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花山薫「・・・妹?」

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Part5
108 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/06/29(金) 00:07:41.82 ID:ti7FVXkIO
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組に帰った花山は、藍色を拉致していた部屋で死体を見下ろしていた
花山「・・・チャカを」
木崎「はい・・・何かに怯えてたようです」
花山「・・・こいつは」
木崎「何か?」
花山「・・・いや、紅蓮会について・・・調べてあるか?」
木崎「はい・・・奴等、極道と言うより、何と言うか・・・金儲けの為に集めた、武闘集団と言ったほうが的確なようです」
花山「・・・」
木崎「一つの儲け話にメンバーを集め、一人しくじればまた入れ替え・・・と言ったように」
花山「入れ替え?」
木崎「・・・トップの内情がばれる前に、消されています・・・ヒットマンがいるようです」 
花山「消されるのを恐れて、自分で頭撃ったのか」
木崎「はい・・・調べて分かったのはそれだけです・・・結局、頭の素性は掴めませんでした」
花山「・・・ああ、分かった」

110 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/06/29(金) 00:12:59.10 ID:ti7FVXkIO
木崎「ああ・・・それと」
花山「なんだ」
木崎「まあ、下らねえことですが・・・こいつら着ているスーツの色で階級が分かれているんだそうです」
花山「・・・どういうことだ」 
木崎「ええ、何でもメンバーを決める時に実力を見て、階級を分けるようです・・・明るい色ほど腕が立つらしいですが・・・」 
花山「・・・藍色、こいつは雑魚か・・・」
木崎「そのようです・・・まあ兵隊は黒服のようですが」
花山「・・・」

111 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/06/29(金) 00:14:51.89 ID:ti7FVXkIO
花山「・・・こいつがヒロシ攫ったのは・・・恐らく、命令を無視した行動だったんだろう」
木崎「・・・と言うと?」
花山「雑魚が一匹・・・俺を呼び出すとは思えねえ」
木崎「・・・なるほど・・・それと、二代目、先程電話でおっしゃった・・・帽子の男ですが・・・うちの若えのが、それらしき男が歩いているのを見かけたと・・・」
花山「かなり腕の達つ野郎だ、手出すんじゃねえ」 
木崎「そう思いまして、後を着けさせましたところ・・・」
花山「どうした」
木崎「神心会本部道場へと入って行ったと・・・」
花山「・・・神心会」

112 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/06/29(金) 00:18:04.06 ID:ti7FVXkIO
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異様な雰囲気を放つ長身の男と対峙した末堂は、うろたえる様子も無く、飄々と受け答えていた
末堂「バイトぉ?紅蓮会じゃねえのか?」
男「う~ん、まあヒットマンってとこかな」
末堂「へえ・・・その風貌で?そうは見えねえな?」
男「よく中性的って言われるよ、ははは」
末堂「で?そのヒットマンがたった一人で神心会になんの御用だい?」
男「いやいや、しくじった奴を消しに来たのさ・・・君には用は無いよ」
男が言い終わるが早いか、末堂の上段回し蹴りが放たれた
末堂「シャッ!!」
スパーン

113 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/07/01(日) 00:46:02.34 ID:7YhuucNIO
男「・・・すごいキックだね、帽子が飛んだよ、はっはっは」
末堂「・・・最小限の動きで躱しやがった」
妹「!」
男の頭頂部は煮えた油のように、ただれていた
男「驚いたかい?頭、凄い傷だろ?髪の毛を剃ってわざと見せてるのさ」
カオル「・・・不気味」
男「そう、嫌だろう?な?・・・そして、末堂君、君が今一番嫌なことは・・・」
シュッ 
末堂「・・・なっ!」
妹「消えた?」
男「後ろだよ」
ガッ 
末堂の眼前から姿を消した男は、カオルの後ろに姿を現した
そして、カオルの首に腕を巻きつける
カオル「キャッ!離し・・・」 
男「これだろ?」
末堂「てめえ・・・」


114 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) :2012/07/01(日) 00:47:04.14 ID:e9xrHldvo
この言動はアイツか

115 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/07/01(日) 02:34:50.47 ID:7YhuucNIO
末堂「離しやがれ!」
男「おっと、動いたらこの細い腕が反対に曲がってしまうよ」
グッ 
カオル「イヤッ!」
末堂「てめえ・・・ただじゃすまねえぞ」
男「さあ!二人がいる場所を教えるんだ!」
末堂「クッ・・・三階の・・・用具室だ」
男「Thank you!」
末堂「その娘を離せ!」
男「いやいや、もう少しお付き合いいただくよ」
末堂「・・・上には館長がいる、行かねえほうが身の為だ」
男「ああ、館長ね、大丈夫!僕、館長より強いから」
末堂「・・・何だと?」

116 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/07/02(月) 12:01:12.22 ID:X3jVppZIO
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木崎は男が入って行ったという、神心会館の電話をならしていた
プルルルルプルルルル 
木崎「誰も出ませんね」
花山「・・・」
木崎「7時・・・まだ道場に人がいてもおかしくねえ時間ですがね」
花山「・・・向かうか」

118 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/07/02(月) 12:08:55.70 ID:X3jVppZIO
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
男の発言に今にも飛び掛りそうな末堂だが、カオルの腕を取られている状態でてを出せず、その場で拳を握り締めるしかなかった
末堂「ちょっと曲芸が出来るからって、館長に敵うと勘違いするんじゃねえ!」
男「勘違い?ん~・・・違うんだけどなあ・・・まあいいや、それじゃっ」
男はカオルを人質にとったまま何時の間にか、背後エレベーターのボタンを押していた
そして、扉が開いた
チーン ガラガラ
末堂「待て!」
男「bye」
こちらにウインクをして、男とカオルは扉の奥へ姿を消した 
末堂「チィッ!追うぞ!」

119 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/07/02(月) 12:11:06.99 ID:X3jVppZIO
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
神心会に向かう木崎と花山を乗せた車内、木崎は少しスピードを上げていた
ブロロロ 
木崎「どういうことですかね・・・神心会に」
花山「・・・門下生って訳じゃねえだろう」
木崎「すると・・・」
花山「行ってみりゃあ分かる」

120 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/07/02(月) 12:25:53.35 ID:X3jVppZIO
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男とカオルを乗せたエレベーターは三階で扉を開いた
ガラガラ 
ピリリリピリリリ
男「ん?電話」
不意に鳴った携帯電話に出る為、両手で押さえていた手を一つ外し、極めている方の手を尚一層強く握った
カオル「痛っ・・・あんたなんか・・・すえっちとチャイナさん達にやられちゃえ!」
男「まったく・・・口の減らない娘だ、ねっ!」
男の拳がカオルの鳩尾にめり込んだ
ドス 
カオルはそのまま気を失い、男の腕にぶら下げられた
カオル「うっ!」
男「しばらく寝てなさい」
ピッ 
男「はーい、もしもーし・・・ああ、これはこれはボス・・・うん、花山組にいる奴の始末は後でだからもう少しかかるよ・・・あ、死んだ?そうなの?取り分が減るなあ・・・まあいっか・・・」

121 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/07/02(月) 12:29:06.74 ID:X3jVppZIO
男「え?・・・娘を拉致?僕が?・・・なんだよ~さっきまで一緒にいたのに・・・赤青二人の始末もあるし・・・手間だなあ」
電話の相手に愚痴をこぼしていると、階段から飛び出るように末堂が現れた
タタタタタ 
末堂「!」
男「あら、追いつかれちゃった」
末堂「その娘になにしやがったあ!!」

122 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/07/02(月) 12:32:01.14 ID:X3jVppZIO
男「あー、ボス、ちょっと立て込んでるから・・・応援?弱いのはいらないよ」
末堂「なにごちゃごちゃやってやがる!」
男「ああ・・・彼らなら使えるかな・・・頼むよ」
電話をしているのも構わず、末堂の上段蹴りが男を狙った
しかし、頭を屈めてこれを躱す
シュッ 
男「あぶなっ・・・じゃあ切るよ」
ピッ 
男「いやあ、お待たせ」
末堂「許さねえッッ!」

123 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道) :2012/07/02(月) 13:47:52.73 ID:5OWxX7LAO
ジャンプ力からしてあいつなんだろうけど、金のために動いてるってのが引っかかるな

124 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) :2012/07/02(月) 17:25:57.94 ID:i7ZiWP3AO
>>123
愛は金で買えましたとかほざいたり

125 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) :2012/07/02(月) 18:34:22.88 ID:nOBoL/Fe0
しかし、俺はあいつが館長より強いとは思えないんだよね

126 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/07/02(月) 19:52:36.88 ID:X3jVppZIO
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
花山を乗せた車が神心会館入口前に着くと、木崎は運転席の窓を開け、顔を出して様子を見た
木崎「電気ついてますね」
花山「・・・お前はここにいろ」
木崎「はい」
ガチャ バタン 
花山「・・・」

127 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/07/02(月) 19:56:00.50 ID:X3jVppZIO
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
妹は、カオルが連れさらたのがわかると同時に、猛ダッシュで行ってしまった末堂を追おうと、階段を駆け上がっていた
妹「・・・末堂さん、速すぎ・・・あれ?いない?どこに・・・ここ二階だ、いやもう何でこんなに広いの」
タッタッタ 
妹「あれ?ていうか、何階だっけ・・・うーん、あ、エレベーター来た・・・一度一階に戻ってみよう」
チーン ガラガラ 
妹「!!」

128 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/07/02(月) 20:02:53.89 ID:X3jVppZIO
扉が開くとそこに立っていた花山
暫し向かい合い、沈黙
花山「・・・乗らないのか」
妹「・・・いえ、乗ります」
花山「・・・おい」
妹「はい」
花山「・・・受付に誰もいねえんだが・・・館長はどこだい?」
妹「あ、私も探してるところです」
花山「・・・一番上じゃねえかと思うんだが」
妹「行ってみましょう」
花山「そうだな」
チーン ガラガラ
花山は自分の口数が増えてることに気づいたが、制すること無く不思議な心地よさに任せていた

129 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/07/02(月) 20:06:27.63 ID:X3jVppZIO
チーンガラガラ 
花山「いねえな」
妹「どこかの部屋じゃないかな」
花山「それもそうだな」
妹「あ、あの部屋は?館長室」
花山「ああ、そこか」
ガチャ 
花山「・・・いねえな」
妹「あっ、違う、用具室」
花山「用具室?」
妹「あった!用具室」
花山「この中にいるのか?」
ガチャ 
妹「いなーい、カオルもいなーい、どーしよー」
花山「・・・なに?」


130 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/07/02(月) 20:14:53.90 ID:X3jVppZIO
花山「カオル?」
妹「そう、ともだち・・・悪い人につかまっちゃったの」
花山「そりゃいけねえな」
妹「助けなきゃ」
花山「そうだな」
妹「・・・あ・・・ごめんなさい、図々しいこと」
花山「・・・」

131 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/07/02(月) 20:25:50.08 ID:X3jVppZIO
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
激怒する末堂を前にしても、男は調子を変えること無く飄々と話した
男「探す人が増えちゃったよ、ねえ、もう一人の女の子は?」
末堂「答えろ、その娘になにしやがった!」
男「うるさいから、ちょっと寝てもらってるだけだよ」
末堂「うらぁ!」
再び男に襲いかかる末堂の右上段回し蹴り
だが、またも虚しく空を切る
男「おっと・・・」
末堂「チョロチョロと・・・」
男「ここは・・・天井が低いなあ・・・」
末堂「あ?」
ガシッ 
男は両脚を鞭のようにしならせ、末堂の身体に巻きつけると、そのまま両腕を床に着けた
末堂「・・・グッ」
男「サヨナラ、末堂君」
そして身体を後ろに反らし、バック転の容量で末堂の巨体を、窓に投げた
ブンッ ガッシャアーン
末堂「うああああああ!」 
ドサ
男「・・・思い切り地面に落ちた音だ、死んだか」

132 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/07/02(月) 20:33:30.79 ID:X3jVppZIO
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
末堂と男が対峙した所の、同階の一番奥の用具室で、未だ震えている二人を見張っていた独歩と克巳と烈が更なる館内の異変に気づいた
克巳「ガラスの割れた音?!」
独歩「この階の、エレベーターホールの方だ」
烈「行きましょう!」
独歩「俺はこいつら見張ってるぜ」
克巳「はい!お願いします!」

133 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/07/02(月) 20:40:20.45 ID:X3jVppZIO
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
男は落ちた末堂の様子を見ようと、窓に近づいた時に携帯電話が鳴った
ピリリリピリリリ 
ピッ
男「はいはーい・・・あ、もう着いたの?早いね・・・三階ね、ヨロシクー」
ピッ
男は電話を切ると、こちらに向かって駆け寄って来る足音に気づいた
そして、廊下の遠くの方から瞬く間に男の間合いまで踏み切った烈と克巳
烈「・・・何者だ」
克巳「君、女の子に手を上げたの?」
男「おや?烈海王に愚地克巳?なんだ、君達、仲良しになったの?」
烈「何?」
克巳「・・・こいつどこかで・・・」

134 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/07/02(月) 20:44:27.68 ID:X3jVppZIO
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
花山は何故かこのまま、この娘とこうしていたいと思った
不思議な感情だった
花山「・・・同じ名のよしみだ」
妹「・・・同じ・・・名?」
花山「・・・ああ」

135 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/07/02(月) 20:52:07.63 ID:X3jVppZIO
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
男はわざとらしく目を上下させ、二人の身体の様子をみて、眉をしかめた
男「どうしたんだい?二人とも・・・足に、腕」
烈「克巳!窓の外を!」
克巳「!?」
烈が丸々一枚割れてなくなった窓ガラスの枠から外を見て、驚愕の表情を浮かべ克巳の腕を引いた、そして男は外に顔を覗かせる二人の様子を見ていた
男「ああ、邪魔するからさあ、ごめんね」
克巳「末堂ォォッッ!!」

136 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/07/03(火) 03:13:43.59 ID:sdQcUDkqo
あいつがどっぽちゃんより強いとは全然思えん
烈にも克己にも勝てんだろ

137 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/07/03(火) 07:41:29.48 ID:1rpYoj85P
まあ強さがコロコロ変わる作品だしwwwwww

138 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/07/03(火) 15:23:13.24 ID:FWooiRo/o
期待

139 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/07/03(火) 21:14:33.06 ID:vbJ+yytIO
狼狽した様子の克巳は、窓から振り返り、廊下のほうへ声を上げる
克巳「救助を!誰かいないか!」
「「「「「誰もいないよ」」」」」
不意に扉が開いたエレベーターから、真っ白いスーツを来た五人組の男が現れた
男「ああ、来たか」
克巳「なんだ貴様らッッ!」
烈「・・・同じ・・・顔、五つ子?」
男「ハンド・・・の皆さんだっけ?じゃあ二人は頼んだよ」
「「「「「お安い御用だ」」」」」
克巳「待っ・・・!」
その場を去ろうとする男を止めようと克巳が踏み出すと、男は膝を曲げ小さく身を屈めた
そして勢い良く身体を起こすと、廊下の男の足元の部分が陥没し、クレーターが現れた
『ドンッ!!』
克巳「!!」
烈「ッッ床を!」
突如現れたクレーターに、克巳が一瞬戸惑った隙を逃さず、男は階段の奥へ消えた
タタタタタ 
克巳「思い出したぜ・・・あの野郎」

140 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) :2012/07/03(火) 21:28:36.41 ID:GK6XWwXR0
独歩や渋川の安心感は異常
逆に克己の不安感も異常

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