神様「神様だっ!」 神使「神力ゼロですが・・・」
Part74
125: ◆8YCWQhLlF2 :2017/02/24(金) 00:13:09 ID:XiCKXaNc
神様「あれは元々私の物だぞ?」
住職「ノンノン、あなたはあれを修道院に譲渡しました。 その時点で所有権は我々にありま〜す」
神様「詳しいな」
住職「私は修道院が出来た時からずっ〜といるんですよ?」
神様「・・・・・・なぜ持ち帰らずに何十年も監視なんかしているんだ?」
住職「持ち帰っても良いので〜すか?」
神様「・・・・・・」キッ
住職「すいませ〜ん。 冗談で〜す」
神様「一つ聞かせてほしい」
住職「なんで〜すか?」
神様「パチカンは敵か? 味方か?」
住職「どちらにでもなれま〜す」
126: ◆8YCWQhLlF2 :2017/02/24(金) 00:14:00 ID:XiCKXaNc
神様「うさーは、日本の神だ。 お前達が手を出すことは許さない」
住職「彼女は監視対象から外れていま〜す。 興味ありませ〜ん」
神様「本当か?」
住職「でも〜 あの教会にいる限り私達の管理下で〜すよ?」
神様「・・・・・・」
住職「私達は神社に手出しはしない。 あなた達は教会に手出しはしない。 約束事で〜す」
神様「心得ているつもりだ」
住職「それは良かったで〜す」ニコッ
神様「・・・・・・」
127: ◆8YCWQhLlF2 :2017/02/24(金) 00:15:23 ID:XiCKXaNc
バタン
神様「ふ〜っ」ハァ
神使「神様・・・ かなり緊張したやり取りでしたね・・・」
神様「ああいう探り合いは馴れないな。 好きじゃない」
神使「パチカンはあの絵画が目的だったのですね」
神様「そんな訳ないだろうが」
神使「え!?」
神様「いま何時だ?」
神使「もうじき18時です」
神様「コーラが飲みたい。 ちょっと外出よう」
神使「はい」
テクテク
128: 以下、名無しが深夜にお送りします :2017/02/24(金) 18:49:41 ID:QYn3LgrM
かなり難しいな
神ちゃん頑張れ
129: 以下、名無しが深夜にお送りします :2017/02/24(金) 23:51:35 ID:kNso0y1A
珍しくシリアスムード……
130: ◆8YCWQhLlF2 :2017/02/26(日) 18:30:06 ID:SsgA9Wno
ーーー 客間
うさー「ん〜・・・」ソワソワ
修道女「シスターうさー、どうしました?」
うさー「え? いや、えっと〜・・・ ちょっと外行ってくる!」スタッ
修道女「・・・神ちゃん様達の後をつけてはダメですよ?」
うさー「嫌だなぁ〜 トイレだって」
修道女「本当ですか?」
うさー「う〜・・・」
修道女「・・・お手洗いは玄関近くにありましたから」
うさー「あ、ありがとうシスターちゃん!」タッタッタッ
修道女「まったく、シスターうさーときたら・・・」ハァ
修道女(そう言えば、神ちゃん様のメモ・・・)ピラッ
修道女(これ買ったら19時までに礼拝堂集合)
修道女「あと1時間・・・ 今買いに行けば間に合いますね」スッ
131: ◆8YCWQhLlF2 :2017/02/26(日) 18:31:21 ID:SsgA9Wno
ーーー はさまれ神社・境内
トテトテ
神使「コーラ売っていなくて残念でしたね」
神様「・・・あぁ」チラッ
うさー「・・・・・・」コソッ
神様「・・・・・・」
神使「神様?」
神様「ん? あぁ、たまにはペポシでもいいや」プシュッ
132: ◆8YCWQhLlF2 :2017/02/26(日) 18:33:24 ID:SsgA9Wno
神使「神様、修道院の絵画って何か曰くがあるのですか?」
神様「・・・神が人に戻るとき、私は必ずある物を渡すことにしているんだ」
神使「?」
神様「そいつの神力を抜いて別の物に移して渡す。 アロハにはあの絵画に神力を移して渡した」
神使「それが修道院の絵画と言うことですか?」
神様「そう。 その神力は人になった後、1度だけ使うことが出来る。 まぁ退職金みたいなもんだ」
神使「もしかしてあの前衛的な絵って・・・」
神様「私が書いた」
神使「・・・なるほど。 通りで意味不明な絵だと思いました」
神様「・・・・・・」ギロッ
神使「すいません」
133: ◆8YCWQhLlF2 :2017/02/26(日) 18:34:48 ID:SsgA9Wno
神様「この修道院に奇跡を・・・」
神使「え?」
神様「20年前、アロハはあの絵にそう願っているようだ」
神使「奇跡・・・」
神様「うさー、隠れてないで出てこい」
神使「うさー様?」
うさー「・・・・・・」テクテク
神様「お前は、シスターちゃんを助けるため自分の神力を渡した」
うさー「うん」
神様「そうしないとシスターちゃんを救えなかった。 そうだな?」
うさー「うん」
134: ◆8YCWQhLlF2 :2017/02/26(日) 18:36:32 ID:SsgA9Wno
神使「シスターさんが神力を受け取ったということは、神になったということですよね?」
神様「・・・・・・」
神使「一つ疑問があるのですが」
神様「なぜ成長しているのか、だろ」
神使「はい」
神様「神の力を得た者はその時点で成長が止まる」
うさー「・・・・・・」
神様「お前、シスターちゃんが成長するように自分の神力を少しずつ渡してるな?」
神使「え!? うさー様の神力を?」
神様「そうだな?」
うさー「・・・・・・」コクッ
135: ◆8YCWQhLlF2 :2017/02/26(日) 18:38:25 ID:SsgA9Wno
神様「特定対象者への連続的な神力使用は立派な神法違反だぞ?」
うさー「だって! だって・・・ そうじゃないとシスターちゃんが・・・」
神使「うさー様・・・ それで今まで修道院に・・・」
うさー「神ちゃん、どうしよう。 私、神力がなくなりそうで」
神使「神力がなくなったら、うさー様は・・・」
うさー「私なんてどうでも良いんだよ! でも、シスターちゃんは・・・ シスターちゃんだけは!」
神様「お前の神力は少なくなってるけど、消えることはないみたいだ」
うさー「えっ!?」
神様「はさまれ神社のご神体はすでに神力が枯渇している。 参拝者もろくに来ていない」
神使「この状態ですからね・・・」
うさー「ごめん・・・ 私のせいだよね」シュン
136: ◆8YCWQhLlF2 :2017/02/26(日) 18:39:16 ID:SsgA9Wno
神様「でも、お前は今でも存在している」
神使「それは、うさー様の元々の神力が強いからですよね?」
神様「うさー、ちょっとおでこ貸せ」
うさー「おでこ?」
神様「少し触れるぞ」ピトッ
うさー「ひやっ!」
神様「・・・・・・」
うさー「・・・神ちゃん?」
神様「なるほどな」スッ
神使「何がですか?」
神様「予想よりも神力が多く残ってる」
うさー「え!?」
137: ◆8YCWQhLlF2 :2017/02/26(日) 18:41:02 ID:SsgA9Wno
神様「たぶん、シスターちゃんに渡した神力がお前にそのまま還元されている」
うさー「私が渡していた神力が使われずに戻ってきてるって事!?」
神使「ちょっと待ってください。 では、どうしてシスターさんは成長をして・・・」
神様「奇跡・・・ だな」
神使「神力とは違うのですか?」
神様「日本の神は“確率”を扱い神力を操作する。 簡単に言えば“運”だな」
うさー「うん」
神様「・・・・・・」ゲシッ
神使「痛っ! え!? なんで私が蹴られたんです??」スリスリ
138: ◆8YCWQhLlF2 :2017/02/26(日) 18:46:23 ID:SsgA9Wno
うさー「奇跡・・・ まさか、シスターアロハの願い!?」
神様「シスターちゃんは、うさーとアロハの神力を得ている」
神使「2つの神力を!?」
うさー「で、でもシスターちゃんからシスターアロハの神力は感じなかったよ?」
神使「そもそも、神力すら使えない感じでしたが」
神様「シスターちゃんの神力は押さえ込まれていると思う。 うさー、お前もだ」
うさー「でも、私は少しだけど使えるけど?」
神様「お前は神力が強すぎるから押さえられない部分が暴走している」
神使「それで、あの時に後光が・・・」
うさー「でも押さえ込むって、どうやって?」
139: ◆8YCWQhLlF2 :2017/02/26(日) 18:47:36 ID:SsgA9Wno
神様「“奇跡”を扱うのは」
うさー「パチカン・・・」
神様「そう、あのクソ天使が監視しているのはシスターちゃんだ」
神使「しかし、住職さんはそんなこと言っておられませんでしたが」
神様「私に隠し事なんていい度胸してるよな」
うさー「住職くんがシスターちゃんを狙ってるってこと!?」
神使「シスターさんを一人にするのはマズいのでは?」
神様「大丈夫だよ。 あのクソ天使もシスターちゃんを連れ出せない理由がある」
神使「理由?」
神様「あのクソ天使よく考えたわ」
うさー「?」
神様「本当、敵か味方かわかんねーな」
140: ◆8YCWQhLlF2 :2017/02/26(日) 18:48:17 ID:SsgA9Wno
神使「そう言えば、シスターさんはどちらに?」
うさー「シスターちゃんなら部屋にいると思うけど」
神様「私が頼んだ買い物をしに行ったと思う」
うさー「え!? 急いで連れ戻さないと!」
神様「大丈夫」
神使「どういう事です?」
神様「楽しいショータイムの始まりだよ、神使君や」ウヒャヒャヒャヒャヒャ
うさー・神使「(悪魔がココにいる・・・)」
144: ◆8YCWQhLlF2 :2017/02/28(火) 04:01:33 ID:b1eyWmmk
神様「犬ころ、お前は調査官達を探して1時間後に礼拝堂に連れてこい」
神使「え!?」
神様「ギリギリまで粘ってから見つかれよ?」
神使「・・・・・・」
神様「うさー、お前主神やってた時の祭儀装束ってまだ持ってるか?」
うさー「装束? たぶんあると思うけど」
神様「今日だけで良い。 日本の神として責務を果たして欲しい」
うさー「でも私・・・」
神様「シスターちゃんを救うんだろ?」
うさー「・・・分かった! 今日は神さまやる!」
神様「よし、19時に修道院の礼拝堂で合流だ」
神使「・・・はい」
神様「行くぞ、うさー」
うさー「うん!」
145: ◆8YCWQhLlF2 :2017/02/28(火) 04:02:51 ID:b1eyWmmk
ーーー キセキ野寺・墓地
神使「あの人達はまだココにいるでしょうか・・・」コソコソ
司祭「あの悪魔いませんね」キョロキョロ
調査官「隅々まで探しましょう」
司祭「しかし、これだけ大きな墓地ですと・・・」
調査官「そうですね・・・ そうだ! 墓地全体を清めましょう!」
司祭「え?」
調査官「悪魔がこの墓地にいれば、きっと苦しくて出てくるはずです」
司祭「なるほど、さすがパチカンの神父様! では早速」
神使「私には効かないですよね・・・ 祓われたらどうしましょう・・・」
146: ◆8YCWQhLlF2 :2017/02/28(火) 04:03:54 ID:b1eyWmmk
ーーー キセキ野教会・うさーの部屋
うさー「う〜ん・・・ ここに隠しておいたと思うんだけど〜」ゴソゴソ
神様「しかし、何もない部屋だな」キョロキョロ
うさー「修道女の部屋なんてこんなもんだよ」
神様「私なら退屈すぎて30分で発狂する自信がある」
うさー「はははっ」ゴソゴソ
神様「ん? あれって・・・」トテトテ
うさー「どしたの?」
神様「この写真」
147: ◆8YCWQhLlF2 :2017/02/28(火) 04:05:06 ID:b1eyWmmk
うさー「あ〜 シスターアロハだよ」
神様「・・・いつの写真だ?」
うさー「う〜んと、亡くなる少し前だから・・・ 20年くらい前かな?」
神様「・・・・・・」
うさー「懐かしい?」
神様「老けたな。 私が知っているアロハは20歳くらいだったから」
うさー「そっか」
神様「彼女は常に弱き者の味方で・・・ 本当に立派だった」
うさー「そうだね。 私の知ってるシスターアロハも同じ」
神様「アロハは私が神にする前も修道女だったんだよ」
うさー「そうなんだ」
148: ◆8YCWQhLlF2 :2017/02/28(火) 04:06:27 ID:b1eyWmmk
神様「驚かないんだな」
うさー「だって、シスターアロハが修道女以外の事をしているなんて想像できないもん」
神様「今みたいに教会が受け入れられる前でさ、凄く苦労してた」
うさー「なんで別の宗教だったシスターアロハを神になんかしたの?」
神様「宗教とかそんな壁どうでも良いんだよ。 人が勝手に区別しているだけだ」
うさー「え〜 でも神宮が納得しないでしょ、そんなの」
神様「あぁ、許さなかった。 神宮はアロハを使って教会を手中に収めようとしていた」
うさー「そんな事まで!?」
神様「アロハには辛い思いをさせてしまった・・・」
神様「あれは元々私の物だぞ?」
住職「ノンノン、あなたはあれを修道院に譲渡しました。 その時点で所有権は我々にありま〜す」
神様「詳しいな」
住職「私は修道院が出来た時からずっ〜といるんですよ?」
神様「・・・・・・なぜ持ち帰らずに何十年も監視なんかしているんだ?」
住職「持ち帰っても良いので〜すか?」
神様「・・・・・・」キッ
住職「すいませ〜ん。 冗談で〜す」
神様「一つ聞かせてほしい」
住職「なんで〜すか?」
神様「パチカンは敵か? 味方か?」
住職「どちらにでもなれま〜す」
126: ◆8YCWQhLlF2 :2017/02/24(金) 00:14:00 ID:XiCKXaNc
神様「うさーは、日本の神だ。 お前達が手を出すことは許さない」
住職「彼女は監視対象から外れていま〜す。 興味ありませ〜ん」
神様「本当か?」
住職「でも〜 あの教会にいる限り私達の管理下で〜すよ?」
神様「・・・・・・」
住職「私達は神社に手出しはしない。 あなた達は教会に手出しはしない。 約束事で〜す」
神様「心得ているつもりだ」
住職「それは良かったで〜す」ニコッ
神様「・・・・・・」
127: ◆8YCWQhLlF2 :2017/02/24(金) 00:15:23 ID:XiCKXaNc
バタン
神様「ふ〜っ」ハァ
神使「神様・・・ かなり緊張したやり取りでしたね・・・」
神様「ああいう探り合いは馴れないな。 好きじゃない」
神使「パチカンはあの絵画が目的だったのですね」
神様「そんな訳ないだろうが」
神使「え!?」
神様「いま何時だ?」
神使「もうじき18時です」
神様「コーラが飲みたい。 ちょっと外出よう」
神使「はい」
テクテク
128: 以下、名無しが深夜にお送りします :2017/02/24(金) 18:49:41 ID:QYn3LgrM
かなり難しいな
神ちゃん頑張れ
129: 以下、名無しが深夜にお送りします :2017/02/24(金) 23:51:35 ID:kNso0y1A
珍しくシリアスムード……
ーーー 客間
うさー「ん〜・・・」ソワソワ
修道女「シスターうさー、どうしました?」
うさー「え? いや、えっと〜・・・ ちょっと外行ってくる!」スタッ
修道女「・・・神ちゃん様達の後をつけてはダメですよ?」
うさー「嫌だなぁ〜 トイレだって」
修道女「本当ですか?」
うさー「う〜・・・」
修道女「・・・お手洗いは玄関近くにありましたから」
うさー「あ、ありがとうシスターちゃん!」タッタッタッ
修道女「まったく、シスターうさーときたら・・・」ハァ
修道女(そう言えば、神ちゃん様のメモ・・・)ピラッ
修道女(これ買ったら19時までに礼拝堂集合)
修道女「あと1時間・・・ 今買いに行けば間に合いますね」スッ
131: ◆8YCWQhLlF2 :2017/02/26(日) 18:31:21 ID:SsgA9Wno
ーーー はさまれ神社・境内
トテトテ
神使「コーラ売っていなくて残念でしたね」
神様「・・・あぁ」チラッ
うさー「・・・・・・」コソッ
神様「・・・・・・」
神使「神様?」
神様「ん? あぁ、たまにはペポシでもいいや」プシュッ
132: ◆8YCWQhLlF2 :2017/02/26(日) 18:33:24 ID:SsgA9Wno
神使「神様、修道院の絵画って何か曰くがあるのですか?」
神様「・・・神が人に戻るとき、私は必ずある物を渡すことにしているんだ」
神使「?」
神様「そいつの神力を抜いて別の物に移して渡す。 アロハにはあの絵画に神力を移して渡した」
神使「それが修道院の絵画と言うことですか?」
神様「そう。 その神力は人になった後、1度だけ使うことが出来る。 まぁ退職金みたいなもんだ」
神使「もしかしてあの前衛的な絵って・・・」
神様「私が書いた」
神使「・・・なるほど。 通りで意味不明な絵だと思いました」
神様「・・・・・・」ギロッ
神使「すいません」
133: ◆8YCWQhLlF2 :2017/02/26(日) 18:34:48 ID:SsgA9Wno
神様「この修道院に奇跡を・・・」
神使「え?」
神様「20年前、アロハはあの絵にそう願っているようだ」
神使「奇跡・・・」
神様「うさー、隠れてないで出てこい」
神使「うさー様?」
うさー「・・・・・・」テクテク
神様「お前は、シスターちゃんを助けるため自分の神力を渡した」
うさー「うん」
神様「そうしないとシスターちゃんを救えなかった。 そうだな?」
うさー「うん」
134: ◆8YCWQhLlF2 :2017/02/26(日) 18:36:32 ID:SsgA9Wno
神使「シスターさんが神力を受け取ったということは、神になったということですよね?」
神様「・・・・・・」
神使「一つ疑問があるのですが」
神様「なぜ成長しているのか、だろ」
神使「はい」
神様「神の力を得た者はその時点で成長が止まる」
うさー「・・・・・・」
神様「お前、シスターちゃんが成長するように自分の神力を少しずつ渡してるな?」
神使「え!? うさー様の神力を?」
神様「そうだな?」
うさー「・・・・・・」コクッ
135: ◆8YCWQhLlF2 :2017/02/26(日) 18:38:25 ID:SsgA9Wno
神様「特定対象者への連続的な神力使用は立派な神法違反だぞ?」
うさー「だって! だって・・・ そうじゃないとシスターちゃんが・・・」
神使「うさー様・・・ それで今まで修道院に・・・」
うさー「神ちゃん、どうしよう。 私、神力がなくなりそうで」
神使「神力がなくなったら、うさー様は・・・」
うさー「私なんてどうでも良いんだよ! でも、シスターちゃんは・・・ シスターちゃんだけは!」
神様「お前の神力は少なくなってるけど、消えることはないみたいだ」
うさー「えっ!?」
神様「はさまれ神社のご神体はすでに神力が枯渇している。 参拝者もろくに来ていない」
神使「この状態ですからね・・・」
うさー「ごめん・・・ 私のせいだよね」シュン
136: ◆8YCWQhLlF2 :2017/02/26(日) 18:39:16 ID:SsgA9Wno
神様「でも、お前は今でも存在している」
神使「それは、うさー様の元々の神力が強いからですよね?」
神様「うさー、ちょっとおでこ貸せ」
うさー「おでこ?」
神様「少し触れるぞ」ピトッ
うさー「ひやっ!」
神様「・・・・・・」
うさー「・・・神ちゃん?」
神様「なるほどな」スッ
神使「何がですか?」
神様「予想よりも神力が多く残ってる」
うさー「え!?」
137: ◆8YCWQhLlF2 :2017/02/26(日) 18:41:02 ID:SsgA9Wno
神様「たぶん、シスターちゃんに渡した神力がお前にそのまま還元されている」
うさー「私が渡していた神力が使われずに戻ってきてるって事!?」
神使「ちょっと待ってください。 では、どうしてシスターさんは成長をして・・・」
神様「奇跡・・・ だな」
神使「神力とは違うのですか?」
神様「日本の神は“確率”を扱い神力を操作する。 簡単に言えば“運”だな」
うさー「うん」
神様「・・・・・・」ゲシッ
神使「痛っ! え!? なんで私が蹴られたんです??」スリスリ
138: ◆8YCWQhLlF2 :2017/02/26(日) 18:46:23 ID:SsgA9Wno
うさー「奇跡・・・ まさか、シスターアロハの願い!?」
神様「シスターちゃんは、うさーとアロハの神力を得ている」
神使「2つの神力を!?」
うさー「で、でもシスターちゃんからシスターアロハの神力は感じなかったよ?」
神使「そもそも、神力すら使えない感じでしたが」
神様「シスターちゃんの神力は押さえ込まれていると思う。 うさー、お前もだ」
うさー「でも、私は少しだけど使えるけど?」
神様「お前は神力が強すぎるから押さえられない部分が暴走している」
神使「それで、あの時に後光が・・・」
うさー「でも押さえ込むって、どうやって?」
139: ◆8YCWQhLlF2 :2017/02/26(日) 18:47:36 ID:SsgA9Wno
神様「“奇跡”を扱うのは」
うさー「パチカン・・・」
神様「そう、あのクソ天使が監視しているのはシスターちゃんだ」
神使「しかし、住職さんはそんなこと言っておられませんでしたが」
神様「私に隠し事なんていい度胸してるよな」
うさー「住職くんがシスターちゃんを狙ってるってこと!?」
神使「シスターさんを一人にするのはマズいのでは?」
神様「大丈夫だよ。 あのクソ天使もシスターちゃんを連れ出せない理由がある」
神使「理由?」
神様「あのクソ天使よく考えたわ」
うさー「?」
神様「本当、敵か味方かわかんねーな」
140: ◆8YCWQhLlF2 :2017/02/26(日) 18:48:17 ID:SsgA9Wno
神使「そう言えば、シスターさんはどちらに?」
うさー「シスターちゃんなら部屋にいると思うけど」
神様「私が頼んだ買い物をしに行ったと思う」
うさー「え!? 急いで連れ戻さないと!」
神様「大丈夫」
神使「どういう事です?」
神様「楽しいショータイムの始まりだよ、神使君や」ウヒャヒャヒャヒャヒャ
うさー・神使「(悪魔がココにいる・・・)」
144: ◆8YCWQhLlF2 :2017/02/28(火) 04:01:33 ID:b1eyWmmk
神様「犬ころ、お前は調査官達を探して1時間後に礼拝堂に連れてこい」
神使「え!?」
神様「ギリギリまで粘ってから見つかれよ?」
神使「・・・・・・」
神様「うさー、お前主神やってた時の祭儀装束ってまだ持ってるか?」
うさー「装束? たぶんあると思うけど」
神様「今日だけで良い。 日本の神として責務を果たして欲しい」
うさー「でも私・・・」
神様「シスターちゃんを救うんだろ?」
うさー「・・・分かった! 今日は神さまやる!」
神様「よし、19時に修道院の礼拝堂で合流だ」
神使「・・・はい」
神様「行くぞ、うさー」
うさー「うん!」
145: ◆8YCWQhLlF2 :2017/02/28(火) 04:02:51 ID:b1eyWmmk
ーーー キセキ野寺・墓地
神使「あの人達はまだココにいるでしょうか・・・」コソコソ
司祭「あの悪魔いませんね」キョロキョロ
調査官「隅々まで探しましょう」
司祭「しかし、これだけ大きな墓地ですと・・・」
調査官「そうですね・・・ そうだ! 墓地全体を清めましょう!」
司祭「え?」
調査官「悪魔がこの墓地にいれば、きっと苦しくて出てくるはずです」
司祭「なるほど、さすがパチカンの神父様! では早速」
神使「私には効かないですよね・・・ 祓われたらどうしましょう・・・」
146: ◆8YCWQhLlF2 :2017/02/28(火) 04:03:54 ID:b1eyWmmk
ーーー キセキ野教会・うさーの部屋
うさー「う〜ん・・・ ここに隠しておいたと思うんだけど〜」ゴソゴソ
神様「しかし、何もない部屋だな」キョロキョロ
うさー「修道女の部屋なんてこんなもんだよ」
神様「私なら退屈すぎて30分で発狂する自信がある」
うさー「はははっ」ゴソゴソ
神様「ん? あれって・・・」トテトテ
うさー「どしたの?」
神様「この写真」
147: ◆8YCWQhLlF2 :2017/02/28(火) 04:05:06 ID:b1eyWmmk
うさー「あ〜 シスターアロハだよ」
神様「・・・いつの写真だ?」
うさー「う〜んと、亡くなる少し前だから・・・ 20年くらい前かな?」
神様「・・・・・・」
うさー「懐かしい?」
神様「老けたな。 私が知っているアロハは20歳くらいだったから」
うさー「そっか」
神様「彼女は常に弱き者の味方で・・・ 本当に立派だった」
うさー「そうだね。 私の知ってるシスターアロハも同じ」
神様「アロハは私が神にする前も修道女だったんだよ」
うさー「そうなんだ」
神様「驚かないんだな」
うさー「だって、シスターアロハが修道女以外の事をしているなんて想像できないもん」
神様「今みたいに教会が受け入れられる前でさ、凄く苦労してた」
うさー「なんで別の宗教だったシスターアロハを神になんかしたの?」
神様「宗教とかそんな壁どうでも良いんだよ。 人が勝手に区別しているだけだ」
うさー「え〜 でも神宮が納得しないでしょ、そんなの」
神様「あぁ、許さなかった。 神宮はアロハを使って教会を手中に収めようとしていた」
うさー「そんな事まで!?」
神様「アロハには辛い思いをさせてしまった・・・」
神様「神様だっ!」 神使「神力ゼロですが・・・」
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