また嘘ついた、バカ犬、死ね、魔人王様に頭叩かれて死ね」
女拳士「具体的だな」
犬娘「私もバカだから怒られるかな?」
銀鈴「お客様には気を使う、死ななくていい」
メイド剣士「死ななくていいようですよ、魔王様」
犬娘「良かった〜」
銀鈴「犬獣人ってみんなバカっぽい、死滅した方がいい」
白導師「お客様だろ、銀鈴」
白導師「ああ、私は白導師だ、よろしく」
術師「私は術師です」
犬娘「犬娘だよっ!」
女拳士「女拳士だ」
メイド剣士「メイド剣士です」
白導師「では、魔人王の所に案内する、戦闘の準備を忘れるな」
術師「戦闘すること前提なんですわね」
犬娘「楽しみ!」
メイド剣士「楽しみでは無いですね」
女拳士「力試しはいつでも歓迎だけどなあ」
ーー中庭ーー
術師「中庭……って言うか蠱毒の壺みたいな」
白導師「だからやる気満々なんだよ、あのバカ」
銀鈴「魔人王様は戦闘バカなだけ、賢い王様、死ななくていい」
114 :いかやき ◆J9pjHtW.ylNB :2014/08/15(金) 23:38:35.62 ID:89Tma+lAO
術師はこっそりと白導師や銀鈴の魔力を計ったが、どちらからも自分に匹敵する物を感じ取れる
彼女たちの王とは、どれほど強いのだろうか?
白導師「おい、バカ王、客を連れてきたよ」
魔人王「おう、……よく来たな」
中庭で待っていたのは、筋骨隆々の若い大男だった
犬戦士「気をつけろよ、あいつはあの見た目でーー」
犬娘「ええっ、ほんと?!」
術師「?」
魔人王「さて、聞いてると思うが、俺と戦ってもらいたい」
術師「構いませんわ」
白導師「さて、見物と行くか」
銀鈴「みんなきっと死ぬ、白導師は蘇生の腕を上げることになる」
白導師「どうかな?」
犬戦士「どっちも頑張れよ!」
術師「四人で戦うのはこれが初めてになりますね」
女拳士「コンビネーションの取り方はだいたい把握してるよ」
女拳士はゆっくりと魔力を纏った
女拳士「最初から行かせてもらうよ!」
術師は例によって鉄球を二つ地に埋めると、後ろに下がった
術師「魔力……なんなのこの莫大な魔力は……」
魔人王「行くぞっ!」
女拳士と魔人王の激しい打ち合いが始まった
犬娘「てええいっ!」
犬娘の跳び蹴り!
115 :いかやき ◆J9pjHtW.ylNB :2014/08/15(金) 23:40:45.00 ID:89Tma+lAO
魔人王「ふふっ」
メイド剣士「なっ」
魔人王はさらっと犬娘の蹴りをかわす
魔人王「お前たち、強いじゃないか」
メイド剣士「はあっ!」
メイド剣士の連撃をするするとかわしてみせる魔人王
魔人王「速いな、少しもらったか」
メイド剣士にしてみればここまでかわされたのは初めてだ
術師(これは余裕がありませんわ……こんな化け物がいるなんて……)
女拳士「はは、これは五回目の敗戦になりそうだな」
女拳士「このままなら、だが」
女拳士はそう言うと、更に肉体強化を上書きした
術師(隠し技……まだ持ってましたか!)
魔人王「来い!」
それでも超強化女拳士は魔人王と対等に打ち合うのがやっとだ
女拳士「とんでもねー化け物だな!」
白導師「あいつと打ち合える人間がいるもんだね」
銀鈴「あの女強い、死ななそう」
メイド剣士「魔王様!」
メイド剣士は犬娘に肉体強化をかけた
犬娘「行くよ!」
強化した犬娘のスピードはかわしきれる物ではない
魔人王「ほう、うちの犬より速そうだ」
魔人王は犬娘の蹴りを片腕で受け流した
犬娘「つ、強い〜」
白導師「凄い奴らだな、惚れた」
銀鈴「レズ、死ね」
116 :いかやき ◆J9pjHtW.ylNB :2014/08/15(金) 23:42:54.93 ID:89Tma+lAO
犬戦士「気をつけろよ!」
魔人王「砕け散れ!」
魔人王は、空を覆うような爆裂魔法を発動した
犬戦士「あいつは、ああ見えて魔導師なんだよな」
白導師「打ち合いで対等でも、あれは厳しいだろうね」
銀鈴「みんな死ぬ、可哀想」
術師「反則ですわっ!」
四人に爆裂の雨が降り注ぐ!
メイド剣士「きゃああああ!」
犬娘「うわあああっ」
術師「くっ、これはっ」
術師は結界を展開した
直撃していれば即死を免れなかっただろう威力だ
術師「メイドさん!」
術師はすぐにメイド剣士に蘇生をかけた
メイド剣士「うっ、かはっ」
魔人王「仲間を癒やす余裕があるのか?」
女拳士「有るんだよ」
術師に襲いかかった魔人王を女拳士が殴り倒す
魔人王「た、耐えたか!」
女拳士「アタシは魔法が苦手でね」
女拳士「徹底的に魔法を食らいまくる修行をした結果魔法に異常に強くなったんだよ」
魔人王「面白い、お前とは正面を切って殴りあえると言うことだな!」
術師「道理で私の魔力限界まで魔法を防げた訳ですわね」
女拳士「あんたのはかなり効いたよ!」
117 :いかやき ◆J9pjHtW.ylNB :2014/08/15(金) 23:45:02.94 ID:89Tma+lAO
犬娘は自力で起き上がり自分に回復魔法をかけた
術師(魔王様、タフな子!)
ーーハマミナトーー
魔女娘「あ、そういや、チュウザンの白導師に注意しろって言うの忘れてたな」
ーーチュウザン王城ーー
白導師「ふふ、今倒れた子は好みだな」
銀鈴「死ね、死なないなら死ね」
犬戦士「こえーよ」
メイド剣士は自身に肉体強化をかけて、再び女拳士と打ち合う魔人王の隙をうかがう
犬娘は何かを考えているようだ
術師(各人トレーニングした技があるはず、何かやるつもりですわね)
術師「サポートしますわ!」
術師は地面の鉄球を檻に変えた
魔人王「むっ!」
たぶん一瞬で破壊されるだろう
しかし犬娘が一撃を入れるには十分だ
犬娘「雷をこの手に、雷牙拳!」
犬娘の右手が青白い稲妻を帯びる
犬娘「はああああっ!」
魔人王「ぐおっ!」
案の定すぐに破壊された檻だが、剥き出しになった魔人王に犬娘の雷牙拳が炸裂した
術師「雷撃魔法、しかも拳に帯びさせるなんて!」
メイド剣士「やりましたね、魔王様!」
魔人王「いい一撃だった!」
魔人王はバックブローで犬娘を弾き飛ばした
魔人王の体にはきっちり焦げた拳の跡が残っている
魔人王「流石に効いたぞ」
女拳士「ギブアップかい?」
魔人王「まさか」
女拳士「楽しいもんな!」
三度二人は打ち合う
術師は温存している魔力を使うチャンスを伺っている
たぶんメイド剣士が肉体強化を伴う一撃を浴びせ、倒される
魔法防御の高い女拳士なら耐えるかも知れない
とりあえず倒れている犬娘を射程圏外に運ぶ
今は回復する魔力も使えない
女拳士「食らえ!」
女拳士は回し蹴りを繰り出した
魔人王「ぐおっ」
魔人王は中段に足刀蹴りを放つ
魔人王「お返しだ!」
女拳士「がはっ!」
女拳士は激しく吹き飛んだ
メイド剣士「はああっ!」
メイド剣士の強化突きは魔人王の左手に突き刺さった!
魔人王「うおおっ!」
カウンターで蹴りを入れる
術師は
術師「予定通りですわ!」
燃え、揺らめく銀の槍を放った!
魔人王「!」
魔人王は巨大な氷の剣を呼び出し、神の杖に撃ち当てた
術師「!」
術師「あのタイミングであの規模の魔法を放てるんですの?!」
魔人王「ぐ……おおおっ!」
出力が十分に乗っていない氷剣に、神の杖が上回った
119 :いかやき ◆J9pjHtW.ylNB :2014/08/15(金) 23:51:12.62 ID:89Tma+lAO
爆炎の槍は魔人王を呑み込む!
魔人王「くっ、結界を……うおおっ!」
術師「な、なんとかなりましたか?」
焼け溶けた地面
しかしその跡に魔人王の姿はない
術師「!」
魔人王「やってくれたな!」
いつの間にか術師の後ろにいた魔人王は術師を地面に叩きつけた
術師「きゃああっ!」
派手に焼けた地面に叩きつけられ、術師は起きあがることが出来ない
女拳士「くそっ!」
女拳士は術師を助け起こし、火のない所まで運んだ
魔人王「隙有り!」
女拳士「ぐおあっ!」
魔人王の一撃が女拳士の背中に突き刺さる
魔人王が勝利を確信した時、後ろに立つ激しい殺気を感じた
魔人王「!」
犬娘「みんな……」
犬娘「私、負けない!」
犬娘の両腕に魔力が集まっていく
犬娘「右手に雷……」
犬娘「左手に閃光……」
魔人王「……こい!」
犬娘「雷牙光刃拳……」
犬娘の全能力を注ぎ込んだ魔法拳を、肉体強化による超スピードで、魔人王に叩き込む!
魔人王「ぐおおおっ!」
犬娘「うああああっ!!」
魔人王「かはっ!」
一息に魔人王を壁に叩きつける
魔人王は、ゆっくりと、膝をついた
魔人王「……見事だ」
120 :いかやき ◆J9pjHtW.ylNB :2014/08/15(金) 23:54:31.61 ID:89Tma+lAO
魔人王「ふふっ……、ここまでのダメージを受けたのはいつ以来かな」
魔人王「コトーの魔王とボコボコにやりあった時以来か」
犬娘「もう一回……」
犬娘はそのまま倒れ込んだ
魔人王「お前の勝ちだ」
魔人王もそのまま、前のめりに倒れた
白導師「ははっ、あの男が倒れるの初めて見たな」
銀鈴「こっちも四人なら、あっちが死んでた」
犬戦士「あいつら滅茶苦茶強くなってやがったな……、俺も修行しよ」
白導師「さて、愛しのあの子を回収して全員回復してやるか」
銀鈴「戦士を侮辱したら、死ぬまで死ぬ目に合わせる」
犬戦士「こえーって」
ーー数時間後、病室ーー
術師「うっ……」
女拳士「おっ、目を覚ましたな」
術師「……どうなりましたの?」
女拳士「ダブルノックアウトだよ、魔王様がやってくれた」
術師「引き分けですか……、恐ろしい敵……、いや、味方ですよね?」
魔人王「そうだな、今後とも宜しく頼む」
術師「きゃああっ」
女拳士「女と男を同じ部屋に寝かすとかなに考えてるんだ?」
魔人王「す、すまんな」
魔人王がうろたえる様が何か面白いと思った女拳士は更に追い討ちをかけた
121 :いかやき ◆J9pjHtW.ylNB :2014/08/15(金) 23:56:37.57 ID:89Tma+lAO
女拳士「術師ちゃんも包帯を巻いて胸晒してるし、しかも回復魔法なんだから包帯意味ないし、変態じゃないの?」
魔人王「うぐっ……」
術師もこの遊びを理解した
術師「まだ誰にも見られた事がないのに胸を見られるなんて……、最低ですわ」
魔人王「す、すまん」
女拳士「しかもあんたも上半身裸だし」
術師「きゃああっ」
最後のはマジ叫びである
魔人王は慌てて服を羽織り、病室を飛び出した
女拳士「ぎゃははははっ!」
術師「もう、大事な取引相手なのに何をやってるんですの?」
女拳士「術師ちゃんも乗ってきた」
術師「乗りましたけど」
女拳士「ところで、メイドちゃんと魔王様は?」
術師「どこでしょう?」
ーー白導師の部屋ーー
二人は可愛らしいピンクのリボンの服と青いリボンの服を着せられていた
白導師「これは良いものだ」
銀鈴「むぐーっ!」
銀鈴の服も黄色いリボンの服になっている
白導師「裸を眺めるのも良いんだが、やっぱりこういう服を着せた方が美味しそうだろう?」
誰に同意を求めたかは分からない
やがて犬娘が目を覚ました
犬娘「ん……、ここは」
白導師「おはよう、わん子ちゃん」
122 :いかやき ◆J9pjHtW.ylNB :2014/08/15(金) 23:59:04.98 ID:89Tma+lAO
犬娘「あ、可愛い服」
犬娘「戦いはどうなったの?」
白導師「見事な相打ちだったよ」
白導師は犬娘に覆い被さり、顔を近付けた
犬娘「なんかいい匂いするね、お姉さん」
白導師「そ、そうか?」
不意に誉められて白導師はすこしうろたえた
メイド剣士「ん、……ううん」
メイド剣士が目を覚ます
メイド剣士「なんですかこの服」
白導師「可愛いだろ?」
白導師「裸も可愛いかったけど」
メイド剣士「……!」
メイド剣士「何やってますか!」
メイド剣士は犬娘に覆い被さる白導師に跳び蹴りした
白導師「あうふっ」
メイド剣士は口を塞がれ縛られている銀鈴を見つけて、拘束を剥がしてやった
銀鈴「殺す、死ねじゃなく殺す」
銀鈴は何やら魔法を発動した
白導師「あれ、えへへ、美少女がいっぱい……」
どうやら魅了幻覚のようだ
銀鈴はもう一度魅了幻覚を重ねがけした
銀鈴「幸せな幻覚を死ぬまで見て死ね、死ね」
白導師「あはは、あははは」
メイド剣士「も、もうそれくらいで良いのでは」
銀鈴「優しい、裸見られた上に結構恥ずかしい口で言えないことされてたのに」
メイド剣士はもう一度跳び蹴りした
犬娘「魔王になるっ!」
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