しんのすけ「アローラ地方を冒険するゾ」
Part10
163 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/03(土) 11:11:14.03 ID:jmaz9O8d0
【おまけ】
しんのすけ「……」
ハウ「しんのすけー!」
リーリエ「空なんか見上げて、どうなさったのですか?」
しんのすけ「今後の将来について考えてた」
リーリエ「まぁ……それは立派ですね。それで、将来なにをするのか見つけたのですか?」
しんのすけ「これから何して遊ぼうかまだ決まってなくて」
ハウ「ええー? それって将来って言うのー?」
しんのすけ「後はねー、リーリエちゃんの方向音痴はどうしたら治るのか考えてた」
リーリエ「大きなお世話ですっ!」プンプン
ハウ「あーあ、行っちゃったー。でもー空を見上げてのほほんとするのもいいよねー。今日もいい天気だしー」
しんのすけ「まあねー」
164 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/06/03(土) 13:25:59.11 ID:SufHEBgSO
乙です。
ライチさん……残念です。
165 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/06/03(土) 13:30:55.21 ID:WK98ctEO0
スイレンはともかく、マオはストライクゾーンに入るのかな
166 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/03(土) 19:14:39.94 ID:jmaz9O8d0
オハナタウン オハナ牧場付近
ハウ「ところでしんのすけってさー、カザマ以外にまだポケモンって捕まえてないのー?」
しんのすけ「そういやそうだね」
ハウ「それってまずいんじゃないー? おれのニャビーのようにほのおタイプのポケモンが来たとき、一方的に倒されちゃうよー」
しんのすけ「ほうほう、それは困りましたなー」
ロトム図鑑「人ごとみたいに言うな! まったく、そろそろ埋めてくれないと、収入が無くなってしまう」
ハウ「へー、図鑑埋めってぶりぶりざえもんにとってはアルバイトみたいなものなんだー」
ロトム図鑑「そう、見つけたポケモン1匹につき200円、捕まえたポケモン1匹につき400円だ」
しんのすけ「ティスティングのアルバイトみたいだね」
ハウ「それを言うならポスティングでしょー?」
ロトム図鑑「ついでに副業で、ポケチューバーもやっているから、それで収入を得ている」
しんのすけ「ぶりぶりざえもんって、アナーキーなポケモンなんだね」
ハウ「ねーね一ヶ月の収入はどれくらいなのー?」
ロトム図鑑「月に2000円」
しんのすけ「なんだ、もっと稼いでるのかと思った」
167 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/03(土) 19:16:41.87 ID:jmaz9O8d0
ロトム図鑑「ええいやかましい! 大体ぶりぶりざえもんという名でわたしを呼ぶな! なんなのだ、その名は!」
ハウ「おれも聞きたいなー。なんでそんなヘンな名前にしたのー?」
しんのすけ「ぶりぶりざえもんはねー、オラの友達で、救いのヒーローポケモンなんだよ」
ロトム図鑑「救いの……ヒーロー?」ピクッ
ハウ「どしたのー?」
ロトム図鑑「……その話、少し聞かせてくれないか?」
しんのすけ「いいよー。むかしむかし、おじいさんとおばあさんがあちこちにいましたが……」
マオ「あっ、いたいたー!」
しんのすけ「お?」
ハウ「あー?」
マオ「まいどどーも! マオでーすっ」フリフリ
しんのすけ「……誰だっけ」
マオ「」ガクッ
168 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/03(土) 19:17:44.68 ID:jmaz9O8d0
ハウ「しまクイーンのライチさんと一緒にいたキャプテンだよー」
しんのすけ「ああ、誰かと思ったら、ライチおねいさんのオマケの子でしたかー」
マオ「ライチさんのオマケって……」
ロトム図鑑「私は今忙しいのだ。救いのヒーローの話を聞かねば……」
ハウ「ぶりぶりざえもんは静かにしててー」
しんのすけ「で、何の用?」
マオ「オハナ牧場のモーモーミルクを仕入れに来たんだけど、ちょうどアナタたちを見かけてね。あたし、二人に興味があるの」
しんのすけ「オラに惚れても無駄だゾ、ライチおねいさんがいるし」
マオ「い、いや、そういうわけじゃなくて……」
マオ「かたやしまキングのハラさんの孫! かたやカプ・コケコに選ばれた最年少の島巡り挑戦者! あたしたちキャプテンの中でも、あなた達のことが話題になってるの!」
ハウ「そんな有名なんだーおれたちー」
マオ「で、まぁ今回は改めてそのご挨拶ってわけ。そんなあなたたちに、これをあげちゃう!」つクリティカット
しんのすけ「なにこれ?」
マオ「その名も、クリティカット! これをポケモンに使うと短い時間だけ、ポケモンの六感が研ぎ澄まされて、相手の急所を見つけやすくなるッス!」
169 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/03(土) 19:18:55.86 ID:jmaz9O8d0
ハウ「キャプテンがこんなものあげちゃっていいのー?」
マオ「いいのいいの、そのクリティカットという素材を、二人は試練でどう活かすのか、あたしはそこに興味があるから!」
ロトム図鑑「感覚が研ぎ澄まされるか……雑誌の袋とじの透視に使えるかな」
しんのすけ「いやいや、むしろオラ好みのおねいさんを見つけるのに使えるでしょ」
マオ「そ、そういうことに使って欲しくないかなー……」
マオ「ともかく、試練を受けるならこの先のせせらぎの丘にあたしの友達のスイレンって子がいるから、その子に聞いてね。よろしく!」
スタスタ
ハウ「へぇーっ、いいもんもらっちゃったー」
しんのすけ「しまっとこ」
ハウ「ねーねー! どっちが先にせせらぎの丘まで行けるか競争しない? で、先についたほうが、試練を受けるってのはどう?」
しんのすけ「やれやれ、ハウ君ってば子供ですな」
ハウ「おれもしんのすけも子供でしょー! じゃ、スタート!」ダッ
しんのすけ「ほいほい……」スタスタ
ロトム図鑑(救いのヒーローの話、聞きそびれた)
170 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/03(土) 19:22:53.55 ID:jmaz9O8d0
5番道路
しんのすけ「あれー? ハウ君どこに行ったんだろ?」
ニャー……
アハハーヤラレチャッタ!
しんのすけ「お? 今の声ってハウ君?」
ロトム図鑑「なにやら、戦闘音が聞こえたが……」
トコトコ
???「オマエ……本気でそれか……?」
ハウ「そうだよー! 本気でー! ポケモン勝負楽しんでるよー」
???「……フッ、楽しむか……。持てる力を、勝負で出し尽くしてから言うんだな」
しんのすけ「ハウくーん!」
ハウ「わー! しんのすけー! この人怖いよー!」
???「しんのすけ……?」ピクッ
しんのすけ「いえ、オラはツワブキ・ダイゴです! ういっしゅ!」
ハウ「嘘つけー」
???「ほう、警戒してるのか? そういうの、キライじゃない……」
171 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/03(土) 19:26:11.22 ID:jmaz9O8d0
???「オレはグラジオ。相棒のヌルを鍛えるため、戦いつづけている! ま、今はスカル団の雇われ用心棒だがな」
しんのすけ「ほうほう。で、スケスケおパンツ団のクジラ君がオラに何の用?」
グラジオ「クジラじゃない……グラジオだ。それにオレはスカル団の雇われ用心棒、一員じゃない」
グラジオ「そして、オレはこれからお前に勝負を申し込む。何も言わず、オレ達の相手をしな」スッ
しんのすけ「ぬーっ乳首相撲か! オラ負けないゾ!」
グラジオ「……ポケモン勝負でだ。行くぞ」
スカル団の グラジオが
勝負を しかけてきた!
グラジオ「行け……その名、その貌、その力を忌まわしきカブトに封じられしビーストキラー……ヌル!」ヒョイッ
タイプ:ヌル「グォォォォ……」ポンッ
しんのすけ「カザマくん! レッツラゴー!」ヒョイッ
モクロー『なんだあのポケモン……見たことないぞ』ポンッ
172 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/06/03(土) 19:33:02.63 ID:YmCbY9EHO
し ん ど そ う
173 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/03(土) 19:33:11.06 ID:jmaz9O8d0
しんのすけ「ぶりぶりざえもーん、あれなーにー?」
ロトム図鑑「私が知るわけないだろう」
しんのすけ「ポケモン図鑑なのに?」
ハウ「あれにニャビーもピカチュウもやられちゃったんだー」
グラジオ「ヌル、たいあたりだ」
ヌル「オォォォ……」ダッ
しんのすけ「カザマくんも負けず行けーっ!」
モクロー『相手の様子を見たほうがいい気もするけど……』ダッ
モクロー『でもちょうどいいや、ボール内で練習した僕の新技を見せてやる!』
モクロー『行くぞっ! はっぱカッター!』
カザマは一度両翼を交差させ、勢いよく広げると、鋭い切れ味を持った葉がタイプ:ヌルに向けて空を切って飛んでいく!
カキンカキンカキン!
ヌル「オォォォッ!」ドドドド!!
モクロー『あれっ……効いてない』
174 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/03(土) 19:35:03.22 ID:jmaz9O8d0
しんのすけ「ダメだなぁ、カザマくん。カッコ悪い」
モクロー『違うよ! あいつの被ってる兜が硬いんだ!』
ドンッ!
モクロー『だあっ!』
ドサッ ゴロゴロッ
モクロー『うっ……このたいあたりの威力、普通のポケモンとはケタちがいだ……!』
モクロー『しんのすけ! Zワザだ! もっと高い威力の攻撃で押し切るんだ!』
しんのすけ「よぉーし!」
175 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/03(土) 19:35:59.75 ID:jmaz9O8d0
バッ! バッ! バッ! プリッ! ジャーン!
ピカッ! ゴウッ!!
カザマは Zパワーを 身体に まとった!
カザマが 解き放つ
全力の Zワザ!
ウ ル ト ラ ダ ッ シ ュ ア タ ッ ク !
しんのすけ「カザマくん! ファイヤーッ!」
モクロー『いっくぞぉぉぉっ!』
Zパワーを纏いながら、カザマは全速力でヌルに向かって突っ込む!
ドドドドドド!!
ヌル「……ォオオオッ!!」
ガキンッ!
モクロー『え……?』
しんのすけ「あら……」
ハウ「と、止められちゃった……Zワザなのに」
グラジオ「フッ……」
176 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/03(土) 20:18:18.50 ID:jmaz9O8d0
グラジオ「ヌル、つばめがえしだ!」
ヌル「ウォォッ!」ドドドド!
モクロー『うわぁぁぁ!』
ズパッ!!
ハウ「は、はやいー!」
ヌル「オォォォッ!」
しんのすけ「カザマくん!」
ハウ「あわわー! しんのすけも負けちゃうのー?」
ヌル「オオオォ……」ギロッ
モクロー『もうだめだ……!』
グラジオ「終わりだ。シザークロス!」
ヌル「オォオ!!!」
ズパズパッ!
モクロー『うっ……うぅっ』フラフラ
ドサッ
177 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/03(土) 20:20:04.16 ID:jmaz9O8d0
しんのすけ「カザマくーん!」
グラジオ「ーーよくやったな、ヌル」ナデナデ
ヌル「オォォ……」スリスリ
モクロー『ごめん……手も足も出なかった』ガックリ
ロトム図鑑「使えない奴だ」
モクロー『お前に言われたくない!』
しんのすけ「ぬめぬめくん強いねぇ」
グラジオ「……ヌルだ。タイプ:ヌル」
グラジオ「……それより、お前は今の勝負、どう思ったんだ?」
しんのすけ「どうって?」
グラジオ「お前のポケモンも、そいつのように弱くはない。勝負を楽しむやつがいてもいいさ」
グラジオ「だが、ソイツは! しまキングに……しかも本気のハラに勝てないから、そうやって言い訳してるのさ。しんのすけ、お前はどうだ?」
しんのすけ「オラたちって強いのかなー? ねーっ」
ハウ「ねーっ」
178 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/03(土) 20:21:46.25 ID:jmaz9O8d0
グラジオ「どちらも自分たちのコトも、勝つという意識も自覚できていないとは……先が思いやられるな」ヤレヤレ
したっぱC「なんだ、グラジオも大したことねーな! お子様相手にしか戦えないのか?」クネクネ
ジャキン!
したっぱD「いずれにしても、根なし草。根性はいってないのよ、代わりに、あたいらが 根性入れてやっから!」
しんのすけ「あ、スケスケおパンツ団のしたっぱだ!」
したっぱC「スカル団だ!」
したっぱD「このガキ、チョームカつくんだけど。先にこいつからやっちゃう?」
グラジオ「……やめておくんだな」
179 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/03(土) 20:24:42.53 ID:jmaz9O8d0
したっぱC「あん?」
グラジオ「オレに勝てないくせに……ポケモンを無駄にキズつけるな」ギロッ
したっぱC「……!」
グラジオ「しんのすけ、ハウ。お前たちはいいポケモンを持っている。だが、それだけではこの先、島巡りで勝ち続けることはできない。二人とも自分と向き合い、いかにバトルで勝つかを考えろ。負ければ、それまでだ」ザッザッ
したっぱD「わざわざ来たのに、骨折り損のくたびれもうけ。あなたが止めなきゃ、せせらぎの丘にいるぬしポケモン奪ってたのに!」
したっぱD「帰ろ帰ろ、ヤミカラスが鳴くから帰ろ」
したっぱC「グラジオさんよ、おまえよ、ボスに気に入られてるけどよお、雇われ用心棒なの! 正式なスカル団じゃないの!」
したっぱC「わかってるよなあ? なあ? なあ?」
ザッザッ
しんのすけ&ハウ「…………」ポツン
180 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/03(土) 20:26:35.04 ID:jmaz9O8d0
せせらぎの丘前 ポケモンセンター
回復後……
ハウ「しんのすけ、ありがとーカザマもありがとー。おつかれだったねー」
しんのすけ「ま、口ほどにもなかったもんね」
モクロー『負けたじゃないか。偉そうに言うなよ』
ハウ「でもさー、あのグラジオっていう人のこと、おれよくわかんないやー」
ハウ「勝つより、楽しむ方が相手も自分も幸せになれるのにねー」
モクロー『スカル団に賛成するわけじゃないけど、僕はあの人の意見に同感だな。しんのすけはもうちょっと反骨心ってものを持つべきだよ』
しんのすけ「ぶりぶりざえもんみたいな機械のこと?」
モクロー『それはポンコツだろ!』
ロトム図鑑「誰がポンコツだ!」
181 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/03(土) 20:28:31.18 ID:jmaz9O8d0
ハウ「しんのすけとカザマってなに話してるのか分かんないけどー元気そうでよかったー」
ロトム図鑑「それで、お前たちはどうするつもりなのだ?」
ハウ「せせらぎの丘の試練に挑むなら、ポケモンを鍛えないとー! しんのすけは先に挑むんでしょー?」
しんのすけ「うーん……」
モクロー『僕たちもハウさんのように一度鍛えた方がいいよ。それに、そろそろ新しい仲間が欲しいし』
しんのすけ「というわけですからー」
ハウ「そっかー。よくわかんないけど、ファイトだよー」テクテク
しんのすけ「ばいばーい!」フリフリ
モクロー『それじゃ、僕たちも行こうか。まずは僕の弱点を補えるようなポケモンを探そうよ』
しんのすけ「ほうほう、でも気が弱くてマザコンなところをカバーできるポケモンっているのかな?」
モクロー『みずタイプのポケモンだよっ! 誰がマザコンだよ!』
???「そこの小さなトレーナーさん」
しんのすけ「えっ? オラが超絶美男子のトレーナー?」
モクロー『誰もそんなこと言ってないだろっ』
???「はい、そうですよ。小さくてかわいい島巡りさん」
【おまけ】
しんのすけ「……」
ハウ「しんのすけー!」
リーリエ「空なんか見上げて、どうなさったのですか?」
しんのすけ「今後の将来について考えてた」
リーリエ「まぁ……それは立派ですね。それで、将来なにをするのか見つけたのですか?」
しんのすけ「これから何して遊ぼうかまだ決まってなくて」
ハウ「ええー? それって将来って言うのー?」
しんのすけ「後はねー、リーリエちゃんの方向音痴はどうしたら治るのか考えてた」
リーリエ「大きなお世話ですっ!」プンプン
ハウ「あーあ、行っちゃったー。でもー空を見上げてのほほんとするのもいいよねー。今日もいい天気だしー」
しんのすけ「まあねー」
164 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/06/03(土) 13:25:59.11 ID:SufHEBgSO
乙です。
ライチさん……残念です。
165 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/06/03(土) 13:30:55.21 ID:WK98ctEO0
スイレンはともかく、マオはストライクゾーンに入るのかな
166 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/03(土) 19:14:39.94 ID:jmaz9O8d0
オハナタウン オハナ牧場付近
ハウ「ところでしんのすけってさー、カザマ以外にまだポケモンって捕まえてないのー?」
しんのすけ「そういやそうだね」
ハウ「それってまずいんじゃないー? おれのニャビーのようにほのおタイプのポケモンが来たとき、一方的に倒されちゃうよー」
しんのすけ「ほうほう、それは困りましたなー」
ロトム図鑑「人ごとみたいに言うな! まったく、そろそろ埋めてくれないと、収入が無くなってしまう」
ハウ「へー、図鑑埋めってぶりぶりざえもんにとってはアルバイトみたいなものなんだー」
ロトム図鑑「そう、見つけたポケモン1匹につき200円、捕まえたポケモン1匹につき400円だ」
しんのすけ「ティスティングのアルバイトみたいだね」
ハウ「それを言うならポスティングでしょー?」
ロトム図鑑「ついでに副業で、ポケチューバーもやっているから、それで収入を得ている」
しんのすけ「ぶりぶりざえもんって、アナーキーなポケモンなんだね」
ハウ「ねーね一ヶ月の収入はどれくらいなのー?」
ロトム図鑑「月に2000円」
しんのすけ「なんだ、もっと稼いでるのかと思った」
167 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/03(土) 19:16:41.87 ID:jmaz9O8d0
ロトム図鑑「ええいやかましい! 大体ぶりぶりざえもんという名でわたしを呼ぶな! なんなのだ、その名は!」
ハウ「おれも聞きたいなー。なんでそんなヘンな名前にしたのー?」
しんのすけ「ぶりぶりざえもんはねー、オラの友達で、救いのヒーローポケモンなんだよ」
ロトム図鑑「救いの……ヒーロー?」ピクッ
ハウ「どしたのー?」
ロトム図鑑「……その話、少し聞かせてくれないか?」
しんのすけ「いいよー。むかしむかし、おじいさんとおばあさんがあちこちにいましたが……」
マオ「あっ、いたいたー!」
しんのすけ「お?」
ハウ「あー?」
マオ「まいどどーも! マオでーすっ」フリフリ
しんのすけ「……誰だっけ」
マオ「」ガクッ
ハウ「しまクイーンのライチさんと一緒にいたキャプテンだよー」
しんのすけ「ああ、誰かと思ったら、ライチおねいさんのオマケの子でしたかー」
マオ「ライチさんのオマケって……」
ロトム図鑑「私は今忙しいのだ。救いのヒーローの話を聞かねば……」
ハウ「ぶりぶりざえもんは静かにしててー」
しんのすけ「で、何の用?」
マオ「オハナ牧場のモーモーミルクを仕入れに来たんだけど、ちょうどアナタたちを見かけてね。あたし、二人に興味があるの」
しんのすけ「オラに惚れても無駄だゾ、ライチおねいさんがいるし」
マオ「い、いや、そういうわけじゃなくて……」
マオ「かたやしまキングのハラさんの孫! かたやカプ・コケコに選ばれた最年少の島巡り挑戦者! あたしたちキャプテンの中でも、あなた達のことが話題になってるの!」
ハウ「そんな有名なんだーおれたちー」
マオ「で、まぁ今回は改めてそのご挨拶ってわけ。そんなあなたたちに、これをあげちゃう!」つクリティカット
しんのすけ「なにこれ?」
マオ「その名も、クリティカット! これをポケモンに使うと短い時間だけ、ポケモンの六感が研ぎ澄まされて、相手の急所を見つけやすくなるッス!」
169 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/03(土) 19:18:55.86 ID:jmaz9O8d0
ハウ「キャプテンがこんなものあげちゃっていいのー?」
マオ「いいのいいの、そのクリティカットという素材を、二人は試練でどう活かすのか、あたしはそこに興味があるから!」
ロトム図鑑「感覚が研ぎ澄まされるか……雑誌の袋とじの透視に使えるかな」
しんのすけ「いやいや、むしろオラ好みのおねいさんを見つけるのに使えるでしょ」
マオ「そ、そういうことに使って欲しくないかなー……」
マオ「ともかく、試練を受けるならこの先のせせらぎの丘にあたしの友達のスイレンって子がいるから、その子に聞いてね。よろしく!」
スタスタ
ハウ「へぇーっ、いいもんもらっちゃったー」
しんのすけ「しまっとこ」
ハウ「ねーねー! どっちが先にせせらぎの丘まで行けるか競争しない? で、先についたほうが、試練を受けるってのはどう?」
しんのすけ「やれやれ、ハウ君ってば子供ですな」
ハウ「おれもしんのすけも子供でしょー! じゃ、スタート!」ダッ
しんのすけ「ほいほい……」スタスタ
ロトム図鑑(救いのヒーローの話、聞きそびれた)
170 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/03(土) 19:22:53.55 ID:jmaz9O8d0
5番道路
しんのすけ「あれー? ハウ君どこに行ったんだろ?」
ニャー……
アハハーヤラレチャッタ!
しんのすけ「お? 今の声ってハウ君?」
ロトム図鑑「なにやら、戦闘音が聞こえたが……」
トコトコ
???「オマエ……本気でそれか……?」
ハウ「そうだよー! 本気でー! ポケモン勝負楽しんでるよー」
???「……フッ、楽しむか……。持てる力を、勝負で出し尽くしてから言うんだな」
しんのすけ「ハウくーん!」
ハウ「わー! しんのすけー! この人怖いよー!」
???「しんのすけ……?」ピクッ
しんのすけ「いえ、オラはツワブキ・ダイゴです! ういっしゅ!」
ハウ「嘘つけー」
???「ほう、警戒してるのか? そういうの、キライじゃない……」
171 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/03(土) 19:26:11.22 ID:jmaz9O8d0
???「オレはグラジオ。相棒のヌルを鍛えるため、戦いつづけている! ま、今はスカル団の雇われ用心棒だがな」
しんのすけ「ほうほう。で、スケスケおパンツ団のクジラ君がオラに何の用?」
グラジオ「クジラじゃない……グラジオだ。それにオレはスカル団の雇われ用心棒、一員じゃない」
グラジオ「そして、オレはこれからお前に勝負を申し込む。何も言わず、オレ達の相手をしな」スッ
しんのすけ「ぬーっ乳首相撲か! オラ負けないゾ!」
グラジオ「……ポケモン勝負でだ。行くぞ」
スカル団の グラジオが
勝負を しかけてきた!
グラジオ「行け……その名、その貌、その力を忌まわしきカブトに封じられしビーストキラー……ヌル!」ヒョイッ
タイプ:ヌル「グォォォォ……」ポンッ
しんのすけ「カザマくん! レッツラゴー!」ヒョイッ
モクロー『なんだあのポケモン……見たことないぞ』ポンッ
172 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/06/03(土) 19:33:02.63 ID:YmCbY9EHO
し ん ど そ う
173 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/03(土) 19:33:11.06 ID:jmaz9O8d0
しんのすけ「ぶりぶりざえもーん、あれなーにー?」
ロトム図鑑「私が知るわけないだろう」
しんのすけ「ポケモン図鑑なのに?」
ハウ「あれにニャビーもピカチュウもやられちゃったんだー」
グラジオ「ヌル、たいあたりだ」
ヌル「オォォォ……」ダッ
しんのすけ「カザマくんも負けず行けーっ!」
モクロー『相手の様子を見たほうがいい気もするけど……』ダッ
モクロー『でもちょうどいいや、ボール内で練習した僕の新技を見せてやる!』
モクロー『行くぞっ! はっぱカッター!』
カザマは一度両翼を交差させ、勢いよく広げると、鋭い切れ味を持った葉がタイプ:ヌルに向けて空を切って飛んでいく!
カキンカキンカキン!
ヌル「オォォォッ!」ドドドド!!
モクロー『あれっ……効いてない』
174 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/03(土) 19:35:03.22 ID:jmaz9O8d0
しんのすけ「ダメだなぁ、カザマくん。カッコ悪い」
モクロー『違うよ! あいつの被ってる兜が硬いんだ!』
ドンッ!
モクロー『だあっ!』
ドサッ ゴロゴロッ
モクロー『うっ……このたいあたりの威力、普通のポケモンとはケタちがいだ……!』
モクロー『しんのすけ! Zワザだ! もっと高い威力の攻撃で押し切るんだ!』
しんのすけ「よぉーし!」
175 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/03(土) 19:35:59.75 ID:jmaz9O8d0
バッ! バッ! バッ! プリッ! ジャーン!
ピカッ! ゴウッ!!
カザマは Zパワーを 身体に まとった!
カザマが 解き放つ
全力の Zワザ!
ウ ル ト ラ ダ ッ シ ュ ア タ ッ ク !
しんのすけ「カザマくん! ファイヤーッ!」
モクロー『いっくぞぉぉぉっ!』
Zパワーを纏いながら、カザマは全速力でヌルに向かって突っ込む!
ドドドドドド!!
ヌル「……ォオオオッ!!」
ガキンッ!
モクロー『え……?』
しんのすけ「あら……」
ハウ「と、止められちゃった……Zワザなのに」
グラジオ「フッ……」
176 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/03(土) 20:18:18.50 ID:jmaz9O8d0
グラジオ「ヌル、つばめがえしだ!」
ヌル「ウォォッ!」ドドドド!
モクロー『うわぁぁぁ!』
ズパッ!!
ハウ「は、はやいー!」
ヌル「オォォォッ!」
しんのすけ「カザマくん!」
ハウ「あわわー! しんのすけも負けちゃうのー?」
ヌル「オオオォ……」ギロッ
モクロー『もうだめだ……!』
グラジオ「終わりだ。シザークロス!」
ヌル「オォオ!!!」
ズパズパッ!
モクロー『うっ……うぅっ』フラフラ
ドサッ
177 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/03(土) 20:20:04.16 ID:jmaz9O8d0
しんのすけ「カザマくーん!」
グラジオ「ーーよくやったな、ヌル」ナデナデ
ヌル「オォォ……」スリスリ
モクロー『ごめん……手も足も出なかった』ガックリ
ロトム図鑑「使えない奴だ」
モクロー『お前に言われたくない!』
しんのすけ「ぬめぬめくん強いねぇ」
グラジオ「……ヌルだ。タイプ:ヌル」
グラジオ「……それより、お前は今の勝負、どう思ったんだ?」
しんのすけ「どうって?」
グラジオ「お前のポケモンも、そいつのように弱くはない。勝負を楽しむやつがいてもいいさ」
グラジオ「だが、ソイツは! しまキングに……しかも本気のハラに勝てないから、そうやって言い訳してるのさ。しんのすけ、お前はどうだ?」
しんのすけ「オラたちって強いのかなー? ねーっ」
ハウ「ねーっ」
178 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/03(土) 20:21:46.25 ID:jmaz9O8d0
グラジオ「どちらも自分たちのコトも、勝つという意識も自覚できていないとは……先が思いやられるな」ヤレヤレ
したっぱC「なんだ、グラジオも大したことねーな! お子様相手にしか戦えないのか?」クネクネ
ジャキン!
したっぱD「いずれにしても、根なし草。根性はいってないのよ、代わりに、あたいらが 根性入れてやっから!」
しんのすけ「あ、スケスケおパンツ団のしたっぱだ!」
したっぱC「スカル団だ!」
したっぱD「このガキ、チョームカつくんだけど。先にこいつからやっちゃう?」
グラジオ「……やめておくんだな」
179 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/03(土) 20:24:42.53 ID:jmaz9O8d0
したっぱC「あん?」
グラジオ「オレに勝てないくせに……ポケモンを無駄にキズつけるな」ギロッ
したっぱC「……!」
グラジオ「しんのすけ、ハウ。お前たちはいいポケモンを持っている。だが、それだけではこの先、島巡りで勝ち続けることはできない。二人とも自分と向き合い、いかにバトルで勝つかを考えろ。負ければ、それまでだ」ザッザッ
したっぱD「わざわざ来たのに、骨折り損のくたびれもうけ。あなたが止めなきゃ、せせらぎの丘にいるぬしポケモン奪ってたのに!」
したっぱD「帰ろ帰ろ、ヤミカラスが鳴くから帰ろ」
したっぱC「グラジオさんよ、おまえよ、ボスに気に入られてるけどよお、雇われ用心棒なの! 正式なスカル団じゃないの!」
したっぱC「わかってるよなあ? なあ? なあ?」
ザッザッ
しんのすけ&ハウ「…………」ポツン
180 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/03(土) 20:26:35.04 ID:jmaz9O8d0
せせらぎの丘前 ポケモンセンター
回復後……
ハウ「しんのすけ、ありがとーカザマもありがとー。おつかれだったねー」
しんのすけ「ま、口ほどにもなかったもんね」
モクロー『負けたじゃないか。偉そうに言うなよ』
ハウ「でもさー、あのグラジオっていう人のこと、おれよくわかんないやー」
ハウ「勝つより、楽しむ方が相手も自分も幸せになれるのにねー」
モクロー『スカル団に賛成するわけじゃないけど、僕はあの人の意見に同感だな。しんのすけはもうちょっと反骨心ってものを持つべきだよ』
しんのすけ「ぶりぶりざえもんみたいな機械のこと?」
モクロー『それはポンコツだろ!』
ロトム図鑑「誰がポンコツだ!」
181 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/03(土) 20:28:31.18 ID:jmaz9O8d0
ハウ「しんのすけとカザマってなに話してるのか分かんないけどー元気そうでよかったー」
ロトム図鑑「それで、お前たちはどうするつもりなのだ?」
ハウ「せせらぎの丘の試練に挑むなら、ポケモンを鍛えないとー! しんのすけは先に挑むんでしょー?」
しんのすけ「うーん……」
モクロー『僕たちもハウさんのように一度鍛えた方がいいよ。それに、そろそろ新しい仲間が欲しいし』
しんのすけ「というわけですからー」
ハウ「そっかー。よくわかんないけど、ファイトだよー」テクテク
しんのすけ「ばいばーい!」フリフリ
モクロー『それじゃ、僕たちも行こうか。まずは僕の弱点を補えるようなポケモンを探そうよ』
しんのすけ「ほうほう、でも気が弱くてマザコンなところをカバーできるポケモンっているのかな?」
モクロー『みずタイプのポケモンだよっ! 誰がマザコンだよ!』
???「そこの小さなトレーナーさん」
しんのすけ「えっ? オラが超絶美男子のトレーナー?」
モクロー『誰もそんなこと言ってないだろっ』
???「はい、そうですよ。小さくてかわいい島巡りさん」
しんのすけ「アローラ地方を冒険するゾ」
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