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同僚女「おーい、おとこ。起きろ、起きろー」

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Part6
566:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 15:01:15.93 ID:vIdZBssS0
――修羅場5日目、土曜 13:00 神楽坂作業室

男 カタカタカタカタカタカタカタカタ

男「……」

男 カタカタカタカタカタカタカタカタ

男「週末だと仕事が進みまくるな。電話ならないし」

男 カタカタカタカタカタカタカタカタ

男「……八台連結にチャレーンジっ。伝説の大技ですよ」

男 カタカタカタカタカタカタカタカタ。タカタンッ!

男「おお、動くぞ。転送も……いってるな。おけおけ」

男 カタカタカタカタ

ガチャ

男「?」
新人女「こんにちはー」そー


569:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 15:06:41.35 ID:vIdZBssS0
男「新人女さん。飲み会は夕方だよ? メールで場所、
 行ってなかった?」
新人女「あ、いえ。それはちゃんと」
男「?」

新人女「時間がちょっと空いたので」
男「ちょっと?」
新人女「……えーと」

男「……」
新人女「……その」

男「稼いでいく?」
新人女「はいっ」

男「おけ、んじゃタイムカード押して」
新人女「判りましたっ」


570:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 15:09:48.52 ID:vIdZBssS0
男 カタカタカタカタカタカタ
新人女 カタカタ

男「あんまり慣れちゃダメだよ」
新人女「はい?」

男「休日出勤になれると人間性が失せるよ」
新人女「あはは。男さんにそう言われましても」

男 カタカタカタカタカタカタ
新人女 カタカタ

男「そういえばそうか」

男 カタカタカタカタカタカタ
新人女 カタカタ

新人女「はい」
男「……」

男 カタカタカタカタカタカタ
新人女 カタカタ

571:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 15:13:50.96 ID:vIdZBssS0
新人女「……男さん。ファイルの46と47がないです」
男「あー。それはただ単純にないんだ。とばして48いって」

新人女「でも、バックアップにはありますよ?」
男「え?」

男 カタカタカタカタカタカタ

男「あー」
新人女「?」

男 カタカタカタカタカタカタ

男「何かあったんだな、これは。事故で消えたのかな」
新人女「え?」

男「まぁいいや。この追跡調査はこっちでするから、
 新人女さんは48にいっておいて」
新人女「はい」

男 カタカタカタカタカタカタ

男「少し視界広がったみたいだね」
新人女「?」

男 カタカタカタカタカタカタ
新人女 カタカタ

575:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 15:17:56.64 ID:vIdZBssS0
――修羅場5日目、土曜 16:30 神楽坂作業室

男「よーっし」
新人女「はいっ?」カタンっ
男「いや、緊張しないでも」

新人女「ええ、はい」
男「そろそろ撤収するよ。17時には店はいりたいし」
新人女「はい」

男「あがった?」
新人女「5つは完成してます」

男「了解。共有に放り込んでおいて」
新人女「はい」

男「じゃ、向かおう~」
新人女「判りました。あ」
男「?」

新人女「タイムカードを」
男「そだね」

がちゃこん がちゃこん



579:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 15:22:00.52 ID:vIdZBssS0
――修羅場5日目、土曜 17:00 居酒屋「デスマーチ」

女「それでは、新人女さんの歓迎会といたしましてー。
 てか、花見もやってないぞこんちくしょーとしまして。
 神楽坂班飲み会を開催したいと思いますー!」

B男「飲むでござる~!」
C男「丸かじり!」
新人女 にこにこっ

女「ではわれらがマネジから一言」
男「始めよう」

女「短っ! かんぱ~い!」

「「「「かんぱーい」」」」

男「わかめサラダ、誰?」
B男「拙者でござる」

女「やー。良い天気で良かったね」
新人女「そうですね」
男「引きこもり職業だから関係ないでしょ?」
C男「駄目な人の発言だ。捨てよう」
女「せっかくだから良い天気が良いでしょ。
 雨降ったら桜散っちゃうし」


584:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 15:27:03.29 ID:vIdZBssS0
B男「桜でござるか」
C男「食えないからな、あれ」

女「風情無いね、君たち」
男「今は風情よりも酒と食料」

新人女「あ。唐揚げ来ましたよ」
B男「美味そうでござる!」
C男「食おう、食おう!」
女「うちの唐揚げに手を出すなっ」どんっ
新人女 びくっ!?


 しーん


男「食ってください、先輩」

女「唐揚げうまーい♪」

586:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 15:31:11.66 ID:vIdZBssS0
女「新人女さんは、慣れた-?」
新人女「はい、すこし」

B男「神楽坂の方が環境いいでござるか?」
C男「池袋の寝袋は捨てよう」

女「あー。あの寝袋は捨てたいね」
C男「捨てるのは正義だ。捨てよう」

新人女「神楽坂の方が、駅からは近いですね」
男「それはそうかな」

女「池袋は、ちょっと治安悪い感じだよね」
新人女「そうですよね……」

男「あれ? そう?」
B男「どっちも大差ないでござろ」
C男「イラン人を捨てればよくなる」

女「君ら一般社会には不適合だよなぁ。うちはわかるで?
 池袋は、一本通り横は飲み屋街と風俗街だもんね。
 あれはねー。日が暮れるとおっかないんだ」

新人女「ですよね」



588:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 15:34:41.12 ID:vIdZBssS0
女「ウォリアのくせにって言うな!」
男「言ってないじゃん」

女「思うな!」
男「思ってない。思ってません」

B男「『先輩は竜殺しのウォリアなのでヤクザも避けて通る』」
男「俺の心の声を偽造するなっ!」

B男「ふふふ。忍びの技でござる」
新人女「あははっ」

女「男~。本当のところはどうですか?」

男「先輩、酔ってません?」

B男「そりゃ、あのペースで3杯もいくから」

女「これしきの酒などうちの故郷では就学前の
 ロリータでも水代わりに飲みますよ」

男「どこの修羅の国だよ」

女「獣を捨て、人捨て、今私は修羅となる!」

C男「それは捨てちゃダメだ。拾おう」

589:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 15:36:04.38 ID:NXXlflpt0
Cいいキャラしてるw

591:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 15:38:41.86 ID:2+Qyb8C0O
C拾えるのか!捨てるだけの男だけだと思ってたぜ

592:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 15:40:19.15 ID:vIdZBssS0
女「男。あたしの目を見て」
男「なんで?」

女「目を見ればうち嘘をついてるかどうか判る」
男「揉めば処女かどうか判るんじゃなかったの?」

女「そうそう。でもこれは別の能力で、実は7歳の時に
 臨死体験をしてね、高熱でうなされて」
C男「ダメ小話だ。捨てよう」

女「うちの目を見れないのかっ。うちと男の友情は
 そんなに脆くはかない物だったのかっ」

男「ぇー。だって目なんか見たら」
B男「石化するでござる」

男「そうそう、指先がこわばって徐々に感覚がね。
 ってなんでだよ!」

B男「お、恐ろしいっ! 快癒(マディ)を覚えている仲間
 がいないいま、石化だけはなんとしてでも避けなければ
 いけないでござるっ。拙者の抵抗では心許ないでござるっ。
 暗がりから、暗がりからうなり声がっ」

男「落ち着け」
 スコン


593:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 15:44:55.16 ID:U0WGHoROO
Bのテンションの高さとCの冷静な捨て具合にちょっと濡れた

594:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 15:45:25.75 ID:vIdZBssS0
新人女「あははっ」にこっ
女「飲んでる-?」
新人女「はい」

女「楽しんでる?」
新人女「はいっ。楽しいですっ」

女「良かった良かった。ごっきゅ、ごっきゅ。ぷはぁ♪」
新人女「……こくん、こくん」

 B男「海草は忍びの食い物でござる。何が悪いでござるか!」
 男「いや、それはそれでいいから。春巻き食えよ」
 C男「ニセ忍者は早く捨てよう」

女「うちの職場は、基本的に男所帯だからさ」
新人女「はい」
女「てか、この業界、どこでも基本は男ばっかだけどね」
新人女「はい」

 C男「カニ早く捨てよう。まじで捨てよう」
 男「それはおかしいだろ。カニ美味いだろ?」

女「……いや、うちの男は特別に馬鹿ばっかりかな」
新人女「あははっ」


595:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 15:48:32.42 ID:vIdZBssS0
女「基本、労働環境劣悪だから仕方ないけど。
 それでも新人さんが『居心地悪くて』やめちゃうのはね。
 それはそれで、ちょっと違うというか」

新人女「いえ、良くしてもらってます。それに定時で
 上がらせてもらっちゃってますし……」

女「ああ。それは、うん。うちは基本、残業は全部自由意志だよ。
 もちろん建前だけど。今はまだ仕事にそこまで慣れてないから
 普通にあがっちゃって良いと思うよ」

新人女「なんだか申し訳ないです」

 B男「バクゥなんてのはアッカムの二番煎じでござるよ」
 C男「違うよ。全然違うよ。関係ないよ」

女「男連中は基本的にアレなんで、忙しいとか麻痺してるんだよね」
新人女「女さんもですか?」

女「うん、まぁ。うち、ウォリアーだからね」
新人女「ウォリアー?」

女「うーん。『気合い入ってる』とか『覚悟決まっている』
 とかゆー感じ? まぁ、何となくで判ってよ」


599:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 15:53:19.55 ID:vIdZBssS0
新人女「何となく……」

女「判った?」
新人女「はい」

女「悪い連中じゃないんで、そこはうちに免じてさ
 勘弁してやってね」

新人女「いえ、そんな全然っ」わたわた
 「仕事教えてもらってます。ほんと、ちゃんとしてもらって」

女「やるな。一流の調教師め」

新人女「?」

女「いえいえこっちの話」

新人女「でも、足手まといで申し訳ないです。
 あの、こうゆうの、デスマーチっていうんですよね?
 ネットで読みました。残業地獄とかですよね」

女「え?」 男「え?」 B男「え?」


600:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 15:54:37.27 ID:/n9Tf3ju0
俺「え?」

602:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 15:54:41.70 ID:U0WGHoROO
え?

604:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 15:56:32.30 ID:77NzDAnC0
え?

605:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 15:56:33.78 ID:vIdZBssS0
新人女「え? え? 違うんですか」

女「ちがうよー」
B男「違うでござるよ~」
男「まぁ、違うかな」

女「デスマってのはさ、こう、もっとさ。うーん。
 『ギギギ』……いや。『ギギギガガガ!?』
 っていう感じでさ」

B男「それでは判らないでござるよ。拙者が説明するでござる。
 そう、たとえばそれはDIOS(治癒)さえも尽きた第7階層、
 仲間の半数は灰(アッシュ)となり、繰返されるピットトラップ
 帰還さえも望めなく、ただひたすらに化け物に襲われないこと
 だけを願いながら、それでもドアを開けないと進めない。
 そんな暗闇の底を這いずり回る煉獄でござる」

男「余計に判らないだろ、それじゃ。……つまりね」

女「はい」

男「今の状態は、『仕事が忙しい』状態で、デスマってのは
 根本的に違うんだよ」



608:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 16:00:29.72 ID:vIdZBssS0
男「デスマってのは。
 ……精神的な状況も含めてのデスマだからさ。
 仕事が忙しい『だけ』じゃデスマにはならないんだよね。
 仕事は忙しくなったり、緩やかになったりするけどさ。
 基本的に永遠に続く夜はない訳。こっちにも営業があるし
 クライアントにだって締め切りはあるからね。
 最悪の場合でも耳と目をふさいで耐え抜けば、
 何とか、その嵐の期間は過ぎるんだよ。
 そのやり方は、最悪の場合の話だけどね」

新人女「……」

男「それに比べてデスマっていうのは……。
 血が凍ってく感じかな。突撃しても死ぬだけで、
 なんの意味もないってのが『判って』いるのに、
 それでも突撃させられていくような。
 くだらないって事が判ってて、価値がないって判っている。
 そんなことのために大事な物を削り取られていくって言うか」

女「……」
B男「……」

C男「……」
新人女「……」


613:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 16:05:10.27 ID:vIdZBssS0
男「えーっと。まぁ、そういうのは無いからっ!
 『本当の』デスマーチなんて世間の人が噂し合うほど
 めったにあるもんじゃないよ。たいがいはただ単純に
 忙しいだけ。ちょっと残業が多いだけ。
 そんなのは仕事の要領を良くしたり、手を動かすのを
 早くしたりすればいいし。
 最悪、残業はバックれればいいんだよ」

新人女「はぁ……」

女「うん、そうそう。うちらの班は、デスマは……。
 えーっとあんまりない、かな」
B男「もう半年以上ないでござるね。男氏がマネジになってから」

C男「デスマなんて捨てよう」
女「そうそう」こくこく

男「えーっと。脅かしちゃったらごめんね?
 ほんと、そういうのは、無いからさ。基本は。
 うん……無いから」

新人女「はい……」


617:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 16:17:14.14 ID:vIdZBssS0
男「ちとトイレ」
B男「拙者も行くでござる」

女「あぶなっかしいなぁ。あははっ」

C男「……」

女「どした? 暗いのか? C男は表情読みにくいんだから
 そうふさぎこまないで」
C男「……」ニカッ
女「笑わないでいいや」

C男「……俺はデスマしたことないみたい」
女「そだね。まだ半年弱でしょ? 良かったね」

C男「デスマ処女」
女「うん。……ごっきゅ、ごっきゅ」

C男「捨てたい」
女「えー?」

C男「今更膜つき、カコワルイ」
女「そうかなぁ」


623:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 16:20:38.48 ID:QgHo8n9QO
ついに俺が求めていたC男の時代がきた

624:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 16:22:10.23 ID:vIdZBssS0
女「あんなもん、経験無ければそれに超したこと無いと思うよ?」
C男「それじゃ一人前っぽくない。捨てたい」
女「そう言われてもなぁ」

C男「女先輩は経験済みだし」
女「あー。それがうちが非処女だという指摘ですかっ」だむだむ

C男「男の場合は童貞なので格好悪さが数倍」
女「まー。それはね」
C男「ウォリアー」

女「?」

C男「ウォリアーが良い」
女「うち? ふはははは。キミは見所あるな!」

C男「ウォリアーになりたい」
女「ってうちじゃないんかっ」

C男「……」
女「でも、そんなの時間の問題だよ。経験積めば強くなる」

C男「時間の問題じゃ、男さんに追いつかない」ボソリ
女「?」


628:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 16:28:02.45 ID:vIdZBssS0
――修羅場5日目、土曜 19:00 居酒屋「デスマーチ」
――トイレ

ジャー

男「あの件、どーかな」
B男「了解でござる」
男「うわ、二つ返事?」

B男「拙者まだ若いですし。ニート慣れしてるでござるし」
男「さわやかに暗いことを」

B男「それに」
男「ん」

B男「暗殺ミッションは忍者の花道でござる」
男「いや、違法行為はやめようぜ」

B男「鉄砲玉は若いときしかできないでござるよ。
 拙者、退屈で忙しいのなら、同じ忙しいでも楽しいのが
 良いでござる」

男「まぁ、実際は流れ次第と言うことで」
B男「了解でござる」



631:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 16:31:45.57 ID:vIdZBssS0
――修羅場5日目、土曜 19:15 居酒屋「デスマーチ」

女「お疲れ様ー。会計済ましておいたよー」
B男「いくらでござるか?」
女「二千円~」

B男「安いでござる」
新人女「本当ですか?」

女「うむ。残りはマネジが払ってくれるそうだよ!」

男「え?」

B男「ごちそうさまでござる」C男「ごちそうさま」

女「ね? 新人女さんも」
新人女「あの……。ごちそうさまです」

女「ねー! マネジ。きゃーかっこいい!」

男「――はい、払わせていただきます」



634:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 16:34:22.12 ID:vIdZBssS0
――修羅場5日目、土曜 20:00 駅

女「では、今日は解散と言うことでっ!!」
男「うん」

女「ちょっと時間早いけれど、まぁあそぶひとは遊んで帰る。
 自己責任で! でも基本は家で身体を休めた方がよいかなー」

新人女「はい」
B男「了解でござる」
C男 こく
女「新人女ちゃん、ごめんね。簡単で。仕事暇になったら
 またごっつい飲み会をしましょうっ」
新人女「いえいえ」

女「では、みんな寝冷えとかしないように。
 最後にマネジから一言っ!」
男「女が一緒だと何も言わなくて済むから楽だ」

女「以上。解散っ!」

「「「お疲れ様でしたーっ」」」


637:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 16:38:05.89 ID:vIdZBssS0
ここで案の定書き貯めが尽きました。あばばばば。
夜ご飯の準備も放置して書きまくった(´∇`)
書き貯め休憩してまいります17:30くらい帰還



655:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 17:21:00.79 ID:vIdZBssS0
――修羅場5日目、土曜 20:00 神楽坂作業室

ガチャコン

女「たっだいまー」
男「無人の事務所でただいま言うのってすごく寂しくない?」
女「うちを寂しい人間みたいに言うなっ」
男「すんません」

女「それに、神楽坂作業室久しぶりだし」
男「あー」
女「最近池袋詰めだったからね」
男「そうですな」

女「んー。暖かいうちにコーヒー飲もう」
男「そだね」

ぷしっ

女「お疲れ様」
男「いえいえ、幹事感謝」
女「うちは、だべってただけ」


658:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 17:24:32.48 ID:vIdZBssS0
女「さーって、何から手をつけますか」
男「付き合わないでも良いんですよ? 女先輩は。
 つか、ふつーに駅で帰っても良かったのに」
女「そうはいかんのです」
男「?」

女「いや。まぁ……最近は男と二人で仕事ってのも
 少なかったし?」
男「それは、まぁ」

女「ちょっと前までは毎晩のように過ごしてたのに」
男「なんか気のせいか」

女「ふと思いだすんよ。うち、夜明けの光を一緒に見た
 回数って、男が一番多いんよな……って」
男「無駄に脳が花畑な」

女「不満があるのかー!? 嬉しいと言えー」
男「ぇー」
女「いっえっ」


661:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 17:29:59.13 ID:vIdZBssS0
男 カタカタカタカタ
女 カタカタカタカタ

男「……」
女「えっへっへ」

男 カタカタカタカタカタ
女 カタカタカタカタカタ

男「どうしたの?」
女「これですよこれ」
男「?」

男 カタカタカタカタカタ
女 カタカタカタカタカタ

女「うちのタイプと綺麗にそろうタイプっていうのかな。
 この速度とリズムが良いのだ」
男「良いのか?」

男 カタカタカタカタカタ
女 カタカタカタカタカタ

女「たまらないです。飛んじゃいますよ」
男「……平気かな、この人」

663:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 17:34:03.92 ID:vIdZBssS0
男「ドキュ」
女「あがってる。090408_016.doc」
男「あい」

男 カタカタカタカタカタカタ
女 カタカタカタカタカタカタ

女「ディスク」
男「入れ替えた」
女「㌧楠」

男 カタカタカタカタカタカタカタ
女 カタカタカタカタカタカタカタ

男「池袋の報告書どこ」
女「090403to08_ALL.doc」
男「あい」

男 カタカタカタカタカタカタカタカタ
女 カタカタカタカタカタカタカタカタ

男「この地銀の件ってさ」
女「営業と統括にccメルっといた。電話で読了確認もしてある」
男「ほい」


666:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 17:38:16.68 ID:vIdZBssS0
男「……いくついった?」
女「14セット」

男 カタカタカタカタカタカタカタカタ
女 カタカタカタカタカタカタカタカタ

男「う。おれ13セット」
女「ふっ」

男 カタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタ
女 カタカタカタカタカタカタカタカタ

男「車田マンガの顔が黒い人みたいな笑い方を!?」
女「ゆっくり自分のペースでも良いんやない?」
男「うっわ、上からの目線」

男 カタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタダダダ
女 カタカタカタカタカタカタカタカタ

女「むお。ターボ!? まけん」

男 カタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタダダダ
女 カタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタダダダ

670:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 17:42:28.64 ID:vIdZBssS0
――修羅場6日目、日曜 03:00 神楽坂作業室

女「おーい、おとこー」
男「どーしたんですかおんなせんぱい」

男 カタカタカタカタカタカタカタカタ
女 カタカタカタカタカタカタカタカタ

女「なんかさー」
男「はい」
女「うち、しゃべることばがー」
男「うん」

男 カタカタカタカタカタカタカタカタ
女 カタカタカタカタカタカタカタカタ

女「ひらがなになってしまった」
男「病気だ」

男 カタカタカタカタカタカタカタカタ
女 カタカタカタカタカタカタカタカタ

女「ビョウキかなー」
男「不治の病だ」


675:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 17:45:52.35 ID:vIdZBssS0
女「ぐんかくが、ふもうなせんそうをもたらした」
男「先輩でしょ、先に始めたの」

男 カタカタカタカタカタカタカタカタ
女 カタカタカタカタカタカタカタカタ

女「かこにこだわるな」
男「過去に学ぼうよ」

女「みらいにめをひらけ」
男「未来って言うなら計画を立てよう」

男 カタカタカタカタカタカタカタカタ
女 カタカタカタカタカタカタカタカタ

女「うー。おとこがつっこみつめたい」
男「そうですか?」

男 カタカタカタカタカタカタカタカタ
女 カタカタカタカタカタカタカタカタ

女「む、ちょっと休憩」
男「ほい、上官殿」

678:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 17:51:48.42 ID:vIdZBssS0
女「さてさて……」
男「?」
女「何から話そうか」
男「何を話すんですか。取り立ててなんにもないような」
女「むー」

男「?」
女「まぁ、そうなんだけど。うちウォリアーだから……」
男「はい。そうですね」

女「そこは否定するところでしょ」
男「そうなの? 難しいな」

女「まぁ、別段気にしないけどね」
男「うん」

女「なんかこー。隠してない?」
男「またまた」

女「いや、隠してるね。うちには判る」
男「男の乳揉むと心読めるんですか?」
女「それはないけど」


680:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 17:55:33.95 ID:vIdZBssS0
女「さぁ白状するのだ」
男「えー」

女「……」
男「……」

女「しゃぁないなぁ……。無理に聞かないけどさ」

男「感謝ですよ。ああそうだ」
女「?」

男「申し出があったら断ってくれた方が良いと思います。
 まぁ、どうせ断ると思うんですけど」
女「なにそれ?」

男「いや、その場になったら判るんで」
女「今判りたいなー」



683:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 17:59:15.46 ID:vIdZBssS0
女「では、次の白状のコーナーです!」
男「ぇ。まだあんの?」

女「新人女さんはどうですか」
男「あー。何とか一週間持ちましたね」
女「処女ですか?」

男「そんなん判る訳ねぇ」
女「そうかな?」

男「そんなのどうやれば判るんだよ」
女「ねぇ、キミ、処女? って聞く」

男「……」
女「……」

男「先輩、俺のこと虐めてません?」
女「まぁ、うちと男の仲だしっ」ぽむっ

男「戦友ですしねー」
女「うん、それ」



684:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 18:04:08.71 ID:vIdZBssS0
――修羅場6日目、土曜 04:00 神楽坂作業室

男「んじゃ、自分仮眠します」
女「会議室?」
男「ええ」

女「あそこの床、痛くない?」
男「だって仮眠室のどろどろ畳いやですし」
女「だよねー」

男「段ボール二枚重ねて引けば割と大丈夫」
女「自分の発言のわびしさに自覚を持とう」

男「自覚と自信を持って言っています。いろいろ実験した結果
 段ボールがもっともコストパフォーマンスが優秀」
女「自覚を持ってる分、わびしさがパワーアップした!?」

男「まぁ、明日も一日引きこもり仕事の予定なんで」
女「んー」

男「先輩も無理しないでくださいねー」
女「はいはーい」



688:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 18:07:54.56 ID:vIdZBssS0
――会議室

男「……段ボール。に、ま、いっと」

男「タオルケットだけは持ってきて正解だな……ふわぁ」

男「……睡魔きびしー。もーのーみそシュークリームだよ」

男「ふわふわで、考えるの……だるすぎ……」

女「ちょっとそっち向いとってー」

男「はーい」

女「ん。……んぅ……しょっと」
男「……なにしてんです?」

女「着替え。しわになると困る」
男「そっかー」
女「あせもになるし」



693:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 18:11:19.37 ID:vIdZBssS0
男「……んにぃー」
女「よっし。……かんせー」
男「うわ、ジャージだ。女先輩似合いすぎ」
女「天王寺第三女バスの聖衣や」

男「……なんで着替えたんです?」
女「うちもねる」
男「そか」
女「うん」

男「……」
女「……」

男「そう言う訳にはいかないでしょ」むくっ
女「ええやん? べつに……ふわぁ。あぁ~」

男「だから」
女「別に問題ないしょ」


702:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 18:14:57.22 ID:vIdZBssS0
男「問題ないの?」

女「それともうちの胸にときめいた?」
男「全然」

女「年頃の健康な男子だもん。ときめいてもいいよ?」
男「萎えた」
女「屈辱的だっ」
男「萎えてしまった」
女「丁寧に報告された!?」

男「萎え萎えデスよ。そんなの」
女「じゃ、問題も起きないでしょ。うち、もう、頭重い」
男「それは俺もですけど」

女「そっち、つめて」
男「……えーっと」
女「考えるの、おっくう」もぞもぞ
男「うん」

女「……すぅ」
男「……」



707:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 18:18:55.78 ID:vIdZBssS0
男「――」
女「……んっぅん」くて

男「――」
女「……くすぅ~」

男「――」
女「……んぅー。おっかないオーラ出すな」

男「そんなこと言われても」
女「寝れるよ……」

男「この状況で無茶なことを」
女「……頭重くて、ふわふわしょ?」
男「まぁ」

女「だいじょぶ……」
男「人が近くにいると眠れないです」
女「……すぅ……うちを信用すれば、だいじょぶ」

……くぅー……すぅぅ

男「……もう。……敵わないなぁ」


714:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 18:28:52.58 ID:vIdZBssS0
追いついたー(´∇`)
じゃねぇや。書き貯め尽きたー(´∇`)ニー

時間的にもちょうどなので、長め休憩。夕食とか!
落ちたらその時はその時で(・ε・)キニシナイ!!

あれば21時頃に戻るであります。
では、支援くれたり突っ込みくれたかたママレードサンドで感謝を!

//
C男が人気でてて笑ったっw
B男がんばれw 出番少ないけどがんばれw


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