乗客Yx1
戸野 千織(トノ チオリ)
目が覚めたらそこは、走る列車の中だった
619: 東京名無しンピック2021?:2021/2/14(日) 18:39:13 ID:lPwrypuljw
支援!
620: ◆e.A1wZTEY.:2021/3/3(水) 01:43:53 ID:MCTxRfd3dQ
>>619
支援ありがとうございます…!!
ちょっとリアルが忙しくて
少々更新お待ちいただけますと幸いです
621: ◆e.A1wZTEY.:2021/3/14(日) 21:37:06 ID:MCTxRfd3dQ
なんとかその日の列車業務を終えた、夜
コンコンと、千織が休む寝台車両がノックされた
千織「・・・!」
起き上がり、ドアを見つめる
千織「は、はい・・・車掌さんですか?」
車掌「あぁ」
千織「どうぞ」
静かにドアがあき、いつものように目深に帽子をかぶった車掌が入ってきた
千織「お疲れさまです。今日は、・・・いろいろとご迷惑かけてしまって」
622: ◆e.A1wZTEY.:2021/3/14(日) 21:38:35 ID:MCTxRfd3dQ
車掌「別に謝罪の言葉を聞きに来たわけじゃない」
千織「は、はい」
車掌は帽子を外して手にもつと、千織の隣に腰掛けた
若い青年の顔があらわになる
千織(め、珍しいな・・・)
何となく直視できなくて視線を外す
車掌「・・・」
車掌「ブリアンは車掌室に寝かせて鍵をかけてきた。ここは2人きりだ」
千織「はい・・・って、え?」
車掌「・・・」
623: ◆e.A1wZTEY.:2021/3/14(日) 21:40:21 ID:MCTxRfd3dQ
車掌「・・・あいつはただ、千織に・・・千織の精力に、執着しているだけだと思っていた。それを理解していれば、制御できると思っていた。だが・・・今はあいつの真意がわからない」
千織「・・・」
車掌「そして私も・・・自分のことが、わからなくなりそうなんだ」
うつむき、やや苦しげな声を出す
千織「車掌さん・・・」
千織「私は、車掌さんのことを信じています。この世界のだれよりも」
千織「何度・・・わたしを助けてくれたんですか」
おそるおそる、車掌の手に触れ、両手で包み込んだ
千織「・・・不思議ですね。車掌さんは、私と同じ人間に見えるのに。何度も救われてしまいました」
624: ◆e.A1wZTEY.:2021/3/14(日) 21:43:00 ID:MCTxRfd3dQ
車掌「・・・私の存在なんて、取るに足らないものだ」
車掌「この世界に列車というものが必要だから、神は私を作った」
千織「神・・・?」
車掌「歪世界の創造神・・・ブラフマーという。神の導きで生まれた私は、生者でも死者でもない」
車掌「いや・・・生者か死者かもわからない、というほうが正しいか。私は自分のことなどこれっぽっちもわかっていない」
苦い笑みを浮かべ、自嘲する
車掌「だから、おそらく代わりを得ることも容易いだろう。神ならば」
千織「代わり・・・?何を言ってるんですか」
車掌「昼間、異界警察の女も言っていただろう。我々などすぐに追跡すると」
625: ◆e.A1wZTEY.:2021/3/14(日) 21:45:30 ID:MCTxRfd3dQ
車掌「私が捕まるのは時間の問題なのだ」
千織「・・・!でも、何か方法が」
車掌「ブリアンは、全て返り討ちにすればいいと言っていたな。それも可能かもしれない。だが・・・底の見えない戦いを続け、千織を危険にさらすことに何の意味がある」
千織「・・・」
車掌「だが、あのまま奴らに千織を渡すことも嫌だった。沖恭太の情報を掴んでいるあたり信用度は高かったが、万が一ということもある。何より、千織ともう一度ちゃんと話がしたかった」
千織「・・・!私も!私もです」
車掌「はは・・・間抜けだな。この私が、感情などというものを行動判断に使ってしまうなんて」
626: 名無しなのよ:2022/4/16(土) 01:42:38 ID:vLEXMMDJAQ
更新待ってます!
CCCC
627: 名無しなのよ:2023/12/27(水) 21:41:26 ID:FfqO1ditts
待ってる
628: 名無しなのよ:2024/4/25(木) 13:47:22 ID:9YJNIoE3nM
更新、楽しみに待ってます
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