乗客Yx1
戸野 千織(トノ チオリ)
目が覚めたらそこは、走る列車の中だった
362: ◆e.A1wZTEY.:2018/8/9(木) 22:30:05 ID:ont54cCv1I
ブリアン「・・・そういえば、キサラギ駅は人間界との時空が一致しやすいって聞いたことあるよね」
千織「どういうことですか?」
車掌「異世界間の空間に偶発的な繋がりができるということだ。人間が歪世界に入ったとき、キサラギ駅に迷い込むことが多い」
車掌「少女がキサラギ町で奴隷にされたのも、それが原因だろう」
千織「そ、そうなんですか!?じゃあ、私が歪世界に来たとき、列車はキサラギ駅に停まっていたんですか?」
車掌「いや、そんなことはなかった。お前が迷い込んだのは別の原因だと思う」
千織「べ、別の・・・難しいですね・・・」
363: ◆e.A1wZTEY.:2018/8/9(木) 22:32:19 ID:ont54cCv1I
車掌「――話を戻すが」
少女の方へ向き直る
車掌「おそらく、生霊のままではお前はこの屋敷から出ることはできない。肉体から一定距離離れることができないからな」
少女「はい」
車掌「肉体は持っていけない。よって、ここで凍結処理する」
少女「・・・はい」
車掌が少女に手をかざす
364: ◆e.A1wZTEY.:2018/8/9(木) 22:35:36 ID:ont54cCv1I
すると、すうっと少女の周りが薄青色の光につつまれた
少女の身体が次第に消えていき、1つの球体になる
車掌は精力で透明な箱を作り出すと、その中に魂を入れた
千織「・・・」
千織「・・・良かった」
ほっと安堵する
千織「車掌さん。私も彼女も、助けて下さって本当にありがとうございます」 ペコリ
車掌「・・・」 ハァ
車掌「さっさと屋敷を出て、列車に戻るぞ」
365: ◆e.A1wZTEY.:2018/8/9(木) 22:43:09 ID:ont54cCv1I
お気づきの方もいらっしゃったと思いますが、モチーフにさせていただきました
「きさらぎ駅」http://llike.net/2ch/fear/kisaragi.htm
※物語上の関連性はありません
366: 名無しさん@読者の声:2018/8/12(日) 09:30:14 ID:n6L.IjToRA
懐かしいですね、きらさぎ駅(*´∀`*)
367: ◆e.A1wZTEY.:2018/8/18(土) 05:24:42 ID:36uvoWkwM.
>>366
懐かしいですよね
怖いんですけど、不思議な異世界感が忘れられない話です
更新遅れてすみません;
今週中に書く予定だったんですが、急な予定が入ってしまったので
日曜か、来週頭くらいに更新します
368: 名無しさん@読者の声:2018/8/20(月) 10:43:47 ID:n6L.IjToRA
ふぁいと! 支援
369: ◆e.A1wZTEY.:2018/8/21(火) 20:52:22 ID:36uvoWkwM.
>>368
ありがとうございます!感謝です(´∀`*)
370: ◆e.A1wZTEY.:2018/8/21(火) 20:53:13 ID:36uvoWkwM.
――その時だった
ガタンと音を立て、勢いよく部屋の扉が開いた
「やっと見つけたぞおっっ!!!!」
「!?」
見ると、息を切らした兎男と兎兄貴が立っていた
兎男「千織ちゃん!待たせてごめんね!!」
兎兄貴「てめえ、さっきはよくも嵌めやがったな!今度は許さねえぞ!!」
371: ◆e.A1wZTEY.:2018/8/21(火) 20:54:33 ID:36uvoWkwM.
千織「う、兎男さんたち!?」
ブリアン「うわーこのタイミングでめんどいの来たー」
ブリアン「今まで何してたのこいつら」
車掌「兎警察に引き渡したはずだが・・・」
兎兄貴「あんなひ弱な連中に負けるはずねえだろ!!」
兎男「ち、千織ちゃんのために頑張って逃げてきたんだ!」
千織「兎男さん・・・」
372: ◆e.A1wZTEY.:2018/8/21(火) 20:56:15 ID:36uvoWkwM.
千織「しゃ、車掌さん、彼らは誤解してるだけなんです。私が車掌さんから虐げられてるって・・・」
千織「悪い方々じゃないんです。だから、その、許してあげてください」
ブリアン「そうは言ってもねえ」
ブリアン「千織を盗んで、この町で列車を止めて、時間と精力をロスさせたのはもともとこいつらのせいだし」
車掌「・・・許す許さない以前に、こいつらと関わるのは時間の無駄でしかない」
車掌が兎男たちに目を向ける
車掌「これ以上私たちに関わらないなら、目をつむってやる。さっさと立ち去れ」
373: ◆e.A1wZTEY.:2018/8/21(火) 20:59:15 ID:36uvoWkwM.
兎兄貴「あぁん!?」
兎兄貴「何を偉そうに!たかが車掌の分際で!」
兎男「千織ちゃんへの虐待がわかったら、罪に咎められるのはそっちだよ!」
ブリアン「あーあ、だめだね。やっぱ知能が低そう」
千織「ど、どうしよう」
困った顔で車掌をみると、車掌は大きくため息をついた
車掌「…ならばこうしよう」
374: ◆e.A1wZTEY.:2018/8/21(火) 21:01:26 ID:36uvoWkwM.
車掌「私を力でねじ伏せて、千織を奪って見せろ。そしたら、ついでに私も警察へ突き出せばいい」
千織「え、えぇえ!?」
車掌「かかってくるなら2人同時で頼む。これ以上時間をロスしたくない」
兎兄貴「・・・言うじゃねえか」
兎男「ど、どこからそんな自信がくるんだ」
兎男「そ・・・そうか!」
はっとした顔をする
375: ◆e.A1wZTEY.:2018/8/21(火) 21:03:13 ID:36uvoWkwM.
兎男「俺が千織ちゃんを連れて逃げたとき、黒い手を出現させて追って来ていた。またああいう得体のしれない物体を出現させる気だな!」
兎兄貴「あぁ、俺がぶった切ったやつだな」
車掌「・・・」
ブリアン(・・・いや。それは無理だ)
ブリアン(車掌が巨大な精力を動かせるのは、“車掌の精力を溜め込んだ列車”に乗っているときだけ。今は近くに列車はないから、コントロールできる精力には限界がある)
千織「や・・・やめてください!」
千織「こ、これ以上車掌さんに精力を消費してほしくないです。私のせいで、ただでさえ浪費してしまっているのに・・・」
376: 名無しさん@読者の声:2018/8/27(月) 13:03:44 ID:iZZrb7XHlw
車掌さんがんばれ。C
377: ◆e.A1wZTEY.:2018/8/27(月) 21:09:49 ID:36uvoWkwM.
>>376
支援感謝です!!
明日更新します(*- -)(*_ _)
378: ◆e.A1wZTEY.:2018/8/28(火) 22:39:57 ID:36uvoWkwM.
車掌「・・・」
千織「兎男さん、兎兄貴さん。手荒なことはやめてください。私は、私は大丈夫なんです」
兎男「千織ちゃん」
千織「誤解なんです。私は自分のために車掌さんの傍にいるんです。車掌さんは何も悪くないんです」
兎兄貴「どういうことだよ」
千織「それは・・・」
自分は人間で、この世界に迷い込んでしまったから、生き延びるために車掌の力を借りている
この言葉を言うべきか否か
379: ◆e.A1wZTEY.:2018/8/28(火) 22:42:47 ID:36uvoWkwM.
千織(・・・兎男さんも、兎兄貴さんも、悪い人たちじゃない)
千織(私が人間だとわかったところで、危険なことはきっとしてこない)
そう考え、口をひらく
千織「・・・わ、私は、にん」
すっと車掌の手が千織の口を覆った
千織「!」
車掌「千織の弁解でお前たちは納得するのか?私が彼女に無理に言わせていると思うだろう」
兎男「あ・・・当たり前だろ!」
車掌「だったらつべこべ言ってないでかかってこい」
380: ◆e.A1wZTEY.:2018/8/28(火) 22:44:25 ID:36uvoWkwM.
千織「車掌さん!」
兎兄貴「上等だあ!!」
兎兄貴が大きな剣を抜く
兎兄貴「前から兎一族をこき使う、いけ好かねえ野郎だと思ってたんだ。この機会にぶっ飛ばしてやる!」
兎男「お、俺もやってやる!」
兎男も剣を抜く
千織「ま、待って・・・!」
千織の言葉を聞かずに、兎兄貴と兎男は勢いよく車掌に向かって飛び出した
381: ◆e.A1wZTEY.:2018/8/28(火) 22:47:10 ID:36uvoWkwM.
兎兄貴「どりゃあっっ!!」
ガキィッッ
兎兄貴「!!」
振り下ろした大剣が、車掌の剣によって受け止められる
体格差から兎兄貴の方が腕力があるはずなのに、車掌の剣はぴくりとも動かない
兎兄貴「兎男!!」
兎男「うん!」
車掌の左側から、今度は兎男が剣を振り下ろす
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