神娘「我を呼んだか!」男「呼んでません」
Part18
580: ◆lwQY2qw84A:2013/10/07(月) 21:13:04 ID:uPJI2h6A
神娘「(なんだ?これは)」
子供A「おっかぁがもうじき奉納にくっから、先に来てたんだ!」
子供C「最初に勝った奴が神様に頭撫でてもらえるんださ!」
子供A「俺が勝っただ!」
子供B「いーや俺だ!」
子供C「どっちも同じだと思うがなぁ」
子供A「俺だ!」
子供B「なんだと!」
神娘「(なんだこれは)」
581: ◆lwQY2qw84A:2013/10/07(月) 21:19:54 ID:uPJI2h6A
神娘「(知らぬ相手なら幻覚だと勘違いできるだろう)」
子供A「ぐぬぬ…」
神娘「(だが私はこの景色を知っている、この子供達を知っている)」
子供B「ぐぬぅ…」
神娘「(忘れもしない、私が治めていた国だ、私が居た場所だ)」
子供C「あわわわわ…」
神娘「(そして彼らは…私が戦争に送り出す…)」
神娘「……」
女「ばっきゃろー!」
神娘「ふぉっ!?」
子供達「「「うわっ!おっかぁ!」」」
582: ◆lwQY2qw84A:2013/10/07(月) 21:26:23 ID:uPJI2h6A
母「ったく…神様の前で喧嘩なんてしてんじゃないよ!」
子供A「ご、ごめんよ…」
子供B「ごめんなさい…」
母「謝るんだったら神様に謝りな!…すみません神様、うちの馬鹿どもが」
神娘「ああ良いとも、子供は元気が一番」
母「すんませんねぇ…あ、奉納しに来ましたよ」
神娘「ほほぉ!これはまた見事な西瓜」
母「よーく川で冷やしてありますよ!」
神娘「よしよし…では食すとしよう、お前たちも一緒にな」
母「えっ?」
子供達「いいのか?」
神娘「無論だ、一人で食すより多くで食べた方が飯は美味い」
583: ◆lwQY2qw84A:2013/10/07(月) 21:32:40 ID:uPJI2h6A
神娘「(平和だ)」シャクシャク
ミーン ミーン
神娘「(こうして皆と食べているとまるであれが嘘のように思えてくる)」
ミーン ミーン
神娘「(力を失い、自ら閉じこもり、そして…)」
子供「神様ぁ」
神娘「ん?」
子供「最近は戦無いなぁ」
神娘「まあ…良い事じゃないか」
子供「うん、そうだね」
神娘「ああ」
子供「このままなければいいのにね」
神娘「…ああ」
584: ◆lwQY2qw84A:2013/10/07(月) 21:36:02 ID:uPJI2h6A
母「なに、神様が何とかしてくれるさ」
神娘「それは買いかぶりすぎだ、私にそんな力はない」
母「いやいや、現にこの国は神様の威光があって戦争が少なくなりましたよ」
神娘「…そうかな」
母「そうですとも」
神娘「私は、役に立てているかな」
母「神様…」
585: ◆lwQY2qw84A:2013/10/07(月) 21:39:30 ID:uPJI2h6A
母「神様、そんな気負わんでもいいんだよ」
神娘「うん?」
母「神様はそこに居るだけでみんなの希望なんだ、それだけで十分なんだよ」
神娘「まるで置物だな」ハハ
母「いいじゃないか、私は神様の事を人形さんみたいに思ってるんだから」
神娘「それは光栄だな」
母「おっとぉ、口が滑ったねこりゃ!」パシーン
586: ◆lwQY2qw84A:2013/10/07(月) 21:46:45 ID:uPJI2h6A
爺「おぉ神様!今日もありがとうございます!」ペコリ
神娘「私は何もしてないが」
爺「儂が元気なのも孫が皆元気なのも神様のおかげですぞ!」
神娘「そんな力はないがな」
爺「なんのなんの!神様ですからな!」
神娘「…そうだ!それもこれも私の威光あっての事だ、信仰するがよいぞ」
爺「ありがたやありがたや…」
母「ありがたいありがたい」
子供「ありがとうございます」
神娘「(これでいい、これこそ神の姿だ)」
―――男「神様」
神娘「(…今となってはもうお前しかいないがな)」
587: ◆lwQY2qw84A:2013/10/07(月) 21:53:31 ID:uPJI2h6A
婆「神様ぁ、取れたての胡瓜です」
爺「儂は茄子をもって来たぞい!」
神娘「よしよし、ならば台所に立てい!新鮮なうちに野菜を食すぞ!」
母「ちょっと仲間呼んでこないと…」イソイソ
子供「俺たちも呼んでくるぞ!」
神娘「(…ああ、これだ)」
神娘「(これが私が望んでいた光景だ)」
神娘「(これこそが…)」
588: ◆lwQY2qw84A:2013/10/07(月) 21:56:23 ID:uPJI2h6A
神娘「(…足りない)」
神娘「(望んでいた光景なのに…足りない)」
―――男「神様」
神娘「ああ、そうか」
母「どうかしたかい?」
神娘「いいや?なんでもない」
神様「(神主、今はお前が居なければ…そうだな)」
589: ◆lwQY2qw84A:2013/10/07(月) 21:58:38 ID:uPJI2h6A
神娘「…すまん、少し寝るよ」
母「おや、疲れましたか?」
爺「神様には悪いが騒がせてもらうぞ!はっはっは!」
婆「この年になって騒ぐとは年甲斐もないがねぇ!」カラカラ
神娘「(…夢でも、見れて良かったな)」
590: ◆lwQY2qw84A:2013/10/07(月) 22:00:37 ID:uPJI2h6A
子供「神様、寝ちゃうの?」
神娘「すぐ起きるよ」ウトウト
子供「神様」
神娘「なんだい?人の子よ」
子供「…僕ね」
神娘「ああ」
子供?「神様に会えてよかったよ」
神娘「……そうか」
591: ◆lwQY2qw84A:2013/10/07(月) 22:03:13 ID:uPJI2h6A
子供?「ここに居るみんなそう思ってるんだ」
ミーンミーン
神娘「そりゃ、よかったよ」
少年「神様は皆が恨んでると思ってるけど、それは違うよ」
神娘「そうかな」
少年「そうだよ」
ミーンミーン…
592: ◆lwQY2qw84A:2013/10/07(月) 22:06:03 ID:uPJI2h6A
少年「ここに居るみんなは神様を愛しているんだ」
神娘「そりゃ…嬉しい、嬉しいに決まってる」ウトウト
少年「少なくとも今も、神様の事なんて少しも恨んでない」
神娘「本当に?」
少年「嘘をついたら神様が悲しむから」
神娘「そりゃ、そうだな…」
593: ◆lwQY2qw84A:2013/10/07(月) 22:08:39 ID:uPJI2h6A
少年「神様」
神娘「ん?」
少年「愛してるよ、これまでもこれからも」
神娘「告白かい?」
少年「半分はね人間は神様に恋できないけど」
神娘「残念だ」
少年「残念だね」
594: ◆lwQY2qw84A:2013/10/07(月) 22:10:52 ID:uPJI2h6A
少年「愛してるから、もう僕らの事は忘れていいよ」
神娘「そんな事は出来ないさ」
少年「神様」
神娘「なんだ」
少年「僕らは死んだんだ」
神娘「……」
シャワシャワシャワ…
595: ◆lwQY2qw84A:2013/10/07(月) 22:13:18 ID:uPJI2h6A
少年「僕らは死んだんだ」
少年「あの時戦争で死んだんだ」
少年「1人だって生き残らなかった」
少年「お国のために命を投げ出したんだ」
少年「でもね、神様」
少年「ぼくら、神様を恨んでないよ」
少年「それよりも感謝してるんだ」
青年「神様を護れたことを」
青年「今まで護ってくれた神様を護れたことを」
596: ◆lwQY2qw84A:2013/10/07(月) 22:15:29 ID:uPJI2h6A
青年「だから神様、忘れてくれ」
青年「貴方には私達とは違う今がある、生きている」
青年「私達はあなたを束縛するつもりなんてないんだ」
青年「…だから神様」
青年「もうそろそろ目覚めて下さい」
男「神様?」
シャリリリリリリ…
ミーン ミーン ミーン…
597: ◆lwQY2qw84A:2013/10/07(月) 22:19:27 ID:uPJI2h6A
男「おはよう神様」
神娘「…寝ているところを見られたな、不覚」
男「気にしてない癖に」
神娘「まあな…神主」
男「ん?」
神娘「私はどんな顔をしていた?」
男「どうって」
神娘「分からなかったならいいんだが」
男「なんか、少し辛そうだったな」
神娘「…そうか」
男「でも」
神娘「ん?」
男「笑ってたよ、神様」
神娘「…そうか」
598: ◆lwQY2qw84A:2013/10/07(月) 22:21:34 ID:uPJI2h6A
男「なあ神様」
神娘「なんだ?」
男「どんな夢を見ていたんだ?」
神娘「気になるか?」
男「気になる、神様そういうの頓着してそうだし」
神娘「そうだなぁ」
男「うん」
神娘「とんでもない悪夢を見たよ」フッ
男「なんだそれ」
599: ◆lwQY2qw84A:2013/10/07(月) 22:25:07 ID:uPJI2h6A
神娘「さて、上がれ」
男「なにかある?」
神娘「西瓜が一丁」
男「お、いいね」
神娘「既に切り分けてあるからこれもって縁側に行ってくれ」
男「りょーかい」
神娘「あ、先に行っててくれないか」
男「分かったー…おっと」
神娘「おとすでないぞー」
男「わーってるって」
600: ◆lwQY2qw84A:2013/10/07(月) 22:25:48 ID:uPJI2h6A
神娘「……」
シャワシャワシャワ
神娘「忘れる事は出来ない」
ミーンミーン
神娘「だが、私は前に進むことにしたよ」
ザァァァァァァァァ
神娘「それでいいんだろう?」
『ありがとう、神様』
ザァァァァァァァッ…
601: ◆lwQY2qw84A:2013/10/07(月) 22:27:15 ID:uPJI2h6A
やけにシリアスだけど
きっと次から
きっと
イチャイチャが
プゲラッチョ
605:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/08(火) 00:36:10 ID:/OuP/Ol2
君は人外好きの希望だ
606:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/08(火) 20:20:32 ID:9eeUFbTY
乙!
まさかあなただったとは…
こういう系いいよね!
610:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/11(金) 22:37:38 ID:/FUt3F/Y
やべぇ…
>>1が帰ってこない
611: ◆lwQY2qw84A:2013/10/11(金) 23:31:20 ID:fC/btbkU
書こう書こうと焦っても碌なものが書けないので
気が向いたら書こうと思います エターじゃないです 多分すぐ来ます
信じて
チェケラッ
613: ◆lwQY2qw84A:2013/10/12(土) 14:29:39 ID:b/vbd9Sg
男「神様?ここでは暮らせないって言った気がするんだけど」
神娘「外での体面がどうかこうかだろう?心配するな!」
男「なにか策でもあるのか」
神娘「おうとも、お前に家をくれてやろうとな」
男「スケールのでかすぎる話だと思うんだが、騙してないよな?」
神娘「心配するな、ちゃんとした家だ」
男「神様って外界に干渉できたっけ」
神娘「直接的にはまだ干渉するに至ってないが、間接的なら」
男「維持費とか」
神娘「その程度親からぶんどってこい」
男「えー…」
614: ◆lwQY2qw84A:2013/10/12(土) 20:18:30 ID:b/vbd9Sg
男「でも家をくれてやるって言ってもだよ、どこにあるのかわからん」
神娘「この森の向かいに家があるだろう」
男「あー、あそこ?ぼろい家だよね」
神娘「そこ」
男「…そこ?」
神娘「その家をくれてやる」
男「あのぼろ屋をくれる、かぁ…」
神娘「ただだぞ」
男「確かに維持費とかはただ同然だと思うけど…雨漏りしない?」
神娘「多分な」
男「多分って…」
615: ◆lwQY2qw84A:2013/10/13(日) 05:13:51 ID:.04iUGV2
神娘「ま、色々あるのだ」
男「結構気になるんだがな」
神娘「黙って従え、損はない」
男「はいはい」
神娘「不満か?」
男「滅相も無い」
神娘「…むぅ」
616: ◆lwQY2qw84A:2013/10/13(日) 05:52:18 ID:.04iUGV2
神娘「取り敢えず見に行くといいぞ、下見で」
男「んーそうだな、行ってくるか」
神娘「おおそうか!じゃ、行くぞ」ポン
男「神様も来るのか?」
神娘「当たり前だぞ、神主が仮とはいえ己の住居にする所だからな」
男「へーへーありがたい事で」
神娘「馬鹿にしたな!?」
男「全然、神様の加護があれば万事大丈夫だろうね」
神娘「お、おう」
神娘「(なんだ?これは)」
子供A「おっかぁがもうじき奉納にくっから、先に来てたんだ!」
子供C「最初に勝った奴が神様に頭撫でてもらえるんださ!」
子供A「俺が勝っただ!」
子供B「いーや俺だ!」
子供C「どっちも同じだと思うがなぁ」
子供A「俺だ!」
子供B「なんだと!」
神娘「(なんだこれは)」
581: ◆lwQY2qw84A:2013/10/07(月) 21:19:54 ID:uPJI2h6A
神娘「(知らぬ相手なら幻覚だと勘違いできるだろう)」
子供A「ぐぬぬ…」
神娘「(だが私はこの景色を知っている、この子供達を知っている)」
子供B「ぐぬぅ…」
神娘「(忘れもしない、私が治めていた国だ、私が居た場所だ)」
子供C「あわわわわ…」
神娘「(そして彼らは…私が戦争に送り出す…)」
神娘「……」
女「ばっきゃろー!」
神娘「ふぉっ!?」
子供達「「「うわっ!おっかぁ!」」」
582: ◆lwQY2qw84A:2013/10/07(月) 21:26:23 ID:uPJI2h6A
母「ったく…神様の前で喧嘩なんてしてんじゃないよ!」
子供A「ご、ごめんよ…」
子供B「ごめんなさい…」
母「謝るんだったら神様に謝りな!…すみません神様、うちの馬鹿どもが」
神娘「ああ良いとも、子供は元気が一番」
母「すんませんねぇ…あ、奉納しに来ましたよ」
神娘「ほほぉ!これはまた見事な西瓜」
母「よーく川で冷やしてありますよ!」
神娘「よしよし…では食すとしよう、お前たちも一緒にな」
母「えっ?」
子供達「いいのか?」
神娘「無論だ、一人で食すより多くで食べた方が飯は美味い」
583: ◆lwQY2qw84A:2013/10/07(月) 21:32:40 ID:uPJI2h6A
神娘「(平和だ)」シャクシャク
ミーン ミーン
神娘「(こうして皆と食べているとまるであれが嘘のように思えてくる)」
ミーン ミーン
神娘「(力を失い、自ら閉じこもり、そして…)」
子供「神様ぁ」
神娘「ん?」
子供「最近は戦無いなぁ」
神娘「まあ…良い事じゃないか」
子供「うん、そうだね」
神娘「ああ」
子供「このままなければいいのにね」
神娘「…ああ」
584: ◆lwQY2qw84A:2013/10/07(月) 21:36:02 ID:uPJI2h6A
母「なに、神様が何とかしてくれるさ」
神娘「それは買いかぶりすぎだ、私にそんな力はない」
母「いやいや、現にこの国は神様の威光があって戦争が少なくなりましたよ」
神娘「…そうかな」
母「そうですとも」
神娘「私は、役に立てているかな」
母「神様…」
母「神様、そんな気負わんでもいいんだよ」
神娘「うん?」
母「神様はそこに居るだけでみんなの希望なんだ、それだけで十分なんだよ」
神娘「まるで置物だな」ハハ
母「いいじゃないか、私は神様の事を人形さんみたいに思ってるんだから」
神娘「それは光栄だな」
母「おっとぉ、口が滑ったねこりゃ!」パシーン
586: ◆lwQY2qw84A:2013/10/07(月) 21:46:45 ID:uPJI2h6A
爺「おぉ神様!今日もありがとうございます!」ペコリ
神娘「私は何もしてないが」
爺「儂が元気なのも孫が皆元気なのも神様のおかげですぞ!」
神娘「そんな力はないがな」
爺「なんのなんの!神様ですからな!」
神娘「…そうだ!それもこれも私の威光あっての事だ、信仰するがよいぞ」
爺「ありがたやありがたや…」
母「ありがたいありがたい」
子供「ありがとうございます」
神娘「(これでいい、これこそ神の姿だ)」
―――男「神様」
神娘「(…今となってはもうお前しかいないがな)」
587: ◆lwQY2qw84A:2013/10/07(月) 21:53:31 ID:uPJI2h6A
婆「神様ぁ、取れたての胡瓜です」
爺「儂は茄子をもって来たぞい!」
神娘「よしよし、ならば台所に立てい!新鮮なうちに野菜を食すぞ!」
母「ちょっと仲間呼んでこないと…」イソイソ
子供「俺たちも呼んでくるぞ!」
神娘「(…ああ、これだ)」
神娘「(これが私が望んでいた光景だ)」
神娘「(これこそが…)」
588: ◆lwQY2qw84A:2013/10/07(月) 21:56:23 ID:uPJI2h6A
神娘「(…足りない)」
神娘「(望んでいた光景なのに…足りない)」
―――男「神様」
神娘「ああ、そうか」
母「どうかしたかい?」
神娘「いいや?なんでもない」
神様「(神主、今はお前が居なければ…そうだな)」
589: ◆lwQY2qw84A:2013/10/07(月) 21:58:38 ID:uPJI2h6A
神娘「…すまん、少し寝るよ」
母「おや、疲れましたか?」
爺「神様には悪いが騒がせてもらうぞ!はっはっは!」
婆「この年になって騒ぐとは年甲斐もないがねぇ!」カラカラ
神娘「(…夢でも、見れて良かったな)」
590: ◆lwQY2qw84A:2013/10/07(月) 22:00:37 ID:uPJI2h6A
子供「神様、寝ちゃうの?」
神娘「すぐ起きるよ」ウトウト
子供「神様」
神娘「なんだい?人の子よ」
子供「…僕ね」
神娘「ああ」
子供?「神様に会えてよかったよ」
神娘「……そうか」
591: ◆lwQY2qw84A:2013/10/07(月) 22:03:13 ID:uPJI2h6A
子供?「ここに居るみんなそう思ってるんだ」
ミーンミーン
神娘「そりゃ、よかったよ」
少年「神様は皆が恨んでると思ってるけど、それは違うよ」
神娘「そうかな」
少年「そうだよ」
ミーンミーン…
592: ◆lwQY2qw84A:2013/10/07(月) 22:06:03 ID:uPJI2h6A
少年「ここに居るみんなは神様を愛しているんだ」
神娘「そりゃ…嬉しい、嬉しいに決まってる」ウトウト
少年「少なくとも今も、神様の事なんて少しも恨んでない」
神娘「本当に?」
少年「嘘をついたら神様が悲しむから」
神娘「そりゃ、そうだな…」
593: ◆lwQY2qw84A:2013/10/07(月) 22:08:39 ID:uPJI2h6A
少年「神様」
神娘「ん?」
少年「愛してるよ、これまでもこれからも」
神娘「告白かい?」
少年「半分はね人間は神様に恋できないけど」
神娘「残念だ」
少年「残念だね」
594: ◆lwQY2qw84A:2013/10/07(月) 22:10:52 ID:uPJI2h6A
少年「愛してるから、もう僕らの事は忘れていいよ」
神娘「そんな事は出来ないさ」
少年「神様」
神娘「なんだ」
少年「僕らは死んだんだ」
神娘「……」
シャワシャワシャワ…
595: ◆lwQY2qw84A:2013/10/07(月) 22:13:18 ID:uPJI2h6A
少年「僕らは死んだんだ」
少年「あの時戦争で死んだんだ」
少年「1人だって生き残らなかった」
少年「お国のために命を投げ出したんだ」
少年「でもね、神様」
少年「ぼくら、神様を恨んでないよ」
少年「それよりも感謝してるんだ」
青年「神様を護れたことを」
青年「今まで護ってくれた神様を護れたことを」
596: ◆lwQY2qw84A:2013/10/07(月) 22:15:29 ID:uPJI2h6A
青年「だから神様、忘れてくれ」
青年「貴方には私達とは違う今がある、生きている」
青年「私達はあなたを束縛するつもりなんてないんだ」
青年「…だから神様」
青年「もうそろそろ目覚めて下さい」
男「神様?」
シャリリリリリリ…
ミーン ミーン ミーン…
597: ◆lwQY2qw84A:2013/10/07(月) 22:19:27 ID:uPJI2h6A
男「おはよう神様」
神娘「…寝ているところを見られたな、不覚」
男「気にしてない癖に」
神娘「まあな…神主」
男「ん?」
神娘「私はどんな顔をしていた?」
男「どうって」
神娘「分からなかったならいいんだが」
男「なんか、少し辛そうだったな」
神娘「…そうか」
男「でも」
神娘「ん?」
男「笑ってたよ、神様」
神娘「…そうか」
598: ◆lwQY2qw84A:2013/10/07(月) 22:21:34 ID:uPJI2h6A
男「なあ神様」
神娘「なんだ?」
男「どんな夢を見ていたんだ?」
神娘「気になるか?」
男「気になる、神様そういうの頓着してそうだし」
神娘「そうだなぁ」
男「うん」
神娘「とんでもない悪夢を見たよ」フッ
男「なんだそれ」
599: ◆lwQY2qw84A:2013/10/07(月) 22:25:07 ID:uPJI2h6A
神娘「さて、上がれ」
男「なにかある?」
神娘「西瓜が一丁」
男「お、いいね」
神娘「既に切り分けてあるからこれもって縁側に行ってくれ」
男「りょーかい」
神娘「あ、先に行っててくれないか」
男「分かったー…おっと」
神娘「おとすでないぞー」
男「わーってるって」
神娘「……」
シャワシャワシャワ
神娘「忘れる事は出来ない」
ミーンミーン
神娘「だが、私は前に進むことにしたよ」
ザァァァァァァァァ
神娘「それでいいんだろう?」
『ありがとう、神様』
ザァァァァァァァッ…
601: ◆lwQY2qw84A:2013/10/07(月) 22:27:15 ID:uPJI2h6A
やけにシリアスだけど
きっと次から
きっと
イチャイチャが
プゲラッチョ
605:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/08(火) 00:36:10 ID:/OuP/Ol2
君は人外好きの希望だ
606:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/08(火) 20:20:32 ID:9eeUFbTY
乙!
まさかあなただったとは…
こういう系いいよね!
610:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/11(金) 22:37:38 ID:/FUt3F/Y
やべぇ…
>>1が帰ってこない
611: ◆lwQY2qw84A:2013/10/11(金) 23:31:20 ID:fC/btbkU
書こう書こうと焦っても碌なものが書けないので
気が向いたら書こうと思います エターじゃないです 多分すぐ来ます
信じて
チェケラッ
613: ◆lwQY2qw84A:2013/10/12(土) 14:29:39 ID:b/vbd9Sg
男「神様?ここでは暮らせないって言った気がするんだけど」
神娘「外での体面がどうかこうかだろう?心配するな!」
男「なにか策でもあるのか」
神娘「おうとも、お前に家をくれてやろうとな」
男「スケールのでかすぎる話だと思うんだが、騙してないよな?」
神娘「心配するな、ちゃんとした家だ」
男「神様って外界に干渉できたっけ」
神娘「直接的にはまだ干渉するに至ってないが、間接的なら」
男「維持費とか」
神娘「その程度親からぶんどってこい」
男「えー…」
614: ◆lwQY2qw84A:2013/10/12(土) 20:18:30 ID:b/vbd9Sg
男「でも家をくれてやるって言ってもだよ、どこにあるのかわからん」
神娘「この森の向かいに家があるだろう」
男「あー、あそこ?ぼろい家だよね」
神娘「そこ」
男「…そこ?」
神娘「その家をくれてやる」
男「あのぼろ屋をくれる、かぁ…」
神娘「ただだぞ」
男「確かに維持費とかはただ同然だと思うけど…雨漏りしない?」
神娘「多分な」
男「多分って…」
615: ◆lwQY2qw84A:2013/10/13(日) 05:13:51 ID:.04iUGV2
神娘「ま、色々あるのだ」
男「結構気になるんだがな」
神娘「黙って従え、損はない」
男「はいはい」
神娘「不満か?」
男「滅相も無い」
神娘「…むぅ」
616: ◆lwQY2qw84A:2013/10/13(日) 05:52:18 ID:.04iUGV2
神娘「取り敢えず見に行くといいぞ、下見で」
男「んーそうだな、行ってくるか」
神娘「おおそうか!じゃ、行くぞ」ポン
男「神様も来るのか?」
神娘「当たり前だぞ、神主が仮とはいえ己の住居にする所だからな」
男「へーへーありがたい事で」
神娘「馬鹿にしたな!?」
男「全然、神様の加護があれば万事大丈夫だろうね」
神娘「お、おう」
神娘「我を呼んだか!」男「呼んでません」
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