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勇者「淫魔の国は白く染まった」

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Part2
71 : ◆1UOAiS.xYWtC :2014/12/26(金) 03:48:30.21 ID:MkFoF7Rko
勇者「どうした?」
堕女神「その……。何か、身体が……」
勇者「悪いのか?」
堕女神「い、いえ。……先ほどから、妙に、熱くて。体の芯が火照るように……なので」
胸の中で、堕女神がうずうずと身悶えする。
無意識のうちにか、彼女の局部や乳房が太腿や腹部に擦りつけられ、布団の内からは雌の匂いが熱を帯びて漏れ出していた。
堕女神「……その、鎮めては……いただけない、でしょうか?」
灯りを落とした中でも、見えてしまいそうなほどに彼女の顔は紅潮していた。
その気恥ずかしい願いを述べた後、彼女は押し黙ってしまう。
やがてーーーー布団の中で、彼女は勇者の股間を撫で、胸板へ唇を寄せた。

72 : ◆1UOAiS.xYWtC :2014/12/26(金) 03:50:41.03 ID:MkFoF7Rko
勇者は掛布団を押しのけて足元へ追いやると、改めて堕女神を組み敷くように覆いかぶさった。
連綿と降る雪のように白い肌は紅潮し、赤黒の瞳は潤み、涙の筋さえ流しながらこちらを見つめていた。
その熱に浮かされたような眼差しは、一矢でどんな男をも射抜いてしまうに違いない。
勇者「今日のは……」
堕女神「はい。……陛下にいつかお見せしようと……」
彼女は、下着姿で潜り込んで来ていた。
二房のメロンのような乳房を覆う黒く飾られた下着は、それぞれ下部から切れ込みが入りーーーー乳首を隠す用途を果たしていない。
既にぴんと立った乳首が、彼女の鼓動と息に合わせて揺れていた。
局部を守るそれもまた同じく、秘部の割れ目から後ろの孔までの部位が、ぱっくりと切れていた。
男を誘う為だけに作られ、下着としての用途を為さないーーーーそれは、淫具でしかない。
堕女神「少し……恥ずかしいのですが」
高揚状態にある堕女神ですら、今着けているものには抵抗があるのだろう。
顔を覆い、それでも揃いの淫靡な下着を隠すことなく見せつけるように、ゆっくりと、脚を開いていった。
ーーーーもう、自制ができない。

73 : ◆1UOAiS.xYWtC :2014/12/26(金) 03:52:24.13 ID:MkFoF7Rko
気付けば、豚のように秘所にむしゃぶりついていた。
膨れ上がった一物がパンツに圧迫されて痛みすらある。
なのに、下着を下ろす事すらも勿体なく感じて、桜色の秘肉へ舌を躍らせることしかできない。
堕女神「うぁっ……へ、陛下…そ、んな…いきなり……激し……!」
雪に閉じ込められて静まり返った寝室に、ぬめった水音が響き渡る。
左右の襞を伸ばすように舐めずり回り、膣口へ舌がつっぱるほど侵入させると、彼女の声がひときわ甘くなる。
堕女神「きゃふっ……あ、ぅ…奥まで……嘗め……て……あぁぁぁっ!」
びくびくと揺れ、止めどなく蜜液を散らしながら、彼女は乱れる。
声を抑える事すらせず、ただただ、獣の如くに。
堕女神「イヤ……! こんな、こんなの……私、おかしく……なって…!」
次に、引き抜いた舌で尿道口を小突き、指でクリトリスを抓み上げるとーーーー
堕女神「あっ…、やあぁぁぁぁっ!」
びくんっ、と雷に撃たれたような痙攣を見せ、彼女はもう達してしまった。
その拍子に緩んだ尿道からちょろり、と漏れ出し、発情しきった牝の香りにアンモニア臭が織り込まれた。

74 : ◆1UOAiS.xYWtC :2014/12/26(金) 03:54:40.62 ID:MkFoF7Rko
冷静を失った自覚が、今なお強まって脳裏を疑問と共に駆け抜ける。
彼女の漏らしたそれを舌ですくい、舐め取り……啜りこんでしまったのだ。
口の中に広がるのは苦味と、甘さとーーーーむせ返るような、媚薬の芳香。
堕女神「陛下、やめ……て……啜らないで、くださ……汚……」
彼女の声は、耳に入らない。
それどころか、更に羞恥を煽らせるためにじゅるじゅると音を立て、秘部に塗れた蜜を舌で拭き取る。
もはや、彼女の蜜なのか自身の唾液なのか、尿液なのか汗なのかも知れない。
窓付きの媚び売るような下着の繊維はぐしょぐしょに濡れて、滴る液が堕女神のへそまで流れていた。
もう、舌の感覚が無い。
なのに、止める事ができない。
彼女の媚態を、もっと愉しみたい。
もっと、もっと、もっとーーーー乱れさせたい。
そんな欲望が、溢れ出して塞げない。
早鐘のように打つ心臓が、静まってくれない。

75 : ◆1UOAiS.xYWtC :2014/12/26(金) 03:56:29.57 ID:MkFoF7Rko
堕女神「ひあぁっ……! そんな、強く噛んでは……!」
ふたつの果実を味わい、揉み潰しーーーー下着の切れ込みからぴょこんと飛び出た乳首を、甘く噛みしめる。
顔を埋めればもちもちとした柔らかさが返り、揉めば手に吸い付き、指が埋まる。
彼女の閉じる事さえ忘れた口からは盛った乳牛のような甘い吐息がいつまでも止まず、唾液が枕へ滴り、濡らしていった。
堕女神「ふぁぁ……い、いい……れふ……もっと、おっぱい……もっとぉ……」
じゅるる、と殊更に下品な音を立てて乳首を吸い込み、歯を立てる。
もう片方の乳首をころころと指先で転がす。
それだけで、彼女はもう何度も達してしまった。
未だ手つかずの秘部は乾く事を知らず、壊れてしまったようにだらだらと卑猥な蜜を垂れ流し続ける。
堕女神「陛下、へい……かぁ…もう、入れて……入れて、くだ……さいぃ……」
まるで、何か悪いものにでも乗り移られたようなーーそんな嗜虐心が、抑えきれない。
彼女もこの乱れ方はあまりに妙だ。
不自然なほど、快楽へと傾きすぎている。
それでも、そんな不安感を抱いても、もはや止められはしない。
幾度も指を滑らせながら、泡を食ったようにパンツを下ろし。
堕女神「あっ…あぁぁぁぁぁ!」
グシャグシャに濡れたそこへ、一息に肉槍を突き立てた。

76 : ◆1UOAiS.xYWtC :2014/12/26(金) 03:57:27.20 ID:MkFoF7Rko
その後の情事は、獣じみていた。。
三回、四回、五回、出しては再び起き上がり、抜くことなく何度も彼女の中を満たした事だけは覚えている。
ベッドの中心には蜜と白濁が溜まり、バケツで掬う事さえ可能に見えた。
堕女神「う、ぁ………ああ……」
ぷつりと意識を途切れさせた彼女は、だらしなく呻いては体を時おり跳ねさせる。
涙、唾液、汗、まるで体液のすべてを漏れさせたようにぐったりと寝そべり、十数度の絶頂を繰り返した肢体は緩み切り、脚を閉じる事さえできないようだ。
勇者「っ……何、だ…これは……!?」
はっきりと意識を取り戻すと凄まじい倦怠感に襲われ、それでもどうにか姿勢は保ち、状況を整理する。
ーーーー狂気じみていた。
ーーーーあんな情欲を覚えたのは、あの『七日間』の記憶にすら無かった。
ーーーーそしてそれは、堕女神も。
彼女の姿を見ると、恐怖が湧いた。
ならぬと決めた暴君の影が、月明かりに照らし出されて薄笑いを浮かべているようにも感じたからだ。

77 : ◆1UOAiS.xYWtC :2014/12/26(金) 03:59:19.91 ID:MkFoF7Rko
ーーーーーー
憔悴しきったまま、城内を彷徨った。
怯えるように剣を佩いて、少しでも火照りを冷まそうと、キンと張り詰めた、渇いた空気をその身に受ける。
堕女神を残して来ることに抵抗はあったが、とにかく、少しでも肺腑の中身を入れ替えたかった。
勇者「……!?」
ふと、背筋に氷山のように重厚な悪寒が『蘇った』。
この感覚は、知っている。
旅の果てに待っていた、あのーーーー到達点の空気だ。
馴染んだ城が、あの城と同じ威を放っている。
飾られた絵画からは、悪霊が飛び出してきそうだった。
彫刻は今にも動き始めそうだった。
曲がり角から敏捷な魔物が飛び出してきそうだった。
全てが、あの日の錯覚を呼び起こす。
気付けば、足は玉座の間へ向かっていた。
もう、脳を満たす恐怖も不安も無い。
薄い靄のかかったような、あの性欲も無い。
この変化は錯覚では無い。
何者かが、影響を及ぼしている。
そして、この威を生み出せる者がいるとしたら、居場所はあそこしかない。
向かう最中に左手を握り込めば、雷が応えてくれた。

78 : ◆1UOAiS.xYWtC :2014/12/26(金) 04:01:17.91 ID:MkFoF7Rko
魔物も悪霊も、姿を見せる事は無かった。
悪辣な罠も閉ざされた扉もなく、玉座の間へはすぐに着いた。
だがそれでも、寒気のするような気配は消えていない。
これは、確信だ。
扉の奥に、何かがいる。
扉は、いつものようにすんなりと開いた。
広々とした玉座の間は、闇に覆われている。
忘れかけていた灯りの魔法を投じて視界を確保し、剣の間合いだけはどうにか拓けた。
もし間合いに何かが入れば、瞬間に切り払う覚悟を決める。
勇者「……ん?」
玉座へと近づくと、人影が見えた。
思っていたよりは、幾分か小さい。
否ーーーー小さすぎる。
勇者「誰だ? 誰がそこにいる!?」
不遜にもそこへ掛けている者を誰何するも、答えは無い。
闇の中に潜む影は、身じろぎひとつしない。
剣に手をかけ、更に近づいても動きは無い。
やがてーーーー檀上へと踏み出すと、初めて、その玉座の何者かの姿がはっきりと見えた。

79 : ◆1UOAiS.xYWtC :2014/12/26(金) 04:02:28.16 ID:MkFoF7Rko
一人の、淫魔だった。
蒼い肌、尻尾、少し小さな角。
ざんばらの黒髪はぺったりと潰れており、手入れを失っている。
その体格はサキュバスBと同じぐらい細く、折れるようなプロポーションだ。
淫魔は、眠っていた。
どこか庇護欲を掻き立てるような小動物めいた、それでも何かしらの獰猛さを残してもいそうな顔で。
しかし青ざめた顔はさらに血色が薄く、唇も乾いてひび割れ、寝息もどこか荒い。
勇者「誰…………誰だ? おい、起きるんだ!」
見覚えが、ない。
使用人達の顔は、挙げ切れぬほど多くとも一応は『見覚えがある』程度には留めている。
なのに、この淫魔の顔はまるで記憶にない。
それどころか、城で働く服装でもない。薄汚れた幅広の布を体に巻き付けたような姿は、まるで古びた神話だ。
つまりは、侵入者という事になる。
勇者「おい、起きろ!」
声を掛け続けると、淫魔は薄目を開きーーーー何かを言おうとし、そのまま、前へと倒れ込んだ。
勇者「誰か! 誰か、来てくれ! 玉座の間だっ!!」
小さな体をどうにか受け止め、あらん限りの声量を、開け放したままの扉に向かって浴びせかける。

80 : ◆1UOAiS.xYWtC :2014/12/26(金) 04:03:53.76 ID:MkFoF7Rko
???「ぉ……」
勇者「?」
???「ここは……どこ、なの……?」
不可解なトーンで、しかし弱々しく淫魔は呟いた。
低い声ではないが、かといってこの年頃の風体をした淫魔にしては、高音域ではない。
どちらとも取れ、どちらとも取れない、中性めいた声色だった。
勇者「しっかりするんだ。いつからここにいた?」
???「……わか、ら…ない」
抱き留めながら、どうにか意識を保たせようと声を掛け続ける。
その胸は薄く、乳房の質感もない。背に回した掌から伝わる背筋も、やや硬い。
有り得ないが、まるでーーーー『少年』だ。
そのまま呼びかけ続けると、やがて、何人かの足音がどたどたと走り込んで来た。
サキュバスA「陛下っ!」
先陣を切って走り込んで来たのは、彼女だった。
平素の飄々とした素振りは形をひそめて、目を驚きに見開いたまま、まっすぐに。

81 : ◆1UOAiS.xYWtC :2014/12/26(金) 04:04:29.69 ID:MkFoF7Rko
サキュバスA「陛下、離れて! その者は……!」
勇者「侵入者だ、が……何か、おかしいんだ」
サキュバスA「え……!?」
侵入した形跡がない。
こんなに衰弱した様子で城内へ侵入し、玉座の大扉を開き、またその間誰にも発見される事がなかった?
それは、考えられない。
サキュバスA「とにかく、離れてくださいな! 私が看ます!」
更に、城内に詰めていた者、住み込んでいた者が集まってくる。
半ば引き離されるように、その淫魔は人垣の向こうへと離れていく。
城内を支配していた不穏な空気はもう消えていた。
その代わりにーーーー警鐘でも打ち鳴らしたような喧騒に支配された。

82 : ◆1UOAiS.xYWtC :2014/12/26(金) 04:08:44.88 ID:MkFoF7Rko
投下終了です
めりーくるしみました
また明日逢いましょう

83 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2014/12/26(金) 04:36:41.29 ID:xT5ABxhU0
意外な展開に驚いたけど、明日も楽しみにしてます

84 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2014/12/26(金) 05:51:40.84 ID:rPZ/g1KAO
乙 楽しみにしてますぜ

112 : ◆1UOAiS.xYWtC :2014/12/28(日) 03:05:23.45 ID:Kqrjmw1oo
二日後に、隣女王は淫魔の国へ到着した。
今回は事前に隣国へと迎えを出していたため、異例ながら彼女一人だけが訪れる形となる。
隣女王「ふう。うっ……寒い、ですね……」
庭園を通り過ぎ、馬車から下りた彼女は少し背丈と髪が伸びたようにも見えた。
少し大きめな毛皮の帽子と厚い外套、ミトン型の手袋をはめてはいるものの、ちらつく雪の中で小さな身震いを見せた。
勇者「ようこそ。道中は大丈夫だったかな」
迎えに出ると、彼女がぴしりと姿勢を正してこちらを向いた。
サキュバスA・Bを含めた使用人達も並んで出迎えており、とくにサキュバスBの姿を見つけた時には、隣女王の顔はすこし緩んだ。
そして、勇者の顔を再び向いた時……どこか、気恥ずかしそうに視線を彷徨わせた。
隣女王「ええ、お久しぶりです。……そ、その……よろしく……お願い、いたします…」
初々しいしぐさに、ついこちらも感化され、顔に血が集まってきてしまう。
勇者「……まぁ、長旅だったろう。身体を暖めて、少し休むとい……堕女神?」
堕女神「え……? は、はい。ご案内いたします。どうぞ……こちらへ」
当人ではないのに、彼女の様子もどこか上の空だった。
どこか惚けているような、心ここに在らず、と言おうか……とにかく、調子がおかしいのだ。
思えば、二日前の獣欲に負けたような夜からだ。
朝になって見れば、彼女は身を清めた後だったがーーーー瞳の奥には、まだ何かくすぶっているようにも思えた。
着替えを手伝われている間にも、彼女の手がそろそろと前へと伸びてきた。
言葉を掛ければ過敏な反応とともに納めたが、違和感はどこまでも残る。
晩の事も覚えており、ところどころ欠落はあっても一部始終は意識にあるが、そこを問い詰めるのは、あまりに後ろ暗い。
なぜならあの晩、正気を失ったのは自分も同じなのだから。

113 : ◆1UOAiS.xYWtC :2014/12/28(日) 03:06:46.73 ID:Kqrjmw1oo
勇者「……という訳でどう思う、ナイトメア」
ナイトメア「馬と相談して、恥ずかしく、ない? あなた」
隣女王を出迎えたその足で向かったのは、離れにある厩舎だった。
馬ではなく細身の少女の姿で、粗末な貫頭衣を着て馬房の中で彼女は待っていた。
長く白い髪には藁くずが付着してこそいるが、さながら古城をさまよう少女の霊魂のような、どこか浮世離れした美貌に翳りはなかった。
ナイトメア「……というか、今まで……おかしかったんじゃない?」
勇者「え?」
馬房の少女は藁山の上に大げさに身を投げ出し、ばたばたと脚を上げ下ろししながら言う。
ナイトメア「あなた、人間。人間、淫魔といっしょにいたらそうなる。発情」
勇者「だが、今は落ち着いているんだ」
ナイトメア「そう。なら、発情期を過ぎた」
勇者「いや、そういうもんじゃないだろ……」
ナイトメア「馬に訊いても、それしか、言えない」
勇者「…………」

114 : ◆1UOAiS.xYWtC :2014/12/28(日) 03:10:06.03 ID:Kqrjmw1oo
ナイトメア「触手に訊くと、いい」
勇者「触手? ああ、ポチか。……あいつ、キャラが掴めなくてな」
ナイトメア「彼、面白い。この間は、サキュバスの一人と、脳姦ごっこ……したって」
勇者「何だそれ!?」
ナイトメア「大丈夫、ただの耳そうじ。粘液つけた触手で、耳の中きれいにする。キモチイイ、って」
勇者「…………」
ナイトメア「誰、って言って……たかな。目が金色で……背の低い」
一人の姿が思い浮かんだが、それ以上考えると淫靡な風景が脳裏を過ぎりそうだ。
すぐに考えを引き戻し、一応得られた答えを噛み締める。
勇者「分かった、ありがとう。しかし……お前、あれにケガさせられたんだろ? 仲いいのか?」
ナイトメア「うん。……でも、あの後。思い出して、ムカついたから、仕返しした。凄くしぶとかった」
勇者「え?」
ナイトメア「魔法が効かなかったから、いっぱい、踏み潰した。でも…倒せなかった。ここに帰って来てから仲直り、した。……ねぇ」

115 : ◆1UOAiS.xYWtC :2014/12/28(日) 03:12:32.86 ID:Kqrjmw1oo
勇者「…………ん、え、何?」
ナイトメア「あなた、何か、恐れてる」
淡々とした口調でーーーーしかしはっきりと、突き付けられた。
ナイトメア「……どうして? あなた、ずっと遠慮、してる?」
顔色を窺う素振りは無い。
ただ、彼女は単刀直入に、寝藁のベッドの上から疑問を矢継ぎ早に投げかけてくる。
干し草の香りが、急に鋭くなった鼻の奥にくすぶった。
喉の奥がひくつき、言葉は出てこない。
ナイトメア「人間、お酒、飲む。……お酒飲むと、人が変わるっていう、けど、嘘。思ってもいない言葉、出てくるわけない。それ、本当の気持ち、出るだけ」
どこか、哲理にも聞こえる言葉が、夢魔の少女から次々と紡がれる。
言葉の拙さがむしろ真理を主張しているようにも取れた。
ナイトメア「……だけど、どうでもいい。考える、疲れた。寝る」
勇者「言うだけ言ってぶん投げたな!」
ナイトメア「わたし、馬。人間語ワカラナイ」
勇者「…………ともかく、ありがとう。釈然としないが、まぁわかった」
寝藁の上で面倒そうにする彼女に礼を言うと、馬房から出て厩舎の出口へ向かう。
戸口をくぐる時に、別れを述べるように小さな嘶きが聴こえた。

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