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俺のしょうもない思い出を話そうと思う。誰か聞いて

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Part9
214 :◆Jv4G8upKnw :2014/07/31(木)18:09:15 ID:NxZVmT20u
>>204の続き。
その日は、家から出ずに只管ネトゲしていた。気が付けば午後8か9時だった。
まあ、いつものことだ。
ネトゲはしていたが、その頭の中ではS子のことばかり考えていた。
一体なぜ、家の前に居たのか。
何で何も言わずに消えたのか。
オレはS子になって言って上がればいいのか。
まだ短い間でしか会ったことないけど、あの笑っていたS子の顔を思い出すと、凄く愛しいと言うのかな、
今すぐにでも会いたい!って変な気持ちになった。
ニトとオレと他メンバーで高難易度()なクエストをやっていた。
ただ、ニトが俺の異変に気が付いたらしく。
ニト『どうしたんだ、死に過ぎだぞksが(´・ω・`)』
まさかの暴言に俺は面を喰らったが、微かに元気になった。
オレ『S子が居なくなっちゃったのかもしれない』
ニト『そりゃ、良かったんじゃないのか?』
オレ『どうなんだろう……よくは無いと思うんだ』
ニト『それは、また…メンドクさ(´・ω・`)』
オレ『S子に会いたいよ……』
ニト『俺の考えは、やっぱりS子と関わるのは反対だわ』
オレ『うん……』
ニト『ただ、実行するのはオレじゃないし、オレは正直どうでもいい』
ニト『……もういいや、お前が好きにやりたいようにやれば?』
冷たい突き離すような言い方だったけど、オレは目覚めた。

215 :◆Jv4G8upKnw :2014/07/31(木)18:16:30 ID:NxZVmT20u
オレ「翌日会いに行こう。見つけよう……」
俺は強く決意多。
その夜は、社長から個別でチャットが来ていた。
本格的にお祓いを勧めてきのである。
ただ、家の方でお祓いすることになったと伝えると、良かったと笑っていた。
もちろん、明日、S子を探しに行くとは言っていない。
言えば、迷惑や面倒事になると思ったからだ。
専門は、その日は会議チャットの方に顔は出さなかった。
ニトや社長とは距離を置いて、他メンバーとクエストに出かけていた。
たぶん、昨日事があってだと思う。
ちなみに、ニトも社長も、専門には個別で謝ることにしたらしい。
専門の態度や言い方には腹立たしいが、そうなるのも無理が無い、と言うのが社長の見解だった。
ニトは、「まあ形だけでもー、一応チームメンバーだしー」と謎のデレを見せていた。
たぶん社長がニトをおだてて、ついでに謝ることを勧めたのだと思う。
専門の方も、オレに『謝んなきゃ駄目かな?』と相談してきた。
俺は『その方が良い』とだけ言った。
専門からは『(´・ω・`)』の返答以外、何も来なかった。
そんなこともあって、俺は何だかチームに居るもの辛くなり、いつもより大分早く(とは言っても、ここ最近は早かったけど)
ログアウトし、眠りについた。

216 :◆Jv4G8upKnw :2014/07/31(木)18:22:49 ID:NxZVmT20u
あんまり話す事がないから、早く進むよ。
翌日、図書館に行くなど、適当な理由で外に出た。
S子と出会った交差点、図書館、公園、川……長い間探したが見つからなかった。
その夜、親父には「会いに行ってないよな?」と問いただされた。
オレ「うん」とだけ答えた。
親父はジーっと見ていたが、直に表情を変え「●●に行ったらこれ買ってきてくれー」と来週の話が始まった。
どうやら親戚一同はヤル気十二分で、
同時に8年ぶりぐらいに来るオレを歓迎する準備を進めているらしい。
内心少し楽しみだった。

217 :◆Jv4G8upKnw :2014/07/31(木)18:28:56 ID:NxZVmT20u
その次の日も、次の日も、街中を適当に散歩していたが会うことはなかった。
怒男が一度出てきたのだが、何を話したか本当に覚えてない。
ネトゲの方も、勝手に考え込みログインしなくなっていた。
S子に会って9日目、S子が消えて4日目。
三日後、新幹線と船を利用して北海道へ向かうことになった。
それを朝告げられ、俺はボーっと聞き、日課になってしまっていたS子探しに出かけた。
初めてS子に会った場所、いない。
図書館……いない。公園……いない。川……いない。
もう会えないのかな、と思い始めた。
と言うか、これでお祓いして効果はあるのか?とさえ思い出していた時だ。
頭に電気が走る様な、直感を感じた。
ーー町の商店街をゆらーゆらーっと、灰色の視界で歩いている誰か。
俺は直に分かった。
これはS子の視界だ。S子は商店街に居る!と。

218 :◆Jv4G8upKnw :2014/07/31(木)18:32:48 ID:NxZVmT20u
川から商店街まで、そんなに遠くはなかった。
自転車を立ちこぎし5分程度の距離だ。
商店街のコンビニと時計が見えたから、恐らくこの辺り……。
と思いながら、周囲を見渡すがS子の姿は見えない。
俺は必死に考え、S子のあの動きが何処へ向かっていたのか、を考えた。
オレ(この方向で進むなら、図書館か?)
何度も確認したし、何度も見た場所。
いやいや、もう一度確認しに行こう。S子居る筈だ!
無駄に変な自信と興奮を抱きながら、俺は図書館へ向かった。


219 :◆Jv4G8upKnw :2014/07/31(木)18:37:13 ID:NxZVmT20u
図書館について。
若干、係員の人とは顔見知りになっていた。
……と言うより、印象に残っていたのだろう。
それもそうだ、本も読まずキョロキョロと辺りを見渡しただけで出て行くオレだ。
俺は息を整えながら図書館内を探索した。
ただ、一向に見つけることはできなかった。
ーー そ し て 、 俺 は あ る 奇 行 に 出 る こ と に し た 。

220 :◆Jv4G8upKnw :2014/07/31(木)18:44:35 ID:NxZVmT20u
オレ「どこに居るんだよ!出て来いよ!《゚Д゚#》ゴラァァァァァァァァァァァァア!!」
周囲(´・ω・`!?) (!?・∀・) ('A`!?) ( ゚д゚ !?)
周囲の痛い視線が俺に突き刺さる。
ただ、俺は構わず叫んだ。
オレ「別に気にしてないから!出て来てくれない方が気にするから!」
恥を忍んで叫んだ。
駆けつける警備員や係員の足音を聞き、( ゚д゚)ハッ!として冷静さを保った。
係員「どどどd、どうしたのですか( ゚д゚ )」
警備「騒いでるんじゃないぞ!」
オレ「……(´;ω;`)」
気が付いたら俺は泣いていた。
それに気が付いたのか係員がポケットテッシュを差し出した。
周囲に人が集まりだして、大学生みたいなやつがニヤニヤしながらスマホを向けた。
それを警備員が「何、撮影しようとしているんだ《゚Д゚#》ゴラァァァァァァァァァァァァア!!」と超絶怒鳴り声をあげてた。
ササッて、カメラ向けてた
てか警備員メッチャ顔怖いの。
安岡力也みたいな顔で体格180ぐらいあった。

221 :◆Jv4G8upKnw :2014/07/31(木)18:45:41 ID:NxZVmT20u
文字ちょん切れてた。
周囲に人が集まりだして、大学生みたいなやつがニヤニヤしながらスマホを向けた。
それを警備員が「何、撮影しようとしているんだ《゚Д゚#》ゴラァァァァァァァァァァァァア!!」と超絶怒鳴り声をあげてた。
ササッて、カメラ向けてた若者が逃げてった。
てか警備員メッチャ顔怖いの。
安岡力也みたいな顔で体格180ぐらいあった。

222 :◆Jv4G8upKnw :2014/07/31(木)18:55:32 ID:NxZVmT20u
なんか貸出カウンターの裏みたいな、学校の図書室のような事務室へ案内された。
警備員の人が半分強引に俺の首元を掴みながら、こいっと連れてかれた。
内臓売られるかと思った。
事務所の応接室に入る、オレ・係員・安岡。
高そうなソファーとガラスのテーブル、あと周囲になにかの証と写真が飾られてる「ザ・応接室!」っという感じの部屋だった。
近くにある棚から紅茶を取りだし、「何を飲みますかー?」と係員のお姉さんが優しく尋ねる。
リプトンのアップルティーをお願いした、図々しかったかもしれない。
安岡は「コーヒーで」と、お前も飲むのかって心の中でツッコミを入れた。
安岡はコーヒーを飲みながら、オレを睨んでいた。
超恐かった。懐にドス入っててもおかしくない顔をしている。
てか、よく見ると日焼けしていたが、額になんか切られた(?)みたいな傷跡あった。
一方で係員のお姉さんは「落ち着きましたか^^」と笑顔で話しかけてくれた。
ちなみに係員の人は眼鏡をかけたベッキーみたいな顔してた。美人さんの分類だと思う。

223 :◆Jv4G8upKnw :2014/07/31(木)18:58:32 ID:NxZVmT20u
やたらと安岡が俺に茶菓子を勧めてくる状況で、説教がはじまった。
お前クッキー好き過ぎるだろ。
係員「ここは公共の場ですので……」から、「●●な行為はご遠慮願ってますー」とか。
普通に、あたりまえな、当然なことを怒られた。
その後、何かをプリンターから印刷し、謝罪書?なのかな、
簡単に書くと『今後このような行為はしません』と言う契約書を書いた。最悪出入り禁止と書かれていた。
安岡の方はコーヒー5杯目に突入していた。
ちなみに「そうだぞ」とか、「こないだもホームレスが」とか、小さく相槌入れながらこの話に乗ってた。

224 :◆Jv4G8upKnw :2014/07/31(木)19:06:26 ID:NxZVmT20u
係員「……ふぅ、まあオレさんは最近よく来てますよねーw」
オレ「え、あはい!」
突然言われて、俺は動揺した。
安岡「そうなのか?勉強か?」オラッオラッ
何故かニヤニヤとうより、ニカニカした笑みでオレを小突く安岡。
てか、アンタ最初オレの目に座ってただろ。いつ横来た。
係員「でも直に何か探して出てっちゃいますけど、お探しの本とかあるのですか?」
オレ「あ、それは……」
流石に「幽霊を探しています」とは言えず。
オレ「人を探していて……」
安岡「人?女か?」オラッオラッ、ニカッ
オレ「ええ、あ、はい……」
係員「あらあら(・∀・*)」
安岡「どんな子だ?」
オレ「えーっと、肩まで髪の毛があって、セーラー服姿の、高校生ぐらいの女の子です」
安岡と係員の顔が「へ?」と曇った。
たしかにパッと聞くと、不信極まりない発言だった。
安岡「まさか、間違ったことしている訳じゃねーよな?(# ゚Д゚)」
オレ「そそs、それはありません!」
安岡「本当だな?……にしてもこの時期にセーラー服か……私立高校か……」ブツブツ
係員「うーん……少なくとも今日は見てないわね……」
安岡「プライベートなことを聞くが、その子とはどういう関係なんだ?」オラッオラッ

225 :◆Jv4G8upKnw :2014/07/31(木)19:10:09 ID:NxZVmT20u
半分、安岡に押され気味に、いつぞやかの「自供するしかねーぞ」な空気になりながら話した。
オレ「こないだ、ここでその子と会いまして……
 それで……仲良くなって……向こうから会いに来てくれたりとかして……」
オレ「適当にお話しとかして、植物園行ったりとかして……、
 別にやましいことしてないですよ!」
ハッと気が付いた。
係員・警備員(・∀・)(`・ω・´)ニヤニヤ
こ、こいつら……楽しんでやがる…………ッ!!!!

226 :◆Jv4G8upKnw :2014/07/31(木)19:18:07 ID:NxZVmT20u
安岡「でもなんで、その子は消えちまったんだ?」
ズキッとしながらも、答えた。
オレ「植物園で熱中症にかかっちゃいまして……それを気にしているみたいで」
係員「あー、私のせいとか思っちゃった感じかな?」
安岡「思う物か?お前の体調管理が悪いんだろ」
うーん……、彼女のチカラが原因だから……いや、でも……。
係員「今の子は、結構自分のせいだ!って抱え込むんですよー
 うーん……そうだねぇ。
 一番はやっぱりその子と会って話をするしかないよね」
安岡「そうだな……ただ、今日みてーなことは駄目だ。迷惑だ」
その後、安岡に今日は家に帰れと入口まで送られた。
係員さんは「お幸せにー」と小さく手を振って見送ってくれた。
※次レスでご飯行きます。

227 :◆Jv4G8upKnw :2014/07/31(木)19:21:24 ID:NxZVmT20u
最後、安岡から。
安岡「……男なら女の一人二人、めそめそするな」
オレ「……。」
安岡「ただ、女の一人二人、大切にも出来ない奴より、お前は良い奴だ」バンバンッと背中を叩く。
ちょっと惚れた。
無駄に夕日がバックにそう言う安岡はカッコよかった。
安岡「もう暴れるなよ!がんばれ、坊主!(゚Д゚”)明日があるさ!」オラッオラッ
オレのようなオッサンを坊主とは……
てか台詞イケメンすぎるだろ……。
この人なにものだよ……。
俺は奇行を反省しながら、家へ向かい自転車を勧めた。
そして、この日の奇行が報われるのは、意外な形でやってきたのである。
それもその日のうちに。

228 :名無しさん@おーぷん :2014/07/31(木)19:26:46 ID:izvIXBnUE
飯行ってんじゃねーぞ!!!
オラオラっ
なんかお前の人生充実しているな。
てか安岡ワロタ、テルマエロマエの人でしょ?

229 :名無しさん@おーぷん :2014/07/31(木)20:26:37 ID:4066L6vbY
やっと追いついた!
久々の良スレ

230 :名無しさん@おーぷん :2014/07/31(木)20:57:41 ID:tn00BBXEQ
1が来るまで、みんなで般若心経唱えて待ってようぜ!

231 :◆Jv4G8upKnw :2014/07/31(木)21:41:21 ID:NxZVmT20u
ただいまー
>>228
このスレ厳しい人大杉……ww
テルマエロマエ見てないから分からないや(´・ω・`)
>>229
こんな長い文読んでくれてありがとうございます。
そう言ってくれると嬉しい。
>>230
なんでや!

232 :◆Jv4G8upKnw :2014/07/31(木)21:54:29 ID:NxZVmT20u
>>227の続き。
オレ「( ゚д゚)」
家について俺は驚いて声が出なかった。
家の前に居るその子に、オレは目が釘付けになった。
その人は「……オレさん」と、小さな声で言う。
泣きそうな顔をしながらも、強い表情で、オレを見つめていた。
オレも似たような表情でその子を見ていたと思う。
オレ「( ;д;)ぇ、え……?」
肩まで伸びた艶のある髪に、綺麗な肌。
適度に膨らんだ胸と、スラッとした身体。
セーラー服に、膝上程度のスカート、そこから延びる黒ストッキングの足。
S子「オレさん……(´・ω・`)」
オレ「S子さん(;∀;)」
S子が居た。
二日ぶり(大体三日ぶりかな?)に見たS子はやっぱり可愛かった。

233 :◆Jv4G8upKnw :2014/07/31(木)21:59:28 ID:NxZVmT20u
そこからはあまりよく覚えてないけど、凄いきょどってたww
童貞拗らせまくってたww
S子も「え!?え、なに!?(・∀・;)」って感じになっていた。
オレは小躍りしながら、S子に近寄る。
やっぱりS子は何処から見ても可愛い子だった。
オレが、見間違えるわけが無い。
S子「近寄らないでッッッ!!!!!!」
その体の何処に、そんな大きな声がさせる力があるのだろう。
いや、もしかしたら霊的な物だったのかもしれない。
オレ「Σ(・∀・;)」
S子の声が俺の頭の中に響く。
木々 ガサガサガサガサッ!!!
同 時 に 激 し く 揺 れ る 家 付 近 の 木 々 。
それをハッとした表情でS子は見て、また泣きそうになっていた。


234 :◆Jv4G8upKnw :2014/07/31(木)22:01:51 ID:NxZVmT20u
S子「……私が近くに居ると、オレさんに迷惑掛かる」
オレ「え、そんな事は……(・∀・;)」
S子「嘘言わないでいいですよっ……」
オレ「……ごめん」
S子「謝らないでも良いです……、私が悪いです……」
オレ「……そうか。」
俺の頭のなかで、社長が呟く『聞いてあげろ』と。
俺は再びの社長モードに突入した。

235 :◆Jv4G8upKnw :2014/07/31(木)22:13:44 ID:NxZVmT20u
S子「ずっと考えていたんです。
 どうして、私は変なことを貴方にしてしまったのか。
 でも、貴方も言ってたけど『意図してやってない』から、どうすればいいか分かんないです。
 貴方は『いつか治れるようになれば』って言いましたけど、それじゃダメなんです。
 今すぐ治せなきゃ、貴方の傍にいることはできません。」
S子から、オレのことを「貴方」って呼ばれる度に、胸がギスギスした。
直にでも励ましの言葉を言いたかったが、社長モードの俺は黙って聞く事にした。
S子「それにオレさんから離れている間にある程度試したんです。
 でも、やっぱり何もできませんでした。
 それに腹が立って、悲しくなって、どうすればいいか分からなくなって……」
ここ等辺からS子が過呼吸気味になっていた、
俺はそれを見るのが辛かったが、見ることを選んだ。
S子「そしたら、今みたいに木が揺れたんです。強く」
S子はグッと顔に手を当てた。
……泣いていた。
S子「ーーこれじゃ、またオレさんに迷惑かけちゃう……っ!!!!」
また木が揺れた。
今度は怖くなかった、
それ所か、寧ろS子にすごく集中していて気にもしなかった。
S子「あの日、オレさんを叩いた時、変な感触がしたんです。
 もの凄く嫌な感触でした。ブニョブニョの生肉を触ったかのような感触でした。
 その時、”駄目”ってすごく強く感じたんです。
 だから慌てて手を引いたけど、間に合いませんでした。
 そしたら……オレさんが、オレさんが……」
S子は早口でそう言い、泣いている。
それに合わせる様に周囲の物がカタカタと揺れている。

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