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しんのすけ「アローラ地方を冒険するゾ」

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Part60
176 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/15(木) 20:31:58.30 ID:aMmubLhw0
プルメリがグズマを説得している頃、リーリエたちは先ほどと同様、シロの嗅いでいるしんのすけのニオイを頼りに歩き回っていた。
ひろし「しんのすけ……どこにいるんだ」
リーリエ「でも、よかったです。しんちゃんが無事そうで」
みさえ「当たり前よ、そう簡単に死んでたまるもんですか!」
リーリエ「きっと、いつものような元気な姿で姿を見せてくれます。だから、辛抱強く探しましょう!」
ひろし「ああ、ここに来て諦めるようなオレ達じゃないぜ」
みさえ「ひょっとしたら、向こうから姿を見せちゃったりしてね」
リーリエ「そうですね。そうしたら、みんな心配してましたって、うんと叱らなきゃいけませんね」
ひろし「なんだかしんのすけのお姉ちゃんみたいな口ぶりだな」
リーリエ「ふふっ、島巡りで時間があるとき、しんちゃんの面倒を見てましたから」
みさえ「そのまましんのすけの面倒見てくれると、私たちも楽なんだけどね」
ひろし「そうだな……島巡りが終わったあとも、うちのしんのすけのこと、よろしく頼んだぜ。『お姉ちゃん』」
リーリエ「はい!」ニコッ
シロ「アンアンッ!」
全員「!」

177 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/15(木) 20:33:15.32 ID:aMmubLhw0
みさえ「どうしたの? シロ?」
リーリエ「なにか見つけたのでしょうか?」
シロが走り出すと、奥に小さな赤い物体と、白くて細いポケモンが倒れているのを発見し、再び吠えだした。
リーリエは赤い物体に近付くと、それがなにか理解して顔を青ざめさせながら拾った。
リーリエ「これ……しんちゃんのロトム図鑑さんです……!」
みさえ「あっ、そうよ! 誰か忘れていたと思ったら、みんなコイツのこと忘れてたのよ!」
ひろし「なんでこんなところに落ちてるんだ……? とにかく、話を聞いてみようぜ」
リーリエ「ロトム図鑑さん! ロトム図鑑さん! 返事してください!」
ひろし「おいっ、なに寝てやがるんだ。さっさと起きろ!」
ロトム図鑑「」
みさえ「……ちょっと貸してもらってもいい?」
リーリエ「あ、はい。……でも、どうなさるおつもりですか?」

178 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/15(木) 20:34:01.86 ID:aMmubLhw0
みさえ「フー……フー……ふんっ!!」
げ    ん
こ    つ
ロトム図鑑「ブヒッ!?」パッ!
ひろし「あ、起きた!」
みさえ「壊れた機械なんて大抵叩けば直るものよ」
ロトム図鑑「私は誰だ……確か、ナギサシティのジムリーダー、デンジだったような……」
ひろし「お前はぶりぶりざえもんだろうが、なに都合のいい思い出し方してるんだよ」
リーリエ「ロトム図鑑さん、しんちゃんがどこに行ったか分かりますか?」
ロトム図鑑「んあ……? お前らなんでこんなところに?」
みさえ「しんのすけがこっちの世界に連れてこられたから助けに来たに決まってるでしょ? で、しんのすけはどこにいるの?」
ロトム図鑑「しんのすけだと……? ここにいないのなら私が知るわけないだろう」
みさえ「あっ、そう。じゃあもう一度ぶっ叩けば思い出すかしら」スッ
ロトム図鑑「待て待て! 本当に知らないのだ! 私は確かにあいつと居たのだが、突然ボディがショートして、そのまま気絶してしまったんだよ!」

179 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/15(木) 20:35:06.49 ID:aMmubLhw0
リーリエ「そんな……」
ロトム図鑑「ん? あいつも倒れているではないか」
みさえ「あいつ?」
ロトム図鑑はみさえの手から離れると、すぐそばで倒れている、フェローチェのそばに近づいた。
ロトム図鑑「こいつは以前、アーカラで倒れていたところをしんのすけが助けたウルトラビーストだ。名前は『あい』らしい。こいつならなにか知ってるんじゃないのか?」
ひろし「あい? あいってカスカベに住んでるあのーー」
みさえ「いい加減なこと言ってたら、タダじゃおかないからね」
リーリエ「ロトム図鑑さんを信じましょう。まず、このビーストさんを元気にさせなきゃ、なにも始まりません」
リーリエはリュックからげんきのかたまりを取り出して、それを砕きながらひとかけらも残さずフェローチェの口の中に入れて飲み込ませた。
フェローチェ「フェ……フェロ……」ピクッ
ひろし「おっ、気がついたぞ!」
リーリエ「よかった……ビーストさんにもげんきのかたまりは効くみたいですね!」
しかし、喜んでいるリーリエたちとは真逆に、フェローチェはいきなり起き上がると一瞬でリーリエたちと距離を取って、警戒心に満ちた眼差しで睨みつけた。
フェローチェ「フシューッ……!」

180 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/15(木) 20:37:00.55 ID:aMmubLhw0
ひろし「なんだ? まるで俺たちに怯えてるみたいだ」
ロトム図鑑「ふむ……リーリエ、お前のニオイがあのフェローチェの敵と同じニオイを感じているようだ」
リーリエ「わたしのニオイ……?」
みさえ「敵と同じニオイってなによ? ちゃんと説明してよ」
すると、リーリエの腰にくっつけているモンスターボールがカタカタと揺れて、カザマとマサオが飛び出した!
ジュナイパー「ホーッ!」ポンッ!
ヨワシ「ヨワッ!」ポンッ!
フェローチェ「フェロ? フェロローッ?!」スッ
ひろし「なんだなんだ?」
リーリエ「カザマさんとマサオさんが飛び出したと思ったら……急に警戒心を解いたみたいです」
ロトム図鑑「奴らも顔見知りだからだろうな。ネネは気に食わない様子だけどな」


181 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/15(木) 20:37:42.39 ID:aMmubLhw0
フェローチェ「フェロー?」
ジュナイパー「ホッホーッ! ホー?」
ヨワシ「ヨワワッ、ヨワワ?」
フェローチェ「フェローロ。フェロロ、フェーロー」
ジュナイパー「ホーホー!」
ひろし「なんて言ってるんだ?」
ロトム図鑑「軽い自己紹介と事情説明だな」
ヨワシ「ヨワヨワッ! ヨワシーッ!」
フェローチェ「フェロ……フェローロ!」
ロトム図鑑「どうやら、こっちが味方であることがわかったようだ……。だが、しんのすけは、このビーストを庇ってルザミーネに捕まったあと、どこかへ連れ去られてしまったらしい」
リーリエ「そんなっ……!」
ひろし「あいつ……!」
みさえ「ねぇ、なんとかならないの? どこにいるかわからない?」
ロトム図鑑「おい、しんのすけの居場所はわからんのか?」
フェローチェ「フェロ、フェローロ……」

182 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/15(木) 20:39:29.50 ID:aMmubLhw0
ロトム図鑑「一応、アテはあるようだ。だが、そこにいるか正直自信はないらしい」
ひろし「ないよりはましだ! 案内頼むぜ!」
リーリエ「お願いします、ビーストさん! しんちゃんとかあさまのところへ、連れて行って欲しいのです!」
ロトム図鑑「だそうだ」
フェローチェ「フェロ!」
すると、フェローチェ……もとい、あいはシロの代わりに先頭に立って、「ついてきてください」と言いたげに顎でしゃくって歩き出した。
ひろし「とりあえず、ついて行けばいいんだな?」
みさえ「みたいね……」
ロトム図鑑「おい」
みさえ「え?」

183 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/15(木) 20:39:59.04 ID:aMmubLhw0
ロトム図鑑「翻訳料五百億万円、ローンまたはクレジット、ウェブマネーでも可」
げ    ん
こ    つ
みさえ「次適当なこと言ったら画面叩き割るからね!」
ロトム図鑑「わ、わかった……もう何も言わん……」
リーリエ「カザマさんもマサオさんも、ありがとうございます」シュンッ
リーリエ「急ぎましょう。なんだか胸騒ぎがして……ならないのです」
ひろし「同感だ。早くしんのすけを見つけよう!」

184 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/15(木) 20:40:59.75 ID:aMmubLhw0
先程までの明るさは消え去り、みんな焦りに満ちた表情であいの後をついていく。時折、しんのすけの名を呼びかけながら、ウルトラスペースをさまよい歩く。
どのくらい歩いただろうか。リーリエたちはウルトラスペースの中でもスタジアムの内部のように大きく開けた場所にたどり着いた。
岩や植物があちらこちらに転がっているものの、これといった起伏もない。他にあるものといえば、空に浮かんでいるウツロイドたちのみだ。
フェローチェ「フェロー……」
ロトム図鑑「ここで、しんのすけを最初に見つけたようだ。ルザミーネのお気に入りの場所だそうだ」
ひろし「じゃああのウルトラホールはここに通じてたんだな」
みさえ「しんのすけー! どこにいるのー?」
リーリエ「しんちゃんとかあさまはどこに……?」
リーリエたちがしんのすけとルザミーネの名を呼びかけたその時だった。
ウツロイドたち「じぇるるっぷ……!」
リーリエ「!」
宙を漂っていたウツロイドたちが動き出すと、リーリエたちの目の前に集まり、次々と並び始めた。まるで、ウツロイドで出来た壁が形成しているようだ。
そして、ウツロイドたちの群れが散り散りになるとーー。
ーーああ……! ウルトラビーストの世界……わたくしとビーストちゃんの愛だけが存在する、なんて甘く美しい真実のパラダイス……!!
全員「!」

185 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/15(木) 20:41:47.16 ID:aMmubLhw0
グニュウッ
ルザミーネ「だというのに! ……なんてしつこいのかしら! 心底ウンザリしますわね。誰の許しを得て、わたくしとビーストだけの美しい世界に来たのです!!」ギロッ
ルザミーネが、侮蔑するようにリーリエたちを見下ろしながら現れた。ポニの大峡谷で見た、ウツロイドとの融合を果たしたあの姿で。
ひろし「うるせぇ! しんのすけを助けに来たのに、いちいちお前の許しがいるかよ!」
みさえ「そうよ! うちのしんのすけを返してっ!」
フェローチェ「フシューッ!」
ルザミーネ「『うちの』しんのすけ、ですって? なにを言っているのかしら? あなた達……」
リーリエ「どういうことですかっ! しんちゃんは? しんちゃんは無事なんですか?」
ルザミーネ「どういうこともなにも、この世界にあるものは、全てわたくしのモノよ?」
ルザミーネ「この美しい景色も! この世界に住むビーストちゃんも!」
ルザミーネ「……そして、しんのすけ君もね! いらっしゃい、わたくしの愛しい息子……」
ルザミーネの呼びかけに答えるように、彼女の背後から誰かが歩いてきた。小さな人影が、ルザミーネの前に現れる。
ルザミーネ「……しんのすけ君」
スッ
しんのすけ「……」

186 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/15(木) 20:42:25.94 ID:aMmubLhw0
その姿を一目見た瞬間、リーリエたちは全身が逆立つような恐怖と深い絶望が一斉に押し寄せてきた。
みさえ「いやぁぁぁぁっ!」
リーリエ「しんちゃん……!」
ひろし「しんのすけっ!」
フェローチェ「フェロ……ッ!」
リーリエたちの前に現れたしんのすけの姿は、変わり果てたものだった。頭部にウツロイドがそのままくっつき、ルザミーネのように異形の姿にこそなっていないが、全身がウツロイドの触手によって絡みついている。目も焦点が合っておらず、腕も力なく垂れ下がっている。
しんのすけ「……」グネグネ
ひろし「てめぇ……しんのすけになにしやがったっ!!」
ルザミーネ「ウフフ! 別に? ただ、この子がとっても暴れちゃうものだから、ウツロイドの力を使って、親に愛情を注いでくれる、かわいいわたくしの子供になっただけよ?」
みさえ「あんたの子供ですって? ふざけんじゃないわよ! しんのすけを元に戻して!」
ひまわり「たいっ!」
ルザミーネ「どうして? どうして、こんな可愛い子をどうして手放さなきゃいけないのかしら? もちろん、最初は反抗的だったから、ビーストちゃんの餌にしようと思ったわ」
ルザミーネ「でもね……この子の才能には驚かされてばかりだもの。突然のことがあってもすぐに切り抜けられる頭の良さ、大試練を乗り越えられるポケモントレーナーとしての実力、そしてなにより、こんな幼い子供をビーストちゃんの餌にするなんて、かわいそうですもの」
しんのすけ「それほど……でも……」

187 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/15(木) 20:43:13.60 ID:aMmubLhw0
ルザミーネ「ウフフ、こうして見ると本当に愛おしく感じます……おいで」
しんのすけ「……ほい」
ルザミーネはしんのすけを触手でかかえると慈しむような頭を撫でて、優しく笑いかけながらきつく抱きしめた。あたかも彼女がしんのすけの母親であるかのように振舞って。
ルザミーネ「フフフ……愛しいしんのすけ君。わたくしが、ずっと守ってあげます。あなたの心はわたくしのモノ……」ギュッ
リーリエ「ーーッ!!」
みさえ「……アンタ! アンタはぁぁっ!」ビキビキビキッ!
ひろし「か、軽々しくしんのすけに触れてんじゃねぇ!」
ロトム図鑑(羨ましいのか羨ましくないのか分からないな)
ルザミーネ「なにを怒っているのかしらねぇ? あの人たちは」
しんのすけ「……」
ルザミーネ「お母さんの温もりはどうかしら? しんのすけ君」
しんのすけ「……40過ぎのおばさんに……こんなことされても……嬉しくない」
ルザミーネ「」イラッ
ロトム図鑑「敵に操られても本質的なところは変わってないようだな」
リーリエ「……もう、ウンザリです」ボソッ

188 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/06/15(木) 20:44:17.38 ID:UJf58M9+O





楽しいか?

189 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/15(木) 20:44:56.76 ID:aMmubLhw0
ルザミーネ「なにか言ったかしら?」
リーリエ「かあさま」
ルザミーネ「あら? あなたにかあさま、なんて言われる筋合いは無いのですけれども」
リーリエ「わたしと……ポケモン勝負をしていただけませんか? それでわたしが勝ったら、しんちゃんをここにいるご両親に返してください。そして、ウルトラホールを閉じてかあさまも元の世界に帰るのです」
ひろし「リーリエちゃん……」
ルザミーネ「ふうん? なにを言うかと思えば……そう、リーリエ、ポケモントレーナーになったの」
リーリエ「はい、しんちゃんの借り物ですが。あなたとしんちゃんを取り戻すために、カザマさんたちと一緒に、ここまでやってきました」
ルザミーネ「そうやって他人の息子のモンスターボールを持って、トレーナー気取りですか? ずいぶん舐められたものね」
リーリエ「何とでも言ってください。トレーナーさんは、目と目が合った瞬間、勝負を申し込まれたら、受けなければいけないルールがあります。かあさまはご存知ですよね? それとも、背中を向けて逃げるんですか?」
ルザミーネ「言ってくれるわね。……いいわ、相手になってあげる」
ルザミーネ「だけど、もしわたくしが勝ったら、あなたはなにを差し出すの? それ相応の対価を用意しているのでしょう?」
リーリエは向かい合っていた母親と、一瞬目をそらした。薄いピンク色の唇が震える。これから出る言葉を口にすることを、ためらうように。
リーリエ「……ほしぐもちゃんをっ」
ひろし&みさえ「!」

190 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/15(木) 20:46:01.60 ID:aMmubLhw0
リーリエ「ほしぐもちゃんを、あなたにお返ししますっ! それでいいですか?」
みさえ「リーリエちゃん!」
ルザミーネ「あのコスモッグのこと? もうわたしには、あんなモノ必要ないのだけれども。アローラにウルトラホールを開けることぐらいなら、今のわたくしには造作もないことですもの」
リーリエ「いいえ、ほしぐもちゃん……コスモッグは伝説のポケモン、ルナアーラの進化前なのです。ポ二島にある月輪の祭壇で太陽と月の笛を吹くことで、コスモッグをルナアーラへと進化させることができます」
ルザミーネ「それは初耳ね。ルナアーラには、ウルトラホールを自由自在に開けられる能力を持っていたわね。……そう、その力を使ってこの世界に来たのね。確かにルナアーラを掌中に収めれば、アローラ以外にもウルトラホールを開けられるかも……悪くないわ」
ルザミーネ「でも、そのルナアーラはどこにいるのかしら? あの子はウルトラビーストだから、ウルトラボール以外では捕獲できないはずだけれども」
リーリエ「あの子は今、わたしたちがここにやってきたところで休んでいます。力を使い始めたばかりですから、その反動で動けないのです。ですから、もしわたしが負けたらほしぐもちゃんのところへ案内いたします。後は……あなたの好きにしてください」
ルザミーネ「分かったわ、取引成立ね。あなたが勝てば、しんのすけ君をウツロイドから解放した上であなたたちにお返しし、ウルトラホールも閉じて向こうの世界へ戻ることも約束します。だけど負けたら、あなたのルナアーラはわたくしのもの、そしてしんのすけ君も返さない。これでいいわね?」
リーリエ「はい」
みさえ「リーリエちゃん! そんなことしたら……」
ひろし「みさえ、よすんだ」
みさえ「だって……!」
ひろし「あれが、リーリエちゃんなりの覚悟なんだ。ここで負けたら、どのみち全てを失う……だからあえて捨て身になって、絶対に負けられないゼンリョクの覚悟で母親に挑もうとしている。俺たちがそんなリーリエちゃんの決意を鈍らせるわけにはいかないだろ」
みさえ「リーリエちゃん……」

191 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/15(木) 20:47:06.74 ID:aMmubLhw0
リーリエ「ひろしさん、みさえさん、必ずしんちゃんを取り戻します。わたしを信じてください!」
みさえ「……わかったわ!」
ひろし「ああ、頼んだぜ!」
ルザミーネ「さぁ来なさい。わたくしのビーストちゃんたち……!」バッ!
すると、ルザミーネの周囲に、ビーストが4匹現れた。ウツロイド、デンジュモク、テッカグヤ、あいとは別個体のフェローチェだ。
ルザミーネ「そっちの使用ポケモンは4匹。ならこっちも4匹で相手してあげる」
リーリエ(ウツロイドさん……そして、後の3匹のビーストさん……)
ルザミーネ「光栄に思いなさい。わたくしが選んだ、愛しい子供たちの相手をしてあげるのですから」
ビーストたちは、次々とルザミーネの持っているウルトラボールの中へ入っていく。
リーリエの頭の中に、必死に暗記したウルトラビーストの情報が駆け巡る。同時に、最初に何を出すべきか、決まった。
フェローチェ(あい)「フシューッ!」
リーリエ「ロトム図鑑さん。ボールに入っていないあいさんを参加させることはできないので、なんとか説得していただけませんか? これはわたしたちの戦いなんです」
ロトム図鑑「やれやれ、仕方ないな」
リーリエ「かあさま……覚悟してください。絶対に負けませんから!」スッ
ルザミーネ「かつての親に向かって、なんて口聞くのかしら! その下らない自信もプライドも、全て粉々にしてあげます!」スッ

192 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/15(木) 20:47:59.64 ID:aMmubLhw0
今日はここまで。
次回の更新はいつもの通り、明日の夜予定です。
じゃ、そゆことで~!

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