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サシャ「どんな味でも構いません」

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Part3
45 : ◆H4iwFNXQsw:2014/01/23(木) 23:51:36 ID:N9PqPzBI
アニ(……ちょっと、誰か答えなよ)チラッ
ベルトルト(ここはライナーの役目だろ……なんで腕組みしたまま黙ってるんだ? 誰かに口を縫い付けられでもしたの?)チラッ
ライナー「……」
サシャ「あのっ……そ、そうだ、一緒に出たパンも、少し固めでしたけど……味わいがある、というかですね」アセアセ
アニ(いやいやいや、いつもと同じパンだったじゃん……いつもどおりカッチカチのパンだったよ? 何言ってんだあんたは)
ベルトルト(他に話題が浮かばないからって必死に繋げようとしなくていいよ! 気まずいのはわかるけど、僕たちも君と同じくらい気まずいから!)ダラダラ
アニ(どうせなら山岳訓練の話にしとけばよかったんだよ……そしたら私もベルトルトも乗っかれたのに)
ベルトルト(かといってこれ以上無視するわけにはいかないし……仕方がない、答えるか)
ベルトルト「僕は…………いつもと同じように思ったけど」
アニ「……私もかな」
サシャ「そうですか……」シュン
ライナー「……サシャ」

46 : ◆H4iwFNXQsw:2014/01/23(木) 23:52:39 ID:N9PqPzBI
サシャ「!! はいっ、なんですかっ?」
ベルトルト(ライナー……やっと動いたか! でも遅すぎるよ!)
アニ(あんたはやればできる男だって、私は信じてたよ……! かなり遅いけど!)
ベルトルト(君の力でこの気まずい雰囲気を吹き飛ばしてくれ、頼む……!)グッ
アニ(あんたならこの空気を破壊することができる……! さあ、やるんだ!)グッ
ライナー「無駄口叩いてないで前を向け。この説明会も訓練のうちに入るんだぞ」
ベルトルト「」
アニ「」
サシャ「あっ……はい、すみません」シュン

47 : ◆H4iwFNXQsw:2014/01/23(木) 23:53:29 ID:N9PqPzBI
ライナー「……」ムスッ...
サシャ「……」ショボン...
ベルトルト「……」
アニ「……」
ベルトルト(ライナー……! なんでそんなこと言うんだ君は! どこかに頭でも打ったのか!? 寮からずっと一緒だったのにどこで打ってきたんだよ!)ソワソワ
アニ(今のはそっけないあんたが悪いんでしょ!? 突き放すにしたってもう少しやり様があるだろうに!)ソワソワ
ベルトルト(やだもう気まずい帰りたい)ダラダラ
アニ(こんなの全然面白くないよ……さっきの私、本当に馬鹿…………)ズーン...
ベルトルト(ああ、この場にコニーでもいたらなぁ……あの脳天気さが今は羨ましいよ……)
アニ(ミーナに会いたい……あの子のお馬鹿な空気に癒されたい……)

48 : ◆H4iwFNXQsw:2014/01/23(木) 23:54:21 ID:N9PqPzBI
ベルトルト(……待てよ? このままだと僕は、説明会が終わるまで気まずい二人に挟まれてなきゃならないのか……?)ゾクッ
ベルトルト(くそっ……! せめて……せめてアニの隣に座りたい)チラッ
アニ(あっ、ベルトルトがこっち見てる……もしかして席代われってこと? 無理に決まってるでしょ、そんなところに挟まれたら私は死ぬ!)バッテン
ベルトルト(!? そんな……アニに×印出されちゃった。そんなに嫌だったのかな)ショボーン...
アニ(悪いねベルトルト……いくら私でもその状況は耐えられない)キリッ
ベルトルト(でも、この状態で説明会の時間を迎えるなんていくらなんでも無理だ……すまないアニ、助けてくれないなら僕は逃げるよ!)
ベルトルト「……僕、移動する」ガタッ
ライナー「あぁ? なんでだよ、もう他に席二つは空いてねえぞ?」
ベルトルト(全体的に君のせいだよ! あとなんで一緒についてこようとするの!?)
サシャ「すみません…………私の隣、嫌でしたよね」シュン
ベルトルト(なんで君が謝るんだ!? ああああもう隣からライナーの視線を感じる……!)

49 : ◆H4iwFNXQsw:2014/01/23(木) 23:55:33 ID:N9PqPzBI
アニ「……ベルトルト」
ベルトルト「な、なんだい? アニ」ビクッ
アニ「ここにいてよ。……私には、あんたが必要なんだ」ジッ...
ベルトルト「」ピシッ
ベルトルト(……それ今言われたくなかったなぁ! もうちょっといい雰囲気の時に聞きたかったなぁ!)
アニ(逃がすか……! 私一人だけこの状況に置いてくなんて許さないよ……!)
ベルトルト(なんだよ……なんだよもう! 逃げるのが駄目なら、僕に小粋なお喋りでもしろってのか!? 無理だろ!!)


50 : ◆H4iwFNXQsw:2014/01/23(木) 23:56:28 ID:N9PqPzBI
サシャ「あれっ? ーーベルトルト、すごい汗ですよ? どうかしました?」
ベルトルト「ははっ、どうしたんだろうね……僕にもわからないや」ダラダラ
サシャ「目に入ったら邪魔でしょうし、拭いたほうがいいですよ。ーーえーっと、確かハンカチがこの辺に……」ゴソゴソ...
ベルトルト「いいよいいよ、大丈夫だから……これくらいの汗はいつもかいてるし」
ライナー「ベルトルト」
ベルトルト「」ビクッ
ライナー「……サシャの厚意を無駄にする気か?」
ベルトルト「」
アニ(あんたはさっきすごい勢いで踏みにじってたけどね)

51 : ◆H4iwFNXQsw:2014/01/23(木) 23:57:30 ID:N9PqPzBI
ベルトルト「……じゃあ、借りようかな。ハンカチ」
サシャ「そうですよ、ちゃんと拭いたほうがいいに決まってますって」フキフキ
ベルトルト「ははは、だよね……」
ベルトルト(本当は自分の持ってるけど、余計なこと言うとまたライナーが睨んでくるからな。ここはサシャに甘えておこう)
ベルトルト(これでライナーの機嫌も少しはよくーー)チラッ
ライナー「……」ジロッ...
ベルトルト(なってない)
アニ(わーお)
ベルトルト(なんで睨んでくるんだよ、君の言う通りにしただろ!! 他に何をしろって言うんだ!?)ダラダラ
サシャ「ベルトルト、次から次へと汗が出てますよ? もしかして、会議室まで走ってきたんですか?」フキフキ
ベルトルト「走ってきたっていうか、全力で逃げてる最中っていうか……なんでだろうね……」ダラダラ

52 : ◆H4iwFNXQsw:2014/01/23(木) 23:58:15 ID:N9PqPzBI
アニ(ベルトルトはテンパりすぎて、ライナーが睨んでる理由に気づいてないね……仕方ない、教えてやるか)
アニ「……あのさ、ベルトルト。汗くらい自分で拭いたらどう? サシャに拭かせてないでさ」
ベルトルト「えっ? ……ああっ!!」
ベルトルト(これかぁー!! ライナーが気にしてたのこれかぁー!!)
ベルトルト「そ、そうだね! アニの言うとおりだ! ーーというわけでサシャ、自分で拭くからハンカチだけ貸してくれるかな」
サシャ「はぁ、いいですけど……」スッ
ベルトルト「ごめんね、後で洗って返すから……」チラッ
ベルトルト(あっ、よかった……ライナーが穏やかなゴリラみたいな顔してる)ホッ
アニ(ベルトルト、頑張ったね……あんたはよくやったよ)グッ

53 : ◆H4iwFNXQsw:2014/01/23(木) 23:59:09 ID:N9PqPzBI
ミカサ「……エレン、あそこを見て」
エレン「ん? 後ろか? ……なんでジャンとユミルが腹抱えて笑い転げてんだ? 何かあったのか?」
ミカサ「違う、そっちじゃない。もっと後ろ」
エレン「んんー……? ……なんでサシャがアニとベルトルトに挟まれてんだ? しかも何故かベルトルトが窮屈そうなんだが」
ミカサ「違う、そうなんだけどそうじゃない。……私も、サシャとアニの間に挟まりたい。きっとあそこは温かい」
エレン「……あっそ。じゃあ行ってくりゃいいだろ」ムスッ...
ミカサ「うん、行ってくる。……ちょっと待ってて」イソイソ
エレン「……」
エレン(なんだよ、ミカサの奴……あんな嬉しそうにアニとサシャのところに行きやがって……)ムカムカ
トーマス「よおエレン、隣いいかー?」
エレン「……ミカサが来るから駄目だ。悪いな」

54 : ◆H4iwFNXQsw:2014/01/23(木) 23:59:59 ID:N9PqPzBI
ミカサ「こんばんは、アニとサシャ」タタタッ
アニ「……あんたか」
サシャ「おやミカサ、どうかしました? エレンは一緒じゃないんですか?」
ミカサ「エレンはお留守番。私は用事があったから来た」
サシャ「用事……?」
アニ「へえ……それってすぐ終わりそうなの?」
ミカサ「ええ、協力してもらえばすぐ終わる。時間は取らせない」
アニ「すぐと言わずにしばらくいるといいよ。できれば説明会が終わるまで」
ミカサ「そういうわけにもいかない。エレンが待ってる」
アニ「大丈夫、あいつはあんたの力がなくたって一人で生きていけるよ。信じてあげな」
ミカサ「もちろんエレンのことは信じているけど、戻りたいのは私の意思。なので、用事を済ませたら帰る」
アニ「そっか……残念だね」シュン
サシャ「それでミカサ、用事ってなんですか? 筆記用具でも忘れてきました?」

55 : ◆H4iwFNXQsw:2014/01/24(金) 00:00:50 ID:SwiFlSqc
ミカサ「大したことではない。ーー そこに……その間に、私を入れて」
サシャ「間? 私とアニの間ですか?」
ミカサ「そう。……いーれーてっ」ヘイヘーイ
アニ(ああ、そっか……ミカサは私らの間に座って暖を取りたいのか)
サシャ「ええっとですね、座らせてあげたいのはやまやまなんですが……」チラッ
ベルトルト「ここ四人がけだし、無理だと思うよ?」
ミカサ「そんなことはない。人間やろうと思えばなんだってできる」
ライナー「……わかった。俺が移動しよう」ガタッ
サシャ「えっ……行っちゃうんですか?」
ライナー「四人がけに五人は無理だろ。ただでさえ体のでかい二人が座ってんだ、だったら俺がどける」
ベルトルト「……ライナーはいつもそうだ」ボソッ
ライナー「は? なんだよいつもってーー」
ベルトルト「いつもそうやって、率先して大変な役割を引き受けようとするじゃないか……! たまには僕が代わるよ!」ガタッ
ベルトルト(うまい具合にここから移動する口実ができた……! ありがとうミカサ、君に感謝するよ……!)ニヤッ

56 : ◆H4iwFNXQsw:2014/01/24(金) 00:01:37 ID:SwiFlSqc
アニ(ベルトルトのあの顔は……あいつ一人だけ逃げる気だね、そうはさせない!)
アニ「ちょっと待ちなよ。……あんたたちだけにいい格好はさせないよ」ガタッ
サシャ「そ、そうですよ! 私はミカサと同じくらいの体格ですし、なんなら私がここからどけます!」ガタッ
ライナー「いや、だから俺がどくって」
ベルトルト「何言ってるんだよ、僕が抜ける」
アニ「私がやるって言ってるだろ。人の話聞いてる?」
サシャ「三人ともここにいてくださいよ、私が移動しますから」
ミカサ「待って。……何を勘違いしてるか知らないけれど、四人とも移動する必要はない」
ライナー「いや、だからアニとサシャの間に座りたいんだろ?」
ミカサ「そう。でも私がやりたいのは押しくらまんじゅう。数は多ければ多いほうがあったまる」
ベルトルト「押しくら……」
アニ「まんじゅう?」
サシャ「食べられますか?」
ミカサ「食べられない。……押しくらまんじゅうは、こうやってやるもの」

57 : ◆H4iwFNXQsw:2014/01/24(金) 00:02:23 ID:SwiFlSqc
コニー「うおおおおおおっ!? なんだあれ楽しそう!」ガタッ
マルコ「コニー、座って」
コニー「なーなーマルコ!! 俺たちもあれやろうぜあれ!! やろうやろう!!」バンバンバンバン!!
マルコ「やらないよ。あと机叩かないでくれ」
コニー「だってすげー楽しそう……ああー、ライナーが押し出された」
マルコ「ああもう……ミカサも寒がりなのはわかるけど、時と場所を選んでほしいな。ジャンもそう思うだろ?」
ジャン「羨ましい」ギリッ...
マルコ「ジャン? ジャンしっかり」ユサユサ
ジャン「なあマルコ。今からあそこに行ったとして、俺がミカサの隣に座れる確率ってどのくらいだと思う?」
マルコ「アニに蹴りだされるかライナーのように押し出されるかのどっちかだと思うよ」
ジャン「……だよな」ショボン...

58 : ◆H4iwFNXQsw:2014/01/24(金) 00:03:08 ID:SwiFlSqc
ミカサ「ごめんなさいエレン、遅くなった」タタタッ
エレン「おう。……で、どうだった?」
ミカサ「……やはり五人で座るのは無理だった」シュン
エレン「だよな。……四人がけだしな、あそこ」
ミカサ「エレンはわかっていない。四人しか座れないところを敢えて五人で座るというのが一番大事な点。だからこそ押し合う強さが増して体が暖かくなる」
エレン「お前あの遊び本当に好きだよなぁ……俺とアルミンとハンネスさんの他に、無理やりいじめっ子引きずってきた時があったもんな」
ミカサ「数が多いほうが暖まるから。……今日もよかった」ツヤツヤ
エレン「ライナーは転げ落ちてボロボロだけどな。……ほら、教官来たぞ。突っ立ってないで座れよ」
ミカサ「わかった。座ろう」ストンッ

59 : ◆H4iwFNXQsw:2014/01/24(金) 00:04:01 ID:SwiFlSqc
ーー 十分後 第二会議室
モブ教官「ーー我々からは以上だ。繰り返しになるが、装備の確認だけは怠るな。自己管理すらできない者は巨人に食われる価値もない。斬りかかる前に踏み潰されて終わりだぞ」
モブ教官「各自で手に負えない事態が発生したら速やかに煙弾を撃て。……ただし、この時期は雪崩を誘発してしまう可能性があるからな。周囲の地形を確認するのを忘れるなよ」
モブ教官「最後にキース主任教官から話がある。心して聞くように」
サシャ「……あっさり終わっちゃいましたね、説明会」ヒソヒソ
アニ「今回は道筋も決まってるしこんなもんでしょ。……人数が一人少ないけど、秋の訓練よりは楽に終わりそうだね」ヒソヒソ
サシャ「そうですね、しかもあの時は自分たちでルートを作らなくちゃいけませんでしたから。……ところで今回はしいたけはないんですかね」ジュルリ
アニ「食べるの?」
サシャ「悩むところですよねー……今の時期に食べるしいたけもそれはそれで乙なものですが、やはり冬越ししたものにはかないませんよ。虫食いもほとんどないですし」
アニ(あったら食べる気か……)

60 : ◆H4iwFNXQsw:2014/01/24(金) 00:04:51 ID:SwiFlSqc
キース「さて……卒業試験前にも関わらず、今回の訓練を志願するほど熱心な貴様らのことだ。中には『内容が物足りない』と思っている者も少なからずいることだろう」
キース「山岳訓練と銘打ってはいるが、中身は兵站行進とさして変わらんからな。……聞いて喜べ。そんな貴様らのために、今回運搬する物資の重量はいつもより上乗せしておいた」
キース「今回の訓練は、各自が運んだ物資の重量がそのまま成績に加点される。上乗せ分は規定量分とは別に用意してあるからな、出発前に各班で配分をよく話し合って決めるように。なお、同行する仲間内での配分は自由だ。こちらで指定することはない」
サシャ「……ええと、つまり?」キョトン
アニ「余計に運んだ分だけ追加で点数がもらえるってことだよ」
サシャ「おおー……なるほど、わかりやすいです」
アニ(何がなんでも成績上位に食い込みたい奴らに対する餌か。露骨すぎるけど、これくらいのほうが燃えるものなのかもね)
ベルトルト(班の中だけで物資の量を配分するってことは、班員の構成によってはモメにモメるだろうな。僕らの班はそうでもなさそうだけど)
ライナー(追加重量がどこの班も一律なら問題ないが、班ごとに違うとなれば話は別だな。上位のミカサや俺のいる班は少なめに設定されるだろうから、下位から這い上がってきた奴らに引っ繰り返される可能性も充分有り得る。……こちらも気が抜けないな)
サシャ(そういえば、兵站行進で運ばされてる荷物の中身って何なんでしょう……? 食べ物じゃないとは思いますけど)

61 : ◆H4iwFNXQsw:2014/01/24(金) 00:05:42 ID:SwiFlSqc
キース「更に、だ。……貴様らはどうやら、我々が指定した班に不満があるらしいな?」
キース「これまでの訓練でも、こちらで班を指定した後に班員を入れ替える者がいたが……今回は話が別だ。今までの成績を元に、我々が班を指定し直した。貴様らの大好きな仲良しごっこはそいつらとやるがいい」
キース「今から配る作戦企画紙に沿って、明日の訓練は行う。記載されている組み合わせに不満がある者は、直接私に談判しに来い。相手になってやろう。ーー私からは以上だ。企画紙を受け取った者から帰ってよし」
サシャ「…………ええと、つまり?」キョトン
アニ「班は組み直し。場合によってはルートも変更」
サシャ「……えっ? 訓練って明日ですよね?」
アニ「そうだよ。……全く、生温いと思ってたらとんでもないもの投げ込んでくね」ハァ
ベルトルト「それにしても、班員の入れ替えか……実質引き抜きだよね。そんなのがあったなんて気づかなかったな」
アニ「あんたのところにそういう話は来なかったの?」
ベルトルト「うん。全然なかったよ」チラッ
ライナー「……」ジッ...
ベルトルト(うわぁ……『サシャに聞いてくれ』って目で訴えてる……)

62 : ◆H4iwFNXQsw:2014/01/24(金) 00:06:27 ID:SwiFlSqc
ベルトルト「……ところで、サシャはそういう話聞いた? 引き抜きされるとかされないとか」
サシャ「……いいえ、聞いてませんよ?」ニコッ
ベルトルト「そうなんだ、じゃあ他の班でのことだったのかな。いったいどこのーー」
ライナー「おいサシャ。嘘吐くな」
ベルトルト「……えっ、嘘?」
サシャ「……う、嘘じゃありませんってば。何言ってるんですかライナーってば」アセアセ
ライナー「そっちこそ何言ってんだ。……顔見りゃそのくらいわかるに決まってんだろ」
ベルトルト・アニ「……」
ベルトルト(……今のは惚気けたんだろうか)
アニ(かなりすごいこと言った気がするんだけど、私の気のせいかな。……うん、気のせいだ)
ベルトルト(ああ、もういいや……考えるのはよそう。頭痛くなってきた)
アニ(ミーナ、これがツンとデレのコンビネーションってもんなんだね……食らってるのは主に私とベルトルトだけど)
ベルトルト(寮に帰ったらボコボコにしよ)
アニ(今度の対人格闘の時間にライナーぶん投げよ)

63 : ◆H4iwFNXQsw:2014/01/24(金) 00:07:18 ID:SwiFlSqc
サシャ「……あ、企画紙来ましたね。ーー ええっと、四枚四枚……」ピラッ
アニ「前に座ってる奴らは何人か帰ったみたいだね。ほとんどはそこかしこで話し合いしてるけど」
ライナー「あいつら、打ち合わせなしで明日の訓練やるつもりか?」
ベルトルト「きっとまだ明日の準備できてないんじゃないかな。終わったら戻ってくるはずだとーー」
サシャ「……」ジーッ...
ベルトルト「……? サシャ、一人で企画紙見てないでこっちに回してくれる?」
サシャ「あ、ああ……はい、すみません。どうぞ」ピラッ
アニ「何か変わったことでもあった?」
サシャ「……班が変わってました」
ベルトルト「へえ、そうなんだ。誰の?」
サシャ「私のです」
アニ「は?」
ライナー「……何だと?」ピクッ
ベルトルト「それ本当? いったいどこの班にーー」ピラッ
サシャ「私とクリスタが交換になってます。……元のルート自体は同じみたいですけど」

64 : ◆H4iwFNXQsw:2014/01/24(金) 00:08:03 ID:SwiFlSqc
ベルトルト「……本当だ。僕とアニはそのままで、ルートも変わってない。ライナーのところはどう?」
ライナー「俺の班もルートは変わってないな。流石に何もかも変更するのはまずいと考えたんだろう」
アニ「変更点は班員一人だけ、か……他の班も同じみたいだね」
ベルトルト(なんてことだ……教官が一番でかいの投げ込んでった)ドヨーン...
アニ(なんなの……なんなのもう! 入れ替えるならもうちょっと平和な奴にしてよ! コニーとかでもよかったのに何考えてるんだあのハ……教官は!!)
ライナー「ベルトルト、アニ」
アニ「」ビクッ
ベルトルト「……な、何? ライナー」ダラダラ
ライナー「……お前ら、頼むぞ?」
アニ「……ああ、うん」
ベルトルト「………………努力はするよ」
ベルトルト・アニ(期待が重い……)ズーン...

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