2chまとめサイトモバイル

弟「釣りロマンを求めて」幼友「春の淡水釣り編だよー」

Facebook Twitter LINE はてなブックマーク
前回の記事 男「釣りロマンを求めて」幼友「第一回!」幼馴染「釣り大会編です」
Part5

280 : ◆M7hSLIKnTI :2014/05/23(金) 19:09:05 /9jPBXSU

……………
………


…午後四時、キャンプ場の露天風呂


男「くあぁあぁ…あったまる…」フゥ…

弟「ホッとするねー」


男「たまには明るい内から温泉に浸かるってのもいいもんだな」

弟「ごめん、兄ちゃん…本当は夕まずめを釣りたかったよね」

男「…いいよ、別に。最初から今回は『釣りだけにこだわらず、小旅行的にいく』って話したろ」

弟「うん」

男「キャンプ場だから朝メシはついてないし、明日は早起きしてマズメ時から朝の内だけ釣りをして…その後はどこか観光しに行くか」


281 : ◆M7hSLIKnTI :2014/05/23(金) 19:09:45 /9jPBXSU

弟「痛てて…」サスサス

男「殴ったところ、痛むか」

弟「…あれは効いたね」


男「全く…最初から携帯を返しておけば良かったのに」

弟「自分でも情けないよ。…幼友ちゃんが『携帯を無くしてショック』としか言わなかったから、拗ねちゃったんだ」

男「…うーん」


弟「どうせ携帯は壊れてたから、なんとなくストラップを押しつけるだけのような気がして」

男「押しつけりゃいいじゃねえか、『大事に持っとけ、もう落とすな』って」

弟「そんなの言えたら苦労しないよ」


282 : ◆M7hSLIKnTI :2014/05/23(金) 19:10:25 /9jPBXSU

男「まだまだ餓鬼だな」

弟「…今日は言い返せないね」

男「ま…恋は盲目。周りが見えなくなるだけじゃなく、自分も見失うもんだ」


弟「兄ちゃんはどうだった?」

男「…俺の事はいいだろ」


弟「ずるいよ、経験談でも聞きたいね」

男「そんな事言ってもな…何しろ相手が幼馴染だから、昔から変わらないよ」

弟「本当に?」


283 : ◆M7hSLIKnTI :2014/05/23(金) 19:12:06 /9jPBXSU

男「ああ、ずっと昔から好きだったからな。それこそ物心ついた頃から、絶対に他の奴に渡す気なんか無かったよ──」


──ブフォッ!

ウワッ!?オ…オサナナジミチャン、シッカリ!

ヤバイ…ニヤニヤ ガ トマリマセン…
ウヘヘヘ…


男「…やっぱり聞いてやがったな! 後で覚えてろ!」

弟「うわ、じゃあさっきの僕の情けない台詞も…」


キイテナイ、キイテナイ
スネテタ ナンテ シラナイヨー!


弟「ひっでえ、穴があったら入りたい」

男「入った事ないだろうからな」


285 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/05/23(金) 20:09:23 YD/Gs7a2
男の最後のセリフが下ネタに聞こえるのは俺だけ…?



286 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/05/23(金) 20:13:20 .2Z4QIC2
逆に下ネタ以外の何に見えるのか


289 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/05/24(土) 11:58:33 os0dROc6
男がB3まで幼に告白しなかった深い理由とか心情の描写ってあったっけ?
気にしないようにしてたけど>>283見て気になった

というか今気づいたけどこいつら何歳だ
飲酒と進級から(スレ開始時点で)B2以下やB4ではないが、
就活の話がないからB3とも思えない
誕生日が早いB2のセンもあるが、それだと
成人式(=バレンタイン前)に幼友がアクション起こさなかったのが不思議
毎年ある(が中止する)クリスマスやバレンタインとは格が違う大イベントだしな
(アクション起こしたけどあくまで釣りスレだから描かなかったとも考えられるが)
おさ七不思議か…… それともみんな揃って浪人でもしたのかな

(軽いネタ振りと思って適当に流してくだしあ この程度でエタる>>1ではないと思うが、念のため)


290 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/05/24(土) 12:07:38 PHSftzhg
(誰か>>289の解説してくれ……B3ってなんぞ……)


291 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/05/24(土) 12:09:09 OTBnN.Lk
>>290
知らん大学じゃね


292 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/05/24(土) 12:16:03 okC7KLaI
学部3年の意味。
ちなみに、M1、M2は修士課程1年、2年。
D1、D2は博士課程1年、2年の意味


293 : ◆M7hSLIKnTI :2014/05/24(土) 12:57:06 f6MX6s1g
一応スタート時点で三人ともB3、男と幼友は21才で幼馴染はハタチ
弟はもちろん高3の18才

就活は
男→おじの釣具店に雇われる見込み、数年内に既に存在する二号店を任される可能性が高いので、経理・簿記等の資格取得を(のんびり)目指している
幼友・幼馴染→かなり呑気に構えている

男と幼馴染は相互に好意をもちつつ、よくある幼馴染モノ的流れでなあなあに過ごしていた
ただ男の中で「釣りがしたい」でも「幼馴染とも遊びたい」という想いが競り合い、ある日1スレ目の>>1の考えに達し犯行に及ぶ

男と幼馴染は高校は別々
幼友は幼馴染の高校時代からの友人で、その頃も数度は男と会っている

1スレ目の>>1より半年ほど前(二月くらい、三人はB2)幼馴染のハタチ祝いを兼ねた女子会が催され、男が街まで迎えに行く
しかし幼馴染は泥酔して友人の呼んだタクシーで帰宅していた
そこで久しぶりに会った幼友を送る事に(春の気配編の回想シーン参照)
幼友が男にほのかな好意を抱くようになったのはそのあたりから

…そもそも最初の海釣り編しか考えてなかったし、その後もバス釣り編で終わるくらいのつもりだったから全て後づけ
矛盾は多々あるかもしれない

男と幼馴染の中学や高校の時のエピソードとかも妄想中です


294 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/05/24(土) 13:48:18 os0dROc6
すでに前スレ224で年齢触れてたんだな
「歳」「才」で検索はしたが「ハタチ」表記は想定外だった
あと高校で一旦離れる幼馴染ってなんか新鮮だな

回答サンクス&変な質問してスマソ 過去編もいつか読みたい


295 : ◆M7hSLIKnTI :2014/05/24(土) 16:37:43 Mn7Pl62U
>>294
いえいえ
ある程度考えてても訊いてもらわなきゃベラベラ答えられないし、良かったくらいです

ちなみに男の就職予定先の事は年始頃の『男の作業部屋編(仮称)』で触れてます

もし矛盾点とかに気づいた場合、優しく教えてくれさい


304 : ◆M7hSLIKnTI :2014/05/26(月) 21:46:49 ihjO62WY

………



男「──風呂も上がりまして」

幼馴染「温もりまして」

幼友「着替えまして」

弟「夕方になりまして」


男「キャンプと言えば!?」

幼馴染「B!」

幼友「B!」

弟「Q!」


305 : ◆M7hSLIKnTI :2014/05/26(月) 21:54:31 ihjO62WY

幼馴染「焼きましょう、早く焼きましょう」ウキウキ

幼友「飲みましょう、とっとと乾杯しましょう」ソワソワ

男「まあまあ、炭ももう少しというところです。弟、しっかり空気送れよ」

弟「ラジャー」フーッ、フーッ


男「火加減、どのくらいかな…試しにひと切れ」ヒョイ

ジュウウウゥゥゥ…

幼馴染「良い音です…」ジュルル

幼友「いんじゃない? もう載せちゃおうよ」グウゥ…

男「ふむ…どれどれ──」


──パクッ、ハフハフッ!
パキュッ、グビグビグビッ!


男「ぷっはあぁぁあぁ! ノドが幸せで死にます!」

幼馴染「ずるい! フライングです!」

幼友「とーう! とーう!」


306 : ◆M7hSLIKnTI :2014/05/26(月) 22:02:10 ihjO62WY

男「ではでは、どんどん焼いていきましょう」

幼馴染「肉、並べます」ジュウウウゥゥゥ

幼友「キャベツはワイルドに手で千切っちゃう」ベキベキ

弟「タレ、注いどくね」


幼友「私、やっぱりスターターはビールだな」

幼馴染「私もちょっとだけ、梅チューハイを頂きます。飲みきれなかったら男が飲んで下さい」

男「関節キッスか…」

幼友「なんで今更そこを気にする」

弟「僕、コーラ貰うね」パキュッ


男「じゃあ、四人での初キャンプの夜に」

全員「乾杯ーーー!」


307 : ◆M7hSLIKnTI :2014/05/26(月) 22:09:22 TqOzF0ME

幼馴染「ああ…美味しい、夕焼けが綺麗だからなおさら格別です」モキュモキュ…

男「………ぷっは! 次だ、次っ!」パキュッ

弟「お肉、このひとパック以外は豚だからね」

幼友「豚をフチがカリカリになるくらいまで焼くのも美味いんだー」


男「釣った魚も捌いてあるから、焼いていきましょう」

弟「僕が釣ったアマゴだよ」


幼友「おー、拗ねたり不貞たりはしてても、釣果は竿頭じゃん!」

男「途中、嫌な事を忘れるために一心不乱に竿を振っていたようなので」

弟「まあね…勘弁してよ」


323 : ◆M7hSLIKnTI :2014/06/02(月) 11:45:01 4ID0nUNI

幼馴染「…ふぅ」コトッ

男「お? 珍しい、幼馴染が梅とはいえチューハイ1本飲み切るとは」

幼馴染「雰囲気も手伝って美味しかったです。まだあるなら欲しいくらい」


幼友「あるよー、レモンだけど」ヒョイ

幼馴染「ありがとうございます」プシッ

男「調子に乗らないように」


幼友「今夜は幼馴染ちゃんが酔ってエッチな気分になっても応えられないもんねー?」

幼馴染「そこはお気遣いなく」

男「グループでキャンプの夜にまで発情しなくてもいいです」

幼友(…なんだ、このいつもを思えば不自然な余裕)ジトー


324 : ◆M7hSLIKnTI :2014/06/02(月) 11:45:44 4ID0nUNI

幼友「それにしても弟君、最初から素直に『渡しそびれたけど』って言えば良かったのに」クスクス

弟「馬鹿だったよ、本当」シュン…

幼馴染「………」ゴキュゴキュ


男「ま、記念の品に忘れ難い思い出がついたと考えましょう」

弟「忘れさせてくれー」

幼馴染「………」グビグビ


幼友「だーめ、一生言ってやるんだから」

男「…お? 深読みできる言葉です」

幼馴染「………」プハ


325 : ◆M7hSLIKnTI :2014/06/02(月) 11:46:24 4ID0nUNI

幼友「あ、幼馴染ちゃん…今度こそ無理しちゃだめよ?」

男「そうです、そのチューハイはさっきの梅と違って──」

幼馴染「………」コトッ

幼友「──ストロング系だから、度数が高い…」


弟「空だよ、これ」

男「えっ」

幼友「えっ」


幼馴染「…酔った」


三人「えっ」



326 : ◆M7hSLIKnTI :2014/06/02(月) 13:49:33 9f1ckm9E

男「き、気持ち悪くはないでしょうか」

幼馴染「あ? テメー、自分ろカノジョが気持ひ悪いっれゆーんれすか、んん?」ヒック

男「言ってない言ってない!」


弟「幼馴染ちゃん、ちょっとお茶か水でも飲んだ方が」

幼友「クーラーボックスから出すね!」ヨイショ、タユーン

幼馴染「ケッ…わざとらひく揺らすんじゃねーれすよ」

男「なにこいつヤバイ」


327 : ◆M7hSLIKnTI :2014/06/02(月) 13:50:42 9f1ckm9E

幼馴染「そもそも壁らとかまな板らとか、ろいつもこいつも…そんな脂肪、子育ての時以外役にたたねーれしょうに」

弟「ちょ、落ち着いて」


幼友「もう…前はこんな絡み酒じゃなかったけどなぁ。はい、お茶…零さないでよ?」

幼馴染「どーせ私には零れ落ちるものなんか無いれすー。お前が零しとけ、あはははは」グイッ──

幼友「きゃっ…!?」

──ポロッ、プルンッ


男「」ブーーーッ

弟「」ブーーーッ


328 : ◆M7hSLIKnTI :2014/06/02(月) 13:51:46 9f1ckm9E

幼友「うわあああぁぁあぁ!?」イソイソ

幼馴染「隠すくらいなら最初からサラシれも巻いとけれす、この乳牛」ケタケタケタ


幼友「ふ…二人とも見た…?」フルフル…

男「見テマセン」ハアハア

弟「」ポックリ


幼馴染「おー、ろーした? 男、ホルスタイン見て興奮したんれすか」

男「シテナイシテナイ」


幼馴染「そーれすよね、男は貧乳が好きなんれすから。ほーら、こっちれしょ?」ヌギッ…

男「スタアアアァァアァップ!!」ガバッ


329 : ◆M7hSLIKnTI :2014/06/02(月) 13:56:05 haYpIi16

幼馴染「ふっふーん、男ったら大胆れす。んー」チュウウウウゥウゥッ

男「んんんんんっ!?」ジタバタ

幼友「ちょ…!?」


男「ぷはっ…幼友ちゃん、手伝って下さい! バンガローに連れていきます!」

幼友「いえっさー!」ガシッ

幼馴染「放せー! てーい、てーい!」ビシビシ

幼友「痛たたた! 足の方持ちました!」


幼馴染「放せと言うにー!」ゲシッ

男「うぐっ…仕方ねえ! おらっ!」カミッ、モゾモゾサワサワ…

幼馴染「ふわっ!? あ、や、やめっ…ああああぁあぁぁっ…!」ビクビクッ

男「フッ…こいつの弱点は耳たぶ両側同時責めだ」


幼馴染「…うぅ……もうらめぇ…」ガクッ

幼友「まさか友達のイキ様を見せらつけられるとは…」


330 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/06/02(月) 13:56:23 PqRYC1IE
(アカン)


331 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/06/02(月) 14:06:36 aVKq3wPk
この幼馴染みたいな彼女ほしい


332 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/06/02(月) 14:23:19 64dy6cdQ
おいサービスシーン見逃した
誰か録画か写真押さえてないか?


333 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/06/02(月) 14:25:32 8msZMnm.
こちら撮影班、録画は成功

繰り返す録画は成功、オーバー


334 : ◆M7hSLIKnTI :2014/06/02(月) 14:25:45 5TPY2FnI

男「弟、バンガローのドアを開けて下さい」

幼友「…あれ? 弟君がいない?」


男「チッ…幼友ちゃん、開けられるでしょうか」

幼友「うーん、なん…とか……よっ…と」ガチャッ

男「一度おろして休みますか?」

幼友「幼馴染ちゃん軽いから、大丈夫ですよ」

男「よし、じゃあベッドまで──」


335 : ◆M7hSLIKnTI :2014/06/02(月) 14:26:52 5TPY2FnI

………



男「ふう…参った参った」

幼友「幼馴染ちゃん、お酒飲まない方がいいなぁ」

男「本当です。今後、俺の目の届かない飲み会ではくれぐれも頼みます」

幼友「あれは心配しちゃいますよね」


男「弟は…まだいないな、お手洗いでしょうか」

幼友「わっ…! お肉焦げてる!」

男「げっ、勿体無い。仕方ありません、久しぶりにサシで飲みますか」

幼友「そーですね、前のバンガロー泊で幼馴染ちゃんが先に寝ちゃって以来かな」


336 : ◆M7hSLIKnTI :2014/06/02(月) 14:27:33 5TPY2FnI

男「じゃあ、改めて」

幼友「かんぱーい」コツンッ


男「………」ゴキュゴキュ

幼友「………」ゴクンッ

男「………」

幼友「………」


男(早く弟、帰ってこないかな)

幼友(こういうのって、私が男さんの事好きだったのがバレてから初だよね…)


二人(気 ま ず い)


337 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/06/02(月) 17:26:52 0sxEnrRo
これは....!!


338 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/06/02(月) 17:52:48 KWaJDzwE
弟どこいったん


339 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/06/02(月) 18:11:40 FgiTCxoI
>>338
トイレだろ


340 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/06/02(月) 19:54:30 Q32d3tjg
抜きにいったか


341 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/06/02(月) 19:57:48 juM2DSAk
きたー


342 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/06/03(火) 00:15:34 tlTq1SXQ
あんな挨拶する癖に気まずいとは


343 : ◆M7hSLIKnTI :2014/06/03(火) 00:26:14 NlN13dSE

幼友「あ、あはは…やっぱり焦げ気味のお肉は苦いですねー」アハハハ

男「身体に良くなさそうなので、無理に食べなくても……なるほど、苦い」

幼友「まあ食べられなくはないかなー」


男「そ…そういえばいつぞや、チョコケーキが苦いとかいう話がありました」

幼友「チョコケーキ…バレンタインの時の?」

男「ああ、そうでした。俺は食べていませんが──」


──ハッ


男(バレンタインってXデーじゃん、俺よ死ね!!)

幼友「………」

男「………」ダラダラ


344 : ◆M7hSLIKnTI :2014/06/03(火) 00:27:41 NlN13dSE

幼友(…でも、いい機会なのかも)


『僕、幼友ちゃんの全てが好きだから』


幼友(今のままじゃ、私…あんなにも真っ直ぐな弟君の気持ちに、ちゃんと向き合えない)

幼友(私が迷わず前を向くためには)

幼友(振り返るものを無くさなきゃいけないんだ)


幼友「男…さん」

男「はい…?」ドキッ

幼友「あの日に言えなかった、言わなかった事…話していいですか──?」


345 : ◆M7hSLIKnTI :2014/06/03(火) 00:28:23 NlN13dSE

………



弟「ふぅ…」

弟(何も言わずに場を離れちゃって悪かったかな)

弟(…でも、仕方なかった)


弟(しっかし幼馴染ちゃん、酔うとタチ悪かったなー)

弟(ん…? もうコンロのところにいるのは、兄ちゃんと幼友ちゃんだけか)

弟(幼馴染ちゃん、バンガローに強制収容されたんだろーな)


弟(まだあんまり食べてないし、僕もまたバーベキューに参加しよう)

弟(二人ともなんか真剣な顔して、何を話してるんだろ…?)


346 : ◆M7hSLIKnTI :2014/06/03(火) 00:29:11 NlN13dSE

幼友「…男さん、あのね」

男「幼友ちゃん、この肉焼けてます」


幼友「男さん」

男「飲み物、空いてませんか? ビールまだあったと思いますが」


幼友「………」

男「塊ベーコン、厚めにスライスして焼きましょう。お酒がすすむはずです」


幼友「男さんっ」

男「……っ…」

幼友「…どうして遮るんですか」


弟(これはまさか…)


幼友「聞いて…下さいよ」

男「……はい…」ポリポリ


347 : ◆M7hSLIKnTI :2014/06/03(火) 00:30:02 NlN13dSE

幼友「初めに言っておきます」

男「はい」

幼友「私、貴方の事…好きでした」


弟(…やっぱり、こういう話か)ズキン


幼友「今は」

男「………」ゴクリ

幼友「…今でも、好きじゃないって言ったら…嘘です」


男「それはしつこい風邪が残ってるようなものだと」

幼友「男さん」

男「うっ……は、はい…」


348 : ◆M7hSLIKnTI :2014/06/03(火) 00:30:43 NlN13dSE

幼友「一時の風邪に例えられるような、いい加減で意味の無いものだったって言いたいですか?」

男「…すみません」

幼友「そんな軽いものだったら、幼馴染ちゃんの存在を知りながら募らせるわけないじゃないですか」


弟(………)ギリッ…


幼友「男さん、私…そのくらい好きでした」

男「答えようが無い…です」

幼友「解ってます」

男「………」

幼友「こんな話…しても仕方ないかもしれない。困らせるだけなのも解ってる」


349 : ◆M7hSLIKnTI :2014/06/03(火) 00:31:24 NlN13dSE

幼友「でも、話して終わらせたい。あの日…私は男さんへの気持ちを認めながら『幼馴染ちゃんを選んだだけ』だった」

男「………」

幼友「貴方への気持ちに終止符を打ち忘れたの。そして貴方にフッてもらう事もしなかった」


男「わざわざ傷つくような事をしなくても」

幼友「お願い、ちゃんと失恋させて欲しいんです」


弟(兄ちゃん──)


幼友「私の質問…『はい』か『いいえ』だけでもいいから、正直に答えてくれますか?」

男「………」

幼友「男さん」


弟(──逃げるなよっ)グッ…


男「…わかりました」


350 : ◆M7hSLIKnTI :2014/06/03(火) 00:33:03 NlN13dSE

幼友「男さん、もし幼馴染ちゃんがいなかったら…私、貴方の恋愛対象になってましたか」

男「……はい」

幼友「本当に…?」

男「はい」


幼友「じゃあ、もし幼馴染ちゃんがいるのに私が諦めなかったら…勝機はあった?」

男「………」

幼友「男さん、答えて下さい」


男「…いいえ」

幼友「ですよ…ね」

男「………」

幼友「……あは…解ってても、ちょっと…くるなぁ…」


351 : ◆M7hSLIKnTI :2014/06/03(火) 00:33:40 NlN13dSE

幼友「男さん、いつから私の気持ち…気づいてました?」

男「………」

幼友「幼馴染ちゃんのハタチ祝いの夜、送ってもらった時?」

男「…いいえ」


幼友「最初の海釣りの時」

男「いいえ」


352 : ◆M7hSLIKnTI :2014/06/03(火) 00:34:20 NlN13dSE

幼友「じゃあ、このキャンプ場での夜。…私がおやすみのキスを求めた時」

男「いいえ」

幼友「あははっ…じゃ、あの時は本当に悪ふざけだと思ってたんだ」

男「…はい」


幼友「…バス釣りの時は?」

男「いいえ…気づいてなかったです」


幼友「クリスマス」

男「…いいえ」

幼友「そっか…本当に年越しの時まで、気づかれてもなかったのか…」


353 : ◆M7hSLIKnTI :2014/06/03(火) 00:35:11 NlN13dSE

幼友「覚えてます? …寒い中、幼馴染ちゃんは竿の様子を見に車を出て。私達だけが車内で──」


………



『──何が、どうなるとも…思って無いですよ?』

『むしろ、どうもならない方がいいんです』

『今まで通り、ずっと三人で仲良くしたいの』

『だからね……だけどね』

『私は…ね、悔しいんです』

『なんで私が、貴方のオサナナジミじゃなかったんだろう』

『どうして私は貴方のオサナナジミと親友なんだろう…って──』


354 : ◆M7hSLIKnTI :2014/06/03(火) 00:35:56 NlN13dSE


………



幼友「──あれは、ほとんど告白でしたよね」

男「そう…でした」


幼友「さすがにあの時には解ってくれたでしょ?」

男「……はい」

幼友「でも年が変わって、私が『去年の話なんかしないで』って言っちゃいましたもんね。…臆病だったなぁ」


男「あの後、迷いました」

幼友「えっ…?」

男「幼友ちゃんへの接し方を変えるべきか…誘うのを控えるべきか否かを」


355 : ◆M7hSLIKnTI :2014/06/03(火) 00:37:11 NlN13dSE

幼友「男さん、最後にあとひとつだけ質問します」

男「…はい」

幼友「できれば、これにだけは『はい』や『いいえ』じゃない返事を貰えたら嬉しいな」


弟(幼友…ちゃん…)


幼友「男さん、私と──」


男「………」


幼友「──付き合って下さい」


356 : ◆M7hSLIKnTI :2014/06/03(火) 00:39:25 NlN13dSE

男「………」

男「………」

男「…無理…です」

幼友「うん…」ポロッ


男「俺には…甲斐性が無いから」

幼友「………」ポロポロポロ…

男「女性は一人幸せにするので精一杯…です」

幼友「う…んっ……知ってる…っ……知ってた…よぅ…っ」グスンッ…ボロボロ…


357 : ◆M7hSLIKnTI :2014/06/03(火) 00:40:57 NlN13dSE

………



幼友「うー、ごめんなさい。もう落ち着きました…」ハァ…グスン…

男「…顔、洗ってきては」

幼友「うん…そうします。それと男さん、さっきの話」

男「はい」


幼友「年明けから後、接し方や釣りのお誘い…変えずにいてくれてありがとう」

男「それで良かったのでしょうか」


幼友「うん、だって…」

男「?」

幼友「えへへ…そうじゃないと、弟君に会えなかったからね──」


ショートストーリーの人気記事

神様「神様だっ!」 神使「神力ゼロですが・・・」

神様の秘密とは?神様が叶えたかったこととは?笑いあり、涙ありの神ss。日常系アニメが好きな方におすすめ!

女「ハローハロー。誰かいませんか?どうぞ」

キモオタ「我輩がおとぎ話の世界に行くですとwww」ティンカーベル「そう」

魔王「世界の半分はやらぬが、淫魔の国をくれてやろう」

男「少し不思議な話をしようか」女「いいよ」

同僚女「おーい、おとこ。起きろ、起きろー」

妹「マニュアルで恋します!」

きのこの山「最後通牒だと……?」たけのこの里「……」

月「で……であ…でぁー…TH…であのて……?」

彡(゚)(゚)「お、居酒屋やんけ。入ったろ」